JP6999200B1 - 製紙工程で用いる汚れ付着防止剤及び汚れ付着防止剤供給装置 - Google Patents

製紙工程で用いる汚れ付着防止剤及び汚れ付着防止剤供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】汚れ防止の効果を維持しながら、供給する汚れ付着防止剤の量を削減する。【解決手段】製紙工程で用いる汚れ付着防止剤であって、リシノール酸、又は前記リシノール酸とグリセリンのエステル、を含有する。汚れ付着防止剤を供給する汚れ付着防止剤供給装置は、製紙装置又は紙シートに、汚れ付着防止剤を供給する供給部と、汚れ付着防止剤を間欠的に供給するよう供給部を制御する制御部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、製紙工程で製紙機械や紙への汚れの付着を防止する汚れ付着防止剤及び汚れ付着防止剤供給装置に関する。
製紙工程のうち、例えば段ボールシート製造工程においては、中芯原紙を波形に成形した後、中芯原紙と裏ライナを接着剤で貼り合わせて片面段ボールシートを作成する。さらに、その片面段ボールシートと表ライナを接着剤で貼り合わせて、完成品の紙シートである段ボールシートを作成する。この貼り合わせ工程の際、接着剤が汚れとして製造機械に付着する場合がある。
また、段ボールシート以外の紙シートを作成する製紙工程においても、例えば抄紙工程において、製品の紙に強度をもたせるために添加される紙力増強剤や、紙原料中に混入した接着剤や合成樹脂等のピッチ、あるいはホットメルト等が、汚れとして製造機械に付着する場合がある。
これらの製造機械に付着した汚れは、製造機械から紙シートに再度移行して、完成品の紙シートの汚れとなる可能性がある。又は、製造機械に固形化した汚れの凹凸により、紙シートが変形又は破損する可能性がある。
このため、従来、人手により製造機械から汚れを除去する作業を行うか、又は汚れの除去又は汚れの付着防止のために、製造機械に剥離剤を供給していた。
特許文献1では、段ボール製造工程において、熱板と圧接ベルトの間で中芯付ライナとライナを貼り合わせるためのダブルフェーサ装置の前方にて、剥離剤を散布手段により一旦付着ロール表面に付着させた後、該付着ロールにより剥離剤をライナに付着させ、結果的に熱板の表面の汚れを防止する開示がある。
しかしながら、特許文献1のような剥離剤とその散布装置では、ライナに連続的に剥離剤を付着させなければならず、剥離剤を連続して散布するため、多量の剥離剤を散布する必要があった。
特開平7-195591公報
汚れ防止の効果を維持しながら、供給する汚れ付着防止剤の量を削減することを課題とする。
本開示の汚れ付着防止剤は、製紙工程で用いる汚れ付着防止剤であって、リシノール酸、又は前記リシノール酸とグリセリンのエステル、を含有する。
本開示の汚れ付着防止剤供給装置は、前記汚れ付着防止剤を供給する汚れ付着防止剤供給装置であって、前記製紙工程で用いる製紙装置又は前記製紙工程で用いる紙シートに、前記汚れ付着防止剤を供給する供給部と、前記汚れ付着防止剤を間欠的に供給するよう前記供給部を制御する、制御部と、を有する。
本発明の汚れ付着防止剤は、比較的高温での優れた汚れ防止効果を、比較的長時間持続することができる。
また、本発明の汚れ付着防止剤供給装置は、汚れ防止効果を持続する当該汚れ付着防止剤を間欠的に供給することにより、汚れ付着防止剤の供給量、すなわち使用量を削減することができる。
本発明の実施形態のダブルフェーサ装置を示す概略図 本発明の実施形態の汚れ付着防止剤供給装置の構成とダブルフェーサ装置の中の位置付けを示す説明図 本発明の実施形態の汚れ付着防止剤供給装置の動作のフロー図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
尚、本発明とは、特許請求の範囲又は課題を解決するための手段の項に記載された発明を意味するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。また、少なくともかぎ括弧内の語句は、特許請求の範囲又は課題を解決するための手段の項に記載された語句を意味し、同じく以下の実施形態に限定されるものではない。
特許請求の範囲の従属項に記載の構成及び方法は、特許請求の範囲の独立項に記載の発明において任意の構成及び方法である。従属項に記載の構成及び方法に対応する実施形態の構成及び方法、並びに特許請求の範囲に記載がなく実施形態のみに記載の構成及び方法は、本発明において任意の構成及び方法である。特許請求の範囲の記載が実施形態の記載よりも広い場合における実施形態に記載の構成及び方法も、本発明の構成及び方法の例示であるという意味で、本発明において任意の構成及び方法である。いずれの場合も、特許請求の範囲の独立項に記載することで、本発明の必須の構成及び方法となる。
