JP2016014201A - ピッチ抑制剤、及びピッチ抑制方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙パルプ製造時において、粘着成分や粘着物質に対して、高いレベルで安定してピッチ障害を抑制し得るピッチ抑制剤及びピッチ抑制方法を提供する。
【解決手段】フェノール性水酸基に対するメチレン基のオルソ−オルソ結合率が40%以上であるフェノール樹脂を含有してなるピッチ抑制剤を溶解したアルカリ溶液からなるピッチ抑制剤。
【選択図】なし

Description

本発明は紙パルプ製造時に用いられるピッチ抑制剤、及びピッチ抑制方法に関する。
一般に紙製造工程におけるピッチとは、原料木材に含まれている粘着樹脂成分や再生古紙中の合成粘着物質、さらには紙製造工程で使用される添加薬品に由来する有機物を主体とする疎水性の粘着性物質を示す。
パルプ原料からパルプを製造するパルプ製造工程や、パルプから紙を製造する抄紙工程において、ピッチによる障害が生じることがある。すなわち、ピッチは水中でコロイドとして存在しているが、大きなせん断力やpH、水温の変化,薬剤の添加等によりコロイド状態が破壊されることにより水中や抄紙用具上で析出したり、水中に析出した微細ピッチ同士の凝集物が抄紙用具上に付着することで、製品へのピッチ凝集物の混入、搾水不良、断紙等を引き起こしたりすることがある。これにより、製品の品質低下や、設備を停止して抄紙用具等を洗浄することによる生産性低下等の問題が発生する。
ピッチ障害は脱墨パルプや段ボール古紙など古紙原料を使用する場合や損紙を再利用するブローク原料を使用する場合に特に発生しやすい。
近年、原料中への古紙配合率の増加や用水原単位の低減が進むにつれて、紙製造工程に持ち込まれるピッチ量が増加しピッチ障害が多くなるとともに複雑化している。
上記のピッチ障害を抑制するために、種々の方法が提案されている。
特許文献1には、特定の凝結剤(ジアリルジメチル塩化アンモニウム含有ポリマー)をピッチの析出防止のために用いることが記載されている。
特許文献2には凝集剤を用いてピッチを抑制することが記載されている。
特許文献3には、ピッチをタルクに吸着させることが記載されている。
特許文献4には、構成単位としてマレイン酸又はマレインアミド酸とイソブチレン、ジイソブチレン又はスチレンとを含む重合体及びノニオン性界面活性剤を含有する製紙用ピッチ付着防止剤が記載されている。
特許文献5には、特定の微生物に由来する酵素により、ピッチを分解することが記載されている。
特開平4−241184号公報 特開平6−257082号公報 特開昭60−94687号公報 特公昭59−28676号公報 特許第4643125号公報
特許文献1のようにカチオンポリマーを凝結剤として用いる場合、その作用機構は負電荷をもつとされるピッチをカチオンポリマーでパルプに定着させることであるが、適切な分子量や化学構造のカチオンポリマーを適切な量で用いなければならない。適切でない状態で使用すると、ピッチ同士を凝集させ障害を悪化させる可能性がある。また荷電反応であるため疎水性の強いピッチに対しては作用が劣る。
特許文献2のように凝集剤を用いる場合、薬剤がカチオン性であるためアニオン性を示すインク等の繊維への定着が進んでパルプの白色度が低下するといった問題や、フロック形成により繊維がフロスと共に系外に排出されてパルプ歩留まりが低下するといった問題がある。
特許文献3のようにタルクを用いる場合、ピッチの吸着が必ずしも十分でないため添加量を多く必要とする。また粉体であるために用具を摩耗させ交換頻度が増加するという問題がある。
特許文献4のように界面活性剤を用いる場合、十分な効果を得るためにはピッチを溶解するために高濃度の界面活性剤を添加する必要があるため、界面活性剤の発泡によりワイヤーにおける脱水不良や泡に付着したスカムの製品への混入による欠点等の品質低下を引き起こしたり、後の工程でピッチの再析出が起こり障害の根本的な解決にならない場合がある。
