JP2004131746A - 水素ガス供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水素ガス消費装置に安定して水素ガスを供給することが可能な水素ガス供給装置を提供すること。
【解決手段】制御ユニット100は、改質原料を改質して水素ガスを生成する改質ユニット10が安定して水素ガスを生成できない場合には、電磁弁30を配管23側に切り替え、給電ユニット40から電解槽20の第1、第2電極24、25間に通電して水を電気分解し水素ガスを生成するようになっている。
【選択図】 図1
【解決手段】制御ユニット100は、改質原料を改質して水素ガスを生成する改質ユニット10が安定して水素ガスを生成できない場合には、電磁弁30を配管23側に切り替え、給電ユニット40から電解槽20の第1、第2電極24、25間に通電して水を電気分解し水素ガスを生成するようになっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素ガスを生成し、水素ガス消費装置に水素ガスを供給する水素ガス供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、炭化水素化合物等の改質原料を改質して水素ガスを生成し、燃料電池等の水素ガス消費装置に水素ガスを供給する水素ガス供給装置が知られている。このような水素ガス供給装置では、一般的に、加熱して蒸発させた炭化水素化合物を高温での触媒反応等により改質している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術では、水素ガス供給装置の起動時等には、改質原料や触媒等の加熱昇温に時間を要し、安定して水素ガスを供給できない場合があるという問題がある。
【0004】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、安定して水素ガスを供給することが可能な水素ガス供給装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
水素ガス消費装置(2)に供給する水素ガスを生成する水素ガス供給装置(1)であって、
改質原料を改質して水素ガスを生成する改質手段(10)と、
水を電気分解して水素ガスを生成する電解手段(20)と、
改質手段(10)の水素ガス生成状況に応じて、電解手段(20)への通電制御を行なう制御手段(100)とを具備することを特徴としている。
【0006】
これによると、改質手段(10)が安定して水素ガスを生成できない場合には、電解手段(20)の電気分解により水素ガスを生成することができる。したがって、水素ガス消費装置(2)に安定して水素ガスを供給することが可能である。
【0007】
また、請求項2に記載の発明では、電解手段(20)は、マグネシウムで形成された第1電極(24)および第2電極(25)を有し、制御手段(100)は、第1電極(24)と第2電極(25)との間の通電制御を行なうことを特徴としている。
【0008】
これによると、第1、第2電極(24、25)にマグネシウム電極を採用することで、電解手段(20)における生成ガスを水素ガスのみとするとともに、生成量を安定制御することが可能である。
【0009】
また、請求項3に記載の発明では、第1電極(24)と第2電極(25)との間には、直流電流が通電されることを特徴としている。
【0010】
これによると、電解手段(20)による水素ガスの生成効率を良好にすることが可能である。
【0011】
また、請求項4に記載の発明では、第1電極(24)と第2電極(25)との間には、交流電流が通電されることを特徴としている。
【0012】
これによると、第1、第2電極(24、25)の消耗を抑制することが可能である。
【0013】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明を適用した水素ガス供給装置1の概略模式構成図であり、配管は線図としている。ちなみに、2は本実施形態における水素ガス消費装置である燃料電池であり、水素ガス供給装置1は、燃料電池2に水素ガスを供給するようになっている。
【0016】
10は改質手段である改質ユニットであり、改質ユニット10の図中下方側には改質ユニット10内に天然ガスやナフサあるいはメタノール等からなる燃料を供給するための配管11が接続している。改質ユニット10は、図示を省略しているが、蒸発部、改質部、一酸化炭素除去部等を備えるユニットであり、後述する制御ユニット100からの制御信号に基づいて作動し、配管11から供給された燃料を触媒等を用いて改質し、改質ユニット10の図中上方側に接続された配管12に水素ガスを導出するようになっている。また、改質ユニット10は、ユニット内各所の温度情報等(蒸発部温度、各触媒温度等)を改質ユニット10の作動状況として後述する制御ユニット100に出力するようになっている。
