JP2021014370A - 脱炭酸造粒体の製造方法及びガラス物品の製造方法 - Google Patents

脱炭酸造粒体の製造方法及びガラス物品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021014370A
JP2021014370A JP2017203101A JP2017203101A JP2021014370A JP 2021014370 A JP2021014370 A JP 2021014370A JP 2017203101 A JP2017203101 A JP 2017203101A JP 2017203101 A JP2017203101 A JP 2017203101A JP 2021014370 A JP2021014370 A JP 2021014370A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
granulated
decarboxylated
mass
granules
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017203101A
Other languages
English (en)
Inventor
洋二 土井
Yoji Doi
洋二 土井
輝敬 前原
Terutaka Maehara
輝敬 前原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2017203101A priority Critical patent/JP2021014370A/ja
Priority to PCT/JP2018/038706 priority patent/WO2019078270A1/ja
Publication of JP2021014370A publication Critical patent/JP2021014370A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B1/00Preparing the batches
    • C03B1/02Compacting the glass batches, e.g. pelletising
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/02Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in electric furnaces, e.g. by dielectric heating
    • C03B5/033Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in electric furnaces, e.g. by dielectric heating by using resistance heaters above or in the glass bath, i.e. by indirect resistance heating

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

【課題】ガラス原料が溶解する過程で生じる溶存ガス及び巻き込み泡を充分に低減できる脱炭酸造粒体の製造方法を提供する。【解決手段】アルカリ土類金属源及び粉末状のケイ素源を必須とし、アルカリ金属源を必要に応じて含み、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ土類金属炭酸塩の少なくとも一方を含み、アルカリ土類金属源のD90が100μm以下であるガラス原料組成物を圧縮成形して製造された造粒体を、造粒体の中心温度が脱炭酸完了温度以上に3分以上保持されるように加熱処理をする、脱炭酸造粒体の製造方法。前記造粒体と同一条件で製造した造粒体を、0.5〜1.0g/個程度になるように破砕した塊状試料を、昇温速度5℃/分で熱重量分析し、50℃から1000℃までの重量減少量に対して、50℃からT℃までの重量減少量が99.5%となるT℃を脱炭酸完了温度とする。【選択図】なし

Description

本発明は、脱炭酸造粒体の製造方法、及びガラス物品の製造方法に関する。
一般にガラスは、ガラス原料を溶融炉に投入し、1300〜1600℃程度の溶解温度に加熱して溶解して溶融ガラスとし、溶融ガラスを所定の形状に成形し固化して製造する。ガラス原料としては、酸化物、複合酸化物、又は熱分解により酸化物となりうる化合物(炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、水酸化物等)が用いられる。
ケイ酸塩ガラスの製造において、ガラス原料がアルカリ金属炭酸塩等の炭酸塩を含む場合、ガラス原料は下記(1)〜(3)の過程を経て溶解する。(1)加熱によって原料間の固相反応が生じ、(2)低融点の反応物(例えば、xAO−ySiO、Aはアルカリ金属、x、yは反応比を表す。)が生成すると同時に、炭酸塩に由来する炭酸ガスが発生し、(3)前記反応物にケイ砂が溶解する。前記低融点の反応物(以下、反応物融液ともいう)は、ガラスの溶解温度において液状である。
一般的な蓄熱式空気燃焼炉や酸素燃焼炉では、溶融炉に投入されたガラス原料の山は、上部の燃焼雰囲気および下部の溶融ガラスから熱を受ける。このとき、バッチ山の上部表層と下部の溶融ガラスとの界面の温度上昇に対し、山の内部の温度上昇は遅れる。先に表層部分でガラス原料が溶解して溶融ガラスとなり、この溶融ガラスが蓋となって、山の内部で発生した炭酸ガスが上部に抜けるのを妨げる。
このため、前記(1)〜(3)の過程は、ガラス原料に由来する炭酸ガスを反応物融液中に巻き込みながら進行する。
また、溶融炉内でバーナーを使って加熱する場合には、化石燃料の燃焼に伴って発生した雰囲気中の炭酸ガスも、前記(1)〜(3)の過程で反応物融液中に巻き込まれる。
このようにして、ガラス原料が溶解する過程(1)〜(3)で反応物融液中に巻き込まれた炭酸ガスは、反応物融液中の溶存ガス又は巻き込み泡となる。
反応物融液中の溶存ガス及び巻き込み泡は、以下の問題の原因となる。
反応物融液中の巻き込み泡は、溶融ガラス中の泡となる。溶融ガラス中に泡が存在する状態で固化されるとガラスの製品品質が低下する。
溶融ガラス中の泡は、後述の泡抜き工程で低減できるが、巻き込み泡が微小泡である場合は、後述の清澄プロセスの負荷増大又は製品品質の悪化を招く。一方、巻き込み泡が大きい場合は、ガラス原料の山及び溶融ガラスと、その上部の雰囲気との間に存在する泡が断熱材として作用して、前記雰囲気からの入熱効率の低下を引き起こす。
溶融ガラスからの泡抜き工程は、清澄反応を利用した泡抜き工程と、低温のガス吸収を利用した泡締め工程の2つに大別される。
