JP6147635B2 - 家庭用薄葉紙収納容器 - Google Patents

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Description

本発明は、家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄葉紙収納容器に関する。
従来、家屋の床やトイレ、或いは人体などを拭くための家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄葉紙収納容器が知られている。
このような家庭用薄葉紙収納容器においては、家庭用薄葉紙を収納するためのケース体の上面に、その開放端を上下方向に回動させることで開閉を行う蓋体を設けた構成が一般的である。しかしながら、この構成の場合、蓋体を開くと当該蓋体が起立した状態になるため、蓋体を開ける際に高さが必要となり、狭いスペースでは使いづらいという問題があった。また、この構成の場合、蓋体を開くと当該蓋体が起立した状態になるため、蓋体が邪魔になって蓋体の後ろ側からは家庭用薄葉紙が取り出しづらいという問題があった。
これに対し、スライド移動することで開閉を行う蓋体を設けた構成(例えば、特許文献1,2参照)とすれば、蓋体が開いても蓋体が起立した状態にならないため、狭いスペースでも使いやすく、蓋体が邪魔にならず家庭用薄葉紙を全方向から取り出すことができる。
特開平9−104484号公報 特開2005−126115号公報
しかしながら、上記特許文献1,2の構成では、次の家庭用薄葉紙を取り出しやすくするように容器開口から引き出されている家庭用薄葉紙の上端が出過ぎている場合、蓋体を閉じる際に家庭用薄葉紙を蓋体と容器の間に噛み込んでしまうことがある。
閉蓋時に蓋体と容器の間に家庭用薄葉紙を噛み込んでしまうと、蓋体を所定の閉蓋状態の位置まで閉じることができず容器内の気密性が損なわれるので、ウェットタイプの家庭用薄葉紙が乾燥するなどの不具合が生じることがあった。
本発明の目的は、蓋体を良好に閉じることができる家庭用薄葉紙収納容器を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、家庭用薄葉紙収納容器であって、
上面に取出口を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納するケース体と、
前記ケース体に対してスライド移動することで前記取出口を開閉させる蓋体と、
前記ケース体と前記蓋体との間に配され、前記蓋体が閉蓋する際に前記蓋体とは逆方向にスライド移動して、前記取出口の上を横切るスライド部材と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記スライド部材は、紐状の牽引部材に取り付けられており、
前記牽引部材の一端側は、前記蓋体が閉蓋する際の移動方向前方の前記ケース体に設けられた第1掛架部で折り返した後、前記蓋体に固定され、
前記牽引部材の他端側は、前記蓋体が閉蓋する際の移動方向後方の前記ケース体に設けられた第2掛架部で折り返した後、前記蓋体に固定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記取出口の周縁にはケース側パッキンが装着され、前記蓋体の下面には蓋側パッキンが取り付けられており、
前記蓋体が閉蓋状態となった際に前記ケース側パッキンと前記蓋側パッキンとが密着している境界面は、前記蓋体が閉蓋する際の移動方向の前方に向かって上がる傾斜を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記蓋体を開放状態となる方向に付勢する付勢部材を有し、当該蓋体を開放状態となる方向にスライド移動させる可動機構と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記蓋体が閉塞状態となるように係止するとともに、当該係止を解除可能な係止手段と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、蓋体を閉蓋状態の位置にスライド移動させると、スライド部材は取出口の上を横切るように蓋体とは逆方向にスライド移動するので、このスライド部材が取出口の上を横切る際、取出口よりも上方に突出して引き出されている家庭用薄葉紙と接触すると、その家庭用薄葉紙の上端を取出口側に引き倒すことができる。
したがって、蓋体とケース体の間に家庭用薄葉紙を噛み込むことはなく、蓋体を良好に閉じることができる。
本発明の実施形態に係る家庭用薄葉紙収納容器において、(a)は上蓋を閉めた状態を示す斜視図、(b)は上蓋を開けた状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る家庭用薄葉紙収納容器において、上蓋を閉めた状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る家庭用薄葉紙収納容器において、上蓋を開けた状態を示す平面図である。 図2の家庭用薄葉紙収納容器のIV−IV線における断面図である。 図3の家庭用薄葉紙収納容器のV−V線における断面図である。 容器本体を示す平面図である。 シャーシ及び付勢部材を示す平面図である。 上蓋を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る家庭用薄葉紙収納容器の製造方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
<家庭用薄葉紙収納容器の構成>
まず、本実施形態の家庭用薄葉紙収納容器の構成について説明する。
なお、以下の説明では、家庭用薄葉紙収納容器の平面視長手方向を左右方向、平面視短手方向を前後方向、高さ方向を上下方向とする。
