JP2017025416A - クレープ紙の製造方法、クレープ紙、及びクレープ紙用紙力剤 - Google Patents

クレープ紙の製造方法、クレープ紙、及びクレープ紙用紙力剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 所望の紙力を有しつつ、紙がヤンキードライヤーに貼りつきにくい、操業性に優れたクレープ紙の製造方法、クレープ紙、及びクレープ紙用紙力剤を提供することを課題とする。【解決手段】ヤンキードライヤーを使用する紙の製造において、(a)固形分10%に調整した際の粘度が5〜500mPa・s、(b)重量平均分子量が30〜200万、(c)pH3におけるカチオン化度が+0.1〜+3.0meq/gを示すポリアクリルアミド系紙力剤を用いることを特徴とするクレープ紙の製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、クレープ紙の製造方法、クレープ紙、及びクレープ紙用紙力剤に関するものである。詳しくは、ヤンキードライヤーを使用する紙の製造において、特定の物性を有するポリアクリルアミド系紙力剤をクレープ紙用紙力剤として用いることにより、所望の紙力を有しつつ、紙がヤンキードライヤーに貼り付きにくい、操業性に優れたクレープ紙の製造方法、及び前記ポリアクリルアミド系紙力剤を含有するクレープ紙、並びにクレープ紙用紙力剤に関する。
クレープ紙は、例えば、加熱された円筒状ヤンキ−ドライヤーの表面に湿紙を押し付けて付着させ、一定の乾燥を経たのち、ドクターブレードを介して、紙体をヤンキードライヤーから引き剥がすことにより製造される。
クレープ紙には、衛生用途、家庭用途のティシュペーパー、ナプキン原紙、タオルペーパー等がある。一般に、これらの紙製品は湿潤時の強度が必要であるため、原紙には湿潤紙力増強剤が配合されている。一方、同じクレープ紙であっても、トイレットペーパーは水洗トイレで使用されるために水解性が必要とされ、通常、湿潤紙力増強剤は配合されない。
この種のクレープ紙において、抄紙機の高速化に伴う生産性の向上、紙質の品質向上、あるいは古紙原料の使用による品質低下を抑制するため、製紙工程では種々の紙力増強剤を使用、または併用することがある。
例えば、特許文献1に、ペーパータオルの抄造に湿潤紙力剤とともにポリアクリルアミド系紙力剤を併用しているケースが例示されている。
また、特許文献2には、使い捨ておむつや生理用ナプキンのコアラップシートに用いる薄葉紙として、強度と液透過性との両立が可能な、繊維粗度の異なる2種の親水性セルロース繊維の集合体を主体とし、紙力増強剤が添加された薄葉紙が提案されている。
さらに、特許文献3には、柔軟性とともに強度にも優れた衛生用紙を得るため、柔軟剤と両性イオン系紙力増強剤とを併用することが提案されている。
しかしながら、これらはいずれも得られる紙の紙力を紙力増強剤により所望のレベルまで向上させることを目的に添加されたものであり、ポリアクリルアミド系紙力剤が使用された場合のヤンキードライヤーへの接着性については特に言及されていない。これら前記した発明では、ポリアクリルアミド系紙力剤を使用した場合、紙がヤンキードライヤーに貼りつきやすくなる(接着性が強い)など、操業性を低下させるケースがみられ、また、接着性を改善した場合には紙力増強効果が不十分となることからトレードオフの関係を示し、「ヤンキードライヤーへの接着性」と「紙力増強効果」をともに満足させるクレープ紙を抄造することは困難とされている。
また、ポリアクリルアミド系紙力剤のみで、ヤンキードライヤーへの接着性改善と紙力向上との両立を図った検討はこれまでにされていない。
加えて、トイレットペーパーに適度な紙力を付与しつつも、水解性を維持できる紙力剤の開発はこれまで検討されていない。
特開2008−255496号公報 WO2012/086374号公報 特開2009−39308号公報
本発明は、所望の紙力を有しつつ、紙がヤンキードライヤーに貼り付きにくい、操業性に優れたクレープ紙の製造方法、及びクレープ紙を提供することを課題とする。また、前記クレープ紙の製造方法に用いるクレープ紙用紙力剤を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために、鋭意検討を行った結果、特定の物性を有するポリアクリルアミド系紙力剤を用いたクレープ紙において、所望の紙力を有しつつ、ヤンキードライヤーに貼りつきにくいといった特徴を有することを見出した。また、前記ポリアクリルアミド系紙力剤を含むクレープ紙をトイレットペーパーとして用いた場合に、その紙の水解性が良好であることを見出した。
すなわち、前記課題を解決するための手段である本発明は、
(1)ヤンキードライヤーを使用する紙の製造において、
(a)固形分10%に調整した際の粘度が5〜500mPa・s、
(b)重量平均分子量が30〜200万、
(c)pH3におけるカチオン化度が+0.1〜+3.0meq/g
を示すポリアクリルアミド系紙力剤を用いることを特徴とするクレープ紙の製造方法、
