JP6056784B2 - エンジンのピストン構造 - Google Patents

エンジンのピストン構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6056784B2
JP6056784B2 JP2014024000A JP2014024000A JP6056784B2 JP 6056784 B2 JP6056784 B2 JP 6056784B2 JP 2014024000 A JP2014024000 A JP 2014024000A JP 2014024000 A JP2014024000 A JP 2014024000A JP 6056784 B2 JP6056784 B2 JP 6056784B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
press
connecting rod
piston pin
cap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014024000A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015151878A (ja
Inventor
平田 耕一
耕一 平田
山谷 光隆
光隆 山谷
修治 詫間
修治 詫間
武志 本室
武志 本室
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2014024000A priority Critical patent/JP6056784B2/ja
Publication of JP2015151878A publication Critical patent/JP2015151878A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6056784B2 publication Critical patent/JP6056784B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

この発明は、シリンダ内で往復動するピストンと、小端部が上記ピストンに連結され、かつ大端部がクランクシャフトに連結されるコンロッドと、上記ピストンと上記コンロッドの小端部とを連結する断面中空のピストンピンと、上記ピストンピンの内部に設けられた動吸振器と、を備えたエンジンのピストン構造に関する。
一般に、自動車等の車両に搭載されたエンジンでは、ピストンとコンロッドの小端部とがピストンピンにより連結されている。具体的には、コンロッドの小端部に形成されたピン挿通孔にピストンピンが挿通されて、コンロッドの小端部はピストンピンの中心軸方向の中央部に位置する。ピストンの裏面(頂面と反対側の面、つまり反燃焼室側の面)におけるピストンピン中心軸方向の両端部には、2つのボス部がコンロッドの小端部を挟むように形成され、これら2つのボス部には、ピストンピンの中心軸方向の両端部が挿入されて該両端部を支持するピン支持孔がそれぞれ形成されている(例えば、特許文献1参照)。
上記エンジンでは、該エンジンの基本構造で決まる共振により燃焼騒音が生じることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。非特許文献1では、エンジン音が1.7kHz、3.3kHz、6kHzの3つのピークを持ち、そのうちの1つのピーク(3.3kHz)が、コンロッドの伸縮共振によるものであり、その共振の振幅低減の余地が殆どないとされている。
特開2004−353500号公報
大塚 雅也,「ディーゼル燃焼騒音のエンジン構造での低減方法」,自動車技術会学術講演会前刷集 No.36−05,社団法人 自動車技術会,2005年5月,p7−10
本発明者らは、ピストンおよびコンロッドのバネマスモデルについて鋭意研究を重ね、その結果、以下のようなことが判明した。
ピストンおよびコンロッドのバネマスモデルにおいて、ピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が全体として、質点(質量をM(単位kg)とする)に相当し、コンロッドにおける小端部と大端部とを連結する連結部が、上記質点を該大端部に対して支持するバネ(バネ定数をK(単位N/m)とする)に相当する。これにより、ピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が一体であるとすると、これらが一体でコンロッドの大端部に対して(1/2π)・(K/M)1/2Hzの共振周波数(例えば、3kHz〜4kHz)で共振することになる。この共振は、上記非特許文献1で云うところのコンロッドの伸縮共振に相当する。
ところで、ピストンピンとコンロッドのピン挿通孔との間には、潤滑油膜が形成される。この潤滑油膜は、ピストンピンとコンロッドの小端部とを連結するバネに相当する。また、ピストンピンをボス部およびコンロッドの小端部の双方に対して回動可能とするフルフロート式の組付方式が採用された場合には、ピストンピンとコンロッドのピン挿通孔との間に加えて、ピストンピンとピストンのボス部のピン支持孔との間にも、潤滑油膜が形成される。この潤滑油膜は、ピストンピンとピストンとを連結するバネに相当する。
ピストンピンとコンロッドのピン挿通孔との間の潤滑油膜(フルフロート式では、該潤滑油膜、および、ピストンピンとピストンのボス部のピン支持孔との間の潤滑油膜)が存在すれば、ピストンは、コンロッドの小端部に対してバネを介して支持されることとなり、ピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が一体でコンロッドの大端部に対して共振するようなことはない。燃焼行程(膨張行程)以外では、ピストンが大きな力で押圧されないため、上記潤滑油膜が存在し、よって、上記共振は生じない。
