JP6142869B2 - 造粒体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス原料混合物の造粒体およびその製造方法に関する。
ガラスの製造において、原料粉末を溶解窯に投入する際に、原料粉末が飛散すると、ガラス組成の均質性が低下する問題や、原料が無駄になる問題等が生じることから、原料粉末を造粒して用いる方法が提案されている。
造粒体の製造方法(造粒法)には、主に、湿式法であるスプレードライ法と準乾式である乾式造粒法がある。スプレードライ法は、例えば、ボールミル等の粉砕撹拌装置を用い、ガラス原料混合物に水を供給して、ガラス原料混合物を粉砕しながら攪拌して原料スラリーを調製し、該原料スラリーをスプレードライヤー等の噴霧手段を用いて、高温雰囲気中に噴霧して乾燥固化させることにより造粒体を得る方法である。
乾式造粒法は、例えば攪拌造粒方式の造粒装置内に原料を入れ、数%〜十数%の水を添加して撹拌する。これにより原料粒子が凝集して造粒体粒子が形成され、造粒体粒子の集合である造粒体が得られる。得られた造粒体を取り出した後、必要であれば乾燥機で水分を除去する。さらに必要であれば篩い分けして粗粒を除去する。
乾式造粒法は原料の粉砕工程を伴わないため、原料として用いた粒子はその大きさを維持したまま造粒体となるのが大きな特徴であり、スプレードライ法よりも粒径が比較的大きい造粒体粒子を形成するのに好適に用いられる。また、スプレードライ法に比べて乾燥にかかるエネルギーが少なくてすむ上、設備全体のサイズも比較的コンパクトで、工場内に造粒設備を設けることができるためトラック等の輸送費もかからず比較的低コストである点で有利である。
下記特許文献1には、ガラスの均質度を向上させ、欠陥を低減させるために、乾式造粒法に用いるシリカ原料粉末を微粉にして、得られる造粒体のD10を、シリカ原料粉末のD90の5〜30倍とする方法が記載されている。
下記特許文献2は、ガラス原料混合物の造粒体を加熱したときに、固体状反応によりケイ酸カルシウムマグネシウムを生成させてガラスを製造する方法に関するもので、標準的なガラス反応に対して固体状反応への熱力学的優位性を助成するために、乾式造粒法に用いるカルシウム源材料のD90を75μm未満とすることが記載されている。
日本特開2009−179508号公報 日本特許第4219816号公報
乾式造粒法で造粒体を製造する際、原料粒子の一部が、凝集した造粒体粒子に取り込まれずに、微細な粒子(微粉)として造粒体中に存在する。かかる微粉は、空気等の巻き込みによる泡の発生や、粉塵、ガラス素地中の脈理や溶け残りのスカムの原因になり得る。
例えば、造粒体を使用して気中溶解法でガラスを製造する場合に、微粉は粉塵となり、それらは排ガスラインの煙道の閉塞やバグフィルターの詰まりの原因になり、連続運転が困難になるため好ましくない。
また本発明者等の知見によれば、ガラス原料の中でも酸化アルミニウム(アルミナ)とケイ砂は微粉となりやすい。アルミナ、およびケイ砂は溶融し難いため、これらの微粉は、造粒体を平窯で溶融させてガラスを製造する際に、ガラス素地の上層部でのスカムと呼ばれる溶け残り部が発生する原因となったり、微粉による巻き込み泡が混入する原因となる。
したがって、特にSiOとAlを主成分とするアルミノシリケートガラスの原料として用いられる造粒体において、微粉を低減することは重要である。
なお、造粒体を製造した後に、篩分けをして微粉を除去する方法も考えられるが、この方法では原料の歩留まりが悪くなるとともに、工程数が増え、高コストになる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、アルミノシリケートガラスの原料として用いられるガラス原料混合物の造粒体であって、造粒体製造時の微粉発生を低減できる造粒体、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を要旨とするものである。
(1)ケイ砂および酸化アルミニウムを少なくとも含み、ガラスの製造に用いられるガラス原料混合物の造粒体であって、
前記造粒体中の非水溶性成分の粒度分布曲線において、粒径50μmを超える粒子の割合が6体積%以下、かつ小粒径側から体積累計90%の粒径を表わすD90が45μm以下であり、
前記造粒体の、下記の測定方法で求めたD50が350〜1000μmであることを特徴とする造粒体。
造粒体のD50の測定方法:前記造粒体を水分量が2質量%以下の状態とし、目開き1mmの篩を用いて篩分けをし、篩を通過した通過分の粒度分布曲線を測定し、該粒度分布曲線における体積累計メディアン径を表わすD50を求める。
(2)前記造粒体の、水銀圧入法で測定した充填率が75%以上である上記(1)に記載の造粒体。
(3)前記造粒体の嵩密度が1.1g/ml以上である上記(1)または(2)に記載の造粒体。
(4)ガラス原料を混合したガラス原料混合物を粉砕することなく造粒する造粒体の製造方法であって、
前記ガラス原料混合物が、少なくともケイ砂および酸化アルミニウムを含み、
該ガラス原料混合物中の非水溶性成分の粒度分布曲線において、粒径50μmを超える粒子の割合が6体積%以下、かつ小粒径側から体積累計90%の粒径を表わすD90が45μm以下であり、
前記造粒体の、下記の測定方法で求めたD50が350〜1000μmであるあることを特徴とする造粒体の製造方法。
造粒体のD50の測定方法:前記造粒体を水分量が2質量%以下の状態とし、目開き1mmの篩を用いて篩分けをし、篩を通過した通過分の粒度分布曲線を測定し、該粒度分布曲線における体積累計メディアン径を表わすD50を求める。
(5)前記ガラス原料混合物に水を添加して前記造粒を行い、前記水の添加量が、前記ガラス原料混合物と前記水の添加量の合計に対して6.5〜10質量%である、(4)に記載の造粒体の製造方法。
)前記ガラス原料混合物を造粒する方法が転動造粒法である上記(4)または(5)に記載の造粒体の製造方法。
)上記(4)〜(6)のいずれかに記載の製造方法により造粒体を製造し、
該造粒体を溶融させて溶融ガラスを形成する溶融ガラスの製造方法。
)上記(4)〜(6)のいずれかに記載の製造方法により造粒体を製造し、該造粒体を溶融させて溶融ガラスを製造し、該溶融ガラスを用いてガラス製品を製造する、ガラス製品の製造方法。
)前記ガラス製品のガラス組成が、
SiO:50〜60質量%、
Al:15〜20質量%、
:6〜10質量%、
CaO:2〜6質量%、
MgO:1〜5質量%、
Fe:0.01〜0.1質量%、
SrO:5〜10質量%である、上記()に記載のガラス製品の製造方法。
10)ガラス原料のうち、非水溶性成分として、
D50が1〜30μmのケイ砂(SiO)を65〜75体積%、
D50が1〜7μmの酸化アルミニウムを7〜15体積%、
D50が3〜11μmの水酸化マグネシウムを0.1〜10体積%、
D50が5〜20μmのドロマイトを5〜15体積%、
D50が2〜10μmの炭酸ストロンチウムを3〜15体積%、
D50が5〜30μmの蛍石(CaF)を0.1〜2体積%、および
D50が5〜50μmの酸化鉄(Fe)を0.001〜0.1体積%を含むガラス原料混合物を用いる上記()に記載のガラス製品の製造方法。
本発明によれば、アルミノシリケートガラスの原料として用いられる造粒体であって、造粒体製造時の微粉発生を低減できる造粒体が得られる。また、本発明によれば、前記造粒体を用いた溶融ガラス、及び該溶融ガラスを用いたガラス製品が得られる。
