JP6077318B2 - 無電解めっき浴、三酸化モリブデン膜の製造方法、及び化学センサの製造方法 - Google Patents

無電解めっき浴、三酸化モリブデン膜の製造方法、及び化学センサの製造方法 Download PDF

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本発明は、基板に三酸化モリブデン膜を形成するための無電解めっき浴、この無電解めっき浴を用いて製造される三酸化モリブデン膜の製造方法、及びこの製造方法を含む化学センサの製造方法に関する。
従来より、膜を基板上に被覆させる際に、スパッタリング法やゾルゲル法等の種々の方法が用いられており、これらの方法は生産性や効率性等を考慮して最適なものが選択されているが、膜と基板の特性や種類によっては基板上に形成された膜が使用される状態として適していないことがある。
例えば、ガスセンサの作成に用いられる膜として、内部に導電性高分子がインターカレートされた層状の三酸化モリブデン膜(MoO)が用いられるものがあるが、この三酸化モリブデン膜は基板との密着性が良くないので、三酸化モリブデン膜が使用時に基板から剥がれる虞があった。そこで、三酸化モリブデン膜と基板との密着性を改善する従来技術の1つとして、例えば特許文献1に示す有機無機ハイブリッド薄膜の作成方法が提案されている。
この従来技術の有機無機ハイブリッド薄膜の作成方法では、三酸化モリブデンの高配向薄膜の作成、この三酸化モリブデン膜への水和アルカリイオンのインターカレート、及びこの水和アルカリイオンと導電性ポリマーあるいは有機イオンとの置換反応の3段階の工程が行われる。
これらの3段階の工程のうち1段階目の工程において、基板上に形成される三酸化モリブデン膜の結晶構造をb軸方向に高配向化させる、すなわち三酸化モリブデン膜の層方向を基板の表面に対して平行に配置し、インターカレート時において三酸化モリブデン膜が基板の表面に対して垂直方向に膨張することを抑えることにより、三酸化モリブデン膜と基板との密着性の改善が図られており、この際に効率的に三酸化モリブデン膜を生産できるようにCVD法が用いられている。しかしながら、このCVD法は真空を利用した方法であり、装置が大きくなって高価になり易いので、三酸化モリブデン膜を基板上により簡便に形成できる方法が要望されていた。
そこで、CVD法を用いてなくても三酸化モリブデン膜を基板上に形成できる従来技術の1つとして、例えば特許文献2に示す酸化モリブデン薄膜の製造方法が提案されている。この従来技術の酸化モリブデン薄膜の製造方法は、モリブデン酸化物から成る析出物をアルコールに分散させた後、この析出物を含有するアルコールを基板に供給し、乾燥・焼成することにより、三酸化モリブデン膜の層方向が基板の表面に対して平行に配向した高配向(b軸方向への高配向をいう。以下の説明において、高配向とはb軸方向の配向を指す)の薄膜を基板上に形成している。
特開2005−179115号公報 特開2008−224447号公報
特許文献1に開示された従来技術の有機無機ハイブリッド薄膜の作成方法は、上述したように装置が大きくなって高価になるだけでなく、下地に格子定数の近い膜を作成した後でゆっくりエピタキシャル成長をさせなければ、配向性の高い膜を得ることができないので、三酸化モリブデン膜の形成に時間がかかることが問題になっている。
また、特許文献2に開示された従来技術の酸化モリブデン薄膜の製造方法は、モリブデン酸化物から成る析出物をアルコールに分散して、含有するアルコールを基板の表面に塗布する方法として、ディップコート、滴下、スピンコート等が好ましいとされている。しかし、一般的にこのような方法から得られる膜厚は非常に小さいため、所望の膜厚を得るには同じ工程を繰り返すなどの工夫が必要となる。
従って、所望の膜厚を得るまでに、上述した従来技術の有機無機ハイブリッド薄膜の作成方法と同様に三酸化モリブデン膜の形成に時間がかかることが問題になっている。特に、酸化モリブデン薄膜の製造方法で三酸化モリブデン膜を基板上に厚く形成させた場合には、三酸化モリブデン膜が割れる虞があるので、目的とする配向の三酸化モリブデン膜が得られないことが懸念されている。