本実施形態に係る家庭用薄葉紙収納容器1は、例えば、図1(a)に示すように、上蓋20を閉じた状態で前後方向の側面視にて上側の角が丸みを帯びた略長方形状に形成されており、内部にウェットシートやウェットティシュー等のウェットタイプの家庭用薄葉紙Pを収納可能に構成されている。なお、家庭用薄葉紙収納容器1には、ティシューペーパーやキッチンペーパーやペーパータオル等のドライタイプの家庭用薄葉紙Pを収納しても良い。
具体的には、家庭用薄葉紙収納容器1は、例えば、図1(a),(b)、図2から図5に示すように、上面に家庭用薄葉紙Pを取り出すための取出口11を有するとともに下面に家庭用薄葉紙Pが積層された薄葉紙積層体Qを詰め替えるための底面開口12を有し、内側の収納空間部Sに薄葉紙積層体Qを収納する容器本体10と、容器本体10の上面にスライド移動自在に設けられ、取出口11を開閉させる蓋体としての上蓋20と、上蓋20を容器本体10に取り付けるためのシャーシ30と、容器本体10の底面開口12を塞ぐ底蓋40と、上蓋20を開放状態となる方向に付勢する付勢部材50と、上蓋20が開閉する際の移動方向とは逆方向にスライド移動して取出口11の上を横切るスライド部材60等を備えて構成される。
容器本体10及びシャーシ30が、上面に取出口11を有し、内側に家庭用薄葉紙Pを収納するケース体として機能する。すなわち、ケース体は、容器本体10と、当該容器本体10の上面に固定されるシャーシ30と、を備えており、上蓋20は、ケース体のうちシャーシ30に取り付けられている。また、スライド部材60は、薄い平板状の部材であり、上蓋20とシャーシ30(ケース体)の間に配されている。
容器本体10、上蓋20、シャーシ30、底蓋40及びスライド部材60は、例えば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)等の熱可塑性樹脂から形成されている。
また、本実施形態においては、付勢部材50として、引張コイルばね(引きばね)を用いるが、これに限ることはなく、付勢部材50は、伸縮部材であれば適宜任意に変更可能であり、例えば、トーションばねや圧縮コイルばね(押しばね)等であっても良い。
また、付勢部材50は、金属材料からなる伸縮部材であっても、高分子材料からなる伸縮部材であっても良い。高分子材料からなる伸縮部材としては、例えば、プラスチック製の伸縮部材、シリコンゴム等のゴムや、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ナイロン系のエラストマー等の熱可塑性エラストマーなどの弾性体(軟質材料)製の伸縮部材等が挙げられ、また、その形状は、ばね状であっても、板状やチューブ状や紐状であっても良く、適宜任意に変更可能である。付勢部材50が高分子材料からなる場合、金属製の付勢部材と違って錆びることがないので、長期に亘って安定的に使用することができる。家庭用薄葉紙収納容器1に収納する家庭用薄葉紙Pが、ウェットタイプの家庭用薄葉紙Pである場合は特に、金属製の付勢部材50を用いると、家庭用薄葉紙Pから蒸発した薬液によって付勢部材が錆びる可能性が高くなるので、高分子材料からなる付勢部材50を用いることが好ましい。
ここで、上蓋20は、左右方向(容器本体10の平面視長手方向)にスライド移動することで開閉を行う。すなわち、上蓋20は、閉塞状態時の位置から左右方向の一方(本実施形態の場合、左方向)にスライド移動することで開放状態となり、開放状態時の位置から左右方向の他方(本実施形態の場合、右方向)にスライド移動することで閉塞状態となる。
そして、上蓋20が左右方向の一方(本実施形態の場合、左方向)にスライド移動して開蓋する際、スライド部材60は左右方向の他方(本実施形態の場合、右方向)にスライド移動し、上蓋20が左右方向の他方(本実施形態の場合、右方向)にスライド移動して閉蓋する際、スライド部材60は左右方向の一方(本実施形態の場合、左方向)にスライド移動するようになっている。
具体的に、スライド部材60は、細い紐状の牽引部材70に取り付けられている。
牽引部材70は取出口11を前後方向に挟んだ両側に配設されており、スライド部材60の両端部がそれぞれ牽引部材70に取り付けられている。スライド部材60の各端部は牽引部材70の長手方向中央側に取り付けられている。
牽引部材70の一端側は、上蓋20が閉蓋する際の移動方向(ここでは右方向)の前方のシャーシ30(ケース体)に設けられた第1掛架部37(後述)に掛架されて折り返した後、その牽引部材70の一端部71が上蓋20に固定されている。なお、本実施形態の場合、シャーシ30の側面に形成されている貫通孔(図示省略)に挿通させた牽引部材70を第1掛架部37(後述)に掛架している。
また、牽引部材70の他端側は、上蓋20が閉蓋する際の移動方向(ここでは右方向)の後方のシャーシ30(ケース体)に設けられた第2掛架部38(後述)に掛架されて折り返した後、その牽引部材70の他端部72が上蓋20に固定されている。
つまり、図2および図4、図3および図5に示すように、上蓋20が左右方向の一方(本実施形態の場合、左方向)にスライド移動して開蓋する際、上蓋20が牽引部材70の一端部71を左右方向の一方(左方向)に引いて第1掛架部37(後述)から離間させることで、相対的に第1掛架部37(後述)に向かって引かれる牽引部材70とともに、スライド部材60が左右方向の他方(右方向)にスライド移動するようになっている。
同様に、上蓋20が左右方向の他方(本実施形態の場合、右方向)にスライド移動して閉蓋する際、上蓋20が牽引部材70の他端部72を左右方向の他方(右方向)に引いて第2掛架部38(後述)から離間させることで、相対的に第2掛架部38(後述)に向かって引かれる牽引部材70とともに、スライド部材60が左右方向の一方(左方向)にスライド移動するようになっている。