特許文献5のように微生物由来の酵素を用いる場合、基質特異性によりピッチの種類によっては効果を示さないこと、効果が発現するまでに長時間を必要とし、その間にピッチの付着が生じるという問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、ピッチ障害を効果的に抑制することができるピッチ抑制剤及びピッチ抑制方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本特許出願人は、フェノール系樹脂及び変性フェノール系樹脂が溶解しているアルカリ溶液あるいは酸溶液からなるピッチ抑制剤を提案している(特願2013-267280号、PCT/JP2013/085011)。
該ピッチ抑制剤は、一定の効果は奏するものの、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「重量平均分子量」と称する場合がある)の違いによりピッチ抑制効果に差を生じる場合があった。フェノール系樹脂によるピッチ抑制効果は、重量平均分子量を大きくすることにより、高いレベルで安定させることができる。しかし、重量平均分子量の大きいフェノール系樹脂は、溶液化した際の粘度が高くなり、作業性の低下を招いてしまう。また、原料として汎用的であるフェノール及びホルムアルデヒドを用いたフェノール樹脂は用途上、及び生産上の制約があり、通常、重量平均分子量の大きいフェノール樹脂を製造することは困難である。
そこで本発明者らはさらに鋭意研究を重ねた結果、フェノール性水酸基に対するホルムアルデヒドに由来するメチレン基のオルソ−オルソ結合率が高いフェノール樹脂を用いることにより、重量平均分子量を必要以上に大きくしなくても、高いレベルで安定してピッチ障害を抑制し得るとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[9]を提供するものである。
[1]フェノール性水酸基に対するメチレン基のオルソ−オルソ結合率が40%以上であるフェノール樹脂を含有してなるピッチ抑制剤。
[2]上記[1]に記載のピッチ抑制剤を溶解したアルカリ溶液からなるピッチ抑制剤。
[3]紙製造工程において、上記[1]又は[2]に記載のピッチ抑制剤を添加することを特徴とするピッチ抑制方法。
[4]さらにカチオンポリマーを添加する上記[3]に記載のピッチ抑制方法。
[5]前記紙製造工程のうち、パルプ製造工程、洗浄・精選工程、調成工程、抄紙工程、パルプ回収工程、及び白水回収工程の少なくとも1つの工程において、チェスト、配管、用具、及び洗浄用シャワーの少なくとも1つに前記ピッチ抑制剤を添加する上記[3]又は[4]に記載のピッチ抑制方法。
[6]前記パルプ製造工程における化学パルプ、機械パルプ及び古紙パルプ、前記パルプ回収工程におけるブローク及びディスクフィルター、並びに前記抄紙工程におけるミキシングチェスト、マシンチェスト、種箱及びインレットの少なくとも1つに前記ピッチ抑制剤を添加する上記[5]に記載のピッチ抑制方法。
[7]前記用具のうち、ワイヤー、フェルト、カンバス、ロール及びサクションロールの少なくとも1つに前記ピッチ抑制剤を添加する上記[5]に記載のピッチ抑制方法。
[8]前記洗浄用シャワーが、用具、チェスト及び装置の少なくとも1つに付属する汚れ防止のためのシャワーである上記[5]に記載のピッチ抑制方法。
[9]前記紙製造工程で使用する工程水のうち、懸濁物質の濃度が1.0質量%以下である工程水へ前記ピッチ抑制剤を添加する上記[3]〜[8]の何れかに記載のピッチ抑制方法。
本発明のピッチ抑制剤及びピッチ抑制方法は、高いレベルで安定してピッチ障害を抑制することができる。
フェノール性水酸基に対するメチレン基のオルソ−オルソ結合率が40%以上であるフェノール樹脂(ハイオルソ型フェノール樹脂)の分子構造例を示す図である。 フェノール性水酸基に対するメチレン基のオルソ−オルソ結合率が40%未満であるフェノール樹脂(ランダム型フェノール樹脂)の分子構造例を示す図である。
[ピッチ抑制剤]
まず、本発明のピッチ抑制剤について説明する。
本発明のピッチ抑制剤は、フェノール性水酸基に対するメチレン基のオルソ−オルソ結合率が40%以上であるフェノール樹脂(以下、「ハイオルソ型フェノール樹脂」と称する場合がある。)を含有してなるものである。
