JP6058472B2 - 水素製造装置の使用方法及び水素製造装置 - Google Patents

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本発明は、水素製造装置の停止方法及び水素製造装置に関する。
近年、地球環境の改善につながる燃料電池用の燃料として、水素への期待が高まっている。水素製造方法の代表的なものとしては、炭化水素(天然ガス)を燃料とした水蒸気改質法が挙げられる。この水蒸気改質法では、改質器で改質反応及び変成反応によって天然ガスから水素を多く含む改質ガスを生成し、この改質ガスに含まれる水素以外の不純物を改質器の後段に設置される水素精製器で除去する。この水素精製器としては、PSA(Pressure Swing Adsorption)方式のものや、水素吸蔵合金方式のものが挙げられる。
上記水素製造装置において、水素の製造を停止する場合、上記改質器への炭化水素を含む原料ガス及び水蒸気の供給を停止することで改質ガスの生成を停止させる。このとき停止後の改質器において、原料ガスが残留していると熱分解により炭素が触媒層に析出し触媒活性が低下する。そこで、一般には原料ガス停止後、改質器内を水蒸気でパージ(置換)した後、さらにこの水蒸気を不活性ガスでパージする方法が従来から用いられている。このように原料ガスをパージした水蒸気をさらに不活性ガスでパージするのは、改質器内の温度が低下した際、水蒸気の水分凝縮による酸化や結露によって触媒が劣化するのを防ぐためである。
上記不活性ガスでパージする方法の場合、不活性ガスの貯蔵及び供給設備が別途必要となる。そこで、不活性ガスの代わりに原料ガスで改質器内を再度パージする方法が提案されている(特許第3970064号)。この方法は、水蒸気で改質器内をパージした後、原料ガスが熱分解しない温度まで改質器内温度が低下した後に原料ガスで再度パージを行うものである。
また、不活性ガスの代わりに原料ガスの脱硫時に発生した水素ガスを用いて水蒸気の再パージを行う方法も提案されている(特開2007−70502号)。
しかしながら、上記の原料ガスで再パージを行う従来技術は、改質器内温度が400℃程度以下になるまで待機する時間が必要であるため、装置の停止が完了するまでの時間が長くなる。特に、改質器の容量が10Nm/h以上になると、触媒温度が定格時の約700℃から400℃程度まで低下するのには数時間を要する。また、原料ガスを供給する前に改質器内温度が低下しすぎると水蒸気の凝縮が発生するリスクが生じる。一方で、上記の脱硫時発生水素ガスを用いて再パージを行う従来技術は、脱硫で発生する水素ガスにメタンが含有され易いため、このメタンによって改質器内に炭素析出が生じるおそれがある。また、脱硫時に発生した水素ガスを停止時まで貯蔵しておくホルダや圧送用のポンプ等が必要となるため、設備の大型化が避けられない。
特許第3970064号公報 特開2007−70502号公報
本発明は、前述のような事情に基づいてなされたものであり、改質器内の触媒の劣化を防止しつつ、装置が完全に停止するまでの時間を短縮化でき、かつ装置を小型化できる水素製造装置の停止方法、及び水素製造装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
炭化水素含有原料ガスの水蒸気改質により水素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質部と、この改質ガスのCO変成により水素リッチな変成ガスを排出する変成部とを有する改質器を備える水素製造装置の停止方法であって、
上記水素製造装置が水電解装置をさらに備え、
上記改質器への原料ガス及び水蒸気の供給を停止すると共に、上記水電解装置で発生した水素ガスにより上記改質器内をパージすることを特徴とする。
当該水素製造装置の停止方法においては、水電解装置で発生した水素ガスで改質器内をパージ(置換)する。この水素ガスは純度が高く改質器内が高温であっても炭素の析出が起こらないため、従来の方法のように改質器内の温度が低下することを待たずに改質器内をパージすることができる。その結果、改質器内の触媒の劣化を防止しつつ、装置の停止までの時間を短縮化できる。さらに、水素製造装置の停止時に上記水電解装置で必要量の水素ガスを発生させることができ、水素ガスをあらかじめ貯蓄しておく設備等が不要となるため、水素製造装置の小型化が可能となる。さらに、当該水素製造装置の停止方法は、高純度の水素ガスで改質器内を充填するため、酸化した改質器内の触媒を水素ガスによって還元する効果も得ることができる。