実施例に係るガラス原料混合物中の非水溶性成分の粒度分布曲線を示すグラフである。 実施例に係るガラス原料混合物中の非水溶性成分の粒度分布曲線を示すグラフである。 実施例に係るガラス原料混合物中の非水溶性成分の粒度分布曲線を示すグラフである。 実施例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 実施例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 実施例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 実施例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 実施例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 比較例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 比較例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 比較例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 比較例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 比較例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 比較例に係る造粒体の粒度分布曲線を示すグラフである。 実施例1に係る造粒体の光学顕微鏡写真である。 実施例1に係る造粒体の粒径250μm未満の粒子の光学顕微鏡写真である。 実施例4に係る造粒体の光学顕微鏡写真である。 実施例5に係る造粒体の光学顕微鏡写真である。 比較例1に係る乾燥前の造粒体の光学顕微鏡写真である。 比較例1に係る乾燥後の造粒体の光学顕微鏡写真である。 比較例1に係る造粒体の粒径500μm以上1000μm未満の粒子の光学顕微鏡写真である。 比較例1に係る造粒体の粒径250μm未満の粒子の光学顕微鏡写真である。 比較例4に係る造粒体の光学顕微鏡写真である。 比較例5に係る造粒体の光学顕微鏡写真である。 実施例および比較例に係る造粒体の圧壊強度を示すグラフである。 実施例および比較例に係る造粒体の造粒時間と質量平均径の関係を示すグラフである。 参考例1に係る造粒体の断面の走査電子顕微鏡写真である。 参考例1に係る造粒体の断面のEPMA元素カラーマッピングによる、Siのマップ像である。 参考例1に係る造粒体の断面のEPMA元素カラーマッピングによる、Alのマップ像である。 参考例1に係る造粒体の断面のEPMA元素カラーマッピングによる、Mgのマップ像である。 参考例1に係る造粒体の断面のEPMA元素カラーマッピングによる、Caのマップ像である。
本発明における造粒体は、造粒体粒子の集合である。造粒体粒子は、ガラス原料の粒子が一体的に凝集した粒子である。
本発明において、20℃の水100mLに溶解する量が1.0g以上である化合物を水溶性成分、1.0g未満である化合物を非水溶性成分という。
<ガラス組成>
本発明において、ガラス中の成分はSiO、Al、B、CaO、MgO等、の酸化物で表し、各成分の含有量(ガラス組成)は酸化物換算の質量割合(質量%)で表す。また、ガラス組成は固体ガラスのガラス組成をいい、溶融ガラスのガラス組成はその溶融ガラスを固化したガラスのガラス組成で示す。
本発明の造粒体は、ガラス組成がSiOとAlを主成分とする、アルミノシリケートガラスの製造に用いられる。
アルミノシリケートガラスは、ガラス組成にSiOが30質量%以上含まれ、かつAlが1質量%以上含まれるものであればよく、特に限定されない。例えば、ホウ素成分を含有するホウケイ酸ガラスでもよく、アルミノケイ酸塩ガラスでもよい。また、アルカリ金属酸化物を実質的に含有しない無アルカリガラスでもよく、アルカリ金属酸化物を含有してもよい。なお、本発明において無アルカリガラスとは、アルカリ金属酸化物の含有割合が0.1モル%未満である(0モル%であってもよい。)ガラスをいう。
以下は好ましいガラス組成の例である。
無アルカリのホウケイ酸ガラスのガラス組成(単位は質量%)としては
SiO:40〜85%、Al:1〜25%、B:1〜20%、MgO:0〜10%、CaO:0〜17%、SrO:0〜24%、BaO:0〜30%、RO(Rはアルカリ金属を表す。):0.1%未満が好ましく、
SiO:45〜70%、Al:10〜22%、B:5〜16%、MgO:0〜7%、CaO:0〜14%、SrO:0.5〜13%、BaO:0〜15%、RO(Rはアルカリ金属を表す。):0.1%未満がより好ましい。
なかでも、SiO:50〜60%、Al:15〜20%、B:6〜10%、CaO:2〜6%、MgO:1〜5%、Fe:0.01〜0.1%、SrO:5〜10%であるのが特に好ましい。
アルカリ金属を含有するホウケイ酸ガラスのガラス組成(単位は質量%)としては
SiO:45〜85%、Al:2〜20%、B:1〜15%、MgO:0〜10%、CaO:0〜10%、SrO:0〜9%、BaO:0〜9%、RO(Rはアルカリ金属を表す。):2〜15%が好ましく、
SiO:50〜82%、Al:2〜20%、B:2〜13%、MgO:0〜5%、CaO:0〜9%、SrO:0〜6%、BaO:0〜2%、RO(Rはアルカリ金属を表す。):4〜15%がより好ましい。
<ガラス原料>
ガラス原料は、溶融ガラスの製造工程中で得ようとするガラス組成の酸化物となり得る化合物である。具体的には、上記ガラス組成に示される酸化物または熱分解等により該酸化物となりうる化合物(塩化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩等)が用いられる。
ガラス原料混合物の組成は、酸化物換算で目的とするガラス組成とほぼ一致するように設計される。酸化ホウ素などの揮発性の成分を含むガラスを製造する場合には、ガラス製造過程における揮発性成分の揮発量を考慮してガラス原料混合物の組成が決められる。例えばホウ素源は、目的とするホウケイ酸ガラスの酸化ホウ素含有量よりも揮発分を考慮した量だけ多い量とする。
造粒体を製造する際、ガラス原料混合物は通常粉体状で用いられる。水溶性である化合物は、予め水に溶解した状態で用いてもよい。
ガラス原料としては、公知のガラス原料を適宜用いることができる。以下に例を挙げる。
[ケイ素源]
ケイ素源は、溶融ガラスの製造工程中でSiO成分となり得る化合物である。本発明ではケイ素源として少なくともケイ砂を用いる。長石などが混じっていても構わないが、ケイ素源の全部がケイ砂であることが好ましい。ケイ砂は非水溶性成分である。
ガラス原料混合物中のケイ砂の含有量は40質量%以上が好ましく、45質量%以上がより好ましい。上限は、得ようとするガラス組成や、ガラス組成を形成する酸化物となる化合物の種類に応じて決まるが、実質的には70質量%程度である。
[アルミニウム源]
アルミニウム源は、溶融ガラスの製造工程中でAl成分となり得る化合物である。酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム等が好適に用いられる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムはいずれも非水溶性成分である。
本発明ではアルミニウム源として少なくとも酸化アルミニウムを用いる。アルミニウム源の全部が酸化アルミニウムであることが好ましい。
ガラス原料混合物中の酸化アルミニウムの含有量は1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。上限は、得ようとするガラス組成や、ガラス組成を形成する酸化物となる化合物の種類に応じて決まるが、実質的には25質量%である。
[ホウ素源]
ホウ素源は、溶融ガラスの製造工程中でB成分となり得る化合物である。オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸(HBO)、四ホウ酸(H)等のホウ酸が好適に用いられる。これらの中でも安価で、入手しやすい点から、オルトホウ酸が好ましい。また、ホウ酸と、ホウ酸以外のホウ素源を併用してもよい。ホウ酸以外のホウ素源としては、酸化ホウ酸(B)、コレマナイト等が挙げられる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。
これらのうち、水溶性成分であるのはホウ酸、および酸化ホウ素、非水溶性成分であるのはコレマナイトである。コレマナイトはホウ素源でありカルシウム源でもある。
[マグネシウム源]
マグネシウム源は、溶融ガラスの製造工程中でMgO成分となり得る化合物である。マグネシウムの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物、水酸化物、塩化物、フッ化物が挙げられる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。