そして、これらの従来技術の有機無機ハイブリッド薄膜の作成方法及び酸化モリブデン薄膜の製造方法は、基板上に形成される三酸化モリブデン膜の層方向を基板の表面に対して平行に配向させるために、例えば三酸化モリブデンと格子定数の近い材料の基板を用いるか、あるいは三酸化モリブデンと格子定数の近い材料を下地として基板にコーティングする必要がある。
しかしながら、このような三酸化モリブデンと格子定数の近い材料としてアルミニウム酸ランタン(LaAlO)や酸化セシウム(CeO)が挙げられるが、このような下地用コート剤は、一般的に高価であり(例えば6万円/100ml)、高温焼成が不可欠であるので(高温焼成の温度は、例えば900℃以上)、工程が煩雑になると共に、基板や下地の種類が限定されることになる。すなわち、一般ガラスに代表される耐熱性の低い基板材料には適用することができず、汎用性が低いことが問題になっている。
ここで、ガスセンサや導電性薄膜に使用される三酸化モリブデン膜は、上述したCVD法や滴下焼成法で製造されるのが一般的であるが、これら以外にも無電解めっきを用いることが考えられており、この無電解めっきは、膜の形成に通電する必要がないことから、独立パターンのある電気回路や粒子状の被めっき物等にも広く利用されている。一方、還元されるべき金属イオンと還元剤が無電解めっき浴として共存しているので、温度、pH等が適正範囲から外れたり、あるいは浴負荷が大きくなった場合等には、無電解めっき浴に浴分解が生じることがある。
そのため、無電解めっき浴が開発されて以来、錯化剤の種類や濃度及び各種の安定化剤等が検討されており、無電解めっき浴の安定性は徐々に改善されてはいるが、それでも無電解めっき浴の浴分解は完全に解決されていない。このように、無電解めっき浴は、還元されるべき金属イオンと還元剤の共存によって潜在的な不安定さを有しているので、三酸化モリブデンのような金属酸化物の着膜に使用される例が少なく、三酸化モリブデン膜の形成に適用できるように改良されることが望まれている。
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、三酸化モリブデン膜を基板に簡便かつ迅速に形成でき、汎用性が高い無電解めっき浴、三酸化モリブデン膜の製造方法、及び化学センサの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の無電解めっき浴は、触媒が付された基板を浸漬させて、この基板に三酸化モリブデン膜を被覆するための無電解めっき浴であって、モリブデン酸リチウム及びモリブデン酸ナトリウムの少なくとも一方と、ジメチルアミンボランと、硝酸と、アルコールと、蒸留水と、を含有し、前記モリブデン酸リチウム及び前記モリブデン酸ナトリウムの少なくとも一方は、0.01モル/L以上0.5モル/L以下で、前記ジメチルアミンボランは、0.001モル/L以上0.1モル/L以下で、前記硝酸は、0.05モル/L以上0.1モル/L以下で、前記アルコールは、70容量%以上90容量%以下で、前記蒸留水は、10容量%以上30容量%以下であることを特徴としている。
このように構成した本発明は、無電解めっき浴の組成にアルコールを含有することにより、無電解めっき浴の安定性を向上させることができるので、この無電解めっき浴から得られる三酸化モリブデン膜の状態を良好に保つことができる。また、基板が無電解めっき浴に浸漬している間、基板に付した触媒が下地として機能することにより、三酸化モリブデンと格子定数の近い材料の基板を用いたり、あるいは三酸化モリブデンと格子定数の近い材料を下地として基板にコーティングしなくても、配向性の高い三酸化モリブデン膜を基板に容易に形成させることができる。これにより、基板に形成される三酸化モリブデンを配向させるために高温焼成を必要とせず、より低い加熱温度で済むので、耐熱性の高い基板材料だけでなく耐熱性の低い基板材料にも適用することができる。このように、三酸化モリブデン膜を基板に簡便かつ迅速に形成でき、高い汎用性を得ることができる。
また、本発明に係る無電解めっき浴は、無電解めっき浴の全容量に対するアルコールの体積比が大きくなるほど、三酸化モリブデン膜の成膜レートが減少するので、無電解めっき浴の全容量に対するアルコールの体積比を70容量%以上90容量%以下に設定することにより、三酸化モリブデン膜の膜厚の調整を容易に行うことができる。