実施形態に記載した効果は、本発明の例示としての実施形態の構成を有する場合の効果であり、必ずしも本発明が有する効果ではない。
複数の実施形態がある場合、各実施形態に開示の構成は各実施形態のみで閉じるものではなく、実施形態をまたいで組み合わせることが可能である。例えば一の実施形態に開示の構成を、他の実施形態に組み合わせても良い。また、複数の実施形態それぞれに開示の構成を集めて組み合わせても良い。
発明が解決しようとする課題に記載した課題は公知の課題ではなく、本発明者が独自に知見したものであり、本発明の構成及び方法と共に発明の進歩性を肯定する事実である。
(1)本実施形態にかかる製紙工程と製紙装置について
まず、本実施形態の汚れ付着防止剤供給装置を用いる製紙工程とその製紙工程で用いる製紙装置について説明する。
本実施形態にかかる製紙工程は、コルゲートマシンを用いた段ボールシートの製造工程である。段ボールシートは、中芯原紙、裏ライナ、及び表ライナの3枚の段ボール原紙を貼り合せることによって製造されるが、その製造工程の全体装置はコルゲートマシンと呼ばれる。
本実施形態にかかる製紙装置は、ダブルフェーサ装置である。
コルゲートマシンは、シングルフェーサ装置、ダブルフェーサ装置の大きく2つの装置に分けられる。
シングルフェーサ装置は、中芯原紙を波型に成形して糊をつけ、一方のライナと貼り合せて片面段ボールシートを作成する装置である。
ダブルフェーサ装置は、片面段ボールシートに糊をつけ、他方のライナと貼り合せて段ボールシートを作成する装置である。
本実施形態の汚れ付着防止剤、及び本実施形態の汚れ付着防止剤が用いられる製紙装置の構成例として、ダブルフェーサ装置の構成について説明する。
図1を用いて、ダブルフェーサ装置10について説明する。
ダブルフェーサ装置10は、片面段ボールシートSFとライナLを接着剤で貼り合わせて、完成品の紙シートである両面段ボールシートDFを作成する。
ダブルフェーサ装置10は、糊付け部11、搬送ローラ12、熱板13、ベルトコンベア14、及び汚れ付着防止剤供給装置100から構成される。
糊付け部11は、糊付けローラ11a及び糊槽11bから構成される。
糊付け部11は、片面段ボールシートSFに糊付けを行う。
片面段ボールシートSFが、図の左方から、中芯原紙側の波形面を下面にして搬送されてきて、糊付けローラ11aに接触する。片面段ボールシートSFは、中芯原紙を波形に成形した後、中芯原紙と一方のライナを接着剤で貼り合わせたもので、ダブルフェーサ装置10の前工程の装置において作成されたものである。
糊槽11bには、例えばでん粉を主成分として調製された糊(のり)が入っている。糊付けローラ11aは、糊槽11bの糊及び片面段ボールシートSFの下面である波形面の頂部に接触し、片面段ボールシートSFの下面に糊を付着する。
なお、糊付けは、片面段ボールシートSFに代えて、ライナLに行ってもよい。
糊付けされた片面段ボールシートSFは、熱板13に向けて搬送される。
搬送ローラ12は、もう一方のライナであるライナLを、熱板13に向けて搬送する。
ライナLは、図示しないロールスタンドからダブルフェーサ装置10の搬送ローラ12に搬入されたものである。
熱板13(本発明の「熱板」に相当)は、片面段ボールシートSFとライナL(本発明の「ライナ」に相当)とを貼り合わせた状態で加熱する。例えば160℃から180℃の一定温度に制御されたヒータ板の集合体である。
ここで、
「ライナ」とは、波形に成形された中芯原紙を両側から挟んで貼り合わせる際の両側のボール紙であり、段ボールシートの表側を構成する表ライナでも、裏側を構成する裏ライナのいずれであってもよい。
「熱板」は、単一の板だけでなく、複数の部材が組み合わさって機能的に板と同視できるものも含む。例えば、丸棒のヒータの集合体として板状とした構造や、カンバスベルト等も含む。
熱板13は、自身とベルトコンベア14との間に糊付けされた片面段ボールシートSFとライナLを導き、両者を加熱しながら、圧着する。
圧着された片面段ボールシートSFとライナLは1枚のシートとなり、そのシートは熱により乾燥されながら、反時計回りに回転駆動されるベルトコンベア14により、図の右方向に搬送される。これにより、片面段ボールシートSFとライナLは、両面段ボールシートDFとして完成する。
