JP6070176B2 - 転写箔 - Google Patents
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Description
図1は本発明の転写箔の一つの実施形態を示し、その転写箔1は、基材2の一方の面に保護層A(3)、保護層B(4)、保護層A(6)、保護層B(7)、接着層5を順次設けた構成である。この構成では、保護層が4層で構成され、保護層が2種類の保護層A、保護層Bであり、その保護層A、保護層Bはそれぞれ2回積層した構成である。その保護層Aは、樹脂成分を95質量%以上の割合で含み、その保護層Bは、樹脂成分を50〜95質量%の割合で含み、紫外線吸収剤を5〜25質量%の割合で含有する構成である。
(基材)
基材2としては、転写箔から熱転写時に転写される転写層を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有し、その転写層を被転写体へ転写する際の熱エネルギー(例えばサーマルヘッドの熱)に耐え得る耐熱性を有しているものであれば、特に制限なく使用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンナフタレートの共押し出しフィルムなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどのイミド系樹脂、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアラミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルファイトなどのエンジニアリング樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂などのスチレン系樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロースなどのセルロース系フィルム、等が挙げられる。
転写箔で使用する保護層Aは、樹脂成分を95質量%以上の割合で含み、すなわち樹脂成分を主成分とする層であり、数平均分子量(Mn)が12000以上、ガラス転移温度(Tg)が60℃以上の高重合度ポリエステル、ポリカーボネート、及びポリエステルウレタン(ポリエステルとポリウレタンとの共重合体を意味する)などの有機溶剤可溶性の熱可塑性樹脂を含有することができる。中でもTgが40℃以上、数平均分子量が9000以上のポリエステル樹脂が、耐摩擦性、耐溶剤性、耐可塑剤性等の耐久性が高く、好ましい。ポリエステルの数平均分子量が9000未満、あるいは、Tgが40℃未満のポリエステルを使用した場合には、耐久性が著しく低下する。
上記の保護層Aの高重合度ポリエステル、ポリカーボネート、及びポリエステルウレタン以外の有機溶剤可溶性の熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温度が50℃〜80℃の熱可塑性樹脂から形成することが好ましく、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等の樹脂から、適当なガラス転移温度を有するものを選択することができる。
保護層Cに含有する水分散性樹脂、または水溶性樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂の少なくとも一つであることが、耐ブロッキング性に優れるため、特に好ましい。
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、保護層C形成用塗工液を固形分の質量で1.5〜2.5g/m2となるように塗工したサンプルを準備し、その質量M1を測定する。次に、そのサンプルを前記溶剤に1分間浸漬後、前記溶剤沸点よりも20℃高い温度に設定したオーブン内で5分間乾燥させて、その質量M2を測定する。
得られた結果から、以下の式を用いて溶出率を算出する。
(式) (溶出率)={(M1−M2)/M1}×100
保護層Aの塗膜は、1回の塗工当たりで、乾燥時の質量換算の塗工量が0.5〜2.0g/m2の範囲が好ましく、また保護層Bの塗膜は、1回の塗工当たりで、乾燥時の質量換算の塗工量が2.0〜10.0g/m2の範囲が好ましい。この保護層の厚さ(上記の乾燥時の質量換算の塗工量)は、1層だけの構成での条件であり、保護層の厚さが小さすぎると、耐久性が低下する傾向となり、一方、保護層の厚さが大きすぎると、保護層の箔切れ性が低下し、転写層を被転写体に熱転写する際に尾引き等が生じやすくなる。
保護層Cの塗膜は、1回の塗工当たりで、乾燥時の質量換算の塗工量が2.0〜10.0g/m2の範囲であることが好ましい。この保護層の厚さは、1層だけの構成での条件であり、保護層の厚さが小さすぎると、耐久性が低下する傾向となり、一方、保護層の厚さが大きすぎると、保護層の箔切れ性が低下し、転写層を被転写体に熱転写する際に尾引き等が生じやすくなる。