【0017】
一方、20は電解手段である電解槽であり、耐アルカリ性に優れる樹脂(本例ではポリプロピレン樹脂)により形成されている。電解槽20の底面近傍には電解槽20内に水を供給するための配管21が接続している。電解槽20は内部に第1電極24、第2電極25および両電極間に設けられた中間電極26を備えており、各電極はそれぞれ矩形板状のマグネシウム材により形成されている。
【0018】
第1電極24および第2電極25は、電解槽20の外部に配設された蓄電池を備える給電ユニット40に接続されており、給電ユニット40から給電され、第1電極24と第2電極25との間に通電されると、電解槽20内の水を電気分解するようになっている。なお、給電ユニット40の電源は蓄電池でなくてもかまわない。
【0019】
給電ユニット40は、後述する制御ユニット100からの制御信号に基づいて、第1電極24が陽極、第2電極25が陰極となるように直流電流を通電する第1通電モードと、第1電極24が陰極、第2電極25が陽極となるように直流電流を通電する第2通電モードとを交互に切り替える極性切替通電を行なうようになっている。
【0020】
電解槽20の上方側面部には、電気分解により生成したアルカリ水を電解槽20から排出するための配管22が接続しており、電解槽20の上面部には、電気分解により生成した水素ガスを電解槽20から導出するための配管23が接続している。
【0021】
配管12と配管23との合流点には、三方弁構造の切替手段である電磁弁30が設けられており、電磁弁30の下流側には、燃料電池2に繋がる配管31が接続している。電磁弁30は、後述する制御ユニット100からの制御信号に基づいて、配管31に連通する上流側経路を配管12側と配管23側とのいずれかに切り替えるようになっている。
【0022】
100は、制御手段である制御ユニットであり、制御ユニット100は、改質ユニット10を作動制御するとともに、改質ユニット10からの作動状況信号を入力し、この入力信号に基づいて、後述する手順に従って、給電ユニット40を作動制御するとともに、電磁弁30を切替制御するようになっている。
【0023】
次に、上記構成に基づき水素ガス供給装置1の作動を説明する。
【0024】
図2は、制御ユニット100の概略の制御動作を示すフローチャートである。
【0025】
制御ユニット100は、燃料電池2の図示しない制御ユニットから水素ガスを要求する信号を入力すると、まず、改質ユニット10を作動させ(ステップS1)、配管11を介して導入した燃料の改質処理を行なう。これに合わせて、改質ユニット10からの作動状況信号を入力し、改質ユニット10が水素ガスを安定して生成できる状態にあるかどうか判断する(ステップS2)。
【0026】
改質ユニット10が水素ガスを安定生成していないと判断した場合には、給電ユニット40を作動して電解槽20の第1、第2電極24、25間に通電する(ステップS3)とともに、配管31への流通経路が配管23側からとなるように電磁弁30を切り替える(ステップS4)。そして、その後ステップS2にリターンする。
【0027】
ステップS3、S4が実行されているときには、配管21を介して電解槽20内に水が供給されている。そして、第1、第2電極24、25間への通電により陽極となる電極表面および中間電極26の陽極となる面では、マグネシウムが水中にイオン(Mg+)となって溶解し、通電により陰極となる電極表面および中間電極26の陰極となる面では、水酸イオン(OH−)と水素ガス(H2)が生成される。
【0028】
これにより、電解槽20内の水はマグネシウムイオンと水酸イオンとによりアルカリ性に改質されて配管22から排出され、水素ガスは電解槽20の上部空間から配管23を介して導出される。このとき、電磁弁30は配管23と配管31とを連通しているので、電解槽20内で生成された水素ガスは配管31を介して燃料電池2に供給される。
【0029】
また、第1、第2電極24、25間には、第1通電モードと第2通電モードとを交互に切り替えるように通電されるので、第1、第2電極24、25および中間電極26の消耗が均等化し、電極を長寿命化することができる。
【0030】
ステップS2において、改質ユニット10が水素ガスを安定生成していると判断した場合には、給電ユニット40を作動を停止して電解槽20の第1、第2電極24、25間を非通電状態とする(ステップS5)とともに、配管31への流通経路が配管12側からとなるように電磁弁30を切り替える(ステップS6)。そして、その後ステップS2にリターンする。