(2)ポリアクリルアミド系紙力剤が、(A)アクリルアミド98〜65mol%、(B)カチオン性モノマー 2〜25mol%、(C)アニオン性モノマー 0〜10mol% を構成単位として有し、かつ
(カチオン性モノマー構成単位のモル数×カチオン性モノマー構成単位のカチオン性基の数)/(アニオン性モノマー構成単位のモル数×アニオン性モノマー構成単位のアニオン性基の数)の比が100/0〜60/40であることを特徴とする前記(1)に記載のクレープ紙の製造方法、
(3)(B)カチオン性モノマー構成単位が4級カチオンを有していることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のクレープ紙の製造方法、
(4)(B)カチオン性モノマー構成単位に4級塩化ベンジル基を有していることを特徴とする前記(3)に記載のクレープ紙の製造方法、
(5)クレープ紙がトイレットペーパーであることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載のクレープ紙の製造方法、
(6)(a)固形分10%に調整した際の粘度が5〜500mPa・s、
(b)重量平均分子量が30〜200万、
(c)pH3におけるカチオン化度が+0.1〜+3.0meq/g
を示すポリアクリルアミド系紙力剤を含有することを特徴とするクレープ紙、
(7)(A)アクリルアミド98〜55mol%、(B)カチオン性モノマー 2〜25mol%、(C)アニオン性モノマー 0〜10mol% を構成単位として有し、かつ
(カチオン性モノマー構成単位のモル数×カチオン性モノマー構成単位のカチオン性基の数)/(アニオン性モノマー構成単位のモル数×アニオン性モノマー構成単位のアニオン性基の数)の比が100/0〜60/40を示す前記(6)に記載のポリアクリルアミド系紙力剤を含有することを特徴とするクレープ紙、
(8)(B)カチオン性モノマー構成単位が4級カチオンを有する前記(6)又は(7)に記載のポリアクリルアミド系紙力剤を含有することを特徴とするクレープ紙、
(9)(B)カチオン性モノマー構成単位に4級塩化ベンジル基を有する前記(8)に記載のポリアクリルアミド系紙力剤を含有することを特徴とするクレープ紙、
(10)(a)固形分10%に調整した際の粘度が5〜500mPa・s、
(b)重量平均分子量が30〜200万、
(c)pH3におけるカチオン化度が+0.1〜+3.0meq/g
を示すポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤、
(11)ポリアクリルアミド系紙力剤が、(A)アクリルアミド98〜55mol%、(B)カチオン性モノマー 2〜25mol%、(C)アニオン性モノマー 0〜10mol% を構成単位として有し、かつ
(カチオン性モノマー構成単位のモル数×カチオン性モノマー構成単位のカチオン性基の数)/(アニオン性モノマー構成単位のモル数×アニオン性モノマー構成単位のアニオン性基の数)の比が100/0〜60/40であることを特徴とする前記(10)に記載のポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤、
(12)(B)カチオン性モノマー構成単位が4級カチオンを有していることを特徴とする前記(10)又は(11)に記載のポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤、
(13)(B)カチオン性モノマー構成単位に4級塩化ベンジル基を有することを特徴とする前記(12)に記載のポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤、
(14)クレープ紙がトイレットペーパーであることを特徴とする前記(10)〜(13)のいずれか一項に記載のポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤、
である。
本発明によれば、所望の紙力を有しつつ、紙がヤンキードライヤーに貼りつきにくい、操業性に優れたクレープ紙の製造方法、クレープ紙、及びクレープ紙用紙力剤を提供することができる。
本発明のクレープ紙の製造方法に供されるポリアクリルアミド系紙力剤は、公知のポリアクリルアミド系紙力剤であっても良く、(a)ポリマー固形分10%に調整した際のB型粘度計により測定した粘度が5〜500mPa・s(25℃)であり、(b)ポリマーの重量平均分子量が30〜200万であり、(c)pH3におけるカチオン化度が+0.1〜+3.0meq/gを示すものである。使用するポリアクリルアミド系紙力剤が前記した条件を満たすことにより、ヤンキードライヤーへの貼りつきが抑制され、所望の紙力を有するクレープ紙を得ることができる。
前記条件(a)の粘度は、ポリアクリルアミド系紙力剤の固形分濃度が10.0質量%になるよう希釈又は濃縮し、その10.0質量%のポリアクリルアミド系紙力剤のpHが3.0になるように硫酸又は水酸化ナトリウムで調整した際の25℃におけるB型粘度であり、B型粘度計のローターとしてNo.1〜No.3を使用し、粘度に応じてローターの回転数を適宜12から60rpmに調整して測定したものである。単位はmPa・sである。前記ポリアクリルアミド系紙力剤の(a)粘度は、高いほど紙力増強効果に優れ、低いほどヤンキードライヤーへの貼りつきを抑制できる。5〜500mPa・sである必要があり、好ましくは5〜400mPa・sであり、より好ましくは10〜250mPa・sである。