また、上記課題を解決するためになされた別の発明は、
炭化水素含有原料ガスの水蒸気改質により水素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質部と、この改質ガスのCO変成により水素リッチな変成ガスを排出する変成部とを有する改質器を備える水素製造装置であって、
水電解装置と、
上記改質器への原料ガス及び水蒸気の供給を停止すると共に、上記水電解装置で発生した水素ガスにより上記改質器内をパージする制御手段と
をさらに備えることを特徴とする。
当該水素製造装置は、上述のように水電解装置で発生した水素ガスで改質器内をパージすることで、改質器内の触媒の劣化を防止しつつ、装置の停止までの時間を短縮化できると共に、水素ガスをあらかじめ貯蓄しておく設備等が不要となるため、装置の小型化が可能となる。
上記改質器が酸素含有ガスの酸化により改質反応に必要な熱を得る自己熱型の改質器であり、上記酸素含有ガスとして上記水電解装置で発生した酸素ガスを改質器に供給するとよい。このように改質器を自己熱型とし、この改質器に水電解装置で水素を生成する際に発生する酸素ガスを供給することで、改質器を加熱する設備や、改質器に供給するための酸素ガスを生成又は貯蔵する設備を小型化又は省略することができるため、当該水素製造装置をさらに小型化することができる。
上記変成ガス中の水素以外のガスをPSA方式によって吸着する吸着塔を有する水素精製器をさらに備え、上記吸着塔の洗浄及び/又は昇圧に上記水電解装置で発生した水素ガスを用いるとよい。このように当該水素製造装置にPSA方式の水素精製器を用いる場合、この水素精製器が有する吸着塔の洗浄及び/又は昇圧に上記水電解装置で発生した高純度の水素ガスを用いることで、吸着塔内の純度を向上させて当該水素製造装置で得られる製品水素ガスの純度を高めることができる。また、製品水素ガスの純度が向上することによって、吸着塔を小型化することができるため、吸着塔の圧力変動を低減して水素製造効率を向上させることができる。さらにこの吸着塔の小型化は、当該水素製造装置の一層の小型化に寄与する。
以上説明したように、本発明の水素製造装置の停止方法及び水素製造装置は、改質器内の触媒の劣化を防止しつつ、装置が完全に停止するまでの時間を短縮化でき、かつ装置を小型化できる。つまり、本発明の水素製造装置の停止方法及び水素製造装置によれば、任意のタイミングで水素パージを開始することができ、また炭素析出や水蒸気凝縮による触媒の劣化を防止でき、さらに不活性ガスのガスホルダ等の追加の設備を不要とすることができる。
本発明の一実施形態に係る水素製造装置を示す概略図 図1の水素製造装置が有する水素精製器を示す概略図 本発明の一実施形態に係る水素製造装置の停止方法のフローチャート 図3の水素製造装置の停止方法とは異なる実施形態に係る水素製造装置の停止方法のフローチャート 図3及び図4の水素製造装置の停止方法とは異なる実施形態に係る水素製造装置の停止方法のフローチャート
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の水素製造装置及び水素製造装置の停止方法の実施形態を詳説する。
<水素製造装置>
図1の水素製造装置1は、炭化水素含有原料ガスAの水蒸気改質により水素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質部及びこの改質ガスのCO変成により水素リッチな改質ガスCを排出する変成部を有する改質器2と、改質ガスC中の水素以外のガスをPSAによって吸着する水素精製工程を行う水素精製器3と、水電解により高純度水素ガスF及び酸素ガスGを発生する水電解装置4と、制御手段(図示せず)とを備える。
上記改質器2は、酸素含有ガスの酸化により後述する改質反応に必要な熱を得る自己熱型の改質器(オートサーマル型改質器)である。この改質器2には、上記原料ガスAが原料ガス供給ライン10から供給される他に、改質用の水蒸気Bが水蒸気供給ライン11から供給され、さらに水電解装置4から発生する酸素ガスGが酸素ガス供給ライン15によって供給される。
上記原料ガスAとしては、天然ガス等の炭化水素を含有するガスを用いることができる。上記改質器2における原料ガスAの水蒸気改質及びCO変成は、それぞれ以下の化学式で表される改質反応及び変成反応で構成される。
(1)改質反応
+nHO→nCO+(m/2+n)H
(2)変成反応
CO+HO→CO+H
