JP7456556B2 - 製紙用サイズ剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は製紙用サイズ剤の製造方法に関し、詳細には、原紙表面に塗工することにより優れたサイズ性能を付与する製紙用サイズ剤の製造方法に関する。
従来、製紙業界では紙の耐水性付与、インクのにじみ止めの抑制というサイズ効果付与、印刷適性向上を目的に表面サイズ剤が使用されている。近年では抄紙機の高速化に伴いサイズ効果に優れるだけでなく高せん断力の塗工方式に耐える機械的安定性や塗工液の低発泡性が表面サイズ剤に求められている。
澱粉を含む水溶液中で重合開始剤および連鎖移動剤存在下で疎水性不飽和単量体を乳化重合したエマルションタイプの製紙用表面サイズ剤は、高せん断力の塗工方式における機械的安定性に優れ、塗工時の発泡も少なく、サイズ効果に優れることが知られている(特許文献1、2) 。しかしながら、近年ではサイズ効果と機械的安定性により優れる当該タイプの表面サイズ剤が求められている。
特開2020-045588号公報 特開2014-163002号公報
本発明は、サイズ効果と機械的安定性に優れる製紙用サイズ剤の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために、鋭意検討を行った結果、ヨウ素原子を有する化合物の存在下で重合をおこなうことによって得られる製紙用サイズ剤がサイズ効果と機械的安定性に優れることを見出した。
すなわち、本発明は、
<1>澱粉類を含む分散剤(A)存在下で疎水性モノマー(B)を重合する際に、疎水性モノマー(B)に対してヨウ素及び/又はヨウ素化合物(C)をヨウ素原子として50ppm以上使用して得られることを特徴とする製紙用サイズ剤の製造方法、
<2>澱粉類を含む分散剤(A)と疎水性モノマー(B)が質量比で、澱粉類を含む分散剤(A):疎水性モノマー(B)=20~80:80~20であることを特徴とする前記<1>に記載の製紙用サイズ剤の製造方法、
<3>疎水性モノマー(B)が、スチレン類(B1)及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類(B2)を含むことを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の製紙用サイズ剤の製造方法、
である。
本発明の製紙用サイズ剤の製造方法により、機械的安定性に優れる製紙用サイズ剤を得ることができる。また、得られる製紙用サイズ剤を使用することにより、サイズ性能に優れた紙を得ることができる。
本発明の製紙用サイズ剤の製造方法においては、澱粉類を含む分散剤(A)存在下で疎水性モノマー(B)を重合する際に、ヨウ素及び/又はヨウ素化合物(C)を使用する。
澱粉類を含む分散剤(A)は、エマルジョンサイズ剤のシェル部分であり、塗工液中でのエマルションの分散安定性、機械的安定性に効果がある。
澱粉類は特に限定されず、各種公知のものが使用できる。例えば、コーン、馬鈴薯、タピオカ、小麦、米、サゴヤシ、ワクシーメイズから得られる澱粉及び当該澱粉を加工した加工澱粉が挙げられる。加工澱粉としては、例えば酸化澱粉、カチオン化澱粉、リン酸変性澱粉、カルボキシメチル化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カルバミルエチル化澱粉、ジアルデヒド化澱粉、酢酸等のエステル化澱粉等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。また、市販品を使用しても差支えない。これらのなかでも、加工澱粉が好ましい。
本発明の澱粉類は、化学的及び/又は物理的に処理し分解して得られる澱粉も含まれる。前記の澱粉及び加工澱粉をさらに化学的及び/又は物理的に処理し分解して得られる澱粉とすることが好ましい。分解のタイミングとしては、疎水性モノマー(B)の重合開始前が好ましいが、モノマー重合中であっても差し支えない。分解方法は、酸化処理、熱処理、酸分解処理及び酵素処理から1種又は2種以上選択することができる。
前記酸化処理は特に限定されず、例えば、一般的に酸化澱粉を製造する際に使用されている酸化剤(無機過酸化物)を用いて行うことが可能である。当該酸化剤として、例えば、次亜塩素酸塩、ペルオキソ二硫酸塩(過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなど)、及び過酸化水素水等が挙げられ、これらから1種又は2種以上を選択して、単独で又は複数組み合わせて使用することができる。