また、本発明に係る無電解めっき浴は、無電解めっき浴を最適な条件に設定して建浴することにより、無電解めっき浴におけるpH等が適正範囲から外れたり、あるいは浴負荷が大きくなることを抑制することができる。これにより、無電解めっき浴をより安定化できるので、浴分解の発生頻度を減少させることができる。
また、本発明に係る無電解めっき浴は、前記発明において、前記アルコールは、エタノール及びメタノールの少なくとも一方から成ることを特徴としている。このように構成すると、エタノール及びメタノールは容易に入手可能であるので、無電解めっき浴の建浴にかかるコストを抑えることができる。
また、本発明の三酸化モリブデン膜の製造方法は、前記発明の無電解めっき浴に、触媒が付された基板を浸漬してこの基板に三酸化モリブデン膜を析出した後、この三酸化モリブデン膜を焼成して結晶化することを特徴としている。このように構成すると、無電解めっき浴から析出した三酸化モリブデン膜の膜質が無電解めっき浴に含有されたアルコールによって向上しており、しかもこの無電解めっき浴を用いることで三酸化モリブデン膜の製造時間が短縮されるので、析出した三酸化モリブデン膜を焼成しても、得られる三酸化モリブデン膜が割れてクラックが形成されることを抑制することができる。これにより、良質な三酸化モリブデン膜を製造することができる。
また、本発明に係る三酸化モリブデン膜の製造方法は、前記発明において、前記基板を浸漬させるときの前記無電解めっき浴の温度は、20℃以上40℃以下であることを特徴としている。このように構成すると、基板を浸漬させるときの無電解めっき浴の温度が室温を考慮して調整されているので、三酸化モリブデン膜の製造過程において無電解めっき浴の温度が適正範囲から外れることを防止することができる。
また、本発明に係る三酸化モリブデン膜の製造方法は、前記発明において、前記三酸化モリブデン膜の焼成温度は、400℃以上500℃以下であることを特徴としている。このように構成すると、基板に形成される三酸化モリブデン膜を配向させるためには、無電解めっき浴から基板に析出された三酸化モリブデン膜を加熱して結晶粒を育てる必要があるが、その加熱温度は400℃以上500℃以下に設定されているので、耐熱性が低い一般ガラスであっても基板として十分に適用することができる。
また、本発明に係る三酸化モリブデン膜の製造方法は、前記基板を前記無電解めっき浴に浸漬させる前に、前記基板に前記触媒から成る下地膜を形成することを特徴としている。このように構成すると、三酸化モリブデン膜が下地膜上に析出し、この下地膜が三酸化モリブデン膜と基板との間に介在することにより、三酸化モリブデン膜と基板との密着性を高めることができる。これにより、製造された三酸化モリブデン膜が基板から剥がれるのを抑えることができる。
また、本発明に係る化学センサの製造方法は、前記発明三酸化モリブデン膜の製造方法を含むことを特徴としている。このように構成すると、化学センサの感受性を高めることができるので、高感度に応答する化学センサを製造することができる。これにより、化学センサの実用性を向上させることができる。
本発明によれば、三酸化モリブデン膜を基板に簡便かつ迅速に形成でき、汎用性が高いので、従来よりも無電解めっきによる三酸化モリブデン膜の優れた生産性を実現することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る石英ガラス基板に対してXRD分析を行った測定結果を示す図である。 本発明の実施例1に係る石英ガラス基板上に形成された三酸化モリブデン膜の表面の外観を示す図である。 本発明の実施例2に係るアルミナ基板に対してXRD分析を行った測定結果を示す図である。 比較例1に係る石英ガラス基板に対してXRD分析を行った測定結果を示す図である。 比較例1に係る石英ガラス基板上に形成された三酸化モリブデン膜の表面の外観を示す図である。 本発明の実施例3及び比較例2に係る無電解めっき浴から析出される三酸化モリブデン膜の成膜レートの測定結果を示す図である。 本発明の実施例4に係る三酸化モリブデン膜を母体として有機物をインターカレートした化学センサの感度評価の結果を示す図である。
以下、本発明に係る無電解めっき浴、及び三酸化モリブデン膜の製造方法を実施するための形態を図に基づいて説明する。
