JP6056716B2 - 造粒体、その製造方法およびガラス物品の製造方法 - Google Patents

造粒体、その製造方法およびガラス物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、無アルカリガラスの製造に用いられる造粒体、その製造方法およびその造粒体を用いたガラス物品の製造方法に関する。
各種ディスプレイ用ガラス基板には、実質的にアルカリ金属酸化物を含まない無アルカリガラスが求められる。ディスプレイ基板に用いられる無アルカリガラスは、一般的なソーダライムガラスと比較して、高温での溶融を要する。これは、高融点のシリカ原料を多量に用いることと、シリカ原料の溶融を早める作用のあるアルカリ成分を用いないこと等による。
また、ディスプレイ用ガラス基板には、ガラス基板の内部および表面にディスプレイ表示に影響を及ぼす欠点である泡、脈理、未溶解物、ピット、キズ等が無いこと等の高い品質が求められる。しかし、ディスプレイ基板に用いられる無アルカリガラスは、一般的なソーダライムガラスと比較して、ガラス組成の均一性が低下しやすい傾向がある。ガラス組成の均一性が高いガラスを得るためには、ガラス原料を微粒化して未溶融原料を残さないようにすることが有効である。しかし、微粒化したガラス原料を使用する場合は、原料をガラス溶融炉に投入するときにガラス原料が飛散しやすいので、ガラス組成が不安定になること、ガラス原料の一部が無駄になること等の問題が生じる。
微粒化したガラス原料が飛散する問題を解決する方法として、ガラス原料を造粒体にして用いる方法が知られている。例えば、特許文献1には、苛性ソーダや水ガラスをバインダとして造粒体を製造する方法が記載されている。特許文献2には、ホウ酸をバインダとして造粒体を製造する方法が記載されている。特許文献3には、ポルトランドセメントやアルミナセメントを主要ガラス原料としてガラス繊維を製造する方法が記載されている(実施例1等)。アルミナセメントの組成については、SiOが3〜6質量%、Alが49〜57質量%、Feが0.3〜3質量%、CaOが35〜40質量%、MgOが0〜1質量%と記載されている。
特開昭64−51333号公報 国際公開第2012/039327号 特開昭49−19130号公報
しかし、無アルカリガラスの原料を造粒する際には、アルカリ金属を含む苛性ソーダや水ガラスをバインダとして用いることができないので、壊れにくい強固な造粒体を得ることは難しい。
最近では各種ディスプレイ用ガラス基板に求められる特性が多様化し、酸化ホウ素(B)をほとんど含有しない無アルカリガラスが求められるようになっている。しかし、酸化ホウ素の含有量が少ないガラスや、酸化ホウ素を含有していないガラスのためのガラス原料を造粒する場合には、ホウ酸をバインダとして壊れにくい強固な造粒体を得ることが難しい。
また、本発明者らは、アルミナセメントを含むガラス原料を造粒することを試みたが、壊れにくい強固な造粒体を形成することができなかった。
本発明は、上記課題を解決する発明であり、無アルカリガラスの製造に用いることができる造粒体の製造方法を提供する。
本発明は、上記課題を解決するための以下の[1]〜[15]である。
[1] ガラス原料組成物と水を混合することによる造粒体の製造方法であって、ガラス原料組成物は、式xRO・Alで表わされるアルミネート(ただし、xは1〜3であり、RはSrおよびBaの一方または両方である。)を含むアルミニウム源およびケイ素源を必須とする無アルカリガラスの製造に用いられる造粒体の製造方法。
[2] ガラス原料組成物が、さらに酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムの一方または両方を含む[1]の造粒体の製造方法。
[3] ガラス原料組成物が、さらに硫酸塩および硝酸塩の一方または両方を含む[1]または[2]の造粒体の製造方法。
[4] ケイ素源がシリカであり、シリカの平均粒子径が2〜150μmである[1]〜[3]の造粒体の製造方法。
[5] 式xRO・Alにおけるxが1である[1]〜[4]の造粒体の製造方法。
[6] ガラス原料組成物が、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して酸化物換算で、SiOを40〜85質量%、Alを5〜30質量%、MgOを0〜18質量%含み、CaOとSrOとBaOの総量が2〜40質量%、かつ、SrOとBaOの総量が0質量%超である[1]〜[5]の造粒体の製造方法。
[7] ガラス原料組成物と水を混合しながら固めて造粒体を得る[1]〜[6]の造粒体の製造方法。
[8] ガラス原料組成物と水を混合した後、圧縮成形して造粒体を得る[1]〜[6]の造粒体の製造方法。
[9] ガラス原料組成物は、ホウ酸および酸化ホウ素を実質的に含有しない、または、ホウ酸および酸化ホウ素の総量がガラス原料組成物100質量%に対して0質量%超かつ3質量%以下である[1]~[8]の造粒体の製造方法。
[10] 無アルカリガラスからなるガラス物品の製造に用いる造粒体であって、造粒体は、ケイ素源およびアルミニウム源を必須とし、アルミニウム源が、3SrO・Al・6HO、3BaO・Al・6HO、ならびに3SrO・Al・6HOおよび3BaO・Al・6HOの固溶体、から選ばれる少なくとも1種である造粒体。
[11] 造粒体の平均粒子径が50μm〜50mmである[10]の造粒体。
[12] 造粒体は、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して酸化物換算で、SiOを40〜85質量%、Alを5〜30質量%、MgOを0〜18質量%含み、CaOとSrOとBaOの総量が2〜40質量%、かつ、SrOとBaOの総量が0質量%超である造粒体である[10]〜[12]の造粒体。
[13] [1]〜[9]の造粒体の製造方法により造粒体を得て、その造粒体を加熱してガラス溶融物を得て、そのガラス溶融物を成形し徐冷してガラス物品を得るガラス物品の製造方法。
[14] [10]〜[12]の造粒体を、加熱してガラス溶融物を得て、そのガラス溶融物を成形し徐冷してガラス物品を得るガラス物品の製造方法。
[15] 無アルカリガラスからなるガラス物品が、ガラス物品100質量%に対して酸化物換算で、SiOを40〜85質量%、Alを5〜30質量%、MgOを0〜18質量%含み、CaOとSrOとBaOの総量が2〜40質量%、かつ、SrOとBaOの総量が0質量%超である[13]または[14]のガラス物品の製造方法。
本発明の造粒体の製造方法によれば、壊れにくい強固な造粒体を製造することができる。
本発明の造粒体は、無アルカリガラスの製造に用いる造粒体として使用できる。
本発明のガラス物品の製造方法によれば、本発明の造粒体を用いることにより、ガラス組成の均一性が良好な無アルカリガラスのガラス物品が得られる。
ガラス物品の製造工程の一例を示すフローである。 調製例1で得られたアルミネートの粉末X線回折スペクトルである。 調製例2で得られたアルミネートの粉末X線回折スペクトルである。 例1で得られた造粒体の粉末X線回折スペクトルである。