前記酵素処理は特に限定されず、一般的に澱粉類を酵素処理する際に使用する酵素を用いて行うことが可能である。当該酵素として、アミラーゼを用いることができ、当該アミラーゼとして、α - アミラーゼ、β - アミラーゼ、グルコアミラーゼ及びイソアミラーゼ等が挙げられ、これらから1種又は2種以上を選択して、単独で又は複数組み合わせて使用することができる。このうち、α - アミラーゼが好適である。酵素処理方法は特に限定されないが、例えば、反応温度70~90℃の条件下で、上述した澱粉類100質量部に対して、1~5% 酵素溶液(好適にはα-アミラーゼ)0.1~10質量部を添加し、15分~2時間程度撹拌させることが挙げられる。
澱粉類を含む分散剤(A)には、澱粉類に加えて、他の分散剤となり得る成分を含めることができる。その種類は特に限定されないが、本発明においては、例えば、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂などのイオン性を有する合成高分子;カルボキシメチル化セルロースなどの澱粉類を除く多糖類およびその誘導体等が挙げられる。これらのなかでも、スチレンアクリル樹脂、ポリアミドポリアミン・エピハロヒドリン樹脂、カルボキシメチル化セルロースが好ましい。塗工液の発泡性や機械的安定性の観点から、これらの割合は、澱粉類を含む分散剤(A)全量の50質量%以下であることが好ましい。
疎水性モノマー(B)としては例えばスチレン、α-メチルスチレン、α-メチルスチレンダイマー、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等のスチレン類(b1);メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、及び2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、及びベンジル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類(b2);酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類;N-アルキル(メタ)アクリルアミド類、メチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;マレイン酸ジアルキルジエステル、フマル酸ジアルキルジエステル等が挙げられ、これらを単独または二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ポリマーとした際にサイズ性能を発揮し、工業的にも入手しやすく安価なスチレン類(b1)、アルキル(メタ)アクリレート類(b2)が好ましく、スチレン、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートがより好ましい。
その他、製紙用サイズ剤の効果を害しない範囲であれば、疎水性モノマー(B)の一部を共重合可能なビニルモノマーに置き換えて用いても良い。疎水性モノマー(B)を構成する重合成分の20重量%未満であることが好ましく、10質量未満であることがより好ましい。
澱粉類を含む分散剤(A)と疎水性モノマー(B)の質量比は、澱粉類を含む分散剤(A):疎水性モノマー(B)=20~80:80~20であることが得られたエマルションの機械的安定性、サイズ性能の点からが好ましく、更に30~70:70~30がより好ましい。
ヨウ素及び/又はヨウ素化合物(C)としては、例えばヨウ素;ヨードホルム、ヨウ化カリウム、ヨード酢酸等のヨウ素化合物等が挙げられ、これらを単独または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でもヨウ素が工業的に入手しやすく安価な点で好ましい。重合時の粒子安定性の観点から、ヨウ素及び/又はヨウ素化合物(C)は、重合成分である疎水性モノマー(B)の合計質量に対し、ヨウ素原子として50ppm以上使用するする必要がある。ヨウ素及び/又はヨウ素化合物(C)が50ppm未満であると、(C)成分のサイズ性能に対する向上効果が有意に発現しなくなるほか、生成したエマルションが不安定となり機械的安定性が低下する。サイズ効果や機械的安定性の観点から、50~50000ppmが好ましく、より好ましくは50~20000ppmである。
一般的な重合方法として例えば、澱粉類を含む分散剤(A)、ヨウ素及び/又はヨウ素化合物(C)の存在下で疎水性モノマー(B)、を、温度70℃~95℃、2~6時間でラジカル重合開始剤を用いて乳化重合させる方法が挙げられる。
モノマーの供給方法として、例えば、全てのモノマーを反応容器に一括で仕込んで重合する一括添加重合法、モノマーの一部又は全部を反応容器に分割して添加して重合する分割添加重合法、及びモノマーの一部又は全部を反応容器に連続的に滴下しながら重合する連続滴下重合法等を用いることができ、またラジカル重合開始剤を滴下しても良い。