本発明の一実施形態に係る無電解めっき浴は、例えばモリブデン酸リチウム(LiMoO)及びモリブデン酸ナトリウム(NaMoO)の少なくとも一方と、ジメチルアミンボラン(DMAB)と、硝酸(HNO)と、アルコールと、蒸留水(HO)とを含有し、触媒が付された基板を浸漬させて、この基板に三酸化モリブデン膜(MoO)を被覆するためのものである。なお、基板には、例えば石英ガラスや並ガラス(ソーダガラス)等の一般ガラス(三酸化モリブデンの結晶を配向させる際に行われる加熱処理(例えば400℃以上500℃以下)に耐え得るもの)等の絶縁基板が用いられている。
ここで、基板に触媒を付与する方法として、例えば印刷焼成法(例えば基板にキャタペースト(CCP−4010FKB:奥野製薬工業株式会社製キャタペースト(有機パラジウム化合物を含む有機溶媒))をスクリーン印刷法により塗布した後、120℃で10分間仮焼きしてから500℃で20分間本焼きする焼成により作成する方法)やセンシベーティング−アクチベーティング法(例えば基板を塩化第一錫水溶液(0.5g/L)中に5分間浸漬して水洗した後、塩化パラジウム水溶液(0.33g/L)中に5分間浸漬して水洗する作業を2回繰返し、基板を70℃で30分間乾燥させる方法)が知られている。特に、印刷焼成法を用いればパターニングが容易になり、センシベーティング−アクチベーティング法を用いれば大量処理及び大面積への処理が容易になるが、本実施形態は基板に触媒を付与できる方法であれば、特にこれらの方法に限定されるものではない。
また、無電解めっき浴に含有されるモリブデン酸リチウム及びモリブデン酸ナトリウムの少なくとも一方は、金属源として用いられており、例えば0.01モル/L以上0.5モル/L以下である。また、無電解めっき浴に含有されるジメチルアミンボランは、還元剤として用いられており、例えば0.001モル/L以上0.1モル/L以下である。
さらに、無電解めっき浴に含有される硝酸は、pH調整剤として用いられており、例えば0.05モル/L以上0.1モル/L以下であり、無電解めっき浴に含有される蒸留水は、例えば10容量%以上30容量%以下である。
そして、無電解めっき浴に含有されるアルコールは、後述するように三酸化モリブデン膜の膜質を向上させる膜質向上剤として用いられており、例えば全容量に対して70容量%以上90容量%以下である。また、アルコールは、例えばエタノール及びメタノールの少なくとも一方から成っている。
次に、本実施形態に係る無電解めっき浴を用いた三酸化モリブデン膜の製造方法について説明する。
まず、上述のように設定した含有量のモリブデン酸リチウム及びモリブデン酸ナトリウムの少なくとも一方、ジメチルアミンボラン、硝酸、エタノール及びメタノールの少なくとも一方、及び蒸留水を用意し、これらを建浴して無電解めっき浴を作成する。一方、三酸化モリブデン膜を被覆させる基板上に予め触媒を付しておく。
次に、作成した無電解めっき浴に、触媒が付された基板を浸漬し、この基板に触媒を下地膜として三酸化モリブデン膜を析出させる。このとき、基板を無電解めっき浴に浸漬させている間、無電解めっき浴の温度は、例えば20℃以上40℃以下に設定されている。
そして、三酸化モリブデン膜が基板に析出すると、基板上の三酸化モリブデン膜を、例えば400℃以上500℃以下の温度で焼成して結晶化し、三酸化モリブデン膜を基板に形成させる。このようにして、本実施形態に係る無電解めっき浴を用いて三酸化モリブデン膜が製造される。
このように構成した本実施形態に係る無電解めっき浴、及び三酸化モリブデン膜の製造方法によれば、三酸化モリブデン膜の製造に無電解めっきを用いているので、装置を小型化することができ、製造コストを抑えることができる。しかも、無電解めっきを用いても、無電解めっき浴の組成にエタノール及びメタノールの少なくとも一方を含有することにより、無電解めっき浴から得られる三酸化モリブデン膜の膜質が良くなると共に、基板には触媒を付すだけで良いので、三酸化モリブデン膜の製造工程も簡単になり、配向性の高い三酸化モリブデン膜を短時間で製造することができる。
