JPH1161682A - 製紙用樹脂組成物、サイズ助剤、製紙方法及び紙 - Google Patents

製紙用樹脂組成物、サイズ助剤、製紙方法及び紙

Info

Publication number
JPH1161682A
JPH1161682A JP21880797A JP21880797A JPH1161682A JP H1161682 A JPH1161682 A JP H1161682A JP 21880797 A JP21880797 A JP 21880797A JP 21880797 A JP21880797 A JP 21880797A JP H1161682 A JPH1161682 A JP H1161682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sizing agent
papermaking
paper
group
phenol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21880797A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Kosuge
雅徳 小菅
Shiro Shoda
四郎 正田
Yoji Azuma
洋史 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON P M C KK
DIC Corp
Japan PMC Corp
Original Assignee
NIPPON P M C KK
Japan PMC Corp
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON P M C KK, Japan PMC Corp, Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical NIPPON P M C KK
Priority to JP21880797A priority Critical patent/JPH1161682A/ja
Publication of JPH1161682A publication Critical patent/JPH1161682A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイズ効果の向上及び歩留まりの向上 【解決手段】 特定のノボラック型フェノール系樹脂を
含有する製紙用樹脂組成物とサイズ剤とを併用するこ
と、あるいは前記製紙用樹脂組成物とノニオン性ポリマ
ーとを併用すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は製紙用樹脂組成物、サ
イズ助剤、製紙方法、及び紙に関わり、さらに詳しくは
特定のフェノール系樹脂を用いてなる製紙用樹脂組成
物、この製紙用樹脂組成物を含有するサイズ助剤、及び
前記製紙用樹脂組成物とノニオン性ポリマーとを併用し
てサイズ効果及び/又は歩留り効果を向上させることの
できる製紙方法、およびそのような製紙方法により製造
されてなる紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙または板紙の製紙方法におい
て、これらの紙にサイズ性、防水性、耐水性等の機能を
付与するためにサイズ剤が使用されている。
【0003】これらサイズ剤としては例えば、溶液ロジ
ンサイズ剤、酸性ロジンエマルションサイズ剤、脂肪酸
石鹸サイズ剤、合成サイズ剤等の酸性製紙用サイズ剤、
アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニルケテン
ダイマー系サイズ剤、アルケニルコハク酸無水物系サイ
ズ剤、中性ロジン系サイズ剤等の中性製紙用サイズ剤、
および酸性域から中性域の広い領域で使用することので
きるカチオン化脂肪酸ビスアミド系サイズ剤、カチオン
化石油樹脂系サイズ剤、カチオン性ポリマー系サイズ剤
等が知られている。
【0004】これらサイズ剤は、多く使用すると紙や製
紙装置に汚れを生じること、紙質に悪影響を与えるこ
と、或いは他の製紙用薬品に悪影響を与えること等の問
題を有する。例えば酸性ロジンエマルションサイズ剤の
ような酸性製紙用サイズ剤では、サイズ剤の使用量が多
いと紙や製紙装置に汚れを起こし、また抄紙系で発泡を
起こす等の問題がある。中性製紙用のアルケニルコハク
酸無水物系サイズ剤は紙や製紙装置が汚れ易く、アルキ
ルケテンダイマー系サイズ剤では、汚れの他に、成紙が
滑り易い、さらには印刷適性、トナー接着性、あるいは
ポリエチレン等のラミネート特性が悪いといった問題点
がある。またカチオン化脂肪酸ビスアミド系サイズ剤等
のカチオン性サイズ剤類は、染料に対して悪影響を及ぼ
す。
【0005】サイズ剤の使用量を減らすと、これらの問
題は軽減されるが、サイズ剤の使用量が少なすぎるとサ
イズ効果が十分に奏されない。したがって、できる限り
少量の使用であっても所定のサイズ度が得られるような
有効な使用方法、あるいは新規なサイズ剤の開発が望ま
れている。
【0006】一方、紙の製造工程において、その生産性
を高めるために、製紙工程のパルプスラリー中の微細繊
維や填料等の歩留りを向上させることが強く要求されて
いる。
【0007】また、紙を抄造する際、系外に排出する水
を減少させるために白水を循環使用させて、新たに補充
する清水の使用量を低く抑える目的で製紙用水のクロー
ズド化が進められている。このクローズド化は使用した
水を処理して再使用するので、製紙工程で紙中に歩留ま
らずに白水中に残される微細繊維や填料をできる限り少
なくすることが重要で、そのためにカチオン性又はアニ
オン性の高分子ポリアクリルアミド等を歩留まり剤とし
て使用することにより、またフェノール樹脂とポリアル
キレンオキシドとを併用することにより、歩留りを高く
する工夫が施されている。
【0008】例えば特開昭51−70301号公報にポ
リアルキレンオキシドとフェノール−ホルムアルデヒド
樹脂またはナフトール−ホルムアルデヒド樹脂を用いる
方法、特開平7−70979号公報にアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、アミン類を触媒として合成したいわゆ
るレゾール型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂とポリ
エチレンオキサイドとを併用する方法が、開示されてい
る。
【0009】しかし、上記公報に記載されたようなフェ
ノール樹脂を併用すると成紙の白色度が低下するという
問題がある。さらにレゾール型フェノール樹脂はホルム
アルデヒドが1,000ppm以上が含まれており、ホ
ルムアルデヒドが少ないレゾール樹脂でも100ppm
程度である。このような残存ホルムアルデヒドは排水汚
染等の環境衛生面での問題が多い。
【0010】また、レゾール型フェノール樹脂はメチロ
ール基を有しているため経時的に反応が進行し、分子量
の増大とともに増粘、水希釈性の低下が懸念される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来公知のフェノール
樹脂はサイズ剤と併用することによりサイズ効果を向上
させるサイズ助剤効果、あるいはポリエチレンオキサイ
ドと併用することよる歩留り効果が十分とは言えず、さ
らにフェノール樹脂を用いると紙の白色度が低下すると
いう問題がある。
【0012】したがって、この発明の目的は紙の白色度
低下を伴うことなく、サイズ剤と併用した場合にはサイ
ズ効果が優れ、ポリエチレンオキサイド等のノニオン性
ポリマーと併用した場合には歩留り効果が優れる製紙用
樹脂組成物を提供することにある。また、上記製紙用樹
脂組成物を使用する製紙方法、およびこの製紙方法によ
り得られる紙を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
を解決するために鋭意検討した結果、紙を製造する際
に、特定のノボラック型フェノール樹脂を採用すると上
記目的を達成できることを見い出し、この発明を完成す
るに至った。
【0014】上記課題を解決するための態様として、
(1) パラ位にフェニル基、アルキル基、スルホニル
基又はスルホン基を有するパラ置換フェノール及び以下
の式で示されるビスフェノール骨格を有するビスフェノ
ール類よりなる群から選択される少なくとも一種のフェ
ノール類とアルデヒド類とを、アルデヒド類とフェノー
ル類との反応モル比(アルデヒド類/フェノール類)を
0.1〜1にして、反応させることにより得られるノボ
ラック型フェノール系樹脂を含有し、そのpHが10〜
14である塩基性水溶液であることを特徴とする製紙用
樹脂組成物、
【0015】
【化1】
【0016】(ただし、上記式中、R1 及びR2 は水素
原子又は炭素数1〜6の炭化水素基又は炭素数1〜6の
アルキレン基を示す。) (2) 前記(1)の態様におけるフェノール類が、前
記(1)における式(化1)で示されるビスフェノール
骨格を有するビスフェノール類よりなる群から選択され
る少くとも一種のフェノールである前記(1)の態様の
製紙用樹脂組成物、(3) 前記(1)又は(2)の態
様におけるノボラック型フェノール系樹脂を含有するこ
とを特徴とするサイズ助剤、(4) サイズ剤と前記
(3)の態様におけるサイズ助剤とパルプスラリーとを
含有する製紙原料を製紙することを特徴とする製紙方
法、(5) 前記(4)の態様におけるサイズ助剤の使
用量が、パルプ乾燥重量100部に対して0. 001〜
5部である、前記(4)の態様の製紙方法、(6) 前
記(4)及び(5)の態様におけるサイズ剤が、酸性製
紙用ロジン系サイズ剤、中性製紙用ロジン系サイズ剤、
アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニルケテン
ダイマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系サイズ
剤、カチオン化脂肪酸アミド系サイズ剤、石油樹脂系サ
イズ剤、ビニルモノマー類を共重合して得られるカチオ
ン性ポリマー系サイズ剤およびα−ヒドロキシカルボン
酸類系サイズ剤よりなる群から選択される少なくとも一
種である、前記(4)および(5)のいずれかの態様で
ある製紙方法、(7) サイズ助剤が、フェノール類と
して2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
とアルデヒド類とを反応させることにより得られるノボ