ここで、「フェノール性水酸基に対するメチレン基のオルソ−オルソ結合率」(以下、「オルソ−オルソ結合率」と称する場合がある。)とは、フェノール樹脂の一部を形成する連続する2つのベンゼン骨格を結合するメチレン基であって、その位置が、該2つのベンゼン骨格に結合するそれぞれのフェノール性水酸基に対していずれもオルソ位であるメチレン基(以下、該メチレン基に係る炭素を「o,o'−結合炭素」という)の、該フェノール樹脂に存在する全メチレン基に対する存在割合をいう。
同様に、フェノール樹脂の一部を形成する連続する2つのベンゼン骨格を結合するメチレン基であって、その位置が、該2つのベンゼン骨格に結合するそれぞれのフェノール性水酸基に対して一方がオルソ位、他方がパラ位であるメチレン基に係る炭素を「o,p−結合炭素」という。
また、フェノール樹脂の一部を形成する連続する2つのベンゼン骨格を結合するメチレン基であって、その位置が、該2つのベンゼン骨格に結合するそれぞれのフェノール性水酸基に対していずれもパラ位であるメチレン基に係る炭素を「p,p'−結合炭素」という。
本発明によると、紙の製造工程において、高濃度にピッチが存在する状況であってもピッチ障害を良好に抑制することができ、疎水性の高いピッチに対してもピッチ障害を良好に抑制できる。
なお、フェノール性水酸基に対するメチレン基のオルソ−オルソ結合率が40%未満であるフェノール樹脂のことを、以下、「ランダム型フェノール樹脂」と称する場合がある。
ハイオルソ型フェノール樹脂により、高いレベルで安定してピッチ障害を抑制できるメカニズムの詳細は不明であるが、次のように推定される。
まず、フェノール樹脂は、水中に存在するピッチや製紙原料に付着したピッチと疎水性相互作用を生じてピッチの全部もしくは一部を被覆し、さらに何らかの作用で析出して、析出物が形成されるものと推定される。あるいは、フェノール樹脂は、何らかの作用により、ピッチを巻き込んで析出して析出物が形成されるものと推定される。このように形成されたフェノール樹脂及びピッチからなる析出物は、ピッチ単独の析出物と比較して粘性が低くなるため、工程内での凝集や用具へのピッチ付着が抑制され、ピッチ障害が改善されていると考えられる。
以上の作用により、フェノール樹脂はピッチ障害に関して一定の効果が期待できると考えられる。
次に、フェノール樹脂の中でもハイオルソ型フェノール樹脂が、高いレベルで安定してピッチ障害を抑制できる理由は、ハイオルソ型フェノール樹脂の分子構造によるものと推定される。
図1は、分子力場計算を元に算出したハイオルソ型フェノール樹脂の分子構造の一例を示す図であり、図2は同様の手法で算出したランダム型フェノール樹脂の分子構造の一例を示す図である。両者を比べると同じ分子量でもハイオルソ型は直線的に広がりを示すのに対し、ランダム型は縮こまった構造を示すことがわかる。
フェノール樹脂中のピッチ抑制効果を持つ具体的な活性点は不明であるが、ハイオルソ型は分子構造が広がりを持つことにより、多くの活性点がピッチに対して作用し、高いレベルで安定してピッチ障害を抑制していると推定される。
ハイオルソ型フェノール樹脂の、オルソ−オルソ結合率は、40%以上であり、50%以上が好ましく、55%以上がより好ましく、60%以上がさらに好ましい。オルソ−オルソ結合率は高いほど好ましく100%が最も好ましい。
フェノール樹脂のオルソ−オルソ結合率は、実施例に記載の方法により算出することができる。
ハイオルソ型フェノール樹脂は、一般に特開昭55−90523号公報、特開昭59−80418号公報、及び特開昭62−230815号公報等に記載されているように、フェノールとアルデヒドとを、酢酸亜鉛、酢酸鉛、ナフテン酸亜鉛等の2価の金属塩を触媒として用い、弱酸性下で付加縮合反応させた後、脱水しながら縮合反応を進め、必要により未反応モノマーを除去することにより製造することができる。なお、このようにして製造されたハイオルソ型フェノール樹脂は、本発明の効果を阻害しない範囲で、一部が変性されていてもよい。