そして、基板に形成される三酸化モリブデン膜を配向させる際に、無電解めっき浴から基板上に析出した三酸化モリブデン膜を400℃以上500℃以下の温度で焼成しているので、一般ガラス等の耐熱性の低い基板材料にも十分に適用することができる。このように、三酸化モリブデン膜を基板に簡便かつ迅速に形成でき、汎用性を高めることができるので、無電解めっきによる三酸化モリブデン膜の優れた生産性を実現することができる。
また、本実施形態に係る無電解めっき浴、及び三酸化モリブデン膜の製造方法は、無電解めっき浴の全容量に対するアルコールの体積比が大きくなるほど、三酸化モリブデン膜の成膜レートが減少することから、無電解めっき浴の全容量に対するアルコールの体積比を変更することにより、三酸化モリブデン膜の成膜レートを自由に調整することができる。
従って、本実施形態に係る無電解めっき浴、及び三酸化モリブデン膜の製造方法は、無電解めっき浴の全容量に対するアルコールの体積比を70容量%以上90容量%以下に設定し、三酸化モリブデン膜の膜厚を調整し易い成膜レートまで低下させているので、所望の膜厚の三酸化モリブデン膜を基板に的確に形成させることができる。なお、無電解めっき浴の全容量に対するアルコールの体積比が60容量%未満では、クラック発生のない高品位の膜形成、無電解めっき浴の安定化、及び成膜速度のコントロール等の点で劣るので、本実施形態のように無電解めっき浴の全容量に対するアルコールの体積比を70容量%以上90容量%以下に設定するのがより好ましい。
なお、上述した本実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
次に、上記無電解めっき浴を用いて異なる2種類の基板に三酸化モリブデン膜を形成させた実施例1、2、及びこれらの実施例1、2と比較する比較例1について説明する。
[実施例1]
本実施例1は、上記無電解めっき浴の組成をさらに以下のように規定した。すなわち、金属源として0.1モル/Lのモリブデン酸ナトリウム、還元剤として0.05モル/Lのジメチルアミンボラン、pH調整剤として0.07モル/Lの硝酸、膜質向上剤として70容量%のエタノール、その他全量調整用に30容量%以下の蒸留水を使用した。建浴は、モリブデン酸ナトリウム、硝酸、ジメチルアミンボランを8割程度の蒸留水に溶解し、その後エタノールを添加し、最後に残った蒸留水で全量の調整をおこなった。無電解めっき浴のpHを0.8〜1.2に調整し、基板には石英ガラス基板(SiO)を用いた。
そして、上述した三酸化モリブデン膜の製造方法の製造工程を前提として、まず上述の組成で無電解めっき浴を建浴する。一方、石英ガラス基板を超音波洗浄してから石英ガラス基板に印刷法にて触媒を付す。その後、建浴した無電解めっき浴に石英ガラス基板を30秒から6分程度浸漬する。このとき、無電解めっき浴の温度は20℃に保たれている。
次に、石英ガラス基板を無電解めっき浴から取り出し、石英ガラス基板を蒸留水で水洗した後、80℃で30分間乾燥する。石英ガラス基板の乾燥が終了した後、石英ガラス基板を大気雰囲気の処理炉に入れて400℃で5時間熱処理を行い、処理炉から取り出した石英ガラス基板に対してXRD分析を行った。
[実施例2]
本実施例2は、上述した実施例1が基板に石英ガラス基板を用いたのに対して、基板にアルミナ基板(Al)を用いており、その他は実施例1と同様である。
[比較例1]
一方、比較例1は、上述した実施例1の無電解めっき浴に70容量%のエタノールが含有されていたのに対して、無電解めっき浴にエタノール等のアルコールが含有されておらず、アルコールの代わりに蒸留水を用いて全量を調整している。その他は実施例1と同様である。
以上の結果、図1に示すように、実施例1における石英ガラス基板から三酸化モリブデン膜に起因する2θ=020、040、060のピークの検出が確認されたので、基板が下地に格子定数を合わせた配向膜を用いない石英ガラス基板であっても高配向の三酸化モリブデン膜が得られたことが分かる。特に、図2に示すように、実施例1における石英ガラス基板上に形成された三酸化モリブデン膜の表面にはクラックがあまり見られず、三酸化モリブデン膜の状態が良好であることが分かる。
また、図3に示すように、実施例2におけるアルミナ基板からこの基板に起因するピークが確認されたものの、実施例1と同様に三酸化モリブデン膜に起因する2θ=020、040、060のピークの検出が確認されたので、基板が下地に格子定数を合わせた配向膜を用いないアルミナ基板であっても高配向の三酸化モリブデン膜が得られたことが分かる。