改質器2では、原料ガス供給ライン10から供給される原料ガスAを改質部で改質反応により水蒸気Bで改質して水素及び一酸化炭素を主成分とするガスとした後(上記式(1))、さらに変成部でこのガスを水蒸気Bで変成し水素リッチな改質ガスCを生成し排出する(上記式(2))。また、改質器2では、水電解装置4で発生した酸素ガスGと原料ガスAとの酸化反応に伴う発熱によって吸熱反応である上記改質反応が促進される。上記改質ガスC中には、水素の他、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン等の未反応の天然ガス成分、水などの不純物が含まれる。
改質器2から排出される改質ガスCは、改質ガス供給ライン12を通して水素精製器3に供給される。ただし、当該水素製造装置1の起動直後、すなわち改質器2への原料ガスAの供給開始直後は、改質器2内の温度が低く、吸熱反応である改質反応の進行が鈍く水素濃度の低い改質ガスCが排出される。この水素濃度の低い改質ガスCは改質ガス回収ライン13を通してオフガスとして回収される。
上記水素精製器3は、図2に示すように改質ガスC中の上記不純物を吸着する吸着剤を充填した複数の吸着塔5a,5b,5cを有し、高純度の水素ガスDを排出する。これらの吸着塔5a,5b,5cは、それぞれ吸着、減圧、洗浄、昇圧、吸着の一連の工程を順次切り替えて運転される。吸着塔内の圧力を減圧する工程及び高純度水素ガスFで洗浄する工程により、吸着した不純物を除去し、吸着塔内の吸着剤が再生される。その後、吸着剤を再生した吸着塔を再び昇圧し水素精製に再び供する。当該水素製造装置1の運転中、いずれかの吸着塔が吸着工程となるように上記一連の工程をずらして切り替えることで、吸着と再生とを異なる吸着塔で同時に行うことが可能となり、連続的に水素ガスDを製造できる。
吸着塔5a,5b,5cには、改質ガスCの主な不純物である一酸化炭素、二酸化炭素及びメタンを吸着可能な吸着剤が充填される。この吸着剤は各不純物をPSAで吸着可能なものであれば特に限定されない。メタンと二酸化炭素との双方を吸着可能な吸着剤としては、炭素系の吸着剤を挙げることができ、具体的には例えば活性炭、CMS(カーボンモレキュラーシーブ)等を用いることができる。また、一酸化炭素の吸着剤としては、例えばゼオライト、シリカ、アルミナ、ポリスチレン系樹脂等を用いることができるが、特に多孔質シリカ、多孔質アルミナ、ポリスチレン系樹脂のうち1種以上の担体に、ハロゲン化銅(I)及び/又はハロゲン化銅(II)を担持させた材料、又はこの材料を還元処理したものを用いることが好ましい。このような材料は、一酸化炭素の吸着性能が大きいため、吸着剤使用量を削減できると共に、水素回収率の向上を図ることが出来る。
改質ガス導入ライン101は改質器2から排出された改質ガスCを水素精製器3へ導入するためのラインである。改質ガス導入ライン101と3つの吸着塔5a,5b,5cとはそれぞれ改質ガス導入弁V101,V102,V103を介して接続される。
オフガス排出ライン102は吸着塔5a,5b,5c内を減圧するために用いるラインである。オフガス排出ライン102は、3つの吸着塔5a,5b,5cとオフガス排出弁V104,V105,V106をそれぞれ介して接続される。このオフガス排出ライン102の下流には吸着塔5a,5b,5cの再生時に大気圧以下まで減圧するための真空ポンプ(図示せず)が接続される。
吸着塔5a,5b,5cの再生時の排出ガスは、オフガス排出ライン102からオフガスEとして排出される。
水素ガス回収ライン103は吸着塔5a,5b,5cで改質ガスCの不純物を除去して得た水素ガスDの回収ラインであり、3つの吸着塔5a,5b,5cとはそれぞれ水素ガス回収弁V107,V108,V109を介して接続される。回収した水素ガスDはバッファタンク等に一時的に貯蔵され、適宜使用に供される。なお、当該水素製造装置1の起動後、水素純度が安定する(一定値に達する)前の水素ガスDは、オフガスEとして回収される。
高純度水素ガス供給ライン14は水電解装置4で水電解により発生した高純度水素ガスFを各吸着塔に供給するラインであり、3つの吸着塔5a,5b,5cとはそれぞれ水素ガス供給弁V110,V111,V112を介して接続される。この高純度水素ガス供給ライン14から供給される高純度水素ガスFは、各吸着塔の洗浄及び昇圧に用いられる。