これらのうち水溶性成分であるのはMgSO、Mg(NO、およびMgCl、非水溶性成分であるのはMgCO、MgO、Mg(OH)、およびMgFである。MgSO、Mg(NO、およびMgClは通常は水和物として存在する。これらの水和物はMgSO・7HO、Mg(NO・6HO、およびMgCl・7HOである。
上記に挙げたマグネシウム源のうち、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、およびフッ化マグネシウムは清澄剤でもある。
また、ドロマイト(理想化学組成:CaMg(CO)も使用できる。ドロマイトはマグネシウム源でありカルシウム源でもある。ドロマイトは非水溶性成分である。
[アルカリ土類金属源]
本発明におけるアルカリ土類金属とは、Sr、Ca、またはBaを指す。アルカリ土類金属源は、溶融ガラスの製造工程中でSrO、CaO、またはBaOとなり得る化合物である。アルカリ土類金属源としては、アルカリ土類金属の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物、水酸化物、塩化物、フッ化物が挙げられる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。
これらのうち、水溶性成分であるのは、各アルカリ土類金属の塩化物、硝酸塩、及び水酸化バリウムBa(OH)・8HO、水酸化ストロンチウムSr(OH)・8HOであり、非水溶性成分であるのは水酸化カルシウムCa(OH)、各アルカリ土類金属の炭酸塩、硫酸塩、フッ化物である。酸化物は水と反応して水酸化物を形成する。
アルカリ土類金属(Sr、CaまたはBa)の硫酸塩、塩化物、フッ化物は清澄剤でもある。
[鉄源]
着色成分としてFe23を含有させることができる。ガラスにおいてFe23に換算した全鉄の含有量が0.001質量%以上であれば、透過光が十分なブルーまたはグリーンの色調を有するガラス板となる。Fe23に換算した全鉄の含有量が5質量%以下であれば、ガラスの可視光透過率が良好となる。Fe23に換算した全鉄の含有量は、0.005〜4質量%が好ましく、0.01〜3質量%がより好ましい。
本明細書においては、全鉄の含有量を標準分析法にしたがってFe23の量として表しているが、ガラス中に存在する鉄がすべて3価の鉄として存在しているわけではなく、2価の鉄も存在する。
<造粒体の製造方法>
本発明の造粒体の製造方法は、ガラス原料を混合した後該ガラス原料混合物を粉砕することなく造粒する。本発明において、ガラス原料混合物は少なくともケイ砂および酸化アルミニウムを含む。
造粒に供するガラス原料混合物には、ガラス原料の他に、必要に応じて、副原料として清澄剤、着色剤、溶融助剤、乳白剤等を含有させてもよい。また造粒のために必要な成分(造粒成分)として、例えば、バインダー、分散剤、界面活性剤等を含有させてもよい。これらの副原料または造粒成分は公知の成分を適宜用いることができる。
造粒に供するガラス原料混合物の乾燥固形分のうち、ガラス原料が占める割合は90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。100質量%でもよい。
本発明における造粒体は、必要な全ガラス原料を混合してガラス原料混合物とし、そのガラス原料混合物(前記のように、副原料等を含んでいてもよい)を公知の造粒法を適宜用いて造粒して製造される。水を用いる造粒法を使用する場合、水溶性のガラス原料は水溶液の形態でガラス原料混合物に含有させることができる。
本発明の造粒体の製造方法は、あらかじめ必要な粒度にまで粉砕したガラス原料を使用する。このためガラス原料を混合した後に、ガラス原料の粒子の大きさが変わる操作を積極的に行うことなく造粒体を製造する。該製造方法としては、例えば転動造粒法、撹拌造粒法、流動層造粒法、押出造粒法などが挙げられる。なかでも、転動造粒法は混合と造粒が連続して行えるために、便利に使用できる。
転動造粒法としては、例えば、ガラス原料を転動造粒装置の容器内に入れ、容器内を振動および/または回転させることにより混合転動撹拌させながら、所定量の水を噴霧して造粒する方法が好ましい。転動造粒装置として、例えばアイリッヒ・インテンシブミキサ(商品名、日本アイリッヒ社製)、レーディゲミキサ(商品名、レーディゲ社製)などが挙げられる。
造粒工程で得られた造粒体を、必要に応じて加熱乾燥して水分を除去してもよい。また必要に応じて、目開きxmm(x≧1)の篩で篩い分けすることによって、粗大な粒子を除去してもよい。
なお造粒工程においてガラス原料粒子の粒度分布を積極的に変化させる粉砕等の過程がない場合、各ガラス原料粒子において、特に強度の低い粒子を除き、混合時点の粒度と得られた造粒体における粒度は実質的に一致すると考えられる。したがって、ケイ砂の場合、造粒体中のケイ砂粒子の粒度分布はガラス原料として使用するケイ砂の粒度分布と実質的に等しいと考えられ、他のガラス原料と混合する前にその粒度分布を測定すれば、その測定値を造粒体中のケイ砂粒子の粒度分布とすることができる。
本発明において、ガラス原料混合物中の非水溶性成分の粒度分布曲線における、粒径50μmを超える粒子の割合(以下、「(a)非水溶性成分の粒径50μm超の粒子の割合」ということもある。)が6体積%以下である。該(a)非水溶性成分の粒径50μm超の粒子の割合は、4体積%以下が好ましく、2体積%以下がより好ましい。
ガラス原料混合物中の非水溶性成分の粒度分布曲線とは、ガラス原料混合物中に含まれる非水溶性成分全体の粒度分布曲線であり、各非水溶性成分の粒度分布曲線(体積基準)を、ガラス原料混合物中における含有割合(体積基準)に基づいて合算したもの(以下、合算粒度分布曲線ということもある。)を意味する。
本発明において、非水溶性成分の粒度分布曲線は、湿式によるレーザー回析散乱法を用いて測定される。湿式とは、20℃の水100mLに対して、0.01〜0.1gの割合で粉体試料を分散させた状態で、レーザー回析散乱法を用いて粒度分布を測定する方法(以下、湿式の測定法ということもある。)を意味する。なお、湿式によるレーザ回折散乱法で測定した粒度分布曲線には、前記条件において水に溶解する成分は含まれない。
ガラス原料混合物中における非水溶性成分の体積基準の含有割合は、ガラス原料として用いる各非水溶性成分の質量基準の配合割合と、各非水溶性成分の密度の値とから計算によって求める。密度は文献値を用いる。
また本発明において、ガラス原料混合物中の非水溶性成分全体の粒度分布曲線(合算粒度分布曲線)におけるD90(以下、「(b2)非水溶性成分のD90」ということもある。)が45μm以下である。該(b2)非水溶性成分のD90は40μm以下が好ましく、38μm以下がより好ましい。
本発明において、非水溶性成分のD50とは、湿式の測定法によるレーザー回析散乱法を用いて測定された粒度分布曲線における、体積累計50%のメディアン径である。またD90とは、該粒度分布曲線における、小粒径側から体積累計90%の粒径を表わす。
なお粒度分布を測定する際の湿式とは、20℃の水100mLに対して、0.01〜0.1gの割合で粉体試料を分散させた状態で、レーザー回析散乱法を用いて粒度分布を測定することを意味する。また湿式によるレーザ回折散乱法で測定した粒度分布曲線には、前記条件において水に溶解した成分は含まれない。
ガラス原料混合物中における、(a)非水溶性成分の粒径50μm超の粒子の割合を上記の範囲に低減し、かつ(b2)非水溶性成分のD90を上記の範囲に小さくすることによって、造粒体製造時の微粉発生を抑制することができる。
その理由については、以下のように考えられる。乾式造粒法では、ガラス原料の粉体に水を添加して撹拌すると、原料粒子どうしを結合させる力として、液架橋力およびファンデルワールス力が作用し、粒子どうしを分離させる力として重力および遠心力が作用する。液架橋力はファンデルワールス力よりも結合する力が強く、遠心力は重力よりも分離する力が強い。
重力や遠心力は、液架橋力やファンデルワールス力よりも、粒径の影響を受けやすいため、粒径が大きい粒子は、重力や遠心力といった粒子どうしを分離させる力の作用が大きくなりやすく、粒径が小さい粒子は、かかる粒子どうしを分離させる力の作用が小さくなりやすい。このため、粒径をある程度小さくすれば、重力や遠心力よりも、粒子どうしを結合する液架橋力やファンデルワールス力の作用が大きくなって、造粒体に取り込まれやすくなると考えられる。