ラジカル重合開始剤としては、例えば2,2’-アゾビスイソブチロニトリルおよびジメチル2,2’-アゾビス-(2-メチルプロピオネート)などの油溶性アゾ系触媒;ベンジルパーオキシド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエートおよびターシャリーブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノネートなどの油溶性有機過酸化物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムおよび過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩;過酸化水素等の水溶性過酸化物;これら過硫酸塩及び過酸化物と還元剤との組み合わせによるレドックス系重合触媒;2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジハイドロクロライド等の水溶性アゾ系触媒;およびターシャリブチルハイドロパーオキシド等の水溶性有機過酸化物系を挙げることができるが、特にこれらに限定されることはなく、他の公知慣用のラジカル重合開始剤も使用できる。これらのラジカル重合開始剤は、2種以上併用しても良い。
ラジカル重合開始剤の使用量は、本発明に使用するモノマーの合計量に対して、通常0.5~10質量%である。また、ラジカル重合開始剤は、モノマーとともに反応容器に一括で仕込んでもよく、連続滴下しても良い。
また、公知の連鎖移動剤が使用可能であり、アルキルメルカプタン系化合物、チオグリコール酸誘導体、メルカプトプロピオン酸誘導体、メルカプタン誘導体等、アルコール等の連鎖移動剤が挙げられる。
具体的に、アルキルメルカプタン系化合物としてはノルマルオクチルメルカプタン、ターシャリードデシルメルカプタン、ノルマルドデシルメルカプタン、ノルマルオクタデシルメルカプタン、ノルマルヘキサデシルメルカプタン等を挙げることができ、メルカプタン誘導体としてはメルカプトエタノール、チオリンゴ酸、チオサリチル酸等を挙げることができ、アルコールとしてはエタノール、イソプロピルアルコール、ペンタノール等を挙げることができる。
これらの連鎖移動剤は、モノマーとともに反応容器に一括で仕込んでもよく、連続滴下しても良い。これらの連鎖移動剤は、2種以上併用しても良い。連鎖移動剤の使用量は、本発明に使用するモノマーの合計量に対して、0~5質量%の範囲が好ましい。
澱粉類を含む分散剤(A)中で疎水性モノマー(B)を重合する際に、本発明に係る製紙用サイズ剤の性能を損なわない範囲であれば、公知の低分子界面活性剤を併用しても構わない。公知の低分子界面活性剤として、例えばカチオン性、非イオン性、両性またはアニオン性の界面活性剤やラジカル重合可能な界面活性剤が挙げられ、これらの群から選択される少なくとも1種を使用することができる。界面活性剤の使用量は、本発明に使用するモノマーの合計量に対して、通常0~5質量%である。
カチオン性界面活性剤としては、1級および2級アミン類の酢酸塩やエピクロロヒドリン変性物、テトラアルキルアンモニウムクロライド、トリアルキルベンジルアンモニウムクロライド、ロジンアミンの酢酸塩やエピクロロヒドリン変性物、モノオキシエチレンアルキルアミン、およびポリオキシエチレンアルキルアミンなどが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等を挙げることができる。
さらに、ラジカル重合可能な非イオン性界面活性剤としては、例えば分子中に(メタ)アリル基、1-プロペニル基、2-メチル-1-プロペニル基、イソプロペニル基、ビニル基、及び(メタ)アクリロイル基等の炭素-炭素二重結合を有する官能基を一つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンフェニルエーテル、並びにポリオキシアルキレンモノ又はジスチリルフェニルエーテル等を挙げることができる。
本発明の製紙用サイズ剤の製造方法で得られる製紙用サイズ剤は、原紙の抄造時にパルプスラリー中に添加して用いる内添サイズ剤としても用いることができるが、原紙表面に対して塗工して用いる表面サイズ剤としての使用が好ましい。
製紙用サイズ剤は、必要に応じて、酸化防止剤、消泡剤、防腐剤、キレート剤、水溶性アルミニウム化合物等の添加剤を添加しても良い。