前記条件(b)のポリマーの重量平均分子量は、高いほど紙力増強効果に優れ、低いほどヤンキードライヤーへの貼りつきを抑制できる。製造される紙の紙質に合わせ、ポリアクリルアミド系紙力剤の有する他の物性とのバランスを考慮する必要があるため、30〜200万である必要があり、好ましくは、40万〜150万である。重量平均分子量が30万より小さいと紙力増強効果が十分に得られず、200万を超えると、ヤンキードライヤーに貼りつきやすくなり問題になりやすい。重量平均分子量測定は、GPCに多角度光散乱検出器を接続したGPC−MALS法により行って得られたものである。
紙力剤が有するカチオン性基は、パルプへの定着とドライヤー基材表面への吸着の両方に作用するため、紙力、ヤンキードライヤーへの貼りつきの両方に影響を与える。従って、バランスを考慮すれば、前記条件(c)のpH3におけるカチオン化度は、+0.1〜+3.0meq/gである必要があり、好ましくは+0.1〜+2.0meq/gである。カチオン化度は、Mutek Particle Charge Detector 03を使用して、ポリビニルスルホン酸カリウム(PVSK)にて電荷がゼロになる点を終点として測定した値である。
本発明のクレープ紙の製造方法で得られる紙の、紙力とヤンキードライヤーへの貼り付き抑制とのバランスを考慮すれば、前記ポリアクリルアミド系紙力剤は、(A)アクリルアミド類98〜55mol%、(B)カチオン性モノマー2〜25mol%、(C)アニオン性モノマー0〜10mol%を構成単位として有し、かつ、(カチオン性モノマー構成単位のモル数×カチオン性モノマー構成単位のカチオン性基の数)/(アニオン性モノマー構成単位のモル数×アニオン性モノマー構成単位のアニオン性基の数)の比が、100/0〜60/40であることが好ましい。
本発明においては、ひとつのモノマーが重合したときに取る構造を構成単位と表現する。
前記(A)、(B)、(C)の構成単位の比率は、より好ましくは(A)98〜80mol%、(B)2〜15mol%、(C)0〜5mol%、さらに好ましくは(A)96〜90mol%、(B)4〜10mol%、(C)0mol%である。これらの構成単位を形成する際には、前記(A)、(B)、(C)のモノマーを共重合することが好ましい。
また、前記(カチオン性モノマー構成単位のモル数×カチオン性モノマー構成単位のカチオン性基の数)/(アニオン性モノマー構成単位のモル数×アニオン性モノマー構成単位のアニオン性基の数)の比は、紙力増強効果の観点から、より好ましくは100/0〜80/20、さらに好ましくは100/0である。
前記(A)アクリルアミド類は、アクリルアミド又はメタクリルアミドであり、好ましくはアクリルアミドである。
前記(B)カチオン性モノマーは、カチオン性基を有するビニルモノマーである。なお、アクリルアミド系ポリマーを変性(例えば、ポリアクリルアミドのホフマン分解)することにより、カチオン性基を導入したものも、カチオン性モノマーとして構成単位を形成し、さらにカチオン性基に変性を加えたものであってもカチオン性基を有するモノマーであれば良い。これらカチオン性モノマー構成単位は1種または2種以上存在しても良い。
ポリアクリルアミド系紙力剤が有するカチオン性基としては、ポリアクリルアミドのホフマン分解に由来する1級アミノ基;ポリアクリルアミドを構成するモノマー単位である、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類が有する3級アミノ基;ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(DADMAC)や、前記3級アミノ基を有するモノマー単位と、メチルクロライド及びメチルブロマイドなどのアルキルハライド、ベンジルクロライド及びベンジルブロマイドなどのアラルキルハライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、並びにグリシジルトリアルキルアンモニウムクロライドなどの4級化剤との反応によって得られるモノマー構成単位が有する4級アンモニウム基が挙げられる。ポリアクリルアミド系紙力剤が有する1級アミノ基、3級アミノ基は、塩酸、硫酸などによる無機酸塩や、ギ酸、酢酸などによる有機酸塩であっても良い。
前記のカチオン性基の中でも、3級アミノ基(塩)又は4級アンモニウム基を有するポリアクリルアミド系紙力剤が好ましい。3級アミノ基(塩)は、紙力向上に寄与する一方、ドライヤーへ貼りつき易くなる。他方、4級アンモニウム基は3級アミノ基ほどではないものの紙力向上に寄与し、3級アミノ基よりも貼りつきを抑制することができる。よって、ポリアクリルアミド系紙力剤のカチオン性モノマー構成単位は、4級アンモニウム基を有していることが好ましく、4級アンモニウム基のみを有していることがより好ましい。4級アンモニウム基は、貼りつき抑制の観点から、4級化剤としてベンジルクロライドを用いたものが特に好ましい。
