JP2009103256A - 振動抑制構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】制振対象物の共振周波数をずらし、あるいは制振対象物に取り付けられた剛体の質量を変更しても制振対象物の共振周波数を一定にすることにより、十分な振動抑制効果を得ることのできる振動抑制構造を提供する。
【解決手段】振動を生じる制振対象物1に弾性体3が取り付けられ、前記弾性体3よりも剛性の高いベースマス4が前記制振対象物1に取り付けられた振動抑制構造において、前記弾性体3よりも剛性の高い複数の追加マス5が締め付けによる取り付けを可能とする接合用部品6を用いて前記ベースマス4に取り付けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】振動を生じる制振対象物1に弾性体3が取り付けられ、前記弾性体3よりも剛性の高いベースマス4が前記制振対象物1に取り付けられた振動抑制構造において、前記弾性体3よりも剛性の高い複数の追加マス5が締め付けによる取り付けを可能とする接合用部品6を用いて前記ベースマス4に取り付けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、制振対象物に剛体を取り付けることにより、制振対象物の共振周波数をずらし、あるいは制振対象物に取り付けられた剛体の質量を変更しても制振対象物の共振周波数を一定にする振動抑制構造に関するものである。
従来より、制振対象物に弾性体を介して剛体を取り付けることにより、共振周波数付近における制振対象物の振動を抑える振動抑制構造が知られている。この振動抑制構造は、制振対象物の共振周波数付近で制振対象物にとりつけられた剛体が振動することにより、制振対象物の振動を減少させることができる。その一例として、ゴム弾性体に被覆されたマス部材をドライブシャフトの周囲に取り付けた構造のダイナミックダンパーが特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたダイナミックダンパーは、ドライブシャフトの外周を取り囲むように取り付けられており、互いのダイナミックダンパーが嵌合可能となるように複数設けられている。この特許文献1に記載された発明によれば、複数のダイナミックダンパーをドライブシャフトの周囲に取り付ける構造であるため、ダイナミックダンパーのドライブシャフトへの装着が容易になる。
また、特許文献2には、ドライブシャフトの垂直方向に沿って径方向に弾性体が設けられ、この弾性体によりドライブシャフトの外周にマスリングを固定した車両用ドライブシャフトが記載されている。この特許文献2に記載されている車両用ドライブシャフトの発明によれば、ドライブシャフトの垂直方向に弾性体が取り付けられているため、ドライブシャフトの水平方向と垂直方向との共振周波数が異なる。そのために、ドライブシャフトにおける側帯波に対する抑制効果が向上する。
さらに、特許文献3には、当接金具及び取り付け金具の一方の面に加硫ゴムが当接され、当接金具の他方の面に質量部材が当接されているダイナミックダンパが記載されている。
特許文献1に記載された発明では、複数のダイナミックダンパーが相互に嵌まり合うことで、ドライブシャフトの振動が抑制されている。しかしながら、特許文献1に記載された発明では、ダイナミックダンパーをドライブシャフトに取り付ける際の取り付け強度を調節することはできない。そのため、ドライブシャフトの共振周波数付近で生じる振動を有効に抑制するには、適式なゴム弾性体またはマス部材をドライブシャフトに取り付ける必要がある。したがって、ドライブシャフトの共振周波数に適応するゴム弾性体またはマス部材を得るために、ゴム弾性体またはマス部材を交換する作業が生じ、作業工程が増大したり、生産コストが増大する場合がある。
また、特許文献2に記載された発明では、マスリングが弾性体に取り付けられている。そのため、ドライブシャフトの共振周波数の調節においてマスリングを交換する際にマスリングを取り外す必要があり、作業工程が増大したり生産コストが増大する場合がある。