一方、燃焼行程では、ピストンが大きな力で押圧されるため、上記潤滑油膜が無くなり、この結果、ピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が一体となってコンロッドの大端部に対して共振することになる。
以上の観点から、燃焼行程でピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が一体となるので、その共振を抑制する(共振周波数における振動を低減する)ために、動吸振器を利用することが考えられる。しかし、動吸振器を単純に設けるだけでは、燃焼行程で上記共振による騒音を低減できても、ピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が一体とならない他の行程で、動吸振器の振動により騒音が増大してしまう。
そこで、ピストンピンの内部に動吸振器を設けることが考えられ、この場合、動吸振器をピストンピンに固定される固定部と、該固定部より小径の支持部と、該支持部からピストンピン軸方向に延びる軸部と、該軸部の外周に固定される質量調整手段としてのキャップ部とから構成し、上記軸部と上記キャップ部とで可動部を形成し、上記支持部が可動部を固定部に対して揺動可能に支持することが考えられる。
この場合、上記キャップ部を軸部に対して圧入して一体化する時、支持部に大荷重が作用したり、組付け性の悪化を招くという問題点が発生する。また、上記キャップ部の圧入位置によってバネ剛性に与える影響が大きくなり、振動低減性能に大きな違いが発生することになる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、燃焼行程においてピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が一体でコンロッドの大端部に対して共振するのを抑制すると共に、他の行程において騒音が増大するのを抑制することができ、しかもキャップ部を軸部に対して圧入して一体化する時、支持部に大荷重が作用したり、組付け性が悪化したりすることを抑制することができると共に、必要なバネ剛性を確保して所期の振動低減性能を確保することができるエンジンのピストン構造の提供を目的とする。
この発明によるエンジンのピストン構造は、シリンダ内で往復動するピストンと、
小端部が上記ピストンに連結され、かつ大端部がクランクシャフトに連結されるコンロッドと、上記ピストンと上記コンロッドの小端部とを連結する断面中空のピストンピンと、上記ピストンピンの内部に設けられた動吸振器とを備えたエンジンのピストン構造であって、上記動吸振器が上記ピストンピンに固定される固定部と、上記固定部よりも小径の支持部と、上記支持部からピストンピン軸方向に延びる軸部と、上記軸部の外周に固定されたキャップ部とを備え、上記軸部と上記キャップ部とで可動部を形成し、上記支持部は該可動部を上記固定部に対して揺動可能に支持し、上記キャップ部が上記軸部に対して圧入方向先端側の一部で圧入されるように構成したものである。
上記構成によれば、燃焼行程で、ピストンピンとコンロッドとの間の潤滑油膜(フルフロート式では、該潤滑油膜、および、ピストンピンとピストンとの間の潤滑油膜)が無くなって、ピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が一体となった場合、動吸振器により、それらが一体で共振するのを抑制することができる。また、動吸振器がピストンピン内部に設けられているので、ピストンピンとコンロッドとの間に潤滑油膜が存在する場合、つまり吸気行程、圧縮行程および排気行程では、この潤滑油膜(バネ)により、動吸振器の振動がコンロッドに伝わることはなく、その振動により騒音が増大するようなことはない。また、ピストンピンの内部に動吸振器を設けることで、スペースを有効に利用することができ、ピストンが大きくならずに済む。
しかも、上述のキャップ部は軸部に対して圧入方向先端側の一部で圧入されるものであるから、圧入代が少なくなり、このため、キャップ部を軸部に対して圧入して一体化する時、支持部に大荷重が作用したり、組付け性が悪化したりすることを抑制することができる。
また、小径の支持部の外径と、軸部に圧入固定されたキャップ部の外径との差により、バネ剛性を確保することができて、所期の振動低減性能を確保することができる。さらに、上記キャップ部により質量調整も容易となる。
この発明の一実施態様においては、上記キャップ部の圧入方向後端側が圧入時に該キャップ部の傾きを規制可能な径方向の隙間を有して構成されたものである。
上記構成によれば、キャップ部の圧入代を少なくしたことに加えて、上記隙間によりキャップ部の圧入時に当該キャップ部の傾きを規制するので、キャップ部が圧入しやすくなる。
詳しくは、キャップ部の圧入方向先端が圧入部に到達するまでの間、軸部とキャップ部との間の上記隙間により該キャップ部の傾きを規制しつつ当該キャップ部を案内するので、キャップ部が圧入時において軸部に斜めに嵌まることを防止することができる。
仮に、上記隙間がない場合、高精度の治具を用いてキャップ部および軸部をセンタリングしようとしても、キャップ部、軸部の製作誤差の累積により、組付け不具合が発生するが、本実施形態によれば、圧入治具も簡易的なものでよくなる。
この発明の一実施態様においては、上記キャップ部が圧入方向後端にストッパ部を備えたものである。