前記(C)アニオン性モノマーは、アニオン性基を有するビニルモノマーである。なおアクリルアミド系ポリマーを変性(例えばポリアクリルアミドの加水分解)することにより、アニオン性基を導入したものも、アニオン性モノマーとして構成単位を形成し、さらにアニオン性基に変性を加えたものであってもアニオン性基を有するモノマーであれば良い。これらアニオン性モノマー構成単位は1種または2種以上存在しても良い。
前記アニオン性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、2−(メタ)アクリルアミド−N−グリコール酸、3−アクリルアミドプロパン酸、4−アクリルアミドブタン酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などの不飽和スルホン酸が挙げられる。これらビニルモノマーが有するアニオン性基は、ナトリウム、カリウム塩などのアルカリ金属塩類またはアンモニウム塩などの有機アミン塩であっても良い。
前記アニオン性モノマーの中でも、紙力増強向上効果及び経済性の点でアクリル酸、2−アクリルアミド−N−グリコール酸、イタコン酸およびその塩類が特に好ましい。
本発明のポリアクリルアミド系紙力剤は、その製造時(ポリマー重合時)に(D)連鎖移動剤を併用したものが所望の重量平均分子量を有するポリマーを得る上で好ましい。使用量については、重合に供する全ビニルモノマーの合計100mol%に対して0.01〜2.0mol%用いられていることが好ましい。(D)連鎖移動剤としては、例えば、アルキルメルカプタン類、チオグリコール酸及びそのエステル類、イソプロピルアルコール、並びにアリルアルコール、アリルアミン及び(メタ)アリルスルホン酸などの(メタ)アリル基を有するモノマーなどを挙げることができる。これらの中でも(メタ)アリルスルホン酸及び(メタ)アリルスルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩が好ましい。
本発明のポリアクリルアミド系紙力剤は、その製造時(ポリマー重合時)に(E)架橋剤を併用したものが、比較的低粘度のポリマーである点で好ましく、重合に供する全ビニルモノマーの合計100mol%に対して0.001〜2.0mol%用いられていることが好ましい。(E)架橋剤としては、ジメチルアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、トリアクリルホルマールのほか、例えば、水溶性アジリジニル化合物、水溶性多官能エポキシ化合物、シリコーン系化合物などを挙げることができる。これらは、1種単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
本発明のクレープ紙の製造方法に供するポリアクリルアミド系紙力剤として、本発明の効果を得る上で差支えない範囲で、前記したビニルモノマー、連鎖移動剤、架橋以外の他の(F)ノニオン性モノマーを構成単位として含むものを使用することもできる。その含有量は、前記ポリアクリルアミド系紙力剤の重合に供する全ビニルモノマーの合計100mol%に対して10mol%以下であり、好ましくは5mol%以下である。(F)ノニオン性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、N置換(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、スチレン誘導体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、及びメチルビニルエーテルなどを挙げることができる。これらは1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明のクレープ紙の製造方法に供されるポリアクリルアミド系紙力剤は、前記した条件を満たすものであれば、市販されている各種紙力剤を用いても構わないが、自製する場合は、前記した(A)アクリルアミド類、(B)カチオン性モノマー、および必要に応じて(C)アニオン性モノマーや(D)連鎖移動剤、(E)架橋剤、(F)ノニオンモノマーを重合成分として用いて、従来公知のポリアクリルアミドの製造方法により得ることができる。例えば、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下、撹拌機及び温度計を備えた反応容器に、モノマーと溶媒である水(必要に応じて有機溶媒を併用することも可能である)、必要に応じて連鎖移動剤や架橋剤を仕込む、さらに必要に応じて硫酸、塩酸などの酸もしくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどのアルカリといったpH調整剤によりpHを調整する。その後重合開始剤を加え、反応温度20〜90℃で1〜5時間反応させ、目的とするポリアクリルアミドを得ることが出来る。また、必要に応じて、モノマー、水、連鎖移動剤、pH調整剤、重合開始剤の一部または全量を反応容器に滴下しながら重合することもできる。