【0031】
ステップS5、S6が実行されているときには、配管11を介して供給された燃料が改質ユニット10内において改質され、水素ガスが配管12を介して導出される。このとき、電磁弁30は配管12と配管31とを連通しているので、改質ユニット10内で生成された水素ガスは配管31を介して燃料電池2に供給される。
【0032】
なお、図2には図示していないが、燃料電池2の図示しない制御ユニットから水素ガスを要求する信号が入力されなくなった場合(もしくは水素ガスが不要である旨の信号を入力した場合)には、改質ユニット10の作動を停止するとともに、電解槽20への給電も停止する。
【0033】
上述の構成および作動によれば、改質ユニット10が安定して水素ガスを生成できない場合には、電解槽20内の水の電気分解により水素ガスを生成することができる。したがって、燃料電池2に対し安定して水素ガスを供給することができる。
【0034】
また、第1、第2電極24、25および中間電極26にマグネシウム電極を採用することで、電解槽20内における生成ガスを高純度の水素ガスのみとするとともに、水素ガス生成量を容易に制御することができる。また、電解槽20から導出される水素ガスには水分が含まれているので、燃料電池2の膜部材等にダメージを与え難い。
【0035】
また、第1、第2電極24、25間には直流電流が通電されるので、電解槽20内での水素ガスの生成効率を良好にすることができる。
【0036】
(他の実施形態)
上記一実施形態において、第1、第2電極24、25間に通電される電流は直流電流であったが、交流電流であってもよい。交流電流の方が直流電流よりも水素ガス生成効率は低下するが、極性切替通電制御を行なわなくても第1、第2電極24、25および中間電極26の消耗を抑制することができる。
【0037】
また、上記一実施形態において、電解槽20は第1、第2電極24、25および1枚の中間電極26を備えていたが、電極構成はこれに限定されるものではない。例えば、中間電極は2枚以上であってもよいし、図3に示すように、中間電極を設けず、対向する第1、第2電極24、25のみであってもよい。また、図4に示すように、第1、第2電極24、25を複数の電極により構成するものであってもよい。
【0038】
また、上記一実施形態において、第1、第2電極24、25間には直流電流を通電し、これを極性切替通電するものであったが、水素ガスの生成および電極の消耗に不具合を発生しないのであれば、極性切替通電を行なわなくてもかまわない。
【0039】
また、上記一実施形態において、第1、第2電極24、25および中間電極26は矩形状に形成されていたが、この形状に限定されるものではない。例えば、円盤状の電極であってもよい。
【0040】
また、上記一実施形態において、制御ユニット100は、改質ユニット10内で生成した水素ガスと電解槽20内で生成した水素ガスとのいずれかを燃料電池2に供給するように制御するものであったが、電磁弁30に替えて混合弁を採用し、改質ユニット10内で生成した水素ガスの不足分を補うように、電解槽20内で生成した水素ガスを混合して、燃料電池2に供給するように制御するものであってもよい。また、電解槽20内で常時一定量の水素ガスを生成し、これに不足する分を改質ユニット10内で生成するものであってもよい。
【0041】
また、上記一実施形態において、配管22から電解槽20内で生成したアルカリ性改質水を排出していたが、このアルカリ性改質水を飲料や浴槽内での使用に供したり、農業用水や酸性水の中和に利用する構成を設けるものであってもよい。
【0042】
また、上記一実施形態において、水素ガス消費装置は燃料電池であったが、これに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における水素ガス供給装置1の概略模式構成図である。
【図2】制御ユニット100の概略制御動作を示すフローチャートである。
【図3】他の実施形態における電解槽の概略構成図である。
【図4】他の実施形態における電解槽の概略構成図である。
【符号の説明】
1 水素ガス供給装置
2 燃料電池(水素ガス消費装置)
10 改質ユニット(改質手段)
20 電解槽(電解手段)
24 第1電極
25 第2電極
26 中間電極
30 電磁弁