ラック型フェノール系樹脂を含有してなる前記(4)〜
(6)のいずれかの態様である製紙方法、(8) サイ
ズ剤が中性製紙用ロジン系サイズ剤であり、製紙pHが
6〜9である前記(4)〜(7)のいずれかの態様であ
る製紙方法、(9) 前記(1)における製紙用樹脂組
成物とノニオン性ポリマーとを併用することを特徴とす
る製紙方法、(10) ノニオン性ポリマーがポリエチ
レンオキサイド、ポリアクリルアミド、および、エチレ
ンオキサイド基を含むビニルモノマー類とアクリルアミ
ド類との重合物よりなる群から選択される少なくとも一
種である、前記(9)の態様である製紙方法、(11)
前記(9)の態様におけるノニオン性ポリマーがポリ
エチレンオキサイドである前記(9)の態様である製紙
方法、(12) 前記(9)の態様における製紙用樹脂
組成物が、フェノール類として用いられる2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとアルデヒド類と
を反応させることにより得られるノボラック型フェノー
ル系樹脂を含有してなる前記(9)〜(11)のいずれ
かの態様の製紙方法、(13) サイズ剤と、前記
(3)の態様におけるサイズ助剤とを使用する、前記
(4)〜(8)のいずれかの態様の製紙方法により製造
されてなることを特徴とする紙、(14) 前記紙が印
刷用紙であることを特徴とする前記(13)の態様であ
る紙、(15) ノニオン性ポリマーと、前記(1)の
態様である製紙用樹脂組成物とを使用し、前記(9)〜
(12)のいずれかの態様の製紙方法により製造されて
なることを特徴とする紙、(16) 前記紙が機械パル
プを含有してなる前記(15)の態様における紙であ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】
(1)製紙用樹脂組成物、サイズ助剤 この発明に係る製紙用樹脂組成物は、パラ位にフェニル
基、アルキル基、スルホニル基を又はスルホン基有する
パラ置換フェノール及び以下の式で示されるビスフェノ
ール骨格を有するビスフェノール類よりなる群から選択
される少なくとも一種のフェノール類とアルデヒド類と
を、アルデヒド類とフェノール類との反応モル比(アル
デヒド類/フェノール類)を0.1〜1にして、反応さ
せることにより得られるノボラック型フェノール系樹脂
を含有する。
【0018】
【化1】
【0019】(ただし、上記式中、R1 及びR2 は水素
原子又は炭素数1〜6の炭化水素基又は炭素数1〜6の
アルキレン基を示す。) このノボラック型フェノール系樹脂は、パラ位に特定の
置換基を持つパラ置換フェノール及びビスフェノール骨
格を有するビスフェノール類よりなる群から選択される
少なくとも一種のフェノール類を使用して製造されてい
るので、加熱反応中や抄紙工程中における製紙用樹脂組
成物の酸化・劣化が少なく、またこの製紙用樹脂組成物
を用いて抄紙されてなる紙が日光等にさらされた場合に
も、着色の主原因と言われているキノン構造を取りにく
くなるので、紙の白色度の低下が小さい。
【0020】この発明におけるフェノール類は、いずれ
もパラ位に置換基を持つことが重要であり、パラ置換フ
ェノール類及びビスフェノール骨格を有するビスフェノ
ール類を挙げることができる。
【0021】パラ置換フェノール類としては、パラクレ
ゾール、パラエチルフェノール、パラブチルフェノー
ル、パラオクチルフェノール、パラノニルフェノール、
パラフェニルフェノール、4,4’−ジフェノール、パ
ラフェノールスルホン酸およびその塩、4,4’−スル
ホニルジフェニル〔別名:ビスフェノールS〕等を挙げ
ることができる。
【0022】前記ビスフェノール類は、前記式(化1)
で示されるビスフェノール骨格を有する限り様々のビス
フェノール類を制限なく採用することができ、代表的な
化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン〔別名:ビスフェノールA〕、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン〔別名:ビスフェ
ノールB〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン
〔別名:ビスフェノールF〕等が挙げられる。
【0023】この発明においては、前記フェノール類は
いずれか一種の化合物を単独で使用することができる
し、また2種類以上のフェノール類を併用することもで
きる。これら各種のフェノール類の中でもビスフェノー
ル類が好ましく、特にビスフェノールAが好ましい。ま
た、白色度を低下させない範囲でここに記載されていな
いフェノール類を併用することもできる。
【0024】前記フェノール類と反応させられるアルデ
ヒド類の代表例としては、ホルムアルデヒド、パラホル
ムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド等が挙
げられる。この発明においては、前記各種のアルデヒド
類のいずれか一種を単独で使用することもできるし、ま
た2種類以上の併用であっても良い。この発明において
は、この発明の目的に沿ったものであればいずれのアル
デヒド類も使用できる。通常、価格および性能を考慮す
るとホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドが好
ましい。
【0025】前述のように、ノボラック型フェノール樹
脂は、前記アルデヒド類とフェノール類との反応モル
比、すなわちアルデヒド類/フェノール類(以下F/P
と略す)を0.1〜1、好ましくは0.4〜0.9に調
整して、フェノール類とアルデヒド類とを反応させるこ
とに製造される。このとき、F/Pが前記範囲の下限値
未満であるとフェノール類の残存モノマーが多くなって
好ましくない。また、蒸留等により脱モノマーを行うと
収量が低下して好ましくない。前記F/Pが前記範囲の
上限値を越えると、製造上ゲル化し易く、反応制御が困
難であり、製造することができてもアルカリ溶解性が低
下し、かつ高粘度になるので取り扱いが困難になるとい
う不都合を生じる。
【0026】フェノール類とアルデヒド類とを反応させ
てノボラック化する際には、通常、触媒が使用される。
その触媒として、通常ノボラック反応に用いられる酸性
触媒を挙げることができ、例えば、蟻酸、シュウ酸、フ
ェノールスルホン酸、キシレンスルホン酸、ナフタレン
スルホン酸等の有機酸、また塩酸、硫酸等の無機酸が挙
げられる。この触媒として、さらには、酢酸亜鉛、酸化
マグネシウム等のハイオルソノボラック化の触媒も使用
することができる。これらの触媒は単独で使用すること
ができるし、また二種以上を併用することもできる。
【0027】フェノール類とアルデヒド類とを反応させ
てノボラック化する際の反応条件としては、たとえば通
常のフェノール樹脂を合成する方法における反応条件と
同じであってよく、具体的には、村山新一著「プラスチ
ック材料講座、第15巻、フェノール樹脂」(日刊工業
新聞社発行)などに記載されているのであるが、通常、
常圧下で70〜100℃に保持した後に150〜200
℃にまで昇温し、その温度で1〜10時間反応させるこ
と、あるいは80〜100℃で長時間反応させることも
可能である。
【0028】この発明における前記ノボラック型フェノ
ール系樹脂の分子量としては、その重量平均分子量が好
ましくは200〜10,000の範囲内であり、より好
ましくは400〜6,000の範囲内である。
【0029】この発明における製紙用樹脂組成物は、前
記のノボラック型フェノール系樹脂を溶解する、特定範
囲のpHを有する塩基性水溶液である。
【0030】ノボラック型フェノール系樹脂を水溶性に
するための塩基性化合物としては、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸
化物、水酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水酸化バ
リウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、
モノメチルアミンやモノエチルアミンなどの1級アミン
類、ジメチルアミン、ジエチルアミンやジエタノールア
ミン等の2級アミン類、トリエチルアミン、トリエタノ
ールアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタ
ノールアミン等の3級アミン類などの塩基性化合物が一
般的であるが、この発明の目的に沿うその他の化合物も
もちろん使用することができる。また、一般には塩基性
が高く、水溶性に優れた化合物がより好ましい。
【0031】ノボラック型フェノール系樹脂を溶解し、
これを含有する塩基性水溶液のpHは、10〜14であ
り、好ましくは12〜14である。
【0032】塩基性水溶液のpHが10より低いとノボ
ラック型フェノール系樹脂を含有する塩基性水溶液の水
希釈能が低下し、パルプスラリーにこのノボラック型フ
ェノール系樹脂を添加した場合に、このノボラック型フ
ェノール系樹脂が白濁不溶化するので、充分な効果が得
られないことがある。
【0033】フェノール系樹脂を含有する塩基性水溶液
は、一般に発泡性があるので、この発泡性を抑制するた
めに消泡剤を併用しても良い。ここで用いる消泡剤は特
に限定されるものではないが、一般的にはシリコン系、
鉱物油系、及び脂肪酸系等の消泡剤が使用できる。
【0034】また、この発明の目的を阻害せずに白色度
を低下させない範囲で一般のレゾール型フェノール系樹
脂、ノボラック型フェノール系樹脂等を一部併用するこ
とも可能である。
【0035】さらには、ナフタレンスルホン酸ホルムア
ルデヒド縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒ
ド縮合物塩、リグニンスルホン酸塩、オキシポリカルボ
ン酸、ポリカルボン酸系水溶性高分子等に代表される分
散剤を前記ノボラック型フェノール系樹脂と併用するこ
ともできる。この発明の製紙用樹脂組成物においては、
この発明の目的を阻害しない限り、製紙時に一般的に利
用される各種の処理剤、例えば添加剤を塩基性水溶液に
含有させることもできる。
【0036】製紙用樹脂組成物における前記ノボラック
型フェノール系樹脂の含有量は、この製紙用樹脂組成物
を用いて製紙する場合に、パルプスラリー中のパルプの
乾燥重量当たり0. 001〜5%、好ましくは0. 00
2〜1%、さらに好ましくは0. 002〜0. 5%であ
る。このノボラック型フェノール系樹脂の含有量が0.