各吸着塔には上記水素ガス回収ライン103が上記水素ガス回収弁を介して接続され、高純度水素ガス供給ライン14が上記水素ガス供給弁を介して接続されているため、1つの吸着塔から水素ガスDを回収しながら、他の1つの吸着塔に対して高純度水素ガスFを供給して、洗浄及び昇圧を行うことができる。例えば第一の吸着塔5aがこれから再生工程に入る場合、第二の吸着塔5bに改質ガスCが供給され、不純物が除去された水素ガスDが第二の吸着塔5bの水素ガス回収弁V108を通して水素ガス回収ライン103から回収され続ける。一方で、第一の吸着塔5aでは、第一の吸着塔5a内のガスを第一の吸着塔5aのオフガス排出弁V104を通して排出することで第一の吸着塔5aを減圧した後、水素ガス供給弁V110から高純度水素ガスFを第一の吸着塔5aに供給することにより、第一の吸着塔5aの洗浄及び昇圧が行われる。この第一の吸着塔5aの洗浄中はオフガス排出弁V104を通して不純物を含んだガスをオフガスEとして排出する。一方、第三の吸着塔5cでは改質ガス導入弁V103を開けることにより改質ガスCを導入して改質ガスCの不純物の吸着除去を開始する。なお、適宜バッファタンクを設け高純度水素ガスFを貯留し、このバッファタンクから高純度水素ガスFを供給して各吸着塔の洗浄及び昇圧を行ってもよい。
水電解装置4は、水電解により高純度の水素及び酸素を発生し、上記改質器2及び水素精製器3に供給する。水電解装置4としては、例えばプロトン伝導高分子膜を用いた固体高分子水電解装置やアルカリ水電解装置等を用いることができる。
当該水素製造装置1が備える制御手段は、後述する水素製造装置の停止方法を実行する制御装置であり、具体的には、改質器2への原料ガスA及び水蒸気Bの供給を停止すると共に、水電解装置4で発生した高純度水素ガスFにより改質器2内をパージするように制御する装置である。この制御装置としては公知のものを用いることができる。
<水素製造装置の停止方法>
本発明の水素製造装置の停止方法は、図3に示すように改質器2への原料ガスA及び水蒸気Bの供給停止後に上記改質器2に水電解装置4で発生した高純度水素ガスFを供給する手順で行われる。すなわち、まず改質器2への酸素ガスGの供給を停止し、改質器2の加熱を停止する(手順S10)。続いて、原料ガスAの供給を停止し、改質器2内の改質反応を停止させる(手順S20)。この時点では改質器2内へは水蒸気Bのみが供給され、改質器2内は徐々に水蒸気で置換される。次に、改質器2から排出されるオフガスにおける原料ガス濃度が十分低下した時点で、水蒸気Bの供給を停止し(手順S30)、水電解装置4で発生した高純度水素ガスFを改質器2内に供給開始する(手順S40)。その後、水分凝縮を避けられる圧力までオフガスにおける水蒸気の分圧が低下した時点で、高純度水素ガスFの供給を停止する(手順S50)。
上記手順S30において、水蒸気Bの供給を停止する際のオフガスにおける原料ガス濃度は、使用する触媒の種類、運転温度、改質器容量、蒸気流量等の条件に合わせて適宜設計される。水蒸気Bの供給を停止する際のオフガスにおける原料ガス濃度の上限としては、10mol%が好ましく、1mol%がより好ましい。上記オフガスにおける原料ガス濃度が上記上限を超える場合、改質器2内の原料ガス濃度が高くなり高純度水素ガスFでパージするまでの間に改質器2内に炭素が析出するおそれがある。
また上記手順S50において、高純度水素ガスFの供給を停止する際のオフガスにおける水蒸気の分圧は、改質器2の停止後の温度(保温温度)に合わせて適宜設計される。高純度水素ガスFの供給を停止する際のオフガスにおける水蒸気の分圧の上限としては、50kPaが好ましく、2kPaがより好ましい。上記オフガスにおける水蒸気の分圧が上記上限を超える場合、水分凝縮が発生し、改質器2内の触媒が劣化するおそれがある。
なお、上記水電解装置4から発生する高純度水素ガスFは水電解装置4の耐圧以下の圧力を有するため、改質器2内の運転圧が水電解装置4の耐圧(例えば1MPa)以下であれば高純度水素ガスFを圧送するポンプは不要とすることができる。
<その他の実施形態>
本発明の水素製造装置の停止方法は、上記実施形態に限定されるものではない。上記水素製造装置の停止方法では改質器への原料ガス及び水蒸気の供給停止後に改質器に水電解装置で発生した高純度水素ガスを供給したが、本発明の水素製造装置の停止方法は、図4及び図5に示すように水蒸気の供給停止前に改質器に水電解装置で発生した高純度水素ガスを供給することも可能である。この場合、高純度水素ガスの供給開始は原料ガスの供給停止前後の任意のタイミングで行うことができ、水蒸気の供給停止タイミングは上記実施形態と同様に、オフガスにおける原料ガス濃度が一定値以下となった場合とすることができる。