したがって、比較的粒径が大きい非水溶性成分の粒子、すなわち重力や遠心力の作用が大きくなりやすくて造粒体に取り込まれにくい原料粒子が少なく、非水溶性成分の粒子全体のD90が45μm以下となるように、粒径が小さくて造粒体に取り込まれやすい原料粒子を選択して用いることにより、造粒工程における微粉の発生を低減できると考えられる。
(a)非水溶性成分の粒径50μm超の粒子の割合、および(b2)非水溶性成分のD90を上記の好ましい範囲とするために、ガラス原料混合物中の非水溶性成分全体の粒度分布曲線におけるD50は、5〜30μmが好ましく、5〜25μmがより好ましい。
ガラス原料として用いられるケイ砂の湿式の測定法によるD50は1〜30μmが好ましく、1〜26μmがより好ましい。
酸化アルミニウムの湿式の測定法によるD50は1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。
ガラス原料としてドロマイトを用いる場合、その湿式の測定法によるD50は1〜30μmが好ましく、1〜15μmがより好ましい。
<造粒体>
本発明の造粒体は、少なくともケイ砂および酸化アルミニウムを含み、ガラスの製造に用いられる造粒体である。なお、本発明における造粒体は複数のガラス原料を含む原料組成物を造粒して得られるものである。すなわち、造粒体は、目的とするガラス組成のガラスとなりうる複数のガラス原料を含む、ガラス原料混合物の造粒体である。
本発明の造粒体を用いたガラスの製造方法は、造粒体を加熱して溶融させて溶融ガラスを形成するガラス溶融工程を有するものであればよい。ガラス溶融工程は、シーメンス型のガラス溶融炉等を用いる普通溶融法で行ってもよく、気中溶解法で行ってもよい。いずれも公知の方法で実施できる。
気中溶解法では、気中溶解炉内で発生する水蒸気が少ないことが好ましい。このため、気中溶解法に用いられる造粒体は、造粒工程後に乾燥工程を経て製造される。気中溶解法に用いる造粒体中の水分量は2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
一方、普通溶融法に用いる造粒体の水分量は特に限定されず、造粒工程後の乾燥工程は任意である。普通溶融法において、溶融炉内発生する蒸気の量を低減させて炉の負担を軽減するうえでは、普通溶解法に用いる造粒体中の水分量は5質量%以下が好ましく、3.5質量%以下がより好ましい。
本発明における造粒体の水分量は、KETT水分計(A&D社製、製品名:ML−50、測定方式:加熱乾燥・質量測定方式)にて、造粒体15〜20gを120℃で30分間乾燥させたときの質量減少量を測定して得られる水分量[単位:質量%]である。
本発明の造粒体は、該造粒体の水分量が2質量%以下の状態で、目開き1mmの篩を用いて篩分けをしたときの、篩を通過した通過分の粒度分布曲線におけるD50(以下、「(c)造粒体のD50」ということもある。)が350〜5000μmである。
本発明において、造粒体の粒度分布曲線は、乾式によるレーザー回析散乱法を用いて測定される。乾式とは、粉体の試料についてレーザー回析散乱法を用いて粒度分布を測定する方法(以下、乾式の測定法ということもある。)を意味する。
本発明において、造粒体のD50とは、上記篩を通過した通過分について、乾式の測定法によるレーザー回析散乱法を用いて測定された粒度分布曲線における、体積累計50%のメディアン径である。またD90とは、該粒度分布曲線における、小粒径側から体積累計90%の粒径を表わす。
なお造粒体の粒径は水分量によって変化し得るが、水分量が2質量%以下に乾燥された状態では、水分量が変化しても実質的に粒径は変化しない。
造粒体のD50は、例えば転動造粒法においては、造粒時間、ローターやチョッパーの回転数、添加水分量、造粒容器(パンなど)の温度等によって調節することができる。該造粒体のD50が上記の範囲であると、粒径が100μm以下の微粉が十分に低減されやすく、したがって粉塵が発生しにくく、ハンドリング性も良い。また、ガラスの製造時に造粒体間の適度な隙間により気泡の抜けも比較的良く、泡の巻き込みが防止される。
なお、(c)造粒体のD50の上記範囲は、原料組成物を混合撹拌しながら造粒する乾式造粒法を用いることによって達成される範囲であり、スプレードライ法では得ることが難しい範囲である。
(c)造粒体のD50の下限値は、粉塵の原因となる微粉が発生しにくい点では500μmが好ましく、550μmがより好ましい。(c)造粒体のD50の上限値は、造粒機のローターの回転数等の製造条件によっても決まるが、製造時間が長くなりすぎない点では4000μmが好ましく、3500μmがより好ましい。
本発明の造粒体は、該造粒体中の非水溶性成分全体の粒度分布曲線(合算粒度分布曲線)において、粒径50μmを超える非水溶性成分が6体積%以下であり、かつ小粒径側から体積累計90%の粒径を表わすD90が45μm以下である。
好ましくは前述の造粒体の製造方法、すなわち、ガラス原料を混合した後該ガラス原料混合物を粉砕することなく造粒する造粒体の製造方法であって、該ガラス原料混合物が、少なくともケイ砂および酸化アルミニウムを含み、該ガラス原料混合物中の(a)非水溶性成分の粒径50μm超の粒子の割合が6体積%以下であり、かつ(b)非水溶性成分のD90が45μm以下である、製造方法で得られる造粒体である。
造粒体中に存在する各非水溶性成分の粒度分布は、以下の方法で測定できる。まず造粒体の断面を電子線マイクロアナライザー(以下、EPMAともいう。)で観察して、造粒体中の各非水溶性成分をそれぞれ判別し、その粒径を、JIS R 1670に記載されている方法で測定する。このEPMAを用いた方法で測定される粒度分布は個数基準であるため、Scwartz−Saltykov法を用いて体積基準の粒度分布に換算する。
Scwartz−Saltykov法は、文献『水谷惟恭、他、「セラミックプロセシング」 pp.195−201 技報堂出版 1985年』に記載されており、公知である。
また、蛍光X線分析法により造粒体の成分組成を定量することにより、造粒体中の非水溶性成分全体における各非水溶性成分の含有割合(単位:体積%)を求める。
こうして得られる、各非水溶性成分についての粒度分布と含有量に基づいて、各非水溶性成分の粒度分布曲線を合算して、造粒体中の非水溶性成分全体の粒度分布曲線(合算粒度分布曲線)を得、これに基づいて、造粒体中における、粒径50μmを超える非水溶性成分の含有量、および造粒体中の非水溶性成分全体のD90を求める。
例えばケイ砂を例に挙げると、造粒体から任意に取り分けた3〜5個の造粒体粒子について、EPMA元素カラーマッピングの結果と通常の電子顕微鏡像との比較から、電子顕微鏡像中のケイ砂粒子を特定し、約100個のケイ砂粒子に対して、JIS R 1670(ファインセラミックスのグレインサイズ測定方法)に規定された方法で円相当径(粒径)を測定する。次に、Schwartz−Saltykov法を用いて、得られた円相当径の分布(粒径分布)から球体(粒子)の直径の分布を算出する。さらに球体(粒子)の直径から球体(粒子)の体積を求めることによって体積基準の粒度分布に換算する。
他の非水溶性成分についても、同様にして体積基準の粒度分布を求めることができる。
なお、粉砕工程を伴わない造粒法で製造された造粒体は、原料として用いた非水溶性成分の粒子がその大きさを維持したまま造粒体中に存在する。したがって、造粒体の製造に用いた各非水溶性成分の粒度分布が判明している場合は、該粒度分布を造粒体における各非水溶性成分の粒度分布として用いることができる。
また原料組成物における各非水溶性成分の含有量が判明している場合には、これに基づいて造粒体中の非水溶性成分全体における各非水溶性成分の含有割合を求めることができる。
また上記のEPMAを用いる方法で得られる各非水溶性成分の粒度分布(体積基準)と、ガラス原料として用いた各非水溶性成分の湿式の測定法による粒度分布(体積基準)とはほぼ同じである。特にEPMAで測定する粒子の数を多くすることにより、両者の誤差は小さくすることができる。
本発明の造粒体は、粒径が50μmを超える非水溶性成分の割合が低く、非水溶性成分全体のD90が小さいため、上述したように製造時の微粉の発生が低減されるとともに、造粒体の充填率および嵩密度を上昇させ、強度を向上させることができる。