製紙用サイズ剤に添加できる水溶性アルミニウム化合物としては、ポリ塩化アルミニウム、アルミニウムの硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩、蟻酸塩、酢酸塩、乳酸塩等が挙げられる。これらのうち、経済性、及び、工業的に入手が容易であることから、硫酸アルミニウムやポリ塩化アルミニウム、塩化アルミニウムが好ましい。これらの水溶性アルミニウム化合物は、1種単独又は2種以上混合して用いることができる。
水溶性アルミニウム化合物の使用量は、特に制限されないが、澱粉類を含む分散剤(A)、疎水性モノマー(B)及びヨウ素及び/又はヨウ素化合物(C)の合計と水溶性アルミニウム化合物が質量比で、(A)+(B)+(C):水溶性アルミニウム=100~40:0~60の範囲がサイズ性能の面で好ましい。
なお、本明細書における不揮発分とは、製紙用サイズ剤を150℃20分加熱乾燥した後の残存質量の加熱前の質量に対する百分率とする。
製紙用サイズ剤の粘度は、好ましくは500mPa・s以下、さらに好ましくは50mPa・s以下である。
製紙用サイズ剤の粒子径はZ平均粒子径であり、好ましくは50~100nmである。100nmを越える粒子径の場合、サイズ効果が劣り、保存中に粒子が沈降しやすくなる傾向がある。50nm以下の場合には粘度や皮張り量の増加等が見られる。本発明における粒子径は、光散乱装置「ゼータサイザーナノZSP 」(マルバーン社製)で測定したものである。
製紙用サイズ剤のpHは市販の測定機(製品名「LAQUA F-72」、(株)堀場製作所製)を用いて、25℃に調整したサンプル(固形分濃度25%)のpHを測定した。
製紙用サイズ剤が適用される原紙に使用されるパルプとしては、クラフトパルプ若しくはサルファイトパルプなどの晒若しくは未晒化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプ若しくはサーモメカニカルパルプなどの晒若しくは未晒高収率パルプ、又は新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙若しくは脱墨古紙などの古紙パルプを使用できる。
上記パルプを水に分散させたスラリーに、硫酸バンド等の水溶性アルミニウム化合物;クレー、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウムなどの填料;染料のほか、内添サイズ剤(本発明の製紙用サイズ剤の製造方法で得られる製紙用サイズ剤を内添サイズ剤とする場合を含む)、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、並びに消泡剤などの薬品を必要に応じて添加しても良い。
製紙用サイズ剤を表面サイズ剤として用いる場合の表面サイズ剤の塗工機としては、サイズプレス、フィルムプレス、ゲートロールコーター、ロッドメタリングコーター、ブレードコーター、カレンダー、バーコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、及びカーテンコーター等を用いることができる。又、スプレー塗工機により原紙表面に塗布することもできる。
製紙用サイズ剤を表面サイズ剤として塗工する際に、前記製紙用サイズ剤をそのまま、又は水等で希釈しても良いが、酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉、酵素変性澱粉、過硫酸アンモニウム変性澱粉、カチオン化澱粉、及び両性澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類、並びにアルギン酸ソーダ等の水溶性高分子よりなる群から選択される少なくとも一種を塗工液に混合して使用することもできる。また、他の表面サイズ剤、硫酸バンドのようなpH調整剤、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム等の導電剤、防滑剤、防腐剤、防錆剤、消泡剤、粘度調整剤、染料、及び顔料等の添加物を併用しても構わない。
製紙用サイズ剤を用いて得ることができるサイジング紙としては、各種の紙及び板紙を挙げることができる。例えば、PPC用紙、インクジェット記録用紙、レーザープリンター用紙、フォーム用紙、熱転写用紙、及び感熱記録用紙等の記録用紙、アート紙、キャストコート紙、及び上質コート紙等のコート紙、クラフト紙、及び純白ロール紙等の包装用紙、ノート用紙、及び書籍用紙等の洋紙、新聞用紙、マニラボール、白ボール、及びチップボール等の紙器用板紙、並びにライナー、中芯等の板紙が挙げられる。
製紙用サイズ剤を表面サイズ剤として塗工する際の塗工液濃度は、通常、0.1~5質量%、好ましくは0.2~1質量%である。0.1質量%未満ではサイズ効果が不十分である場合があり、5質量%を超えて使用してもサイズ効果がさらに向上することはほとんどなく経済的に不利益になることがあるため好ましくない。
