JP6135461B2 - グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス - Google Patents

グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス Download PDF

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Description

この発明は、車両のパネルの貫通孔に挿入されるグロメットに関する。
車両のパネルに形成された貫通孔にワイヤーハーネスを挿通する際に、ワイヤーハーネスを固定するために、例えば特許文献1のようなグロメットが取り付けられる。
特許文献1には、車体パネルへの挿入係止力を低減すると共に、係止後の保持力を高めたとされるグロメットの構成が開示されている。特に、第二実施形態(段落0033〜段落0036、図7〜図9)の図9には、車室外X方向から引張力が付加された場合に、変形促進リブが厚肉車体係止部に乗り上げたとされる状態が開示されている。
特開2011−244553号公報
しかしながら、特許文献1(特に、第二実施形態)に記載のグロメットは、薄肉拡径筒部の内面に変形促進リブが突設されているため、径方向の力に対してグロメットの縮径を抑える効果が十分に期待できない場合があった。
そこで、本発明は、グロメットの保持力を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るグロメットは、車両のパネルに形成された貫通孔に挿入されるグロメットであって、内部にワイヤーハーネスが収容される筒部と、前記筒部の軸方向に沿った中間部から拡径するように形成された環状部と、前記環状部の周囲から、前記筒部の軸方向一方側に突出する周壁とを含み、前記周壁の外周面上には、周方向の全周に亘って凹むように形成され、前記パネルの前記貫通孔の内周縁部が嵌合可能な周溝が設けられている保持部と、前記筒部から前記周壁に向かって前記軸方向一方側に傾斜しつつ突出するように前記保持部の内部に形成されている張出部と、を備え、前記周壁には、前記周溝が形成されている部分よりも前記軸方向一方側の内周側部分から前記筒部に向かって突出するように形成されている案内部が設けられている。前記張出部は、車両への取付時において前記グロメットが前記軸方向一方側に引っ張られていないときおよび車両へ取付けた状態であって前記グロメットが前記軸方向一方側に引っ張られていないときには前記周壁の内面と離れており、車両へ取付けた状態であって前記グロメットが前記軸方向一方側に引っ張られたときに前記周壁の内面と当接するように設けられている。
第2の態様に係るグロメットは、第1の態様に係るグロメットであって、前記周壁のうち前記案内部よりも前記筒部の軸方向他方側には、前記周溝が形成されている部分の内周側の少なくとも一部が凹むように形成され、前記筒部が前記軸方向一方側に引っ張られた際に、前記張出部の先端部を収容可能な凹部がさらに設けられている。
第3の態様に係るグロメットは、第1又は第2の態様に係るグロメットであって、前記張出部の基端部から中間位置に至る部分と前記環状部の内部とをつなげる連結部をさらに備える。
第4の態様に係るグロメットは、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るグロメットであって、前記張出部は、前記筒部が前記軸方向一方側に引っ張られ、前記張出部の先端部が前記周壁に接触している状態で、前記張出部の延在方向が前記筒部の軸方向に垂直な面と角度をなすように形成されている。
第5の態様に係るグロメットは、第1〜第4のいずれか1つの態様に係るグロメットであって、複数の前記張出部が、前記筒部の周方向に間隔をあけるようにして設けられている。
第6の態様に係るグロメットは、第1〜第4のいずれか1つの態様に係るグロメットであって、前記張出部は、前記筒部の周方向の全周に亘って形成されている。
第7の態様に係るグロメット付ワイヤーハーネスは、第1〜第6のいずれか1つの態様に係るグロメットと、前記グロメットの内部に挿通され固定されているワイヤーハーネスと、を備える。