清澄反応とは、予め溶融ガラス中に溶存させた清澄剤を分解してガス成分を発生させる反応である。一般的な清澄剤である芒硝は、ガラス溶解温度で反応物融液中に溶解して硫酸塩イオン(SO 2−)として存在し、高温(清澄反応温度)に加熱すると分解してガス成分(SOとO)となる。発生したガス成分は、溶融ガラス中に浮遊する泡内部に拡散し、泡が拡大し、溶融ガラス中を浮上し、液気界面で破泡する。この際に、溶融ガラス中に溶存している炭酸ガスなどのガス成分は、拡大した泡に拡散することにより、取り除かれる。これが、清澄反応を利用した泡抜き工程である。
溶融ガラスが泡を多く含むと、清澄反応を促進する必要があり、清澄プロセスの負荷が増大する。具体的には、芒硝の添加量を増加させるばかりでなく、(清澄反応温度)に保持する間を伸ばす必要があり、製造効率が低下する。
一方、泡締め工程は、溶融ガラスの温度が高いほど、溶存するガス成分の溶解度が低下する性質を利用したプロセスである。具体的には、低温で溶融ガラスを保持し、泡として存在しているガス成分を溶融ガラスに再吸収させて、泡を消失させる。泡締めによって完全に泡を消失させるためには、泡締めの前に、溶融ガラス中に溶存しているガス成分を泡抜き工程で低減させておくことが好ましい。ガス成分の拡散速度は濃度差に比例するため、溶融ガラス中の溶存ガス濃度が低い方が、泡として存在しているガス成分が溶融ガラス中に拡散する速度が大きくなる。溶融ガラスが泡を多く含む場合は、泡締めの前の泡抜き工程が必要となる。
反応物融液中の溶存ガスの一部は前記(3)でリボイルして巻き込み泡となり、溶融ガラス中の泡となる。残りは溶融ガラス中の溶存ガスとなるが、後の工程でリボイルして気泡を形成し得る。
具体的に、前記反応物融液は高塩基性であり、塩基性度が高いほど炭酸ガスの溶解度が高い。前記(3)で反応物融液にケイ砂が溶解すると、溶解したケイ砂周辺の融液の塩基性度が局所的に低下する。このため、前記(2)では溶存ガスとして存在していた炭酸ガスの一部が、前記(3)で気体となって反応物融液中に気泡を形成する。炭酸塩を原料に用いるガラス原料の溶解においては、炭酸ガスのリボイルを避けられない。
この現象は前記(3)で反応物融液にケイ砂が溶解する場合のほかにも生じる。
例えば、板ガラスを再溶融した均質な溶融物に、ケイ砂が溶解する場合でも炭酸ガスのリボイルが発生する。板ガラス中には飽和溶解度以下の炭酸ガスが溶存しており、板ガラスの溶融物にケイ砂が溶解すると、溶解したケイ砂周辺の溶融物の塩基性度が局所的に低下し、炭酸ガスの飽和溶解度が低下するためである。
また、前記(1)〜(3)の過程で溶け残ったケイ砂が、溶融炉の下流部で溶融ガラスに溶融すると、溶融ガラスに溶存していた炭酸ガスがリボイルして気泡を形成し、ガラスの製品品質が低下する。
また、溶融炉内において清澄プロセス後の溶融ガラスを循環させる場合にも、前記反応物融液中の溶存ガス及び巻き込み泡が、できるだけ少ない方が望ましい。
溶融炉において、ガラス原料の山への加熱を補うために、清澄プロセスで高温に加熱された溶融ガラスの一部を、ガラス原料の山の下部で、前記(1)〜(3)の過程を終えた初期の溶融ガラスと合流させ、再び清澄プロセスを経るように循環させる。
すなわち、溶融炉内の溶融ガラスは、清澄プロセスで泡抜きされた後、溶存ガス及び巻き込み泡を含む初期の溶融ガラスと合流するという工程を繰り返しながら最終製品となる。初期の溶融ガラス中の溶存ガス及び巻き込み泡が多いと、溶融炉の大型化、ガラス製造の非効率化につながる。
このような問題に対して、ガラス原料を、溶融炉に投入する前に、ガラス原料中の炭酸塩が分解して炭酸ガスが発生する温度に予熱して、溶融炉内での炭酸ガスの発生を抑制する方法が考えられる。
特許文献1には、粉末状のガラス原料と水とを混合して圧縮成形した造粒体を、造粒体どうしが固着しないように予熱する方法が記載されている。具体的には850℃まで加熱して、造粒体のガラス化時に発生し得る炭酸ガスの90%を脱離させた例、すなわち脱炭酸率90%の造粒体の作製方法が記載されている。
非特許文献1は、ソーダライムガラスの原料を圧縮成形した造粒体について、焼成温度、炭酸塩原料の分解量、固着状態を調査した論文である。焼成温度825℃で造粒体どうしの固着が生じ、焼成温度850℃では、全部の造粒体がひとかたまりになったことが示されている。Fig.2のグラフには、焼成温度850℃における脱炭酸率が約90%であることが示されている。
特許文献2には、溶融炉内でガス燃焼によって生じた高温ガスを、溶融炉に投入する前の造粒体に接触させて、造粒体を予熱する方法が記載されている。予熱温度は1500F(815℃)以下である。特許文献1、及び非特許文献1の記載事項に基づくと、815℃までの予熱では、脱炭酸率は90%以下であると推定される。
国際公開第2015/119209号 米国特許第4248615号明細書
WANG Jing等、「Melting Properties of Loose and Granulated Glass Batch」、Journal of Wuhan University of Technology−Mater. Sci. Ed.、 Vol.29、1161〜1164頁、2014年
特許文献1、2及び非特許文献1に記載の方法では、ガラス原料が溶解する過程で生じる溶存ガス及び巻き込み泡を充分に低減できず、これらに起因する問題を根本的に解決することができない。
本発明は、ガラス原料が溶解する過程で生じる溶存ガス及び巻き込み泡を充分に低減できる脱炭酸造粒体の製造方法及びガラス物品の製造方法を提供する。
本発明は、下記の態様を有する。
[1] 下記造粒体の製造方法で製造された造粒体を、前記造粒体の中心温度が、下記の測定方法で求めた脱炭酸完了温度以上に3分以上保持されるように加熱処理をする、脱炭酸造粒体の製造方法。
脱炭酸完了温度の測定方法:前記造粒体と同一条件で製造した造粒体を、0.5〜1.0g/個程度になるように破砕した塊状試料を、下記条件で熱重量分析し、50℃から1000℃までの重量減少量に対して、50℃からT℃までの重量減少量が99.5%となるT℃を脱炭酸完了温度とする。
熱重量分析の条件:試料は0.5〜1.0gの塊状試料1個、アルゴン雰囲気、昇温速度5℃/分、測定温度50〜1000℃。
造粒体の製造方法:アルカリ土類金属源及び粉末状のケイ素源を必須とし、アルカリ金属源を必要に応じて含むガラス原料組成物と、水とを混合した後に圧縮成形して造粒体を製造する方法であって、前記ガラス原料組成物が、前記造粒体から得られるケイ酸塩ガラス100質量%に対して酸化物換算で、ケイ素源を40質量%以上含み、かつアルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を合計で10質量%以上含み、前記アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源の少なくとも一方が炭酸塩を含み、前記アルカリ土類金属源の粒径加積曲線における体積累計90%の粒径を表わすD90が100μm以下である、造粒体の製造方法。
[2] 下記造粒体の製造方法で造粒体を製造し、得られた造粒体を、前記造粒体の中心温度が、下記の測定方法で求めた脱炭酸完了温度以上に3分以上保持されるように加熱処理をする、脱炭酸造粒体の製造方法。