上記構成によれば、簡単な構成で位置決めを行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記ストッパ部に対向する上記軸部の角部にテーパ部を設けたものである。
上記構成によれば、上述のテーパ部を設けたので、軸部の角部と、ストッパ部のコーナアール部との干渉を回避して、両者を適切に組付けることができる。
この発明によれば、燃焼行程においてピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が一体でコンロッドの大端部に対して共振するのを抑制すると共に、他の行程において騒音が増大するのを抑制することができ、しかもキャップ部を軸部に対して圧入して一体化する時、支持部に大荷重が作用したり、組付け性が悪化したりすることを抑制することができると共に、必要なバネ剛性を確保して所期の振動低減性能を確保することができる効果がある。
本発明のピストン構造が採用されたエンジンのピストンおよびコンロッドを示す図 図1のA−A線矢視断面図 図1のB−B線矢視断面図 図2の要部拡大断面図 図4の要部拡大断面図 ピストンおよびコンロッドのバネマスモデルを示す図 エンジンのピストン構造の他の実施例を示す部分拡大断面図
燃焼行程においてピストン、ピストンピンおよびコンロッドの小端部が一体でコンロッドの大端部に対して共振するのを抑制すると共に、他の行程において騒音が増大するのを抑制することができ、しかもキャップ部を軸部に対して圧入して一体化する時、支持部に大荷重が作用したり、組付け性が悪化したりすることを抑制することができると共に、必要なバネ剛性を確保して所期の振動低減性能を確保するという目的を、シリンダ内で往復動するピストンと、小端部が上記ピストンに連結され、かつ大端部がクランクシャフトに連結されるコンロッドと、上記ピストンと上記コンロッドの小端部とを連結する断面中空のピストンピンと、上記ピストンピンの内部に設けられた動吸振器とを備えたエンジンのピストン構造において、上記動吸振器が上記ピストンピンに固定される固定部と、上記固定部よりも小径の支持部と、上記支持部からピストンピン軸方向に延びる軸部と、上記軸部の外周に固定されたキャップ部とを備え、上記軸部と上記キャップ部とで可動部を形成し、上記支持部は該可動部を上記固定部に対して揺動可能に支持し、上記キャップ部が上記軸部に対して圧入方向先端側の一部で圧入されるように構成することで実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面はディーゼルエンジンのピストン構造を示し、図1はエンジンのピストンおよびコンロッドを示す図、図2は図1のA−A線矢視断面図、図3は図1のB−B線矢視断面図、図4は図2の要部拡大断面図である。
図1,図2において、ピストン1は、気筒サイクル(吸気行程、圧縮行程、燃焼行程(膨張行程)および排気行程)を繰返すことで、シリンダ(気筒)内でシリンダ軸心方向(図1、図2の上下方向)に往復動するように構成されている。
上記ピストン1は、ピストンピン2を介して、コンロッド10の一端部である小端部10a(いわゆるスモールエンド)と連結されている。このコンロッド10の他端部である大端部10b(いわゆるラージエンド)は、クランクシャフト(図示せず)と連結されている。コンロッド10の小端部10aと大端部10bとは、連結部10cによって連結されている。上記ピストン1の往復動は、コンロッド10を介して上記クランクシャフトに伝達されて該クランクシャフトが回転する。ピストンピン2の中心軸方向(図2の左右方向)は、上記クランクシャフトの軸方向と一致している。
コンロッド10の小端部10aには、ピストンピン2が挿通されるピン挿通孔10dが形成され、コンロッド10の大端部10bには、上記クランクシャフトが挿通されるシャフト挿通孔10eが形成されている。なお、図1では図示省略しているが、コンロッド10の大端部10bは、連結部10cの長手方向において、シャフト挿通孔10eの中央で2分割構成とされている。
コンロッド10の小端部10aにおけるピン挿通孔10dにピストンピン2が挿通されて、コンロッド10の小端部10aは、ピストンピン2の中心軸方向の中央部に位置している。また、コンロッド10の小端部10aは、ピストンピン2の中心軸方向において、ピストン1の中央に位置している。
ピストンピン2は、コンロッド10のピン挿通孔10dに対して回動可能に挿通されている。なお、コンロッド10のピン挿通孔10dの内周面には、ブッシュ11が固定されており、厳密には、このブッシュ11に対してピストンピン2が回動可能に挿通されていることになる。
ピストンピン2とコンロッド10のピン挿通孔10d(詳しくはブッシュ11)との間には、上記エンジンにおいて循環されている潤滑油が供給されることによって、潤滑油膜が形成され、この潤滑油膜と上記ブッシュ11とによって、ピストンピン2が、コンロッド10のピン挿通孔10dに対してスムーズに回動することになる。
ピストン1の頂面(ピストンヘッド)には、図2に示すように、キャビティ1aが形成され、ピストン1のランド部にはトップリング溝1b、セカンドリング溝1c、オイルリング溝1dが形成されると共に、ピストン1の内部にはクーリングチャンネル1eが形成されている。
そして上述の各リング溝1b、1c、1dには、図1に示すように、トップリング12、セカンドリング13、オイルリング14がそれぞれ装着されている。