汚れ付着防止剤供給装置100は、汚れ付着防止剤を供給する装置であり、スプレー部101を備える。
スプレー部101は、ダブルフェーサ装置10の熱板13より前側の工程に位置する、又はダブルフェーサ装置10の前工程に位置する。
具体的には、スプレー部101は、図1のように、ライナLを搬送する搬送ローラ12の下側に配置され、搬送ローラ12に汚れ付着防止剤を散布する。
搬送ローラ12に付着した汚れ付着防止剤は、搬送ローラ12からライナLと転移され、その後に移動するライナLから、熱板13へと転移される。
汚れ付着防止剤が熱板13に転移すると熱板13の表面を被覆し、皮膜を形成する。汚れ付着防止剤の皮膜により、汚れの付着が防止される。また、仮に汚れが付着しても、直ちに剥離させることができる。
尚、スプレー部101は、搬送ローラ12に代えて、熱板13に汚れ付着防止剤を供給するようにしてもよい。
例えば、熱板13を構成する複数の部材がベルトコンベアの構成要素でもある場合、スプレー部101をベルトコンベアの裏側に配置し、これらの部材がライナLに接触していない間に、これらの部材に対して汚れ付着防止剤を供給すればよい。
本実施形態の汚れ付着防止剤は、後述するように、熱板13の表面のような高熱環境においても、汚れ付着防止の効果を、比較的長時間持続することができる。
したがって、本実施形態の汚れ付着防止剤は、汚れ付着防止剤を間欠的に供給する本実施形態の汚れ付着防止剤供給装置とも相性がよい。この点に関しても後述する。
(2)汚れ付着防止剤について
本実施形態の汚れ付着防止剤について、説明する。
表1に、本実施形態の配合成分と含有量の例を示す。
Figure 0006999200000002
表1に示すように、本実施形態の汚れ付着防止剤は、リシノール酸とグリセリンのエステル、ステアリン酸ブチル、界面活性剤、防腐剤を含有し、残りは水である。
以下、各成分について説明する。
(2-1)リシノール酸、又はリシノール酸とグリセリンのエステル
本実施形態の汚れ付着防止剤は、「製紙工程」で用いる「汚れ」の「付着」を「防止」する汚れ付着防止剤であって、リシノール酸、又はリシノール酸とグリセリンのエステル、を含有する。
ここで、
「製紙工程」とは、紙原料から最終の紙製品を製造するまでのいずれかの工程であればよく、抄紙工程はもちろんのこと、抄紙工程で製造した紙に対し塗工などの処理をする工程や、当該紙を貼り合わせるなどの加工を行う工程も含む。また、製紙工程を構成する装置は、製紙装置の他、搬送装置、加熱装置、乾燥装置、及びこれらに用いられる部材若しくは部品と一体的に機能する装置も含む。
「汚れ」とは、紙や紙の原料を接着するための糊又は接着剤、紙の原料又は古紙に含まれる樹脂又はピッチ、及び紙の塗工の際の顔料又は塗料を含む。
「付着」は、製紙装置に汚れが付着することの他、紙に汚れが付着すること、さらに汚れが糊や接着剤の場合は紙の接着箇所以外に不要・過剰物として付着すること、を含む。
「防止」とは、汚れが製紙装置や紙等の対象物に付着することを防止することの他、一旦対象物に付着した汚れを剥離することを含む。
リシノール酸は、英語表記ではricinoleic acidであり、リシノレイン酸、12-ヒドロキシ-9-cis-オクタデケン酸とも呼ばれる。リシノール酸は1分子中にヒドロキシ基(-OH)と二重結合を有し、化学的な反応性に富んだ脂肪酸である。
リシノール酸とグリセリンのエステルとは、グリセリンの持つ3つのヒドロキシ基のうち少なくとも1つにリシノール酸がエステル結合したものであり、リシノール酸がエステル結合しているヒドロキシ基以外のヒドロキシ基に、リシノール酸以外の他の脂肪酸がエステル結合するものを含み、また、3つのヒドロキシ基の全てにリシノール酸がエステル結合したトリグリセリドを含む。
リシノール酸とグリセリンのエステルは、常温で液体であるが、高温での油膜の維持にも優れている油脂である。例えば、図1のダブルフェーサ装置の熱板13の表面温度は約200℃であるが、沸点が約230℃のリシノール酸とグリセリンのエステルは、熱板13の表面に強固な酸化皮膜の油膜を形成する。この油膜は潤滑性、疎水性があり、熱板13への糊等の汚れ付着を防止する。
また、リシノール酸とグリセリンのエステルによる油膜は、粘度が高く切れにくく、汚れ付着を防止する効果は長時間持続する。
さらに、リシノール酸とグリセリンのエステルは、多くの有機物や印刷用のインクと相性が良い。このため、仮にそのエステルが付着した紙シートに印刷を施したとしても、インクののり、つまりインクの付着度合いは悪くならない。