なお、牽引部材70の一端部71が固定されている上蓋20の第1固定穴241(後述)と、牽引部材70の他端部72が固定されている上蓋20の第2固定穴242(後述)とは、左右方向に沿い第1掛架部37(後述)と第2掛架部38(後述)との間に位置する上蓋20部分(後述する垂壁部24b)に設けられている。
牽引部材70は、折曲可能な細い紐状の部材であればよく、例えば、金属材料からなるワイヤーであっても、高分子材料からなるワイヤーであってもよい。家庭用薄葉紙収納容器1に収納する家庭用薄葉紙Pが、ウェットタイプの家庭用薄葉紙Pである場合は特に、金属製の牽引部材70を用いると、家庭用薄葉紙Pから蒸発した薬液によって牽引部材が錆びる可能性が高くなるので、高分子材料からなる牽引部材70を用いることが好ましい。
このスライド部材60の機能について説明する。
図3、図5に示すように、上蓋20が左右方向の一方(本実施形態の場合、左方向)にスライド移動して開蓋した状態(開放状態)では、スライド部材60は、ケース側パッキン14(後述)の上方であって、取出口11の右端側に位置している。
また、図2、図4に示すように、上蓋20が左右方向の他方(本実施形態の場合、右方向)にスライド移動して閉蓋した状態(閉蓋状態)では、スライド部材60は、ケース側パッキン14(後述)よりも左方に位置している。このときスライド部材60は、ケース側パッキン14(後述)と蓋側パッキン21(後述)に挟まれない位置にあり、ケース側パッキン14(後述)と蓋側パッキン21(後述)とは互いに密着している。
そして、上蓋20を開放状態時の位置から閉蓋状態時の位置にスライド移動させると、スライド部材60は取出口11の上を横切るように、上蓋20とは逆方向にスライド移動して、ケース側パッキン14(後述)と蓋側パッキン21(後述)の間を通過する。
このスライド部材60が取出口11の上を右から左へと横切る際、取出口11よりも上方に突出して引き出されている家庭用薄葉紙Pと接触すると、スライド部材60は家庭用薄葉紙Pの上端を取出口11側に引き倒すようになっている。
つまり、上蓋20を閉蓋する際、上蓋20と連動してスライド移動するスライド部材60によって、家庭用薄葉紙Pの上端を取出口11側に引き付けるように倒し込むことができる。
例えば、取出口11から上方に引き出された家庭用薄葉紙Pの上端が、上蓋20の上面よりも上に達していることがあっても、上蓋20を閉蓋する際にスライド部材60によって家庭用薄葉紙Pの上端を取出口11側に引き付けて上蓋20の下面側に倒し込むことができるので、家庭用薄葉紙Pを上蓋20とシャーシ30の間に噛み込んでしまうことはない。
このスライド部材60が家庭用薄葉紙Pの上端を引き倒す作用によって、上蓋20とシャーシ30(ケース体)の間に家庭用薄葉紙Pを噛み込むことなく、上蓋20を所定の閉蓋状態の位置までスライド移動させることができ、ケース側パッキン14(後述)と蓋側パッキン21(後述)とが互いに密着するように、上蓋20を良好に閉じることができる。
また、薄葉紙積層体Qは、例えば、複数枚の家庭用薄葉紙Pが積層された詰替え用の薄葉紙積層体であって、ケース体(本実施形態の場合、容器本体10)に形成された取出口11から家庭用薄葉紙Pを継続して取り出せるように交互に折り重ねられた状態で積層されている。すなわち、家庭用薄葉紙Pを取出口11からケース体の外側へ引き出したときに、次の家庭用薄葉紙Pの上端が取出口11よりも突出する位置まで収納空間部Sから引き出される、いわゆるポップアップ方式となっている。
なお、薄葉紙積層体Qは、本実施形態のように家庭用薄葉紙Pを取り出すための開口T1が設けられた包装体Tによって内包されていても良いし、包装体Tによって内包されていなくても良い。特に、家庭用薄葉紙収納容器1に収納する家庭用薄葉紙Pが、本実施形態のようにウェットタイプの家庭用薄葉紙Pである場合には、薄葉紙積層体Qを防湿性の包装体Tによって内包することが好ましい。
容器本体10は、例えば、図1(a),(b)に示すように、当該容器本体10の上面を構成する上面部10aと、当該容器本体10の前後左右の周面を構成する周面部10bと、からなり、容器本体10の下面は平面視にて角のとれた略長方形状を呈する底面開口12となっている。そして、この底面開口12を塞ぐように取り付けられた底蓋40と、容器本体10の上面部10a及び周面部10bと、によって囲まれた空間が、薄葉紙積層体Qを収納するための収納空間部Sとなる。
なお、本実施形態では、下面が開口した容器本体10を用い、薄葉紙積層体Qを容器本体10の下面側から詰め替えるように構成したが、これに限ることはなく、例えば、下面は閉口して前後左右の何れかの面が開口した容器本体10を用い、薄葉紙積層体Qを容器本体10の前後左右の何れかの面側から詰め替えるように構成することも可能である。
容器本体10の上面部10aには、例えば、図4、図5に示すように、下側に向けて陥没する凹部13が設けられており、この凹部13の底面部13aに取出口11が形成されている。なお、本実施形態では、底面部13aのうち左右方向(容器本体10の平面視長手方向)中央よりも一側(本実施形態の場合、右側)にずれた位置に取出口11を形成したが、これに限ることはなく、例えば、底面部13aの左右方向略中央に取出口11を形成することも可能である。
取出口11は、容器本体10の内部の収納空間部Sに収納された家庭用薄葉紙Pを取り出すための、平面視にて角のとれた略長方形状に形成された開口である。
取出口11は、上蓋20が開放状態(図1(b)、図3、図5参照)となった場合に開放され、このとき家庭用薄葉紙Pは、取出口11を通じて一枚毎に収納空間部Sから外部に引き出すことができるようになっている。
