JP6112038B2 - エンジンのピストン構造及びその製造方法 - Google Patents
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Description
上記動吸振器が上記ピストンピンに固定される固定部と、上記ピストンピンの軸方向に延びる可動部と、上記可動部を上記固定部に対して揺動可能に支持する支持部と、を備えると共に、上記可動部の端部が上記ピストンピンの軸方向端部よりも軸方向外部に位置するように組付けられていることを特徴とする。
また、非接触で動吸振器の固有振動数を計測する場合には、ピストンピンの軸方向端部よりも軸方向外部に位置する可動部の端部を計測対象とすることで、容易に固有振動数を計測することができる。
また、質量調整部による質量調整によって2つの動吸振器の可動部の質量を互いに異ならせた場合、質量の違いによって周波数特性のピーク、つまりは共振周波数を互いにずらすことができ、これによって、共振周波数における振動だけでなく、共振周波数を含む比較的広い範囲の周波数領域で振動を低減することができる。
図面はディーゼルエンジンのピストン構造を示し、図1はエンジンのピストンおよびコンロッドを示す図、図2は図1のA−A線矢視断面図、図3は図2の要部拡大断面図である。
そして上述の各リング溝1b、1c、1dには、図1に示すように、トップリング12、セカンドリング13、オイルリング14がそれぞれ装着されている。
すなわち、ピストンピン2は、コンロッド10のピン挿通孔10dに対して回動可能であると共に、ピストン1のボス部1fのピン支持孔1gに対しても回動可能とされている。
この共振を抑制する(共振周波数における振動を低減する)ために、上記2つのダンパ20がピストンピン2の内部(貫通孔2a内)に設けられている。
しかも、上述の各ダンパ20,20はその軸方向移動を機械的に規制する規制手段を備えている。
また、上述の軸部20dは支持部20cから外端側に向けて、外径がD3の第1軸部21と、外径がD1の第2軸部22と、外径がD2の第3軸部23と、外径がDOの第4軸部24とをこの順に一体形成し、DO<D1<D2<D3の関係式が成立するように各軸部21〜24の外径寸法を設定している。
上述のキャップ部40は、圧入方向先端側に位置する圧入部41と、第4軸部24の外周に遊嵌されるネック部42とを一体形成した2段円筒形状に形成されており、圧入部41の内外径と同一内外径の円筒部43と、ネック部42との間にはストッパ44を形成し、キャップ部40の圧入時に、該ストッパ44が段差面25に当接することで、圧入を完了すべく構成している。
而して、ピストンピン2の段差面2dの最小径部の内径D4に対して、キャップ部40の外径D6(可動部20bの外径)を大きく形成(D6>D4)し、これにより規制手段31を構成したものである。
しかも、ピストンピン2の軸方向端部よりも軸方向外部に位置するように可動部20bの端部20b1を組付けることで、ピストンピン2内部に設けられるダンパ20の端部を研削加工する作業が容易に行える。このため、ダンパ20の固有振動数(共振周波数)の調整を容易に行うことができ、狙いの吸振性能を得ることができる。
また、非接触でダンパ20の固有振動数を計測する場合には、ピストンピン2の軸方向端部よりも軸方向外部に位置する可動部20bの端部20b1を計測対象とすることで、容易に固有振動数を計測することができる。
また、キャップ部40による質量調整によって2つのダンパ20の可動部20bの質量を互いに異ならせた場合、質量の違いによって周波数特性のピーク、つまりは共振周波数を互いにずらすことができ、これによって、共振周波数における振動だけでなく、共振周波数を含む比較的広い範囲の周波数領域で振動を低減することができる。
図8,図9に示すこの実施例2においては、上記実施例1と同様、ピストンピン2の軸方向端部よりも軸方向外部に位置するように各ダンパ20が組付けられており、このうち、組付型ダンパ20では、キャップ部40の軸方向端部が軸部20dの端部よりも軸方向外部に位置している。このため、図7に示す質量調整加工装置60を用いて質量調整を行う際には、端部20b1を構成するキャップ部40の端部に対して研削加工を施すことになる。
図1〜図9で示した実施例1,2においては、固定部20aを隔てた図示右側を組付型のダンパ20とし、固定部20aを隔てた図示左側を一体型ダンパ20としたが、図10,図11で示すこの実施例3においては、固定部20aを隔てた図示の左右両側をそれぞれ図9の図示右側の構成と同等の組付型のダンパ20,20としたものである。
また、上述のキャップ部40の軸方向外端は、軸部20dの対応部に装着したC形クリップ等の係止リング33で抜け止め固定している。
図12,図13に示す実施例4においては、固定部20aを隔てた図示の左右両側をそれぞれ図3の図示左側の構成と同等の一体型のダンパ20,20としたものである。
また、上記実施例1と同様に形成された2つのダンパ20の互いに一体形成された固定部20a(実質的に1つである固定部20aのピストンピン2中心軸方向の中央部)に、環状の溝部20eを形成し、この溝部20eにC形クリップ34を嵌める。一方、ピストンピン2の挿入部2eの内周面には、溝部20eに対応する箇所に、環状の溝部2fを形成しておく。そして、上記C形クリップ34を嵌めたダンパ20を貫通孔2aの一方の開口から挿入すると、C形クリップ34は、内周面の溝部2fが形成されていない部分に接触している状態では縮径しているが、溝部2fに対向する位置で拡径して溝部2fに嵌まり、これにより、固定部20aがピストンピン2の挿入部2eに抜け止めされた状態で固定される。