100 制御ユニット(制御手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素ガスを生成し、水素ガス消費装置に水素ガスを供給する水素ガス供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、炭化水素化合物等の改質原料を改質して水素ガスを生成し、燃料電池等の水素ガス消費装置に水素ガスを供給する水素ガス供給装置が知られている。このような水素ガス供給装置では、一般的に、加熱して蒸発させた炭化水素化合物を高温での触媒反応等により改質している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術では、水素ガス供給装置の起動時等には、改質原料や触媒等の加熱昇温に時間を要し、安定して水素ガスを供給できない場合があるという問題がある。
【0004】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、安定して水素ガスを供給することが可能な水素ガス供給装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
水素ガス消費装置(2)に供給する水素ガスを生成する水素ガス供給装置(1)であって、
改質原料を改質して水素ガスを生成する改質手段(10)と、
水を電気分解して水素ガスを生成する電解手段(20)と、
改質手段(10)の水素ガス生成状況に応じて、電解手段(20)への通電制御を行なう制御手段(100)とを具備することを特徴としている。
【0006】
これによると、改質手段(10)が安定して水素ガスを生成できない場合には、電解手段(20)の電気分解により水素ガスを生成することができる。したがって、水素ガス消費装置(2)に安定して水素ガスを供給することが可能である。
【0007】
また、請求項2に記載の発明では、電解手段(20)は、マグネシウムで形成された第1電極(24)および第2電極(25)を有し、制御手段(100)は、第1電極(24)と第2電極(25)との間の通電制御を行なうことを特徴としている。
【0008】
これによると、第1、第2電極(24、25)にマグネシウム電極を採用することで、電解手段(20)における生成ガスを水素ガスのみとするとともに、生成量を安定制御することが可能である。
【0009】
また、請求項3に記載の発明では、第1電極(24)と第2電極(25)との間には、直流電流が通電されることを特徴としている。
【0010】
これによると、電解手段(20)による水素ガスの生成効率を良好にすることが可能である。
【0011】
また、請求項4に記載の発明では、第1電極(24)と第2電極(25)との間には、交流電流が通電されることを特徴としている。
【0012】
これによると、第1、第2電極(24、25)の消耗を抑制することが可能である。
【0013】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明を適用した水素ガス供給装置1の概略模式構成図であり、配管は線図としている。ちなみに、2は本実施形態における水素ガス消費装置である燃料電池であり、水素ガス供給装置1は、燃料電池2に水素ガスを供給するようになっている。
【0016】
10は改質手段である改質ユニットであり、改質ユニット10の図中下方側には改質ユニット10内に天然ガスやナフサあるいはメタノール等からなる燃料を供給するための配管11が接続している。改質ユニット10は、図示を省略しているが、蒸発部、改質部、一酸化炭素除去部等を備えるユニットであり、後述する制御ユニット100からの制御信号に基づいて作動し、配管11から供給された燃料を触媒等を用いて改質し、改質ユニット10の図中上方側に接続された配管12に水素ガスを導出するようになっている。また、改質ユニット10は、ユニット内各所の温度情報等(蒸発部温度、各触媒温度等)を改質ユニット10の作動状況として後述する制御ユニット100に出力するようになっている。
【0017】
一方、20は電解手段である電解槽であり、耐アルカリ性に優れる樹脂(本例ではポリプロピレン樹脂)により形成されている。電解槽20の底面近傍には電解槽20内に水を供給するための配管21が接続している。電解槽20は内部に第1電極24、第2電極25および両電極間に設けられた中間電極26を備えており、各電極はそれぞれ矩形板状のマグネシウム材により形成されている。
【0018】
第1電極24および第2電極25は、電解槽20の外部に配設された蓄電池を備える給電ユニット40に接続されており、給電ユニット40から給電され、第1電極24と第2電極25との間に通電されると、電解槽20内の水を電気分解するようになっている。なお、給電ユニット40の電源は蓄電池でなくてもかまわない。
【0019】