そして、特許文献3に記載された発明では、当接金具に加硫ゴムと質量部材とが取り付けられている。そのため、共振周波数の調節に際して質量部材を取り外して交換する場合があり、これにより作業工程が増大したり、生産コストが増大する場合がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、剛体の取り外しによる共振周波数の調節に加えて、剛体を制振対象物に取り付ける際の接合用部品の締め付け強度の調節により、剛体を制振対象物に組み立てた後の共振周波数の調整を容易にすることを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、振動を生じる制振対象物に弾性体が取り付けられ、前記弾性体よりも剛性の高いベースマスが前記制振対象物に取り付けられた振動抑制構造において、前記弾性体よりも剛性の高い複数の追加マスが締め付けによる取り付けを可能とする接合用部品を用いて前記ベースマスに取り付けられていることを特徴とする振動抑制構造である。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記弾性体は前記追加マスの接触する箇所を有し、この接触する箇所が変形可能である構成であることを特徴とする振動抑制構造である。
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記ベースマスが前記追加マスと前記弾性体との間に取り付けられ、前記ベースマスの外周面に形成されている凸部が前記追加マスの側面と密着することを特徴とする振動抑制構造である。
そして、請求項4の発明は、振動を生じる制振対象物に弾性体が取り付けられ、前記制振対象物に前記弾性体よりも剛性の高いベースマスが取り付けられた振動抑制構造において、前記制振対象物と前記弾性体との間にこの弾性体よりも剛性の高いプレートが挟まれ、複数の前記ベースマスが締め付けによる取り付けを可能とする接合用部品を用いて前記制振対象物に取り付けられていることを特徴とする振動抑制構造である。
したがって、請求項1の発明によれば、締め付け固定するための接合用部品を用いることにより追加マスがベースマスに取り付けられているため、追加マスの交換が容易となり、これにより弾性体のバネ定数が変更される。そのため、制振対象物の共振周波数の調節が容易となる。
また、請求項2の発明によれば、請求項1に記載されている発明の効果に加えて、締め付け固定するための接合用部品を用いることにより、追加マスがベースマスに取り付けられ、この接合用部品の締め付けの程度により追加マスと弾性体との接触面積が変化する。また、この接合用部品の締め付けの程度により弾性体を押圧する追加マスの押圧力が変化する。したがって、弾性体のバネ定数が変更されて、追加マスを交換することなく制振対象物の共振周波数を調節することができる。換言すれば、接合用部品の締め付けの程度を調節することにより、追加マスの質量を増加させる際の共振周波数の低下を防止することができる。
また、請求項3の発明によれば、請求項1に記載されている発明の効果に加えて、凸部が追加マスの側面と密着しているため、追加マスの脱落を防止することができる。
そして、請求項4の発明によれば、弾性体がベースマスとプレートとの間に挟まれているため、ベースマスを取り付けている接合用部品の締め付け強度を変更することにより弾性体が変形する。そのため、弾性体のバネ定数が変更されて、ベースマスを交換することなく制振対象物の共振周波数を調節することができる。換言すれば、接合用部品の締め付けの程度を調節することにより、ベースマスの質量を増加させる際の共振周波数の低下を防止することができる。
(第1の実施例)
この発明を具体例に基づいて説明する。図2は、この発明における振動抑制構造の第1の実施例を説明するための模式図である。図2において、符号1はこの発明における制振対象物であって、ここでは、例えば車両に搭載されているドライブシャフトを制振対象物1とした構成の例を示している。
この発明を具体例に基づいて説明する。図2は、この発明における振動抑制構造の第1の実施例を説明するための模式図である。図2において、符号1はこの発明における制振対象物であって、ここでは、例えば車両に搭載されているドライブシャフトを制振対象物1とした構成の例を示している。
制振対象物1は固有の共振周波数を有しているため、この制振対象物1は特定の振動数に対して大きく振動する。この制振対象物1の共振周波数を制振対象物1に伝達される可能性の低い周波数にずらすことにより、制振対象物1の振動を抑制することが可能である。具体的には、制振対象物1にダイナミックダンパー2を取り付けることにより、制振対象物1の共振周波数をずらすことができる。このダイナミックダンパー2は、重りとバネとダンパーとから構成されている。
図1(a)には、制振対象物1であるドライブシャフトの中心部付近にダイナミックダンパー2を取り付けた構造の軸方向に対する断面模式図が記されている。また、図1(b)には、制振対象物1であるドライブシャフトの中心部付近にダイナミックダンパー2を取り付けた構造について、図1(a)のI方向の矢視断面図が記されている。ドライブシャフト1の中心部付近は筒状に形成され、その外側が弾性体により覆われている。この弾性体は押圧により変形するものであればよいが、以下の説明では加硫ゴム3を用いて説明する。この加硫ゴム3は、生ゴムに硫黄または塩化硫黄などを混ぜて加熱することにより、弾性を増加したゴムである。そのため、この加硫ゴム3は力を加えることにより変形する性質を有する。
この加硫ゴム3の外周面を覆うように、加硫ゴム3よりも剛性の高いベースマス4が加硫ゴム3に取り付けられている。このベースマス4は、制振対象物1の周囲を覆うように制振対象物1に対して周状に取り付けられている。そして、このベースマス4を覆うように加硫ゴム3が取り付けられている。
ベースマス4を覆うように、特定の質量を有する追加マス5が取り付けられている。この追加マス5は、前記制振対象物1及び前記ベースマス4を覆うようにベースマス4に対して周状に取り付けられている。このとき、この追加マス5は複数取り付けられている。この追加マス5は、締め付けによる取り付けを可能とする接合用部品を用いて、ベースマス4に取り付けられている。以下の説明では、接合用部品の一例として、雄ネジ6による取り付けを用いて説明する。ベースマス4の外周面7からベースマス4の内周面8の方向に向けて、雄ネジ6を取り付け可能なネジ穴9が形成されている。そして、追加マス5の外周面10から内周面11方向に向けて雄ネジ6が締め付けられる。したがって、追加マス5は、雄ネジ6を用いてベースマス4に取り付けられている。
図3には、ダイナミックダンパーと加硫ゴムとの接触部の拡大図が記されている。ネジ穴9に嵌合されている雄ネジ6を締め付けることにより、追加マス5がドライブシャフト1の設けられている方向に押さえつけられる。そのため、追加マス5の縁部12が加硫ゴム3と接触して、この加硫ゴム3が追加マス5により押圧される。したがって、加硫ゴム3が縁部12により圧縮されて変形する。
この実施例における震動抑制構造の作用について説明する。制振対象物1の共振周波数は、ダイナミックダンパー2を取り付けることにより変動する。ここで、追加マス5と加硫ゴム3との接触部の拡大図である図3に記されるように、追加マス5の縁部12と加硫ゴム3とが接触しているため、雄ネジ6の締め付けより追加マス5と接触している加硫ゴム3が変形して圧縮される。この圧縮により加硫ゴム3のバネ定数が変更されるため、雄ネジ6の締め付けを調節することにより、共振周波数を調節することが可能となり、制振対象物1にダイナミックダンパー2を取り付けた後の共振周波数の調節が可能となる。
また、制振対象物1にダイナミックダンパー2を取り付けることにより、制振対象物1の共振周波数が低下する。このため、ダイナミックダンパー2を取り付けることによる質量増加に際して共振周波数が変動しないように、雄ネジ6の締め付けを変更することが可能となる。即ち、雄ネジ6の締め付けにより、追加マス5と接触している加硫ゴム3の変形を調節することが可能となり、これにより共振周波数を調節することが可能となる。
(第2の実施例)
図4(a),(b)は、この発明における振動抑制構造の第2の実施例を説明するための模式図であって、前述の図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成と同様の構成の部分については、図1(a),(b)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図4(a),(b)は、この発明における振動抑制構造の第2の実施例を説明するための模式図であって、前述の図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成と同様の構成の部分については、図1(a),(b)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図4(a),(b)においては、第1の実施例と異なり追加マス5が取り付けられることなく構成されている。また、制振対象物1の外周部で、加硫ゴム3と接触する部分には、この加硫ゴム3よりも剛性の高いプレート13が取り付けられている。そのため、プレート13は制振対象物1と加硫ゴム3とに挟まれて取り付けられている。また、雄ネジ6を挿入するネジ穴9は、ベースマス4と加硫ゴム3とプレート13とを貫通して形成されている。そのため、雄ネジ6の締め付けにより、加硫ゴム3がベースマス4とプレート13とに挟まれて圧縮される。
この実施例における震動抑制構造の作用について説明する。制振対象物1の共振周波数は、ダイナミックダンパー2を取り付けることにより変動する。ここで、ベースマス4の内周面11と加硫ゴム3とが接触しているため、雄ネジ6の締め付けよりベースマス4と接触している加硫ゴム3が圧縮されて変形する。この圧縮により加硫ゴム3のバネ定数が変更されるため、雄ネジ6の締め付けを調節することにより、共振周波数を調節することが可能となり、制振対象物1にダイナミックダンパー2を取り付けた後の共振周波数の調節が可能となる。
また、制振対象物1にダイナミックダンパー2を取り付けることにより、制振対象物1の共振周波数が低下する。しかしながら、制振対象物1の共振周波数が変動しないように、雄ネジ6の締め付けを変更することにより、加硫ゴム3の変形している状態、すなわち加硫ゴム3のバネ定数を調節することが可能となる。そのため、ダイナミックダンパー2の取り付けによる制振対象物1の共振周波数の低下を防止し、ダイナミックダンパー2の取り付け前と同一の共振周波数とすることが可能となる。
(第3の実施例)
図5(a),(b)は、この発明における振動抑制構造の第3の実施例を説明するための模式図であって、前述の図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成と同様の構成の部分については、図1(a),(b)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図5(a),(b)は、この発明における振動抑制構造の第3の実施例を説明するための模式図であって、前述の図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成と同様の構成の部分については、図1(a),(b)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図5(a)においては、この追加マス5がベースマス4の外周面に取り付けられている加硫ゴム3と雄ネジ6と密着して取り付けられている。また、ネジ穴9は、追加マス5を貫通してさらにベースマス4の外周面7からベースマス4の途中に至るまで形成されている。追加マス5は、ドライブシャフトの軸方向への断面が矩形となるように、制振対象物1に対して周状に取り付けられている。その際、追加マス5は、制振対象物1に対して複数取り付けられる。
この実施例における震動抑制構造の作用について説明する。制振対象物1の共振周波数は、ダイナミックダンパー2を取り付けることにより変動する。この追加マス5とベースマス4とは、雄ネジ6により取り付けられている。そのため、制振対象物1の共振周波数は追加マス5の取り付けにより低くなる。この共振周波数の調整に際して、加硫ゴム3はほとんど圧縮されない。
(第4の実施例)
図6(a),(b)は、この発明における振動抑制構造の第4の実施例を説明するための模式図であって、前述の図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成と同様の構成の部分については、図1(a),(b)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図6(a),(b)は、この発明における振動抑制構造の第4の実施例を説明するための模式図であって、前述の図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図1(a),(b)に示す第1の実施例における構成と同様の構成の部分については、図1(a),(b)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ベースマス4の外周面7及び側面6に加硫ゴム3が取り付けられている。この加硫ゴム3の外周面と接触して、ベースマス4を覆うように、特定の質量を有する追加マス5が取り付けられている。この追加マス5は、締め付けによる取り付けを可能とする接合用部品を用いることによりベースマス4に取り付けられている。この接合用部品の一例として、以下にスナップリング14を用いた例を説明する。
この追加マス5の外周部には溝15が周回するように設けられており、この溝15にスナップリング14を挿入することができる。このスナップリング14の内径は、追加マス5に設けられている溝の内径よりも僅かに小さくなるように形成されている。そのため、追加マス5が制振対象物1の中心方向に圧縮され、加硫ゴム3が追加マス5により圧縮されて変形する。
追加マス5は制振対象物1の周囲を取り囲むように複数取り付けられている。そして、この追加マス5は、ドライブシャフトの軸線方向の断面がコの字状に形成されている。また、各々の追加マス5とベースマス4とは対に形成されており、追加マス5とベースマス4とはスナップリング14により取り付けられている。