上記のとおり、保護層A、保護層B及び保護層Cの各塗膜の範囲を規定することで、単独の保護層では満足できなかった耐光性、耐摩擦性などの多機能を発揮することができ、また耐ブロッキング性に優れたものとなる。
転写箔における最表面に位置する接着層5は、被転写体へ転写層を転写させる際、被転写体への接着性の機能を有するものである。また、その接着性の機能及び昇華性染料の受容性を有する受容層の機能を、合わせもつことができる。いずれにしても、接着層は、有機溶剤可溶性の熱可塑性樹脂を主体に構成することが好ましい。接着層における有機溶剤可溶性の熱可塑性樹脂は、転写箔の転写層を構成する接着層以外の層に含有する熱可塑性樹脂と区別するために、以下の説明では、接着層における有機溶剤可溶性の熱可塑性樹脂を熱可塑性樹脂Dとする。
転写箔は、熱転写時に転写層が基材から剥離しやすいように、基材と転写層との間に剥離層を設けることができる。なお、剥離層は、熱転写時に被転写体上に転写される層である。
剥離層の材料としては、従来公知の材料、例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル共重合体の熱可塑性樹脂や、飽和または不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、熱架橋性エポキシ−アミノ樹脂、アミノアルキッド樹脂などの熱硬化型の樹脂、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。また、剥離層には箔切れ性を向上させるために、マイクロシリカやポリエチレンワックスなどのフィラーを含有させることが好ましい。また、剥離層は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂からなるものであってもよい。また剥離層は、上記に例示した樹脂に加えイソシアネート化合物等の架橋剤、錫系触媒、アルミニウム系触媒等の触媒を用いて形成することとしてもよい。
また、転写箔において、任意の層として、目止め層など、その他の層を設けてもよい。
(実験例1)
基材2として厚さ12μmのPETフィルムを用い、該基材2の一方の面へ、バーコーター法で、下記組成の剥離層形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1g/m2になるように塗工し乾燥して剥離層30を形成した。次いで、この剥離層30上に、バーコーター法で、下記組成の目止め層用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で2g/m2になるように塗工し乾燥して目止め層を形成した。次いで、この目止め層の上に、バーコーター法で、下記組成の保護層A形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で4g/m2になるように塗工し乾燥して保護層A(3)を形成した。
・アクリル樹脂 95部
(BR−87 (三菱レイヨン(株)製)
・ポリエステル樹脂 5部
(バイロン200、東洋紡(株)製)
・トルエン 200部
・MEK 200部
・スチレン−アクリル系樹脂 150部
(ミューティクルPP320P 三井化学(株)製)
・ポリビニルアルコール 100部
(C−318 (株)DNPファインケミカル製)
・水/エタノール(質量比1/2) 70部
・ポリエステル樹脂 50部
(バイロン200、Tg=67℃、数分子量17000、東洋紡(株)製)
・MEK 200部
・ポリエステル樹脂 50部
(バイロン200、Tg=67℃、数分子量17000、東洋紡(株)製)
・ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(Tinuvin 900、BASFジャパン社製) 7.5部
・MEK 200部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 95部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株)製)
・エポキシ変性シリコーンオイル 5部
(KP−1800U 信越化学工業(株)製)
・トルエン 200部
・MEK 200部