ポリアクリルアミド系紙力剤の製造に供される重合開始剤は、特に限定されるものではなく、公知のものが使用できる。例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどの過酸化物などが例示でき、還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤としても使用できる。
還元剤としては、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩あるいはN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなどの有機アミン、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩などのアゾ化合物、アルドースなどの還元糖などが例示できる。また、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸及びその塩などのアゾ化合物も使用可能である。これらの開始剤は2種類以上併用してもよい。
ポリアクリルアミド系紙力剤は、通常水溶液の状態で供給される。濃度に関しては特に制限はないが、輸送コスト、取扱いの観点から、5〜40質量%が好ましい。
本発明のポリアクリルアミド系紙力剤の使用方法としては、ポリアクリルアミド系紙力剤をパルプスラリーに内添する方法に限定されず、スプレーや塗工で使用してもよいが、好ましくはパルプスラリーに内添する方法である。
パルプスラリーはパルプを水で希釈してスラリー状にしたものであり、パルプとしては、クラフトパルプ及びサルファイトパルプなどの晒、又は未晒化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプ、サーモメカニカルパルプなどの晒、又は未晒高収率パルプ、並びに新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙及び脱墨古紙などの古紙パルプのいずれにも使用することができ、この中でも古紙パルプを用いることが好ましい。また、上記パルプ原料とポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリオレフィン、及びポリビニルアルコールなどの合成繊維との混合物を含有してもよい。
本発明のクレープ紙の製造方法に供するポリアクリルアミド系紙力剤は、パルプの乾燥質量当たり通常0.01〜3.0固形分質量%、好ましくは0.02〜1.5固形分質量%、さらに好ましくは0.05〜0.5固形分質量%を使用することができる。
硫酸バンドやポリ塩化アルミニウム(PAC)などのアルミニウム化合物を添加する場合には、0.5〜3.0固形分質量%を添加することが好ましい。また、ポリアクリルアミド系紙力剤をパルプスラリーに添加する方法としては、例えば、アルミニウム化合物を全く用いずにポリアクリルアミド系紙力剤を添加する方法、アルミニウム化合物を添加した後にポリアクリルアミド系紙力剤を添加する方法、ポリアクリルアミド系紙力剤を添加した後にアルミニウム化合物を添加する方法、アルミニウム化合物とポリアクリルアミド系紙力剤を同時に添加する方法などが挙げられ、いずれの方法を用いてもよい。
本発明の紙の製造にあたっては、硫酸アルミニウムを全く用いないかあるいは少量用いる中性系、または、硫酸アルミニウムを用いる酸性系のいずれのパルプスラリーを用いても良い。また、パルプスラリーに対して、酸性ロジン系サイズ剤、中性ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニルもしくはアルキルコハク酸無水物系サイズ剤などを添加しても良い。これらサイズ剤の添加方法としては、例えば、パルプスラリーにサイズ剤を添加した後に、ポリアクリルアミド系紙力剤を添加する方法、ポリアクリルアミド系紙力剤を添加した後に、サイズ剤を添加する方法、サイズ剤にポリアクリルアミド系紙力剤を希釈して予め混合した後に、添加する方法などが挙げられる。また、他に、パルプスラリーにサイズ定着剤、本発明以外の紙力剤、消泡剤、クレー、カオリン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタンなどの充填剤、pH調整剤、染料、蛍光増白剤などを適宜含有せしめてもよい。 本発明においては、硫酸バンドやポリ塩化アルミニウム(PAC)などのアルミニウム化合物を添加しないことが好ましく、アルミニウム化合物を使用する場合には、ポリアクリルアミド系紙力剤0.5〜3.0固形分質量%を添加することが好ましい。
本発明の紙を製造するにあたって填料、染料、サイズ剤、本発明以外の乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、柔軟剤、歩留り向上剤、嵩高剤、紙厚向上剤、不透明化剤及び濾水性向上剤などの添加物も、各々の紙種に要求される物性を発現するために、必要に応じて使用しても良い。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、これらを本発明の乾燥紙力向上剤と予め混合して紙料に添加して使用することもでき、混合の方法は特に制限はない。