脱炭酸完了温度の測定方法:前記造粒体と同一条件で製造した造粒体を、0.5〜1.0g/個程度になるように破砕した塊状試料を、下記条件で熱重量分析し、50℃から1000℃までの重量減少量に対して、50℃からT℃までの重量減少量が99.5%となるT℃を脱炭酸完了温度とする。
熱重量分析の条件:試料は0.5〜1.0gの塊状試料1個、アルゴン雰囲気、昇温速度5℃/分、測定温度50〜1000℃。
造粒体の製造方法:アルカリ土類金属源及び粉末状のケイ素源を必須とし、アルカリ金属源を必要に応じて含むガラス原料組成物と、水とを混合した後に圧縮成形して造粒体を製造する方法であって、前記ガラス原料組成物が、前記造粒体から得られるケイ酸塩ガラス100質量%に対して酸化物換算で、ケイ素源を40質量%以上含み、かつアルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を合計で10質量%以上含み、前記アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源の少なくとも一方が炭酸塩を含み、前記アルカリ土類金属源の粒径加積曲線における体積累計90%の粒径を表わすD90が100μm以下である、造粒体の製造方法。
[3] 前記ガラス原料組成物がアルカリ金属炭酸塩を含み、かつ前記ケイ素源の粒径加積曲線における体積累計50%の粒径を表わすD50が40μm以下である、[1]又は[2]の脱炭酸造粒体の製造方法。
[4] 前記加熱処理で用いる加熱手段が、伝導伝熱、対流伝熱及び輻射伝熱からなる群から選ばれる1種以上である、[1]〜[3]のいずれかの脱炭酸造粒体の製造方法。
[5] 前記造粒体の1個の平均体積が0.5〜100cmである、[1]〜[4]のいずれかの脱炭酸造粒体の製造方法。
[6] 前記[1]〜[5]のいずれかの製造方法で製造された脱炭酸造粒体を、溶解して溶融ガラスを得て、前記溶融ガラスを成形する、ガラス物品の製造方法。
[7] 前記[1]〜[5]のいずれかの製造方法で脱炭酸造粒体を製造し、得られた脱炭酸造粒体を溶解して溶融ガラスを得て、前記溶融ガラスを成形する、ガラス物品の製造方法。
[8] 前記溶解を、二酸化炭素濃度が1.0体積%以下の雰囲気中で行う、[6]又は[7]のガラス物品の製造方法。
[9] 下記測定方法で求められる揮発成分含有率が0.1質量%以下である脱炭酸造粒体を、二酸化炭素濃度が1.0体積%以下の雰囲気中で溶解して溶融ガラスを得て、前記溶融ガラスを成形する、ガラス物品の製造方法。
揮発成分含有率の測定方法:測定対象の脱炭酸造粒体の約10〜100gを雰囲気温度1000℃の電気炉内に3時間静置して熱処理し、下記式(1)より揮発成分含有率(単位:質量%)を求める。
揮発成分含有率=(a−b)/a×100 ・・・(1)
aは、熱処理前の脱炭酸造粒体の質量(単位:g)
bは、熱処理後の脱炭酸造粒体の質量(単位:g)
[10] 前記溶解で用いる加熱手段が、伝導伝熱、対流伝熱、および輻射伝熱からなる群から選ばれる1種以上である、[6]〜[9]のいずれかのガラス物品の製造方法。
本発明の脱炭酸造粒体の製造方法によれば、ガラス原料が溶解する過程で生じる溶存ガス及び巻き込み泡(以下、初期泡ともいう。)を充分に低減できる脱炭酸造粒体が得られる。
本発明のガラス物品の製造方法によれば、初期泡を充分に低減でき、ガラス物品中に存在する気泡を充分に低減できる。
実施例で用いた溶融炉の概略構成図である。 実施例1で得たガラスの写真である。 実施例2で得たガラスの写真である。 比較例1で得たガラスの写真である。 比較例2で得たガラスの写真である。
以下の用語の定義は、本明細書及び特許請求の範囲にわたって適用される。
「ガラス原料」はガラスの原料となる成分であり、「ガラス原料組成物」は、ガラス原料となる成分を複数含む組成物である。
「造粒体」は、ガラス原料組成物を圧縮成形したものであって、基本的に1個の造粒体中に、ガラスの製造に必要な全ての成分を含む。仮に1個の造粒体を加熱溶融してガラス化させると、得ようとするガラス組成を有するガラスとなる。
「造粒体から得られるケイ酸塩ガラス100質量%」は、造粒体のみを溶融して得られる溶融ガラスが固化したケイ酸塩ガラスの全質量を100質量%とすることを意味する。
「酸化物基準の質量百分率」は、ガラスの成分をSiO、Al3、NaO及びCaO等の酸化物で表し、ガラス全体の質量を100%として、各成分(酸化物)の含有量(ガラス組成)を質量百分率で表したことを意味する。
「集合体の長径」は、1個の集合体に接する平行な2つの平面間の距離のうち、最も大きい距離である。
「〜」で表される数値範囲は、〜の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
「D50」は、レーザー回折法を用いて測定された粒径加積曲線における体積累計50%の粒径をD50とする。
「D90」は、レーザー回折法を用いて測定された粒径加積曲線における体積累計90%の粒径である。
レーザー回折法による粒子径測定方法としては、JIS Z8825−1(2001)に記載の方法を用いる。
造粒体の1個の平均体積は、任意に選ばれた5個の造粒体の体積の平均値である。
<態様1、2>
本発明の態様1は、後述の造粒体の製造方法で製造された造粒体に対して、特定の加熱処理温度と加熱処理時間で加熱処理をする、脱炭酸造粒体の製造方法である。
本発明の態様2は、後述の造粒体の製造方法で造粒体を製造し、得られた造粒体に対して、特定の加熱処理温度と加熱処理時間で加熱処理をする、脱炭酸造粒体の製造方法である。
以下の説明は、特に断りの無い限り態様1及び態様2に共通する。
加熱処理温度は以下の測定方法で求めた脱炭酸完了温度以上である。加熱処理温度は造粒体の中心温度である。
まず、加熱処理対象の造粒体と同一条件で製造した造粒体を、0.5〜1.0g/個程度になるように破砕し、塊状試料(破砕片)を得る。1個の塊状試料を下記条件で熱重量分析する。得られた熱重量分析データにおいて、50℃から1000℃までの重量減少量に対して、50℃からT℃までの重量減少量が99.5%となるT℃を求める。T℃を脱炭酸完了温度とする。
熱重量分析の条件:試料は0.5〜1.0gの塊状試料1個、アルゴン雰囲気、昇温速度5℃/分、測定温度50〜1000℃。
加熱処理温度が脱炭酸完了温度以上であると、造粒体中の炭酸塩が熱分解して炭酸ガスが脱離する脱炭酸反応が充分に進行し、脱炭酸造粒体が溶解する過程で生じる炭酸ガスを充分に低減できる。前記脱炭酸反応は吸熱を伴い、加熱温度が高いほど進行しやすい。
加熱処理温度の上限は、造粒体の形状が保持される温度である。造粒体の形状が保持されている状態とは、造粒体の表層の一部どうしが、個々の造粒体に解砕できる程度に接着している状態を含む。具体的に、加熱処理温度は脱炭酸完了温度+30℃以下が好ましく、脱炭酸完了温度+15℃以下がより好ましく、脱炭酸完了温度+5℃以下がさらに好ましい。
加熱処理温度は一定でもよく、変化してもよい。
