JP6066249B2 - 多芯ケーブルのシール構造 - Google Patents
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Description
また、このような構成によれば、シースおよびキャップを含む多芯ケーブルにおける複数の電線の分岐部分を、第1ホルダおよび第2ホルダの間に挟み込めばよいから、分岐部分のホルダに対する組み付け作業を容易に行うことができる。
本発明を、多芯ケーブル11のシール構造12に適用した実施形態1を、図1ないし図21を参照しつつ説明する。本実施形態は、例えば、車両(図示せず)に搭載された、電気パーキングブレーキ用のワイヤーハーネスに使用することができる。図15に示すように、シール構造12は、多芯ケーブル11と、多芯ケーブル11のシース14の端部14Aに外嵌されたゴム栓15と、ゴム栓15に外嵌されたキャップ17と、多芯ケーブル11とキャップ17とを保持するホルダ52と、を備える。以下の説明においては、図6における上方を上方とし、図6における下方を下方とする。
図1〜図4に示すように、本実施形態に係る多芯ケーブル11は、複数の電線13A,13B,13C,13D(本実施形態では4つ)が絶縁性の合成樹脂製のシース14で包囲された構成となっている。電線13A,13B,13C,13Dは、金属製の芯線(図示せず)の外周が合成樹脂製の絶縁被覆(図示せず)で覆われた構成となっている。多芯ケーブル11の断面形状は円形状をなしている。
図1〜図4に示すように、多芯ケーブル11のシース14の端部14Aにおいて、第1電線13A、第2電線13B、第3電線13C、及び第4電線13Dが分岐された領域には、シール部材10が取り付けられている。シール部材10によって、シース14の端部14Aから水、油等の液体がシース14内に浸入することが抑制されるようになっている。シール部材10は、シース14の端部14Aに外嵌されるゴム栓15と、ゴム栓15の内部に取り付けられるガイド部材16と、ゴム栓15に外嵌されるキャップ17と、を備える。
図3及び図4に示すように、シース14の端部14Aには、ゴム栓15が外嵌されている。ゴム栓15は、シース14の端部14Aに外嵌されるシース外嵌部18を有する。シース外嵌部18は、シース14の端部14Aと反対側(図3における左側)に延びて、シース14の端部14Aと反対方向(図3における左方)に開口するフード状に形成されている。シース外嵌部18の端縁部には、シース外嵌部18の径方向の外方に突出するフランジ部19が形成されている。シース外嵌部18は、自然状態において実質的に円筒形状に形成されている。
図3、図4及び図8に示すように、シース外嵌部18の内周には、内方に突出する複数のシース側リップ20が、シース外嵌部18の周方向に沿って環状に形成されている。シース外嵌部18がシース14の端部14Aに外嵌された状態で、シース側リップ20は、シース14の外周に密着するようになっている。これにより、ゴム栓15と、シース14との間がシールされる。
図3、図4及び図9に示すように、ゴム栓15には、シース外嵌部18と反対側の端部に、第1電線13A、第2電線13B、第3電線13C、及び第4電線13Dのそれぞれが貫通される、複数(本実施形態では4つ)の貫通孔22A,22B,22C,22Dを有する電線貫通部21が設けられている。複数の貫通孔22A,22B,22C,22Dは、第1電線13Aが貫通される第1貫通孔22Aと、第2電線13Bが貫通される第2貫通孔22Bと、第3電線13Cが貫通される第3貫通孔22Cと、第4電線13Dが貫通される第4貫通孔22Dと、を含む。
図3及び図4に示すように、ゴム栓15には合成樹脂製のキャップ17が外嵌されている。キャップ17は、シース14の端部14Aから、第1電線13A、第2電線13B、第3電線13C、及び第4電線13Dが導出された側(図3における右側)からゴム栓15に外嵌されている。キャップ17は、第1電線13A、第2電線13B、第3電線13C、及び第4電線13Dが導出された側からシース14側に向かって(図3における左方)に開口されている。キャップ17の開口端縁は、ゴム栓15のフランジ部19に当接している。
図14に示すように、ガイド部材16は合成樹脂製であって、第1電線13Aが挿通される第1ガイド孔38Aと、第2電線13Bが挿通される第2ガイド孔38Bと、第3電線13Cが挿通される第3ガイド孔38Cと、第4電線13Dが挿通される第4ガイド孔38Dと、が貫通されている。
図17に示すように、ホルダ52は、下ホルダ52A(第1ホルダの一例)と、この下ホルダ52Aに組み付けられる上ホルダ52B(第2ホルダの一例)と、を備える。
図17及び図20に示すように、下ホルダ52Aは、底壁と、底壁の側縁から上方に立ち上がる側壁と、を備える。側壁には、第1電線13A及び第2電線13Bが導出されるモータ用電線導出口55Aと、第3電線13C及び第4電線13Dが導出されるセンサ用電線導出口56Aとが、半円形状に陥没して開口されている。また、モータ用電線導出口55A及びセンサ用電線導出口56Aが形成された側壁とは異なる側壁には、モータ又はセンサと異なる機器に接続される電線(図示せず)のための、予備導出口57Aが半円形状に陥没して開孔されている。
図17に示すように、上ホルダ52Bは、上壁と、上壁の端縁から下方に延びる側壁と、を備える。上ホルダ52Bの側壁には、下ホルダ52Aの側壁に形成された複数のロック部69に対応する位置に、複数のロック受け部70が形成されている。ロック部69とロック受け部70とが弾性的に係合することにより、下ホルダ52Aと上ホルダ52Bとが組み付けられるようになっている。