本明細書において、ガラスの成分はSiO、Al、SrOおよびBaO等の酸化物で表し、ガラス全体に対する各成分の含有量(ガラス組成)は酸化物基準の質量百分率で表す。
本明細書において「ガラス原料組成物」は、ガラスの原料となる複数の成分(「ガラス原料」ということがある)からなる組成物である。ガラス原料としては、酸化物、複合酸化物および熱分解により酸化物となりうる化合物が挙げられる。その化合物としては、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物などが挙げられる。
本明細書において「造粒体」は、ガラス原料組成物を造粒したものであって、基本的に1個の造粒体中に、ガラスの製造に必要な全ての成分を含む。造粒体は、例えば1個の造粒体を加熱溶融してガラス化させると、得ようとするガラス組成のガラスが得られるものである。
本明細書において、組成量の全体量に用いる「造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%」とは、ガラスの原料となりうる成分として本発明の造粒体以外の成分を用いない場合に、該造粒体を溶融して得られるガラス溶融物が固化したもの(無アルカリガラス)の全質量を意味する。なお、造粒体を溶融、成形、徐冷(固化)、後加工してガラス物品を製造する一連の工程において、ガラスの原料となりうる成分として本発明の造粒体以外の成分を用いない場合には、各工程の製造物におけるガラス組成(ガラスの原料となりうる成分の組成)は互いに等しい。ただし、後加工工程での表面処理等によってガラス物品の表面に加工される成分は、ガラス物品の組成(ガラス組成)には含まれないものとする。
本明細書において「平均粒子径」は、特に断りのない限り、積算分率における50%径(D50)である。D50が1mm以下の場合には、レーザー回折法を用いて測定された体積基準の積算分率における50%径をD50とする。D50が1mm超の場合には、篩で分級して平均粒子径を求める方法(篩分け法)で測定された重量累計の50%径をD50とする。レーザー回折法による粒子径測定方法としては、JIS Z8825−1(2001)に記載の方法を用いる。
本明細書において数値範囲を示す「〜」は、特段の定めがない限り、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
以下、本発明の造粒体の製造方法およびガラス物品の製造方法について詳細に説明する。
≪造粒体の製造方法≫
本発明の造粒体の製造方法は、ガラス原料組成物と水を混合することによる造粒体の製造方法である。
混合する水の量は、ガラス原料組成物100質量%に対して5〜30質量%が好ましく、10〜26質量%がより好ましく、15〜25質量%がさらに好ましい。ガラス原料組成物に対する水の量は、不足すると強固な造粒体が得られ難い。ガラス原料組成物に対する水の量が過剰であると、造粒体が造粒時に例えばミキサーなどの装置の表面に付着しやすくなる。
<ガラス原料組成物>
本発明においてガラス原料組成物は、アルミニウム源およびケイ素源を必須とする。
[アルミニウム源]
本発明のガラス原料組成物は、式xRO・Alで表されるアルミネート(以下、アルミネート(1)という。)を含むアルミニウム源を必須とする。式中のxは1〜3である。xは1または3が好ましく、1がより好ましい。式中のRはSrおよびBaの一方または両方である。RがSrおよびBaの両方であるとは、RがSrであるアルミネート(1)とRがBaであるアルミネート(1)の固溶体であることをいう。アルミネート(1)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
RがSrであるアルミネート(1)としては下記組成式(S1)および(S2)で表されるストロンチウムアルミネート(以下、それぞれ(S1)および(S2)ということもある。)からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
SrO・Al …(S1)、
3SrO・Al …(S2)。
RがBaであるアルミネート(1)としては下記組成式(B1)および(B2)で表されるバリウムアルミネート(以下、それぞれ(B1)および(B2)ということもある。)からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
BaO・Al …(B1)、
3BaO・Al …(B2)。
アルミネート(1)は、硬化速度が速くなりすぎない点で、(S1)、(B1)、並びに(S1)及び(B1)の固溶体からなる群より選ばれる1種以上であることがより好ましい。
アルミネート(1)はSr、Baの他に製造上の不純物を含んでもよい。
アルミネート(1)は水と接触すると水和してゲル化することができ、その後に硬化する性質(水硬性)を有する。
アルミネート(1)が(S1)、(S2)、またはそれらの混合物であると、そのアルミネート(1)が水と接触したときに3SrO・Al・6HOが生成しうる。
アルミネート(1)中のバリウムアルミネートが(B1)、(B2)、またはそれらの混合物であると、アルミネート(1)が水と接触したときに3BaO・Al・6HOが生成しうる。
本発明において、ガラス原料組成物がアルミネート(1)を含有することにより、強固な造粒体が得られる。これはアルミネート(1)が水と接触して硬化する際の硬化速度が、ガラス原料を混合する速度に対して、速すぎず、遅すぎないためと考えられる。
アルミネート(1)の入手方法としては、次の方法が好ましい。
ストロンチウムアルミネートは、ストロンチウム化合物とアルミニウム化合物とを混合して加熱する方法によって得ることができる。例えば、炭酸ストロンチウム(SrCO)と酸化アルミニウム(Al)のモル比が1対1よりAlがやや多い割合となるように混合し、たとえば1300〜1600℃に加熱して焼結することにより、SrO・AlとAlの混合物が得られる。その混合物を、公知の粉砕方法で粉砕することにより、ストロンチウムアルミネート(SrO・Al)と酸化アルミニウム(Al)の混合粉末が得られる。
バリウムアルミネートは、バリウム化合物とアルミニウム化合物とを混合して加熱する方法によって得ることができる。例えば炭酸バリウム(BaCO)と酸化アルミニウム(Al)のモル比が1対1よりAlがやや多い割合となるように混合して加熱することによりBaO・AlとAlの混合物が得られる。その混合物を、公知の粉砕方法で粉砕することにより、バリウムアルミネート(BaO・Al)と酸化アルミニウム(Al)の混合粉末が得られる。
ガラス原料組成物には、アルミネート(1)以外のアルミニウム源として、酸化アルミニウムを含有してもよいので、前述の方法で得られたストロンチウムアルミネート、バリウムアルミネートは混合粉末のままで用いることができる。
アルミネート(1)の量は、ガラス原料組成物100質量%に対してアルミネート(1)が1〜60質量%であることが好ましく、2〜20質量%であることがより好ましい。アルミネート(1)の量がその範囲内の下限値以上であると、強固な造粒体が得られやすく、上限値以下であると造粒時に、例えばミキサーなどの装置の表面に造粒体が付着しにくい。ガラス原料組成物100質量%に対して、(S1)および(B1)の総量が1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることが好ましい。
