JP4742122B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも一方が振動する第1部材と第2部材との間に設けられ、それら部材間での振動の伝達を抑制する防振装置に係り、特に防振装置の荷重特性の改良に関する。
自動車産業や、精密機器産業、家電、建築等の各種分野では、振動伝達を抑制する防振装置が使用されている。具体的には、対象物と支持部との間に設けられる防振装置は、エンジンや、高速回転するモータ、洗濯機の脱水槽、建築物等に適用されている。防振装置では、対象物と支持部により構成される系の固有振動数を、所定の振動数帯域よりも十分に低く設定することが有効である。その手法として、支持部のばね定数を小さくすることが考えられるが、この場合、ばね定数を小さくすると、荷重を支えるためには、ばねを大きくしなければならない。
そこで、防振装置に皿ばねを用いる手法が提案されている(たとえば特許文献1〜4)。皿ばねの荷重特性は、図13に示す曲線のように設計することができるから、荷重を支えることができるとともにばね定数を小さく設定することができる領域Aを設定することができる。
しかしながら、皿ばねは、その形状が荷重印加により略平坦状をなすように変形するときに、皿ばねの内周縁部および外周縁部が、相手部材に対して摺動して摩擦が発生する。このため、皿ばねの使用範囲を図13の領域Aの範囲に設定した場合、実際の荷重曲線には、図14(A)に示すヒステリシスが生じる。その結果、皿ばねの使用範囲での実質的な動的ばね定数は、図14(A)の点Pと点Qを結ぶ対角線lの傾きとなる。この場合、使用範囲の振幅を小さくしたとき、図14(B)に示すように、対角線lの傾きが大きくなるため、動的ばね定数が大きくなってしまう。
以上のように皿ばねが適用された防振装置では、高周波振動のような微振幅の振動を入力すると、皿ばねの動的ばね定数が大きくなるため、系の固有振動数が増加し、その結果、高周波振動の伝達を抑制できないという問題があった。また、皿ばねでは、実質的な動的ばね定数は相手部材の動摩擦係数に依存するので、皿ばねの設置時に実質的な動的ばね定数を相手部材毎に調べる必要があり、手間がかかっていた。
特開2000−266118号公報 特開平10−311369号公報 特開2003−112533号公報 特許2825893号
したがって、本発明は、高周波振動の伝達を抑制することができ、かつばねの設置時に手間がからない防振装置を提供することを目的としている。
本発明の防振装置は、少なくとも一方が振動する第1部材と第2部材との間に設けられ、第1部材と第2部材との間で振動の伝達を抑制する防振装置であって、孔部を有する本体部と、本体部の内周部および外周部のうちの少なくとも一方の周部に設けられた筒状部と、本体部と筒状部との境界部に形成された角部とを有するばねを備え、ばねの本体部は、第1部材および第2部材からの押圧力の方向に交差する方向に延在し、ばねの筒状部は、本体部の周部から第1部材および第2部材のいずれかの部材に向けて突出してそこに当接する当接部を備え、ばねの角部は、その角度が前記押圧力に応じて変化するように弾性変形可能であり、ばねの当接部は、押圧力が変化しても、ばねの角部が弾性変形することにより、当接部が当接する部材に対して摺動しないことを特徴としている。
本発明の防振装置では、ばねが設けられ、そのばねの本体部は、第1部材および第2部材からの押圧力の方向に交差する方向に延在し、ばねの筒状部は、本体部の周部から第1部材および第2部材のいずれかの部材(以下、相手部材)に向けて突出している。そのような本体部と筒状部の境界部に形成した角部は、荷重印加時に相手部材からの押圧力に応じてその角度を変化させるように弾性変形することができる。この場合、角部は、上記のような位置関係にある本体部と筒状部の境界部に形成された部位であるから、そのような角部は、荷重印加時にその角度を変化させながら、本体部の延在方向における筒状部が設けられた周部の外部側に移動することができる。なお、ここでいう外部側とは、筒状部が設けられた周部が内周部の場合、内周部の内側のことであり、筒状部が設けられた周部が外周部の場合、外周部の外側のことである。