一方、図4に示すように、比較例1における石英ガラス基板から三酸化モリブデン膜に起因する2θ=020、040、060のピークの検出が確認されたので、無電解めっき浴にアルコールを含んでいなくても、高配向の三酸化モリブデン膜が得られたが、図5に示すように比較例1における石英ガラス基板上に形成された三酸化モリブデン膜の表面には多数のクラックが見られ、三酸化モリブデン膜の状態が実施例1に比べて劣り、この三酸化モリブデン膜は使用される状態として適していないことが分かる。
従って、実施例1の無電解めっき浴に含有されている70容量%のアルコールが基板上の三酸化モリブデン膜の状態を安定化させ、得られた三酸化モリブデン膜の膜質が向上することが把握できる。この実施例1のように水とアルコールとの混合溶媒を用いた場合に、生成する三酸化モリブデン膜のクラックの発生が抑制される現象については、次のようなメカニズムが考えられる。
すなわち、モリブデン酸化合物は、水にのみ溶解し水和物となるが、アルコールには溶解しない。アルコールの濃度が高い液中において、モリブデン酸リチウム又はモリブデン酸ナトリウム中のモリブデン酸が溶媒中の水と反応して水和物となる確率が低下するため、三酸化モリブデン膜の生成速度が低下し緻密な膜が形成され、この得られた緻密な膜は、脱水縮合時の収縮率を小さくできるので、クラックの発生を抑制することができる。
さらに、水単体と比較して水とアルコールとの混合溶媒は、表面張力が小さくなるため、乾燥する際の収縮応力が低減されてクラックの発生が抑制される。しかしながら、単に、めっき液中の薬品濃度を下げるだけでは、反応の確率を低下できても加水分解の進行を抑制できないので緻密な皮膜とならず、クラックの発生を抑制することができない。以上のことにより、実施例1、2の無電解めっき浴から上述の三酸化モリブデン膜の製造方法を実施することで良質な三酸化モリブデン膜を製造することができる。
次に、上述した実施例1の無電解めっき浴の全容量に対するエタノールの体積を変更して実施した実施例3、及びこの実施例3と比較する比較例2について説明する。
[実施例3]
本実施例3は、上述した実施例1の無電解めっき浴の全容量に対するエタノールの体積を30容量%、50容量%、70容量%、及び90容量%にそれぞれ変更し、実施例1と同様の手順を順次実施した。その際、石英ガラス基板に析出される三酸化モリブデン膜の成膜レート(無電解めっきを行った時間に対して析出した膜厚の比)をそれぞれ測定した。
[比較例2]
一方、比較例2は、上述の無電解めっき浴の全容量に対するエタノールの体積が0容量%、すなわち上述の比較例1を実施する際に、比較例1における石英ガラス基板に析出される三酸化モリブデン膜の成膜レートを測定した。
以上の結果、図6に示すように、実施例3の無電解めっき浴の全容量に対するエタノールの体積が増加するほど三酸化モリブデン膜の成膜レートが低下しているので、無電解めっき浴の全容量に対するエタノールの体積比を変更することで三酸化モリブデン膜の成膜レートの制御が可能であることが分かる。
特に、無電解めっき浴の全容量に対するエタノールの体積が70容量%の無電解めっき浴を用いたときの1μmの三酸化モリブデン膜の膜厚を得るのに10分の時間がかかり、無電解めっき浴の全容量に対するエタノールの体積が90容量%の無電解めっき浴を用いたときの1μmの三酸化モリブデン膜の膜厚を得るのに20分の時間がかかった。これにより、無電解めっき浴の全容量に対するエタノールの体積比が70容量%以上90容量%以下の範囲が三酸化モリブデン膜の成膜レートの低下率が大きく、三酸化モリブデン膜の膜厚を調整し易くなることが分かる。
一方、比較例2の無電解めっき浴の全容量に対するエタノールの体積が0容量%のときの三酸化モリブデン膜の成膜レートが最も高くなっている。このときの1μmの三酸化モリブデン膜の膜厚を得るのに2分程の時間で完了し、三酸化モリブデン膜の成膜レートが大きいので、三酸化モリブデン膜の膜厚を調整し難いことが分かる。従って、無電解めっき浴がエタノールを含有することにより、三酸化モリブデン膜の成膜レートを制御できるので、製造工程における三酸化モリブデン膜の膜厚の精度を高めることができる。