加熱処理時間は3分以上である。加熱処理時間は、造粒体の中心温度が脱炭酸完了温度以上に維持されている時間である。
造粒体の中心温度が一定でない場合、加熱処理時間は、造粒体の中心温度が脱炭酸完了温度以上である時間の合計とする。
加熱処理時間が3分以上であると、造粒体中の炭酸塩が熱分解して炭酸ガスが脱離する脱炭酸反応が充分に進行し、脱炭酸造粒体が溶解する過程で生じる炭酸ガスを充分に低減できる。
加熱処理時間は3分以上が好ましく、5分以上がより好ましい。製造効率の点で360分以下が好ましく、180分以下がより好ましく、60分以下がさらに好ましい。
加熱処理は、バッチ式でもよく、連続式でもよい。
加熱処理雰囲気は、造粒体から脱離した炭酸ガス以外の、炭酸ガスの含有量が低いことが好ましい。
加熱処理中に、造粒体から脱離した炭酸ガスは、加熱処理雰囲気から速やかに排気されることが好ましい。具体的には、加熱処理の終了時において、造粒体が存在している雰囲気中の二酸化炭素濃度は、1.0体積%以下が好ましく、0.5体積%以下がより好ましく、0.1体積%以下がさらに好ましい。
前記二酸化炭素濃度の範囲の雰囲気中で加熱処理することにより、雰囲気中の炭酸ガスが脱炭酸造粒体に取り込まれるのを抑制できる。その結果、脱炭酸造粒体が溶解する過程で生じる炭酸ガスを充分に低減できる。
加熱処理は大気中で行うことができる。大気中の二酸化炭素濃度は、通常0.03体積%程度である。
加熱処理を大気解放系で行う場合、加熱処理雰囲気中には、大気中の炭酸ガス及び造粒体から脱離した炭酸ガスの他には、炭酸ガスが存在しないことが好ましい。
造粒体を加熱処理するための加熱手段は、加熱処理雰囲気中の炭酸ガス濃度を増加させないものが好ましい。
加熱手段が、伝導伝熱、対流伝熱及び輻射伝熱からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。伝導伝熱の加熱手段としてはホットプレートが挙げられる。対流伝熱の加熱手段としては熱風が挙げられる。輻射伝熱の加熱手段としては電気ヒーター、赤外ランプが挙げられる。
電気炉の内部は大気に開放されていることが好ましい。
熱風の二酸化炭素濃度は1.0体積%以下が好ましく、0.5体積%以下がより好ましく、0.1体積%以下がさらに好ましい。
加熱処理を終えた時点で、複数の脱炭酸造粒体が互いに接着して集合体を形成していてもよい。集合体が大きい場合は、脱炭酸造粒体を溶解する前に、脱炭酸造粒体の集合体を適度な大きさの集合体に解砕する工程を設けることが好ましい。解砕は、加熱処理を終えた直後に行ってもよく、脱炭酸造粒体を冷却してから行ってもよい。
取り扱いやすい点で、1個の集合体の長径は、20cm以下が好ましく、15cm以下がより好ましく、10cm以下がさらに好ましい。
脱炭酸造粒体どうしの接着は、集合体を手で、木槌で、又は搬送中の衝突や落下で解砕できる程度の接着であることが好ましい。
態様1、2の製造方法によれば、造粒体中の炭酸塩が熱分解して炭酸ガスが脱離する脱炭酸反応が充分に進行し、脱炭酸造粒体が溶解する過程で生じる炭酸ガスを充分に低減できる。その結果、初期泡を充分に低減できる。
具体的には、脱炭酸造粒体の揮発成分含有率を0.1質量%以下に低減できる。揮発成分含有率は、以下の測定方法で求められる値である。
測定対象の脱炭酸造粒体の約10〜100gを雰囲気温度1000℃の電気炉内に3時間静置して熱処理し、下記式(1)より揮発成分含有率(単位:質量%)を求める。なお、1000℃は、炭酸塩が充分に熱分解してガラス化する(酸化物となる)温度である。
揮発成分含有率=(a−b)/a×100 ・・・(1)
aは、熱処理前の脱炭酸造粒体の質量(単位:g)であり、bは、熱処理後の脱炭酸造粒体の質量(単位:g)である。
前記揮発成分含有率が0.1質量%以下であれば、脱炭酸造粒体が溶解する過程で炭酸ガスはほとんど生じないため、初期泡を充分に低減できる。
<態様3〜5>
本発明の態様3は、態様1又は2の製造方法で製造された脱炭酸造粒体を、溶解して溶融ガラスを得て、前記溶融ガラスを成形する、ガラス物品の製造方法である。
本発明の態様4は、態様1又は2の製造方法で脱炭酸造粒体を製造し、得られた脱炭酸造粒体を溶解して溶融ガラスを得て、前記溶融ガラスを成形する、ガラス物品の製造方法である。
本発明の態様5は、前記揮発成分含有率が0.1質量%以下である脱炭酸造粒体を、二酸化炭素濃度が1.0体積%以下の雰囲気中で溶解して溶融ガラスを得て、前記溶融ガラスを成形する、ガラス物品の製造方法である。
態様5における脱炭酸造粒体は、態様1又は2の製造方法で製造できる。脱炭酸造粒体の揮発成分含有率は低い方が好ましく、ゼロが最も好ましい。
前記揮発成分含有率が0.1質量%以下であれば、脱炭酸造粒体が溶解する過程で炭酸ガスはほとんど生じない。
以下の説明は、特に断りの無い限り、態様3〜5に共通する。
脱炭酸造粒体を溶解する工程では、脱炭酸造粒体を溶融炉に投入し、1300〜1600℃程度の溶解温度に加熱して溶融ガラスとする。溶融炉に投入する脱炭酸造粒体の温度は任意である。例えば、脱炭酸造粒体を脱炭酸直後に溶解炉に投入してもよいし、脱炭酸造粒体を脱炭酸後に常温で保管し、その後、必要に加熱して、溶解炉に投入してもよい。
ガラス板等を破砕して得られるカレットを、脱炭酸造粒体と混合して溶融してもよい。カレットを添加することによりガラス原料の溶融性が向上する。カレットは、脱炭酸造粒体から得られる溶融ガラスと等しいガラス組成を有するものであることが好ましい。具体的には、脱炭酸造粒体を使用して得られるガラス物品のカレットやガラス物品を製造する工程で生じるカレットを使用することが好ましい。
態様5では、脱炭酸造粒体を、二酸化炭素濃度が1.0体積%以下の雰囲気中で溶解する。態様3、4においても、二酸化炭素濃度が1.0体積%以下の雰囲気中で溶解することが好ましい。
前記二酸化炭素濃度の範囲の雰囲気中で加熱処理することにより、雰囲気中の炭酸ガスが巻き込まれるのを抑制できる。その結果、ガラス物品中に存在する気泡を充分に低減できる。
前記二酸化炭素濃度は、0.5体積%以下が好ましく、0.1体積%以下がより好ましい。
溶解は大気中で行うことができる。
脱炭酸造粒体を溶解するための加熱手段は、溶解雰囲気中の炭酸ガスを増加させないものが好ましい。
加熱手段が、伝導伝熱、対流伝熱、および輻射伝熱からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
電気ヒーター、水素燃焼、熱風又は赤外ランプは、ガラス原料やガラス素地の上部空間の炭酸ガスを増加させずに加熱する加熱手段として好ましい。
電気ブースター、液中ヒーター、又は液中バーナーはガラス原料やガラス素地を加熱する加熱手段として好ましい。液中バーナーは水素を用いた液中燃焼が好ましい。
熱風の二酸化炭素濃度は1.0体積%以下が好ましく、0.5体積%以下がより好ましく、0.1体積%以下がさらに好ましい。