その理由としては、粒径が小さい原料粒子は造粒体に取り込まれやすいとともに、造粒体において比較的粒径が大きい他の原料粒子の隙間に入り込みやすい。このため、造粒体における隙間が減少して充填率および嵩密度が高くなり、強度が向上すると考えられる。造粒体の強度が高いと、使用時の粉塵発生が抑えられる。
本発明の造粒体は、水銀圧入法で測定した充填率が75%以上であるのが好ましい。また、本発明の造粒体は、嵩密度が1.1g/ml以上であるのが好ましい。さらに、本発明の造粒体は、水銀圧入法で測定した充填率が75%以上であり、かつ嵩密度が1.1g/ml以上であるのが特に好ましい。
なお、このような高充填率、高嵩密度は、原料組成物を混合撹拌しながら造粒する乾式造粒法を用いることによって達成されるレベルであり、スプレードライ法では得られない範囲である。
造粒体の良好な強度が得られやすい点で、充填率は高い方が好ましく78%以上がさらに好ましい。該充填率の上限は特に限定されないが、実質的には85%以下程度である。
造粒体の良好な強度が得られやすい点で、嵩密度は高い方が好ましく1.14g/ml以上がさらに好ましい。該嵩密度の上限は特に限定されないが、実質的には1.4g/ml以下程度である。
本発明において、造粒体の、水銀圧入法で測定した充填率とは、水銀圧入法によって測定した細孔容積の値を用いて下式(i)により気孔率を求め、
充填率(%)=100−気孔率(%)により算出される値である。
下式(i)中の材料密度は、造粒体を構成する物質の密度であり、ここでは造粒に用いた各原料それぞれの密度の文献値と、各原料の含有割合から計算によって、これらの混合物(造粒に用いたガラス原料混合物)の密度を求め、材料密度とした。
Figure 0006142869
また本発明の造粒体は、粒径が50μmを超える非水溶性成分の割合が低く、非水溶性成分全体のD90が小さいため、造粒時に添加する水分の量を低減することができる。
その理由としては、粒径が小さい原料粒子が、他の原料粒子の隙間に入り込むことができると、粒子どうしを結合する力として液架橋力が不足しても、近接する粒子どうしのファンデルワールス力で補うことができるため、添加水分量を低減させても良好な造粒を行うことができると考えられる。水分の添加量が少ないと、乾燥時間の短縮、乾燥機の負荷低減等のメリットを得ることが可能となる。
従来の乾式造粒法では、撹拌混合に供する全成分の合計のうち、添加された水の割合(添加水分量)が10.5〜14質量%程度であったが、本発明では該添加水分量を6.5〜10質量%程度とすることが好ましい。
乾式造粒法における水の添加量が6.5質量%以上であると、粒子どうしを結合する液架橋力が良好に得られ、微粉の発生が良好に抑えられやすい。10質量%以下であると、造粒体の凝集や過大な成長が抑えられやすい。また造粒時に高粘性になりにくく、良好な流動性が得られやすい。
また、本発明の造粒体は、造粒体における組成の均一性を向上させることができる。すなわち、後述の実施例に示されるように、粒径が小さい微粉領域の組成は、他の領域と比べて、目標組成とのズレが大きくなりやすい。本発明によれば、製造時の微粉発生が抑えられるため、目標組成とのズレが大きい領域の粒子の割合が低減することによって、造粒体全体における組成の均一性が向上する。
また、後述の実施例に示されるように、ガラス原料混合物に酸化アルミニウムとドロマイトが含まれる場合、理由は明らかではないが、酸化アルミニウムだけを粒径が小さいものに変えるよりも、酸化アルミニウムとドロマイトの両方を粒径が小さいものに変えた方が、微粉領域での組成を目標組成に近づけることができる。
また、後述の実施例に示されるように、ガラス原料混合物に酸化アルミニウムとドロマイトが含まれる場合、理由は明らかではないが、酸化アルミニウムおよび/またはドロマイトとして平均粒径が小さいものを用いることにより粒子の成長が速くなる。これは、ガラス原料の粒径が小さいものは、遠心力や重力等の分離力よりも、液架橋力やファンデルワールス力の方が勝り、核となる造粒体に取り込まれやすいためと考えられる。
以下は本発明の造粒体の好ましい例である。
目標とするガラス組成が、
SiO:50〜60質量%、
Al:15〜20質量%、
:6〜10質量%、
CaO:2〜6質量%、
MgO:1〜5質量%、
Fe:0.01〜0.1質量%、
SO:0.1〜2質量%、
SrO:5〜10質量%、
Cl:0.1〜2質量%であり、
非水溶性成分として、
D50が1〜30μmのケイ砂(SiO)を65〜75体積%、
D50が1〜7μmの酸化アルミニウムを7〜15体積%、
D50が3〜11μmの水酸化マグネシウムを0.1〜10体積%、
D50が5〜20μmのドロマイトを5〜15体積%、
D50が2〜10μmの炭酸ストロンチウムを3〜15体積%、
D50が5〜30μmの蛍石(CaF)を0.1〜2体積%、および
D50が5〜50μmの酸化鉄(Fe)を0.001〜0.1体積%を含む造粒体。
<溶融ガラスの製造方法>
本発明の溶融ガラスの製造方法は、前述の製造方法で造粒体を製造し、該造粒体を溶融させて溶融ガラスを形成する。
溶融ガラスの製造に用いる造粒体には、ガラス原料のうち、非水溶性成分として、
D50が1〜30μmのケイ砂(SiO)を65〜75体積%、
D50が1〜7μmの酸化アルミニウムを7〜15体積%、
D50が3〜11μmの水酸化マグネシウムを0.1〜10体積%、
D50が5〜20μmのドロマイトを5〜15体積%、
D50が2〜10μmの炭酸ストロンチウムを3〜15体積%、
D50が5〜30μmの蛍石(CaF)を0.1〜2体積%、および
D50が5〜50μmの酸化鉄(Fe)を0.001〜0.1体積%を含むガラス原料混合物を用いて造粒体を製造するのが好ましい。
<ガラス製品の製造方法>
また本発明のガラス製品の製造方法は、本発明の溶融ガラスの製造方法で得られた溶融ガラスを用いる。好ましくは得られた溶融ガラスを成形し徐冷してガラス製品を得る。なおガラス製品とは、室温で固体状であり実質的に流動性を有していないガラスが、一部または全部に用いられた物品を言い、例えばガラス表面が加工されてなるもの等を含む。
具体的には、まず前記溶融ガラスの製造方法で得た溶融ガラスを、目的の形状に成形した後、徐冷する。その後、必要に応じて後加工工程において切断や研磨など、公知の方法で後加工を施すことによりガラス製品が得られる。
成形はフロート法、ダウンドロー法、フュージョン法等の公知の方法で行うことができる。フロート法は、溶融スズ上で溶融ガラスを板状に成形する方法である。
徐冷も公知の方法で行うことができる。
本発明の製造方法で得られるガラス製品のガラス組成は、
SiO:50〜60質量%、
Al:15〜20質量%、
:6〜10質量%、
CaO:2〜6質量%、
MgO:1〜5質量%、
Fe:0.01〜0.1質量%、
SO:0.1〜2質量%、
SrO:5〜10質量%、
Cl:0.1〜2質量%であるのが好ましい。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。測定方法は以下の方法を用いた。
粒度分布曲線の測定において、乾式の測定法では、レーザー回折・散乱式粒径・粒度分布測定装置(マイクロトラックMT3200:商品名、日機装社製)を用い、湿式の測定法では、レーザー回折/散乱式粒径分布測定装置(LA−950V2:商品名、堀場製作所社製)を用いた。
<(a)非水溶性成分の粒径50μm超の粒子の割合>
ガラス原料混合物中の非水溶性成分について、それぞれ湿式の測定法により粒度分布曲線(体積基準)を求めた。得られた各非水溶性成分の粒度分布曲線を図1〜3に示す。
ガラス原料混合物中の非水溶性成分の合計における各非水溶性成分の含有割合[単位:体積%]に基づいて、上記で得られた各非水溶性成分の粒度分布曲線(体積基準)を合算することにより、ガラス原料混合物中の非水溶性成分の合計の粒度分布曲線(合算粒度分布曲線)を得た。該合算粒度分布曲線(体積基準)における体積累計から、ガラス原料混合物中に含まれる、粒径50μm超の非水溶性成分粒子の合計の割合[単位:体積%]を求めた。
なお、ガラス原料混合物中の各非水溶性成分の体積基準の含有割合は、質量基準の含有割合と密度[単位:g/cm]とから計算により求めた。
<(b1)非水溶性成分のD50および(b2)非水溶性成分のD90>.