ピストン1の裏面(頂面とは反対側の面、つまり反燃焼室側)におけるピストンピン2中心軸方向の両端部には、2つのボス部1fがコンロッド10の小端部10aを両側から挟むように上記クランクシャフト側に膨出形成されている。これら2つのボス部1fには、ピストンピン2の中心軸方向に延びるピン支持孔1gがそれぞれ形成されている。2つのボス部1fのピン支持孔1gに、ピストンピン2の中心軸方向の両端部がそれぞれ挿入されて支持されている。
この実施例では、ピストンピン2の組付方式としてフルフロート式が採用されている。すなわち、ピストンピン2は、コンロッド10のピン挿通孔10dに対して回動可能であると共に、ピストン1のボス部1fのピン支持孔1gに対しても回動可能とされている。
ピストンピン2とコンロッド10のピン挿通孔10dとの間と同様に、ピストンピン2とピストン1のボス部1fのピン支持孔1gとの間にも潤滑油膜が形成され、この潤滑油膜によって、ピストンピン2が、ピストン1のボス部1fのピン支持孔1gに対してスムーズに回動することになる。
2つのボス部1fのピン支持孔1gにおけるピストン1外周面側の端部には、サークリップ15がそれぞれ挿入固定されており、これら2つのサークリップ15が、ピストンピン2の中心軸方向の両外端面にそれぞれ当接するように位置して、ピストンピン2の中心軸方向の移動を規制している。
上記ピストンピン2は断面中空であり、ピストンピン2の径方向中心部に、該ピストンピン2の中心軸方向に延びる貫通孔2aが形成されている。この貫通孔2aの内周面におけるピストンピン2の中心軸方向の中央部(つまりピストンピン2の長手方向中央部)には、後述する動吸振器20の固定部20aが圧入される圧入部2bが設けられている。圧入部2bにおける貫通孔2aの内径は、他の部分における貫通孔2aの内径よりも小さく設定されている。
詳しくは、貫通孔2aは、ピストンピン2の中心軸方向の中央部に位置し、小径の円筒状に形成された圧入部2bと、圧入部2bの両側に連なって、ピストンピン2の中心軸方向の両端部に位置し、大径の円筒状に形成された収容部2cとを有している。
圧入部2bと収容部2cとの間には、段差によってピストンピン2の中心軸方向に面する段差面2dが形成されている。圧入部2bを小径にすることで、ピストンピン2の剛性を向上させることができる。
上記ピストンピン2の内部(貫通孔2a内)には、燃焼行程においてピストン1、ピストンピン2およびコンロッド10の小端部10aが一体でコンロッド10の大端部10bに対して共振するのを抑制する2つの動吸振器20(いわゆるダイナミックダンパのことで、以下単にダンパと略記する)が配設されている。これら2つのダンパ20は、図2,図3,図4に示すように、ピストンピン2の中心軸方向の中央を通り、かつ、ピストンピン2の中心軸に対して垂直な面を挟んで両側にそれぞれ位置している。
ここで、ピストン1およびコンロッド10のバネマスモデルは、図6のようになる。すなわち、ピストン1、ピストンピン2およびコンロッド10の小端部10aが全体として、質点(質量をM(単位kg)とする)に相当し、コンロッド10の連結部10cが、上記質点をコンロッド10の大端部10bに対して支持するバネ(バネ定数をK(単位N/m)とする)に相当する。
ピストンピン2とコンロッド10のピン挿通孔10dとの間の潤滑油膜は、ピストンピン2とコンロッド10の小端部10aとを連結するバネに相当し、ピストンピン2とピストン1のボス部1fのピン支持孔1gとの間の潤滑油膜は、ピストンピン2とピストン1(ボス部1f)とを連結するバネに相当する。
燃焼行程では、ピストン1が大きな力で押圧されるため、ピストンピン2とコンロッド10のピン挿通孔10dとの間の潤滑油膜(ピストンピン2とコンロッド10の小端部10aとを連結するバネ)、および、ピストンピン2とピストン1のボス部1fのピン支持孔1gとの間の潤滑油膜(ピストンピン2とピストン1とを連結するバネ)は共に無くなり、この結果、ピストン1、ピストンピン2およびコンロッド10の小端部10aが一体となる。これにより、ピストン1、ピストンピン2およびコンロッド10の小端部10aが一体でコンロッド10の大端部10bに対して、(1/2π)・(K/M)1/2Hzの共振周波数で共振することになる。 この共振を抑制する(共振周波数における振動を低減する)ために、上記2つのダンパ20がピストンピン2の内部(貫通孔2a内)に設けられている。
図2〜図4に示すように、各ダンパ20は、ピストンピン2の貫通孔2aの内周面に設けられた圧入部2bに固定される固定部20aと、ピストンピン2の内部において該ピストンピン2の中心軸方向に延びる可動部20bと、該可動部20bを上記固定部20aに対してピストンピン2の径方向に振動可能に支持する支持部20cとを有している。支持部20c,20cは固定部20aよりも小径、かつ括れ形状に形成されている。
この実施例では、部品点数の削減等の観点から、2つのダンパ20が一体に形成されている。そして、図2,図4の左側のダンパ20は、固定部20a、可動部20b、および支持部20cが一体に形成されており(一体型ダンパ)、図2,図4の右側のダンパ20は、複数の部材を組み付けて形成される組付型のダンパとなっている(組付型ダンパ)。
一体型ダンパ20および組付型ダンパ20は、それぞれの固定部20aで一体に連結されている。一体化された固定部20aは、圧入部2bに圧入されて固定されている。それにより、一体型ダンパ20の可動部20bは、一方の収容部2cの内部に収容され、組付型ダンパ20の可動部20bは、他方の収容部2cの内部に収容されている。
可動部20bは、略円柱状に形成されており、その外径は、可動部20bが振動しても収容部2cの内周面に接触しないように、収容部2cの内径よりも小さい外径に寸法設計されている。そうして、可動部20bの外周面が収容部2cの内周面との間に僅かな隙間を隔てて対向するように、可動部20bは収容部2cの内部に配置されている。