尚、汚れ付着防止剤は、リシノール酸とグリセリンのエステルを含有する油脂として、ひまし油を含有するものであってもよい。
ひまし油の構成脂肪酸の約90%はリシノール酸のトリグリセリド(1分子のグリセリン(グリセロール)に3分子のリシノール酸がエステル結合したもの)であり、リシノール酸のトリグリセリドのみを含有する汚れ付着防止剤と、汚れ付着防止の効果はほぼ変わらない。
リシノール酸とグリセリンのエステルの含有量は7重量%以上20重量%以下がよい。
特に、8重量%以上15重量%以下が好ましい。7重量%を下回ると、油膜の効果が低くなる。また、20重量%を超えると汚れ付着防止剤として扱いにくくなり、例えば散布する際に霧状にならず、均一な散布ができない。
リシノール酸とグリセリンのエステルは、縮合リシノール酸とグリセリンのエステルであってもよい。リシノール酸は、ヒドロキシ基を有する不飽和脂肪酸なので、リシノール酸同士をエステル結合した縮合リシノール酸を作ることができ、耐熱性を向上することができる。
グリセリンのエステルには、グリセリンのヒドロキシ基の一部に有機酸をエステル結合させたグリセリンエステル(グリセリド)の誘導体、ポリグリセリンエステルを含んでもよい。
また、リシノール酸自身にも潤滑性があるので、製紙工程で用いる汚れ付着防止剤として、油脂であるリシノール酸とグリセリンのエステルを用いる代わりに、又は、リシノール酸とグリセリンのエステルに加えて、リシノール酸自体を直接含有してもよい。
以上より、本実施形態の汚れ付着防止剤によれば、リシノール酸、又はリシノール酸とグリセリンのエステルを含有することにより、比較的高温、例えば200℃近辺での汚れ付着を防止し、その効果が長時間持続し、さらに製品の紙シートに悪影響を及ぼさないという優れた効果を有する。
(2-2)ステアリン酸ブチル
本実施形態の汚れ付着防止剤は、ステアリン酸ブチルを含有する。
ステアリン酸ブチルは、ブタノールのステアリン酸エステルであり、粘性が低く、流動性、転移性、延展性、潤滑性、及び浸透性に優れる。ステアリン酸ブチルは、ブチルステアレートとも呼ばれる。
例えば、図1のダブルフェーサ装置10において、実施形態1の汚れ付着防止剤を用いた場合、ステアリン酸ブチルの流動性、転移性により、搬送ローラ12に散布した汚れ付着防止剤を、搬送ローラ12からライナLへ、ライナLから熱板13へと、容易に移動、転移させることができる。
さらに、200℃付近の高温環境である熱板13上においてもその効果は持続し、ステアリン酸ブチルの延展性により熱板13の広い範囲に汚れ付着防止剤を行き渡らせ、さらにリシノール酸とグリセリンのエステル等の潤滑性を増進させることができる。
もちろん、熱板13のような高温の環境だけでなく、抄紙工程のドライパートのような100℃付近の環境においても、その特性を発揮できる。
ところで、ダブルフェーサ装置の搬送ローラ12の表面温度は50℃から60℃程度なので、搬送ローラ12に散布した場合に、転移性、潤滑性等を与える成分が液体としてその効果を発揮するには、その成分の融点は40℃以下が望ましい。
ステアリン酸ブチルの融点は17℃から22℃程度である。
したがって、搬送ローラ12に散布した場合であっても、ステアリン酸ブチルは容易に融解し、その特性を十分発揮できる。
ステアリン酸ブチルの含有量は、0.05重量%以上0.5重量%以下がよい。
0.05重量%を下回ると、流動性、転移性の効果が低くなる。0.5重量%を超えても、効果はあまり変わらないので、所望の効果が期待できて、かつ材料の無駄がない範囲が上記範囲となる。
なお、ステアリン酸ブチルに加えて、低融点ワックスを含有してもよい。
また、ステアリン酸ブチルに加えて、又はステアリン酸ブチルに代えて、融点が14℃程度のパルミチン酸ブチルを含有してもよい。
(2-3)その他の成分
汚れ付着防止剤は、さらに、水、及び界面活性剤を含有し、さらに防腐剤を含有してもよい。
界面活性剤は主として油脂を乳化する目的で加え、特に制限はない。
界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のいずれも使用してもよい。例えば、ノニオン系界面活性剤を用いるならば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエターノールアミド等が挙げられる。
また、界面活性剤として、一種類だけでなく複数の種類の界面活性剤を適宜、含有してもよい。
汚れ付着防止剤には、その他の成分として、防腐剤を含有してもよい。