ガラス原料組成物は、アルミニウム源としてアルミネート(1)以外のその他のアルミネートを含有してもよい。その他のアルミネートとしては、例えばSrO・6Al、SrO・2Al3、BaO・6Al、BaO・2Al3、CaO・Al、CaO・2Alが挙げられる。これらのアルミネート(1)以外のアルミネートも、水と接触すると水和してゲル化した後に硬化する性質(水硬性)を有する。
ガラス原料組成物が、アルミネート(1)以外のその他のアルミネートを含む場合、その含有量は造粒体が強固になる点で、ガラス原料組成物100質量%に対してその他のアルミネートは20質量%以下が好ましく10質量%以下がより好ましい。
ガラス原料組成物はアルミニウム源として、アルミネート(1)の他に酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム等を含有してもよい。
[ケイ素源]
ケイ素源は、取り扱いやすさの点で粉末状のシリカであることが好ましい。シリカ以外のケイ素源としては、灰長石(アノーサイト)などを使用してもよい。シリカは、入手しやすさの点でケイ砂であることが好ましい。ケイ砂以外のシリカとしては、石英、クリストバライト、非晶質シリカ等を用いてもよく、これらの2種以上を適宜混合して用いてもよい。
ガラス原料組成物は、ガラス原料組成物100質量%に対してシリカを40〜85質量%含有することが好ましく、40〜60質量%含有することがより好ましい。シリカの含有量がこれらの範囲内であれば、造粒体の形状を保ちやすい。
[カルシウム源、マグネシウム源等]
ガラス原料組成物は、ケイ素源およびアルミニウム源以外のその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、カルシウム源、マグネシウム源等が挙げられる。また、硝酸、硫酸、塩酸、リン酸およびアンモニア等を含んでもよい。
ガラス原料組成物には、カルシウム源として、酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムの一方または両方が含まれることが好ましい。ガラス原料組成物が酸化カルシウムまたは水酸化カルシウムを含有すると、水と混合したときにゲル状のカルシウム水和物が生じうる。そのゲル状のカルシウム水和物は造粒体のバインダとして作用する。
また、ガラス原料組成物に酸化カルシウムまたは水酸化カルシウムが含まれると、水と混合したときに、アルミネート(1)の硬化が促進される。
酸化カルシウムまたは水酸化カルシウムは粉末であることが好ましい。
ガラス原料組成物100質量%に対する、酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムの総量は1〜20質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。酸化カルシウムと水酸化カルシウムの総量が上記範囲内であると強固な造粒体が得られやすい。
ガラス原料組成物は、上記のガラス原料の他に、ガラスの製造工程中でCaO、SrO、またはBaOとなり得る化合物を含有してよい。具体例としては、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の炭酸塩が挙げられる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。
ガラス原料組成物は、ドロマイトを含有してもよい。ドロマイトはカルシウムとマグネシウムの炭酸塩からなる鉱物(理想化学組成:CaO・MgO・2CO)であり、ガラス原料として広く利用されている。
ガラス原料組成物は、マグネシウム源として酸化マグネシウムおよび水酸化マグネシウムから選択される1種以上を含有することが好ましく、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムから選択される1種以上を更に含有することがより好ましい。ガラス原料組成物中のマグネシウム源の総量は、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対してMgO換算で0.1〜18質量%が好ましく、2〜18質量%がより好ましい。ガラス原料組成物がこれらのマグネシウム含有化合物を含有すると、造粒体が固くなりやすい。
ガラス原料組成物は、ガラスの清澄剤や色調調整剤となる成分を含有することができる。清澄剤や色調調整剤となる成分としては、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム等の塩化物成分;硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩成分;硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム等の硝酸塩成分;蛍石(CaF)、弁柄(Fe)、等が挙げられる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。
特に清澄剤または色調調整剤となる成分として、硫酸塩成分および硝酸塩成分の一方また両方を用いることは、アルミネート(1)で表されるアルミネート、および任意に用いられるその他のアルミネートの硬化速度を速くする場合に好ましい。硫酸塩成分および硝酸塩成分の量は、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して、0.1〜2.0質量%が好ましく、0.5〜1.0質量%がより好ましい。
上記塩化物成分および硫酸塩成分は通常、水に対する溶解度が大きいため水と混合することによって溶解または微小化するため、塩化物成分および硫酸塩成分のD50は特に限定されない。
[ガラス原料組成物の組成]
ガラス原料組成物の組成は、ガラス溶融工程で揮散しやすい成分を除き、酸化物換算でほぼ目的とするガラスの組成と同じになるように調整されることが好ましい。
本発明において目的とするガラスは、NaO、LiO、KO等のアルカリ金属酸化物を実質的に含有しない無アルカリガラスであることが好ましい。ここで実質的に含有しないとは、ガラス原料組成物中のアルカリ金属源の量が、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して酸化物換算で、0.1質量%以下であることをいい、0.02質量%以下がより好ましい。このアルカリ金属源量の下限は0質量%であり、0質量%であるとは検出限界以下であることを意味する。
ガラス原料組成物は、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して酸化物換算で、SiOを40〜85質量%、Alを5〜30質量%、MgOを0〜18質量%含み、CaOとSrOとBaOの総量が2〜40質量%、かつ、SrOとBaOの総量が0質量%超であることが好ましい。目的とするガラスは、このほかに非金属酸化物(イオウ酸化物など)、ハロゲンなどを少量含有してもよい。イオウ酸化物やハロゲンはガラス溶融工程で揮散しやすいので、溶融条件等を考慮してガラス組成物中には多めに添加することが好ましい。