基材2として厚さ12μmのPETフィルムを用い、該基材2の一方の面へ、バーコーター法で、実験例1で使用した剥離層形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1g/m2になるように塗工し乾燥して剥離層30を形成した。次いで、この剥離層30上に、バーコーター法で、実験例1で使用した目止め層用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で2g/m2になるように塗工し乾燥して目止め層を形成した。次いで、この目止め層の上に、バーコーター法で、下記組成の保護層C形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1.5g/m2になるように塗工し乾燥して保護層C(8)を形成した。次いで、この保護層C(8)上に、バーコーター法で、実験例1で使用した保護層A形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で4g/m2になるように塗工し乾燥して保護層A(3)を形成した。次いで、この保護層A(3)上に、バーコーター法で、上記組成の保護層C形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1.5g/m2になるように塗工し乾燥して保護層C(9)を形成した。さらに、その保護層C(9)の上に、実験例1で使用した保護層B形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で4g/m2になるように塗工し乾燥して保護層B(4)を形成した。
・水分散性ポリエステル樹脂(Z−687:互応化学工業製、Tg=110℃、 分子量26000) 10部
・水 45部
・IPA 45部
基材2として厚さ12μmのPETフィルムを用い、該基材2の一方の面へ、バーコーター法で、実験例1で使用した剥離層形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1g/m2になるように塗工し乾燥して剥離層30を形成した。次いで、この剥離層30上に、バーコーター法で、実験例1で使用した目止め層用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で2g/m2になるように塗工し乾燥して目止め層を形成した。次いで、この目止め層の上に、バーコーター法で、実験例2で使用した保護層C形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1.5g/m2になるように塗工し乾燥して保護層C(8)を形成した。次いで、この保護層C(8)上に、バーコーター法で、実験例1で使用した保護層A形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で4g/m2になるように塗工し乾燥して保護層A(3)を形成した。次いで、この保護層A(3)上に、バーコーター法で、実験例1で使用した保護層B形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で4g/m2になるように塗工し乾燥して保護層B(4)を形成した。
実験例1と同様に、基材2として厚さ12μmのPETフィルムを用い、該基材2の一方の面へ、バーコーター法で、剥離層形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1g/m2になるように塗工し乾燥して剥離層30を形成した。次いで、この剥離層30上に、バーコーター法で、実験例1で使用した目止め層用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で2g/m2になるように塗工し乾燥して目止め層を形成した。次いで、この目止め層の上に、バーコーター法で、実験例2で使用した保護層C形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1.5g/m2になるように塗工し乾燥して保護層C(8)を形成した。次いで、この保護層C(8)上に、バーコーター法で、実験例1で使用した保護層A形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で8g/m2になるように塗工し乾燥して保護層A(3)を形成した。
上記の実験例4で作製した転写箔の条件で、保護層C(10)を除いた以外は、実験例4と同様にして、基材2/剥離層30/目止め層/保護層C(8)/保護層A(3)/保護層C(9)/保護層A(6)/保護層B(4)/接着層5の構成の実験例5の転写箔を得た。(図4(2)を参照)
上記の実験例5で作製した転写箔の条件で、保護層A(6)を除いた以外は、実験例5と同様にして、基材2/剥離層30/目止め層/保護層C(8)/保護層A(3)/保護層C(9)/保護層B(4)/接着層5の構成の実験例6の転写箔を得た。(図4(3)を参照)
上記の実験例3で作製した転写箔の条件で、保護層C形成用塗工液を、下記組成に変更した以外は、全て実験例3と同様にして、実験例7の転写箔を得た。
<保護層C形成用塗工液>
・スチレン−アクリル系樹脂 150部
(ミューティクルPP320P 三井化学(株)製)
・ポリビニルアルコール 100部
(C−318 (株)DNPファインケミカル製)
・水/エタノール(質量比1/2) 70部