しかも、上述の各ダンパ20,20はその軸方向移動を機械的に規制する規制手段を備えている。
すなわち、図2,図4において図示左側の一体型ダンパ20は、ピストンピン2の段差面2dの最小径部の内径D4に対して、可動部20bの支持部20c側の外径D5を大きく形成(D5>D4)し、これにより規制手段30を構成し、この規制手段30によりダンパ20の抜止めを図っている。
図2,図4において図示右側の組付型ダンパ20は支持部20cに当該支持部20cからピストンピン軸方向に延びる軸部20dを一体形成し、この軸部20dの外周には質量調整部材としてのキャップ部40を固定して、上述の軸部20dと該キャップ部40とで可動部20bを形成している。
また、上述の軸部20dは支持部20cから外端側に向けて、外径がD3の第1軸部21と、外径がD1の第2軸部22と、外径がD2の第3軸部23と、外径がDOの第4軸部24とをこの順に一体形成し、DO<D1<D2<D3の関係式が成立するように各軸部21〜24の外径寸法を設定している。
そして、第4軸部24の支持部20c側の端部には、段差面25を形成すると共に、この段差面25の径方向外端と第3軸部23との間には、内側が大径で外側が小径となるテーパ部26を形成している。
上述のキャップ部40は、圧入方向先端側に位置する圧入部41と、第4軸部24の外周に遊嵌されるネック部42とを一体形成した2段円筒形状に形成されており、圧入部41の内外径と同一内外径の円筒部43と、ネック部42との間にはストッパ部44を形成し、キャップ部40の圧入時に、該ストッパ部44が段差面25に当接することで、圧入を完了すべく構成している。
また、図5に拡大図で示すように、キャップ部40の円筒部43の内径部と、軸部20dにおける第3軸部23の外径部との間にはクリアランスg1が形成されている。
而して、ピストンピン2の段差面2d(図4参照)の最小径部の内径D4に対して、キャップ部40の外径D6(可動部20bの外径)を大きく形成(D6>D4)し、これにより規制手段31を構成したものであり、この規制手段31によりダンパ20の抜止めを図っている。
図5に示すように、上述のキャップ部40は軸部20dに対して圧入方向先端側の一部で圧入されている。この実施例では、キャップ部40は図5に圧入代L1で示す長さの範囲において第1軸部21の外周に圧入固定されている。
ここで、第1軸部21の外径をD3とすると、キャップ部40の圧入部41の内径は上記外径D3よりも若干小さく形成されている。
このように、キャップ部40を、軸部20d(詳しくは第1軸部21)に対して圧入方向先端側の一部で圧入することにより、圧入代L1を少なくし、これにより、キャップ部40を軸部20dに対して圧入して一体化する時、固定部20aよりも小径の支持部20cに大荷重が作用したり、組付け性が悪化したりすることを抑制すべく構成したものである。
また、小径の支持部20cの外径と、軸部20dに圧入固定されたキャップ部40の外径D6との差により、バネ剛性を確保し、所期の振動低減性能を確保すべく構成したものである。
一方、図5に示すように、キャップ部40の圧入方向後端側は、圧入時に該キャップ部40の傾きを規制可能な径方向の離間としてのクリアランスg1を有して構成されている。
つまり、キャップ部40の円筒部43内径に対して、軸部20dにおける第3軸部23の外径D2を小さく設定し、これらの間にクリアランスg1を形成したものである。なお、図面ではクリアランスg1を誇大図示しているが、実際には上記クリアランスg1はミクロン単位に設定される。
そして、上述のキャップ部40の圧入代L1を少なくしたことに加えて、上記クリアランスg1にてキャップ部40の圧入時に当該キャップ部40の傾きを規制し、キャップ部40が圧入しやすくなるように構成したものである。詳しくは、キャップ部40の圧入方向先端が第1軸部21に到達するまでの間、軸部20dとキャップ部40との間の上記クリアランスg1により当該キャップ部40の傾きを規制しつつ該キャップ部40を案内することで、キャップ部40がその圧入時において軸部20dに斜めに嵌まることを防止すべく構成したものである。
図5に示すように、上述のキャップ部40はその圧入方向後端にストッパ部44を備えており、キャップ部40の圧入時に、該ストッパ部44が軸部20d側の段差面25に当接することで、圧入を完了すべく構成し、これにより簡単な構成でキャップ部40の位置決めを行なうように構成したものである。
図5に示すように、上述のストッパ部44に対向する軸部20dの角部、詳しくは、第3軸部23の角部には上述のテーパ部26を設けており、軸部20dの角部(詳しくは、第3軸部23の角部)と、キャップ部40におけるストッパ部44のコーナアール部Rとの干渉を回避して、両者20d,40を適切に組付けすることができるように構成したものである。
ところで、図4に示すように、支持部20cは、略円柱状に形成されており、可動部20bと固定部20aとの間に介在している。支持部20cの外径は可動部20bの外径および圧入部2bの内径よりも小さく、圧入部2bに挿通可能となっている。
そうして、支持部20cの外周面が圧入部2bの内周面との間に充分な隙間を隔てて対向するように、支持部20cは圧入部2bの内部に配置されている。それにより、支持部20cは、可動部20bを固定部20aに対してピストンピン2の径方向に振動可能に支持するものである。
固定部20aもまた、円柱状に形成されている。固定部20aの外径は、可動部20bの外径よりも小さいが、圧入部2bの内径よりも僅かに大きい。それにより、固定部20aは、圧入部2bに圧入可能となっている。固定部20a、可動部20b、および支持部20cは、中心軸を一致させた状態で直列に連なっている。