また、取出口11は、上蓋20が閉塞状態(図1(a)、図2、図4参照)となった場合に閉塞されるようになっている。
例えば、図4、図5に示すように、取出口11の周縁には、シリコンゴム等のゴムやオレフィン系エラストマー等の熱可塑性エラストマーなどの弾性体から形成されたケース側パッキン14が装着されている。
また、上蓋20の下面にも、シリコンゴム等のゴムやオレフィン系エラストマー等の熱可塑性エラストマーなどの弾性体から形成された蓋側パッキン21が取り付けられている。
蓋側パッキン21は、上蓋20の下面のうち上蓋20の閉塞状態においてケース側パッキン14に対応する位置に設けられており、ケース側パッキン14と蓋側パッキン21とは、上蓋20が閉塞状態となった場合に互いに密着して(図4参照)、収納空間部S内の気密性を保持するように構成されている。すなわち、ケース側パッキン14及び蓋側パッキン21が、取出口11の周縁と上蓋20との隙間を封止する気密手段として機能する。なお、上蓋20が閉塞状態となった際にケース側パッキン14と蓋側パッキン21とが密着している境界面は、上蓋20が閉蓋する際の移動方向の前方に向かって上がる傾斜を有している。
このケース側パッキン14と蓋側パッキン21によって容器内の気密性が保持されることにより、家庭用薄葉紙収納容器1に収納する家庭用薄葉紙Pが、本実施形態のようにウェットタイプの家庭用薄葉紙Pである場合には、家庭用薄葉紙Pに含浸した薬液の蒸発を防止できるようになっている。また、ケース側パッキン14及び蓋側パッキン21は、家庭用薄葉紙収納容器1に収納する家庭用薄葉紙Pがウェットタイプである場合は特に、薬液耐性のある材料で形成されることが好ましい。
特に、ケース側パッキン14と蓋側パッキン21とが密着する際の境界面が、上蓋20が閉蓋する際の移動方向の前方に向かって上がる傾斜を有していることによって、上蓋20が閉塞状態時の位置に達するまでケース側パッキン14と蓋側パッキン21とは離間しているので、上蓋20のスライド移動と連動してスライド部材60が取出口11の上を横切る際、スライド部材60はケース側パッキン14と蓋側パッキン21の間を通過することが可能になっている。
また、ケース側パッキン14と蓋側パッキン21とが密着する際の境界面が、上蓋20が閉蓋する際の移動方向の前方に向かって上がる傾斜を有していることによって、上蓋20が閉塞状態時の位置から開蓋する方向に僅かでもスライド移動すると、ケース側パッキン14と蓋側パッキン21との間に間隙が生じるので、上蓋20と連動してスライド移動するスライド部材60がケース側パッキン14と蓋側パッキン21の間を通過することが可能になっている。
また、ケース側パッキン14には、例えば、図6に示すように、当該ケース側パッキン14の下端部から内側に向けて(取出口11を塞ぐ方向側に向けて)延出する舌片部14aが設けられており、舌片部14aに摺接して家庭用薄葉紙Pが引き出されるように構成されている。これにより、家庭用薄葉紙Pを一枚ずつ引き出しやすくなっている。
なお、本実施形態では、容器本体10にケース側パッキン14を設けて上蓋20に蓋側パッキン21を設けた、すなわち、容器本体10と上蓋20との双方に気密手段を設けたが、これに限ることはなく、気密手段によって取出口11の周縁と上蓋20との隙間を封止できるのであれば、例えば、容器本体10だけに気密手段を設けても良いし、上蓋20だけに気密手段を設けても良い。
シャーシ30は、容器本体10の凹部13内に収容された状態で容器本体10の上面部10aに固定されており、上蓋20は、シャーシ30を介して容器本体10に取り付けられている。
シャーシ30は、例えば、図7に示すように、凹部13の底面部13a上に載置され、取出口11を取り囲む枠部31と、閉塞状態の上蓋20と略面一となるよう枠部31に支持される上壁部32と、を備えて構成される。
ここで、本実施形態では、上蓋20と上壁部32とを合わせると、平面視にて略楕円形状の板状部材を構成するようになっている。また、上蓋20及び上壁部32は、前後方向(短径方向)に下方へ凸となるよう湾曲した形状をなしている。
シャーシ30の枠部31(具体的には、枠部31の連結部31c(後述))の上面には、例えば、図2、図7に示すように、第2掛架部38が設けられている。また、シャーシ30の上壁部32の内側には、例えば、図2、図7に示すように、第1掛架部37が設けられている。
この第1掛架部37と第2掛架部38は、例えば、上下方向に延設された軸部であり、牽引部材70を折り返して掛架するために設けられている。
前述したように、第1掛架部37には、牽引部材70の一端側が折り返した状態で掛架され、第2掛架部38には、牽引部材70の他端側が折り返した状態で掛架されるようになっている。
なお、本実施形態では、牽引部材70を掛架するための第1掛架部37および第2掛架部38をシャーシ30に設けたが、これに限ることはなく、第1掛架部37および第2掛架部38は、容器本体10に設けても良い。
また、シャーシ30の枠部31(具体的には、枠部31の連結部31c(後述))の上面には、例えば、図2、図3、図7に示すように、付勢部材50の一端と係合する固定側係合部33が設けられている。
また、上蓋20の下面のうち前後方向略中央の位置には、例えば、図2、図3、図8に示すように、付勢部材50の他端と係合する可動側係合部22が設けられている。