第1の態様に係るグロメットによると、張出部及び案内部を備えるため、筒部が軸方向一方側に引っ張られた際に、張出部の先端部が案内部に当たり周壁のうち周溝が形成されている部分に接触するように案内され、周壁の周溝部分を張出部が支持することによって、グロメットが車両のパネルの貫通孔から抜けにくくなり、グロメットの保持力を向上させることができる。また、案内部により張出部の先端部が周壁の周溝部分を支持している状態で軸方向一方側にずれることを抑えることができるため、この点からもグロメットの保持力を向上させることができる。
第2の態様に係るグロメットによると、周壁には、筒部が軸方向一方側に引っ張られた際に張出部の先端部を収容可能な凹部が設けられているため、張出部の先端部がより確実に周溝部分を支持することができることによって、グロメットの保持力をさらに向上させることができる。
第3の態様に係るグロメットによると、張出部の基端部から中間位置にかけて環状部の内部とつながるように形成されているため、張出部が撓みにくくなることによってグロメットの保持力をさらに向上させることができる。
第4の態様に係るグロメットによると、張出部が、筒部が軸方向一方側に引っ張られた状態で、筒部の軸方向に垂直な面と角度をなすように形成されているため、張出部の先端部が凹部から外れにくくなることによってグロメットの保持力をさらに向上させることができる。
第5の態様に係るグロメットによると、複数の張出部を備えるため、グロメットの保持力をさらに向上させることができる。また、複数の張出部が、筒部の周方向に間隔をあけるようにして配設されているため、筒部の内部にワイヤーハーネスを収容する際に、筒部を広げるように弾性変形しやすくなる。
第6の態様に係るグロメットによると、張出部が筒部の周方向の全周に亘って形成されているため、周壁を全周に亘って支持することができることによって、さらにグロメットの保持力を向上させることができる。
第7の態様に係るグロメット付ワイヤーハーネスによると、筒部から周壁に向かって突出する張出部を備え、周壁には、周溝が形成されている部分の内周側の少なくとも一部が凹むように形成され、筒部がその軸方向一方側に引っ張られた際に、張出部の先端部を収容可能な凹部が設けられているグロメットを備える。このため、筒部が軸方向一方側に引っ張られた際に、張出部の先端部が案内部に当たり周壁のうち周溝が形成されている部分に接触するように案内され、周壁の周溝部分を張出部が支持することによって、グロメットが車両のパネルの貫通孔から抜けにくくなり、グロメットの保持力を向上させることができる。また、案内部により張出部の先端部が周壁の周溝部分を支持している状態で軸方向一方側にずれることを抑えることができるため、この点からもグロメットの保持力を向上させることができる。
第1実施形態に係るグロメット付ワイヤーハーネスを示す斜視図である。 図1のII−II線で切断した断面図である。 第1実施形態に係るグロメット付ワイヤーハーネスを示す底面図である。 グロメット付ワイヤーハーネスが軸方向一方側に引っ張られた際のグロメットの動作を説明する図である。 グロメット付ワイヤーハーネスが軸方向一方側に引っ張られた際のグロメットの動作を説明する図である。 第2実施形態に係るグロメットを示す断面図である。 第2実施形態に係るグロメットを示す底面図である。 変形例に係るグロメットを示す断面図である。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係るグロメット及びグロメット付ワイヤーハーネスについて説明する。図1は、第1実施形態に係るグロメット付ワイヤーハーネス10を示す斜視図である。図2は、図1のII−II線で切断した断面図である。図3は、第1実施形態に係るグロメット付ワイヤーハーネス10を示す底面図である。
第1実施形態に係るグロメット付ワイヤーハーネス10は、グロメット20と、グロメット20に挿通、固定されているワイヤーハーネス12とを備える。
ワイヤーハーネス12は少なくとも1本の電線を含む。ここでは、ワイヤーハーネス12は、複数の電線が束ねられたものであり、車両等に配索されて各種電気部品同士を電気的に接続する配線材として用いられる。ワイヤーハーネス12には、光ファイバーケーブル等が含まれていてもよい。図1乃至図8のワイヤーハーネス12では、複数の電線が束ねられたワイヤーハーネス12の概形が描かれている。