填料としては、クレー、タルク、及び炭酸カルシウムなどが挙げられ、これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
歩留り向上剤としては、アニオン性、カチオン性、又は両性の高分子量ポリアクリルアミド、シリカゾルとカチオン化澱粉の併用、及びベントナイトとカチオン性高分子量ポリアクリルアミドの併用などが挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
濾水性向上剤としては、ポリエチレンイミン、又はカチオン性、両性若しくはアニオン性ポリアクリルアミドなどが挙げられる。これらは単独で用いても良く、 2種以上を併用しても良い。
サイズ剤としては、ステアリン酸ナトリウムのような脂肪酸石鹸のサイズ剤、ロジン、強化ロジン、及びロジンエステル系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸の水性エマルション、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、パラフィンワックスの水性エマルション、カルボン酸と多価アミンとの反応により得られるカチオン性サイズ剤及び脂肪族オキシ酸と脂肪族アミン又は脂肪族アルコールとの反応物の水性エマルション、カチオン性スチレン系サイズ剤などが挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
乾燥紙力剤としてカチオン化澱粉、及び両性澱粉、水溶性セルロース誘導体などを併用することもできる。
柔軟剤としては、ジ長鎖アルキル型4級アンモニウム塩、脂肪酸アミド樹脂、脂肪酸アミドアミン樹脂、脂肪酸アミドエピハロヒドリン樹脂、ポリアルキレンアルキルエーテル、ポリアルキレンアルキルエステルなどが挙げられる。
また、サイズプレス、ゲートロールコーター、ビルブレードコーター、カレンダーなどで、澱粉、ポリビニルアルコール及びアクリルアミド系ポリマーなどの表面紙力向上剤、染料、コーティングカラー、表面サイズ剤、並びに防滑剤、多価アルコール系の保湿剤などを必要に応じて塗布しても良い。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
上記のように本発明のクレープ紙の製造方法に供されるポリアクリルアミド系紙力剤をパルプスラリーに添加し、必要に応じて他の添加剤などを加えたパルプスラリーの抄紙pHは5.0〜8.5であることが紙力増強効果の点から好ましく、6.5〜8.5であることが更に好ましい。なお、抄紙pHとは、抄紙機にて脱水する直前のパルプスラリーのpHであり、抄紙機にて脱水する直前のパルプスラリーのpHは、一般的に実機ではインレットにおけるpHに相当する。
また、抄紙温度は5〜50℃が一般的である。
本発明で用いられるポリアクリルアミド系紙力剤は、クレープ紙用紙力剤としてトイレットペーパー、ティシュペーパー、タオルペーパー、ナプキン原紙のような衛生用紙を含むクレープ紙の製造に用いる。この中でも特に、トイレットペーパーの製造に用いることが好ましい。
トイレットペーパーには、水解性(水に触れると絡み合った繊維が速やかに分離し、水中に分散する性質)が必要であり、通常製造時には紙力増強剤、湿潤紙力剤等は添加されない。本発明のクレープ紙用紙力剤は、紙に適度な紙力を付与しつつも、優れた水解性を維持することができる。中でも、4級のカチオン性基を有するクレープ紙用紙力剤を用いて製造された紙が、トイレットペーパーとしては特に好ましい。
本発明のクレープ紙用紙力剤は、前記したクレープ紙に限らず、用紙・感光紙原紙・感熱紙原紙のような情報用紙、アート紙、キャストコート紙、上質コート紙などのコート原紙、果樹袋原紙、クリーニングタグ原紙、化粧板原紙・壁紙原紙、印画紙用紙、積層板原紙、食品容器原紙のような加工原紙、重袋用両更クラフト紙・片艶クラフト紙などの包装用紙、電気絶縁紙、ライナー、中芯、紙管原紙、石膏ボード原紙、新聞用紙、紙器用板紙などにも紙力剤として用いることができる。
以下、実施例および比較例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。以下、%に特に記載のない場合には質量%であることを示す。またポリアクリルアミド系紙力剤は以下、単に紙力剤と表記する。
(紙力剤の合成例)
<合成例1>
水381.4g、(A)成分として50%アクリルアミド水溶液419.0g、(B)成分として76%ジメチルアミノエチルアクリレート塩化ベンジル4級化物63.9g、(D)成分としてメタリルスルホン酸ナトリウム4.65g((D)成分以外のモノマー成分の合計100mol%に対して、0.98mol%)を共重合させることで固形分30.2%の紙力剤を得た。得られた紙力剤を固形分10.0%、pH3.0に調整し、粘度(25℃)、重量平均分子量を測定した結果を表3に示す。
<合成例2〜47、比較合成例1〜24>