通常、塗工量は、固形分で0.01~1g/m、好ましくは0.02~0.2g/mである。前記範囲内であると、特に良くサイズ効果が発揮される。
以下に、本発明の製紙用サイズ剤の製造方法の実施例、及び得られる製紙用サイズ剤の好ましい実施形態として、製紙用表面サイズ剤に適用した場合の評価例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例や評価例に限定されるものではない。尚、以下において「部」及び「%」は、特に断りがない限りそれぞれ質量部及び質量%を意味する。
(合成例1)(澱粉水溶液(A-1)の合成)
攪拌器、温度計、還流冷却管を備えた1リットルの4つ口フラスコにカチオン化澱粉100部、過硫酸アンモニウム5部、および水を467部加えて、90℃に昇温し、1時間攪拌した。その後、固形分濃度が15%となるように、水を添加した後、40℃まで冷却し、澱粉水溶液(A-1)を得た。
(合成例2、3)
合成例1のカチオン化澱粉を、合成例2ではコーン澱粉(日食コーンスターチ、日本食品化工株式会社製)、合成例3では酸化澱粉(王子エースA、王子コーンスターチ株式会社製)に変更した以外は、合成例1と同様に合成し、澱粉水溶液(A-2)、(A-3)をそれぞれ得た。
(合成例4)(澱粉水溶液(A-4)の合成)
攪拌器、温度計、還流冷却管を備えた1リットルの4つ口フラスコにカチオン化澱粉100部、酵素を0.1部(クライスターゼE5CC、天野エンザイム製)、および水を467部加えて、70℃に昇温し、40分攪拌した。40分攪拌した後に、90℃まで昇温し20分間攪拌した。その後、固形分濃度が15%となるように、水を添加した後、40℃まで冷却し、澱粉水溶液(A-4)を得た。
(合成例5)(澱粉水溶液(A-5)の合成)
攪拌器、温度計、還流冷却管を備えた1リットルの4つ口フラスコにカチオン化澱粉100部、水を400部加えて50℃に昇温した。その後、30%苛性ソーダ3.3部と次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度5%)55部を添加し、pH7からpH8の間に入るように30%水酸化ナトリウム水溶液を添加・調整しながら1時間攪拌した。1時間攪拌後90℃に昇温し、20分攪拌した。その後、固形分濃度が15%となるように、水を添加した後、40℃まで冷却し、澱粉水溶液(A-5)を得た。
(合成例6)(澱粉水溶液(A-6)の合成)
攪拌器、温度計、還流冷却管を備えた1リットルの4つ口フラスコにカチオン化澱粉100部、34.5%過酸化水素を9部、硫酸鉄(II)7水和物を0.1部および水を467部加えて、90℃に昇温し、1時間攪拌した。その後、固形分濃度が15%となるように、水を添加した後、40℃まで冷却し、澱粉水溶液(A-6)を得た。
(合成例7)(スチレンアクリル樹脂(A-7)の合成)
攪拌器、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を備えた1リットルの四つ口フラスコに、スチレン75部、ジメチルアミノエチルメタクリレート25部、アゾビスイソブチロニトリル2.0部及びトルエン50部を仕込み、80℃で7時間保持し、次いでアゾビスイソブチロニトリルを0.7部仕込みさらに同温度で3時間保持した。次いで90%酢酸10.6部を加えた後、水200部を加えエマルションを得てから、更にフラスコ内の液温が99℃になるまで昇温してトルエンの留去を行った。
次いで、エピクロロヒドリン14.7部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに対して100モル%)を加え、60℃で4時間反応させ、水258部を加えて固形分20.1%のスチレンアクリル樹脂(A-7)を得た。
(合成例8)(スチレンアクリル樹脂(A-8)の合成)
攪拌器、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を備えた1リットルの四つ口フラスコにスチレン100部、ブチルアクリレート25部、80%メタアクリル酸94部、イタコン酸25部、50%アクリルアミド50部、ノルマルドデシルメルカプタン5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3.8部、過硫酸アンモニウム3.8部、水400部を加えて攪拌混合し、85℃で3時間加熱した。ついで70℃まで冷却し、25%水酸化ナトリウム水溶液130部滴下し、30分間攪拌した後室温まで冷却した。水を添加して固形分25.0%のスチレンアクリル樹脂(A-8)を得た。