ガラス原料混合物中の非水溶性成分の合計における各非水溶性成分の含有割合[単位:体積%]に基づいて、上記で得られた各非水溶性成分の粒度分布曲線(体積基準)を合算することにより、ガラス原料混合物中の非水溶性成分の合計の粒度分布曲線(合算粒度分布曲線)を得た。該合算粒度分布曲線(体積基準)における体積累計のD50、D90を、それぞれ(b1)非水溶性成分のD50、および(b2)非水溶性成分のD90とした。
<(c)造粒体のD50および(d)圧縮空気吹付時の微粉率>
水分含有量2質量%以下に乾燥後の造粒体を、目開き1mmの篩を用いて篩分けをし、篩を通過した通過分について、乾式の測定法により粒度分布曲線を測定した。前記粒度分布測定装置(マイクロトラックMT3200)を用い、粒径分布測定装置の測定室に入る直前の造粒体に、圧縮空気を吹き付けない場合(圧縮空気圧0psi(0kPa))と、50psi(0.35MPa)の圧縮空気を吹き付けた場合に、それぞれ粒径分布曲線(体積基準)を測定した。造粒体に圧縮空気が吹き付けられると、強度の弱い造粒体は崩壊したり周囲の粒子が剥がれ落ちて微粉が増える。
圧縮空気を吹き付けない場合(圧縮空気圧0psi(0kPa))の粒径分布曲線より、体積累計メディアン径を表わすD50を求めた。
0.35MPaの圧縮空気を吹き付けた場合の粒径分布曲線において、50μm未満の体積割合を微粉率[単位:体積%]として算出した。該微粉率が高いほど、造粒体が崩壊し易い、または造粒体の周囲に付着している粒子や造粒体の外周を構成する粒子が剥がれ落ちやすいことを表す。
<(e)造粒体の充填率>
水分含有量2質量%以下に乾燥後、1mmの篩を通す前の造粒体について、水銀圧入法による造粒体の充填率[単位:%]の測定は、水銀ポロシメータ(Thermo Fisher Scientific社製、製品名:PASCAL 140/440)を用いて、上記の水銀圧入法により求めた。
<(f)造粒体の嵩密度>
水分含有量2質量%以下に乾燥後、1mmの篩を通す前の造粒体について、JIS K6720に準処する方法で嵩密度[単位:g/ml]を求めた。
<(g)造粒体中の微粉の割合((g1)(g2))>
水分含有量2質量%以下に乾燥後、1mmの篩を通す前の造粒体について、自動ふるい分け測定器(製品名:ロボットシフター、RPS−85、セイシン企業社製)を用いて、ふるい分け法による粒度分布(質量基準)を測定した。すなわち、粒径106μm未満、106μm以上250μm未満、250μm以上500μm未満、500μm以上710μm未満、710μm以上1000μm未満、1mm以上1.7mm未満、および1.7mm以上の領域にそれぞれふるい分けした。これらの合計のうち、(g1)粒径106μm未満の微粉が占める割合[単位:質量%]および(g2)250μm未満の微粉が占める割合[単位:質量%]を求めた。
250μm未満の微粉は、粒径106μm未満の領域の粒子と106μm以上250μm未満の領域の粒子の合計である。
<ガラス原料>
以下の実施例、比較例で用いたガラス原料の配合[単位:質量%]、各原料のD50、D90、および密度は表1、2に示すとおりである。原料のD50、D90は湿式の測定法により求めた値である。
表1、2の実施例、比較例における造粒体の目標組成は、いずれの例も、
SiO:57.7質量%、Al:16.8質量%、B:9.3質量%、CaO:3.9質量%、MgO:3.1質量%、Fe:0.04質量%、SO:0.5質量%、SrO:7.3質量%、Cl:1.4質量%である。
表1、2に示すガラス原料のうち、非水溶性成分は、ケイ砂(SiO)、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化マグネシウム、ドロマイト、炭酸ストロンチウム、蛍石(CaF)、ベンガラ(酸化鉄、Fe)である。
表3、4に、ガラス原料混合物中の非水溶性成分の合計における各非水溶性成分の含有割合[単位:体積%]、を記載する。また各例の非水溶性成分について、上記(a)、(b1)および(b2)を求めた結果を表3、4に示す。
表1、2に、各例の主な製造条件を示す。
<実施例1、2>
予め、塩化マグネシウム(MgCl・6水和物、以下同様。)5.9kgを37.6kgの水に溶かした水溶液を用意した。
次に、表1に示す配合のうち塩化マグネシウムを除いた残りの原料494.1kgを、容量750Lのアイリッヒミキサ(製品名:RV15、日本アイリッヒ社製、以下同様。)に投入し、パン回転数17rpm、ロータ回転数250rpmにて30秒間混合した。
続いて、前記水溶液の43.5kg(固形分5.9kg、水37.6kg)を投入するとともに、ロータ回転数を860rpmに上げて、実施例1は13分間、実施例2は13.5分間造粒を実施した。投入された全量(ガラス原料500kgと水37.6kgの合計)のうちの水の割合(表には添加水分量と記載する。以下同様。)は約7.0質量%である。
得られた造粒体を造粒機から取り出し、ロータリーキルンを用い、加熱室の温度550℃、滞在時間25〜40分間の条件で乾燥させて、造粒体の水分含有量を2質量%以下とした。乾燥後の造粒体に対して、必要に応じて1mmの篩を通して篩分けを行った。
[評価]
上記で得られた乾燥後の造粒体について、上記(c)および(d)の測定を行った。
また上記において、造粒後に造粒機から取り出した湿った状態の造粒体の一部をサンプリングし、オーブンにて120℃で3時間以上乾燥して水分含有量を2質量%以下とした試料を用いて、上記(e)〜(g)の測定を行った。結果を表3に示す。(c)および(d)の測定で得られた造粒体の粒径分布曲線を図4、5に示す。
図15、16は、実施例1で得られた造粒体の光学顕微鏡写真である。図15は、120℃で3時間以上乾燥後、1mmの篩を通す前の造粒体の写真であり、図16は、ふるい分けして得られた粒径250μm未満の領域の微粉の写真である。
<実施例3>
予め、塩化マグネシウム1.76kgと硫酸マグネシウム(MgSO・7水和物、以下同様。)0.59kgを3.48kgの水に溶かした水溶液を用意した。
次に、表1に示す配合のうち塩化マグネシウムと硫酸マグネシウムを除いた残りの原料47.65kgを、容量75Lのアイリッヒミキサ(製品名:R08、日本アイリッヒ社製、以下同様。)に投入し、パン回転数24rpm、ロータ回転数500rpmにて30秒間混合した。
続いて、前記水溶液の5.83kg(固形分2.35kg、水3.48kg)を投入するとともに、ロータ回転数を1680rpmに上げて、10分間造粒を実施した。投入された全量(ガラス原料50kgと水3.48kgの合計)のうちの水の割合(添加水分量)は約6.5質量%である。
得られた造粒体を造粒機から取り出し、棚段式乾燥機を用い、400gずつ、空気中で120℃、15時間の条件で乾燥させた。乾燥後の造粒体の水分含有量は2質量%以下であった。乾燥後の造粒体に対して、必要に応じて1mmの篩を通して篩分けを行った。
実施例1と同様にして上記(c)〜(g)の測定を行った。結果を表3に示す。(c)および(d)の測定で得られた造粒体の粒径分布曲線を図6に示す。
<実施例4>
予め、塩化マグネシウム1.76kgと硫酸マグネシウム0.59kgを3.76kgの水に溶かした水溶液を用意した。
次に、表1に示す配合のうち塩化マグネシウムと硫酸マグネシウムを除いた残りの原料47.65kgを、容量75Lのアイリッヒミキサ(製品名:R08)に投入し、パン回転数24rpm、ロータ回転数500rpmにて30秒間混合した。
続いて、前記水溶液の6.11kg(固形分2.35kg、水3.76kg)を投入するとともに、ロータ回転数を1680rpmに上げて、7.5分間造粒を実施した。投入された全量(ガラス原料50kgと水3.76kgの合計)のうちの水の割合(添加水分量)は約7.0質量%である。
得られた造粒体を造粒機から取り出し、棚段式乾燥機を用い、400gずつ、空気中で120℃、15時間の条件で乾燥させた。乾燥後の造粒体の水分含有量は2質量%以下であった。乾燥後の造粒体に対して、必要に応じて1mmの篩を通して篩分けを行った。
実施例1と同様にして上記(c)〜(g)の測定を行った。結果を表3に示す。(c)および(d)の測定で得られた造粒体の粒径分布曲線を図7に示す。
図17は、実施例4で得られた造粒体を乾燥させる前の光学顕微鏡写真である。
<実施例5>
予め、塩化マグネシウム1.76kgと硫酸マグネシウム0.59kgを5.56kgの水に溶かした水溶液を用意した。
次に、表1に示す配合のうち塩化マグネシウムと硫酸マグネシウムを除いた残りの原料47.65kgを、容量75Lのアイリッヒミキサ(製品名:R08)に投入し、パン回転数24rpm、ロータ回転数500rpmにて30秒間混合した。