一体型ダンパ20の中心軸および組付型ダンパ20の中心軸は、ピストンピン2の中心軸と一致するように配置されている。また、2つのダンパ20,20の可動部20bの質量は略同じであり、2つのダンパ20,20における可動部20bの重心位置が、ピストンピン2の中心軸上に位置しているとともに、ピストンピン2の中心軸方向の中央を通る面(該中央を通りかつピストンピン2の中心軸に対して垂直な面)に対して互いに対称な位置に位置している。
各ダンパ20,20の支持部20cは、可動部20b(可動部20bの質量をm(単位kg)とする)を支持するバネに相当し、そのバネ定数をk(単位N/m)とすると、上記共振を抑制するためには、基本的には、k/mの値をK/Mと略同じになるように構成すればよい。このようなk/mの値が得られるように、可動部20bの長さ、および径、並びに、支持部20cの長さ、および径を設定する。厳密には、支持部20cの質量も考慮する必要があるが、支持部20cの質量は可動部20bの質量に比較してかなり小さいので、支持部20cの質量を無視することができる。なお、共振周波数以外の周波数で振動が大きくなってもよい場合には、k/mの値がK/Mと略同じである必要はない。
2つのダンパ20の可動部20bの質量を略同じにして、2つのダンパ20(支持部20c)のバネ定数を、互いに異ならせることが好ましい。これは、共振周波数における振動だけでなく、共振周波数を含む比較的広い範囲の周波数領域で振動を低減することができるからである。2つのダンパ20のバネ定数を互いに異ならせるには、2つのダンパ20における支持部20cの長さ、または径を互いに異ならせればよい。あるいは、2つのダンパ20における支持部20cの長さ、および径の両方を互いに異ならせてもよい。あるいは、2つのダンパ20における支持部20cの材料を互いに異ならせてもよい。なお、2つのダンパ20のバネ定数を略同じにしてもよい。
2つのダンパ20のバネ定数を互いに異ならせる場合、例えば、一方のダンパ20のバネ定数を、k/mの値がK/Mと略同じになるように設定し、他方のダンパ20のバネ定数を、一方のダンパ20のバネ定数よりも大きくするか、または小さくする。
上記のように、燃焼行程では、ピストンピン2とコンロッド10のピン挿通孔10dとの間の潤滑油膜(ピストンピン2とコンロッド10の小端部10aとを連結するバネ)、および、ピストンピン2とピストン1のボス部1fのピン支持孔1gとの間の潤滑油膜(ピストンピン2とピストン1とを連結するバネ)は共に無くなり、この結果、ピストン1、ピストンピン2および、コンロッド10の小端部10dが一体となって大端部10bに対して共振しようとする。しかし、この実施例では、ピストンピン2に設けられたダンパ20により、その共振が抑制され、共振による騒音を低減することができる。
一方、吸気行程、圧縮行程および排気行程では、ピストンピン2とコンロッド10のピン挿通孔10dとの間、および、ピストンピン2とピストン1のボス部1fのピン支持孔1gとの間に、それぞれ潤滑油膜が存在する。この結果、上記燃焼行程で生じるような共振は生じない。仮にダンパがコンロッドの小端部に設けられていたとすると、燃焼行程では上記共振を抑制することができるものの、共振が生じない吸気行程、圧縮行程および排気行程においても、ダンパが振動する。このため、吸気行程、圧縮行程および排気行程では、ダンパの振動により、却って騒音が大きくなってしまう。しかし、この実施例では、ダンパ20がピストンピン2に設けられているので、吸気行程、圧縮行程および排気行程では、ピストンピン2とコンロッド10のピン挿通孔10dとの間の潤滑油膜(ピストンピン2とコンロッド10の小端部10aとを連結するバネ)により、ダンパ20の振動がコンロッド10に伝わることはなく、その振動により騒音が増大するようなことはない。また、ピストンピン2の内部にダンパ20を設けることで、スペースを有効に利用することができ、ピストン1が大きくならずに済む。
さらに、ダンパ20が、質量調整部材としてのキャップ部40を固定部20aに組付けることによって可動部20bが形成される組付型ダンパ20を含むので、キャップ部40の交換によって可動部20bの質量調整が可能で、製造誤差の修正等、利便性に優れるものである。
このように、図1〜図6で示したエンジンのピストン構造は、シリンダ内で往復動するピストン1と、小端部10aが上記ピストン1に連結され、かつ大端部10bがクランクシャフトに連結されるコンロッド10と、上記ピストン1と上記コンロッド10の小端部10aとを連結する断面中空のピストンピン2と、上記ピストンピン2の内部に設けられたダンパ20とを備えたエンジンのピストン構造であって、上記ダンパ20が上記ピストンピン2に固定される固定部20aと、上記固定部20aよりも小径の支持部20cと、上記支持部20cからピストンピン軸方向に延びる軸部20dと、上記軸部20dの外周に固定されたキャップ部40とを備え、上記軸部20dと上記キャップ部40とで可動部20bを形成し、上記支持部20cは該可動部20bを上記固定部20aに対して揺動可能に支持し、上記キャップ部40が上記軸部20dに対して圧入方向先端側の一部で圧入されるように構成したものである(図1,図4,図5参照)。