ここで、例えば、図7に示すように、本実施形態において、家庭用薄葉紙収納容器1は、付勢部材50である引張コイルばねを2本備えている。また、シャーシ30の枠部31は、固定側係合部33を2つ備えている。この2つの固定側係合部33は、上蓋20とシャーシ30とが組み合わされた状態で所定の直線(具体的には、左右方向(長径方向)に平行で可動側係合部22を通る直線)に対して互いに線対称となる位置に配置され、かつ、上蓋20の閉塞状態における可動側係合部22との間隔が、上蓋20の開放状態における可動側係合部22との間隔よりも長くなるように、枠部31に設けられている。そして、2本の付勢部材50のうち一方の一端が、2つの固定側係合部33のうちの一方に掛止されるとともに、2本の付勢部材50のうち他方の一端が、2つの固定側係合部33のうちの他方に掛止され、2本の付勢部材50の双方の他端が、上蓋20に設けられた可動側係合部22に掛止されている。
上蓋20が右側(すなわち、上壁部32側)へとスライド移動して開放状態から閉塞状態に移行すると、付勢部材50の一端に係合する固定側係合部33と、付勢部材50の他端に係合する可動側係合部22と、の間隔が長くなるので、付勢部材50は左側(すなわち、上壁部32とは反対側)に付勢された状態になる。すなわち、付勢部材50は、上蓋20の閉塞状態において、当該上蓋20を開放状態となる方向に付勢している。そして、付勢部材50の付勢力に抗する力が解除されると、付勢部材50の付勢力によって上蓋20が左側(すなわち、上壁部32とは反対側)に引っ張られて、取出口11が開放される。
また、例えば、図4、図5に示すように、本実施形態において、可動側係合部22は、固定側係合部33よりも上側に配置されている。そのため、付勢部材50は、ケース体(容器本体10やシャーシ30)の高さ方向に対して斜めに設置、具体的には、可動側係合部22と係合する他端が、固定側係合部33と係合する一端よりも上側に配置された状態で設置されている。したがって、付勢部材50は、上蓋20の閉塞状態において、当該上蓋20を開放状態となる方向に付勢するだけでなく、当該上蓋20を下方向(すなわち、当該上蓋20をケース体(本実施形態の場合、容器本体10)に押し付ける方向)にも付勢するので、気密手段(本実施形態の場合、ケース側パッキン14及び蓋側パッキン21)によって取出口11の周縁と上蓋20との隙間がしっかりと封止されることとなって、収納空間部Sの気密性が向上する。
従来、家庭用薄葉紙を収納するためのケース体の上面に、その開放端を上下方向に回動させることで開閉を行う蓋体を設けた家庭用薄葉紙収納容器として、蓋体の開放動作を行いやすくするために、蓋体を開く方向に付勢する付勢部材(エラストマー等により形成されたヒンジ、ねじりコイルバネなど)を備えたものが知られている。このような家庭用薄葉紙収納容器において、付勢部材は、蓋体を開放状態となる方向に付勢、すなわち、蓋体を閉塞状態とは反対方向に付勢しているので、気密性を持たせることが困難であった。これに対し、本実施形態では、左右方向にスライド移動することで開閉を行う蓋体(上蓋20)を設け、可動側係合部22を固定側係合部33よりも上側に配置して付勢部材50をケース体の高さ方向に対して斜めに設置することで、蓋体(上蓋20)を開放状態となる方向だけでなく、ケース体に押し付ける方向にも付勢するように構成したので、収納空間部Sの気密性が向上する。これにより、家庭用薄葉紙収納容器1に収納する家庭用薄葉紙Pが、本実施形態のようにウェットタイプの家庭用薄葉紙Pである場合には、家庭用薄葉紙Pに含浸した薬液の蒸発を確実に防止できるようになっている。
ここで、付勢部材50は、伸縮部材により構成され、シャーシ30の固定側係合部33が、ケース体(本実施形態の場合、シャーシ30)に設けられ付勢部材50の一端と係合する固定点として機能し、上蓋20の可動側係合部22が、上蓋20に設けられ付勢部材50の他端と係合する可動点として機能する。
そして、付勢部材50、シャーシ30の固定側係合部33及び上蓋20の可動側係合部22が、上蓋20を開放状態となる方向にスライド移動させる可動機構として機能する。
なお、本実施形態では、固定側係合部33(固定点)をシャーシ30に設けたが、これに限ることはなく、固定側係合部33(固定点)は、容器本体10に設けても良い。
また、本実施形態では、付勢部材50、シャーシ30の固定側係合部33及び上蓋20の可動側係合部22は、上蓋20が、開放状態である場合も、閉塞状態である場合も、開放状態から閉塞状態に移行する途中の状態である場合も、閉塞状態から開放状態に移行する途中の状態である場合も、凹部13内に配置された状態で上蓋20に上方から覆われているので、家庭用薄葉紙収納容器1の外部から視認することができない。
すなわち、上蓋20は、当該上蓋20の状態にかかわらず、外部から視認不能に付勢部材50、シャーシ30の固定側係合部33及び上蓋20の可動側係合部22を遮蔽している。これにより、家庭用薄葉紙収納容器1の美観が向上するとともに、付勢部材50、シャーシ30の固定側係合部33及び上蓋20の可動側係合部22が触られることを防止できるようになっている。
さらに、本実施形態では、凹部13の底面部13aが、容器本体10の内側(収納空間部S側)から視認不能に付勢部材50、シャーシ30の固定側係合部33及び上蓋20の可動側係合部22を遮蔽しているので、付勢部材50、シャーシ30の固定側係合部33及び上蓋20の可動側係合部22が、容器本体10の内側から触られることも防止できるようになっている。
例えば、図4、図5に示すように、上蓋20の右端部(すなわち、上壁部32側の端部)には、下側に向けて突出する爪部23が設けられている。
また、シャーシ30には、上壁部32の一部を操作面34aとしたスイッチ部34が設けられている。スイッチ部34は、前後方向に沿って延設された軸部34bを回動軸として回動可能に構成されており、左端側(すなわち、上蓋20側)に爪部23が上方から進入して係合する爪受部34cを有している。また、スイッチ部34は、図示しない付勢手段によって、押圧されて回動する方向とは逆方向に付勢されている。