溶融炉内で、脱炭酸造粒体を高温の溶融ガラスに接触させて溶解することが好ましい。具体的には、溶融炉内で高温となっている溶融ガラスに接触するように、脱炭酸造粒体を投入して溶解し、脱炭酸造粒体が溶解した高温の溶融ガラスに接触するように、再び脱炭酸造粒体を投入する操作を繰り返すことが好ましい。
例えば、溶融炉としてコールドトップ方式縦型炉を用いることが好ましい。コールドトップ方式縦型炉は、炉内で高温となっている溶融ガラスの上面にガラス原料を追加投入できるように構成されている。コールドトップ方式縦型炉の内部は大気に開放されていることが好ましい。例えば特開平3−252319号公報に記載のコールドトップ方式電気溶融炉を例示できる。
次いで、溶融ガラスを所望の形状に成形し、徐冷して固化させ、ガラス物品を得る。固化した後に、切断や研磨などの加工を行ってもよい。表面処理を行ってもよい。
ガラス物品の形状としては、平板状、曲板状、筒状、容器状、繊維状、粒状が例示できる。
態様5〜7のガラス物品の製造方法によれば、初期泡が充分に低減され、ガラス物品中に存在する気泡が充分に低減されたガラス物品が得られる。
<造粒体の製造方法>
造粒体は、ガラス原料組成物と水とを混合した後に圧縮成形する方法で製造する。
ガラス原料組成物は、アルカリ土類金属源、及びケイ素源を必須とする。必要に応じてアルカリ金属源を含んでもよい。アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源の少なくとも一方は炭酸塩を含む。
[ケイ素源]
少なくとも粉末状のケイ素源を用いる。粉末状のケイ素源として、シリカ、長石が例示できる。シリカとしては、ケイ砂、石英、クリストバライト、非晶質シリカが例示できる。これらのうち、良質の原料を入手しやすい点でケイ砂が好ましい。ケイ素源は2種以上を混合して用いてもよい。
ケイ素源のD50は、40μm以下が好ましい。D50が40μm以下であると加熱処理時に接着しにくい造粒体が得られる。ケイ素源のD50は、35μm以下がより好ましい。
ケイ素源のD50は、ガラス原料の飛散を防止する点で、1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。
ケイ素源のD90は、75μm以下であることが好ましい。ケイ素源のD90は、5μm以上が好ましく、13μm以上がより好ましい。
[アルカリ土類金属源]
本発明におけるアルカリ土類金属とは、Mg、Ca、Ba、Srを指す。アルカリ土類金属源は、溶融ガラスの製造工程中でMgO、CaO、BaO、SrOとなり得る化合物である。アルカリ土類金属源としては、アルカリ土類金属の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物、水酸化物、塩化物、フッ化物が挙げられる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。
また、ドロマイト(理想化学組成:CaMg(CO)や焼成ドロマイト(理想化学組成:CaMgO)も使用できる。
アルカリ土類金属源としては、アルカリ土類金属酸化物又はアルカリ土類金属炭酸塩が好ましい。アルカリ土類金属炭酸塩がより好ましく、特にドロマイト、炭酸カルシウム(石灰石)が製造コストの点で好ましい。
アルカリ土類金属源のD90は、100μm以下である。100μm以下であると加熱処理時に接着しにくい造粒体が得られる。アルカリ土類金属源のD90は、80μm以下が好ましい。
アルカリ土類金属源のD90は、ガラス原料の飛散を防止する点からは、1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。
[アルカリ金属源]
本発明におけるアルカリ金属とは、Na、K、Liを指す。アルカリ金属源は、溶融ガラスの製造工程中でNaO、KO、LiOとなり得る化合物である。アルカリ金属源としては、アルカリ金属の炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、硝酸塩、酸化物、水酸化物、塩化物、フッ化物が例示できる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。アルカリ金属の硫酸塩、塩化物、フッ化物は清澄剤でもある。
アルカリ金属炭酸塩として、取扱やすさの点で、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)が好ましい。
[アルミニウム源]
アルミニウム源は、溶融ガラスの製造工程中でAl成分となり得る化合物である。アルミニウム源としては、酸化アルミニウム、水酸化アルミウム、長石が例示できる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。
[その他のガラス原料]
ガラス原料組成物は、さらに、ホウ酸、酸化ホウ素等のホウ素源、ジルコン、酸化ジルコニウム等のジルコニウム源を含んでよい。
また、ガラスの清澄剤や色調調整剤となる成分を含んでよい。清澄剤や色調調整剤となる成分としては、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム等の塩化物成分:硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩成分:硝酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム等の硝酸塩成分:蛍石(CaF)、酸化錫(SnO、SnO)、酸化アンチモン(Sb)、弁柄(Fe)、酸化チタン(TiO)、酸化セリウム(CeO)、酸化コバルト(CoO)、酸化クロム(III)(Cr)、セレン(Se)が例示できる。これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。
その他に、ガラス原料組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、ガラス原料として公知の化合物を含んでよい。
ガラス原料組成物の組成は、ガラス溶融工程で揮散しやすい成分を除き、酸化物換算でほぼ目的とするガラス物品の組成と同じになるように調整する。
ガラス原料組成物は、造粒体から得られるケイ酸塩ガラス100質量%に対して酸化物換算で、ケイ素源を40質量%以上含み、かつアルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を合計で10質量%以上含む。すなわち、ガラス原料組成物の組成(酸化物表示)において、SiOは40質量%以上であり、アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物の合計は10質量%以上である。
ガラス原料組成物の組成においてSiOが40質量%以上であると、造粒体を加熱処理したときに造粒体どうしが接着し難い。また、造粒体から得られるケイ酸塩ガラスの化学的耐久性に優れる。ガラス原料組成物の組成におけるSiOは、好ましくは60質量%以上である。ガラス原料組成物の組成におけるSiOは90質量%以下であり、80質量%以下が好ましい。90質量%以下であると、強度の高い造粒体が得られやすい。
