JP6070071B2 - 紙の製造方法 - Google Patents
紙の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6070071B2 JP6070071B2 JP2012240132A JP2012240132A JP6070071B2 JP 6070071 B2 JP6070071 B2 JP 6070071B2 JP 2012240132 A JP2012240132 A JP 2012240132A JP 2012240132 A JP2012240132 A JP 2012240132A JP 6070071 B2 JP6070071 B2 JP 6070071B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- water
- pulp
- cationic
- addition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Paper (AREA)
Description
ASAを乳化させるための乳化分散剤として、例えば、カチオン化澱粉糊液を使用する方法(例えば特許文献1、2参照)、ビニル系や(メタ)アクリルアミド系のカチオン性ポリマーを使用する方法(例えば、特許文献3、4参照)、(メタ)アクリルアミドを含むモノマー類をカチオン化澱粉にグラフト重合させたグラフト化カチオン化澱粉を使用する方法(例えば、特許文献5参照)、両性アクリルアミド系ポリマーを使用する方法(例えば、特許文献6、7参照)が提案されている。
(i)パルプスラリーを白水で希釈する工程を含む紙の製造において、ファンポンプ前の白水で希釈する前後15秒以内に、(1)アルケニルコハク酸無水物を含む水分散性サイズ剤、およびカチオン物質として(2)カチオン性凝結剤、(3)水溶性アルミニウム化合物のいずれか、または両方を添加することを特徴とする紙の製造方法、
(ii)パルプスラリー濃度が2%以下の工程で、(1)アルケニルコハク酸無水物を含む水分散性サイズ剤、およびカチオン物質として(2)カチオン性凝結剤、(3)水溶性アルミニウム化合物のいずれか、または両方を添加することを特徴とする前記(i)の紙の製造方法、
(iii)(2)カチオン性凝結剤が、ジアリルアミンとアクリルアミドの共重合体であることを特徴とする前記(i)または(ii)の紙の製造方法、
(iv)(3)水溶性アルミニウム化合物が、硫酸バンドであることを特徴とする前記(i)〜(iii)の紙の製造方法、
(v)(4)乾燥紙力剤をパルプスラリーに添加した後に、(1)アルケニルコハク酸無水物を含む水分散性サイズ剤、およびカチオン物質として(2)カチオン性凝結剤、(3)硫酸バンドのいずれか、または両方を添加し、さらにその後に(5)歩留まり剤を添加することを特徴とする前記(i)〜(iv)の紙の製造方法、
である。
(但し、式中、Aは酸素又はNH、nは2〜4の整数、R10はH又はメチル基、R11 、R12は同一又は異なる炭素数1〜3の低級アルキル基、R13は低級アルキル基又はベンジル基、Z−はアニオン性基を示す。)
また、一箇所に限らず複数箇所に分割添加してもよく、1 種または2 種以上の歩留り剤を使用しても良い。
アルケニルコハク酸無水物の水分散液の調整
アルケニルコハク酸系サイズ剤であるサイズ剤AS1532(星光PMC株式会社製)15重量部とポリアクリルアミド系乳化剤である乳化剤SP1808(星光PMC株式会社製)18.3質量部を混合し、ユニバーサルホモジナイザー(日本静機製作所製)を用いて10000rpmで60秒間乳化操作を行い、水を加え、アルケニルコハク酸無水物成分 1質量%、粒子径0.8μmのサイズ剤Aを得た。
汚れ評価
カナディアンスタンダードフリーネス315、灰分15%に調整したパルプ濃度が2.4%になるように段ボール古紙パルプを45℃に保持しながら、パルプに対してAC7314(ジアリルアミン/アクリルアミド共重合体系カチオン性凝結剤、星光PMC株式会社製)(以下この添加場所を添加場所(i)とする)をAC7314の固形分換算で0.05%添加し、15分撹拌後、DS4416(両性ポリアクリルアミド系乾燥紙力剤、星光PMC株式会社製)をパルプに対して0.05%添加(添加場所(ii))し、5分撹拌後、硫酸バンドをパルプに対して0.5%添加(添加場所(iii))、10秒撹拌後に抄紙マシンにおけるファンポンプでの白水による希釈を想定し、電導度300mS/m、pH8、45℃に調整した用水を用いて、パルプ濃度0.8%に希釈した。希釈後、撹拌下、5秒後に調整例1のサイズ剤Aをアルケニルコハク酸無水物換算で対パルプ0.2%添加(添加場所(iv))、さらに5秒後にAC7314を0.05%添加(添加場所(v))し、さらに5秒後にカチオン性歩留剤(星光PMC株式会社製歩留剤RD7153)を添加(添加場所(vi))後、5秒撹拌して定法に従い、角型シートマシンで坪量100g/m2となるよう手抄きを行い、湿紙に金属板を乗せ、4.2kgfで2分間、平面プレスを行った。湿紙から金属板を剥離し、金属板への汚れの付着量を目視で5段階評価した(汚れ少ない1〜5汚れ多い)。金属板への汚れが付着する程、抄紙系内で汚れが付着し易い。汚れの評価結果を表2に示す。