本発明のハイオルソ型フェノール樹脂は、ノボラックフェノール樹脂でもよく、レゾールフェノール樹脂でもよい。ノボラックフェノール樹脂とは、フェノールとホルムアルデヒドの縮合反応の際に酸性触媒を用いたものであり、レゾールフェノール樹脂とは、該反応の際にアルカリ性触媒を用いたものである。
ハイオルソ型フェノール樹脂の重量平均分子量は特に制限されないが、ピッチ障害をより抑制するという観点、及びピッチ抑制剤の取り扱い性の観点から、500〜10,000であることが好ましく、1,000〜10,000であることがより好ましく、1,000〜8,000であることがさらに好ましい。重量平均分子量は実施例に記載の方法で測定できる。
ピッチ抑制剤中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、ハイオルソ型フェノール樹脂以外の固形分を含有していてもよい。ただし、本発明の効果を発揮しやすくする観点から、ピッチ抑制剤の全固形分に占めるハイオルソ型フェノール樹脂の割合は80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、99質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることがよりさらに好ましい。
<アルカリ溶液>
本発明のピッチ抑制剤は固形のままで用いても良いが、作業性の観点から、ハイオルソ型フェノール樹脂をアルカリ溶液に溶解した形態で用いることが好ましい。
アルカリ溶液としては、ハイオルソ型フェノール樹脂を十分に溶解させる観点から、アルカリ金属の水酸化物溶液が好ましい。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。また、ピッチ抑制剤をアルカリ溶液とする場合におけるピッチ抑制剤のpHは、アルカリ性であれば特に限定されないが、ハイオルソ型フェノール樹脂を十分に溶解させる観点から、8〜14が好ましく、11〜14がより好ましい。
アルカリ溶液中におけるハイオルソ型フェノール樹脂の濃度は、5〜50質量%とすることが好ましく、10〜40質量%とすることがさらに好ましい。
<溶媒>
アルカリ溶液の溶媒としては、水が好適に用いられるが、他の溶媒を含んでいてもよい。溶媒中の水の含有量は、80質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上であり、よりさらに好ましくは99質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である。
他の溶媒としては、特に限定はないが、アセトン等のケトン、酢酸エチル等のエステル、メタノール等のアルコール等の水溶性有機溶媒、又はアミン等が挙げられる。
[ピッチ抑制方法]
次に、本発明のピッチ抑制方法について説明する。
本発明のピッチ抑制方法は、紙製造工程において、前述した本発明のピッチ抑制剤を添加するものである。
本発明のピッチ抑制方法においては、当該ピッチ抑制剤を、紙製造工程のうち、例えばパルプ製造工程、洗浄・精選工程、調成工程、抄紙工程、パルプ回収工程、白水回収工程において、チェスト、配管、用具、及び洗浄用シャワーの少なくとも一つに添加することが好ましい。
用具としては、ワイヤー、フェルト、カンバス、ロール又はサクションロール等が挙げられ、用具への当該ピッチ抑制剤の添加は、ワイヤー、フェルト、カンバス、ロール又はサクションロールの少なくとも1つに対して行うことが好ましい。
洗浄用シャワーへの当該ピッチ抑制剤の添加は、各種用具、チェスト又は装置などに付属する汚れ防止のためのシャワーに行うことが好ましい。
また、本発明のピッチ抑制方法においては、当該ピッチ抑制剤を、前記パルプ製造工程における化学パルプ、機械パルプ又は古紙パルプ、前記パルプ回収工程におけるブローク及びディスクフィルター、前記抄紙工程におけるミキシングチェスト、マシンチェスト、種箱及びインレット、並びに前記白水回収工程における白水サイロ、シールピット及び白水回収水等の少なくとも1つに添加することが好ましい。