続いて、前記水溶液の7.91kg(固形分2.35kg、水5.56kg)を投入するとともに、ロータ回転数を1680rpmに上げて、15分間造粒を実施した。投入された全量(ガラス原料50kgと水5.56kgの合計)のうちの水の割合(添加水分量)は約10.0質量%である。
得られた造粒体を造粒機から取り出し、棚段式乾燥機を用い、400gずつ、空気中で120℃、15時間の条件で乾燥させた。乾燥後の造粒体の水分含有量は2質量%以下であった。乾燥後の造粒体に対して、必要に応じて1mmの篩を通して篩分けを行った。
実施例1と同様にして上記(c)〜(g)の測定を行った。結果を表3に示す。(c)および(d)の測定で得られた造粒体の粒径分布曲線を図8に示す。
図18は、実施例5で得られた造粒体を乾燥させる前の光学顕微鏡写真である。
<比較例1>
予め、塩化マグネシウム17.62kgと硫酸マグネシウム5.94kgを68.2kgの水に溶かした水溶液を用意した。
次に、表2に示す配合のうち塩化マグネシウムと硫酸マグネシウムを除いた残りの原料476.4kgを、容量750Lのアイリッヒミキサ(製品名:RV15)に投入し、パン回転数17rpm、ロータ回転数250rpmにて30秒間混合した。
続いて、前記水溶液の91.8kg(固形分23.6kg、水68.2kg)を投入するとともに、ロータ回転数を860rpmに上げて、15分間造粒した後、ローター回転数を230rpmに下げて2.7分間整粒(主に微粉を核の造粒体に取り込むための工程)を実施した。投入された全量(ガラス原料500kgと水68.2kgの合計)のうちの水の割合(添加水分量)は約12.0質量%である。
得られた造粒体を造粒機から取り出し、ロータリーキルンを用い、加熱室の温度470℃、滞在時間30〜40分間の条件で乾燥させ、造粒体の水分含有量を2質量%以下とした。乾燥後の造粒体に対して、必要に応じて1mmの篩を通して篩分けを行った。
実施例1と同様にして上記(c)〜(g)の測定を行った。結果を表4に示す。(c)および(d)の測定で得られた造粒体の粒径分布曲線を図9に示す。
図19〜22は、比較例1で得られた造粒体の光学顕微鏡写真である。図19は、乾燥前の写真であり、図20は乾燥後、1mmの篩を通す前の造粒体の写真であり、図21は、ふるい分けして得られた粒径500μm以上1000μm未満の領域の粒子の写真であり、図22は粒径250μm未満の領域の微粉の写真である。
<比較例2、3>
比較例2は、比較例1において、乾燥温度条件を600℃に変更したほかは、比較例1と同様にして、水分含有量が2質量%以下の造粒体を得た。
比較例3は、比較例1において、乾燥温度条件を550℃に変更したほかは、比較例1と同様にして、水分含有量が2質量%以下の造粒体を得た。
いずれの例も、乾燥後の造粒体に対して、必要に応じて1mmの篩を通して篩分けを行った。実施例1と同様にして上記(c)〜(g)の測定を行った。結果を表4に示す。(c)および(d)の測定で得られた造粒体の粒径分布曲線を図10、11に示す。
<比較例4>
予め、塩化マグネシウム1.76kgと硫酸マグネシウム0.59kgを4.95kgの水に溶かした水溶液を用意した。
次に、表2に示す配合のうち塩化マグネシウムと硫酸マグネシウムを除いた残りの原料47.65kgを、容量75Lのアイリッヒミキサ(製品名:R08)に投入し、パン回転数24rpm、ロータ回転数500rpmにて30秒間混合した。
続いて、前記水溶液の7.3kg(固形分2.35kg、水4.95kg)を投入するとともに、ロータ回転数を1680rpmに上げて、12.5分間造粒を実施した。投入された全量(ガラス原料50kgと水4.95kgの合計)のうちの水の割合(添加水分量)は約9.0質量%である。
得られた造粒体を造粒機から取り出し、棚段式乾燥機を用い、400gずつ、空気中で120℃、15時間の条件で乾燥させた。乾燥後の造粒体の水分含有量は2質量%以下であった。乾燥後の造粒体に対して、必要に応じて1mmの篩を通して篩分けを行った。
実施例1と同様にして上記(c)〜(g)の測定を行った。結果を表4に示す。(c)および(d)の測定で得られた造粒体の粒径分布曲線を図12に示す。
図23は、比較例4で得られた造粒体を乾燥させる前の光学顕微鏡写真である。
<比較例5>
予め、塩化マグネシウム1.76kgと硫酸マグネシウム0.59kgを5.56kgの水に溶かした水溶液を用意した。
次に、表2に示す配合のうち塩化マグネシウムと硫酸マグネシウムを除いた残りの原料47.65kgを、容量75Lのアイリッヒミキサ(製品名:R08)に投入し、パン回転数24rpm、ロータ回転数500rpmにて30秒間混合した。
続いて、前記水溶液の7.91kg(固形分2.35kg、水5.56kg)を投入するとともに、ロータ回転数を1680rpmに上げて、20分間造粒を実施した後、ローター回転数を500rpmに下げて1分間整粒(主に微粉を核の造粒体に取り込むための工程)を実施した。投入された全量(ガラス原料50kgと水5.56kgの合計)のうちの水の割合(添加水分量)は約10.0質量%である。
得られた造粒体を造粒機から取り出し、棚段式乾燥機を用い、400gずつ、空気中で120℃、15時間の条件で乾燥させた。乾燥後の造粒体の水分含有量は2質量%以下であった。乾燥後の造粒体に対して、必要に応じて1mmの篩を通して篩分けを行った。
実施例1と同様にして上記(c)〜(g)の測定を行った。結果を表4に示す。(c)および(d)の測定で得られた造粒体の粒径分布曲線を図13に示す。
図24は、比較例5で得られた造粒体を乾燥させる前の光学顕微鏡写真である。
<比較例6>
比較例6は、比較例5において、造粒時間を20分間から13.5分間に変更し、整粒を行わなかったほかは、比較例5と同様にして、水分含有量が2質量%以下の造粒体を得た。乾燥後の造粒体に対して、必要に応じて1mmの篩を通して篩分けを行った。
実施例1と同様にして上記(c)〜(g)の測定を行った。結果を表4に示す。(c)および(d)の測定で得られた造粒体の粒径分布曲線を図14に示す。
<(h)造粒体の圧壊強度>
実施例1、2、比較例1、2において、ロータリーキルンで乾燥後、1mmの篩を通す前の造粒体から任意に取り分けた50〜100個の粒子について、JIS R 1639−5に準じた方法で圧壊強度(単位:MPa)を測定し、平均値を求めた。測定装置には、粉粒体硬度測定器(セイシン企業社製、ベターハードネステスター BHT500)を用いた。結果を表3、4および図25に示す。
Figure 0006142869
Figure 0006142869
Figure 0006142869
Figure 0006142869
表3、4の結果に示されるように、(a)が6質量%以下、かつ(b2)が45μm以下を満たす実施例1〜5で得られた造粒体は、粒径250μm未満の領域の微粉の含有量が少なく、特に粒径106μm未満の微粉の含有量が少ない。すなわち、製造時の微粉の発生が良好に抑えられた。
特に、実施例1〜4と比較例4、実施例5と比較例1〜3、5、6をそれぞれ比べると、粒径が小さい酸化アルミニウムを用いることにより、製造時の微粉の発生を低減できることがわかる。
粒径が小さい酸化アルミニウムを用いた実施例の方が、比較例よりも製造時の微粉の発生が少ないことから、粒径が小さい酸化アルミニウムの方が、粒径が大きい酸化アルミニウムよりも、核の造粒体に取り込まれやすいと考えられる。またその理由は、酸化アルミニウムの粒径が大きい方が、造粒時の遠心力が液架橋力よりも勝り、核の造粒体に取り込まれにくくなるためと考えられる。
実施例1〜5の造粒体は、充填率が高く、嵩密度も高い。また実施例1〜5の造粒体は、圧縮空気吹付後の微粉率がゼロであり、実施例1、2の造粒体は圧壊強度が高い。すなわち、実施例1〜5で得られる造粒体は密で強度が高い。
造粒体を乾燥させる前の写真を比べると、比較例1(図19)、比較例4(図23)、比較例5(図24)の造粒体は、周囲に微細な一次粒子が付着しているのに対して、実施例4(図17)および実施例5(図18)の造粒体は、そのような微細な一次粒子の付着は見られない。
比較例1の乾燥前の写真(図19)と乾燥後の写真(図20)を比べると、造粒体の周囲に付着している微細な一次粒子は乾燥工程で剥がれ、微粉の原因となることがわかる。
また、乾燥後の造粒体の粒径250μm未満の微粉領域に着目すると、比較例1の微粉領域(図22)には微細な一次粒子が多く見られるのに対して、実施例1の微粉領域(図16)には、比較的粒径が小さい造粒体が多く見られ、微細な一次粒子は少ない。