ガラス原料組成物は、造粒体から得られるケイ酸塩ガラス100質量%に対して酸化物基準で、アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を合計で10質量%以上含むと、強度の高い造粒体が得られやすい。特に、造粒体から得られる溶融ガラスの粘度を下げて各工程における作業温度を下げる効果に優れる点で、20質量%以上が好ましい。ガラス原料組成物の組成における、アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物の合計は、60質量%以下が好ましく、より好ましくは50質量%以下であり、40質量%以下がさらに好ましい。60質量%以下であると、造粒体を加熱処理したときに造粒体どうしが接着しにくい。
ガラス原料組成物がアルカリ金属源とアルカリ土類金属源の両方を含む場合、ガラス原料組成物の組成における、アルカリ土類金属酸化物の合計は、4〜23質量%が好ましく、19〜21質量%がより好ましい。アルカリ金属酸化物の合計は、5〜40質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
ガラス原料組成物から得られるケイ酸塩ガラスの例として、例えば、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:40〜80%、Al:0〜20%、MgO+CaO+SrO+BaO:2〜60%、NaO:0〜20%、KO:0〜20%、LiO:0〜5%、NaO+KO+LiO:0〜40%、(MgO+CaO+SrO+BaO)+(NaO+KO+LiO):10〜60%の組成を有するケイ酸塩ガラスが例示できる。
ガラス原料組成物は、このほかに非金属酸化物(イオウ酸化物など)、ハロゲンなどを少量含んでもよい。非金属酸化物とハロゲンの総量は、造粒体から得られるケイ酸塩ガラス100質量%に対して0〜1質量%が好ましい。イオウ酸化物やハロゲンは、ガラス溶融工程で揮散しやすいので、溶融条件等を考慮して充分な量がガラス組成物中に含まれることが好ましい。
また着色剤として、酸化物基準の質量百分率表示で、Fe:0〜10%、TiO:0〜10%、CeO:0〜10%、CoO:0〜10%、Cr:0〜10%、Se:0〜1%等を含んでもよい。これら着色剤のより好ましい含有量は、Fe:0〜5%、TiO:0〜5%、CeO:0〜3%、CoO:0〜1%、Cr:0〜1%、Se:0〜1%である。これら着色剤の合計は、10%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。
造粒体の製造方法の好ましい態様において、まず、ガラス原料組成物を混合し、ここに水を添加して混合し、得られた混合物を圧縮成形する。ガラス原料組成物の混合は、ガラス原料組成物が充分均質になる程度に行うことが好ましい。
混合する水の量は、ガラス原料組成物100質量%に対して、1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
ガラス原料組成物と水とを混合する際に、成形助剤を添加してもよい。成形助剤としてはケイ酸ナトリウム(水ガラス)、粘土鉱物が好適に用いられる。
成形助剤を用いる場合、その使用量はガラス原料組成物100質量%に対して10質量%以下が好ましい。
ガラス原料組成物に水、又は水及び成形助剤を添加する方法は、ガラス原料組成物に噴霧する方法が好ましい。撹拌中のガラス原料組成物に対して噴霧してもよく、静止中のガラス原料組成物に噴霧してもよい。
圧縮成形するための器具としては、打錠機、押出成形機、ロール型圧縮造粒機が例示できる。
ロール型圧縮造粒機は、概略、目的の造粒体形状に成形するための型となる半円溝形状の穴を備えた穴型ロール、2つのロールの間に原料を導入するホッパー、原料をロール間隙に押し込むフィーダ、それらを支えるハウジング、ロールやフィーダを駆動させるモータ等を備えている。回転する穴型ロールのロール間隙に原料を押し込み、ロール間で圧縮されることによって、成形品としての造粒体が得られる。
本態様の製造方法により得られる造粒体は、ケイ酸塩ガラスの製造に用いられる造粒体である。
造粒体の組成は、これを加熱することにより溶融してガラス化させたときに所望のガラス組成が得られるように調整される。
造粒体の酸化物換算組成は、清澄剤成分と水を除いて造粒体から得られるケイ酸塩ガラスの組成とほぼ等しい。造粒体から得られるケイ酸塩ガラスにBが含まれる場合には、溶融工程での揮発を考慮して、造粒体中のホウ酸等のB換算量を、ガラス組成中のB量より多くすることが好ましい。造粒体から得られるケイ酸塩ガラスにBが含まれない場合でも、溶融工程で揮発すれば、造粒体にホウ酸が含まれてもよい。
造粒体の形状は、球体、円柱体、直方体、楕円体、エッグ型が例示できる。圧縮成形された造粒体の1個の平均体積は、0.5〜100cmが好ましく、0.5〜50cmが好ましく、0.5〜30cmがより好ましい。体積が前記範囲の下限値以上であると一般的なブリケットマシンで容易に成形することができ、上限値以下であると加熱処理時に造粒体の中心部の温度を上昇させやすい。
造粒体の密度は、1.5〜4.5g/cmが好ましく、1.9〜4.0g/cmがより好ましい。
本態様の製造方法で得られる造粒体は、後述の実施例に示されるように、造粒体を加熱処理したときに、造粒体どうしの接着が生じたとしても、容易に解砕できる程度の接着であり、造粒体の形状は維持される。
その理由としては、造粒体が加熱処理された際、造粒体中のアルカリ土類金属源はケイ酸源と反応して、ケイ酸源単体よりも低温で溶解し、アルカリ土類金属源が存在していた箇所には低融点溶液を内包する空孔が形成される。アルカリ土類金属源のD90が前記範囲であると、形成される空孔が小さいため、空孔内の低融点溶液が浸み出にくく、造粒体どうしが接着し難いと考えられる。
特に、造粒体がアルカリ金属炭酸塩を含む場合に、ケイ素源のD50が40μm以下であると、造粒体を加熱処理したときに、造粒体の形状が維持されやすい。
その理由としては、造粒体を加熱処理した際、アルカリ金属炭酸塩とケイ素源との反応物はケイ素源単体よりも低温で融液を形成するが、ケイ素源のD50が前記範囲であると、アルカリ金属炭酸塩周囲にケイ素源が密着しやすく、融液が浸み出にくく、造粒体どうしの接着、合一が生じ難いと考えられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<測定方法及び評価方法>
[造粒体の平均体積の測定方法]
造粒体の体積は造粒体に撥水剤を塗布してアルキメデス法で測定する。
具体的には、まず、造粒体に防油スプレーを吹きつけ、室温で30分乾燥させる。防油スプレーを吹き付けた造粒体の質量X(g)を測定する。防油スプレーを吹き付けた造粒体の流動パラフィン中での質量Y(g)を測定する。下記の計算式より造粒体の体積を算出する。この方法で5個の造粒体について体積を求め、その平均値を平均体積とする。