また、本発明のピッチ抑制方法においては、当該ピッチ抑制剤を、紙製造工程で使用する工程水のうち、懸濁物質濃度が1.0質量%以下の工程水へ添加することが好ましい。工程水としては、紙製造工程で使用する水全般が挙げられ、その中でも、白水サイロ中の水、シールピット中の水、白水回収水がより好ましい。
懸濁物質の濃度が1.0質量%以下である工程水へピッチ抑制剤を添加した後、懸濁物質の濃度が1.0質量%超であるパルプ原料系に循環させて用いてもよい。
紙製造工程における、当該ピッチ抑制剤の添加場所については特に制限はないが、薬剤とピッチとが確実に相互作用するように、撹拌が確実になされている場所、例えば各工程に存在するタンクからパルプを移送するポンプのサクション側などが好ましい。
当該ピッチ抑制剤の添加量は、パルプ1,000kgに対し、有効成分であるハイオルソ型フェノール樹脂の量が1〜10,000gになるような値であることが好ましい。ハイオルソ型フェノール樹脂の量が、パルプ1,000kgに対して1g以上であれば、ピッチの付着防止効果が充分に発揮される。一方、ハイオルソ型フェノール樹脂の量がパルプ1,000kgに対して10,000g以下であると、経済的に有利である。
また、当該ピッチ抑制剤は紙製造工程の複数個所に分散して添加してもかまわない。例えばパルプ製造工程のフローテーターと抄紙工程のマシンチェストに添加してもよい。
また、紙製造工程における、当該ピッチ抑制剤の添加方法としては、汚れが付着している箇所、あるいはその近傍に設置している、洗浄用やシール用のシャワー水のタンクや配管へ添加するもしくは直接噴霧する方法などを挙げることができる。
当該ピッチ抑制剤をシャワー水を介して添加する場合の添加量としては、シャワー水1L当たり、有効成分であるハイオルソ型フェノール樹脂の量が1〜100,000mgになるような値が好ましい。ハイオルソ型フェノール樹脂の量が、シャワー水1L当たり1mg以上であると、ピッチ付着防止効果が充分に発揮される。一方、ハイオルソ型フェノール樹脂の量が、シャワー水1L当たり100,000mg以下であると、経済的に有利である。
なお、シャワー水に、当該ピッチ抑制剤を連続添加してもよく、間欠添加してもよい。また、ピッチが付着しやすい機器としては、例えばワイヤー、フェルト、ロールなどを挙げることができる。
<他の薬剤との併用>
本発明のピッチ抑制剤と共に、さらにカチオンポリマー等の他の薬剤を添加してもよい。
カチオンポリマーとしては、例えば重量平均分子量が数万〜数千万である、アミン−エピクロロヒドリン樹脂、ジアリルアミン(DAA)重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(DADMAC)重合体、ポリエチレンイミンなどを用いることができ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カチオンポリマーの混合量は、例えば、ピッチ抑制剤がアルカリ溶液の形態の場合、ピッチ抑制剤として性能の観点から、カチオンポリマーのコロイド当量が0.005〜1meq/L程度になるようにすることが好ましい。
また、本発明のピッチ抑制剤と共にアルミニウム化合物を組み合わせて使用してもよい。アルミニウム化合物は特に制限されないが、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、アルミナゾル、珪酸アルミニウム、硝酸アルミニウム等のアルミニウム化合物等である。アルミニウム化合物の添加量はパルプ1,000kgに対し、有効成分の量が1〜100,000gになるような値であることが好ましい。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
1.ピッチ抑制剤の製造
1−1.ピッチ抑制剤A〜C(ハイオルソ型フェノール樹脂)の製造
[ピッチ抑制剤A]