本発明においてはガラス原料組成物がアルミネート(1)を含むため、ガラス原料組成物にはSrOとBaOの一方または両方が含まれる。ガラス原料組成物は、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して酸化物換算で、CaOを0〜18質量%含み、SrOとBaOの総量が2〜35質量%、CaOとSrOとBaOの総量が2〜40質量%であることが好ましい。
ガラス原料組成物は、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して酸化物換算で、SiOを45〜65質量%、Alを10〜25質量%、MgOを2〜18質量%、CaOを2〜18質量%含み、かつSrOとBaOを総量が2〜15質量%であるガラス原料組成物がより好ましい。
ガラス原料組成物は、ホウ酸および酸化ホウ素を含まないことが好ましい。ここでのホウ酸はオルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸等のホウ素の酸素酸の総称である。また、酸化ホウ素はBに代表されるホウ素酸化物をいう。ガラス原料組成物がホウ酸を含有する場合、ホウ酸と水が混合されることでホウ酸溶液を生じる。酸化ホウ素が水と混合されると、少なくとも部分的に溶解してホウ酸溶液を生じる。造粒体の原料にホウ酸溶液が含まれていると、アルミネート(1)、および任意に用いられるその他のアルミネートの硬化速度が遅くなりすぎるおそれがある。
ガラス原料組成物中に含まれるホウ酸および酸化ホウ素の総量は0〜3質量%が好ましく、0〜1質量%がより好ましく、0質量%がさらに好ましい。0質量%であるとは、検出限界以下であることを意味する。
本発明のガラス原料組成物は、無アルカリガラスの製造に用いられる造粒体の製造に用いられることから、アルカリ金属源を実質的に含有しない。ガラス原料組成物中のアルカリ金属源の量は、ガラス原料組成物100質量%に対して酸化物換算で、1質量%以下であり、0.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましい。
ガラス原料組成物がアルカリ金属源を前記量よりも多い量で含有する場合、ガラス原料組成物と水を混合するときにアルカリ金属イオンが溶出してアルカリ溶液を生じるおそれがある。造粒体の原料にアルカリ溶液が含まれると、アルミネート(1)、および任意に用いられるその他のアルミネートの硬化速度が速くなりすぎるおそれがある。
また、ガラス原料組成物がアルカリ金属源を多量に含有する場合には、造粒体を無アルカリガラスの製造に用いることが困難である。
[ガラス原料の平均粒子径]
ガラス原料組成物に含まれるガラス原料は、後の工程において取り扱いがしやすい点で粉末状とすることが好ましい。粉末は適切な粒子径であることが好ましい。
たとえば、ガラス原料組成物が粉末状のシリカを含有する場合、シリカのD50は2〜150μmが好ましい。シリカのD50は100μm以下がより好ましく、50μm以下がさらに好ましく、30μm以下がさらにより好ましい。シリカのD50は5μm以上がより好ましく、10μm以上がさらに好ましい。
シリカのD50が上記範囲の上限値以下であると強固な造粒体が得られやすい。また、造粒体を加熱してガラス溶融物を製造する際に溶け残りが生じ難く、均質なガラス溶融物が得られやすい。上記範囲の下限値以上であると、造粒体を製造するときにガラス原料の凝集や飛散が生じにくい。
アルミネート(1)は、粉末状のアルミネート(1)を用いるのが好ましい。粉末状のアルミネート(1)のD50は、1〜100μmが好ましく、2〜80μmがより好ましい。粉末状のアルミネート(1)のD50は、上記範囲の下限値以上であると造粒体を製造するときにガラス原料の凝集や飛散が生じにくく、上限値以下であると比較的短時間で造粒体を製造することができる。
粉末状のアルミネート(1)は、アルミネート(1)のみからなる粒子の場合や、各粒子が酸化アルミニウム、その他のアルミネート等を含有する場合がある。
ガラス原料組成物が粉末状の酸化カルシウムを含有する場合、酸化カルシウムのD50は、1〜100μmが好ましく、2〜20μmがより好ましい。酸化カルシウムのD50が上記範囲の下限値以上であると造粒体を製造するときにガラス原料の凝集や飛散が生じにくく、上限値以下であると均質なガラス溶融物が得られやすい。
ガラス原料組成物が粉末状の水酸化カルシウムを含有する場合、水酸化カルシウムのD50は、1〜100μmが好ましく、2〜20μmがより好ましい。水酸化カルシウムのD50が上記範囲の下限値以上であると造粒体を製造するときにガラス原料の凝集や飛散が生じにくく、上限値以下であると均質なガラス溶融物が得られやすい。
酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、蛍石、弁柄は、水に対する溶解度が比較的小さい難水溶性原料であるため、ガラス原料組成物と水を混合したときに微小化しにくい。ガラス原料組成物が粉末状のこれら難水溶性原料を含有する場合、各難水溶性原料のD50は、100μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましく、20μm以下がさらに好ましい。難水溶性原料のD50の下限値は特に限定されないが、1μm以上が好ましく、2μm以上がより好ましい。
難水溶性原料のD50が、上記範囲の上限値以下であると均質なガラス溶融物が得られやすく、上記範囲の下限値以上であると、造粒体を製造するときにガラス原料の凝集や飛散が生じにくい。
ガラス原料は、必要に応じて予め微粒子化して用いることが好ましい。または、難水溶性原料を含むガラス原料組成物と水を混合するときには、ボールミル等を用いてガラス原料を微粒子化することが好ましい。
塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の粉末は、水に対する溶解度が大きいので、混合前のD50が大きくても水と混合したときに容易に溶解または微小化する。したがって、これらの粉末のD50は特に限定されない。
ガラス原料を粉末状で用いる場合の各成分に対する粉末のD50は、ガラス原料組成物を造粒して得られる造粒体のD50に応じて、適切な大きさに調整することが好ましい。造粒体のD50に対して、ガラス原料のD50が大きすぎると、個々の造粒体の組成が相互に不均一になるおそれがある。
例えば造粒体のD50が3mm以下の場合には、ガラス原料のD50は、50μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、10μm以下が特に好ましい。
また、ガラス原料のD50は、造粒体のD50の1/200〜1/10が好ましく、1/100〜1/20がより好ましい。