なお、白水で希釈される時間を0分として、各添加場所までの時間は下記のとおりである。
添加場所(i):-20分
添加場所(ii):-5分
添加場所(iii):-10秒
添加場所(iv):+5秒
添加場所(v):+10秒
添加場所(vi):+15秒
サイズ評価
カナディアンスタンダードフリーネス315、灰分15%に調整したパルプ濃度が2.4%になるように段ボール古紙パルプを45℃に保持しながら、パルプに対してAC7314(ジアリルアミン/アクリルアミド共重合体系カチオン性凝結剤、星光PMC株式会社製)(以下この添加場所を添加場所(i)とする)をAC7314の固形分換算で0.05%添加し、15分撹拌後、DS4416(両性ポリアクリルアミド系乾燥紙力剤、星光PMC株式会社製)をパルプに対して0.05%添加(添加場所(ii))し、5分撹拌後、硫酸バンドをパルプに対して0.5%添加(添加場所(iii))、10秒撹拌後に抄紙マシンにおけるファンポンプでの白水による希釈を想定し、電導度300mS/m、pH8、45℃に調整した用水を用いて、パルプ濃度0.8%に希釈した。希釈後、撹拌下、5秒後に調整例1のサイズ剤Aをアルケニルコハク酸無水物換算で対パルプ0.2%添加(添加場所(iv))、さらに5秒後にAC7314を0.05%添加(添加場所(v))し、さらに5秒後にカチオン性歩留剤(星光PMC株式会社製歩留剤RD7153)を添加(添加場所(vi))後、5秒撹拌して定法に従い、角型シートマシンで坪量100g/m2となるよう手抄きを行い、ドラムドライヤー100℃、80秒の条件で乾燥した。得られた紙を23℃、50%RHの恒温恒湿室中で24時間調湿した後、120秒のコブ(Cobb)サイズ度を測定した。サイズ度の評価結果を表2に示す。
前記実施例1の添加場所(i)〜(vi)に添加する薬品を表1のように変えたこと以外は、実施例1と同様にして汚れ、サイズ度を評価した。結果を表2に示す。
前記実施例6のAC7314をAC7304(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体系カチオン性凝結剤、星光PMC株式会社製)に変えたこと以外は、実施例6と同様にして汚れ、サイズ度を評価した。結果を表2に示す。
前記実施例6のDS4416添加率0.05%をカチオン化澱粉CATO304(日本NSC社製) 添加率0.3%に変えたこと以外は、実施例6と同様にして汚れ、サイズ度を評価した。結果を表2に示す。
汚れ評価
カナディアンスタンダードフリーネス315、灰分15%に調整したパルプ濃度が2.4%になるように段ボール古紙パルプを45℃に保持しながら、パルプに対してDS4416(両性ポリアクリルアミド系乾燥紙力剤、星光PMC株式会社製)をパルプに対して0.05%添加(添加場所(ii))し、5分撹拌後、AC7314を0.05%添加(添加場所(iii))し、10秒撹拌後に抄紙マシンにおけるファンポンプでの白水による希釈を想定し、電導度300mS/m、pH8、45℃に調整した用水を用いて、パルプ濃度0.8%に希釈した。
この際用いる用水には、使用の15秒前にあらかじめ硫酸バンドを混合後のパルプに対して0.5%添加(以下この添加場所を添加場所(vii)とする)し、撹拌しておいた。
用水で希釈後、5秒後に調整例1のサイズ剤Aを0.2%添加(添加場所(iv))、さらに10秒後にカチオン性歩留剤(星光PMC株式会社製歩留剤RD7153)を添加(添加場所(vi))後、5秒撹拌して定法に従い、角型シートマシンで坪量100g/m2となるよう手抄きを行い、湿紙に金属板を乗せ、4.2kgfで2分間、平面プレスを行った。湿紙から金属板を剥離し、金属板への汚れの付着量を目視で5段階評価した(汚れ少ない1〜5汚れ多い)。金属板への汚れが付着する程、抄紙系内で汚れが付着し易い。汚れの評価結果を表2に示す。なお、添加場所(vii)は白水で希釈される時間を0分として、+15秒離れていることになる。