上記の実験例3で作製した転写箔の条件で、保護層C形成用塗工液を、下記組成に変更した以外は、全て実験例3と同様にして、実験例8の転写箔を得た。
<保護層C形成用塗工液>
・水分散性ポリウレタン樹脂(HW−350;DIC社製) 100部
・水 75部
・IPA 25部
上記の実験例3で作製した転写箔の条件で、保護層A形成用塗工液及び保護層B形成用塗工液を、下記組成に変更した以外は、全て実験例3と同様にして、実験例9の転写箔を得た。
・ポリエステル樹脂 50部
(バイロン103、Tg=47℃、数分子量23000、東洋紡(株)製)
・MEK 200部
・ポリエステル樹脂 50部
(バイロン103、Tg=47℃、数分子量23000、東洋紡(株)製)
・ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(Tinuvin 900、BASFジャパン社製) 7.5部
・MEK 200部
上記の実験例3で作製した転写箔の条件で、保護層A形成用塗工液及び保護層B形成用塗工液を、下記組成に変更した以外は、全て実験例3と同様にして、実験例10の転写箔を得た。
・ポリエステル樹脂 50部
(バイロンGK250、Tg=60℃、数分子量10000、東洋紡(株)製)
・MEK 200部
・ポリエステル樹脂 50部
(バイロンGK250、Tg=60℃、数分子量10000、東洋紡(株)製)
・ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(Tinuvin 900、BASFジャパン社製) 7.5部
・MEK 200部
上記の実験例3で作製した転写箔の条件で、保護層B形成用塗工液を、下記組成に変更した以外は、全て実験例3と同様にして、実験例11の転写箔を得た。
・ポリエステル樹脂 50部
(バイロン200、東洋紡(株)製)
・ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(SEESORB107、シプロ化成社製))
7.5部
・MEK 200部
基材として厚さ12μmのPETフィルムを用い、該基材の一方の面へ、バーコーター法で、実験例1で使用した剥離層形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1g/m2になるように塗工し乾燥して剥離層を形成した。次いで、この剥離層上に、バーコーター法で、実験例1で使用した目止め層用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で2g/m2になるように塗工し乾燥して目止め層を形成した。次いで、この目止め層の上に、バーコーター法で、実験例2で使用した保護層C形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で1.5g/m2になるように塗工し乾燥して保護層Cを形成した。次いで、この保護層Cの上に、バーコーター法で、実験例1で使用した保護層B形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で8g/m2になるように塗工し乾燥して保護層Bを形成した。次いで、この保護層Bの上に、バーコーター法で、実験例1で使用した保護層A形成用塗工液を、乾燥時の質量換算の塗工量で8g/m2になるように塗工し乾燥して保護層Aを形成した。さらに、その保護層Aの上に、バーコーター法で、実験例1で使用した接着層形成用塗工液1を、乾燥時の質量換算の塗工量で3g/m2になるように塗工し乾燥して接着層を形成して、比較例1の転写箔を得た。
HDP−600(HID社製)プリンタと、該プリンタ用専用インクリボンを用い、上記の実験例1〜11及び比較例1の転写箔の受容層の機能を有する接着層へ、黒ベタ画像を印画し、その接着層に画像が印画された実験例1〜11及び比較例1の中間転写記録媒体を得た。
上記の接着層への画像を印画後、次いでHDP−600(HID社)プリンタにより、塩ビカード(DNP社製)上に、画像が形成された実験例1〜11及び比較例1の中間転写記録媒体の転写層を転写させ、実験例1〜11及び比較例1の印画物を得た。
得られた転写箔において、A4サイズの転写箔を重ねて、転写箔全体に20kgfの荷重を加えた状態で、50℃の環境下に4日間保存し、保存後の転写箔にブロッキングが生じているか目視で確認し、下記評価基準で耐ブロッキング性の評価を行った。
<評価基準>
4:ブロッキングが認められない。
3:わずかにブロッキングが認められる(プリンタ印画適性には影響がない)。
2:少しブロッキングが認められる(プリンタ印画適性には影響がない)。
1:ブロッキングがかなり認められる(プリンタ印画適性にも不具合がみられる)。
各印画物の画像面に、MEKの溶剤に浸した綿棒を用いて、その綿棒の溶剤に浸した側と反対端を親指と人差し指で持って、10回往復して擦り、画像の変化を目視にて確認し、下記評価基準で耐溶剤性の評価を行った。