001%未満である場合には十分な効果が得られず、添
加率が5%を越える場合には越えた分に見合う効果を得
ることができず、コスト的に好ましくない。
【0037】この発明に係る製紙用樹脂組成物は、サイ
ズ助剤として、この発明の製紙方法に使用される。この
発明に係る製紙用樹脂組成物は、サイズ剤と併用するこ
とができる。
【0038】(2)サイズ剤 この発明における製紙用樹脂組成物と併用するサイズ剤
としては、従来から公知になっている各種のサイズ剤を
挙げることができ、いずれもこの発明に係る製紙用樹脂
組成物との併用により、サイズ効果が向上する。
【0039】サイズ剤としては酸性用サイズ剤、中性用
サイズ剤、酸性から中性域で使用される酸性/中性用サ
イズ剤を挙げることができる。
【0040】(2-1) 酸性用サイズ剤 この酸性用サイズ剤は、通常、硫酸バンドを使用する酸
性抄紙系において、内添の場合に、pH4. 5〜6. 5
程度で使用される、この酸性用サイズ剤としては従来か
ら公知のサイズ剤を使用することができ、たとえば溶液
ロジンサイズ剤、酸性ロジンエマルションサイズ剤、脂
肪酸石鹸サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂サイズ剤等
が挙げられる。
【0041】前記溶液ロジンサイズ剤として、ガムロジ
ン、トール油ロジン、ウッドロジン等のロジン類をマレ
イン酸やフマル酸等の二塩基酸と反応させたいわゆる強
化ロジン類を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ア
ンモニア等のアルカリの1種または複数種を使用して中
和し、水溶液としたサイズ剤を挙げることができる。前
記酸性ロジンエマルションサイズ剤としては、たとえば
ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン等のロジン
類及びその混合物を、マレイン酸、フマル酸、アクリル
酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類と反応させた反
応物を、低分子界面活性剤及び/又は高分子分散剤等を
使用して乳化することにより製造される水性液、前記反
応物にロジンエステル類、石油樹脂類等を混合して得ら
れる混合物等を前記と同様に乳化することにより製造さ
れる水性液(英国特許第859787号公報等参照)等
を挙げることができる。
【0042】前記低分子界面活性剤及び/又は高分子乳
化分散剤等の乳化剤は、そのイオン性により、カチオン
性、アニオン性、ノニオン性、両性乳化剤に大別するこ
とができる。もっとも、前記乳化剤のイオン性によら
ず、この発明におけるノボラック型フェノール系樹脂と
の併用によりサイズ性能が向上する効果が奏される。
【0043】前記乳化剤としては、酸性用ロジンエマル
ションサイズ剤、及びアニオン変性石油樹脂サイズ剤等
に用いられる従来公知のものをそのまま使用することが
できるが、一般には抄紙工程において発泡が少ない点
で、高分子乳化分散剤を単独で、若しくはアルカリや低
分子界面活性剤を一部併用して使用するのがよい。
【0044】前記高分子乳化分散剤としては、カチオン
化、アニオン化、或いは両性の澱粉、カゼイン、レシチ
ン等の天然高分子、及び、合成高分子として、アニオン
性スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の部分中和
物或は完全中和物、アニオン性或はカチオン性の(メ
タ)アクリル酸エステル系共重合体、アニオン性或はカ
チオン性の(メタ)アクリルアミド系共重合体、カチオ
ン性のポリアミノポリアミド−エピクロルヒドリン樹
脂、アルキレンポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂、
ポリ(ジアリルアミン)−エピクロルヒドリン樹脂等を
好適に採用することができる。これらの高分子乳化分散
剤は保護コロイドとして単独或は2種以上を組み合わせ
て使用してもよい。
【0045】前記脂肪酸石鹸サイズ剤としては、パルミ
チン酸やステアリン酸等の炭素数8〜24程度の脂肪酸
及びその混合物を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、アンモニア等のアルカリの1種または複数を併用し
て中和し、水溶液としたサイズ剤を挙げることができ
る。
【0046】前記合成サイズ剤としては、イソブテンの
2量体ないし4量体のオリゴマー及びその混合物を無水
マレイン酸と反応させて得られる置換コハク酸無水物
を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等
のアルカリの1種または複数種を併用して中和し、水溶
液としたサイズ剤を挙げることができる。
【0047】前記アニオン変性石油樹脂サイズ剤として
は、石油樹脂をマレイン酸等の不飽和カルボン酸類で変
性後、上述の様にアルカリ、低分子界面活性剤、高分子
乳化分散剤、及びこれら複数を併用して水性液としたサ
イズ剤等を挙げることができる。前記石油樹脂として
は、1,3−ペンタジエン、イソプレン等のC5オレフ
ィンを重合して得られるC5系石油樹脂(C5留分重合
体系樹脂とも称される。)、クマロン、インデン等のC
9オレフィンを重合して得られるC9系石油樹脂(C9
留分重合体系樹脂とも称される。)、C5オレフィンと
C9オレフィンとを共重合して得られるC5/C9共重
合体系石油樹脂、ジシクロペンタジエン及びその誘導体
を重合して得られるジシクロペンタジエン系石油樹脂等
を挙げることができる。
【0048】(2-2) 中性用サイズ剤 中性製紙用サイズ剤としては、アルキルケテンダイマー
系サイズ剤、アルケニルケテンダイマー系サイズ剤、ア
ルケニルコハク酸無水物系サイズ剤、中性製紙用ロジン
系サイズ剤等が挙げられる。
【0049】パルプスラリー中に添加剤を添加するいわ
ゆる内添の場合は、通常pH6〜9で使用されるが、い
ずれもこの発明のノボラック型フェノール系樹脂との併
用により、サイズ効果が向上する。
【0050】アルキルケテンダイマー系サイズ剤又はア
ルケニルケテンダイマー系サイズ剤は、通常、炭素数1
2〜24程度の対応する飽和の脂肪酸クロライド又は不
飽和の脂肪酸クロライドを、トリエチルアミンの様な塩
基で処理して2量化することにより製造されるアルキル
ケテンダイマー又はアルケニルケテンダイマーを乳化す
ることにより製造することができる。一方、アルケニル
コハク酸無水物系サイズ剤は、炭素数12〜24程度の
末端及び/又は内部オレフィンに無水マレイン酸を付加
反応させて製造されるアルケニルコハク酸無水物を乳化
して製造することができる。
【0051】中性製紙用ロジン系サイズ剤として、ロジ
ン類の多価アルコールエステル類や石油樹脂類の含有物
を水に分散させたエマルションを挙げることができ、ロ
ジン類の多価アルコールエステル類が好ましい。
【0052】前記ロジン類の多価アルコールエステル類
としては、ロジン類と、(a)多価アルコール類の範疇
に含まれる少なくとも一種、又は(a)多価アルコール
類の範疇に含まれる少なくとも一種及び(b)α, β−
不飽和カルボン酸類及びその誘導体の範疇に含まれる少
なくとも一種との反応により得られるロジンエステル類
を含有する反応生成物を挙げることができる。
【0053】(2-3) 酸性〜中性用サイズ剤 酸性〜中性用サイズ剤は、pH4. 5〜9の酸性域から
中性域の広い領域で使用することのできるサイズ剤であ
る。
【0054】このようなサイズ剤としては、カチオン化
脂肪酸ビスアミド系サイズ剤、カチオン化石油樹脂系サ
イズ剤、カチオン性ポリマー系サイズ剤、α−ヒドロキ
シカルボン酸類系サイズ剤等が知られている。
【0055】カチオン化脂肪酸ビスアミド系サイズ剤、
カチオン化石油樹脂系サイズ剤は通常、炭素数12〜2
4程度の脂肪酸、もしくは前記例示した石油樹脂類のマ
レイン酸付加物を、ジエチレントリアミンやトリエチレ
ンテトラミンの様なポリアミン類及びこれらの混合物と
反応させた後、エピクロルヒドリン等と反応させて合成
される。これらは通常、自己分散性を有するので、その
まま水を加えて水性液とされる。
【0056】カチオン性ポリマー系サイズ剤は通常、水
及び/又は有機溶媒中で、ジメチルアミノエチルメタク
リレート等のカチオン性ビニルモノマー、スチレン、あ
るいはアクリロニトリル、アルキル(メタ)アクリレー
ト等の疎水性モノマー等をラジカル共重合して合成され
る。
【0057】α−ヒドロキシカルボン酸類系サイズ剤
は、高級アルコールや高級アミンをクエン酸等のオキシ
酸類と反応させて製造される(特公平7−56119号
公報、特開平1−168994号公報)。
【0058】(2-4)上記サイズ剤はいずれもこの発明に
おけるノボラック型フェノール系樹脂と併用するとサイ
ズ効果の向上が見られ、特に中性製紙用ロジン系サイズ
剤がこの発明におけるノボラック型フェノール系樹脂と
の併用効果が高く好ましい。
【0059】中性製紙用ロジン系サイズ剤を用いる場合
には、pH6〜9で製紙するのが好ましい。
【0060】(2-5) サイズ剤の乳化 前記サイズ剤は通常溶液、または水性分散物として使用
される。サイズ剤の乳化剤としては、一般に低分子界面
活性剤及び/又は高分子乳化分散剤等の乳化剤が使用さ
れる。乳化剤のイオン性により、カチオン性、アニオン
性、ノニオン性、両性乳化剤に大別されるが、そのイオ
ン性によらず、この発明におけるノボラック型フェノー
ル系樹脂類の併用によるサイズ向上効果がある。
【0061】これら乳化剤としては、酸性用ロジンエマ
ルションサイズ剤、およびアニオン変性石油樹脂サイズ
剤、中性製紙用ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイ
マー系サイズ剤、アルケニルケテンダイマー系サイズ
剤、アルケニルコハク酸無水物系サイズ剤に用いられる
従来公知のものをそのまま使用することができるが、一
般には抄紙系での発泡が少ない点で、高分子乳化分散剤
を単独で、もしくはアルカリや低分子界面活性剤を一部