カナディアンスタンダードフリーネス315、灰分15%に調整したパルプ濃度が2.4%になるように段ボール古紙パルプを45℃に保持しながら、パルプに対してDS4416(両性ポリアクリルアミド系乾燥紙力剤、星光PMC株式会社製)をパルプに対して0.05%添加(添加場所(ii))し、5分撹拌後、AC7314を0.05%添加(添加場所(iii))し、10秒撹拌後に抄紙マシンにおけるファンポンプでの白水による希釈を想定し、電導度300mS/m、pH8、45℃に調整した用水を用いて、パルプ濃度0.8%に希釈した。
この際用いる用水には、使用の15秒前にあらかじめ硫酸バンドを混合後のパルプに対して0.5%添加(以下この添加場所を添加場所(vii)とする)し、撹拌しておいた。
用水で希釈後、5秒後に調整例1のサイズ剤Aを0.2%添加(添加場所(iv))、さらに10秒後にカチオン性歩留剤(星光PMC株式会社製歩留剤RD7153)を添加(添加場所(vi))後、5秒撹拌して定法に従い、角型シートマシンで坪量100g/m2となるよう手抄きを行い、角型シートマシンで坪量100g/m2となるよう手抄きを行い、ドラムドライヤー100℃、80秒の条件で乾燥した。得られた紙を23℃、50%RHの恒温恒湿室中で24時間調湿した後、120秒のコブ(Cobb)サイズ度を測定した。サイズ度の評価結果を表2に示す。
前記実施例13の添加場所(i)〜(vii)に添加する薬品を表1のように変えたこと以外は、実施例13と同様にして汚れ、サイズ度を評価した。結果を表2に示す。
Claims (5)
- パルプスラリーを白水で希釈する工程を含む紙の製造において、ファンポンプ前の白水で希釈する前後15秒以内に、(1)アルケニルコハク酸無水物を含む水分散性サイズ剤、およびカチオン物質として(2)カチオン性凝結剤、(3)水溶性アルミニウム化合物のいずれか、または両方を添加することを特徴とする紙の製造方法。
- パルプスラリー濃度が2%以下の工程で、(1)アルケニルコハク酸無水物を含む水分散性サイズ剤、およびカチオン物質として(2)カチオン性凝結剤、(3)水溶性アルミニウム化合物のいずれか、または両方を添加することを特徴とする請求項1に記載の紙の製造方法。
- (2)カチオン性凝結剤が、ジアリルアミンとアクリルアミドの共重合体であることを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載の紙の製造方法。
- (3)水溶性アルミニウム化合物が、硫酸バンドであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の紙の製造方法。
- (4)乾燥紙力剤をパルプスラリーに添加した後に、(1)アルケニルコハク酸無水物を含む水分散性サイズ剤、およびカチオン物質として(2)カチオン性凝結剤、(3)硫酸バンドのいずれか、または両方を添加し、さらにその後に(5)歩留まり剤を添加することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012240132A JP6070071B2 (ja) | 2012-10-31 | 2012-10-31 | 紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012240132A JP6070071B2 (ja) | 2012-10-31 | 2012-10-31 | 紙の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014088644A JP2014088644A (ja) | 2014-05-15 |
JP6070071B2 true JP6070071B2 (ja) | 2017-02-01 |
Family
ID=50790752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012240132A Active JP6070071B2 (ja) | 2012-10-31 | 2012-10-31 | 紙の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6070071B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10006171B2 (en) * | 2016-04-25 | 2018-06-26 | Ecolab Usa Inc. | Methods and compositions for enhancing sizing in papermaking process |
JP7459751B2 (ja) | 2019-10-21 | 2024-04-02 | 王子ホールディングス株式会社 | 板紙の製造方法 |