ガラス原料のD50と造粒体のD50の比率が上記範囲を満たす場合であっても、ガラス原料組成物を調製する前に、ガラス原料を微粒子化する工程を行うことが、製造されるガラスの均質性向上の点で好ましい。
<ガラス原料組成物を造粒する工程>
ガラス原料組成物を造粒する工程において、ガラス原料組成物と水を混合すると、ガラス原料の表面が水に接する。ガラス原料組成物にはアルミネート(1)が含まれており、そのアルミネート(1)が水と接触することによって、ゲル状の水和物が形成されうる。このゲル状の水和物は、他のガラス原料を結合すると考えられる。
ガラス原料組成物と水を混合する方法としては、ガラス原料組成物を混合した後に水を加えてさらに混合する方法、および、ガラス原料組成物や水の全部を一度に混合せずに、分割して混合を繰り返す方法がある。後者の方法において、水溶性のガラス原料を水に溶解させ、これを水に不溶性または難水溶性のガラス原料と混合することが好ましい。また、アルミネート(1)を含むガラス原料は、最初の段階で水と混合することが好ましい。水に不溶性または難溶性のガラス原料は、予め撹拌混合して用いることが、造粒体中の組成ばらつきが小さくなるため、好ましい。
造粒方法としては、ガラス原料組成物と水を混合した後に圧縮成形して造粒する方法、ガラス原料組成物と水を混合しながら圧縮せずに造粒する方法が挙げられる。本発明においては、目的とする造粒体のD50に応じて適切な造粒方法を用いることが好ましい。
たとえば、造粒体のD50を15mm超にしたい場合は、ガラス原料組成物を造粒する工程において、ガラス原料組成物と水とを混合した後に圧縮成形し、造粒体とすることが好ましい。以下では、この方法で得られる造粒体をブリケットという。
ガラス原料組成物の混合は、ガラス原料組成物が十分均質になる程度に行うことが好ましい。混合後のガラス原料組成物と水とを圧縮成形する方法は、公知の方法を適宜用いることができる。
ガラス原料組成物と水とを圧縮成形するための器具としては、例えば打錠機、押出成形機、ブリケットマシン等を適宜用いることができる。
D50が15mm以下である造粒体を得たい場合は、ガラス原料組成物と水を混合しながら圧縮しないで固めて造粒体を得ることが好ましい。
ガラス原料組成物と水を混合する方法は、公知の方法が適用でき、特に限定されない。ガラス原料組成物と水を混合するための装置としては、ボールミル、ヘンシェルミキサー、押し出し造粒機、撹拌造粒機または転動造粒機等が利用できる。ガラス原料組成物と水が均一に効率よく混合されやすい点で、転動造粒機を用いる方法(転動造粒法)が好ましい。
ガラス原料組成物に水を添加する方法として、ガラス原料組成物に水を噴霧する方法を用いることができる。ガラス原料組成物への水の噴霧は、撹拌中のガラス原料組成物に対して行ってもよいし、静止中のガラス原料組成物に対して行ってもよい。造粒は、水とガラス原料組成物が接した部分から始まるので局所的にガラス原料組成物が硬化することを防ぐため、造粒工程で加える水の全量を短時間、例えば1秒間〜30分間、好ましくは1秒間〜10分間で加えることが好ましい。
転動造粒法としては、例えば、所定量のガラス原料組成物と所定量の水とを転動造粒機の容器内に入れ、容器を回転させることにより造粒する方法や、所定量のガラス原料組成物を転動造粒機の容器内に入れ、容器を回転させることによりガラス原料組成物を混合転動撹拌させながら、ガラス原料組成物に所定量の水を噴霧することにより造粒する方法が挙げられる。転動造粒機の容器としては、皿状、円筒状、円錐状の回転容器や、振動型容器などを使用できる。
また、転動造粒法に用いられる転動造粒機は、例えば、垂直方向に対して傾いた方向を回転軸として回転する容器と、容器内で回転軸を中心として容器と反対方向に回転する回転翼とを備えるものなどが挙げられる。このような転動造粒機としては、例えば、アイリッヒ・インテンシブミキサ(アイリッヒ社製)、レーディゲミキサー(レーディゲ社製)等が挙げられる。
造粒工程において、ガラス原料組成物を水とともに混合する時間等の混合条件は、ガラス原料の種類や量、水の量、使用する装置などに応じて適宜決定できる。
ガラス原料組成物と水を混合しながら造粒して造粒体に成形する際に、アルミネート(1)が水と接触して水和物が生成するときに発熱する。造粒工程におけるガラス原料組成物の温度は、50℃以上になることが工程を短縮できる点で好ましい。ガラス原料組成物の温度が高すぎると、ガラス原料組成物の硬化が局所的に促進され希望する造粒体ができない場合や、予定する造粒体の大きさにならない場合がある。
また、予めアルミネート(1)を含む粉末を水と混合して水和させる予備水和工程を行った後に、アルミネート(1)を含む粉末を除いたガラス原料組成物と混合すると、均一に混合しやすい点で好ましい。予備水和工程で用いる水の量は、造粒工程で用いる水の一部または全部であってよい。この水の量はアルミネート(1)を含む粉末と、任意に用いられるその他のアルミネートの粉末の総量100質量%に対して、50〜200質量%が好ましく、50〜100質量%がより好ましい。
造粒工程で得られる造粒体は水を含んでいるので、乾燥してもよい。造粒体を乾燥する場合の温度は、例えば800℃以下であり、500℃以下が好ましい。乾燥する温度は、作業効率の点で80〜200℃がより好ましい。得られた造粒体は、必要に応じて、篩分けしてもよい。
<造粒体>
本発明の造粒体はガラス物品の製造に用いる造粒体であって、ケイ素源およびアルミニウム源を必須とする。造粒体の組成は、これを加熱溶融してガラス化させたときに所望のガラス組成を有するガラス物品が得られるように調整する。造粒体中のアルカリ金属成分の量は、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して酸化物換算で、1質量%以下であり、0.1%質量以下が好ましく、0.02質量%以下がより好ましい。
本発明の造粒体中のアルミニウム源には、3SrO・Al・6HO、3BaO・Al・6HO、ならびに3SrO・Al・6HOおよび3BaO・Al・6HOの固溶体、から選ばれる少なくとも1種が含まれる。これらは、アルミネート(1)と水が接触して生成される成分である。この成分はバインダとして作用するため、強固な造粒体が得られる。
これらの成分は粉末X線回折法で得られるX線回折スペクトルを解析することによって確認できる。具体的にはCuKα線を用いる場合、3SrO・Al・6HOの211面の回折線は2θが16.619度、420面の回折線は2θが30.634度、642面の回折線は2θが52.462度に現れる。
造粒体中の3SrO・Al・6HO、3BaO・Al・6HO、ならびに3SrO・Al・6HOおよび3BaO・Al・6HOの固溶体、から選ばれる少なくとも1種の総量は、造粒体100質量%に対して、1〜60質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましい。この総量が上記範囲の下限値以上であると強固な造粒体が得られやすい。