続いて、本実施形態の製造工程の一例について説明する。なお、本実施形態の製造工程は、以下の記載に限定されない。
続いて、本実施形態の作用、効果について説明する。本実施形態に係る多芯ケーブル11のシール構造12は、第1〜第4電線13A,13B,13C,13Dがシースで包囲された多芯ケーブル11と、シース14の端部14Aに外嵌されると共に第1〜第4電線13A,13B,13C,13Dのそれぞれが貫通される第1〜第4貫通孔22A,22B,22C,22Dを有するゴム栓15と、ゴム栓15に外嵌されてゴム栓15を内方に押圧するキャップ17と、シース14を保持するシース保持部60を有すると共にキャップ17を保持するキャップ保持部62を有するホルダ52と、備える。
次に、実施形態2を図22および図23によって説明する。なお、以下においては実施形態1と異なる構成についてのみ説明するものとし、実施形態1と同様の構成には同一符号を付すこととし、重複する説明を省略する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
12:シール構造
13A:第1電線
13B:第2電線
13C:第3電線
13D:第4電線
14:シース
15:ゴム栓
17:キャップ
22A:第1貫通孔
22B:第2貫通孔
22C:第3貫通孔
22D:第4貫通孔
52:ホルダ
52A:下ホルダ(第1ホルダ)
52B:上ホルダ(第2ホルダ)
60:シース保持部
60A:第1シース保持部
60B:第2シース保持部
61A:第1保持リブ
61B:第2保持リブ
61C:第1姿勢ガイドリブ
61D:第2姿勢ガイドリブ
61E:第1端部リブ
61F:第2端部リブ
62:キャップ保持部
65A:第1電線配索部
65B:第2電線配索部
67:ブラケット
Claims (9)
- 複数の電線がシースで包囲された多芯ケーブルと、
前記シースの端部に外嵌されると共に前記複数の電線のそれぞれが貫通される複数の貫通孔を有するゴム栓と、
前記ゴム栓に外嵌されて前記ゴム栓を内方に押圧するキャップと、
前記シースを保持するシース保持部と、前記キャップを保持するキャップ保持部と、前 記複数の貫通孔から導出された前記複数の電線をガイドする電線配索部と、を有するホルダと、を備え、
前記ホルダは、互いに組み付けられる第1ホルダおよび第2ホルダを備えてなる、多芯ケーブルのシール構造。 - 前記ホルダは車両に取り付けられるブラケットを有する請求項1に記載の多芯ケーブルのシール構造。
- 前記シース保持部には、その内側に前記シースが配された状態において前記シースの周方向に沿って延びる保持リブが内方に突出して設けられている請求項1または請求項2に記載の多芯ケーブルのシール構造。
- 複数の電線がシースで包囲された多芯ケーブルと、
前記シースの端部に外嵌されると共に前記複数の電線のそれぞれが貫通される複数の貫通孔を有するゴム栓と、
前記ゴム栓に外嵌されて前記ゴム栓を内方に押圧するキャップと、
前記シースを保持するシース保持部を有すると共に前記キャップを保持するキャップ保持部と、を有するホルダと、を備え、
前記ホルダは、互いに組み付けられる第1ホルダおよび第2ホルダを備えるとともに、 車両に取り付けられるブラケットを有する、多芯ケーブルのシール構造。 - 前記シース保持部には、その内側に前記シースが配された状態において前記シースの周方向に沿って延びる保持リブが内方に突出して設けられている請求項4に記載の多芯ケーブルのシール構造。
- 複数の電線がシースで包囲された多芯ケーブルと、
前記シースの端部に外嵌されると共に前記複数の電線のそれぞれが貫通される複数の貫通孔を有するゴム栓と、
前記ゴム栓に外嵌されて前記ゴム栓を内方に押圧するキャップと、
前記シースを保持するシース保持部を有すると共に前記キャップを保持するキャップ保持部と、を有するホルダと、を備え、
前記ホルダは、互いに組み付けられる第1ホルダおよび第2ホルダを備えてなり、
前記シース保持部には、その内側に前記シースが配された状態において前記シースの周 方向に沿って延びる保持リブが内方に突出して設けられている多芯ケーブルのシール構造。 - 前記シース保持部は、前記第1ホルダに設けられた第1シース保持部と、前記第2ホルダに設けられた第2シース保持部と、により構成されており、
前記保持リブは、前記第1シース保持部に設けられた第1保持リブと、前記第2シース保持部に設けられた第2保持リブと、により構成されている請求項3、請求項5、および 請求項6のいずれか一項に記載の多芯ケーブルのシール構造。 - 前記第1保持リブおよび前記第2保持リブは、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダが組み付けられた状態において互い違いになる位置に配されている請求項7に記載の多芯ケーブルのシール構造。
- 前記シース保持部のうち、前記キャップ保持部側の端部、または、前記キャップ保持部側の端部に隣接する位置には、前記シース保持部の内側に前記シースが配された状態において前記シースの周方向に沿って延びる姿勢ガイドリブが、前記第1シース保持部および前記第2シース保持部の互いに対向する同位置に内方に突出して設けられている請求項7 または請求項8に記載の多芯ケーブルのシール構造。
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