併用して使用するのが好ましい。高分子乳化分散剤及び
低分子界面活性剤については前述の通りである。
【0062】(3)製紙方法 この発明に係る製紙方法では、サイズ剤と前記サイズ助
剤とでサイジングして紙を製造する。
【0063】前記サイズ剤及びこの発明の製紙用樹脂組
成物を含むサイズ助剤を用いてサイジングをする場合、
このサイズ剤及びこのサイズ助剤は外添及び内添のいず
れの態様による使用も可能である。すなわち、(a) 前記
サイズ剤及び前記サイズ助剤の両方を内添薬品としてパ
ルプスラリーに添加しても良く(第1の使用態様)、
(b) 前記サイズ剤及び前記サイズ助剤の両方を外添薬品
として紙の表面に添加しても良く(第2の使用態様)、
(c) 前記サイズ剤及びサイズ助剤のいずれかを内添薬品
としてパルプスラリーに添加し、得られる製紙原料を抄
紙して得られる紙の表面に、前記サイズ剤及びフェノー
ル樹脂の内添薬品とされなかったいずれかを外添薬品と
して添加しても良い(第3の使用態様)。
【0064】前記第1の使用態様(a) について説明す
る。 前記パルプスラリーはパルプ原料を例えば水中で
叩解して得ることができる。
【0065】前記サイズ剤の水性液及びこの発明の製紙
用樹脂組成物又はこの発明のサイズ助剤の水性液は、パ
ルプスラリー中に添加することができ、前記サイズ剤の
水性液及びこの発明におけるノボラック型フェノール系
樹脂の水性液は予め混合して一体の液として添加しても
良いし、前記サイズ剤の水性液及びこの発明におけるノ
ボラック型フェノール系樹脂の水性液を別体として同時
または相前後して添加しても良い。
【0066】この場合、添加場所について特に制限はな
く、例えば添加場所として、ミキシングチェスト、マシ
ンチェスト、種箱、ファン・ポンプ、スクリーン等を挙
げることができる。
【0067】また、前記サイズ剤の水性液及びこの発明
のサイズ助剤の水性液を別体として添加する場合には、
各々を別々の前記添加場所から前記パルプスラリーに添
加することもできる。
【0068】第2の使用態様(b) について説明する。外
添薬品として使用される前記サイズ剤及びこの発明のサ
イズ助剤は、抄紙して得られた紙の表面に塗布される表
面塗布液に含めて使用される。前記表面塗布液は、例え
ばサイズプレス、キャレンダー等で使用される。
【0069】前記表面塗布液としては、デンプン、表面
サイズ剤、ポリアクリルアミド系表面紙力剤、ポリビニ
ルアルコール等を挙げることができる。
【0070】第3の使用態様について説明する。前記サ
イズ剤とこの発明におけるノボラック型フェノール系樹
脂、この発明の製紙用樹脂組成物又はこの発明のサイズ
助剤のいずれかを内添薬品として使用する場合は、前記
第1の使用態様にて説明したようにして使用され、残る
いずれかを外添薬品として使用する場合は、前記第2の
使用態様にて説明した通りである。
【0071】(3-1) 添加率 前記サイズ助剤の使用量についても特に制限がなく、得
られる紙に所定のサイズ性を付与する、即ち、得られる
紙において所定のサイズ度を保持するための必要量が、
適宜に決定される。具体的には、通常、前記サイズ助剤
をパルプ乾燥重量当り0.001〜5重量%用い、前記
内添薬品として採用する場合、及び前記外添薬品として
採用する場合のいずれの場合においても、所定のサイズ
度を有する紙を得ることができる。
【0072】前記サイズ剤の使用量についても特に制限
がなく、得られる紙に所定のサイズ性を付与する、即
ち、得られる紙において所定のサイズ度を保持するため
の必要量が、適宜に決定される。具体的には、通常、前
記サイズ剤をパルプ乾燥重量当り0.001〜5重量%
用い、前記内添薬品として採用する場合、及び前記外添
薬品として採用する場合のいずれの場合においても、所
定のサイズ度を有する紙を得ることができる。
【0073】(3-2) 従来のサイズ助剤の併用 この発明においては、従来から使用されている従来のサ
イズ助剤を、製紙工程における操業性への悪影響や、成
紙への悪影響が発生しない範囲で、一部併用してもよ
い。
【0074】前記従来のサイズ助剤としては、例えば、
高変性カチオン化澱粉、カチオン性ポリアクリルアミ
ド、ポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂、ポリアミン
ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、ジアリルアミン
−アクリルアミド共重合体、ポリビニルアミン、ポリア
ミジン等のカチオン性サイズ助剤等を挙げることがで
き、これらは1種または複数種併用して使用することが
できる。
【0075】前記従来のサイズ助剤においては、前記従
来のサイズ助剤の総重量が、この発明における前記ノボ
ラック型フェノール系樹脂の重量に対して50重量%を
超えない範囲で併用することができる。
【0076】(3-3) 歩留り剤 この発明の製紙方法においては、前記ノボラック型フェ
ノール系樹脂又はこれを含有する製紙用樹脂組成物とノ
ニオン性ポリマーを使用することができる。
【0077】このノニオン性ポリマーとしては、ポリエ
チレンオキサイド、及びポリプロピレンオキサイド等の
ポリアルキレンオキサイド、ポリアクリルアミド類、並
びにエチレンオキサイド基を有するビニルモノマー類と
アクリルアミド類との共重合物等が挙げられる。また、
ポリアクリルアミドとポリエチレンオキサイドとの重合
物も使用できる。
【0078】この発明におけるノボラック型フェノール
系樹脂とノニオン性ポリマーとを併用することにより填
料、及び微細繊維の歩留り効果が向上する。
【0079】このノニオン性ポリマーは、上記何れのポ
リマーであっても、その分子量は50万以上、好ましく
は100万以上、さらに好ましくは300万以上であ
る。
【0080】ノニオン性ポリマーの中でもポリエチレン
オキサイドは、粘剤として市販されているものを使用す
ることができる。例えばユニオンカーバイド(株)製の
ユカフロック、明成化学(株)製のアルコックスを使用
することができる。ポリエチレンオキサイドは主にオキ
シエチレン基からなるが、水溶性に影響を与えない程度
にオキシプロピレンを少量含んでいてもよい。
【0081】前記ポリアクリルアミド類は、アクリルア
ミド、及びまたはメタクリルアミドを主成分にしてこれ
らを重合することにより得ることができる。このポリア
クリルアミド類は、油中水型エマルション、溶液、粉体
のいずれの形態であっても良い。
【0082】上記重合に際しては、従来公知の重合開始
剤、連鎖移動剤を使用できる。
【0083】ラジカル重合開始剤としては、過硫酸ナト
リウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫
酸塩、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、tert- ブチルパ
ーオキサイド等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、臭素酸
カリウム等の臭素酸塩、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ素
酸カリウム、過ホウ素酸アンモニウム等の過ホウ素酸
塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸アンモ
ニウム等の過炭酸塩、過リン酸ナトリウム、過リン酸カ
リウム、過リン酸アンモニウム等の過リン酸塩等が例示
できる。この場合、単独でも使用できるが、還元剤と組
み合わせてレドックス系重合開始剤としても使用でき
る。還元剤としては、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩あるいは
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等
の有機アミン、アルド−ス等の還元糖等が例示できる。
また、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス−2−アミジノプロパン塩酸塩、2,2’−アゾビス
−2,4−ジメチルバレロニトリル、4,4’−アゾビ
ス-4- シアノバレイン酸及びその塩等のアゾ化合物も使
用可能である。これらの開始剤は1種類以上併用するこ
とも可能である。
【0084】連鎖移動剤として例えば、アルキルメルカ
プタン類、チオグリコール酸あるいはそのエステル類、
イソプロピルアルコ−ル、アリルアルコ−ル、(メタ)
アリルスルホン酸ソーダ等が挙げられる。
【0085】エチレンオキサイド基を有するビニルモノ
マー類とアクリルアミド類の重合物に用いられるエチレ
ンオキサイド基を有するビニルモノマーは、下記一般式
(化2)で示される化合物を挙げることができる。
【0086】
【化2】
【0087】ただし、R3 は水素原子またはメチル基を
表し、R4 は水素原子、メチル基、エチル基、フェニル
基、又はベンジル基を表す。nは1〜40の整数を示
す。
【0088】前記エチレンオキサイド基を有するビニル
モノマー類とアクリルアミド類との使用比率(ビニルモ
ノマー類/アクリルアミド類)は1/99〜50/50
であり、好ましくは1/99〜30/70である。
【0089】前記重合開始剤、及び連鎖移動剤として
は、ポリアクリルアミド類の合成に使用したのと同じ、
例えば前記の従来公知の化合物を使用することができ
る。
【0090】ポリアクリルアミドとポリエチレンオキサ
イドの重合物としてアルコックスK2(明成化学(株)
製)が例示される。
【0091】前記ノニオン性ポリマーの添加率は、パル
プスラリー中のパルプを乾燥したときのその乾燥パルプ
の重量当たり、すなわち対パルプ乾燥重量当り0. 00
1〜1%、好ましくは0. 002〜0. 5%、さらに好
ましくは0. 002〜0. 3%である。
【0092】パルプスラリーに前記ノニオン性ポリマー
を添加する方法としては、この発明におけるノボラック
型フェノール系樹脂と前記ノニオン性ポリマーとを予め
混合することにより得られる一体の液として添加しても
良いし、この発明におけるノボラック型フェノール系樹