(実施例1)
攪拌器、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を備えた0.5リットルの四つ口フラスコに澱粉類を含む分散剤(A)として15%澱粉水溶液(A-1)を200部(固形分として30部)、水を66部、硫酸鉄(II)7水和物を0.05部、を仕込み、80℃に昇温して攪拌した。滴下ロート(I)に疎水性モノマー(B)としてスチレン42部とブチルアクリレート28部の混合物にヨウ素及び/又はヨウ素化合物(C)としてヨウ素0.07部(1000ppm対全(B)モノマー)を溶解させた液を仕込み、滴下ロート(II)に固形分35%の過酸化水素5.7部(固形分として2部)と水59部を仕込み、滴下ロートを用いてそれぞれ2時間かけて80℃で滴下した。滴下終了後から80℃で2時間攪拌して乳化重合を完結させて40℃まで冷却し固形分濃度が25%となるように水を添加し製紙用表面サイズ剤(E-1)を得た。
(実施例2~21、比較例3)
表1に示す成分および使用量に変更して、実施例1と同様に合成し製紙用表面サイズ剤を得た。
(実施例22)
実施例1で得られた製紙用表面サイズ剤(E-1)100部(固形分として25部)に対して、アルミニウム化合物として50%硫酸アルミニウム水溶液を21.4部(質量比で(A)+(B)+(C):硫酸アルミニウム=70:30)混合し、固形分濃度が25%となるように水を添加して、製紙用表面サイズ剤(E-22)を得た。
(実施例23~26)
50%硫酸アルミニウム水溶液21.4部を表1に示すアルミニウム化合物の種類および使用割合に変更した以外は、実施例22と同様に混合して製紙用表面サイズ剤を得た。
(比較例1)
澱粉水溶液(A-1)を製紙用表面サイズ剤(RE-1)として用いた。
(比較例2)
澱粉類を含む分散剤(A)の代わりに低分子界面活性剤としてニューコール210(日本乳化剤製)を1部使用し表1に示す成分および使用量に変更して実施例1と同様にして製紙用表面サイズ剤(RE-2)を合成した。
実施例1~26で得られた製紙用表面サイズ剤E-1~E-26および比較例1~3で得られた比較例用の製紙用表面サイズ剤RE-1~RE-3の不揮発分、粘度、pH、粒子径、機械的安定性を表2に示した。
不揮発分は製紙用表面サイズ剤の加熱前の質量(g)に対する対流型乾燥機で150℃20分加熱乾燥後の不揮発分の質量(g)の割合をパーセント表示した値である。
粘度はブルックフィールド回転粘度計にて25℃で測定した値である。
粒子径は、光散乱装置「ゼータサイザーナノZSP 」(マルバーン社製)で測定した、Z平均粒子径である。
(1)機械的安定性評価用の試験液の調整
コーン澱粉(日食コーンスターチ、日本食品化工株式会社製)を濃度10%に水で希釈し、澱粉に対して0.13wt%のα―アミラーゼ (クライスターゼE5CC、天野エンザイム株式会社製)を添加して95℃で糊化を行い、下記の固形分濃度になるように塗工液を調製した。
塗工液の固形分濃度:酵素変性澱粉…6%、製紙用表面サイズ剤…0.3%、硫酸バンド…0.2%
(2)機械的安定性試験
(1)で調製した塗工液50gをカップに入れ、温度60℃、荷重20kg、回転数800rpmにて10分間マーロン式安定性試験を行った。生成した凝集物を325メッシュ金網にてろ過して全固形分に対する析出量を測定した。析出量が塗工液の固形分に対して0.5%以下の場合に○、0.5%超えて1.0%以下の場合は△、1.0%を超える場合は×とした。なお、本発明においては、○、△を実用レベルとした。
Figure 0007456556000001
表中の略号の説明
St:スチレン
BA:nブチルアクリレート
EHA:2-エチルヘキシルアクリレート
t-BA:tブチルアクリレート
IBMA:イソブチルメタアクリレート
AN:アクリロニトリル
Figure 0007456556000002
(試験例1)板紙でのサイズ性能の評価
(1)板紙原紙の抄造
380mlカナディアン・スタンダード・フリーネス、灰分10.0%、pH7.0なる段ボール古紙パルプを用い、硫酸バンドを対パルプ1.0%(絶乾質量基準)添加し、紙力剤としてポリアクリルアミド系紙力剤(星光PMC株式会社製;DS4433)を0.3%添加し、サイズ剤としてロジン系サイズ剤(星光PMC株式会社製;CC1401)を0.1%順次に添加し、電導度170mS/mの用水で0.8%に稀釈した。このパルプスラリーを用いてノーブルアンドウッド抄紙機で坪量120g/mとなるよう抄紙した。尚、この時の抄紙pHは7.3であった。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて100℃で160秒間の条件で行った。