造粒体の組成は、通常、清澄剤を除いて造粒体を溶融して得られるガラス溶融物の組成とほぼ等しい。造粒体を溶融して得られるガラス溶融物に酸化ホウ素が含まれる場合には、ホウ酸の揮発を考慮して多めに加えることが好ましい。造粒体を溶融して得られるガラスに酸化ホウ素が含まれない場合でも、造粒体中のホウ酸が揮発すれば、造粒体にホウ酸があってもよい。
本発明の造粒体のD50は50μm〜50mmであることが好ましい。造粒体のD50が上記の範囲であれば、煤塵が生じにくく、かつ均質性の高い造粒体が得られやすい。
造粒体がブリケットである場合、ブリケットの形状は、例えば球体、円筒体、直方体、楕円体などである。ブリケットが球体の場合のD50は、1〜50mmが好ましく、5〜30mmがより好ましい。ブリケットが楕円体等の場合は、長径の平均値が、5〜50mmであることが好ましく、10〜30mmであることがより好ましい。上記範囲の下限値以上であると一般的なブリケットマシンで容易に成形することができ、上限値以下であると均質なガラスが得られやすい。
ガラス原料組成物と水を混合しながら固めて造粒体とする場合、造粒体の形状は、例えば球体である。造粒体が球体の場合のD50は、50μm〜15mmが好ましく、1〜10mmがより好ましい。上記範囲の下限値以上であると造粒体自体が煤塵となりにくく、上限値以下であると均質性の高い造粒体が得られやすい。
特に、後述する気中溶融法でガラス溶融物を製造する方法に用いられる造粒体のD50は、50〜1000μmが好ましく、50〜800μmがより好ましい。造粒体のD50が50μm以上であると、原料の飛散等を少なくすることができ好ましい。また、造粒体のD50が1000μm以下であると、速やかにガラス化しやすい点で好ましい。造粒体のD50は、ガラス原料組成物の組成、造粒工程における混合方法や混合時間等の条件などに応じて調整できる。気中溶融法でガラス溶融物を製造する場合、造粒体は、ガラス組成の均一なガラス物品が得られるように、粒度のばらつきが小さいものであることがより好ましい。
後述する普通溶融法でガラス溶融物を製造する方法に用いられる造粒体のD50は、1〜50mmが好ましく、1〜15mmがより好ましい。造粒体のD50が上記範囲であると、溶融時の巻き込み泡が少なくなりやすい。
普通溶融法により製造したガラス溶融物を用いてガラス物品を製造する場合は、造粒体が有機物を含有しないことが好ましい。造粒体が有機物を含有する場合には、ガラス物品の色調や外観を損ねることがあるからである。
≪ガラス物品の製造方法≫
本発明のガラス物品の製造方法の一実施態様は、本発明の造粒体を、加熱してガラス溶融物を得て、そのガラス溶融物を成形し徐冷してガラス物品を得る方法である。本発明のガラス物品の製造方法の他の実施態様は、本発明の造粒体の製造方法により造粒体を、加熱してガラス溶融物を得て、そのガラス溶融物を成形し徐冷してガラス物品を得る方法である。
<溶融工程>
造粒体の溶融方法は、ガラス原料を溶融する公知の方法が適用でき、特に限定されない。造粒体の溶融は、シーメンス型やるつぼ型のガラス溶融炉を用いる普通溶融法で行ってもよく、気中溶融法で行ってもよい。
大型の装置を用いて大量のガラスを製造する場合などには、造粒体とガラス板などを破砕して得られるカレットを混合して投入してもよい。本発明の造粒体は、造粒体とカレットを混合して投入する場合でも壊れにくいので好ましい。カレットは本発明の造粒体から得られるガラス溶融物と等しいガラス組成を有するものであることが好ましい。具体的には、本発明の造粒体を使用して得られるガラス物品のカレットやガラス物品を製造する工程で生じるカレットを使用することが好ましい。
[普通溶融法]
普通溶融法によって造粒体を溶融する場合は、ガラス溶融炉内に造粒体を投入し、加熱して融解を進行させ、徐々にガラス溶融物とする。ガラス溶融炉内にガラス溶融物が存在する場合は、ガラス溶融物の液面上に造粒体を投入し、造粒体が塊(バッチ山、batch pileともいう。)となったものをバーナー等によって加熱して溶融する。
[気中溶融法]
気中溶融法は、気相雰囲気中でガラス原料を溶融させて溶融ガラス粒子とし、その溶融ガラス粒子を集積してガラス溶融物とする方法である。気中溶融法は、インフライト・メルティング・メソッド(In−flight−melting method)とも呼ばれる。気中溶融法によって造粒体を溶融する場合は、まず造粒体を気中加熱装置の高温の気相雰囲気中に導入し、気相雰囲気内で溶融して溶融ガラス粒子とする。気中加熱装置は公知のものを使用できる。本発明の造粒体は壊れにくいため、搬送時等に、粒子同士や粒子と搬送路内壁等との衝突が生じても微粉の発生が抑えられる。
次いで、気中加熱装置内の溶融ガラス粒子を集積してガラス溶融物を得、取り出したガラス溶融物を、次の成形工程に供する。溶融ガラス粒子を集積する方法としては、例えば、気相雰囲気中を自重で落下する溶融ガラス粒子を、気相雰囲気下部に設けた耐熱容器に受けて集積する方法が挙げられる。
<成形工程および徐冷工程>
図1は本発明のガラス物品の製造方法の一例を示す流れ図である。符号S1はガラス溶融工程である。
まず、ガラス溶融工程S1で得たガラス溶融物を、成形工程S2で目的の形状に成形した後、徐冷工程S3にて徐冷する。その後、必要に応じて後加工工程S4において切断や研磨など、公知の方法で後加工を施すことによりガラス物品G5が得られる。ここで、後加工工程とは、ガラス物品のガラス組成に影響を及ぼさない前記の後工程以外に、表面処理工程等であってもよい。
ガラス物品が板状の物品である場合、成形工程はフロート法、ダウンドロー法、フュージョン法等の公知の方法で行うことができる。フロート法は、溶融スズ上でガラス溶融物を板状に成形する方法である。徐冷工程S3も公知の方法で行うことができる。ガラス物品の製造において、本発明の造粒体を用いることによりガラス原料の飛散を防止しつつ、良好な品質のガラス物品を得ることができる。
<ガラス物品>
本発明におけるガラス物品とは、造粒体を溶融工程で溶融した後に、成形して、徐冷し、つぎに必要に応じて切断する、ことにより所望の形状にしたものをいう。ガラス物品の形状としては、平板状、曲面状、筒状、容器状等が挙げられる。なお、ガラス物品は、溶融工程の後の工程において、または、ガラス物品とした後において、表面処理を行ったものでもよい。
本発明の方法で製造されるガラス物品は無アルカリガラスからなるガラス物品であることが好ましい。ガラス物品は以下のガラス成分を含有することが好ましい。ただし、以下のようにガラス物品のガラス成分を示す場合のガラス物品100質量%とは、造粒体を溶融して得られるガラス溶融物が固化したものの全質量を表し、後加工工程での表面処理等によってガラス物品の表面に加工される成分の質量を含まないこととする。
ガラス成分;(ガラス物品100質量%に対する酸化物換算表示):
SiO;40〜85質量%、
Al;5〜30質量%、
MgO;0〜18質量%、
CaOとSrOとBaOの総量;2〜40質量%(ただしSrOとBaOの総量が0質量%超)。
ガラス物品は、このほかに非金属酸化物(イオウ酸化物など)、ハロゲンなどを少量含有していてもよい。非金属酸化物とハロゲンの総量は0〜5質量%であることが好ましい。