脂と前記ノニオン性ポリマーとを別体にして同時に添加
し、あるいは相前後して順次に添加してもよい。好まし
くはこの発明におけるノボラック型フェノール系樹脂を
添加した後に前記ノニオン性ポリマーを添加するのがよ
い。
【0093】前記ノニオン性ポリマーの添加場所として
はミキシングチェスト、マシンチェスト、ヘッドボック
ス、ファンポンプ付近、スクリーン付近、白水ピット等
が挙げられるが、特に制限はない。一般には、ヘッドボ
ックス、ファンポンプ付近、スクリーン付近が好まし
い。
【0094】また、従来から公知の歩留り剤、及び/又
はろ水性向上剤をその総重量がこの発明におけるノボラ
ック型フェノール系樹脂の重量に対して50重量%を越
えない範囲で併用することができる。
【0095】従来から公知の歩留り剤として例えばアニ
オン性あるいはカチオン性高分子量ポリ(メタ)アクリ
ルアミド、ポリアミンポリアミド−エピクロルヒドリン
樹脂、コロイダルシリカ、アルミナ変性コロイダルシリ
カ、スメクタイト、モンモリロナイト、ヘクトライト等
のベントナイト類が挙げられる。
【0096】また、通常に使用されている他の製紙用薬
品は何等制限無く使用できる。例えば、硫酸アルミニウ
ム、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、
ポリアルミニウムシリケートサルフェート等の水溶性ア
ルミニウム塩、酸化チタン、クレー、タルク、炭酸カル
シウム、尿素樹脂等の填料、カチオン化澱粉、アニオン
化澱粉および各種変性澱粉、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ジア
リルアミン−アクリルアミド共重合体、ポリビニルアミ
ン、キトサン等の紙力増強剤、染料、蛍光染料、スライ
ムコントロール剤、消泡剤等の紙及び板紙の製造で使用
される添加物を必要に応じ使用することができる。
【0097】この発明においてはさらに、サイズプレ
ス、ゲートロールコーター、ビルブレードコーター、キ
ャレンダー等を採用することにより、澱粉、ポリビニル
アルコール、染料、コーティングカラー、防滑剤、表面
サイズ剤、ポリアクリルアミド系表面紙力剤等を必要に
応じて紙及び板紙に塗布することもでき、この場合に
も、前記サイズ剤及び前記サイズ助剤における前記フェ
ノール樹脂と、前記澱粉、ポリビニルアルコール、染
料、コーティングカラー、防滑剤、表面サイズ剤、ポリ
アクリルアミド系表面紙力剤等とを併用することによ
り、得られた紙及び板紙における所定のサイズ度を実現
することができる。
【0098】(3-4) パルプ原料、 上記種々の紙または板紙を酸性から中性ないしアルカリ
性pH領域で製造するにあたって、パルプ原料として、
クラフトパルプあるいはサルファイトパルプなどの晒あ
るいは未晒化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプあるい
はサーモメカニカルパルプなどの晒あるいは未晒高収率
パルプ、新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙あるいは脱
墨古紙などの古紙パルプのいずれも使用することができ
る。また、上記パルプ原料と石綿、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリオレフィン等との混合物も使用することが
できる。
【0099】(4)製紙 この発明による製紙方法は、酸性及び中性条件で行なわ
れる紙及び板紙等の製造の際に採用することができ、前
記紙及び板紙等としては例えば、印刷筆記用紙、コート
原紙、PPC用紙、インクジェット用紙、情報用紙、書
籍用紙、写真原紙、包装用紙、純白ロール紙、感圧原
紙、感熱原紙、中質紙、石膏ボード原紙、難燃紙、新聞
用紙、白板紙、金属合紙、ライナー、缶詰ライナー、中
芯、及び紙管原紙等を挙げることができる。
【0100】この発明におけるノボラック型フェノール
系樹脂を含有する製紙用樹脂組成物を含有したサイズ助
剤を使用して得られた紙は印刷用紙に使用するのが好ま
しい。印刷用紙としては、印刷筆記用紙、コート原紙、
PPC用紙、インクジェット用紙、情報用紙、書籍用
紙、中質紙、新聞用紙等が挙げられる。
【0101】また、この発明におけるノボラック型フェ
ノール系樹脂とノニオン性ポリマーとを併用して歩留り
を向上させる紙としては機械パルプを含有する紙が好ま
しい。機械パルプと前記ノボラック型フェノール系樹脂
及びノニオン性ポリマーとを組み合わせると、歩留まり
効果が一層良く発現される。前記機械パルプを含有する
紙としては酸性及び中性の中質紙、新聞用紙が挙げられ
る。
【0102】
【実施例】以下、この発明の効果を製造例及び実施例を
挙げて具体的に説明するが、この発明はこれらの例にの
み限定されるものではない。また以下例中において部お
よび%とあるのは特に断りのない限り、固形分重量部お
よび固形分重量%を意味するものとする。
【0103】−フェノール樹脂の製造例− (製造例1)1リットルの4つ口フラスコに冷却管、温
度計、及び撹拌機をセットし、ビスフェノールAを22
8g、42%ホルマリンを45.0g、及びメタノール
を6.0g仕込み、70℃まで昇温した。ビスフェノー
ルAが一部溶解し、スラリー状になったときに蓚酸0.
684gを仕込み、100℃まで昇温した。さらに10
0℃で3時間保持した後に、3時間かけて180℃にま
で昇温した。塊状物を冷却パン上に取り出して、軟化点
が105℃である固形のノボラック型フェノール系樹脂
を得た。なお、軟化点は環球法(JIS K−220
7)にて測定した。
【0104】2リットルの4つ口フラスコに冷却管、温
度計、及び撹拌機をセットし、この固形のノボラック型
フェノール系樹脂200gを仕込み、メタノール200
gを加え、還流温度まで昇温し、溶解した。これに48
%水酸化ナトリウム水溶液20gを加えて均一に溶解し
た後、イオン交換水500gを加え、100℃にて常圧
蒸留にて水とともにメタノールを除去した。これにイオ
ン交換水および48%水酸化ナトリウム水溶液を適宜に
加え、濃度35%、pH12.0に調整し、ノボラック
型フェノール系樹脂を含有する塩基性水溶液PFR1を
得た。この塩基性水溶液PFR1の25℃での粘度は6
80mPa. s、残存ホルマリン量は1ppmであっ
た。この残存ホルマリン量はJIS K−0102に準
じて測定された。
【0105】(製造例2)ビスフェノールAを228
g、42%ホルマリンを60.7g、及びメタノールを
6.0g仕込んだ外は前記製造例1と同様にして、軟化
点が120℃である固形のノボラック型フェノール系樹
脂を得た。
【0106】この固形のノボラック型フェノール系樹脂
についても製造例1と同様にして、ノボラック型フェノ
ール系樹脂を含有する塩基性水溶液PFR2を得た。こ
の塩基性水溶液PFR2は、濃度が35%、pHが1
2.5、25℃での粘度が980mPa. s、残存ホル
マリン量が1.5ppmであった。
【0107】(製造例3)製造例1と同様にして得た固
形のノボラック型フェノール系樹脂を用いて、製造例1
と同様にして、pH13.9に調整し、かつノボラック
型フェノール系樹脂を含有する塩基性水溶液PFR3を
得た。この塩基性水溶液PFR3は、濃度が34%、2
5℃での粘度が640mPa. s、残存ホルマリン量が
1.0ppmであった。
【0108】(製造例4)1リットルの4つ口フラスコ
に冷却管、温度計、及び撹拌機をセットし、ビスフェノ
ールAを228g、42%ホルマリンを28.6g、及
びメタノールを6.0g仕込み、70℃まで昇温した。
ビスフェノールAが一部溶解し、スラリー状になったと
きに蓚酸0.684gを仕込み、100℃にまで昇温し
た。さらに100℃で3時間保持した後に、3時間かけ
て180℃にまで昇温した。得られた塊状物を冷却パン
上に取り出し、軟化点が86℃である固形のノボラック
型フェノール系樹脂を得た。
【0109】この固形のノボラック型フェノール系樹脂
についても製造例1と同様にして、ノボラック型フェノ
ール系樹脂を含有する塩基性水溶液PFR4を得た。こ
の塩基性水溶液PFR4は、濃度が33%、pHが1
1.5、25℃での粘度が550mPa. s、残存ホル
マリン量が0.8ppmであった。
【0110】(製造例5)1リットルの4つ口フラスコ
に冷却管、温度計、及び撹拌機をセットし、パラクレゾ
ールを216g、42%ホルマリンを43g、及び蓚酸
を0. 216gを仕込み、110℃まで昇温した。さら
に110℃で1時間保持した後、42%ホルマリン86
gを2時間かけて滴下した。その後1時間還流温度で保
持し、3時間かけて180℃にまで昇温した。180℃
にて70Torrの減圧下で水蒸気蒸留を1時間行っ
た。これを冷却パン上に取り出し、軟化点が105℃で
ある固形のノボラック型フェノール系樹脂を得た。
【0111】この固形のノボラック型フェノール系樹脂
について、前記製造例1と同様に処理して、ノボラック
型フェノール系樹脂を含有する塩基性水溶液PFR5を
得た。
【0112】この塩基性水溶液PFR5は、濃度が33
%、pHが12.3、25℃での粘度が710mPa.
s、残存ホルマリン量が1.3ppmであった。
【0113】(製造例6)1リットルの4つ口フラスコ
に冷却管、温度計、及び撹拌機をセットし、パラターシ
ャリーブチルフェノールを225g、42%ホルマリン
を48.3g、及び蓚酸を2.25g仕込み、100℃
まで昇温した。100℃で30時間保持した後に、42
%ホルマリン48.3gを30分間かけて滴下した。そ
の後5時間100℃に保持し、その後3時間かけて19
0℃にまで昇温した。190℃にて70Torrの減圧
下で減圧蒸留を2時間行った。これを冷却パン上に取り
出し、軟化点95℃のノボラック型フェノール系樹脂を
得た。
【0114】この固形のノボラック型フェノール系樹脂
について、前記製造例1と同様にして、ノボラック型フ
ェノール系樹脂を含有する塩基性水溶液PFR6を得
た。
【0115】この塩基性水溶液PFR6は、濃度が38
%、pHが14.0、25℃での粘度が340mPa.