クレープ紙用紙力剤の重合に供するモノマー及び連鎖移動剤の種類及び量を表1、表2に示したように変更した以外は、合成例1と同様の操作を行い、紙力剤を合成した。得られた紙力剤を固形分10.0%、pH3.0に調整し、粘度(25℃)、重量平均分子量を測定した。紙力剤の物性測定結果を表3、表4に示す。
(紙力剤の重量平均分子量の測定)
以下、合成例1〜47、比較合成例1〜24で得られた紙力剤の重量平均分子量測定は、GPCに多角度光散乱検出器を接続したGPC−MALS法により行った。測定条件は以下の通りである。
GPC本体 : アジレント・テクノロジー社製 LC1100シリーズ
カラム : 昭和電工(株)製 SHODEX SB806MHQ
溶離液 : N/10硝酸ナトリウムを含むN/15リン酸緩衝液 (pH3)
流速 : 1.0ml/分
検出器1 : ワイアットテクノロジー社製多角度光散乱検出器DAWN
検出器2 : 昭和電工(株)製示唆屈折率検出器RI−101
Figure 2017025416
Figure 2017025416
表1、表2中の略号は以下の通りである。
AAm : アクリルアミド
DM : ジメチルアミノエチルメタクリレート
DMC : ジメチルアミノエチルメタクリレート塩酸4級化物
DAC : ジメチルアミノエチルアクリレート塩酸4級化物
DAA : ジアリルアミン
DPA : ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
DADMAC: ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
DMBz : ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化ベンジル4級化物
DABz : ジメチルアミノエチルアクリレート塩化ベンジル4級化物
DPAC : ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩酸4級化物
DPABz : ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化ベンジル4級化物
MM: マレイン酸
IA : イタコン酸
AGA : 2-アクリルアミド-N-グリコール酸
AA : アクリル酸
AN : アクリロニトリル
HEA : ヒドロキシエチルアクリレート
PEO : メトキシ-ポリエチレングリコールアクリレート
SMAS: メタリルスルホン酸ナトリウム
SAS : アリルスルホン酸ナトリウム
HEMAC: ジメチルヒドロキシエチルメタクリレート
MET: メルカプトエタノール
Figure 2017025416
Figure 2017025416
実施例1(紙の製造)
叩解度(カナディアンスタンダード・フリーネス)が550、電導度30mS/mの漂白クラフトパルプ(LBKP/NBKP=8/2)の濃度2.4%スラリーに、合成例1で得られた紙力剤をパルプ固形分に対し、0.2固形質量%添加した。このパルプスラリーを撹拌後、pH7.0の水でパルプ濃度を0.8%に希釈した後、ノーブル・アンド・ウッド(The Noble & Wood)製シートマシンにて抄紙し、プレス後、ドラムドライヤーで100℃、80秒間乾燥させて、坪量70g/mの紙を得た。得られた紙の裂断長、及び比破裂強さの評価結果を表5に示す。
(紙力効果)
裂断長 : JIS P 8113、
比破裂強さ : JIS P 8112に準拠して行った。
(ドライヤーへの貼りつきに関する評価)
プレス後の湿紙(水分率55%)をドラムドライヤーで乾燥する
乾燥後、ドライヤーへの紙粉の残り方を目視で評価
評価基準 ○:紙粉なし、 △:紙粉少:、 ×:紙粉多、または紙が貼りつく
実施例2〜47、比較例1〜24
実施例の紙力剤を変更した以外は、同様の操作を行った。得られた紙の裂断長、及び比破裂強さの評価結果を表5、表6に示す。
Figure 2017025416
Figure 2017025416
実施例と比較例の紙質測定結果から、本発明のクレープ紙の製造方法で得られるクレープ紙は、紙がヤンキードライヤーに貼りつきにくく、かつ紙力が優れることが分かる。
実施例21と実施例22から、 (カチオン性モノマー構成単位のモル数×カチオン性モノマー構成単位のカチオン性基の数)/(アニオン性モノマー構成単位のモル数×アニオン性モノマー構成単位のアニオン性基の数)の比が100/0〜60/40の範囲である紙力剤を使用したクレープ紙の場合、より紙力効果が優れたクレープ紙であることがわかる。
実施例19と実施例23から、カチオンモノマー量が2〜20mol%の範囲である紙力剤を使用したクレープ紙の場合、より紙力効果が優れたクレープ紙であることがわかる。
実施例13と実施例19から、 カチオン性モノマー構成単位が4級カチオンを有する紙力剤を使用したクレープ紙の場合、クレープ紙がドライヤーに貼りつきにくくなることがわかる。
実施例3と実施例13から、 カチオン性モノマー構成単位に4級塩化ベンジル基を有する紙力剤を使用したクレープ紙の場合、より紙力効果が優れたクレープ紙であることがわかる。
(水解性の評価)