上記構成によれば、燃焼行程で、ピストンピン2とコンロッド10との間の潤滑油膜(フルフロート式では、該潤滑油膜、および、ピストンピン2とピストン1との間の潤滑油膜)が無くなって、ピストン1、ピストンピン2およびコンロッド10の小端部10aが一体となった場合、ダンパ20により、それらが一体で共振するのを抑制することができる。また、ダンパ20がピストンピン内部に設けられているので、ピストンピン2とコンロッド10との間に潤滑油膜が存在する場合、つまり吸気行程、圧縮行程および排気行程では、この潤滑油膜(バネ)により、ダンパ20の振動がコンロッド10に伝わることはなく、その振動により騒音が増大するようなことはない。また、ピストンピン2の内部にダンパ20を設けることで、スペースを有効に利用することができ、ピストン1が大きくならずに済む。
しかも、上述のキャップ部40は軸部20dに対して圧入方向先端側の一部(圧入代L1参照)で圧入されるものであるから、圧入代L1が少なくなり、このため、キャップ部40を軸部20dに対して圧入して一体化する時、支持部20cに大荷重が作用したり、組付け性が悪化したりすることを抑制することができる。
また、小径の支持部20cの外径と、軸部20dに圧入固定されたキャップ部40の外径D6との差により、バネ剛性を確保することができて、所期の振動低減性能を確保することができる。さらに、上記キャップ部40により質量調整も容易となる。
この発明の一実施形態においては、上記キャップ部40の圧入方向後端側が圧入時に該キャップ部40の傾きを規制可能な径方向の隙間(クリアランスg1参照)を有して構成されたものである(図5参照)。
この構成によれば、キャップ部40の圧入代L1を少なくしたことに加えて、上記隙間(クリアランスg1参照)によりキャップ部40の圧入時に当該キャップ部40の傾きを規制するので、キャップ部40が圧入しやすくなる。
詳しくは、キャップ部40の圧入方向先端が圧入部(第1軸部21参照)に到達するまでの間、軸部20dとキャップ部40との間の上記隙間(クリアランスg1)により該キャップ部40の傾きを規制しつつ当該キャップ部40を案内するので、キャップ部40が圧入時において軸部20dに斜めに嵌まることを防止することができる。
仮に、上記隙間がない場合、高精度の治具を用いてキャップ部および軸部をセンタリングしようとしても、キャップ部、軸部の製作誤差の累積により、組付け不具合が発生するが、本実施形態によれば、圧入治具も簡易的なものでよくなる。
この発明の一実施形態においては、上記キャップ部40が圧入方向後端にストッパ部44を備えたものである(図5参照)。
この構成によれば、簡単な構成で位置決めを行なうことができる。
この発明の一実施形態においては、上記ストッパ部44に対向する上記軸部20dの角部にテーパ部26を設けたものである(図5参照)。
この構成によれば、上述のテーパ部26を設けたので、軸部20dの角部と、ストッパ部44のコーナアール部Rとの干渉を回避して、両者を適切に組付けることができる。
図7はエンジンのピストン構造の他の実施例を示す部分拡大断面図であって、図7に示すこの実施例では、圧入代L1とキャップ部40の全長とを同一に設定したものである。つまり、キャップ部40が軸部20dに対して圧入方向先端側の一部(第1軸部21の外周部のみ)で圧入されるように構成したものである。
このように構成すると、キャップ部40のコンパクト化を図りつつ、該キャップ部40を軸部20dに対して圧入して一体化する時、支持部20cに大荷重が作用したり、組付け性が悪化したりすることを抑制することができる。
図7に示す実施例においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図7において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の動吸振器は、実施例のダンパ20に対応し、
以下同様に、
隙間は、クリアランスg1に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、図4において固定部20aを隔てた左側の一体型ダンパ20を、右側の組付型ダンパ20と同様(左右対称)に形成し、固定部20aを隔てた左右両側の各ダンパ20を共に組付型ダンパと成してもよい。
また、上記各実施例においては、ピストンピン2の組付方式としてフルフロート式を採用したが、これに限定されるものではなく、ピストンピン2が、コンロッド10のピン挿通孔10dに対して回動可能であり、かつ、ピストン1のボス部1fのピン支持孔1gに固定されたセミフロート式であってもよい。
さらに、図示実施例においては、ディーゼルエンジン用のピストン1を例示したが、本発明はガソリンエンジン用のピストンにも適用することができる。
以上説明したように、本発明は、シリンダ内で往復動するピストンと、小端部が上記ピストンに連結され、かつ大端部がクランクシャフトに連結されるコンロッドと、上記ピストンと上記コンロッドの小端部とを連結する断面中空のピストンピンと、上記ピストンピンの内部に設けられた動吸振器とを備えたエンジンのピストン構造について有用である。
1…ピストン
2…ピストンピン
10…コンロッド
10a…小端部
10b…大端部
20…ダンパ(動吸振器)
20a…固定部
20b…可動部
20c…支持部
20d…軸部
26…テーパ部
40…キャップ部
44…ストッパ部
g1…クリアランス(隙間)

Claims (4)

  1. シリンダ内で往復動するピストンと、
    小端部が上記ピストンに連結され、かつ大端部がクランクシャフトに連結されるコンロッドと、
    上記ピストンと上記コンロッドの小端部とを連結する断面中空のピストンピンと、
    上記ピストンピンの内部に設けられた動吸振器とを備えたエンジンのピストン構造であって、
    上記動吸振器が上記ピストンピンに固定される固定部と、
    上記固定部よりも小径の支持部と、
    上記支持部からピストンピン軸方向に延びる軸部と、
    上記軸部の外周に固定されたキャップ部とを備え、
    上記軸部と上記キャップ部とで可動部を形成し、
    上記支持部は該可動部を上記固定部に対して揺動可能に支持し、
    上記キャップ部が上記軸部に対して圧入方向先端側の一部で圧入されるように構成した
    エンジンのピストン構造。
  2. 上記キャップ部の圧入方向後端側が圧入時に該キャップ部の傾きを規制可能な径方向の隙間を有して構成された
    請求項1記載のエンジンのピストン構造。
  3. 上記キャップ部が圧入方向後端にストッパ部を備えた
    請求項2記載のエンジンのピストン構造。
  4. 上記ストッパ部に対向する上記軸部の角部にテーパ部を設けた
    請求項3記載のエンジンのピストン構造。
JP2014024000A 2014-02-12 2014-02-12 エンジンのピストン構造 Active JP6056784B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014024000A JP6056784B2 (ja) 2014-02-12 2014-02-12 エンジンのピストン構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014024000A JP6056784B2 (ja) 2014-02-12 2014-02-12 エンジンのピストン構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015151878A JP2015151878A (ja) 2015-08-24
JP6056784B2 true JP6056784B2 (ja) 2017-01-11

Family

ID=53894420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014024000A Active JP6056784B2 (ja) 2014-02-12 2014-02-12 エンジンのピストン構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6056784B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB239203A (en) * 1924-09-01 1926-02-04 Alessandro Tebaldi Improvements relating to valves fitted to the pistons of internal combustion engines
JP5084410B2 (ja) * 2007-09-06 2012-11-28 ダイハツ工業株式会社 プロペラシャフト用ダイナミックダンパ
JP2009103256A (ja) * 2007-10-24 2009-05-14 Toyota Motor Corp 振動抑制構造
JP2009127823A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Tokai Rubber Ind Ltd 筒形ダイナミックダンパ
US9926998B2 (en) * 2012-08-29 2018-03-27 Mazda Motor Corporation Piston structure for engine

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015151878A (ja) 2015-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5983750B2 (ja) エンジンのピストン構造
JP6107691B2 (ja) エンジンのピストン構造
JP6156580B2 (ja) エンジンの往復回転機構
US9347396B2 (en) Piston structure for engine
JP6167927B2 (ja) エンジンのピストン構造
JP6112127B2 (ja) エンジンのピストン構造
JP2015161322A (ja) エンジンのコンロッド構造
JP6112038B2 (ja) エンジンのピストン構造及びその製造方法
JP6056784B2 (ja) エンジンのピストン構造
JP6112037B2 (ja) エンジンのピストン構造
US20200292026A1 (en) Mount for vehicle
JP6107765B2 (ja) エンジンのピストン構造
JP6176136B2 (ja) エンジンのピストン構造
JP6107766B2 (ja) エンジンのピストン構造
JP6020057B2 (ja) エンジンのピストン構造
JP6056787B2 (ja) エンジンのピストン構造
US10612615B2 (en) Engine reciprocative rotating mechanism and method for manufacturing the same
US10760636B2 (en) Engine reciprocative rotating mechanism and method for manufacturing the same
JP6481739B1 (ja) エンジンの往復回転機構およびその製造方法
JP2018132089A (ja) トーショナルダンパ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6056784

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150