上蓋20が開放状態である際に、付勢部材50の付勢力に抗する力を作用させて上蓋20を右側(すなわち、上壁部32側)へとスライド移動させると、まず、上蓋20の爪部23がスイッチ部34の爪受部34cに当接する。さらに上蓋20を右側へとスライド移動させると、爪受部34cが爪部23に押されてスイッチ部34の付勢手段の付勢力に抗する力が作用し、爪受部34cが下側へと移動するようにスイッチ部34が回動する。そして、上蓋20が閉塞状態になってスイッチ部34の付勢手段の付勢力に抗する力が解除されると、スイッチ部34の付勢手段の付勢力によって爪受部34cがもとの位置に戻るよう(すなわち、操作面34aが上壁部32の表面と略面一の状態となるよう)にスイッチ部34が回動して、爪部23と爪受部34cとが係合する。これにより、上蓋20の閉塞状態を維持できるようになっている。
また、爪部23と爪受部34cとが係合している際に、スイッチ部34の操作面34aが押圧されてスイッチ部34の付勢手段の付勢力に抗する力が作用すると、爪受部34cが下側へと移動するようにスイッチ部34が回動する。そして、スイッチ部34の回動に伴い爪部23と爪受部34cとの係合が解除されると、付勢部材50の付勢力によって上蓋20が左側(すなわち、上壁部32とは反対側)へとスライド移動して開放状態になる。
すなわち、爪部23及び爪受部34cが、付勢部材50の付勢力に抗して上蓋20が閉塞状態となるように係止するとともに、当該係止を解除可能な係止手段として機能する。
なお、本実施形態では、係止手段による係止を解除する際に押圧されるスイッチ部34をシャーシ30に設けたが、これに限ることはなく、スイッチ部34は、容器本体10に設けても良い。
また、本実施形態では、操作面34a(スイッチ部34の上面)を略平面としたが、これに限ることはなく、例えば、操作性を向上させるために、操作面34aの上蓋20側の部分に、上蓋20に近づくにつれて徐々に突出高さが高くなるふくらみ部を形成することも可能である。この場合、上蓋20の閉塞状態において、操作面34aのふくらみ部が可動側指掛部25や不動側指掛部35よりも上側に突出していると、例えば家庭用薄葉紙収納容器1上に物が載置された場合、当該物がふくらみ部に接触してスイッチ部34を誤操作してしまう虞があるので、操作面34aのふくらみ部を可動側指掛部25や不動側指掛部35よりも上側に突出しないように構成することが好ましい。このように構成することで、スイッチ部34の操作性を向上させつつ、スイッチ部34の誤操作を抑制することが可能となる。
本実施形態においては、シャーシ30の枠部31の一部が、上蓋20を直線的にスライド移動するようガイドするレール部31aになっている。具体的には、例えば、図7に示すように、シャーシ30の枠部31は、左右方向に沿って延設され、前後方向に並ぶレール部31a,31aと、レール部31a,31aの右端部(すなわち、上蓋20の閉塞状態となる方向側の端部)同士を連結するとともに上壁部32を支持する支持部31bと、レール部31a,31aの左端部(すなわち、上蓋20の開放状態となる方向側の端部)同士を連結する連結部31cと、からなる。
また、例えば、図8に示すように、上蓋20には、レール部31aに対してスライド移動可能に係合するスライド部24が設けられている。スライド部24は、例えば、上蓋20とシャーシ30とが組み合わされた状態で、当該スライド部24の下面が、対応するレール部31aの上面に当接するように、上蓋20の下面から垂下する垂壁部24bの下端に接続されている。
これにより、上蓋20をスムーズかつ確実に開閉できるようになっている。
なお、本実施形態では、上蓋20のスライド移動をガイドするためのレール部31aをシャーシ30に設けたが、これに限ることはなく、レール部31aは、容器本体10に設けても良い。
また、図8に示すように、上蓋20の垂壁部24bには、牽引部材70の一端部71を固定するための第1固定穴241と、牽引部材70の他端部72を固定するための第2固定穴242とが形成されている。
つまり、垂壁部24bには、牽引部材70の一端部71と他端部72とが固定されており、上蓋20がスライド移動することに伴い、牽引部材70の一端部71と他端部72を移動方向に引いたり追従させたりするようになっている。
なお、垂壁部24bは、シャーシ30に設けられている第1掛架部37と第2掛架部38の間に相当する位置にあって、第1掛架部37と第2掛架部38の間を往復可能に配されている。
ここで、例えば、図8に示すように、スライド部24の左端部(すなわち、上蓋20の開放状態となる方向側の端部)には、上蓋20が開放状態となる際の衝撃を吸収するダンパー24aが設けられている。
また、例えば、図6に示すように、容器本体10の凹部13の周縁のうち、上蓋20の閉塞状態においてスライド部24の左端側(ダンパー24aを含む)に対応する位置には、上蓋20が閉塞状態から開放状態へと移行する際にスライド部24が入り込む横穴部15が形成されており、上蓋20の開放状態において、横穴部15内でスライド部24のダンパー24aが容器本体10に当接するように構成されている。すなわち、スライド部24が容器本体10に衝突することによって、付勢部材50の付勢力による上蓋20のスライド移動が停止するように構成されており、当該衝突の際の衝撃を、ダンパー24aによって吸収できるようになっている。
なお、本実施形態では、撓むことで衝撃を吸収できるようにダンパー24aを左方へ凸となるよう内側から外側に向けて湾曲した弓状に形成したが、これに限ることはなく、ダンパー24aの形状は、上蓋20が開放状態となる際の衝撃を吸収できるのであれば、適宜任意に変更可能である。