汚れ付着防止剤にバクテリアが繁殖せず、汚れ付着防止剤を長期保管することができる。
汚れ付着防止剤への含有量としては、1重量%以上5重量%以下の界面活性剤、1重量%以下の防腐剤を含み、残りが水である。
(2-4)効果
本実施形態の汚れ付着防止剤を用いた場合は、何ら薬剤を使用しない場合と比較して、ダブルフェーサ装置を停止して汚れを取るための清掃回数が11~55%、平均42%となった。また、清掃のためにダブルフェーサ装置を停止する時間は、平均26%となった。清掃回数の低減率より停止時間の低減率が小さくなっているのは、本実施形態の汚れ付着防止剤を用いれば、汚れの付着自体も少なくなり、清掃に要する時間が短縮できるからである。
(2-5)小括
以上より、本実施形態の汚れ付着防止剤によれば、比較的高温での汚れ付着を防止し、その効果が長時間持続し、さらに製品の紙シートに悪影響を及ぼさないという効果を有する。製紙工程で汚れ付着防止剤を間接的に供給する際の転移性、流動性、及び潤滑性を向上させることができる。
本実施形態の汚れ付着防止剤によれば、汚れ付着防止の効果が長時間持続するので、製紙工程で用いる機械や紙シートに対して、汚れ防止の効果を維持しながら、供給する汚れ付着防止剤の量を削減することができ、また常時供給する必要がない。
このため、本実施形態の汚れ付着防止剤供給装置において間欠的に供給する汚れ付着防止剤として用いることができる。
また、汚れ付着防止剤の量も最小限に抑えることができコストが削減できる。
尚、汚れ付着防止剤は、間欠的に供給することが必須ではなく、ごく少量ずつ連続的に供給することも可能である。
(3)汚れ付着防止剤供給装置について
(3-1)汚れ付着防止剤供給装置の全体構成
本実施形態の汚れ付着防止剤供給装置の全体の構成について説明する。
図2は、図1のA-Aから見た概念図である。
図2を用いて、本実施形態の汚れ付着防止剤供給装置100の構成、及びダブルフェーサ装置10との関連について、説明する。
本実施形態において、コルゲートマシンを用いた段ボールシートの製造工程が「製紙工程」に相当し、ダブルフェーサ装置10が「製紙装置」に相当し、ライナLが「紙シート」に相当する。
汚れ付着防止剤供給装置100は、汚れ付着防止剤を供給する装置であって、スプレー部101、薬剤加圧タンク102、制御部103から構成される。
スプレー部101(本発明の「供給部」に相当)は、コルゲートマシンを用いた段ボールシートの製造工程で用いるダブルフェーサ装置10(本発明の「製紙装置」に相当)に汚れ付着防止剤を「供給」する。
より具体的には、スプレー部101はスプレーノズル105を備え、ダブルフェーサ装置10の搬送ローラ12に汚れ付着防止剤を「散布」する。
ここで、
「製紙装置」とは、紙シートを製造する装置、又は紙シートを製造するために備え付けられた機械をいう。
「供給する」とは、散布の他、塗布、ロール及びドクターブレード等による塗工、並びに吐出(ディスペンサ)の態様を含む。
「散布」とは、液体を霧状に噴霧することの他、液体を泡状に散布すること、固体の微粒子を散布することを含む。
搬送ローラ12に付着した汚れ付着防止剤は、搬送ローラ12からライナLと転移され、さらにライナLから、熱板13へと転移される。
尚、このスプレー部101は、搬送ローラ12に汚れ付着防止剤を散布しているが、搬送ローラ12を介さず、ライナL(本発明の「紙シート」に相当)に散布してもよい。
ここで、
「紙シート」とは、完成品又は半完成品の紙をいう。例えば、段ボールシートの場合、完成品としては貼り合わされた段ボールシート、半完成品としては貼り合わされる前の段ボール用のライナ、及び中芯紙が挙げられる。また、「紙シート」は紙の種類を問わず、例えば段ボールの他、コピー用紙、化粧紙、ティシュペーパー、トイレットペーパーなども含む。
薬剤加圧タンク102は、汚れ付着防止剤を貯蔵し、かつ汚れ付着防止剤をスプレー部101にて所望の微粒化及び霧化することが可能となるような適当な圧力で加圧する。
制御部103は、汚れ付着防止剤を「間欠的」に供給するよう前記供給部を制御する。
ここで、
「間欠的」とは、供給状態と非供給状態が所定の時間毎に切り替わることをいう。所定の時間は、一定時間の他、条件により可変であってもよい。
(3-2)スプレー部の構成の詳細
スプレー部101は、電磁弁104a及び104b、並びに複数のスプレーノズル105から構成される。
電磁弁104a及び104bは、薬剤加圧タンク102とスプレーノズル105との間に位置し、弁を開閉することにより、汚れ付着防止剤をスプレーノズル105に送出し、又は遮断する。電磁弁104a及び104bの開閉は、制御部103により制御される。