グロメット20は、車両のパネル14に形成された貫通孔16に挿入される部材であって、パネル14の貫通孔16の内周縁部18を挟持し、パネル14を境界として一方側から他方側へ、貫通孔16を通して水等が浸入することを防止するシールの枠割を果たす部材である。また、グロメット20は、内部にワイヤーハーネス12を挿通し、ワイヤーハーネス12が貫通孔16の内周縁部18と接触し傷つくことを防止するための部材でもある。
グロメット20は、筒部22と、保持部30と、張出部50とを備える。さらにグロメットは、連結部60を備える。ここでは、グロメット20は、ゴム等のエラストマーにより、筒部22と保持部30と張出部50と連結部60とが一つの部材になるように金型で一体成型されている。
筒部22は、内部にワイヤーハーネス12が収容されるように形成され、ワイヤーハーネス12の保護及び経路規制等を行う部材である。具体的には、筒部22は、少なくとも一部の内径が収容されるワイヤーハーネス12の径と同程度の径(ここでは、若干小さい径)を持つように、円筒状に形成されている。そして、孔が拡径するように弾性変形させられた状態で、内部にワイヤーハーネス12が挿通され、収容される。ここでは、筒部22の内周面において周方向に全周に亘る突起が設けられ、突起が形成されている部分の筒部22の内径がワイヤーハーネス12の径よりも小さく設定されている。
ここで、筒部22のうち少なくとも一部(ここでは突起が形成されている部分)の内径がワイヤーハーネス12の径よりも若干小さく設定されているため、筒部22にワイヤーハーネス12を収容後、力を開放し、弾性変形していたものが元に戻る際に、ワイヤーハーネス12により、筒部22の拡径状態が維持される。これにより、ワイヤーハーネス12に弾性力がかかる状態となり、その弾性力により筒部22にワイヤーハーネス12がより強固に保持されるとともに突起がワイヤーハーネス12に密着しシール性を高めることができる。
保持部30は、環状部32と周壁34とを含み、周壁34には周溝36が設けられている。保持部30は、パネル14の貫通孔16に嵌合し、パネル14を保持する部材である。
環状部32は、筒部22から軸方向一方側に徐々に広がって拡径するように形成されている。また、環状部32は、周壁34の形状に合うように形成されている。具体的には、ここでは、周壁34の外形が円状に形成されているため、環状部32の外径も円状に形成されており、筒部22の軸方向における中間位置の外周から広がるように円錐面を持つ筒状に形成されている。
筒部22の中心軸と環状部32の中心軸と周壁34の中心軸とは、一致するように形成されていることが望ましい。筒部22の中心軸と環状部32の中心軸と周壁34の中心軸とが一致するように形成されていれば、グロメット20を貫通孔に嵌める際に作業者が加える力が効率的に伝わり、作業者の労力を抑えることができる。
周壁34は、環状部32の周囲から、筒部22の軸方向一方側に突出するように形成されている。また、その外周面上には、周方向の全周に亘って凹むように形成され、パネル14の貫通孔16の内周縁部18が嵌合可能な周溝36が設けられている。
具体的には、周壁34は、環状部32から周溝36までの間で径方向に最も突出している第1突出部35を経て、周溝36に至る。周溝36が形成されている部分の周壁34の径は、貫通孔16の径と同程度に設定されている。そして、周溝36が形成されている分だけ内側に凹んだのち、再び外側に突出する第2突出部37が形成されている。つまり、周壁34のうち第1突出部35及び第2突出部37が周溝36を挟むように位置している。
なお、これ以降においては、環状部32から周壁34が突出する向きに向かう側を筒部22の軸方向一方側とし、反対側を軸方向他方側とする。例えば、筒部22の軸方向は、図2においては上下方向であるが、このうち、下側を軸方向一方側、上側を軸方向他方側と呼び、以後、これに対応したものとする。
この周溝36にパネル14の貫通孔16の内周縁部18を嵌めるために、まず作業者は、グロメット20を貫通孔16の内周縁部18と接触する位置まで持っていく。この際に、最小限の労力で作業を完了させるために、貫通孔16の中心軸とグロメット20の中心軸とが一致する位置にグロメット20を持っていくことが望ましい。次に、グロメット20を貫通孔16に押し込めるように力を加えていく。すると、グロメット20の第1突出部35が縮径するように弾性変形しつつ貫通孔16に挿入されていく。そして、第1突出部35が貫通孔16を通過し、周溝36の部分までグロメット20が挿入された段階で、かけていた力を開放させると、弾性変形していたものが元に戻る。これにより、貫通孔16の内周縁部18が周溝36に嵌合し、周壁34のうち、周溝36を挟むように位置する第1突出部35及び第2突出部37がパネル14を挟持することによって、保持部30にパネル14が保持される。