<評価基準>
5:画像に変化がない
4:5の評価と、3の評価の中間の評価である。
3:擦った印画物の画像に欠陥が少し出ている。
2:3の評価と、1の評価の中間の評価である。
1:擦った印画物の画像に大きな欠陥が出ている。
各印画物の画像面に、DOP(可塑剤、フタル酸ジオクチル)を綿棒により均一に手で塗り、その上に厚さ12μmのPETフィルムを載せて、5cm×5cmの大きさで、1700gfの荷重を掛けて40℃の環境に8時間保存し、保存後、そのPETフィルムを、上記の各例の印画物から剥がして印画物の画像変化を目視にて確認し、下記評価基準で耐可塑剤性の評価を行った。
<評価基準>
5:画像に変化がない。
4:5の評価と、3の評価の中間の評価である。
3:PETフィルムに少し染料が移行していて、印画物の画像に欠陥が少し出ている。
2:3の評価と、1の評価の中間の評価である。
1:PETフィルムに染料がかなり移行しており、印画物の画像に大きな欠陥が出ている。
各印画物の画像面に、下記条件にて光照射した。
・照射試験器:アトラス社製Ci35
・光源:キセノンランプ
・フィルタ:内側=IRフィルタ、外側=ソーダライムガラス
・ブラックパネル温度:45℃
・照射強度:1.2W/m2 ―420nmでの測定値
・照射エネルギー:400kJ/m2 −420nmでの積算値
色差ΔE*ab=((Δa*)2+(Δb*)2)1/2
CIE1976 La*b*表色系(JIS Z8729(1980))参照
Δa*=a*(照射後)−a*(照射前)
Δb*=b*(照射後)−b*(照射前)
4:ΔE*ab値が10未満である。
3:ΔE*ab値が10以上13未満である。
2:ΔE*ab値が13以上20未満である。
1:ΔE*ab値が20以上である。
<1> 研磨試験機で全く研磨していない印画物
<2> 研磨試験機((株)東洋精機製作所製、ロータリーアブレージョンテスター)を用い、磨耗輪CS−10Fを用い、荷重500gfで250回毎に磨耗輪を研磨し、合計1000回研磨した印画物。
<3> 研磨試験機((株)東洋精機製作所製、ロータリーアブレージョンテスター)を用い、磨耗輪CS−10Fを用い、荷重500gfで250回毎に磨耗輪を研磨し、合計2000回研磨した印画物。
2 基材
3、6 保護層A
4、7 保護層B
5 接着層
8、9、10、11、12 保護層C
20 転写層
30 剥離層
Claims (5)
- 基材上に、少なくとも4層以上の保護層、さらに接着層をこの順に積層した転写箔であって、
前記保護層が少なくとも2種類の保護層A、保護層Bであり、
前記保護層A、保護層Bはそれぞれ2回以上積層し、
かつ前記保護層Aは、樹脂成分を95質量%以上の割合で含み、
前記保護層Bは、樹脂成分を50〜95質量%の割合で含み、紫外線吸収剤を5〜25質量%の割合で含有し、
前記保護層Aまたは保護層Bに主成分で含有する樹脂は、ガラス転移温度が40℃以上、数平均分子量が9000以上のポリエステル樹脂であることを特徴とする転写箔。 - 基材上に、少なくとも4層以上の保護層、さらに接着層をこの順に積層した転写箔であって、
前記保護層が少なくとも3種類の保護層A、保護層B、保護層Cであり、
前記保護層A、保護層Bはそれぞれ1回以上積層し、
前記保護層Cは2回以上積層し、
かつ前記保護層Aは、樹脂成分を95質量%以上の割合で含み、
前記保護層Bは、樹脂成分を50〜95質量%の割合で含み、紫外線吸収剤を5〜25質量%の割合で含有し、
前記保護層Cは、水分散性樹脂または水溶性樹脂を95質量%以上の割合で含有し、
前記保護層Aまたは保護層Bに主成分で含有する樹脂は、ガラス転移温度が40℃以上、数平均分子量が9000以上のポリエステル樹脂であることを特徴とする転写箔。 - 前記保護層Cに主成分で含有する水分散性樹脂、または水溶性樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂の少なくとも一つであることを特徴とする請求項2に記載の転写箔。
- 前記保護層Bに含有する紫外線吸収剤は、ベンゾフェノールもしくはベンゾトリアゾールより選ばれ、前記保護層Bの乾燥時の塗膜中で7.5〜25質量%の割合で含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の転写箔。
- 前記保護層Aの塗膜は、1回の塗工当たりで、乾燥時の質量換算の塗工量が0.5〜2.0g/m2の範囲であり、
前記保護層Bの塗膜は、1回の塗工当たりで、乾燥時の質量換算の塗工量が2.0〜10.0g/m2の範囲であり、
前記保護層Cの塗膜は、1回の塗工当たりで、乾燥時の質量換算の塗工量が2.0〜10.0g/m2の範囲であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の転写箔。
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