(2)塗工液の調製方法
コーン澱粉(日食コーンスターチ、日本食品化工株式会社製)を濃度10%に水で希釈し、澱粉に対して0.13wt%のα―アミラーゼ (クライスターゼE5CC、天野エンザイム株式会社製)を添加して95℃で糊化を行い、下記の固形分濃度になるように塗工液を調製した。
塗工液の固形分濃度:酵素変性澱粉…6%、製紙用表面サイズ剤…0.3%、硫酸バンド…0.2%
(3)板紙の製造とサイズ性能の評価
前記(2)で配合した塗工液を、前記(1)で抄造した原紙にサイズプレスを用い塗工した。この塗工紙の製紙用表面サイズ剤の固形分塗工量は、0.06g/mであった。得られた試験紙を恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間調湿し、コブ吸水度(120秒)(JISP8140に準拠)を測定した。コブ吸水度の数値は、小さいほどサイズ性能に優れていることを意味する。評価結果を、表3に示す。
Figure 0007456556000003
(試験例2)中性上質紙でのサイズ性能の評価
(1)中性上質用原紙の抄造
380mlカナディアン・スタンダード・フリーネスまで叩解したパルプ(広葉樹対針葉樹のパルプ比が9対1である混合パルプ)を2.5%のスラリーとし、これに対パルプ2%(絶乾重量基準)の炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;TP121S)を添加した。次いで、対パルプ0.5%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ0.5%(絶乾重量基準)のカチオン化デンプン(ナショナルスターチ社製;Cato304)及び対パルプ0.03%(絶乾重量基準)のアルキルケテンダイマー系サイズ剤(星光PMC株式会社製;AD1602)を順次に添加した後、pH7.5の希釈水でこのパルプスラリーを濃度0.25%まで希釈した。その後、希釈したパルプスラリーに対パルプ15%(絶乾重量基準)の炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;TP121S)、対パルプ0.01%(絶乾重量基準)の歩留り向上剤(ハイモ社製;NR12MLS)を添加し、ノーブルアンドウッド抄紙機で、坪量65g/mとなるように抄紙した。尚、この時の抄紙pHは7.5であった。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の条件で行った。
(2)塗工液の調製方法
酸化澱粉(MS3800、日本食品化工株式会社製)を濃度10%に水で希釈し、95℃で糊化を行い、下記の固形分濃度になるように塗工液を調製した。
塗工液の固形分濃度:酸化澱粉…6%、製紙用表面サイズ剤…0.3%
(3)中性上質紙の製造とサイズ性能の評価
前記(2)で配合した塗工液を、前記(1)で抄造した原紙にサイズプレスを用い塗工し、中性上質紙を得た。この塗工紙の製紙用表面サイズ剤の固形分塗工量は、0.05g/mであった。得られた試験紙を恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間調湿し、ステキヒトサイズ度をJIS P8122に準拠して測定した。ステキヒトサイズ度の値は大きいほどサイズ性能に優れていることを意味する。結果を表4に示す。
Figure 0007456556000004
板紙でのサイズ性能の評価結果および中性上質紙でのサイズ性能の評価結果から、表1の実施例1~26の製紙用表面サイズ剤を用いて製造した紙は、比較例1~3の製紙用表面サイズ剤を用いて製造した紙に比べサイズ効果が良好であることがわかった。

Claims (3)

  1. 澱粉類を含む分散剤(A)存在下で疎水性モノマー(B)を重合する際に、疎水性モノマー(B)に対してヨウ素及び/又はヨウ素化合物(C)をヨウ素原子として50ppm以上使用して得られることを特徴とする製紙用サイズ剤の製造方法。
  2. 澱粉類を含む分散剤(A)と疎水性モノマー(B)が質量比で、澱粉類を含む分散剤(A):疎水性モノマー(B)=20~80:80~20であることを特徴とする請求項1に記載の製紙用サイズ剤の製造方法。
  3. 疎水性モノマー(B)が、スチレン類(B1)及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類(B2)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の製紙用サイズ剤の製造方法。
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