造粒体の体積=(X−Y)/流動パラフィンの密度
(流動パラフィンの室温における密度=0.854g/cm
<実施例1>
まず、表1のガラス原料を用い、表2の配合Aで造粒体を製造した。配合Aの造粒体から得られるケイ酸塩ガラスのガラス組成を表3に示す。
まず、ガラス原料の全部をプラネタリーミキサーで乾式混合した後、ガラス原料の総質量に対して6質量%の水を添加して5分間混合した。得られた混合物を、ロール型圧縮造粒機を用い、3t/cmの圧力で圧縮成形し、エッグ形の造粒体を得た。造粒体の大きさは、縦18.5mm、横13.2mm、厚さ9.0mm、1個の平均体積は1.5cm、密度は2.0g/cmであった。
次に、得られた造粒体を、内部温度を900℃に設定した電気炉内に入れて加熱処理して脱炭酸造粒体を得た。造粒体の中心温度が電気炉の内部温度と等しくなるのに十分な加熱時間である6時間を加熱処理時間とした。電気炉は大気に開放されている。6時間後に電気炉から取り出した脱炭酸造粒体の揮発成分含有率は0%であった。
なお、下記の条件で、造粒体の熱重量分析を行ったところ、50℃から1000℃までの重量減少量に対する、50℃から900℃までの重量減少量の割合は99.5%であった。905℃では99.6%、915℃では99.9%、930℃では100%であった。これにより、900℃が脱炭酸完了温度であることを確認した。
・装置:NETZSCH社製、STA449(製品名)、天秤分解能0.00001g
・試料質量:0.5〜1g
・測定雰囲気:アルゴン
・測定温度:50〜1000℃
・昇温速度:5℃/min
加熱処理後の脱炭酸造粒体は、エッグ形の形状は維持しているものの、互いに固着しているため、1個の集合体の長径が3cm以下となるように、木槌や手で解砕した。
得られた脱炭酸造粒体を試料として、前記の方法で揮発成分含有率を測定した。質量の測定には電子天秤(メトラー・トレド社製、MS303S(製品名)、分解能0.001g)を用いた。結果を表4に示す。
次に、得られた脱炭酸造粒体を、図1に示す小型のコールドトップ方式縦型炉を用いて溶解し、得られた溶融ガラスを固化してガラスサンプルを得た。
図1に示す溶融炉は、略漏斗型の坩堝1を備える。坩堝1の上方の開口部がガラス原料の投入口である。投入口からガラス原料を供給しつつ、炉底から溶融ガラスを抜き出すことにより、連続的に溶融ガラスが得られる。
坩堝1の上部の溶融部1aの外周には誘導加熱装置2aが設けられており、坩堝1内の被加熱物に、溶融部1a上部の低温域から溶融部1a下部の高温域まで温度勾配を持たせることができるようになっている。坩堝1の下部の抜き出し部1bには、通電加熱装置2bが設けられており、抜き出し部1b内部を流れるガラス温度を調整することにより、引き出し量を調整することができるようになっている。
本例では、坩堝1として溶融部1aの直径が100mm、溶融部1aの高さが250mmの白金製坩堝を用いた。溶融部1a内の溶融ガラス温度(設定温度)が1490℃となるように加熱した。
坩堝1の抜き出し部1bの温度を調整し、抜き出し量が20.9g/minとなるようにした。溶融断面積当たりの抜き出し速度は4.0トン/日/mである。脱炭酸造粒体を、前記引き出し量に見合う投入速度で連続的に投入した。
前記の条件で、安定して溶融ガラスが得られるようになってから、5時間の連続運転を行った直後に抜き出した溶融ガラスを固化させてガラスサンプルとした。投入量と抜き出し量がバランスした状態においては、坩堝1下部から150mmが溶融ガラスで充填され、上部100mmは原料で充填された状態となる。
また、原料投入口近傍の二酸化炭素濃度を、燃焼排ガス分析計(TESTO社製、testo 350(製品名))を用いて測定した。脱炭酸造粒体の投入開始から前記5時間の連続運転の終了まで、投入口近傍の二酸化炭素濃度は0.03体積%に保たれていた。
得られたガラスサンプルから厚さ1mmのガラス片を切り出し、ガラス片中に存在する気泡の数を顕微鏡によって計測した。ガラス片の質量を測定し、1g当たりのガラス中の泡数を算出した。結果を表4に示す。図2は本例で得られたガラス片の写真である。
<実施例2>
表2の配合Bに変更したほかは、実施例1と同様にして脱炭酸造粒体を製造した。配合Bの造粒体から得られるケイ酸塩ガラスのガラス組成を表3に示す。配合Bが配合Aと大きく異なる点は、清澄剤である硫酸ナトリウム(芒硝)を含まない点である。
加熱処理後の脱炭酸造粒体は、エッグ形の形状は維持しているものの、互いに固着しているため、実施例1と同様に解砕し、溶解し、ガラスサンプルを得た
脱炭酸造粒体の溶解工程において、脱炭酸造粒体の投入開始から前記5時間の連続運転の終了まで、投入口近傍の二酸化炭素濃度は0.03体積%に保たれていた。
実施例1と同様にして揮発成分含有率、ガラス中の泡数を測定した。結果を表4に示す。図3は本例で得られたガラス片の写真である。
<比較例1>
実施例1と同様にして造粒体を製造し、加熱処理を行わずに、溶解し、ガラスサンプルを得た。
造粒体を試料として、前記の方法で揮発成分含有率を測定した。結果を表4に示す。
実施例1と同様にしてガラス中の泡数を測定した。結果を表4に示す。図4は本例で得られたガラス片の写真である。
<比較例2>
実施例1と同じ配合Aの原料を、成形せず、混合しただけの粉体混合物の状態で、溶解し、ガラスサンプルを得た。
粉体混合物を試料として、前記の方法で揮発成分含有率を測定した。結果を表4に示す。
実施例1と同様にしてガラス中の泡数を測定した。結果を表4に示す。図5は本例で得られたガラス片の写真である。
表4及び図2〜5の結果より、造粒体を加熱処理して得られる脱炭酸造粒体を用いてガラスを製造した実施例1、2は、ガラス中の気泡が顕著に少なかった。
実施例1、2のガラス中の気泡の組成を、顕微ラマン装置(HORIBA JOBIN YVON社製、LABRAM HR800(製品名))で調査したところ泡はNとOで構成されており、COは検出されなかった。このことから、ガラス中の気泡は、雰囲気中の空気の巻き込みに起因して生じたものであることがわかる。
実施例2は、清澄剤を含まないにもかかわらず、比較例1に比べてガラス中の気泡が大幅に減少した。このことから、実施例1、2は、加熱処理した結果、初期泡が大幅に減少したことがわかる。
一方、比較例2のガラス中の気泡の組成を、前記顕微ラマン装置で調査したところ主成分はCOであった。本例で用いた溶融炉では燃焼によるCOの発生が無いことから、ガラス原料由来の炭酸ガスが気泡を形成したと推測される。
1 坩堝
1a 溶融部
1b 抜き出し部
2a 誘導加熱装置
2b 通電加熱装置

Claims (10)

  1. 下記造粒体の製造方法で製造された造粒体を、前記造粒体の中心温度が、下記の測定方法で求めた脱炭酸完了温度以上に3分以上保持されるように加熱処理をする、脱炭酸造粒体の製造方法。
    脱炭酸完了温度の測定方法:前記造粒体と同一条件で製造した造粒体を、0.5〜1.0g/個程度になるように破砕した塊状試料を、下記条件で熱重量分析し、50℃から1000℃までの重量減少量に対して、50℃からT℃までの重量減少量が99.5%となるT℃を脱炭酸完了温度とする。