ここで、周溝36の幅(グロメット20の軸方向の長さ)は、貫通孔16の内周縁部18の厚みよりも小さく設定されていることが望ましい。周溝36の幅が、貫通孔16の内周縁部18の厚みよりも小さく設定されている場合、貫通孔16の内周縁部18が、周溝36に嵌まった際に、周壁34が弾性変形することによって、貫通孔16の内周縁部18が、周壁34に、より強固に挟持されるとともにシール性を高めることができる。
張出部50は、筒部22から周壁34に向かって軸方向一方側に傾斜しつつ突出するように保持部30の内部に形成されている。張出部50は、周壁34に径方向の力がかかった際に、周壁34を内側から支持する部材である。
具体的には、張出部50の基端部52は、筒部22の軸方向において筒部22と環状部32との連結部分と、周溝36がある位置との間に位置している。そして、張出部50の先端部54は、周壁34のうち周溝36が形成されている部分に向かっている。これにより、張出部50は、筒部22から周壁34に軸方向一方側に徐々に拡径するように斜めに(図2において斜め下方に)突出するとともに保持部30の内部に形成されている。張出部50の延在方向の長さは、筒部22の径方向において、筒部22の外周から周壁34の内周に至るまでの長さよりも長くなっている。
これらのことにより、張出部50の基端部52が軸方向一方側に引っ張られ、張出部50の延在方向と筒部22の軸方向に垂直な面との成す角度がゼロの状態(以下、水平状態という)に近づく過程の中で、張出部50の先端部54が周壁34に接触することができる。
また、張出部50は、筒部22が軸方向一方側に引っ張られ、張出部50の先端部54が周壁34に接触している状態で、張出部50の延在方向が筒部22の軸方向に垂直な面と角度をなすように形成されている。つまり、張出部50は、筒部22が軸方向一方側に引っ張られ、張出部50の先端部54が周壁34に接触している状態でも水平状態にならないように形成されている。
張出部50が周壁34を支持する力は、水平状態に近づくにつれてだんだん大きくなり、水平状態で最も大きくなると考えられる。また、筒部22が軸方向一方側に引っ張られる力が大きくなるほど、張出部50は水平状態に近づいていく。従って、張出部50は、筒部22が軸方向一方側に引っ張られ、張出部50の先端部54が周壁34に接触している状態でも水平状態にならないように形成されているため、筒部22が強く引っ張られるほど、張出部50が周壁34を支持する力が強くなり、グロメット20が貫通孔16からより抜けにくくなる。
張出部50が水平状態に近づいていくが水平状態にはならないことは、筒部22を軸方向一方側に引っ張る力のうち、少なくとも車両の製造中又は使用中に通常想定される力の範囲内で成り立っていればよい。
さらに、本実施形態では、複数の張出部50が筒部22の周方向に間隔をあけて設けられている。具体的には、図3に示すように、4つの張出部50が筒部22の周方向に等間隔をあけて設けられている。
もっとも、複数の張出部50が設けられている場合、その間隔は等間隔である必要はないが、等間隔であれば、複数の張出部50により周壁34を均等に支持することができる。
連結部60は、張出部50のうち基端部52から中間位置に至る部分と環状部32の内部とをつなぐように設けられている。これにより、張出部50のうち自由端となっている部分を短くすることができることによって、張出部50が撓むことを抑えることができる。
連結部60は、筒部22の周方向において、張出部50が設けられている部分のうち一部に設けられていてもよいし、張出部50全体に設けられていてもよい。連結部60が張出部50のうち一部に設けられている場合、張出部50全体に設けられている場合に比べて、筒部22を広げやすくすることができる。また、連結部60が張出部50全体に設けられている場合、張出部50のうち一部に設けられている場合に比べて、張出部50が撓むことをより抑えることができる。