給電ユニット40は、後述する制御ユニット100からの制御信号に基づいて、第1電極24が陽極、第2電極25が陰極となるように直流電流を通電する第1通電モードと、第1電極24が陰極、第2電極25が陽極となるように直流電流を通電する第2通電モードとを交互に切り替える極性切替通電を行なうようになっている。
【0020】
電解槽20の上方側面部には、電気分解により生成したアルカリ水を電解槽20から排出するための配管22が接続しており、電解槽20の上面部には、電気分解により生成した水素ガスを電解槽20から導出するための配管23が接続している。
【0021】
配管12と配管23との合流点には、三方弁構造の切替手段である電磁弁30が設けられており、電磁弁30の下流側には、燃料電池2に繋がる配管31が接続している。電磁弁30は、後述する制御ユニット100からの制御信号に基づいて、配管31に連通する上流側経路を配管12側と配管23側とのいずれかに切り替えるようになっている。
【0022】
100は、制御手段である制御ユニットであり、制御ユニット100は、改質ユニット10を作動制御するとともに、改質ユニット10からの作動状況信号を入力し、この入力信号に基づいて、後述する手順に従って、給電ユニット40を作動制御するとともに、電磁弁30を切替制御するようになっている。
【0023】
次に、上記構成に基づき水素ガス供給装置1の作動を説明する。
【0024】
図2は、制御ユニット100の概略の制御動作を示すフローチャートである。
【0025】
制御ユニット100は、燃料電池2の図示しない制御ユニットから水素ガスを要求する信号を入力すると、まず、改質ユニット10を作動させ(ステップS1)、配管11を介して導入した燃料の改質処理を行なう。これに合わせて、改質ユニット10からの作動状況信号を入力し、改質ユニット10が水素ガスを安定して生成できる状態にあるかどうか判断する(ステップS2)。
【0026】
改質ユニット10が水素ガスを安定生成していないと判断した場合には、給電ユニット40を作動して電解槽20の第1、第2電極24、25間に通電する(ステップS3)とともに、配管31への流通経路が配管23側からとなるように電磁弁30を切り替える(ステップS4)。そして、その後ステップS2にリターンする。
【0027】
ステップS3、S4が実行されているときには、配管21を介して電解槽20内に水が供給されている。そして、第1、第2電極24、25間への通電により陽極となる電極表面および中間電極26の陽極となる面では、マグネシウムが水中にイオン(Mg+)となって溶解し、通電により陰極となる電極表面および中間電極26の陰極となる面では、水酸イオン(OH−)と水素ガス(H2)が生成される。
【0028】
これにより、電解槽20内の水はマグネシウムイオンと水酸イオンとによりアルカリ性に改質されて配管22から排出され、水素ガスは電解槽20の上部空間から配管23を介して導出される。このとき、電磁弁30は配管23と配管31とを連通しているので、電解槽20内で生成された水素ガスは配管31を介して燃料電池2に供給される。
【0029】
また、第1、第2電極24、25間には、第1通電モードと第2通電モードとを交互に切り替えるように通電されるので、第1、第2電極24、25および中間電極26の消耗が均等化し、電極を長寿命化することができる。
【0030】
ステップS2において、改質ユニット10が水素ガスを安定生成していると判断した場合には、給電ユニット40を作動を停止して電解槽20の第1、第2電極24、25間を非通電状態とする(ステップS5)とともに、配管31への流通経路が配管12側からとなるように電磁弁30を切り替える(ステップS6)。そして、その後ステップS2にリターンする。
【0031】
ステップS5、S6が実行されているときには、配管11を介して供給された燃料が改質ユニット10内において改質され、水素ガスが配管12を介して導出される。このとき、電磁弁30は配管12と配管31とを連通しているので、改質ユニット10内で生成された水素ガスは配管31を介して燃料電池2に供給される。
【0032】
なお、図2には図示していないが、燃料電池2の図示しない制御ユニットから水素ガスを要求する信号が入力されなくなった場合(もしくは水素ガスが不要である旨の信号を入力した場合)には、改質ユニット10の作動を停止するとともに、電解槽20への給電も停止する。
【0033】
上述の構成および作動によれば、改質ユニット10が安定して水素ガスを生成できない場合には、電解槽20内の水の電気分解により水素ガスを生成することができる。したがって、燃料電池2に対し安定して水素ガスを供給することができる。
【0034】