攪拌機、温度計、還流冷却管を備えたセパラブルフラスコに、フェノール470.6gを入れ、次いで92質量%パラホルムアルデヒド81.6gを添加した。その後、触媒として酢酸亜鉛4.7gを添加し、系を攪拌しながらヒーターにより加熱を行い120℃まで昇温した後、4時間還流反応を行った。次に、常圧下で200℃まで昇温しながら脱水濃縮を行い、200℃に達したところで5.3kPaの減圧下において未反応フェノールの留去を行なった。こうして黄色状のハイオルソ型フェノール樹脂(重量平均分子量:1,100、オルソ−オルソ結合率:56.3%)350gを得た。
次に、ビーカーに得られた樹脂を40.0g、イオン交換水209.5g、48質量%水酸化ナトリウム水溶液16.5gを入れ、マグネチックスターラにて撹拌溶解し、ハイオルソ型フェノール樹脂アルカリ溶液(ピッチ抑制剤A)266gを得た。この溶液の樹脂成分(有効成分)濃度は15.0質量%、pHは11.6であった。
[ピッチ抑制剤B]
攪拌機、温度計、還流冷却管を備えたセパラブルフラスコに、フェノール470.6gを入れ、次いで92質量%パラホルムアルデヒド97.9gを添加した。その後、触媒として酢酸亜鉛4.7gを添加し、系を攪拌しながらヒーターにより加熱を行い120℃まで昇温した後、4時間還流反応を行った。次に、常圧下で200℃まで昇温しながら脱水濃縮を行い、200℃に達したところで5.3kPaの減圧下において未反応フェノールの留去を行なった。こうして黄色状のハイオルソ型フェノール樹脂(重量平均分子量:1,800、オルソ−オルソ結合率:59.1%)370gを得た。
次に、ビーカーに得られた樹脂を40.0g、イオン交換水209.5g、48質量%水酸化ナトリウム水溶液16.5gを入れ、マグネチックスターラにて撹拌溶解し、ハイオルソ型フェノール樹脂アルカリ溶液(ピッチ抑制剤B)266gを得た。この溶液の樹脂成分(有効成分)濃度は15.0質量%、pHは11.5であった。
[ピッチ抑制剤C]
攪拌機、温度計、還流冷却管を備えたセパラブルフラスコに、フェノール470.6gを入れ、次いで92質量%パラホルムアルデヒド114.2gを添加した。その後、触媒として酢酸亜鉛4.7gを添加し、系を攪拌しながらヒーターにより加熱を行い120℃まで昇温した後、4時間還流反応を行った。次に、常圧下で200℃まで昇温しながら脱水濃縮を行い、200℃に達したところで5.3kPaの減圧下において未反応フェノールの留去を行なった。こうして黄色状のハイオルソ型フェノール樹脂(重量平均分子量:5,000、オルソ−オルソ結合率:60.4%)380gを得た。
次に、ビーカーに得られた樹脂を40.0g、イオン交換水209.5g、48質量%水酸化ナトリウム水溶液16.5gを入れ、マグネチックスターラにて撹拌溶解し、ハイオルソ型フェノール樹脂アルカリ溶液(ピッチ抑制剤C)266gを得た。この溶液の樹脂成分(有効成分)濃度は15.0質量%、pHは11.6であった。
1−2.ピッチ抑制剤D〜G(ランダム型フェノール樹脂)の製造
[ピッチ抑制剤D]
原料樹脂として群栄化学工業株式会社製の「レヂトップPSM−4261」を使用した。本品は、フェノールとホルムアルデヒドを酸触媒の存在下にて重縮合を行って得られたランダム型フェノール樹脂であり、重量平均分子量は1,100、オルソ−オルソ結合率は21.8%である。
ビーカーに、「PSM−4261」64.0g、イオン交換水126.4g、48質量%水酸化ナトリウム水溶液9.6gを入れ、マグネチックスターラにて撹拌溶解し、「PSM−4261」を32質量%含有するランダム型フェノール樹脂アルカリ溶液(ピッチ抑制剤D)200gを得た。この溶液のpHは11.4であった。
[ピッチ抑制剤E]
原料樹脂として群栄化学工業株式会社製の「レヂトップPSM−4324」を使用した。本品は、フェノールとホルムアルデヒドを酸触媒の存在下にて重縮合を行って得られたランダム型フェノール樹脂であり、重量平均分子量は2,000、オルソ−オルソ結合率は23.3%である。
ビーカーに、「PSM−4324」64.0g、イオン交換水126.4g、48質量%水酸化ナトリウム水溶液9.6gを入れ、マグネチックスターラにて撹拌溶解し、「PSM−4324」を32質量%含有するランダム型フェノール樹脂アルカリ溶液(ピッチ抑制剤E)200gを得た。この溶液のpHは11.4であった。
[ピッチ抑制剤F]