CN114635309B (zh) * | 2022-02-22 | 2023-06-20 | 江苏博汇纸业有限公司 | 一种高电导率水环境的造纸方法 |
CN115110332B (zh) * | 2022-05-30 | 2023-11-14 | 江苏好健康新材料有限公司 | 一种除臭纸的制备方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0280690A (ja) * | 1988-06-22 | 1990-03-20 | Kanzaki Paper Mfg Co Ltd | 紙の製造方法 |
JP4329149B2 (ja) * | 1999-03-12 | 2009-09-09 | 星光Pmc株式会社 | 紙のサイジング方法 |
JP4222699B2 (ja) * | 1999-11-08 | 2009-02-12 | ハイモ株式会社 | サイズ定着方法 |
JP4492031B2 (ja) * | 2003-03-06 | 2010-06-30 | 星光Pmc株式会社 | 凝結剤及びサイズ助剤 |
-
2012
- 2012-10-31 JP JP2012240132A patent/JP6070071B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014088644A (ja) | 2014-05-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5691425B2 (ja) | 紙の製造方法 | |
JP5704448B2 (ja) | 板紙の製造方法 | |
JP6070071B2 (ja) | 紙の製造方法 | |
JP2008531864A (ja) | ウェットエンド塗布のための低せん断セルロース反応性サイズ剤 | |
JP4868277B2 (ja) | 板紙の製造方法 | |
JP2004044058A (ja) | 紙用柔軟剤、それを使用した製紙方法、及び紙 | |
CN1829842A (zh) | 一种造纸的方法 | |
JP4543862B2 (ja) | 紙用内添添加剤、紙の製造方法及び紙 | |
WO2014115192A1 (ja) | 板紙の製造方法 | |
JP2007186822A (ja) | 板紙の製造方法及び板紙 | |
JP4635512B2 (ja) | 板紙の製造方法 | |
JP4371906B2 (ja) | 撥水剤層用下塗り塗工液、その塗工層を有する撥水紙及びその製造方法 | |
JP5207097B2 (ja) | 填料改質剤、填料スラリー及び製紙方法 | |
JP4526365B2 (ja) | 紙の表面サイジング方法およびその紙の製造方法 | |
JP6315595B2 (ja) | 紙の製造方法 | |
JP2017025416A (ja) | クレープ紙の製造方法、クレープ紙、及びクレープ紙用紙力剤 | |
JP4501386B2 (ja) | 汚れ防止剤及び汚れ防止方法 | |
JP5621956B2 (ja) | 紙用搾水性向上剤 | |
JP2007186832A (ja) | 中性板紙 | |
JP4562477B2 (ja) | 表面サイズ剤、表面サイジング組成物及び紙 | |
JP4835966B2 (ja) | 層間強度向上剤 | |
JPWO2012144233A1 (ja) | サイズ剤組成物、抄紙方法、及び板紙の製造方法 | |
JP5958135B2 (ja) | アルキルケテンダイマー系製紙用サイズ剤用のサイズ性発現促進助剤、製紙用サイズ剤、これらを用いて得られる紙および紙の製造方法 | |
JPH1161682A (ja) | 製紙用樹脂組成物、サイズ助剤、製紙方法及び紙 | |
JP2012214924A (ja) | 紙の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151005 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161124 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161206 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161219 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6070071 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |