JP6069871B2 - 基板保持部材 - Google Patents
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Description
従来、こういった基板を搬送、保管する際は、基板を傷や破損から守るため、基板同士が接触しないように所定間隔で並列収納できる、箱形の収納容器を用いていた。
このような中、近年、特に、液晶表示用のフラットパネルにおいては、より大型のカラーフィルター形成基板の製造が要求されており、搬送、保管に対して、更に一層の、搬送効率向上による搬送コスト節減や保管場所の省スペース化が求められている。
しかしながら、上記のような収納容器による搬送では、搬送時の振動により基板が跳
ねやすく、割れや傷が発生しやすく、トレイの薄型化が非常に困難であった。
部Bが、前記振動制御部Aから着脱可能に作製されていることを特徴とする。
保持部材であって、前記移動規制部が、前記基板保持部から着脱可能に作製されていることを特徴とする。
b<a-d、c<a、b+c>a、a−d>e
なる関係を全て満たすように、移動規制部、振動制御部A、振動制御部Bが形成されていることを特徴とする。
搬送または保管時の振動により、基板は鉛直方向の振動だけではなく、水平方向の移動も発生する。このような移動を防止するために、特開2006−168748号公報(特許文献1)、特許文献2特開2010−120690号公報(特許文献2)、特開2008−155995号公報(特許文献3)では、基板への当接材を使用し固定している、またはテーパー状の基板保持部材の使用により移動を規制している。当接材の使用は、基板の汚れ、傷の原因となるとともに、基板が固定され、固定部に振動発生時の応力が発生することにより、基板の破損が発生する可能性がある。また、テーパー状の基板保持部材では、徐々に上下の間隙が狭くなっていくことにより水平方向の基板の移動が規制されるが、テーパー部により形成される間隙に、基板がくさび状に挟まれることにより基板保持部材が損傷し異物が発生する、さらに、基板が固定され、振動発生時の応力により、基板の破損が発生する等の可能性がある。
さらに、前記基板保持部材は、振動等が発生した時のみ前記基板と接触する部位(振動制御部A)を有しており、通常は基板と接していない。さらに、前記振動制御部の肉薄部の幅を規定し、一般的に、基板の外周に位置する、機能性表面加工が施されていない機能を持たない領域(非機能部)とのみ接触するように設計することにより、振動等が発生した時でも、基板の機能を損なう可能性が少なく、破損、汚れを防止した、安定的な前記基板を保管、搬送が可能となる。
図1に、本発明の基板保持部材14を有する基板用トレイ11の実施の形態の1例の概略を示す。図1(a)は枠体12の4辺に支持された基板支持部13が、直線状に基板111の端部を支持する基板用トレイ11の実施の形態の1例の概略図である。図1(b)は枠体12の4辺のうち一方の対向する2辺に固定された基板支持部13が直線状に基板111の両端を支持し、枠体12の4辺のうち他方の対向する2辺に固定された基板支持部13を鉛直方向下側に撓ませて、基板111の両端を支持する基板用トレイ11の実施の形態の1例の概略図である。また、図示はしていないが、基板用トレイ11は、基板111を安定に保持する為に、4辺に固定された基板支持部13を鉛直方向下側に撓ませて、基板111の4辺を支持する基板用トレイ11であってもよい。また、基板支持部13を鉛直方向下側に撓ませる場合、撓んだ基板支持部13を支持する枠体12は、直線であって、前記基板支持部13が鉛直方向下側に撓んだ形状であってもよい。前記撓みの形状は、円弧状でも放物線上でもよく、撓ませた基板111の、端部中央部の高さの差は基板サイズによって適宜設計される。
図1(a)に示す、枠体12の4辺に支持された基板支持部13が、直線状に基板111の端部を支持する基板用トレイ11の辺部A-A’、B-B’、及び図1(b)に示す枠体12の4辺のうち一方の対向する2辺に固定された基板支持部13が直線状に基板111の両端を支持し、枠体12の4辺のうち他方の対向する2辺に固定された基板支持部13を鉛直方向下側に撓ませて、基板111の両端を支持する基板用トレイ11の鉛直方向下側に撓ませて基板111を支持する辺部C-C’においては、図3(d)に示すように前記基板支持部13は水平に形成され、前記移動規制部31の移動規制面Aと、前記振動制御部Bの移動規制面Bは、図3(c)のG−G’、図3(d)のH−H’、図8(b)I−I’に示すように同一の平面状に位置するように形成し、前記移動規制面A34及び前記移動規制面B35が、保持される基板111の端面と平行になるよう、前記基板用トレイ11へ固定する。前記移動規制面A34が、前記基板保持部の平坦な上面36と垂直であること、及び、前記移動規制面A34及び前記移動規制面B35が、保持される基板111の端面と平行になることにより、該保持される基板111の端面と面接触が可能となり、保持される基板111との接触時の応力集中の低減が可能となり、基板111の破損等の防止に効果がある。
前記a、b、c、dの数値は、多段に重ねた基板用トレイ11の間隔、基板支持部の厚さ等により適宜設計される。
液晶用G6サイズ基板(1850mm×1500mm×0.7mmt;機能層は基板中央に形成され、機能層の領域のサイズは1820mm×1470mm)用の基板用トレイ11を作製し、搬送・保管テストを行った。前記基板保持部材14は、長辺側は8個、短辺側は7個配置した。
前記移動規制部31と前記振動制御部40は、材料にUPE(超高分子量ポリエチレン)を用い、切削加工により作製した。前記移動規制部31及び前記振動制御部40には、それぞれU字型の溝101を2箇所、ねじ穴を形成した。図12に示すように、前記基板保持部14aと前記移動規制部31とを、前記基板規制部14bと前記振動制御部40とを、それぞれねじにより固定し、さらに前記嵌合部123及び前記位置決め部124により、前記基板支持部13の開口部へ固定した。
前記底部が円弧状に形成されている溝101により、湾曲部への取り付けも安定して行うことが出来た。
液晶用G6サイズ基板(1850mm×1500mm×0.7mmt;機能層は基板中央に形成され、機能層の領域のサイズは1820mm×1470mm)を、新規液晶用基板(1800mm×1500mm×0.7mmt;機能層は基板中央に形成され、機能層の領域のサイズは1770mm×1470mm)に変更する為、前記基板用トレイ11の短辺側に配置された前記基板保持部材14の交換し、搬送・保管テストを行った。
(1)7個全ての基板保持部材14を、前記移動規制部31及び前記振動制御部40を交換可能な基板保持部材14に交換し、基板サイズ変更に対応
(2)7個の基板保持部材14うち、両端の2個と中間に位置する1個を、前記移動規制部31及び前記振動制御部40を交換可能な基板保持部材14に交換し、基板サイズ変更に対応
(2)7個の基板保持部材14うち、両端の2個を、前記移動規制部31及び前記振動制御部40を交換可能な基板保持部材14に交換し、基板サイズ変更に対応
した基板用トレイ11を準備して、搬送・保管テストを行った。
12 枠体
13 基板支持部
14 基板保持部材
14a 基板保持部
14b 基板規制部
31 移動規制部
32 振動制御部A
33 振動制御部B
34 移動規制面A
35 移動規制面B
36 基板保持部の平坦な上面
37 基板規制部の平坦な下面
38 振動制御部Bより枠内側方向の振動制御部Aの平坦な下面部分
39 振動制御部Aの厚さ変化部
40 振動制御部
81 非機能部の幅
101 溝
103 搬送用架台
111 基板
112 機能部
123 嵌合部
124 位置決め部
Claims (18)
- 四角形状で剛性のある板状物からなる基板を下側から水平方向に保持し、鉛直方向に多段に重ねて、複数の前記基板を保管、搬送する基板用トレイにおいて、
前記基板用トレイの枠体の内側に設けられた基板支持部に固定され、前記基板を下面から保持する基板保持部材であって、
前記基板保持部材は、少なくとも基板保持部、移動規制部、基板規制部、振動制御部を備え、前記振動制御部は、少なくとも振動制御部Aと振動制御部Bを備え、
前記基板保持部は、平坦な上面を有し、前記基板支持部の上面より突出して固定され、
さらに、前記基板保持部は、該基板保持部の上面に前記移動規制部を有し、
前記移動規制部は、前記基板保持部の平坦な上面と垂直な平面(移動規制面A)を有し、
前記基板規制部は、平坦な下面を有し、前記基板支持部の下面より突出して固定され、
さらに、前記基板規制部は、該基板規制部の下面に前記振動制御部Aを有し、前記振動制御部Aは該振動制御部Aの下面に前記振動制御部Bを有し、
前記振動制御部Bは、前記移動規制面Aと平行な平面(移動規制面B)を有し、
前記移動規制面Aと前記基板保持部の平坦な上面との交線と平行な方向(方向A)の前記振動制御部Aの幅は、前記振動制御部Bの前記方向Aの幅より大きくなるように形成され、
前記基板用トレイを鉛直方向に多段に重ねたときに、下側に位置する第1の基板保持部材の移動規制部と、その直上に位置する第2の基板保持部材の振動制御部Bとが、干渉しない位置になるよう、前記移動規制部と前記振動制御部Bが形成され、
さらに、前記基板用トレイを鉛直方向に多段に重ねたときに、前記第1の基板保持部材の移動規制面Aと、前記第2の基板保持部材の移動規制面Bとが、同一平面上に含まれるよう、前記移動規制部と前記振動制御部Bが形成され、
前記振動制御部Bより枠内側方向の前記振動制御部Aの平坦な下面部分の、前記移動規制面Bと垂直方向の幅が、表面加工されて保持される基板の外周に位置する非機能部の幅より小さい、
ことを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1に記載の基板保持部材であって、
前記振動制御部Bが、前記振動制御部Aから着脱可能に作製されていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項2に記載の基板保持部材であって、
前記移動規制部が、前記基板保持部から着脱可能に作製されていることを特徴とする基板保持部材。 - 四角形状で剛性のある板状物からなる基板を下側から水平方向に保持し、鉛直方向に多段に重ねて、複数の前記基板を保管、搬送する基板用トレイにおいて、
前記基板用トレイの枠体の内側に設けられた基板支持部に固定され、前記基板を下面から保持する基板保持部材であって、
前記基板保持部材は、少なくとも基板保持部、移動規制部、基板規制部、振動制御部を備え、前記振動制御部は、少なくとも振動制御部Aと振動制御部Bを備え、
前記基板保持部は、平坦な上面を有し、前記基板支持部の上面より突出して固定され、
さらに、前記基板保持部は、該基板保持部の上面に前記移動規制部を有し、
前記移動規制部は、前記基板保持部の平坦な上面と垂直な平面(移動規制面A)を有し、
前記基板規制部は、平坦な下面を有し、前記基板支持部の下面より突出して固定され、
さらに、前記基板規制部は、該基板規制部の下面に前記振動制御部Aを有し、前記振動制御部Aは該振動制御部Aの下面に前記振動制御部Bを有し、
前記振動制御部Bは、前記移動規制面Aと平行な平面(移動規制面B)を有し、
前記移動規制面Aと前記基板保持部の平坦な上面との交線と平行な方向(方向A)の前記振動制御部Aの幅は、前記振動制御部Bの前記方向Aの幅より大きくなるように形成され、
前記基板用トレイを鉛直方向に多段に重ねたときに、下側に位置する第1の基板保持部材の移動規制部と、その直上に位置する第2の基板保持部材の振動制御部Bとが、干渉しない位置になるよう、前記移動規制部と前記振動制御部Bが形成され、
さらに、前記基板用トレイを鉛直方向に多段に重ねたときに、前記第1の基板保持部材の移動規制面Aと、前記第2の基板保持部材の移動規制面Bとが、同一平面上に含まれるよう、前記移動規制部と前記振動制御部Bが形成され、
前記振動制御部Bより枠内側方向の前記振動制御部Aの平坦な下面部分の、前記移動規制面Bと垂直方向の幅が、表面加工されて保持される基板の外周に位置する非機能部の幅より小さい、
ことを特徴とする基板保持部材であって、
前記振動制御部Bと前記振動制御部Aとが一体成形された振動制御部が、前記基板規制部から着脱可能に作製されていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項4に記載の基板保持部材であって、
前記移動規制部が、前記基板保持部から着脱可能に作製されていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記振動制御部Aの少なくとも1辺が、厚さが減少する厚さ変化部を有していることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記基板用トレイを鉛直方向に多段に重ねて使用する状態で、
下側に位置する第1の基板保持部材の基板保持部の平坦な上面と、その直上に位置する第2の基板保持部材の基板規制部の平坦な下面と、の間隔をa、
前記移動規制部の上面と、該移動規制部を有する基板保持部の平坦な上面と、の間隔をb、
前記基板保持部材の基板規制部の平坦な下面と、該基板保持部材の振動制御部Bの下面と、の間隔をc、
前記基板保持部材の振動制御部Aの下面と、該基板保持部材の基板規制部の平坦な下面と、の間隔をd、
保持される基板の厚さをe、
とした時に、
b<a-d、c<a、b+c>a、a−d>e
なる関係を全て満たすように、移動規制部、振動制御部A、振動制御部Bが形成されていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
移動規制面Aが、保持される基板の端面と平行になるよう基板用トレイに設置されることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記基板保持部材は、前記基板用トレイの前記基板支持部の形状に沿って固定されていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記基板保持部材は、保持される基板の、少なくとも一対の対向する2辺を、辺の両側から中央へ向けて鉛直下方へ湾曲している基板用トレイに固定されることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記振動制御部Aの平坦な下面の、振動制御部Bより枠内側方向の幅が、保持される基板の外周に位置する非機能部の幅より小さいことを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記移動規制部に、溝が、少なくとも1つ形成されていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記振動制御部に、溝が、少なくとも1つ形成されていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項12ないし請求項13のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記溝の底部が円弧状に形成されていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記基板保持部材が、可撓性を有していることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の基板保持部材であって、
前記基板保持部材が、熱可塑性樹脂で形成されていることを特徴とする基板保持部材。 - 前記基板用トレイであって、
請求項1ないし請求項16のいずれか1項に記載の基板保持部材が、
前記基板用トレイの前記枠体の少なくとも一対の対向する2辺に、間隔をおいて複数取り付けられていること
を特徴とする基板用トレイ。 - 請求項17に記載の前記基板用トレイであって、
前記基板用トレイの前記枠体の少なくとも一対の対向する2辺に複数取り付けられた基板保持部材のうち、
少なくとも2個以上の基板保持部材が、前記移動規制部と、前記振動制御部が、着脱可能に作製されている基板保持部材であること
を特徴とする基板用トレイ。
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