また、当該水素製造装置の停止方法で用いる水素製造装置は、上記実施形態のものに限定されず、例えば水素精製器が有する吸着塔の数は3に限定されず、2又は4以上であってもよい。但し、均圧操作によって効率よく吸着塔の再生及び昇圧を行うためには3以上の吸着塔を設けることが好ましい。
なお、水素精製器は2段以上に分かれていてもよく、例えば一酸化炭素を吸着する第一の吸着塔群と、一酸化炭素以外の不純物を吸着する第二の吸着塔群とを有し、改質ガスをこの第一の吸着塔群及び第二の吸着塔群に直列で供給することで不純物を除去する方法を採用することもできる。
さらに、水素精製器の吸着塔の洗浄又は昇圧は、水電解装置から発生しる高純度水素ガス以外に、他の吸着塔から発生する水素ガスを用いて行うこともできる。
また、本発明の水素製造装置の停止方法及び水素製造装置は、自己熱型の改質器の代わりに酸化反応を利用せず外部加熱によって水蒸気改質を行う改質器を用いてもよい。
さらに、当該水素製造装置の停止方法は上述の制御装置により自動化して行うことが好適であるが、手動で行ってもよい。
以上説明したように、当該水素製造装置の停止方法は、改質器内の触媒の劣化を防止しつつ、装置が完全に停止するまでの時間を短縮化でき、かつ装置を小型化できるため、燃料電池等に水素を供給する水素製造装置に好適に用いることができる。また、当該水素製造装置は、このような水素製造装置として好適に用いることができる。
1 水素製造装置
2 改質器
3 水素精製器
4 水電解装置
5a,5b,5c 吸着塔
10 原料ガス供給ライン
11 水蒸気供給ライン
12 改質ガス供給ライン
13 改質ガス回収ライン
14 高純度水素ガス供給ライン
15 酸素ガス供給ライン
101 改質ガス導入ライン
102 オフガス排出ライン
103 水素ガス回収ライン
A 原料ガス
B 水蒸気
C 改質ガス
D 水素ガス
E オフガス
F 高純度水素ガス
G 酸素ガス

Claims (5)

  1. 炭化水素含有原料ガスの水蒸気改質により水素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質部と、この改質ガスのCO変成により水素リッチな変成ガスを排出する変成部とを有する改質器を備える水素製造装置の使用方法であって、
    上記水素製造装置が水電解装置、上記改質器から排出される変性ガス中の水素以外のガスをPSA方式によって吸着する吸着塔を有する水素精製機、及びこの水電解装置で発生した高純度水素ガスが供給される高純度水素ガス供給ラインをさらに備え、上記高純度水素ガス供給ラインが上記改質器及び上記吸着塔に接続され、
    上記改質器への原料ガス及び水蒸気の供給を停止すると共に、上記水電解装置で発生した水素ガスにより上記改質器内をパージする工程、及び
    上記水電解装置で発生した水素ガスにより吸着塔の洗浄及び/又は昇圧する工程を有する水素製造装置の使用方法。
  2. 上記水素精製機が、それぞれ吸着、減圧、洗浄、昇圧、吸着の一連の工程を順次切り替えて行う複数の上記吸着塔を有する請求項1に記載の水素製造装置の使用方法。
  3. 炭化水素含有原料ガスの水蒸気改質により水素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質部と、この改質ガスのCO変成により水素リッチな変成ガスを排出する変成部とを有する改質器を備える水素製造装置であって、
    上記改質器から排出される変性ガス中の水素以外のガスをPSA方式によって吸着する吸着塔を有する水素精製機と、
    水電解装置と、
    上記水電解装置で発生した高純度水素ガスが供給され、上記改質器及び上記吸着塔に接続される高純度水素ガス供給ラインと、
    上記改質器への原料ガス及び水蒸気の供給を停止すると共に、上記水電解装置で発生した水素ガスにより上記改質器内をパージし、上記吸着塔の洗浄及び/又は昇圧に際して上記水電解装置で発生した水素ガスを吸着塔に供給する制御手段と
    をさらに備えることを特徴とする水素製造装置。
  4. 上記水素精製機が、それぞれ吸着、減圧、洗浄、昇圧、吸着の一連の工程を順次切り替えて行う複数の上記吸着塔を有する請求項3に記載の水素製造装置。
  5. 上記改質器が酸素含有ガスの酸化により改質反応に必要な熱を得る自己熱型の改質器であり、
    上記酸素含有ガスとして上記水電解装置で発生した酸素ガスを改質器に供給する請求項3又は請求項4に記載の水素製造装置。
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