この実施例における震動抑制構造の作用について説明する。制振対象物1の共振周波数は、ダイナミックダンパー2を取り付けることにより変動する。ここで、追加マス5の縁部12と加硫ゴム3とが図3に記されているように接触しているため、スナップリング14の締め付けに伴い追加マス5と接触している加硫ゴム3が変形して圧縮される。この圧縮により加硫ゴム3のバネ定数が変更されるため、スナップリング14の締め付けを調節することにより、共振周波数を調節することが可能となり、制振対象物1にダイナミックダンパー2を取り付けた後の共振周波数の調節が可能となる。
また、制振対象物1にダイナミックダンパー2を取り付けることにより、制振対象物1の共振周波数が低下する。このため、ダイナミックダンパー2を取り付けることによる質量増加に際して共振周波数が変動しないように、スナップリング14の締め付けを変更することが可能となる。即ち、スナップリング14の締め付けにより、追加マス5と接触している加硫ゴム3の変形を調節することが可能となり、これにより共振周波数を調節することが可能となる。
さらに、追加マス5は軸線方向の断面がコ字状に形成されて、ベースマス4と嵌合されている。そのため、追加マス5について軸方向への脱落を防止することができる。そして、スナップリング14を追加マス5の溝15に挿入しているため、追加マス5に加えられる締め付け力の分布が均一となる。
(第5の実施例)
図7(a),(b)は、この発明における振動抑制構造の第5の実施例を説明するための模式図であって、前述の図6(a),(b)に示す第4の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図6(a),(b)に示す第4の実施例における構成と同様の構成の部分については、図6(a),(b)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図7(a),(b)は、この発明における振動抑制構造の第5の実施例を説明するための模式図であって、前述の図6(a),(b)に示す第4の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図6(a),(b)に示す第4の実施例における構成と同様の構成の部分については、図6(a),(b)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図7(a),(b)においては、第4の実施例と異なり追加マス5のドライブシャフトの軸方向の断面が矩形を形成する。この追加マス5はベースマス4に取り付けられて構成されている。そのため、追加マス5について軸方向への脱落を防止するために、ベースマス4の外周面7に追加マス5の高さと概ね同じ高さのガイド16が取り付けられている。このガイド16はベースマス4の外周面7に凸状となるように凸部として形成されている。また、この凸部は追加マス5の側面と密着している。そして、追加マス5は制振対象物1の周囲を囲むように複数取り付けられている。
この実施例における震動抑制構造の作用について説明する。制振対象物1の共振周波数は、ダイナミックダンパー2を取り付けることにより変動する。すなわち、制振対象物1に重りが加えられるため、制振対象物1の共振周波数が低下する。そして、この構造では加硫ゴム3が直接圧縮される構成ではないため、共振周波数を追加マス5の変更により調整することができる。
(第6の実施例)
図8は、この発明における振動抑制構造の第6の実施例を説明するための模式図であって、前述の図6(a)に示す第4の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図6(a)に示す第4の実施例における構成と同様の構成の部分については、図6(a)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図8は、この発明における振動抑制構造の第6の実施例を説明するための模式図であって、前述の図6(a)に示す第4の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図6(a)に示す第4の実施例における構成と同様の構成の部分については、図6(a)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図8においては、ベースマス4の外周面と追加マス5の内周面との間に加硫ゴム3が密着して取り付けられている。換言すれば、ベースマス4と追加マス5との間に加硫ゴム3が挟まれて構成されている。そのため、追加マス5の外周部に取り付けられているスナップリング14により、追加マス5の縁部12が加硫ゴム3を押圧して加硫ゴム3を変形させるとともに、追加マス5の内周面11がベースマス4と追加マス5との間に挟まれている加硫ゴム3を押しつけて変形させる。