例えば、図4、図5に示すように、上蓋20には、上蓋20を閉める際等に指を掛けるための可動側指掛部25が設けられている。具体的には、上蓋20には、可動側指掛部25として、当該上蓋20の右端部(すなわち、上蓋20の閉塞状態となる方向側の端部)を上側に向けて起立させることによって形成された突起部が設けられている。また、上蓋20には、可動側指掛部25に掛けた指を載置するための指載置部26として、当該上蓋20の上面を下側に向けて窪ませることによって形成された凹部が設けられている。
また、ケース体(本実施形態の場合、シャーシ30)のうち係止手段(本実施形態の場合、爪受部34c)よりも右側(すなわち、上蓋20の閉塞状態となる方向側)には、上蓋20を閉める際等に指を掛けるための不動側指掛部35が設けられている。具体的には、シャーシ30には、不動側指掛部35として、シャーシ30の端部(本実施形態の場合、上壁部32の右端部)を上側に向けて起立させることにより形成された突起部が設けられている。
すなわち、可動側指掛部25の左側(すなわち、不動側指掛部35とは反対側)に指を掛けて上蓋20を閉める際に、不動側指掛部35の右側(すなわち、可動側指掛部25とは反対側)に指を掛けて容器本体10に左方向の力(上蓋20に作用させる力とは逆方向の力)を作用させて容器本体10が滑らないように容器本体10を固定しておくことができるように構成されている。これにより、片手で上蓋20を閉めることができるようになっている。
また、本実施形態の場合、不動側指掛部35は、スイッチ部34に離間してケース体(本実施形態の場合、シャーシ30)に設けられている。これにより、不動側指掛部35に掛けた指でスイッチ部34を誤操作してしまうことを防止できるようになっている。
なお、本実施形態では、不動側指掛部35をシャーシ30に設けたが、これに限ることはなく、不動側指掛部35は、容器本体10に設けても良い。
例えば、図4、図5に示すように、上蓋20の下面には、先端が左側(すなわち、上蓋20の開放状態となる方向側)を向くよう前後方向の側面視略逆L字状に突出する突片部27が設けられている。
また、例えば、図6に示すように、容器本体10の凹部13の周縁のうち、上蓋20の閉塞状態において突片部27の先端側(ダンパー27a(後述)を含む)に対応する位置には、上蓋20が閉塞状態から開放状態へと移行する際に突片部27が入り込む横穴部16が形成されており、上蓋20が開放状態になると、上蓋20の突片部27の先端側が容器本体10の横穴部16に入り込んで、突片部27の上下方向の移動が規制されるように構成されている。これにより、上蓋20の開放状態において、上蓋20の左端側が上方向へと移動して上蓋20が起き上がってしまうことを防止できるようになっている。
ここで、例えば、図4、図5に示すように、突片部27の先端部には、上蓋20が開放状態となる際の衝撃を吸収するダンパー27aが設けられており、上蓋20の開放状態において、横穴部16内で突片部27のダンパー27aが容器本体10に当接するように構成されている。すなわち、突片部27が容器本体10に衝突することによっても、付勢部材50の付勢力による上蓋20のスライド移動が停止するように構成されており、当該衝突の際の衝撃を、ダンパー27aによって吸収できるようになっている。
なお、本実施形態では、撓むことで衝撃を吸収できるようにダンパー27aを左方へ凸となるよう上側から下側に向けて湾曲した弓状に形成したが、これに限ることはなく、ダンパー27aの形状は、上蓋20が開放状態となる際の衝撃を吸収できるのであれば、適宜任意に変更可能である。
また、本実施形態では、突片部27にダンパー27aを設けてスライド部24にダンパー24aを設けた、すなわち、突片部27とスライド部24との双方にダンパーを設けたが、これに限ることはなく、ダンパーによって上蓋20が開放状態となる際の衝撃を吸収すること(衝撃を緩めること)ができるのであれば、例えば、突片部27だけにダンパーを設けても良いし、スライド部24だけにダンパーを設けても良いし、突片部27及びスライド部24以外の部分にダンパーを設けても良い。
また、ダンパーは、上蓋20側ではなく、ケース体(容器本体10やシャーシ30)側に設けても良いし、上蓋20側とケース体側との双方に設けても良い。突片部27にダンパーを設けない場合は、上蓋20の開放状態において、突片部27が横穴部16内で容器本体10に当接しないように構成することが好ましい。また、スライド部24にダンパーを設けない場合は、上蓋20の開放状態において、スライド部24が横穴部15内で容器本体10に当接しないように構成することが好ましい。
具体的には、突片部27及びスライド部24以外の部分にダンパーを設ける場合の一例として、上蓋20の開放状態において蓋側パッキン21と接触可能な突出部を、ケース体(容器本体10やシャーシ30)側に設けるように構成することが可能である。この場合、弾性体から形成された蓋側パッキン21がダンパーとして機能する。
さらに、ケース体に設けた突出部に、上蓋20の開放状態において蓋側パッキン21が乗り上げる傾斜面を形成すると、上蓋20が開放状態となる際の衝撃を効果的に緩めることができる。この場合、弾性体から形成された蓋側パッキン21と、傾斜面を有する突出部と、の双方がダンパーとして機能する。
なお、本実施形態では、スライド部24の左端側が入り込む横穴部15の上方が上面部10aによって塞がれるように構成したが、これに限ることはなく、横穴部15は上方に開口していてもよい。
また、突片部27は、上蓋20が起き上がってしまうことを防止するために設けられているが、本実施形態のように、スライド部24の左端側が入り込む横穴部15の上方が上面部10aによって塞がれている場合には、スライド部24によって、上蓋20が起き上がってしまうことを防止することができる。具体的には、この場合には、上蓋20が開放状態になると、上蓋20のスライド部24の左端側が容器本体10の横穴部15に入り込んで、スライド部24の上下方向の移動が規制され、上蓋20が起き上がってしまうことを防止することができるので、突片部27を設けなくてもよい。