スプレーノズル105は、ダブルフェーサ装置10の搬送ローラ12に汚れ付着防止剤を、霧状に散布する。
スプレーノズル105は、電磁弁104a又は104bが開いた際に、薬剤加圧タンク102から送られてきた汚れ付着防止剤を、図示しない圧縮空気と混合して、微粒化及び霧化して噴出させることにより、散布する。スプレーノズル105は、搬送ローラ12の長手方向、すなわちライナの幅方向に複数設置される。
電磁弁104a及び104bは、図2のように、これらの複数のスプレーノズル105に接続する。電磁弁104aは、標準幅のライナに対応するために、搬送ローラ12のより中央付近のスプレーノズル105に限定して接続する。一方、電磁弁104bは、最大幅のライナに対応するために、両端付近のスプレーノズルに限定して接続する。
つまり、電磁弁104a及び104bは、動作の際には、ライナの幅に合わせて、開閉を組み合わせて使用する。例えば、最大幅のライナが搬送される際には、電磁弁104a及び電磁弁104bを弁の開閉に用い、標準幅のライナが搬送される際には、電磁弁104aを弁の開閉に用い、電子弁104bは常に閉じておく。
なお、図2の構成に代えて、電磁弁104aは中央付近のスプレーノズル105に限定して接続し、電磁弁104bは全てのスプレーノズルに接続する構成であってもよい。
複数のスプレーノズル105に対して一対一に対応するように、各スプレーノズル105に電磁弁104を対応させるように接続する構成でも良い。各電磁弁104を独立に制御することで、幅の大小だけでなく、散布領域に任意に変更できる。例えば、ライナの幅方向の端部に対応するように、搬送ローラ12の端部領域にのみ散布することもできる。
尚、スプレー部101は、搬送ローラ12に散布するが、搬送ローラ12に限定されず、ライナLに接触する他のローラやロール、ベルト構造の機械に散布してよい。
また、例えば複数のロールを介して間接的にライナに接触する機械に散布してもよい。
また、ライナL又は熱板13に直接散布してもよい。
(3-3)制御部の詳細
制御部103は、具体的には、電磁弁104a及び104bに電気信号を送出することにより、スプレー部101を制御する。
制御部103は、電磁弁104a及び104bに開弁を指示する電気信号である開弁指示を送出する。また、制御部103は、電磁弁104a及び104bに閉弁を指示する電気信号である閉弁指示を送出する。制御部103は、この開弁指示と閉弁指示を組み合わせることによって、汚れ付着防止剤を間欠的に供給するように供給部に制御する。
汚れ付着防止剤を間欠的に供給する点に関しては、(3-4)の汚れ付着防止剤供給装置の動作の説明にて、後述する。
制御部103は、搬送ローラ12に汚れ付着防止剤を散布する領域を、ライナLの進行方向に直交する方向の長さであるライナの幅に応じて変更するように、スプレー部101を制御する。
例えば、最大幅のライナLが搬送される際には、制御部103は、電磁弁104a及び電磁弁104bを開閉するように制御する。これにより、図2の例では、すべてのスプレーノズル105を用いて、広い領域に散布することができる。
一方、標準幅のライナLが搬送される際には、制御部103は、電磁弁104aを開閉するように制御し、電磁弁104bは常に閉弁するように制御する。図2の例では、4つのスプレーノズル105を用いて散布することとなり、散布領域を限定することができる。
(3-4)汚れ付着防止剤供給装置の動作の説明
図3を用いて、本発明の実施形態1の汚れ付着防止剤供給装置100の動作について説明する。
汚れ付着防止剤供給装置100の制御部103は、初期設定を行う(S10)。
初期設定において、汚れ付着防止剤を間欠的に供給するために開閉制御する電磁弁を決定する。
例えば、図示しないライナLの幅検知部にて、ライナLの幅が最大幅であるか、標準幅であるかを検知する。ライナLの幅が最大幅であれば電磁弁104a及び電磁弁104bを用い、ライナLの幅が標準幅であれば電磁弁104aを用いる。
ライナLの幅検知部で自動判断する代わりに作業者が使用する電磁弁を判断し、制御部103に指示を与えてもよい。
以降の説明では、開閉制御する電磁弁として電磁弁104aを用いる場合として、動作の説明を行う。したがって、電磁弁104bは開閉制御に使用しないので、制御部103は、以下のステップでは、電磁弁104bに常に閉弁の指示を送信する。
また、初期設定において、散布時間t1、散布休止時間t2を設定する。