以上のように荷重印加時に角部は弾性変形することができるので、筒状部における角部と相手部材との間の距離を適宜設定することにより、荷重印加時に筒状部の相手部材近傍の部位の変形を防止することができる。これにより、筒状部の相手部材に対する摺動を防止することができるので、筒状部と相手部材との間に摩擦が発生しなく、その結果、ばねの荷重特性にヒステリシスが発生しない。したがって相手部材に摺動しないばねの所定の使用範囲での動的ばね定数は、使用範囲の中心での荷重曲線への接線の傾き(すなわち、静的ばね定数である)となるから、使用範囲の振幅を小さくしても、接線の傾きが変化しない。よって、動的ばね定数は大きくならないから、系の固有振動数を小さくすることができ、高周波振動の振動伝達率を低減することができる。また、相手部材に摺動しないばねでは、動的ばね定数は相手部材の動摩擦係数に依存しないので、ばねの設置時に動的ばね定数を相手部材毎に調べることが不要となり、その結果、手間がかからない。
本発明の防振装置は、種々の構成を用いることができる。第1部材と第2部材との間に、第1部材と第2部材の対向面と垂直な方向にばねを重ね合わせて配置したり、第1部材と前記第2部材の対向面と平行な方向にばねが並べて配置したりすることができる。垂直な方向にばねを重ね合わせて配置する場合、相手部材に当接するばねは相手部材に対して摺動しないことはもちろんのこと、互いに隣接するばね同士も互いに摺動しない。
また、第1部材と前記第2部材を互いを固定する固定治具が設けられ、固定治具は、大径部と、大径部よりも径が小さな小径部とが一体的に形成されて構成される場合、固定治具の大径部が第1部材の外側に配置され、大径部と第1部材の間に、ばねが別途配置される。この場合、固定治具の小径部が、大径部と第1部材との間のばねの本体部の孔、第1部材の孔、および、第1部材と第2部材との間のばねの本体部の孔を挿通され、小径部の端部が第2部材に固定されていることが好適である。
第1部材と第2部材を互いに固定する固定治具を用い、固定治具の大径部と第1部材とを当接させた場合、第1部材および第2部材の一方が振動すると、固定治具を通じて他方の部材に振動が伝達してしまう。しかしながら、上記態様では、固定治具の大径部と第1部材の間に、ばねを別途配置しているので、固定治具を通じた一方の部材の振動の他方の部材への伝達を抑制することができる。また、固定治具の小径部の端部の第2部材への固定具合を変化させることにより、必要に応じて動的ばね定数を調整することができる。
第1部材、第2部材、および、防振装置を備えた系の固有振動数をf、前記部材の振動の振動数をfとすると、数1を満足することが好適である。この態様では、高周波振動の振動伝達率を効果的に低減することができる。
Figure 0004742122
本発明の防振装置によれば、ばねは相手部材に対して摺動しないから、動的ばね定数は大きくならず、その結果、系の固有振動数を小さくすることができ、高周波振動の振動伝達率を低減することができる等の効果を得ることができる
(1)実施形態の構成
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る防振装置の設置状態を表す概略側断面図である。防振装置100は、エンジンやプロペラシャフト等の振動源103に接続されたブラケット101(第2部材)と、車体102(第1部材)との間の振動の伝達を抑制する。ブラケット101は、ボルト104(固定治具)により車体102に固定されている。 防振装置10は、たとえば2個のばね1を備え、一方(図の上側)のばね1は、ボルト104の大径部104Aと車体102との間に配置され、他方(図の下側)のばね1は、ブラケット101と車体102との間に配置されている。
ボルト104の大径部104Aの下面は、上側のばね1の上端部に当接し、ボルト104の小径部104Bは、上側のばね1の孔10A、車体102の孔102A、および、下側のばね1の孔10Aを挿通されている。ボルト104の小径部104Bには、雄ネジが形成され、その下端部はブラケット101における雌ネジが形成された孔101Aと螺合している。この場合、ボルト104の小径部104Bの径は、上側のばね1の孔10Aの径、車体102の孔102Aの径、および、下側のばね1の孔10Aの径よりも小さく、それらの孔に接触していない。
図2は、ばね1の構成を表し、(A)はばね1の斜視図、(B)は、部材X,Yの間に配置されたばね1の右側部分の側断面図である。図2(B)は、ばね1が部材Xと部材Yの間に設置されている状態を表している。なお、図2(B)のばね1が図1の上側のばね1の場合、部材Xは、ボルト104の大径部104A、部材Yは車体102であり、図2(B)のばね1が図1の下側のばね1の場合、部材Xはブラケット101、部材Yは車体102である。
ばね1は、たとえば、ばね鋼や強化材プラスチックからなる。ばね1は、たとえば中心部に孔部10Aが形成された本体部10を備えている。本体部10は、たとえば部材Xおよび部材Yからの押圧力の方向に対して交差する方向に延在する円錐部である。その円錐部は、たとえば下方に向かうに従って傾斜して皿ばねとしての機能を有する。
孔部10Aは、たとえば円形状をなしている。本体部10の内周部には、部材Xに向けて突出する第1円筒部11(筒状部)が設けられている。第1円筒部11の上端部は、部材Xに当接する当接部である。本体部10の外周部には、部材Yに向けて突出する第2円筒部12(筒状部)が設けられている。第2円筒部12の下端部は、部材Yに当接する当接部である。
本体部10と第1円筒部11との境界部には第1角部13が形成され、本体部10と第2円筒部12との境界部には第2角部14が形成されている。第1角部13および第2角部14は、部材Xおよび部材Yからの押圧力に応じて、その角度を変化させるように弾性変形可能である。第1角部13および第2角部14が円弧状をなす場合、その曲率半径は、たとえば本体部10および円筒部11,12の板厚と等しくする。
第1角部13および第2角部14は、種々の手法により形成することができる。第1角部13および第2角部14は、たとえば第1角部13および第2角部14は、本体部10と第1円筒部11の境界部および本体部10と第2円筒部12の境界部を折り曲げて形成することができる。また、たとえば、本体部10と第1円筒部11の溶接および本体部10と第2円筒部12の溶接により形成することができる。
(2)実施形態の動作
防振装置100のばね1の動作について、おもに図3〜5を参照して説明する。図3は、ばね1の動作状態を表し、(A)は、ばね1の動作前(点線)と動作時(実線)の側断面図であり、(B)は、ばね1の動作時の第1角部13および第2角部14の拡大側断面図である。なお、図3では、図2(B)と同様にばね1の右側部分のみを図示している。図4は、ばねの荷重特性を表し、(A)は本発明の防振装置に用いられるばねの荷重曲線、(B)は従来の防振装置に用いられる皿ばねの荷重曲線である。図5は、本発明の防振装置のばね(以下、本発明例のばね)と従来の防振装置の皿ばね(以下、従来の皿ばね)の高周波振動の振動伝達率を表すグラフである。
図3(A)の点線で示すように、部材Xと部材Yの間に配置されたばね1に対して、部材Xから下側方向の荷重を加える。すると、図3(B)の実線で示すように、ばね1は撓んで部材Xが下方に移動する。図中の符号dは、ばね1の撓みの大きさを示している。
ここで、本実施形態では、本体部10は、部材Xからの押圧力の方向に交差する方向に延在し、ばね1の上側において、第1円筒部11は、本体部10の内周部から部材Xに向けて突出してそこに当接している。そのような本体部10と第1円筒部11の境界部に形成した第1角部13は、荷重印加時に部材Xからの押圧力に応じて角度αが変化するように弾性変形することができる。この場合、第1角部13は、上記のような位置関係にある本体部10と第1円筒部11の境界部に形成された部位であるから、そのような第1角部13は、荷重印加時に角度αを変化させながら、本体部10の内周部の外部側(図の左側)に移動することができる。
このように荷重印加時に第1角部13は弾性変形することができるので、第1円筒部11が荷重印加時に部材X側の不変形部分(図3(B)中の点Sより上側)を有するように第1円筒部11の長さを適宜設定することにより、第1円筒部11の部材X側部分の変形を防止することができる。
一方、ばね1の下側において、第2円筒部11は、本体部10の内周部から部材Yに向けて突出してそこに当接している。この場合、第1角部13と同様な機能を有する第2角部14は、荷重印加による弾性変形時に、部材Yからの押圧力に応じて、角度βを変化させながら、本体部10の外周部の外部側(図の右側)に移動することができる。
このように荷重印加時に第2角部14は弾性変形することができるので、第2円筒部12が荷重印加時に部材Y側の不変形部分(図3(B)中の点Tより下側)を有するように第2円筒部12の長さを適宜設定することにより、第2円筒部12の部材Y側部分の変形を防止することができる。
以上のことから、第1円筒部11および第2円筒部12の摺動を防止することができるので、第1円筒部11と部材Xとの間および第2円筒部12と部材Yとの間に摩擦が発生しない。図4(B)に示すように、相手部材と摺動する従来の皿ばねでは、荷重曲線に摩擦によるヒステリシスが発生していたが、図4(A)に示すように、相手部材と摺動しない本発明例のばね1では、荷重曲線に摩擦によるヒステリシスが発生しない。
これにより、従来の皿ばねの使用範囲Aでの実質的な動的ばね定数は、図4(B)の点Uと点Vを結ぶ対角線nの傾きとなる。この場合、使用範囲Aの振幅を小さくしたとき、対角線lの傾きが大きくなるため、動的ばね定数が大きくなってしまう。これに対して、相手部材と摺動しない本発明例のばね1の使用範囲Aでの実質的な動的ばね定数は、使用範囲の中心である点Rでの荷重曲線への接線mの傾き(すなわち、静的ばね定数)となるから、使用範囲Aの振幅を小さくしたときも、接線mの傾きが変化しないため、動的ばね定数は大きくならない。
以上のように本実施形態の防振装置100では、ばね1は部材X,Yに摺動しなく、荷重曲線に摩擦によるヒステリシスが発生しないから、ばね1の使用範囲Aを小さくしたときも、動的ばね定数は大きくならない。これにより、系の固有振動数を小さくすることができ、図5に示すように、高周波振動の振動伝達率を低減することができる。その結果、振動源103によるブラケット101(部材X)の車体102(部材Y)への振動の伝達は、ばね1により防止することができる。特に、ボルト104の大径部104A(部材X)と車体102(部材Y)の間に、ばね1を配置しているので、ボルト104を通じたブラケット101の振動の車体102への伝達を防止することができる。
ここで、部材X、部材Y、および、防振装置100を備えた系の固有振動数f、着目する振動の振動数をfとした場合、その系の固有振動数fを図6に示す振動数fに一致させると、振動の振動数をfは、系の振動特性(図の右側破線の曲線)における振動入力よりも出力の大きな領域のなかにあるので、その振動が増幅されてしまう虞がある。そこで、本実施形態では、その系の固有振動数fを図6に示す振動数fに一致させると、着目する振動の振動数をfは、系の振動特性(図の左側実線の曲線)における振動入力よりも出力の小さな領域のなかにあるので、その振動が減衰される。これにより系の固有振動数fと振動の振動数fとが数1を満足すると、振動数をfは、系の振動特性において振動の出力が入力よりも小さな領域に入るので、振動の伝達を効果的に防止することができる。このように数1を満足することが好適である。
また、部材X,Yに摺動しないばねでは、動的ばね定数は部材X,Yの動摩擦係数に依存しないので、ばね1の設置時に動的ばね定数を部材X,Y毎に調べることが不要となり、その結果、手間がかからない。また、特に、ボルト104の小径部104Bの端部の車体101への締結具合を変化させることにより、必要に応じて動的ばね定数を調整することができる。
(3)変形例
以上のように上記実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。なお、以下の変形例では、上記実施形態と同様な構成要素には同符号を付し、その説明は省略している。
たとえば、上記実施形態では、振動源に結合された第1部材と、対象物である第2部材とを固定治具で連結した系に本発明を適用したが、本発明は、振動源と対象物を含む種々の系に適用することができる。たとえば、図7に示す系では、固定治具で連結されていない対象物201と振動源202との間にばね1を介在している。
本発明の防振装置は、防振のための種々の補助部材を用いることができる。たとえば、図8に示す系では、対象物201と振動源202との間におけるばね1の周囲に、エストラマ弾性体等のダンパ材21を並列に配置することができる。本発明の防振装置に用いられるばね1では、相手部材との摺動を防止することにより、振動の減衰を行うというよりも振動の伝達を防止しており、防振の機能的側面が強い。したがって、上記態様では、制振機能を有するダンパ材21を併用することにより、防振機能に加えて、制振機能を有することができ、その結果、早期に制振を行うことができる。
本発明の防振装置では、複数のばね1を種々の形態で用いることができる。たとえば、図9に示す系では、対象物201と振動源202との間で、対象物201と振動源202の対向面とは垂直な方向にばね1を複数(たとえば3個)重ね合わせて使用している。図10に示すように、対象物201と振動源202との間で、対象物201と振動源202の対向面とは平行な方向にばね1を複数(たとえば2個)並べて使用することができる。
ボルト104は、種々の形状を用いることができる。たとえば、図11に示すボルト104では、小径部104Bにストッパ104Cが一体的に形成されている。ボルト104の部材301への取付では、ストッパ104Cを部材301に当接させることにより、小径部104Bの孔301Aへの螺合が過剰に行われたり不十分に行われたりすることを防止することができ、ボルト104のトルク管理が容易となり、ボルト104によるばね1の高さ設定が容易となる。また、図12に示すボルト104では、小径部104Bの下端部に、小径部104Bよりも小径な小径部104Dが形成されている。小径部104Dは、孔301Aとの螺合部分である。この場合、小径部104B,104Dの境界部にある段差が、図11のストッパ104Cと同様な機能を有する。
本発明の防振装置に用いられるばねは、種々の形状を用いることができる。本発明の防振装置のばねの本体部および筒状部には、軽量化のためにスリットを形成することができる。本発明の本体部は、たとえば、外周部から内周部に向かって下方に傾斜する円錐状、S字状や、階段状、平坦状をなすことができる。筒状部は、筒状であればよく、その側断面形状は、曲線状でもよい。また、上記実施形態では、筒状部である第1円筒部11を部材X向けて突出させてそこに当接させ、かつ筒状部である第2円筒部12を部材Yに当接させたが、第1円筒部11を部材Y向けて突出させてそこに当接させ、第2円筒部12を部材X向けて突出させてそこに当接させてもよい。
加えて、本発明の防振装置に用いられるばねの筒状部が当接するブラケット、車体、および、ボルトの大径部等の部材には、ストッパを形成することができる。また、複数のばねを重ねて使用する場合、ばねの筒状部の互いの当接部を凹凸状とし、互いに嵌合することができる。これら態様では、ばねのヒステリシスの発生をより効果的に防止することができ、その結果、振動の伝達を効果的に防止することができる。
上記実施形態では、第1円筒部11および第2円筒部12を本体部の内周部および外周部に形成したが、第1円筒部11および第2円筒部12のいずれか一方のみに形成してもよい。また、第1角部13および第2角部14の形状は、図示の形状に限定されるものではなく、曲面形状等の種々の形状に変更可能である。以上のような各種変形例は適宜組み合わせることができるのは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る防振装置の設置状態を表す概略側断面図である。 本発明の一実施形態に係るばねの構成を表し、(A)はばねの斜視図、(B)は、部材間に配置されたばねの右側部分の側断面図である。 図1のばねの右側部分の動作状態を表し、(A)は、ばねの動作前(点線)と動作時(実線)の側断面図であり、(B)は、ばねの動作時の第1角部および第2角部の拡大側断面図である。 ばねの荷重特性を表し、(A)は本発明の防振装置に用いられるばねの荷重曲線、(B)は従来の防振装置に用いられる皿ばねの荷重曲線である。 本発明の防振装置のばねと従来の防振装置の皿ばねの高周波振動の振動伝達率を表すグラフである。 系の固有振動数の設定を説明するための振動特性のグラフである。 本発明の一実施形態に係る防振装置の変形例の構成を表す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る防振装置の他の変形例の構成を表す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る防振装置の他の変形例の構成を表す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る防振装置の他の変形例の構成を表す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る固定治具の変形例の構成を表す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る固定治具の他の変形例の構成を表す側断面図である。 皿ばねの荷重特性を表すグラフである。 ヒステリシスが生じる実際の皿ばねの荷重特性を表すグラフであり、(A)は使用範囲の振幅が所定の大きさの場合、(B)は使用範囲の振幅が(A)の場合よりも小さい場合のグラフである。
符号の説明
1…ばね、10…本体部、10A…孔部、11…第1円筒部(筒状部)、12…第2円筒部(筒状部)、13…第1角部(角部)、14…第2角部(角部)、101…ブラケット(第2部材)、102…車体(第1部材)、102…車体(第1部材)、X…部材(大径部、ブラケット)、Y…部材(車体)、103…振動源、104…ボルト(固定治具)、104A…大径部、104B…小径部、α,β…角度

Claims (6)

  1. 少なくとも一方が振動する第1部材と第2部材との間に設けられ、前記第1部材と前記第2部材との間で振動の伝達を抑制する防振装置において、
    孔部を有する本体部と、前記本体部の内周部および外周部のうちの少なくとも一方の周部に設けられた筒状部と、前記本体部と前記筒状部との境界部に形成された角部とを有するばねを備え、
    前記ばねの本体部は、前記第1部材および前記第2部材からの押圧力の方向に交差する方向に延在し、
    前記ばねの筒状部は、前記本体部の前記周部から前記第1部材および前記第2部材のいずれかの部材に向けて突出してそこに当接する当接部を備え、
    前記ばねの角部は、その角度が前記押圧力に応じて変化するように弾性変形可能であり、
    前記ばねの当接部は、前記押圧力が変化しても、前記ばねの角部が弾性変形することにより、前記当接部が当接する前記部材に対して摺動しないことを特徴とする防振装置。
  2. 前記第1部材と前記第2部材との間に、前記第1部材と前記第2部材の対向面と略垂直な方向に前記ばねが複数重ね合わされて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記第1部材と前記第2部材との間に、前記第1部材と前記第2部材の対向面と略平行な方向にばねが複数並べて配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の防振装置。
  4. 前記第1部材と前記第2部材を互いに固定する固定治具が設けられ、
    前記固定治具は、大径部と、前記大径部よりも径が小さな小径部とが一体的に形成されて構成され、
    前記固定治具の前記大径部が前記第1部材の外側に配置され、前記大径部と前記第1部材の間に、前記ばねが別途配置され、
    前記固定治具の前記小径部が、前記大径部と前記第1部材との間の前記ばねの本体部の孔、前記第1部材の孔、および、前記第1部材と前記第2部材との間の前記ばねの本体部の孔を挿通され、前記小径部の端部が前記第2部材に固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防振装置。
  5. 前記筒状部は円筒部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防振装置。
  6. 前記第1部材、前記第2部材、および、前記防振装置を備えた系の固有振動数をf0、前記部材の振動の振動数をf1とすると、数式1を満足することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の防振装置。
    Figure 0004742122
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