s、残存ホルマリン量が1.4ppmであった。
【0116】(製造例7)1リットルの4つ口フラスコ
に冷却管、温度計、及び撹拌機をセットし、ビスフェノ
ールSを250g、42%ホルマリンを64.3g、及
び蓚酸を2.25を仕込み、100℃まで昇温した。1
00℃で9時間保持した後、その後3時間かけて240
℃まで昇温した。これを冷却パン上に取り出し、軟化点
が170℃以上である固形のノボラック型フェノール系
樹脂樹脂を得た。
【0117】この固形のノボラック型フェノール系樹脂
に48%水酸化ナトリウム水溶液40gを加え、100
℃にて溶解し、イオン交換水を加え、ノボラック型フェ
ノール系樹脂を含有する塩基性水溶液PFR7を得た。
【0118】この塩基性水溶液PFR7は、濃度が10
%、pHが14.0、25℃での粘度が50mPa.
s、残存ホルマリン量が1.4ppmであった。
【0119】(製造例8〜10)製造例1に示す塩基性
水溶液PFR1とナフタレンスルホン酸ソーダのホルマ
リン縮合物(商品名ラベリンFAN、第一工業製薬
(株)製)とを固形分比(塩基性水溶液PFR1/ホル
マリン縮合物)がそれぞれ2/1、1/1、及び1/2
になる割合で混合し、各々塩基性水溶液PFR8、PF
R9、及びPFR10とした。なお、上記製造例はこの
発明に係る製紙用樹脂組成物の実施例でもある。
【0120】(比較製造例1)1リットルの4つ口フラ
スコに冷却管、温度計、及び撹拌機をセットし、フェノ
ールを282g、42%ホルマリンを26g、蓚酸を
2.82g仕込み、100℃まで昇温した。100℃で
42%ホルマリン146gを1時間かけて滴下しつつ添
加し、100℃で2時間保持した。その後、3時間かけ
て180℃にまで昇温した。180℃にて70Torr
の減圧蒸留処理をした後に、得られた塊状の樹脂を冷却
パン上に取り出し、軟化点が110℃である固形のフェ
ノール系樹脂を得た。この固形のフェノール系樹脂につ
いても製造例1と同様にして塩基性水溶液PFR11を
得た。この塩基性水溶液PFR11は、濃度が35%、
pHが12.0、25℃での粘度が850mPa. s、
残存ホルマリン量が1.6ppmであった。
【0121】(比較製造例2)1リットルの4つ口フラ
スコに冷却管、温度計、及び撹拌機をセットし、オルソ
クレゾールを216g、42%ホルマリンを43g、蓚
酸を0.216g仕込み、110℃まで昇温した。さら
に110℃で1時間保持した後に、42%ホルマリン8
6gを2時間かけて滴下した。その後1時間還流温度に
保持し、その後に3時間かけて180℃にまで昇温し
た。180℃にて70Torrの減圧下で水蒸気蒸留を
1時間行った。これを冷却パン上に取り出し、軟化点が
104℃である固形のノボラック型フェノール系樹脂を
得た。
【0122】この固形のノボラック型フェノール系樹脂
について、前記製造例1と同様にしてノボラック型フェ
ノール系樹脂を含有する塩基性水溶液PFR12を得
た。
【0123】この塩基性水溶液PFR12は、濃度が3
4%、pHが12.2、25℃での粘度が680mP
a. s、残存ホルマリン量が1.6ppmであった。
【0124】(比較製造例3)1リットルの4つ口フラ
スコに冷却管、温度計、及び撹拌機をセットし、フェノ
ールを282g、42%ホルマリンを386g、イオン
交換水を160g、及び48%水酸化ナトリウム水溶液
45.1gを仕込み、50℃まで昇温し、更に48%水
酸化ナトリウム水溶液83.5gを加え、90℃まで昇
温し、90℃で3時間反応させた。冷却後、イオン交換
水、及び48%水酸化ナトリウム水溶液を適宜に加え、
濃度40%、pH12.0に調整し、レゾール型フェノ
ール系樹脂を含有する塩基性水溶液PFR13を得た。
この塩基性水溶液PFR13の25℃での粘度は160
mPa. sであり、残存ホルマリン量は200ppmで
あった。
【0125】塩基性水溶液PFR1〜13の物性を表1
に示す。
【0126】−サイズ剤の製造例− <製造例1〜4> (1) ロジンエステル含有物の製造 撹拌機、温度計、窒素導入管、分水器及び冷却器を備え
た1リットル容積のフラスコに、酸価170のガムロジ
ン100部とグリセリン9.8部とを仕込み、窒素気流
下に250℃まで加熱し、同温度で12時間エステル化
反応させてロジンエステルを含有する反応生成物1を得
た。この反応生成物1の軟化点は92.℃であり、酸価
は9.5であった。またこの反応生成物1をゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーにより分析したところ、
反応生成物1はロジンエステルを89%含有していた。
【0127】尚、軟化点はすべて環球法により測定した
値である。また酸価についてはすべて、日本工業規格
(JIS K−5902又はJIS K−5903)に
従って滴定した値である。
【0128】(2) 強化ロジンの製造 酸価170のガムロジン90部と無水マレイン酸10部
を200℃で3時間加熱保温して強化反応を行い、軟化
点104℃、酸価266の強化ロジン2を得た。
【0129】(3) 乳化剤の製造 特開昭61−108796号公報に記載された参考例1
0の製造方法に従い、以下のようにしてスチレン−メタ
クリル酸系共重合体ケン化物を含有する乳化剤3を製造
した。
【0130】スチレン55部、メタクリル酸30部、イ
タコン酸5部、アクリル酸ラウリル10部、10%ナフ
タレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物50部、
過硫酸アンモニウム1部、及び水200部を混合攪拌
し、加圧下に、150℃で30分間加熱した。次いで7
0℃まで冷却し、48.5%水酸化ナトリウム35.5
部と水7部とを徐々に滴下し、30分間攪拌した後室温
まで冷却することにより、固形分30%の乳化剤3を得
た。
【0131】得られた反応生成物1と強化ロジン2とを
表2に示す重量比で混合し、被乳化体4〜7とした。前
記被乳化体4〜7それぞれ100部を約150℃に加熱
熔融し、激しく攪拌しながら前記(3) で得られた乳化剤
3を16部添加混合して油中水型のエマルジョンとし
た。この油中水型のエマルションに熱水を徐々に加えて
転相させ、水中油型のエマルションとし、この水中油型
のエマルションにさらに熱水を素早く添加して安定な水
中油型のエマルションとした後、冷却し、中性製紙用ロ
ジンサイズ剤水性分散液(以下、サイズ剤と称すること
がある。)S1〜S4を得た。得られた前記サイズ剤水
性液S1〜S4の固形分の測定結果を表2に示す。
【0132】<製造例5>アルケニルコハク酸無水物
(AS290、日本PMC(株))40部、乳化剤(A
S280P、日本PMC(株)製)50部、及び水10
部を混合し、パワーホモジナイザー(Model PM−T、
日本精機(株)製)にて13,000rpm、3分間攪
拌し、アルケニルコハク酸系サイズ剤の水性液(以下サ
イズ剤S5と称することがある)を調製した。サイズ剤
S5の固形分は40%であった。
【0133】<製造例6>α−ヒドロキシカルボン酸類
系サイズ剤を、特開平5−339896号公報に記載の
方法に従って製造した。まず、前記公開公報に記載され
た製造例2に従ってジアミド化合物を製造した。反応物
の融点は53℃、酸価は58.8であった。さらに同製
造例7に従って固形分20%のスチレン−メタクリル酸
系共重合物を得た。
【0134】次に同実施例4に従って、上記で得られた
ジアミド化合物を上記で得られたスチレン−メタクリル
酸系共重合物を用いて乳化し、α−ヒドロキシカルボン
酸系サイズ剤水性液(以下サイズ剤S6と称することが
ある)を製造した。サイズ剤S6の固形分は40%であ
った。
【0135】<製造例7〜11>アルキルケテンダイマ
ー系サイズ剤の水性液としてAS263(以下サイズ剤
S7と称することがある。)、ビスアミドエピクロルヒ
ドリン系サイズ剤の水性液としてAS295(以下サイ
ズ剤S8と称することがある。)、カチオン性ポリマー
系サイズ剤の水性液としてAS233(以下サイズ剤S
9と称することがある。)、ロジン系エマルションサイ
ズ剤の水性液としてAL120(以下サイズ剤S10と
称することがある。)、ロジン系溶液サイズ剤の水性液
としてPFP(以下サイズ剤S11と称することがあ
る。)を用意した。これらはいずれも日本PMC(株)
製のサイズ剤である。前記サイズ剤S1〜S11の固形
分を表2に示す。
【0136】−ノニオン性ポリマーの製造例− <製造例1>ポリエチレンオキサイド[ユカフロックW
SR303(ユニオンカーバイド社製、分子量700
万)]をノニオン性ポリマーNP1として実験に使用し
た。
【0137】<製造例2>撹拌機、温度計、窒素導入
管、分水器及び冷却器を備えた1リットル容積のフラス
コに、50%アクリルアミド水溶液71g(88. 1
部)、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート
(NKエステルM90G、新中村化学(株)製、以下に
化3をもって構造式を示す。)4. 8g(11. 9
部)、及びイオン交換水729. 5gを仕込み、窒素気
流下に30℃に加熱した。これに5%過硫酸アンモニウ
ム水溶液1. 14g、2%重亜硫酸ナトリウム水溶液
0. 48gを加え、同温度で20時間反応させた後、水
200gを加えてエチレンオキサイド基を有するビニル
モノマー類とアクリルアミド類との重合物であるノニオ
ン性ポリマーNP2を得た。このノニオン性ポリマーN
P2の25℃における粘度は4,100cps、重合率
は42%、分子量は980万であった。
【0138】
【化3】
【0139】<製造例3>撹拌機、温度計、窒素導入
管、分水器及び冷却器を備えた1リットル容積のフラス
コに、50%アクリルアミド水溶液85. 2g、及びイ
オン交換水677.gを仕込み、窒素気流下に30℃に
加熱した。これに5%過硫酸アンモニウム水溶液1. 3
7g、及び2%重亜硫酸ナトリウム水溶液0. 57gを
加え、同温度で20時間反応させた後に、水169. 5
gを加えてポリアクリルアミド類であるノニオン性ポリ
マーNP3を得た。このノニオン性ポリマーNP3の2
5℃における粘度は7,900cps、重合率は79
%、分子量は550万であった。
【0140】ノニオン性ポリマーNP1〜3の物性を表
3に示す。
【0141】−製紙− (実施例1)脱墨した新聞古紙(DIP)/砕木パルプ