ガラス物品は、ガラス物品100質量%に対して酸化物換算で、CaOを0〜18質量%含み、SrOとBaOの総量が2〜35質量%、かつ、CaOとSrOとBaOの総量が2〜40質量%であることが好ましい。
さらに、ガラス物品は、ガラス物品100質量%に対して酸化物換算で、SiOを45〜65質量%、Alを10〜25質量%、MgOを2〜18質量%、CaOを2〜18質量%含み、SrOとBaOの総量が2〜15質量%であることがより好ましい。
本発明のガラス物品は板状のガラス物品であることが好ましい。板状のガラス物品はディスプレイ基板等に用いられる。ガラス物品が板状のガラス物品である場合は、ガラス物品はMgOを0.4質量%以上含有することが好ましい。そのガラス組成は、フロート法を用いて板状に成形するのに適している。
ガラス物品は、Bを含有しないか、またはBの含有量が少ないことが好ましい。ガラス物品におけるBの含有量は、ガラス物品100質量%に対して酸化物換算で、0〜3質量%が好ましく、0〜1質量%がより好ましく、ゼロ質量%がさらに好ましい。これは、Bが少ないとガラスの歪点が高くなるからである。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[調製例1:アルミネートの調製]
炭酸ストロンチウム(SrCO)と酸化アルミニウム(Al)のモル比が1対1.5となるように秤量し、10分間混合した。その後、それらを直径が約150mm、高さが約50mmの円筒形の白金容器に詰め込み、1350℃に保たれた電気炉に入れて焼成した。冷却後、D50が50μm程度になるように粉砕してストロンチウムアルミネートを含有する粉末(以下「SA粉末」という。)を得た。
図2に、得られたSA粉末についてCuKα線を用いた粉末X線回折法で得られたX線回折スペクトルを示す。図2において黒丸(●)を付したピークはSrO・Alの回折ピークであり、白丸(○)を付したピークはSrO・6Alの回折ピークであり、三角(△)を付したピークはAlの回折ピークである。この結果からわかるように、SrO・6Al等の量は少ない。したがってストロンチウムアルミネート(SrO・Al)と酸化アルミニウム(Al)の含有量の質量比は、おおよそ80対20であり、本例のSA粉末100質量%は、概ねストロンチウムアルミネート(SrO・Al)80質量%と酸化アルミニウム(Al)20質量%とからなる。
[調製例2:アルミネートの調製]
炭酸バリウム(BaCO)と酸化アルミニウム(Al)のモル比が1対1.5となるように秤量し、調製例1と同様にして焼成および粉砕を行ってバリウムアルミネートを含有する粉末(以下「BA粉末」という。)を得た。
図3に、得られたBA粉末についてCuKα線を用いた粉末X線回折法で得られたX線回折スペクトルを図3に示す。図3において黒丸(●)を付したピークはBaO・Alの回折ピークであり、三角(△)を付したピークはAlの回折ピークである。この結果より、得られたBA粉末はバリウムアルミネート(BaO・Al)と酸化アルミニウム(Al)の混合粉末であることが確認できる。バリウムアルミネート(BaO・Al)及び酸化アルミニウム(Al)がその他の成分を含まないものと仮定して算出されるバリウムアルミネート(BaO・Al)と酸化アルミニウム(Al)との含有量の質量比は、おおよそ83対17であった。このことから本例のBA粉末100質量%はバリウムアルミネート(BaO・Al)83質量%と酸化アルミニウム(Al)17質量%である。
[例1〜9:造粒体の製造例]
調製例1、2で得たSA粉末、BA粉末を用いて造粒体を製造した。例8、9はSA粉末、BA粉末のいずれも用いない比較例である。
表1、2に示すガラス原料欄の配合に応じて粉末状のガラス原料3kg分を秤量した。硫酸マグネシウムは7水和物、塩化マグネシウムは6水和物である。アルミナセメントは、AGCセラミックス社製アルミナセメント1号(AC−1)であり、カルシウムアルミネート(CaO・Al)を主成分として含有するセメントであって、質量百分率表示の化学組成が、SiOが4.0%、Alが55.0%、Feが1.0%、TiOが2.7%、CaOが36.0%、MgOが0.6%である。
例1、2、9のガラス原料の配合は、表3に示すガラス組成G1のガラスが得られる配合であり、例3〜8のガラス原料の配合は、表3に示すガラス組成G2のガラスが得られる配合である。表3のガラス組成G1とガラス組成G2には、アルカリ金属とホウ酸は含まない。
表1、2に示すアルミネート(1)の含有量は、SA粉末中またはBA粉末中のアルミネート(1)の含有割合と、SA粉末またはBA粉末の配合量から計算で求めたガラス原料中のアルミネート(1)の総量(単位:質量%)である。
レーザー回折法で測定した各原料のD50を表4に示す。表4に示していない硫酸マグネシウムおよび塩化マグネシウムについてはD50を測定しなかった。この理由は、これらの原料が容易に水に溶けるからである。
転動造粒機(アイリッヒ社製:アイリッヒ・インテンテンシブミキサーR02型)を用いて、以下の手順で造粒した。
ガラス原料3.0kgのうち、硫酸マグネシウムと塩化マグネシウムを水570gに溶かし、残りを転動造粒機に投入した。パン回転数42rpm、ロータ回転数900rpm、混合時間30秒間の条件で混合した。
続いて、ロータを止め、パンのみを回転させながら、硫酸マグネシウムと塩化マグネシウムを溶かした水570gを投入し、ロータ回転数を3000rpmに上げて18分間造粒を行った。この間に様子を見ながら水を合計で20g追加した。
次いで、ロータ回転数を900rpmに下げて1分間整粒を行った後、ステンレス製の容器に入れ、熱風乾燥器中で、80℃、12分間の加熱乾燥を行って造粒体を得た。
得られた造粒体について、篩で分級して平均粒子径を求める方法(篩分け法)による重量累計の50%径(D50)を測定した。結果を表1、2に示す。例9は造粒できなかったので平均粒子径を求めなかった。
図4に、例1で得られた造粒体について、CuKα線を用いた粉末X線回折法で得られたX線回折スペクトルを示す。このX線回折スペクトルにおいて黒丸(●)を付したピークは3SrO・Al・6HOの回折ピークであり、三角(△)を付したピークは3CaO・Al・6HOの回折ピークであり、×を付したピークはSiOの回折ピークであり、菱形(◇)を付したピークはAlの回折ピークである。すなわち、3SrO・Al・6HOの回折ピークは、16.619度、30.634度等で確認できる。
[例10:造粒体の製造例]
本例では、予めアルミネート(1)を含む粉末を水と混合して水和させる予備的な水和工程を行った後に、アルミネート(1)を含む粉末を除くガラス原料組成物と混合する方法を用いて造粒体を製造した。
まず、質量百分率表示で表2に示す配合でガラス原料3kg分を秤量した。このうちBA粉末330gを、水200gに分散させ室温下に6時間放置して水和させて、スラリー状とした。硫酸マグネシウムと塩化マグネシウムを水370gに溶かし水溶液とした。
例1と同じ転動造粒機を用いて、以下の手順で造粒した。
ガラス原料3.0kgのうち、BA粉末、硫酸マグネシウムおよび塩化マグネシウム以外を除いた残りを転動造粒機に投入した。パン回転数42rpm、ロータ回転数900rpm、混合時間30秒間の条件で混合した。