この実施例における震動抑制構造の作用について説明する。制振対象物1の共振周波数は、ダイナミックダンパー2を取り付けることにより変動する。そのため、制振対象物1の共振周波数が低下する。また、加硫ゴム3が追加マス5により圧縮されるため、加硫ゴム3のバネ定数が変更される。したがって、スナップリング14の締め付けを調節することにより共振周波数を調節することが可能となり、制振対象物1にダイナミックダンパー2を取り付けた後の共振周波数の調節が可能となる。
(第7の実施例)
図9は、この発明における振動抑制構造の第7の実施例を説明するための模式図であって、前述の図7(a)に示す第5の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図7(a)に示す第5の実施例における構成と同様の構成の部分については、図7(a)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図9は、この発明における振動抑制構造の第7の実施例を説明するための模式図であって、前述の図7(a)に示す第5の実施例における構成を一部改良した構成の例を示している。したがって、図7(a)に示す第5の実施例における構成と同様の構成の部分については、図7(a)と同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図9においては、ベースマス4の外周面と追加マス5の内周面との間に加硫ゴム3が密着して取り付けられている。換言すれば、ベースマス4と追加マス5との間に加硫ゴム3が挟まれて構成されている。そのため、追加マス5の外周部に取り付けられているスナップリング14により、追加マス5の内周面11がベースマス4と追加マス5との間に挟まれている加硫ゴム3を押しつけて変形させる。
この実施例における震動抑制構造の作用について説明する。制振対象物1の共振周波数は、ダイナミックダンパー2を取り付けることにより変動する。そのため、制振対象物1の共振周波数が低下する。また、加硫ゴム3が追加マス5により圧縮されるため、加硫ゴム3のバネ定数が変更される。したがって、スナップリング14の締め付けを調節することにより共振周波数を調節することが可能となり、制振対象物1にダイナミックダンパー2を取り付けた後の共振周波数の調節が可能となる。
なお、実施例では、雄ネジとスナップリングによる追加マス5への締め付けを記載してあるが、追加マス5の締め付けはこれらの部品に限られず、追加マス5もしくはベースマス4を制振対象物1の方向に締め付ける部品であればよい。そのため、追加マス5を締め付ける部品としてボルトとナットを用い、あるいはキャップスクリューを用いても良い。
1…制振対象物、 2…ダイナミックダンパー、 3…加硫ゴム、 4…ベースマス、 5…追加マス、 6…雄ネジ、 7,10…外周面、 8,11…内周面、 9…ネジ穴、 12…縁部、 13…プレート、 14…スナップリング、 15…溝、 16…ガイド。
Claims (4)
- 振動を生じる制振対象物に弾性体が取り付けられ、前記弾性体よりも剛性の高いベースマスが前記制振対象物に取り付けられた振動抑制構造において、
前記弾性体よりも剛性の高い複数の追加マスが締め付けによる取り付けを可能とする接合用部品を用いて前記ベースマスに取り付けられていることを特徴とする振動抑制構造。 - 前記弾性体は前記追加マスと接触する箇所を有し、この接触する箇所が変形可能である構成であることを特徴とする請求項1に記載の振動抑制構造。
- 前記ベースマスが前記追加マスと前記弾性体との間に取り付けられ、前記ベースマスの外周面に形成されている凸部が前記追加マスの側面と密着することを特徴とする請求項1に記載の振動抑制構造。
- 振動を生じる制振対象物に弾性体が取り付けられ、前記制振対象物に前記弾性体よりも剛性の高いベースマスが取り付けられた振動抑制構造において、
前記制振対象物と前記弾性体との間にこの弾性体よりも剛性の高いプレートが挟まれ、複数の前記ベースマスが締め付けによる取り付けを可能とする接合用部品を用いて前記制振対象物に取り付けられていることを特徴とする振動抑制構造。
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