前記実施例1、9、13、29、及び、比較例1、3、24で得た試料を1cm角に裁断し、試料濃度2%、容量2LでTappi標準離解機(JIS P 8209)により20分離解処理し、離解の程度を目視観察した。水解性の評価結果を表7に示す。
評価基準 ○:離解性良好、×:未離解物が残る
Figure 2017025416
離解性が良好な紙は水にほぐれやすく、水解性についても優れることが知られている。実施例と比較例から、4級のカチオン性基を有する紙力剤を使用した紙は、水解性が良好であることがわかる。

Claims (14)

  1. ヤンキードライヤーを使用する紙の製造において、
    (a)固形分10%に調整した際の粘度が5〜500mPa・s、
    (b)重量平均分子量が30〜200万、
    (c)pH3におけるカチオン化度が+0.1〜+3.0meq/g
    を示すポリアクリルアミド系紙力剤を用いることを特徴とするクレープ紙の製造方法。
  2. ポリアクリルアミド系紙力剤が、(A)アクリルアミド98〜65mol%、(B)カチオン性モノマー 2〜25mol%、(C)アニオン性モノマー 0〜10mol% を構成単位として有し、かつ
    (カチオン性モノマー構成単位のモル数×カチオン性モノマー構成単位のカチオン性基の数)/(アニオン性モノマー構成単位のモル数×アニオン性モノマー構成単位のアニオン性基の数)の比が100/0〜60/40であることを特徴とする請求項1に記載のクレープ紙の製造方法。
  3. (B)カチオン性モノマー構成単位が4級カチオンを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のクレープ紙の製造方法。
  4. (B)カチオン性モノマー構成単位に4級塩化ベンジル基を有していることを特徴とする請求項3に記載のクレープ紙の製造方法。
  5. クレープ紙がトイレットペーパーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のクレープ紙の製造方法。
  6. (a)固形分10%に調整した際の粘度が5〜500mPa・s、
    (b)重量平均分子量が30〜200万、
    (c)pH3におけるカチオン化度が+0.1〜+3.0meq/g
    を示すポリアクリルアミド系紙力剤を含有することを特徴とするクレープ紙。
  7. (A)アクリルアミド98〜65mol%、(B)カチオン性モノマー 2〜25mol%、(C)アニオン性モノマー 0〜10mol% を構成単位として有し、かつ
    (カチオン性モノマー構成単位のモル数×カチオン性モノマー構成単位のカチオン性基の数)/(アニオン性モノマー構成単位のモル数×アニオン性モノマー構成単位のアニオン性基の数)の比が100/0〜60/40を示す請求項6に記載のポリアクリルアミド系紙力剤を含有することを特徴とするクレープ紙。
  8. (B)カチオン性モノマー構成単位が4級カチオンを有する請求項6又は7に記載のポリアクリルアミド系紙力剤を含有することを特徴とするクレープ紙。
  9. (B)カチオン性モノマー構成単位に4級塩化ベンジル基を有する請求項8に記載のポリアクリルアミド系紙力剤を含有することを特徴とするクレープ紙。
  10. (a)固形分10%に調整した際の粘度が5〜500mPa・s、
    (b)重量平均分子量が30〜200万、
    (c)pH3におけるカチオン化度が+0.1〜+3.0meq/g
    を示すポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤。
  11. ポリアクリルアミド系紙力剤が、(A)アクリルアミド98〜65mol%、(B)カチオン性モノマー 2〜25mol%、(C)アニオン性モノマー 0〜10mol% を構成単位として有し、かつ
    (カチオン性モノマー構成単位のモル数×カチオン性モノマー構成単位のカチオン性基の数)/(アニオン性モノマー構成単位のモル数×アニオン性モノマー構成単位のアニオン性基の数)の比が100/0〜60/40であることを特徴とする請求項10に記載のポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤。
  12. (B)カチオン性モノマー構成単位が4級カチオンを有していることを特徴とする請求項10又は11に記載のポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤。
  13. (B)カチオン性モノマー構成単位に4級塩化ベンジル基を有することを特徴とする請求項12に記載のポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤。
  14. クレープ紙がトイレットペーパーであることを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載のポリアクリルアミド系クレープ紙用紙力剤。
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