周壁34には、案内部40が設けられている。案内部40は、周溝36が形成されている部分よりも軸方向一方側の内周側部分から筒部22に向かって突出するように形成されている。
具体的には、案内部40は、第2突出部37の内周側部分が筒部22に向かって突出することにより形成されている。これにより、案内部40の軸方向他方側には周壁34の内周側とつながる主面42が形成され、張出部50がその主面42を伝って周壁34と接触することができる。
案内部40は、筒部22の径方向において、張出部50の先端がある位置まで突出していることが望ましい。つまり、図3の底面図において、張出部50の先端側の一部が案内部40によって隠れるくらいまで案内部40が突出していることが望ましい。案内部40が筒部22の径方向において張出部50の先端まで突出していれば、より確実に張出部50が案内部40を伝わることができる。
さらに、周壁34のうち案内部40よりも軸方向他方側の内周側には凹部44が形成されている。凹部44は、周溝36が形成されている部分の内周側が凹むように形成され、筒部22が軸方向一方側に引っ張られた際に張出部50の先端部54を収容可能である。
具体的には、凹部44は、ここでは、案内部40の主面42が外側に向かって延長された面で形成される第1側面45と、第1側面45と軸方向他方側で対向する第2側面47と、第1側面45と第2側面47とを結ぶ底面46とによって形成されている。
ここでは、凹部44の第1側面45は、案内部40の主面42と一致している。第1側面は途中で湾曲していてもよいが滑らかに連続していることが望ましい。第1側面45が滑らかに連続していれば、張出部50の先端部54が第1側面45(主面42)を伝っていく場合、凹部44までスムーズに導くことができる。
案内部40及び凹部44は、ここでは、周壁34の内周側の全周に亘って形成されているが、周方向の一部、即ち、少なくとも張出部50が形成されている部分に対応する位置に形成されていればよい。
もっとも、凹部44の形状は上記したものに限られない。張出部50の先端部54を収容可能な形状であればよく、例えば、凹部44は、図2の断面図において、一つの円弧によって形成されていてもよい。つまり、凹部は、断面円弧状の溝であってもよい。しかしながら、この場合でも、凹部を形成する円弧状の溝の縁部と主面42とが滑らかに連続していることが望ましい。
筒部22のうち軸方向他方側端部には、係止片24が2つ設けられている。この係止片24とワイヤーハーネス12とを同時にテープ等の結束部材26で巻回することによりグロメット20にワイヤーハーネス12が固定される。また、筒部22の軸方向一方側端部は張出部50の基端部52からさらに延びており、こちら側の端部でもテープ等の結束部材26によりワイヤーハーネス12と共に巻回され、グロメット20にワイヤーハーネス12が固定されている。
<動作>
次に、実施形態に係るグロメット付ワイヤーハーネス10が軸方向一方側に引っ張られた際のグロメット20の動作について説明する。図4及び図5は、グロメット付ワイヤーハーネス10が軸方向一方側に引っ張られた際のグロメット20の動作を説明する図である。
まずは、図4のように、車両のパネル14に形成された貫通孔16にグロメット付ワイヤーハーネス10が係止しているところに、グロメット20の筒部22に軸方向一方側の向き(図4の矢印の向き)に力Fがかかる。力Fとしては、例えば、グロメット20の筒部22に挿通、固定されているワイヤーハーネス12が車両の振動等により引っ張られ、それが筒部22に伝わったものなどが考えられる。
この力Fにより、グロメット20の筒部22が軸方向一方側に引っ張られる。この際に、主に、筒部22と環状部32との連結部分付近、又は、環状部32と周壁34との連結部分付近が弾性変形することにより、筒部22が軸方向一方側に移動していく。これに伴い、筒部22と連結している張出部50の基端部52も軸方向一方側に引っ張られ、張出部50が水平状態に近づいていき、図5のように、張出部50の先端部54が、周壁34のうち、周溝36が形成されている部分の内周側と接触する。この過程の中で、張出部50の先端部54が周溝36部分よりも筒部22の軸方向一方側にずれようとした場合には、張出部50の先端部54は、案内部40の主面42を伝って移動し、周溝36部分の周壁34に接触する。