散布時間t1は、電磁弁を開いて、汚れ付着防止剤を散布する時間である。散布休止時間t2は、電磁弁を閉じて、汚れ付着防止剤の散布を休止する時間である。後述するように、散布時間t1は、散布休止時間t2より短い時間を設定する。
制御部103は、散布時間t1の間、電磁弁104aに開弁の指示を送信する(S11)。
電磁弁104aが開いている間、薬剤加圧タンク102から、各スプレーノズル105に汚れ付着防止剤が供給される。各スプレーノズル105は、汚れ付着防止剤を図示しない圧縮空気と混合し、搬送ローラ12に対して散布する。散布された汚れ付着防止剤は、搬送ローラ12の表面に付着する。
搬送ローラ12はライナLを搬送するために回転しており、回転しながら、ライナLの表面に汚れ付着防止剤を転移させる。その後、熱板13へと搬送されたライナLは、熱板13の上で移動することにより、汚れ付着防止剤を熱板13の表面に転移させ、薄く拡げて付着させる。
これにより、汚れ付着防止剤が熱板13の表面を被覆し、皮膜を形成する。汚れ付着防止剤の皮膜により、汚れの付着が防止されることになる。
散布時間t1経過後、S12に進む。
制御部103は、散布休止時間t2の間、電磁弁104aに閉弁の指示を送信する(S12)。
電磁弁104aが閉じている間、薬剤加圧タンク102から各スプレーノズル105に汚れ付着防止剤が供給されず、汚れ付着防止剤は散布されない。
尚、S12の間も、搬送ローラ12に残存している汚れ付着防止剤はライナLへ、ライナLに残存している汚れ付着防止剤は熱板13へ付着、転移する現象は継続される。
熱板13に付着した汚れ付着防止剤の一部は、熱板13の表面に擦りこまれる。
また、熱板13に付着した汚れ付着防止剤の一部は、ライナLの熱板13上を移動し、熱板13の他の場所へ拡がり、再付着していく。
これにより、熱板13の広範囲に汚れ付着防止剤が付着する。
ここで、本実施形態の汚れ付着防止剤は、汚れ付着防止効果を、比較的長時間持続することができる。
したがって、上記のように熱板13の広範囲に付着した汚れ付着防止剤によって、各スプレーノズル105から汚れ付着防止剤が散布されないS12の間においても、熱板13の汚れ付着が防止される。
また、制御部103は、汚れ付着防止剤を供給する供給状態の時間が、汚れ付着防止剤を供給しない非供給状態の時間より短くなるように、供給部であるスプレー部101に指示してもよい。
具体的には散布時間t1は散布休止時間t2よりはるかに短くてよい。汚れ付着防止効果が長時間持続するためである。これらの時間は汚れ付着防止剤の成分量、散布量にも依存して変わりうるが、例えば、散布時間t1が数秒で、散布休止時間t2が数分であってもよい。
散布休止時間t2経過後、S13に進む。
外部から制御部103に停止指示があったかを判断する(S13)。
停止指示があった場合には、汚れ付着防止剤の供給を終了し、停止指示がなかった場合はステップ11に戻り、ステップ11とステップ12を繰り返す。
すなわち、汚れ付着防止剤を散布する、散布しない、という間欠散布を繰り返す。
(3-5)効果
本実施形態の汚れ付着防止剤を本実施形態の汚れ付着防止剤供給装置で間欠的に散布した場合は、従来の汚れ付着防止剤を用いて常時散布した場合に比べて、使用量は半分から3分の1となった。
(3-6)小括
以上の汚れ付着防止剤供給装置の構成と動作により、本実施形態の汚れ付着防止剤の優れた効果を活かすことができる。
すなわち、短時間の汚れ付着防止剤の散布と長時間の散布休止による間欠散布により、汚れ付着防止剤の供給量を多すぎず少なすぎず適量にすることができるので、汚れ防止の効果を維持しながら、供給する汚れ付着防止剤の量を削減することができる。また、これにより、汚れ付着防止剤の量も最小限に抑えることができコストが削減できる。
また、汚れ付着防止剤供給装置における汚れ付着防止剤の供給休止時間に、汚れ付着防止剤の補給等の汚れ付着防止剤供給装置のメンテナンスや点検、搬送ローラ等の製紙工程の機械の点検を行うことができる。
(4)応用例
本実施形態の汚れ付着防止剤及び汚れ付着防止剤供給装置は、さらに別の実施形態として応用可能である。
<シングルフェーサ装置の汚れ付着防止への適用>
本実施形態の汚れ付着防止剤及び汚れ付着防止剤供給装置は、ダブルフェーサ装置10だけでなく、コルゲートマシンの他の装置でも適用可能である。例えば、シングルフェーサ装置の糊付けの際の汚れ付着防止に用いてもよい。
<抄紙工程の汚れ付着防止への適用>
本実施形態の汚れ付着防止剤は、抄紙工程にも適用可能である。