原料樹脂として群栄化学工業株式会社製の「レヂトップPSM−6358」を使用した。本品は、フェノールとホルムアルデヒドを酸触媒の存在下にて重縮合を行って得られたランダム型フェノール樹脂であり、重量平均分子量は5,500、オルソ−オルソ結合率は25.0%である。
ビーカーに、「PSM−6358」64.0g、イオン交換水126.4g、48質量%水酸化ナトリウム水溶液9.6gを入れ、マグネチックスターラにて撹拌溶解し、「PSM−6358」を32質量%含有するランダム型フェノール樹脂アルカリ溶液(ピッチ抑制剤F)200gを得た。この溶液のpHは11.5であった。
[ピッチ抑制剤G]
攪拌機、温度計、還流冷却管を備えたセパラブルフラスコに、フェノール450.0gを入れ、次いで42質量%ホルムアルデヒド水溶液285.0gを添加した。その後、触媒としてシュウ酸2.5gを添加し、系を攪拌しながらヒーターにより加熱を行い95℃まで昇温し、温度を維持したまま4時間反応を行った。次に、常圧下で200℃まで昇温しながら脱水濃縮を行い、200℃に達したところで5.3kPaの減圧下において未反応フェノールの留去を行なった。こうして黄色状のランダム型フェノール樹脂(重量平均分子量:7,900、オルソ−オルソ結合率:25.7%)380gを得た。
ビーカーに、上記で得られたランダム型フェノール樹脂64.0g、イオン交換水126.4g、48質量%水酸化ナトリウム水溶液9.6gを入れ、マグネチックスターラにて撹拌溶解し、上記で得られたランダム型フェノール樹脂を32質量%含有するランダム型フェノール樹脂アルカリ溶液(ピッチ抑制剤G)200gを得た。この溶液のpHは11.5であった。
2.フェノール樹脂のオルソ−オルソ結合率、重量平均分子量の測定
2−1.オルソ−オルソ結合率
各試料のオルソ−オルソ結合率は、核磁気共鳴分光分析(NMR、日本電子株式会社製、JNM−LA400)を用いて13C−NMRスペクトル分析を行い、得られた結果から、o,o'−結合炭素、o,p−結合炭素、p,p'−結合炭素の積分値を用いて下記式(1)より算出した。
なお、測定条件としては試料を重メタノールに溶解し、積算回数5000回で行った。
オルソ−オルソ結合率(%)=[o,o'−結合炭素の積分値/(o,o'−結合炭素の積分値+o,p−結合炭素の積分値+p,p'−結合炭素の積分値)]×100 (1)
2−2.重量平均分子量
各試料の重量平均分子量は、次のとおり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。
(分子量測定試料の調製)
試料がテトラヒドロフラン溶液に可溶の場合には、そのまま分子量測定試料とした。一方、試料がテトラヒドロフラン溶液に不溶の場合には、次の操作によって分子量測定試料を調製した。
すなわち、試料がアルカリ溶液の場合はテトラヒドロフランに不溶のため、アルカリ金属イオンの除去と水分除去を樹脂中の低分子量成分を流出させずに行う必要がある。
そのため試料のアルカリ溶液を0.1質量%程度に希釈し、塩酸をゆっくり滴下してpHを4.6に下げた懸濁液を調製した。次にこの懸濁液を透析チューブに入れて密閉し、連続で純水を通水できるようにしたバットにそのチューブを入れ、24時間透析を行った。その後、透析チューブから取り出した懸濁液をガラスフィルターでろ過し、回収した樹脂を純水にて洗浄後、真空乾燥機にて48時間室温で乾燥させることにより分子量測定試料とした。
(重量平均分子量の測定)
分子量測定試料をテトラヒドロフラン溶液とし、分析装置(GPC)として東ソー株式会社製HLC−8120GPC、溶媒としてテトラヒドロフランを用い、測定を行った。重量平均分子量は標準ポリスチレン換算により求めた。
3.ピッチ抑制効果の確認
本試験はピッチ抑制剤と処理対象であるピッチとの作用性を評価した試験である。薬剤を添加していないブランクである比較例1と比べて、濁度が低く除濁率が高いほどピッチが繊維に定着し薬剤効果が高いと評価する。
市販のLBKPシートを株式会社東洋精機製作所製ナイアガラビータL23を用いてCSF(カナダ標準濾水度)200mlに叩解したパルプスラリーを作製し、水酸化ナトリウム及び希硫酸を用いてpH6.5に調整した試験用パルプスラリーを作製した。