<効果>
以上により、張出部50が周壁34のうち周溝36が形成されている部分を内側から支持することができる。このため、周壁34に径方向の力がかかっても周壁34が縮径することを抑えることができる。
特に、張出部50が筒部22から突出しているため、張出部50が環状部32から突出している場合に比べて、張出部50をより水平状態に近づけることができる。そして、張出部50が水平状態に近づいた方が、張出部50の位置ずれ又は変形が抑制され、周壁34が縮径するように働く力をより確実に受け止められることによって周壁34の縮径をより確実に抑えることができる。
また、筒部22が軸方向一方側に引っ張られ、張出部50の先端部54が周壁34に接触している状態で、張出部50の延在方向が筒部22の軸方向に垂直な面と角度をなすように形成されている。このため、筒部22が軸方向一方側に引っ張られるほど、張出部50の延在方向と筒部22の軸方向に垂直な面との成す角がより小さくなり(つまり、張出部50が水平状態に近づいていき)、周壁34の縮径をより確実に抑えることができる。
また、案内部40が設けられているため、筒部22が軸方向一方側に引っ張られ、張出部50の先端部54が周壁34に接触するまでの間に、張出部50の先端部54が周溝36部分よりも筒部22の軸方向一方側にずれようとした場合でも、案内部40を伝って、周溝36部分に接触するように移動することができる。さらに、張出部50の先端部54が周壁34に接触しているときに、周壁34を縮径させようとする力などにより張出部50の先端部54が周溝36部分よりも筒部22の軸方向一方側にずれようとすることを抑えることができる。このため、より確実に張出部50が周溝36部分を支持することができる。
また、凹部44が設けられているため、張出部50の先端部54が凹部44内に収まっている状態では、張出部50が軸方向両側にずれることを抑えることができる。
特に、案内部40の主面42と凹部44の第1側面45とが一致し、第1側面45(主面42)が滑らかに連続しているため、張出部50の先端部54を案内部40から凹部44へとより確実に導くことができる。
また、複数の張出部50を備えるため、グロメット20の保持力をさらに向上させることができる。さらに、複数の張出部50が、筒部22の周方向に間隔をあけるようにして配設されているため、筒部22の内部にワイヤーハーネス12を収容する際に、筒部22を広げるように弾性変形しやすくなる。
また、連結部60が設けられているため、張出部50のうち自由端となっている部分を短くすることができることによって、張出部50が撓むことを抑えることができる。
{第2実施形態}
次に、第2実施形態に係るグロメット及びグロメット付ワイヤーハーネスについて説明する。図6は、図2と同様の位置で切断した第2実施形態に係るグロメット付ワイヤーハーネス10Aの断面図である。図7は、第2実施形態に係るグロメット付ワイヤーハーネス10Aの底面図である。なお、本実施形態の説明において、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係るグロメット付ワイヤーハーネス10Aは、グロメット20Aが第1実施形態に係るグロメット20とは異なる。具体的には、グロメット20Aは、張出部50Aが、筒部22の周方向の全周に亘って形成されている点において、第1実施形態に係るグロメット20と異なる。
本実施形態に係るグロメット20Aにおいても、筒部22が広げやすいということ以外の効果については、第1実施形態に係るグロメット20と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係るグロメット20Aによると、全周に亘って周壁34のうち周溝36が形成されている部分を支持することができることによって、グロメット20Aの保持力をより向上させることができる。
{変形例}
次に、変形例に係るグロメット及びグロメット付ワイヤーハーネスについて説明する。図8は、図2と同様の位置で切断した変形例に係るグロメット付ワイヤーハーネス10Bの断面図である。本変形例の説明においても、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