(GP)/サーモメカニカルパルプ(TMP)を重量比
が50/25/25となるように混合して2. 4%パル
プスラリーとした。このパルプのカナディアン・スタン
ダードフリーネスは200mlであった。このパルプ(パ
ルプ乾燥重量100部)に対して硫酸バンドを2部、及
びロジンエマルション系サイズ剤S10を0. 2部加え
てパルプスラリーを0. 5%に希釈した後、0.05部
の塩基性水溶液PFR1〜10及び0.01部のノニオ
ン性ポリマーNP1を添加して、均一に分散させた。こ
の時のパルプスラリーのpHは4. 5であった。このパ
ルプスラリーを用いて下記の方法に基づいてRDDT試
験及びDDT試験を行い、また、タッピ・スタンダード
・シートマシンを用いて坪量45g/m2 となるように
抄紙して、得られた湿紙を圧縮脱水し、80℃で60秒
乾燥させた。
【0142】得られた手抄き紙を相対湿度65%、およ
び温度20℃の条件下で24時間調湿し、ステキヒトサ
イズ度、白色度を測定した。測定結果を表4に示す。
【0143】尚、上記紙は新聞用紙の製造例に相当する
ことがある。
【0144】・RDDT試験方法 タッピ ペーパーメーカーズ カンファレンス(198
5年)の第171頁に記載されているモディファイド・
ダイナミック・ドレナージ・テスターと同様の装置(直
径7. 5cmのジャーにパルプスラリーを注ぎ、800
rpmの撹拌下、マットを形成しないように下部から空
気を送り、撹拌及び送気を停止すると同時に濾過される
構造)を用いて、パルプスラリー500mlを100メ
ッシュの金網にて濾過させ、濾液50mlを採取し、6
20nmにおける光透過率を測定する。ファーストパスリ
テンションのパラメーターとして、この光透過率を用い
た。すなわち、この光透過率の値が高い程、濾液が透明
であることを示し、フィラー及び微細繊維の歩留りが高
いことを示している。
【0145】・DDT試験方法 タッピジャーナル第56巻, 第10号(1973年)の
第46頁に記載されている「ダイナミック・ドレナージ
・ジャー」と同様な装置を用いて、パルプスラリー50
0mlを直径7. 5cmのジャーに注ぎ、800rpm
の撹拌をさせながら下部コックを開き、100メッシュ
の金網にて濾過させ、所定の濾液量になるまでの時間を
測定するものであり、濾水性の評価に用いることができ
る。時間が短いほど濾水性が良いことを示している。こ
こでは、濾液量が250gになるまでの時間を測定し
た。
【0146】・ステキヒトサイズ度 JIS P−8122に準拠した。
【0147】・白色度 JIS P−8123に準拠した。
【0148】(実施例2)実施例1において、ノニオン
系ポリマーNP1を使用しないこと以外は実施例1と同
一条件でパルプスラリーを調製し、抄紙を行った。測定
したRDDT試験結果、DDT試験結果、ステキヒトサ
イズ度、及び白色度を表5に示す。
【0149】なお、上記紙は新聞用紙に相当することが
ある。
【0150】(実施例3)実施例1において、ノニオン
性ポリマーNP1の代わりにノニオン性ポリマーNP
2、NP3を使用すること以外は実施例1と同一条件で
パルプスラリーを調製し、抄紙を行った。測定したRD
DT試験結果、DDT試験結果、ステキヒトサイズ度、
及び白色度を表6に示す。
【0151】(実施例4)実施例2において、ロジン系
エマルションサイズ剤の水性液S10に代えてロジン系
溶液サイズ剤の水性液S11を用い、塩基性水溶液PF
R1を使用すること以外は、前記実施例2と同一条件で
パルプスラリーを調製し、抄紙を行った。ステキヒトサ
イズ度を表7に示す。
【0152】(比較例1)実施例1において、塩基性水
溶液PFR1〜10の代わりに塩基性水溶液PFR11
〜13を用いる以外は前記実施例1と同一条件でパルプ
スラリーを調製し、抄紙を行った。測定したRDDT試
験結果、DDT試験結果、ステキヒトサイズ度、及び白
色度を表4に示す。
【0153】(比較例2)実施例2において、塩基性水
溶液PFR1〜10の代わりに塩基性水溶液PFR11
〜13を用いる以外は実施例2と同一条件でパルプスラ
リーを調製し、抄紙を行った。測定したRDDT試験結
果、DDT試験結果、ステキヒトサイズ度、及び白色度
を表5に示す。
【0154】(比較例3)実施例1において、塩基性水
溶液を使用せず、かつノニオン性ポリマーとしてNP1
〜NP3を使用するか、あるいはノニオン性ポリマーを
使用しないこと以外は実施例1と同一条件でパルプスラ
リーを調製し、抄紙を行った。測定したRDDT試験結
果、DDT試験結果、ステキヒトサイズ度、及び白色度
を表6に示す。
【0155】(比較例4)実施例4において、塩基性水
溶液を使用しないこと以外は実施例と同一条件でパルプ
スラリーを調製し、抄紙を行った。ステキヒトサイズ度
を表7に示す。
【0156】(実施例5)L−BKP(広葉樹晒クラフ
トパルプ)とN−BKP(針葉樹晒クラフトパルプ)と
の比(L−BKP/N−BKP)が8/2である混合パ
ルプをカナディアン・スタンダード・フリーネス402
mlに叩解し、2. 4%パルプスラリーとした。得られ
たパルプスラリー(パルプ乾燥重量100部)に対し
て、炭酸カルシウム(タマパール121、奥多摩工業
(株)製)を20部、カチオン化澱粉(ケート321
0、ナショナルスターチ(株)製)を1部、硫酸バンド
を1部、中性ロジン系サイズ剤S1を0. 3部、塩基性
水溶液PFR1〜10を0. 1部それぞれ加え、パルプ
スラリーを0. 5%に希釈した後に、ノニオン性ポリマ
ーNP1を0. 02部添加し、均一に分散させた。この
時のパルプスラリーのpHは8. 0であった。このパル
プスラリーを用いてRDDT試験、DDT試験を行い、
またタッピ・スタンダード・シートマシンにて坪量65
g/m2 となるように抄紙して、得られた湿紙を圧縮脱
水し、80℃で60秒乾燥させた。
【0157】得られた中性紙を相対湿度65%、および
温度20℃の条件下で24時間調湿し、ステキヒトサイ
ズ度、白色度、及び紙中灰分を測定した。測定結果を表
8に示す。紙中の灰分の測定は、JIS P−8128
に準拠した。
【0158】尚、上記中性紙は印刷筆記用紙、コート
紙、PPC用紙、インクジェット用紙、情報用紙、書籍
用紙等の製造例に相当することがある。
【0159】(実施例6)実施例5において、ノニオン
性ポリマーNP1を使用しないこと以外は実施例5と同
一条件でパルプスラリーを調製し、抄紙を行った。RD
DT試験、DDT試験、紙中灰分、ステキヒトサイズ
度、及び白色度を表9に示す。
【0160】尚、上記中性紙は印刷筆記用紙、コート
紙、PPC用紙、インクジェット用紙、情報用紙、書籍
用紙等の製造例に相当することがある。
【0161】(実施例7)実施例5においてノニオン性
ポリマーNP1の代わりにノニオン性ポリマーNP2、
NP3を使用すること以外は実施例5と同一条件でパル
プスラリーを調製し、抄紙を行った。RDDT試験結
果、DDT試験結果、紙中灰分、ステキヒトサイズ度、
及び白色度を表10に示す。
【0162】(実施例8)実施例6において、中性ロジ
ン系サイズ剤S1に代えてサイズ剤S2〜S9を用い塩
基性水溶液PFR1を使用すること以外は実施例6と同
一条件でパルプスラリーを調製し、抄紙を行った。測定
したステキヒトサイズ度の結果を表11に示す。
【0163】(比較例5)実施例5において塩基性水溶
液PFR1〜10の代わりに塩基性水溶液PFR11〜
13を用いる以外は実施例5と同一条件でパルプスラリ
ーを調製し、抄紙を行った。RDDT試験結果、DDT
試験結果、灰分、ステキヒトサイズ度、及び白色度を表
8に示す。
【0164】(比較例6)実施例6においてPFR1〜
10の代わりに塩基性水溶液PFR11〜13を用いる
以外は実施例6と同一条件でパルプスラリーを調製し、
抄紙を行った。RDDT試験結果、DDT試験結果、灰
分、ステキヒトサイズ度、及び白色度を表9に示す。
【0165】(比較例7)実施例5において塩基性水溶
液を使用せず、かつノニオン性ポリマーとしてNP1〜
NP3を使用するか、あるいはノニオン性ポリマーを使
用しない以外は実施例5と同一条件でパルプスラリーを
調製し、抄紙を行った。RDDT試験結果、DDT試験
結果、灰分、ステキヒトサイズ度、及び白色度を表10
に示す。
【0166】(比較例8)実施例8において、塩基性水
溶液を使用しないこと以外は実施例8と同一条件でパル
プスラリーを調製し、抄紙を行った。ステキヒトサイズ
度を表11に示す。
【0167】
【表1】
【0168】
【表2】
【0169】
【表3】
【0170】
【表4】
【0171】
【表5】
【0172】
【表6】
【0173】
【表7】
【0174】
【表8】
【0175】
【表9】
【0176】
【表10】
【0177】
【表11】
【0178】実施例1と実施例2との対比、または実施
例5と実施例6との対比により、この発明におけるノボ
ラック型フェノール系樹脂はサイズ剤と併用することに
よりサイズ効果を向上させ、ノニオン性ポリマーとの併
用により歩留り効果を向上させることが判る。
【0179】
【発明の効果】この発明によると、ノボラック型フェノ
ール系樹脂を使用しているので、紙の白色度を低下させ
ることがない。さらにこの発明においては、ノボラック
型フェノール系樹脂をサイズ剤と併用すると、優れたサ
イズ効果が奏され、ノニオン性ポリマーと併用すると、
優れた歩留り向上効果が奏される。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラ位にフェニル基、アルキル基、スル
    ホニル基又はスルホン基を有するパラ置換フェノール及
    び以下の式で示されるビスフェノール骨格を有するビス
    フェノール類よりなる群から選択される少なくとも一種
    のフェノール類とアルデヒド類とを、アルデヒド類とフ
    ェノール類との反応モル比(アルデヒド類/フェノール
    類)を0.1〜1にして、反応させることにより得られ
    るノボラック型フェノール系樹脂を含有し、そのpHが
    10〜14である塩基性水溶液であることを特徴とする
    製紙用樹脂組成物。 【化1】 ただし、上記式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数
    1〜6の炭化水素基又は炭素数1〜6のアルキレン基を