次に、上述した実施例2の手順にて形成された三酸化モリブデン膜を用いて作製した化学センサ、及びこの化学センサのアセトアルデヒドに対する感度評価を実施例4として説明する。
[実施例4]
純度99.6%のアルミナ基板上にスクリーン印刷にてAuの印刷を行い、乾燥炉において120℃で10分間乾燥した後、800℃で焼成した。次に、フォトリソ・エッチング法を用いてLine/Spaceが50μm、面積が5×5mmとなる櫛電極のパターンを作製した。基板の櫛電極上にキャタペースト(CCP−4010FKB:奥野製薬工業株式会社製キャタペースト(有機パラジウム化合物を含む有機溶媒))をスクリーン印刷法により塗布した後、120℃で10分間仮焼きしてから500℃で20分間焼成して下地としての触媒を付与した。その後、実施例2に示した方法と同様の手順にて三酸化モリブデン膜を形成した。
次に、三酸化モリブデン膜を形成した基板をナトリウムイオン水溶液に浸漬して、三酸化モリブデン膜の層間に、水和ナトリウムイオン([Na(HO))がインターカレートした[Na(HO)MoOを合成した。そして、前記の基板をポリアニリン水溶液に浸漬して、水和ナトリウムイオンとのカチオン交換反応を行い、ポリアニリン(PANI)を三酸化モリブデン膜の層間に挿入した(PANI)MoOを合成した。その後、基板を分割してVOCガス等を対象とした化学センサ素子を作製した。
作製した化学センサ素子に対して、アセトアルデヒドの濃度を5ppm、2ppm、1ppm、0.5ppmにそれぞれ設定し、キャリアガスを窒素としたガスセンサ評価装置にて感度測定を行った。なお、この感度測定は抵抗値をモニタリングすることにより実施された。
以上の結果、図7に示すように、アセトアルデヒドの各濃度に対してリニアな抵抗値変化が得られた。また、アセトアルデヒドの濃度が1ppm以下の極低濃度においても実施例4で作製した化学センサ素子はセンシング可能であり、このように高感度に応答する化学センサが得られることが確認された。

Claims (7)

  1. 触媒が付された基板を浸漬させて、この基板に三酸化モリブデン膜を被覆するための無電解めっき浴であって、
    モリブデン酸リチウム及びモリブデン酸ナトリウムの少なくとも一方と、
    ジメチルアミンボランと、
    硝酸と、
    アルコールと、
    蒸留水と、
    を含有し、
    前記モリブデン酸リチウム及び前記モリブデン酸ナトリウムの少なくとも一方は、0.01モル/L以上0.5モル/L以下で、
    前記ジメチルアミンボランは、0.001モル/L以上0.1モル/L以下で、
    前記硝酸は、0.05モル/L以上0.1モル/L以下で、
    前記アルコールは、70容量%以上90容量%以下で、
    前記蒸留水は、10容量%以上30容量%以下である
    ことを特徴とする無電解めっき浴。
  2. 請求項1に記載の無電解めっき浴において、
    前記アルコールは、エタノール及びメタノールの少なくとも一方から成ることを特徴とする無電解めっき浴。
  3. 請求項1又は2に記載の無電解めっき浴に、触媒が付された基板を浸漬してこの基板に三酸化モリブデン膜を析出した後、この三酸化モリブデン膜を焼成して結晶化することを特徴とする三酸化モリブデン膜の製造方法。
  4. 請求項に記載の三酸化モリブデン膜の製造方法において、
    前記基板を浸漬させるときの前記無電解めっき浴の温度は、20℃以上40℃以下であることを特徴とする三酸化モリブデン膜の製造方法。
  5. 請求項又はに記載の三酸化モリブデン膜の製造方法において、
    前記三酸化モリブデン膜の焼成温度は、400℃以上500℃以下であることを特徴とする三酸化モリブデン膜の製造方法。
  6. 請求項に記載の三酸化モリブデン膜の製造方法において、
    前記基板を前記無電解めっき浴に浸漬させる前に、前記基板に前記触媒から成る下地膜を形成することを特徴とする三酸化モリブデン膜の製造方法。
  7. 請求項ないしのいずれか1項に記載の三酸化モリブデン膜の製造方法を含むことを特徴とする化学センサの製造方法
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