変形例に係るグロメット付ワイヤーハーネス10Bは、各実施形態(ここでは、第1実施形態)に係るグロメット20とは異なるグロメット20Bを備える。具体的には、グロメット20Bは、張出部50の基端部52から中間位置に至る部分と環状部32の内部とをつなぐ連結部60が設けられていない点で、第1実施形態に係るグロメット20とは異なる。換言すると、変形例に係るグロメット20Bでは、環状部32の筒部22側端部と張出部50の基端部52との間には両者を隔てる空間が存在する。
変形例に係るグロメット20Bにおいても、連結部60が設けられていることにより張出部50が撓みにくくなるということ以外の効果については、第1実施形態に係るグロメット20と同様の効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態及び変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10,10A,10B グロメット付ワイヤーハーネス
12 ワイヤーハーネス
14 パネル
16 貫通孔
18 内周縁部
20,20A,20B グロメット
22 筒部
30 保持部
32 環状部
34 周壁
36 周溝
40 案内部
44 凹部
50,50A 張出部
52 基端部
54 先端部
60 連結部

Claims (7)

  1. 車両のパネルに形成された貫通孔に挿入されるグロメットであって、
    内部にワイヤーハーネスが収容される筒部と、
    前記筒部の軸方向に沿った中間部から拡径するように形成された環状部と、前記環状部の周囲から、前記筒部の軸方向一方側に突出する周壁とを含み、前記周壁の外周面上には、周方向の全周に亘って凹むように形成され、前記パネルの前記貫通孔の内周縁部が嵌合可能な周溝が設けられている保持部と、
    前記筒部から前記周壁に向かって前記軸方向一方側に傾斜しつつ突出するように前記保持部の内部に形成されている張出部と、
    を備え、
    前記周壁には、前記周溝が形成されている部分よりも前記軸方向一方側の内周側部分から前記筒部に向かって突出するように形成されている案内部が設けられており、
    前記張出部は、車両への取付時において前記グロメットが前記軸方向一方側に引っ張られていないときおよび車両へ取付けた状態であって前記グロメットが前記軸方向一方側に引っ張られていないときには前記周壁の内面と離れており、車両へ取付けた状態であって前記グロメットが前記軸方向一方側に引っ張られたときに前記周壁の内面と当接するように設けられている、グロメット。
  2. 請求項1記載のグロメットであって、
    前記周壁のうち前記案内部よりも前記筒部の軸方向他方側には、前記周溝が形成されている部分の内周側の少なくとも一部が凹むように形成され、前記筒部が前記軸方向一方側に引っ張られた際に、前記張出部の先端部を収容可能な凹部がさらに設けられている、グロメット。
  3. 請求項1又は請求項2記載のグロメットであって、
    前記張出部の基端部から中間位置に至る部分と前記環状部の内部とをつなげる連結部をさらに備える、グロメット。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のグロメットであって、
    前記張出部は、前記筒部が前記軸方向一方側に引っ張られ、前記張出部の先端部が前記周壁に接触している状態で、前記張出部の延在方向が前記筒部の軸方向に垂直な面と角度をなすように形成されている、グロメット。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のグロメットであって、
    複数の前記張出部が、前記筒部の周方向に間隔をあけるようにして設けられている、グロメット。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のグロメットであって、
    前記張出部は、前記筒部の周方向の全周に亘って形成されている、グロメット。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のグロメットと、
    前記グロメットの内部に挿通され固定されているワイヤーハーネスと、
    を備える、グロメット付ワイヤーハーネス。
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