このように造粒体の周囲に付着している微細な一次粒子は、ガラス原料粒子が凝集した核の造粒体に良好に取り込まれなかった粒子であると考えられる。
<(i)造粒体の粒径の違いによる組成のばらつき>
実施例4、5、比較例4、5において、乾燥後、目開き1mmの篩を通した通過分の造粒体について、粒径250μm未満、250μm以上500μm未満、500μm以上1000μm未満の各領域にふるい分けし、各領域について蛍光X線法により成分組成を測定した。その結果を表5に示す。
表5の結果より、いずれの例においても、粒径250μm未満の領域が、他の領域と比べて、目標組成とのズレが大きいことがわかる。
表3、4の「(g2)造粒体中の粒径250μm未満の微粉の割合」に示されるように、本発明にかかる実施例では、比較例に比べて粒径250μm未満の微粉の割合が低減されるため、これにより造粒体全体における組成のばらつきが低減される。
また表5の結果に示されるように、特に酸化アルミニウムおよびドロマイトとしてD50が小さいものを用いた実施例4は、粒径250μm未満の組成と目標組成とのズレが小さい。
Figure 0006142869
<(j)造粒体の成長挙動>
実施例4、比較例4、6において、造粒開始から所定の造粒時間が経過した時点で、上記自動ふるい分け測定器を用いて、ふるい分け法による粒度分布(質量基準)を測定し、それぞれの造粒時間(経過時間)における質量累計メディアン径を表わす質量平均径を求めた。結果を図26に示す。
この図の結果に示されるように、酸化アルミニウムおよびドロマイトとして平均粒径が小さいものを用いた実施例4は、酸化アルミニウムの平均粒径が大きい比較例4、および酸化アルミニウムとドロマイトの平均粒径が大きい比較例6に比べて、粒子の成長が速いことがわかる。またこれらのうちでは比較例6が最も粒子の成長が遅い。
したがって実施例4は、造粒時間が短いにもかかわらず、D50が大きい造粒体が得られた。
また表1、3の実施例3と実施例4を比べると、実施例4よりも添加水分量が少ない実施例3は、造粒時間が実施例4より長いにもかかわらず、得られた造粒体のD50は小さい。このことから、添加水分量を減らすと成長速度が遅くなることがわかる。
<参考例1>
[(k)電子線マイクロアナライザー(EPMA)による粒径の測定]
表6に示す配合で造粒体を製造した。予め、塩化マグネシウム72.7gと硫酸マグネシウム22.5gを488gの水に溶かした水溶液を用意した。
次に、表6に示す調合のうち塩化マグネシウムと硫酸マグネシウムを除いた残りの原料2905.8gを、容量5Lのアイリッヒミキサ(製品名:R02)に投入し、パン回転数60rpm、ロータ回転数900rpmにて1分間混合した。
続いて、前記水溶液の583.2g(固形分95.2g、水488g)を投入するとともに、ロータ回転数を3000rpmに上げて、11分間造粒を実施した後、ローター回転数を900rpmに落として1分間整粒した。投入された全量(ガラス原料3001.0gと水488gの合計)のうちの水の割合(添加水分量)は約14質量%である。
得られた造粒体を造粒機から取り出し、棚段式乾燥機を用い、400gずつ、空気中で120℃、15時間の条件で乾燥させた。乾燥後の造粒体の水分含有量は2質量%以下であった。
Figure 0006142869
乾燥後の造粒体について、ルーペ観察と定規を用いて大凡の平均粒径を測定した。また、造粒体を樹脂で埋包した後、ダイヤモンドカッターで切断し断面を走査電子顕微鏡(SEM)で観察し、さらにEPMAで観察してカラーマッピング測定を行った。その結果を図27〜31に示す。図27はSEM写真、図28はSiマッピング、図29はAlマッピング、図30はMgマッピング、図31はCaマッピングの結果をそれぞれ示す。
カラーマッピングの測定条件を以下の通りとした。
<測定条件>
加速電圧:15kV、
ビーム電流:30nA、
ビーム径:2μm、
測定面積:2μmステップ、512×512画素、約1000μm×1000μmの範囲、測定時間:10msec/point、測定元素:Si、Al、Ca、Mg、Sr、B、使用装置:EPMA−1610(島津製作所社製)。
例えば、Siカラーマッピングの測定結果より、造粒体中のケイ砂を判別し、上述の方法でその粒径を測定し、さらに体積基準の粒度分布に換算する。これらの演算処理は既存の画像処理ソフトを適宜用いて行うことができる。こうして造粒体中のケイ砂の粒度分布(体積基準)が得られる。
他の非水溶性成分の粒子についても同様にして、造粒体中の粒度分布(体積基準)を求めることができる。
本発明の造粒体は、アルミノシリケートガラスの製造原料として有用である。
なお、2012年2月28日に出願された日本特許出願2012−041234号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (10)

  1. ケイ砂および酸化アルミニウムを少なくとも含み、ガラスの製造に用いられるガラス原料混合物の造粒体であって、
    前記造粒体中の非水溶性成分の粒度分布曲線において、粒径50μmを超える粒子の割合が6体積%以下、かつ小粒径側から体積累計90%の粒径を表わすD90が45μm以下であり、
    前記造粒体の、下記の測定方法で求めたD50が350〜1000μmであることを特徴とする造粒体。
    造粒体のD50の測定方法:前記造粒体を水分量が2質量%以下の状態とし、目開き1mmの篩を用いて篩分けをし、篩を通過した通過分の粒度分布曲線を測定し、該粒度分布曲線における体積累計メディアン径を表わすD50を求める。
  2. 前記造粒体の、水銀圧入法で測定した充填率が75%以上である請求項1に記載の造粒体。
  3. 前記造粒体の嵩密度が1.1g/ml以上である請求項1または請求項2に記載の造粒体。
  4. ガラス原料を混合したガラス原料混合物を粉砕することなく造粒する造粒体の製造方法であって、
    前記ガラス原料混合物が、少なくともケイ砂および酸化アルミニウムを含み、
    該ガラス原料混合物中の非水溶性成分の粒度分布曲線において、粒径50μmを超える粒子の割合が6体積%以下、かつ小粒径側から体積累計90%の粒径を表わすD90が45μm以下であり、
    前記造粒体の、下記の測定方法で求めたD50が350〜1000μmであることを特徴とする造粒体の製造方法。
    造粒体のD50の測定方法:前記造粒体を水分量が2質量%以下の状態とし、目開き1mmの篩を用いて篩分けをし、篩を通過した通過分の粒度分布曲線を測定し、該粒度分布曲線における体積累計メディアン径を表わすD50を求める。
  5. 前記ガラス原料混合物に水を添加して前記造粒を行い、前記水の添加量が、前記ガラス原料混合物と前記水の添加量の合計に対して6.5〜10質量%である、請求項4に記載の造粒体の製造方法。
  6. 前記ガラス原料混合物を造粒する方法が転動造粒法である請求項4または5に記載の造粒体の製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の製造方法により造粒体を製造し、該造粒体を溶融させて溶融ガラスを形成する溶融ガラスの製造方法。
  8. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の製造方法により造粒体を製造し、該造粒体を溶融させて溶融ガラスを形成し、該溶融ガラスを用いてガラス製品を製造する、ガラス製品の製造方法。
  9. 前記ガラス製品のガラス組成が、
    SiO:50〜60質量%、
    Al:15〜20質量%、
    :6〜10質量%、
    CaO:2〜6質量%、
    MgO:1〜5質量%、
    Fe:0.01〜0.1質量%、
    SrO:5〜10質量%である、請求項に記載のガラス製品の製造方法。
  10. ガラス原料のうち、非水溶性成分として、
    D50が1〜30μmのケイ砂(SiO)を65〜75体積%、
    D50が1〜7μmの酸化アルミニウムを7〜15体積%、
    D50が3〜11μmの水酸化マグネシウムを0.1〜10体積%、
    D50が5〜20μmのドロマイトを5〜15体積%、
    D50が2〜10μmの炭酸ストロンチウムを3〜15体積%、
    D50が5〜30μmの蛍石(CaF)を0.1〜2体積%、および
    D50が5〜50μmの酸化鉄(Fe)を0.001〜0.1体積%を含むガラス原料混合物を用いる請求項に記載のガラス製品の製造方法。
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