製品の紙に強度をもたせるために添加される紙力増強剤、紙原料中に混入した接着剤、又は合成樹脂等のピッチ等の汚れが、抄紙工程の製造装置や紙に付着するのを防ぐことができる。
<ステアリン酸ブチル及び非シリコーン系オイルを含有する汚れ付着防止剤>
尚、本発明から派生して、製紙工程で用いる汚れ付着防止剤であって、ステアリン酸ブチル、水、非シリコーン系オイル、及び界面活性剤、を含有する汚れ付着防止剤であってもよい。
転移性、延展性、潤滑性等の特性を有するステアリン酸ブチルは、リシノール酸とグリセリンのエステル又はひまし油だけでなくその他の油脂や油とも相性が良い。特に非シリコーン系オイルと共に用いることで製紙工程で用いる汚れ付着防止剤として好適である。
非シリコーン系オイルとしては、シリコーン系以外であれば特に限定されないが、例えば、鉱油、植物油、合成油等が挙げられる。
本発明の汚れ付着防止剤及び汚れ付着防止剤供給装置は、コルゲートマシンのダブルフェーサ工程での汚れ付着防止に適用できるものとして説明したが、例えば、シングルフェーサ装置のプレスロールにおける糊付き防止対策他、抄紙工程におけるワイヤ、乾燥ロール、リール、塗工、カレンダー等、製紙工程における様々な機械、装置の汚れ付着防止に適用可能である。
10 ダブルフェーサ装置、11 糊付け部、12 搬送ローラ、13 熱板、14 ベルトコンベア
100 汚れ付着防止剤供給装置、101 スプレー部、102 薬剤加圧タンク、103 制御部、104a 104b 電磁弁、105 スプレーノズル

Claims (11)

  1. 製紙工程で用いる汚れ付着防止剤であって、
    リシノール酸、又はリシノール酸とグリセリンのエステル、を含有し、
    当該汚れ付着防止剤は、さらに、水、及び界面活性剤、を含有し、
    当該汚れ付着防止剤は、さらに、ステアリン酸ブチルを含有する、
    汚れ付着防止剤。
  2. 当該汚れ付着防止剤は、
    前記リシノール酸とグリセリンのエステルを含有する油脂として、ひまし油を含有する、
    請求項1記載の汚れ付着防止剤。
  3. 前記リシノール酸とグリセリンのエステルの含有量が7重量%以上20重量%以下である、
    請求項1記載の汚れ付着防止剤。
  4. 前記ステアリン酸ブチルの含有量が0.05重量%以上0.5重量%以下である、
    請求項1記載の汚れ付着防止剤。
  5. 前記製紙工程は、コルゲートマシンを用いた段ボールシートの製造工程である、
    請求項1~4記載の汚れ付着防止剤。
  6. 請求項1~5記載の汚れ付着防止剤を供給する汚れ付着防止剤供給装置であって、
    前記製紙工程で用いる製紙装置又は前記製紙工程で用いる紙シートに、前記汚れ付着防止剤を供給する供給部と、
    前記汚れ付着防止剤を間欠的に供給するよう前記供給部を制御する制御部と、を有する、
    汚れ付着防止剤供給装置。
  7. 前記制御部は、前記汚れ付着防止剤を供給する時間が、前記汚れ付着防止剤を供給しない時間より短くなるように、前記供給部を制御する、
    請求項6記載の汚れ付着防止剤供給装置。
  8. 前記製紙工程は、コルゲートマシンを用いた段ボールシートの製造工程であり、
    前記製紙装置は、片面段ボールシート又はライナに糊付けをして、熱板上で前記片面段ボールシートに前記ライナを貼り合せて、両面段ボールシートを製造するダブルフェーサ装置であり、
    前記供給部は、前記ダブルフェーサ装置の前記熱板より前側の工程に位置する、又は前記ダブルフェーサ装置の前工程に位置する、
    請求項6記載の汚れ付着防止剤供給装置。
  9. 前記製紙工程は、コルゲートマシンを用いた段ボールシートの製造工程であり、
    前記製紙装置は、片面段ボールシート又はライナに糊付けをして、熱板上で前記片面段ボールシートに前記ライナを貼り合せて、両面段ボールシートを製造するダブルフェーサ装置であり、
    前記供給部は、前記片面段ボールシートと前記ライナとを貼り合わせた状態で加熱する前記熱板に前記汚れ付着防止剤を供給する、
    請求項6記載の汚れ付着防止剤供給装置。
  10. 前記供給部は、前記汚れ付着防止剤を散布するスプレーノズルを備えるスプレー部である、
    請求項8又は9記載の汚れ付着防止剤供給装置。
  11. 前記制御部は、前記汚れ付着防止剤を散布する領域を、前記ライナの幅に応じて変更するように、前記スプレー部を制御する、
    請求項10記載の汚れ付着防止剤供給装置。
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