    示す。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフェノール類が、前記
    請求項1における式(化1)で示されるビスフェノール
    骨格を有するビスフェノール類よりなる群から選択され
    る少くとも一種のフェノールである前記請求項1に記載
    の製紙用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のノボラック型フ
    ェノール系樹脂を含有することを特徴とするサイズ助
    剤。
  4. 【請求項4】 サイズ剤と請求項3に記載のサイズ助剤
    とパルプスラリーとを含有する製紙原料を製紙すること
    を特徴とする製紙方法。
  5. 【請求項5】 請求項4におけるサイズ助剤の使用量
    が、パルプ乾燥重量100部に対して0. 001〜5部
    である、前記請求項4に記載の製紙方法。
  6. 【請求項6】 サイズ剤が、酸性製紙用ロジン系サイズ
    剤、中性製紙用ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイ
    マー系サイズ剤、アルケニルケテンダイマー系サイズ
    剤、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、カチオン化脂
    肪酸アミド系サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、ビニルモ
    ノマー類を共重合して得られるカチオン性ポリマー系サ
    イズ剤およびα−ヒドロキシカルボン酸類系サイズ剤よ
    りなる群から選択される少なくとも一種である、前記請
    求項4および5のいずれか1項に記載の製紙方法。
  7. 【請求項7】 サイズ助剤が、フェノール類として用い
    られる2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
    ンとアルデヒド類とを反応させることにより得られるノ
    ボラック型フェノール系樹脂を含有してなる前記請求項
    4〜6のいずれか1項に記載の製紙方法。
  8. 【請求項8】 サイズ剤が中性製紙用ロジン系サイズ剤
    であり、製紙pHが6〜9である前記請求項4〜7のい
    ずれか1項に記載の製紙方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の製紙用樹脂組成物とノ
    ニオン性ポリマーとを併用することを特徴とする製紙方
    法。
  10. 【請求項10】 ノニオン性ポリマーがポリエチレンオ
    キサイド、ポリアクリルアミド、および、エチレンオキ
    サイド基を含むビニルモノマー類とアクリルアミド類と
    の重合物よりなる群から選択される少なくとも一種であ
    る、前記請求項9に記載の製紙方法。
  11. 【請求項11】 前記請求項9に記載のノニオン性ポリ
    マーがポリエチレンオキサイドである前記請求項9に記
    載の製紙方法。
  12. 【請求項12】 前記請求項9に記載の製紙用樹脂組成
    物が、フェノール類として用いられる2,2−ビス(4
    −ヒドロキシフェニル)プロパンとアルデヒド類とを反
    応させることにより得られるノボラック型フェノール系
    樹脂を含有してなる前記請求項9〜11のいずれか1項
    に記載の製紙方法。
  13. 【請求項13】 サイズ剤と、請求項3に記載のサイズ
    助剤とを使用する、請求項4〜8のいずれかに記載の製
    紙方法により製造されてなることを特徴とする紙。
  14. 【請求項14】 前記紙が印刷用紙であることを特徴と
    する前記請求項13に記載の紙。
  15. 【請求項15】 ノニオン性ポリマーと、前記請求項1
    に記載の製紙用樹脂組成物とを使用し、前記請求項9〜
    12のいずれかに記載の製紙方法により製造されてなる
    ことを特徴とする紙。
  16. 【請求項16】 前記紙が機械パルプを含有してなる前
    記請求項15に記載の紙。
JP21880797A 1997-08-13 1997-08-13 製紙用樹脂組成物、サイズ助剤、製紙方法及び紙 Withdrawn JPH1161682A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21880797A JPH1161682A (ja) 1997-08-13 1997-08-13 製紙用樹脂組成物、サイズ助剤、製紙方法及び紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21880797A JPH1161682A (ja) 1997-08-13 1997-08-13 製紙用樹脂組成物、サイズ助剤、製紙方法及び紙

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1161682A true JPH1161682A (ja) 1999-03-05

Family

ID=16725661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21880797A Withdrawn JPH1161682A (ja) 1997-08-13 1997-08-13 製紙用樹脂組成物、サイズ助剤、製紙方法及び紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1161682A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009243034A (ja) * 2003-03-25 2009-10-22 Nippon Paper Industries Co Ltd オフセット印刷用新聞用紙
JPWO2012090496A1 (ja) * 2010-12-28 2014-06-05 星光Pmc株式会社 水分散性サイズ剤、紙の製造方法及び板紙の製造方法
JP2016014201A (ja) * 2014-07-02 2016-01-28 栗田工業株式会社 ピッチ抑制剤、及びピッチ抑制方法
CN115323824A (zh) * 2022-07-15 2022-11-11 龙游富田造纸精化有限公司 一种基于复合阳离子植物胶聚合物制备akd乳液工艺

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009243034A (ja) * 2003-03-25 2009-10-22 Nippon Paper Industries Co Ltd オフセット印刷用新聞用紙
JPWO2012090496A1 (ja) * 2010-12-28 2014-06-05 星光Pmc株式会社 水分散性サイズ剤、紙の製造方法及び板紙の製造方法
JP2016014201A (ja) * 2014-07-02 2016-01-28 栗田工業株式会社 ピッチ抑制剤、及びピッチ抑制方法
CN115323824A (zh) * 2022-07-15 2022-11-11 龙游富田造纸精化有限公司 一种基于复合阳离子植物胶聚合物制备akd乳液工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5438087A (en) Paper sizing composition
US9145646B2 (en) Method of using aldehyde-functionalized polymers to increase papermachine performance and enhance sizing
JP3158575B2 (ja) 製紙用ロジン系エマルジョンサイズ剤、サイジング紙及びサイジング方法
US20100000693A1 (en) Method for producing a multi layer fiber web from cellulose fibers
AU2011323531A1 (en) Method of using aldehyde-functionalized polymers to increase papermachine performance and enhance sizing
JP2017066579A (ja) ロジン系エマルジョンサイズ剤及び該サイズ剤を用いて得られる紙
JPH08337997A (ja) 製紙用ロジン系エマルションサイズ剤及び紙サイジング方法
JP4543862B2 (ja) 紙用内添添加剤、紙の製造方法及び紙
WO2006003832A1 (ja) 印刷適性向上剤およびこれを塗布した紙
JPH1161682A (ja) 製紙用樹脂組成物、サイズ助剤、製紙方法及び紙
JP4688603B2 (ja) 表面サイズ剤、表面サイジング方法及び紙
JP4744105B2 (ja) 印刷適性向上剤およびこれを塗布した紙
JP5207097B2 (ja) 填料改質剤、填料スラリー及び製紙方法
EP2971349A1 (en) Method of using aldehyde-functionalized polymers to increase papermachine performance and enhance sizing
JP4526365B2 (ja) 紙の表面サイジング方法およびその紙の製造方法
JP3158585B2 (ja) 製紙用ロジン系エマルションサイズ剤及びサイジング方法
JP4048477B2 (ja) 表面サイズ剤、その製造方法及び新聞用紙
JP4562477B2 (ja) 表面サイズ剤、表面サイジング組成物及び紙
JP2002220796A (ja) 表面サイズ剤及びその製造方法
JPH10219590A (ja) 抄紙方法及びその抄紙方法により製造された紙
JP2920215B1 (ja) 製紙用中性サイズ剤及びそれを用いる紙のサイジング方法
JPH10195795A (ja) 抄紙方法及びその抄紙方法により製造された紙
JP2009174106A (ja) ロジン系エマルジョン型サイズ剤および紙
JP5464309B2 (ja) 撥水剤用下塗り剤及び紙の製造方法
JP2000080592A (ja) 紙のサイジング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041102