試験用パルプスラリー180mlに対し、模擬ピッチとして株式会社レヂテックス製のレヂテックスA-6001をスラリーに対して500mg/Lになるように添加し、この混合液をハンドミキサーにて800rpmで10秒間撹拌した。攪拌後の混合液の濁度をHACH社製の携帯用濁度計「2100P」を用い常法に従って測定した。
その後、表1に示すピッチ抑制剤を前記混合液に対して有効成分濃度が10mg/L、20mg/L、30mg/Lとなるようにそれぞれ添加してさらに30秒間撹拌した。撹拌した試料を1μm孔のろ紙で吸引ろ過し、ろ液の濁度をHACH社製の携帯用濁度計「2100P」を用い常法に従って測定した。さらに、測定した濁度から下記式(2)を用いて除濁率を算出した。ろ液の濁度及び除濁率を表1に示す。除濁率はろ液中の模擬ピッチ減少量に比例し、除濁率が高いほど、模擬ピッチが薬剤によってパルプ繊維へ定着したことを意味する。
除濁率(%)=[(混合液にピッチ抑制剤を添加する前の濁度)−(混合液にピッチ抑制剤を添加した後の濁度)]/(混合液にピッチ抑制剤を添加する前の濁度)×100 (2)
表1の結果から、フェノール樹脂を有効成分とするピッチ抑制剤は重量平均分子量が大きい程、除濁率が高い傾向を示すことがわかる。除濁率の高さはピッチ抑制剤がピッチを繊維へ定着する作用性を表し、ピッチとの作用性が高い程、除濁率は高くなる。
また、表1の結果から、同程度の重量平均分子量のハイオルソ型フェノール樹脂とランダム型フェノール樹脂とを比較した場合、いずれの重量平均分子量でもハイオルソ型フェノール樹脂の方がランダム型フェノール樹脂に比べ高い除濁率を示すことが分かる。また、重量平均分子量7,900のランダム型フェノール樹脂(ピッチ抑制剤G)に比べて、重量平均分子量5,000のハイオルソ型フェノール樹脂(ピッチ抑制剤C)は、高い除濁率を示している。つまり、ハイオルソ型フェノール樹脂は、ランダム型フェノール樹脂に比べて、重量平均分子量に関わらず、高いレベルで安定してピッチ障害を抑制できることが確認できる。
本発明のピッチ抑制剤は、紙の製造工程において、紙の汚点、欠点、断紙、作業性の低下などのピッチ障害を効果的に抑制、防止することができる。

Claims (9)

  1. フェノール性水酸基に対するメチレン基のオルソ−オルソ結合率が40%以上であるフェノール樹脂を含有してなるピッチ抑制剤。
  2. 請求項1に記載のピッチ抑制剤を溶解したアルカリ溶液からなるピッチ抑制剤。
  3. 紙製造工程において、請求項1又は2に記載のピッチ抑制剤を添加することを特徴とするピッチ抑制方法。
  4. さらにカチオンポリマーを添加する請求項3に記載のピッチ抑制方法。
  5. 前記紙製造工程のうち、パルプ製造工程、洗浄・精選工程、調成工程、抄紙工程、パルプ回収工程、及び白水回収工程の少なくとも1つの工程において、チェスト、配管、用具、及び洗浄用シャワーの少なくとも1つに前記ピッチ抑制剤を添加する請求項3又は4に記載のピッチ抑制方法。
  6. 前記パルプ製造工程における化学パルプ、機械パルプ及び古紙パルプ、前記パルプ回収工程におけるブローク及びディスクフィルター、前記抄紙工程におけるミキシングチェスト、マシンチェスト、種箱及びインレット、並びに前記白水回収工程における白水サイロ、シールピット及び白水回収水の少なくとも1つに前記ピッチ抑制剤を添加する請求項5に記載のピッチ抑制方法。
  7. 前記用具のうち、ワイヤー、フェルト、カンバス、ロール及びサクションロールの少なくとも1つに前記ピッチ抑制剤を添加する請求項5に記載のピッチ抑制方法。
  8. 前記洗浄用シャワーが、用具、チェスト及び装置の少なくとも1つに付属する汚れ防止のためのシャワーである請求項5に記載のピッチ抑制方法。
  9. 前記紙製造工程で使用する工程水のうち、懸濁物質の濃度が1.0質量%以下である工程水へ前記ピッチ抑制剤を添加する請求項3〜8の何れか1項に記載のピッチ抑制方法。
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