この発明の動吸振器は、実施例のダンパ20に対応し、
質量調整部は、キャップ部40に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記各実施例においては、ピストンピン2の組付方式としてフルフロート式を採用したが、これに限定されるものではなく、ピストンピン2が、コンロッド10のピン挿通孔10dに対して回動可能であり、かつ、ピストン1のボス部1fのピン支持孔1gに固定されたセミフロート式であってもよい。
また、図示実施例においては、ディーゼルエンジン用のピストン1を例示したが、本発明はガソリンエンジン用のピストンにも適用することができる。
2…ピストンピン
10…コンロッド
10a…小端部
10b…大端部
20…ダンパ(動吸振器)
20a…固定部
20b…可動部
20b1…端部
20c…支持部
20d…軸部
40…キャップ部
Claims (7)
- シリンダ内で往復動するピストンと、
小端部が上記ピストンと連結され、かつ大端部がクランクシャフトに連結されるコンロッドと、
上記ピストンと上記コンロッドの小端部とを連結する断面中空のピストンピンと、
上記ピストンピンの内部に設けられた動吸振器と、を備えたエンジンのピストン構造であって、
上記動吸振器は、上記ピストンおよび上記コンロッドの共振周波数での振動を抑制するように設定され、
上記動吸振器が上記ピストンピンに固定される固定部と、
上記ピストンピンの軸方向に延びる可動部と、
上記可動部を上記固定部に対して揺動可能に支持する支持部と、を備えると共に、
上記可動部の端部が上記ピストンピンの軸方向端部よりも軸方向外部に位置するように組付けられていることを特徴とする
エンジンのピストン構造。 - シリンダ内で往復動するピストンと、
小端部が上記ピストンと連結され、かつ大端部がクランクシャフトに連結されるコンロッドと、
上記ピストンと上記コンロッドの小端部とを連結する断面中空のピストンピンと、
上記ピストンピンの内部に設けられた動吸振器と、を備えたエンジンのピストン構造であって、
上記動吸振器は、中実部材で構成され、
上記動吸振器が上記ピストンピンに固定される固定部と、
上記ピストンピンの軸方向に延びる可動部と、
上記可動部を上記固定部に対して揺動可能に支持する支持部と、を備えると共に、
上記可動部の端部が上記ピストンピンの軸方向端部よりも軸方向外部に位置するように組付けられていることを特徴とする
エンジンのピストン構造。 - シリンダ内で往復動するピストンと、
小端部が上記ピストンと連結され、かつ大端部がクランクシャフトに連結されるコンロッドと、
上記ピストンと上記コンロッドの小端部とを連結する断面中空のピストンピンと、
上記ピストンピンの内部に設けられた動吸振器と、を備えたエンジンのピストン構造であって、
上記動吸振器が上記ピストンピンに固定される固定部と、
上記ピストンピンの軸方向に延び、上記固定部に支持される可動部と、を備えると共に、
上記可動部は、その端部が上記ピストンピンの軸方向端部よりも軸方向外部に位置するように組付けられ、
上記動吸振器が上記固定部から上記ピストンピンの軸方向に延びる軸部を備え、
上記可動部は、上記軸部と、該軸部外周に固定されて揺動可能な質量調整部とから構成され、
上記動吸振器は、上記軸部の端部または上記質量調整部の端部が上記ピストンピンの軸方向端部よりも軸方向外部に位置するように組付けられた
エンジンのピストン構造。 - シリンダ内で往復動するピストンと、
小端部が上記ピストンと連結され、かつ大端部がクランクシャフトに連結されるコンロッドと、
上記ピストンと上記コンロッドの小端部とを連結する断面中空のピストンピンと、
上記ピストンピンの内部に設けられた動吸振器と、を備えたエンジンのピストン構造の製造方法であって、
上記動吸振器が上記ピストンピンに固定される固定部と、
上記ピストンピンの軸方向に延び、上記固定部に支持される可動部と、を備え、
上記動吸振器を、上記可動部の端部が上記ピストンピンの軸方向端部よりも軸方向外部に位置するように組付ける組付け工程を有し、
上記組付け工程は、上記動吸振器を上記ピストンピンに組み付けた後に、上記動吸振器の固有振動数を計測する
エンジンのピストン構造の製造方法。 - 上記組付け工程は、上記動吸振器の固有振動数の計測により、該固有振動数が所定値からずれている際に上記可動部の端部を研削加工し固有振動数を調整する
請求項4記載のエンジンのピストン構造の製造方法。 - 上記固定部から上記ピストンピンの軸方向に延びる軸部を備え、
上記可動部は、上記軸部と、該軸部外周に固定されて揺動可能な質量調整部とから構成され、
上記組付け工程において、上記動吸振器を、上記軸部の端部または上記質量調整部の端部が上記ピストンピンの軸方向端部よりも軸方向外部に位置するように組付ける
請求項4または5記載のエンジンのピストン構造の製造方法。 - 上記動吸振器が2つ設けられており、
上記組付け工程において、上記動吸振器の固有振動数を個別に計測して個別に調整する
請求項4乃至6のうちいずれかに記載のエンジンのピストン構造の製造方法。
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JP2014032454A JP6112038B2 (ja) | 2014-02-24 | 2014-02-24 | エンジンのピストン構造及びその製造方法 |
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