<家庭用薄葉紙収納容器の製造方法>
次に、本実施形態の家庭用薄葉紙収納容器の製造方法の一例について、図9を参照して説明する。
まず、シャーシ30に、付勢部材50と上蓋20とを組み付けてアセンブリ体Aを形成する。
次いで、アセンブリ体Aを容器本体10に取り付ける。具体的には、シャーシ30の下面に設けられた複数(本実施形態の場合、5個)の嵌合凸部36と、容器本体10の凹部13の底面部13aに嵌合凸部36に対応させて設けられた嵌合孔部17と、が嵌合するよう、アセンブリ体Aを、容器本体10の凹部13内に当該凹部13の上方から嵌め込むことによって、容器本体10に取り付ける。すなわち、付勢部材50と上蓋20とは、シャーシ30に組み付けられて一体に構成されたアセンブリ体Aの状態で、容器本体10に取り付けられている。これにより、上蓋20と付勢部材50とシャーシ30とを別々に容器本体10に取り付ける手間を省くことができるようになっている。
なお、本実施形態では、シャーシ30に設けられた嵌合凸部36と、容器本体10に設けられた嵌合孔部17と、を嵌合させることによって、アセンブリ体Aを容器本体10に固定するよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、ねじ等によってアセンブリ体Aを容器本体10に固定しても良い。
以上説明した本実施形態の家庭用薄葉紙収納容器1は、上面に取出口11を有し、内側に家庭用薄葉紙Pを収納するケース体(容器本体10とシャーシ30)と、ケース体に対してスライド移動することで取出口11を開閉させる蓋体としての上蓋20と、ケース体と上蓋20との間に配され、上蓋20が閉蓋する際に上蓋20とは逆方向にスライド移動して、取出口11の上を横切るスライド部材60と、を備えている。
本実施形態の家庭用薄葉紙収納容器1によれば、上蓋20を開放状態時の位置から閉蓋状態時の位置にスライド移動させると、スライド部材60は取出口11の上を横切るように上蓋20とは逆方向にスライド移動するので、このスライド部材60が取出口11の上を横切る際、取出口11よりも上方に突出して引き出されている家庭用薄葉紙Pと接触すると、その家庭用薄葉紙Pの上端を取出口11側に引き倒すことができる。
すなわち、上蓋20を閉蓋する際、上蓋20と連動してスライド移動するスライド部材60によって、家庭用薄葉紙Pの上端を取出口11側に引き付けるように倒し込んで、上蓋20の移動経路から外れるようにずらすことができるので、家庭用薄葉紙Pを上蓋20とケース体(シャーシ30)の間に噛み込んでしまうことはない
このように、スライド部材60が家庭用薄葉紙Pの上端を引き倒す作用によって、上蓋20とシャーシ30の間に家庭用薄葉紙Pを噛み込むことなく、上蓋20を所定の閉蓋状態の位置までスライド移動させることが可能になり、上蓋20を良好に閉じることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。また、前述の実施形態及び変形例の構成を組み合わせて適用しても良い。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 家庭用薄葉紙収納容器
10 容器本体(ケース体)
11 取出口
13 凹部
14 ケース側パッキン
20 上蓋(蓋体)
21 蓋側パッキン
22 可動側係合部(可動機構)
23 爪部(係止手段)
24 スライド部
24b 垂壁部
241 第1固定穴
242 第2固定穴
30 シャーシ(ケース体)
33 固定側係合部(可動機構)
34 スイッチ部
34c 爪受部(係止手段)
37 第1掛架部
38 第2掛架部
50 付勢部材(可動機構)
60 スライド部材
70 牽引部材
71 一端部
72 他端部
P 家庭用薄葉紙

Claims (4)

  1. 上面に取出口を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納するケース体と、
    前記ケース体に対してスライド移動することで前記取出口を開閉させる蓋体と、
    前記ケース体と前記蓋体との間に配され、前記蓋体が閉蓋する際に前記蓋体とは逆方向にスライド移動して、前記取出口の上を横切るスライド部材と、
    を備えたことを特徴とする家庭用薄葉紙収納容器。
  2. 前記スライド部材は、紐状の牽引部材に取り付けられており、
    前記牽引部材の一端側は、前記蓋体が閉蓋する際の移動方向前方の前記ケース体に設けられた第1掛架部で折り返した後、前記蓋体に固定され、
    前記牽引部材の他端側は、前記蓋体が閉蓋する際の移動方向後方の前記ケース体に設けられた第2掛架部で折り返した後、前記蓋体に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
  3. 前記取出口の周縁にはケース側パッキンが装着され、前記蓋体の下面には蓋側パッキンが取り付けられており、
    前記蓋体が閉蓋状態となった際に前記ケース側パッキンと前記蓋側パッキンとが密着している境界面は、前記蓋体が閉蓋する際の移動方向の前方に向かって上がる傾斜を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
  4. 前記蓋体を開放状態となる方向に付勢する付勢部材を有し、当該蓋体を開放状態となる方向にスライド移動させる可動機構と、
    前記付勢部材の付勢力に抗して前記蓋体が閉塞状態となるように係止するとともに、当該係止を解除可能な係止手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
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