続いて、ロータを止め、パンのみを回転させながら、予め調製しておいたBA粉末のスラリー、および硫酸マグネシウムと塩化マグネシウムを溶かした水溶液を投入し、ロータ回転数を3000rpmに上げて10分間造粒を行った。この間に様子を見ながら水を合計で20g追加した。
次いで、ロータ回転数を900rpmに下げて1分間整粒を行った後、ステンレス製の容器に入れ、熱風乾燥器中で、80℃、12分間の加熱乾燥を行って造粒体を得た。
[造粒体の固さ]
得られた造粒体について、以下の手順で固さを評価した。
厚さが約1mmで縦20mm×横20mm程度の大きさの無アルカリガラスカレット50gと造粒体50gとを250mlのポリ容器に入れて200回振り混ぜた後、開き目が約200μmの篩を通過した粒子の重量を測定して、その粒子の重量の元の重量に対する割合を微粉化率(単位:%)とした。この値が小さいほど強固な造粒体で、微粉化しにくく飛散しにくいことを示す。
微粉化率に基づいて造粒体の固さを評価した。微粉化率の値が2%未満である場合を「A」、2%以上4%未満である場合を「B」、4%以上20%未満である場合を「C」、20%以上を「D」とした。造粒体の固さは、A、BまたはCであることが好ましい。
結果を表1、2に示す。
Figure 0006056716
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Figure 0006056716
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表1、2の結果に示されるように、ガラス原料の一部として、アルミネート(1)を含むSA粉末またはBA粉末を用いた例1〜7は、強固な造粒体が得られた。例1〜7の造粒体は、アルカリ金属およびホウ素を含まないため、ホウ酸(B)を含有しない無アルカリガラスの製造に好適である。
例1と例2を比較すると、水酸化カルシウムを用いた例1は、造粒体の微粉化率がより低くなっている。例3、例4と例5を比較するとアルミネート(1)の含有量が少ない例5は、造粒体がやや微粉化しやすい。
一方、ガラス原料組成物中にアルミネート(1)が含まれない例8で得られた造粒体は、微粉化しやすかった。このため、例8で得られた造粒体は、ガラス製造工程中で造粒体の微粉化が生じやすく、ガラス組成の均一性が低下しやすい。
例9は、アルミネート(1)を含まないため、上記のとおり造粒できなかった。
例10は、予めアルミネート(1)を水と混合して水和させる予備的な水和工程を行っているため混合時間を短縮できた。
[ガラス物品の製造]
例1〜7の造粒体を白金坩堝に入れて1550℃の電気炉に60分間加熱して溶融し、白金坩堝ごと徐冷した。その後、白金坩堝内のガラスをコアドリルでくり抜いて研磨し、ガラス物品を得た。そのガラス物品のガラス組成を分析した結果、清澄剤としてのClとSOを除き、ほぼ表3に示したとおりの目標のガラス組成が得られた。
S1 ガラス溶融工程
S2 成形工程
S3 徐冷工程
S4 後加工工程
G5 ガラス物品

Claims (15)

  1. ガラス原料組成物と水を混合することによる造粒体の製造方法であって、ガラス原料組成物は、式xRO・Alで表わされるアルミネート(ただし、xは1〜3であり、RはSrおよびBaの一方または両方である。)を含むアルミニウム源およびケイ素源を必須とする無アルカリガラスの製造に用いられる造粒体の製造方法。
  2. 前記ガラス原料組成物が、酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムの一方または両方を含む請求項1に記載の造粒体の製造方法。
  3. 前記ガラス原料組成物が、硫酸塩および硝酸塩の一方または両方を含む請求項1または2に記載の造粒体の製造方法。
  4. 前記ケイ素源がシリカであり、該シリカの平均粒子径が2〜150μmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の造粒体の製造方法。
  5. 前記式xRO・Alにおけるxが1である請求項1〜4のいずれか一項に記載の造粒体の製造方法。
  6. 前記ガラス原料組成物が、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して酸化物換算で、SiOを40〜85質量%、Alを5〜30質量%、MgOを0〜18質量%含み、CaOとSrOとBaOの総量が2〜40質量%、かつ、SrOとBaOの総量が0質量%超である請求項1〜5のいずれか一項に記載の造粒体の製造方法。
  7. 前記ガラス原料組成物と水を混合しながら固めて造粒体を得る請求項1〜6のいずれか一項に記載の造粒体の製造方法。
  8. 前記ガラス原料組成物と水を混合した後、圧縮成形して造粒体を得る請求項1〜6のいずれか一項に記載の造粒体の製造方法。
  9. 前記ガラス原料組成物は、ホウ酸および酸化ホウ素を含有しない、または、ホウ酸および酸化ホウ素の総量がガラス原料組成物100質量%に対して0質量%超かつ3質量%以下である請求項1〜8のいずれか一項に記載の造粒体の製造方法。
  10. 無アルカリガラスからなるガラス物品の製造に用いる造粒体であって、
    前記造粒体は、ケイ素源およびアルミニウム源を必須とし、
    前記アルミニウム源が、3SrO・Al・6HO、3BaO・Al・6HOならびに3SrO・Al・6HOおよび3BaO・Al・6HOの固溶体、から選ばれる少なくとも1種である造粒体。
  11. 前記造粒体の平均粒子径が50μm〜50mmである請求項10に記載の造粒体。
  12. 前記造粒体が、造粒体から得られる無アルカリガラス100質量%に対して酸化物換算で、SiOを40〜85質量%、Alを5〜30質量%、MgOを0〜18質量%含み、CaOとSrOとBaOの総量が2〜40質量%、かつ、SrOとBaOの総量が0質量%超である造粒体である請求項10または11に記載の造粒体。
  13. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の造粒体の製造方法により造粒体を得て、該造粒体を加熱してガラス溶融物を得て、該ガラス溶融物を成形し徐冷してガラス物品を得るガラス物品の製造方法。
  14. 請求項10〜12のいずれか一項に記載の造粒体を、加熱してガラス溶融物を得て、該ガラス溶融物を成形し徐冷してガラス物品を得るガラス物品の製造方法。
  15. 無アルカリガラスからなるガラス物品が、ガラス物品100質量%に対して酸化物換算で、SiOを40〜85質量%、Alを5〜30質量%、MgOを0〜18質量%含み、CaOとSrOとBaOの総量が2〜40質量%、かつ、SrOとBaOの総量が0質量%超である請求項13または14に記載のガラス物品の製造方法。
JP2013184370A 2013-09-05 2013-09-05 造粒体、その製造方法およびガラス物品の製造方法 Active JP6056716B2 (ja)

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