また、第1、第2電極24、25および中間電極26にマグネシウム電極を採用することで、電解槽20内における生成ガスを高純度の水素ガスのみとするとともに、水素ガス生成量を容易に制御することができる。また、電解槽20から導出される水素ガスには水分が含まれているので、燃料電池2の膜部材等にダメージを与え難い。
【0035】
また、第1、第2電極24、25間には直流電流が通電されるので、電解槽20内での水素ガスの生成効率を良好にすることができる。
【0036】
(他の実施形態)
上記一実施形態において、第1、第2電極24、25間に通電される電流は直流電流であったが、交流電流であってもよい。交流電流の方が直流電流よりも水素ガス生成効率は低下するが、極性切替通電制御を行なわなくても第1、第2電極24、25および中間電極26の消耗を抑制することができる。
【0037】
また、上記一実施形態において、電解槽20は第1、第2電極24、25および1枚の中間電極26を備えていたが、電極構成はこれに限定されるものではない。例えば、中間電極は2枚以上であってもよいし、図3に示すように、中間電極を設けず、対向する第1、第2電極24、25のみであってもよい。また、図4に示すように、第1、第2電極24、25を複数の電極により構成するものであってもよい。
【0038】
また、上記一実施形態において、第1、第2電極24、25間には直流電流を通電し、これを極性切替通電するものであったが、水素ガスの生成および電極の消耗に不具合を発生しないのであれば、極性切替通電を行なわなくてもかまわない。
【0039】
また、上記一実施形態において、第1、第2電極24、25および中間電極26は矩形状に形成されていたが、この形状に限定されるものではない。例えば、円盤状の電極であってもよい。
【0040】
また、上記一実施形態において、制御ユニット100は、改質ユニット10内で生成した水素ガスと電解槽20内で生成した水素ガスとのいずれかを燃料電池2に供給するように制御するものであったが、電磁弁30に替えて混合弁を採用し、改質ユニット10内で生成した水素ガスの不足分を補うように、電解槽20内で生成した水素ガスを混合して、燃料電池2に供給するように制御するものであってもよい。また、電解槽20内で常時一定量の水素ガスを生成し、これに不足する分を改質ユニット10内で生成するものであってもよい。
【0041】
また、上記一実施形態において、配管22から電解槽20内で生成したアルカリ性改質水を排出していたが、このアルカリ性改質水を飲料や浴槽内での使用に供したり、農業用水や酸性水の中和に利用する構成を設けるものであってもよい。
【0042】
また、上記一実施形態において、水素ガス消費装置は燃料電池であったが、これに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における水素ガス供給装置1の概略模式構成図である。
【図2】制御ユニット100の概略制御動作を示すフローチャートである。
【図3】他の実施形態における電解槽の概略構成図である。
【図4】他の実施形態における電解槽の概略構成図である。
【符号の説明】
1 水素ガス供給装置
2 燃料電池(水素ガス消費装置)
10 改質ユニット(改質手段)
20 電解槽(電解手段)
24 第1電極
25 第2電極
26 中間電極
30 電磁弁
100 制御ユニット(制御手段)
Claims (4)
- 水素ガス消費装置(2)に供給する水素ガスを生成する水素ガス供給装置(1)であって、
改質原料を改質して水素ガスを生成する改質手段(10)と、
水を電気分解して水素ガスを生成する電解手段(20)と、
前記改質手段(10)の水素ガス生成状況に応じて、前記電解手段(20)への通電制御を行なう制御手段(100)とを具備することを特徴とする水素ガス供給装置。 - 前記電解手段(20)は、マグネシウムで形成された第1電極(24)および第2電極(25)を有し、
前記制御手段(100)は、前記第1電極(24)と前記第2電極(25)との間の通電制御を行なうことを特徴とする請求項1に記載の水素ガス供給装置。 - 前記第1電極(24)と前記第2電極(25)との間には、直流電流が通電されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水素ガス供給装置。
- 前記第1電極(24)と前記第2電極(25)との間には、交流電流が通電されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水素ガス供給装置。
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