    熱重量分析の条件:試料は0.5〜1.0gの塊状試料1個、アルゴン雰囲気、昇温速度5℃/分、測定温度50〜1000℃。
    造粒体の製造方法:アルカリ土類金属源及び粉末状のケイ素源を必須とし、アルカリ金属源を必要に応じて含むガラス原料組成物と、水とを混合した後に圧縮成形して造粒体を製造する方法であって、前記ガラス原料組成物が、前記造粒体から得られるケイ酸塩ガラス100質量%に対して酸化物換算で、ケイ素源を40質量%以上含み、かつアルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を合計で10質量%以上含み、前記アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源の少なくとも一方が炭酸塩を含み、前記アルカリ土類金属源の粒径加積曲線における体積累計90%の粒径を表わすD90が100μm以下である、造粒体の製造方法。
  2. 下記造粒体の製造方法で造粒体を製造し、得られた造粒体を、前記造粒体の中心温度が、下記の測定方法で求めた脱炭酸完了温度以上に3分以上保持されるように加熱処理をする、脱炭酸造粒体の製造方法。
    脱炭酸完了温度の測定方法:前記造粒体と同一条件で製造した造粒体を、0.5〜1.0g/個程度になるように破砕した塊状試料を、下記条件で熱重量分析し、50℃から1000℃までの重量減少量に対して、50℃からT℃までの重量減少量が99.5%となるT℃を脱炭酸完了温度とする。
    熱重量分析の条件:試料は0.5〜1.0gの塊状試料1個、アルゴン雰囲気、昇温速度5℃/分、測定温度50〜1000℃。
    造粒体の製造方法:アルカリ土類金属源及び粉末状のケイ素源を必須とし、アルカリ金属源を必要に応じて含むガラス原料組成物と、水とを混合した後に圧縮成形して造粒体を製造する方法であって、前記ガラス原料組成物が、前記造粒体から得られるケイ酸塩ガラス100質量%に対して酸化物換算で、ケイ素源を40質量%以上含み、かつアルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を合計で10質量%以上含み、前記アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源の少なくとも一方が炭酸塩を含み、前記アルカリ土類金属源の粒径加積曲線における体積累計90%の粒径を表わすD90が100μm以下である、造粒体の製造方法。
  3. 前記ガラス原料組成物がアルカリ金属炭酸塩を含み、かつ前記ケイ素源の粒径加積曲線における体積累計50%の粒径を表わすD50が40μm以下である、請求項1又は2に記載の脱炭酸造粒体の製造方法。
  4. 前記加熱処理で用いる加熱手段が、伝導伝熱、対流伝熱及び輻射伝熱からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の脱炭酸造粒体の製造方法。
  5. 前記造粒体の1個の平均体積が0.5〜100cmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の脱炭酸造粒体の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法で製造された脱炭酸造粒体を、溶解して溶融ガラスを得て、前記溶融ガラスを成形する、ガラス物品の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法で脱炭酸造粒体を製造し、得られた脱炭酸造粒体を溶解して溶融ガラスを得て、前記溶融ガラスを成形する、ガラス物品の製造方法。
  8. 前記溶解を、二酸化炭素濃度が1.0体積%以下の雰囲気中で行う、請求項6又は7に記載のガラス物品の製造方法。
  9. 下記測定方法で求められる揮発成分含有率が0.1質量%以下である脱炭酸造粒体を、二酸化炭素濃度が1.0体積%以下の雰囲気中で溶解して溶融ガラスを得て、前記溶融ガラスを成形する、ガラス物品の製造方法。
    揮発成分含有率の測定方法:測定対象の脱炭酸造粒体の約10〜100gを雰囲気温度1000℃の電気炉内に3時間静置して熱処理し、下記式(1)より揮発成分含有率(単位:質量%)を求める。
    揮発成分含有率=(a−b)/a×100 ・・・(1)
    aは、熱処理前の脱炭酸造粒体の質量(単位:g)
    bは、熱処理後の脱炭酸造粒体の質量(単位:g)
  10. 前記溶解で用いる加熱手段が、伝導伝熱、対流伝熱、および輻射伝熱からなる群から選ばれる1種以上である、請求項6〜9のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
JP2017203101A 2017-10-20 2017-10-20 脱炭酸造粒体の製造方法及びガラス物品の製造方法 Pending JP2021014370A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017203101A JP2021014370A (ja) 2017-10-20 2017-10-20 脱炭酸造粒体の製造方法及びガラス物品の製造方法
PCT/JP2018/038706 WO2019078270A1 (ja) 2017-10-20 2018-10-17 脱炭酸造粒体の製造方法及びガラス物品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017203101A JP2021014370A (ja) 2017-10-20 2017-10-20 脱炭酸造粒体の製造方法及びガラス物品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021014370A true JP2021014370A (ja) 2021-02-12

Family

ID=66173652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017203101A Pending JP2021014370A (ja) 2017-10-20 2017-10-20 脱炭酸造粒体の製造方法及びガラス物品の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2021014370A (ja)
WO (1) WO2019078270A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021075410A (ja) * 2019-11-06 2021-05-20 日本電気硝子株式会社 ガラス板及びガラス板の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20080096764A (ko) * 2006-05-01 2008-11-03 아사히 가라스 가부시키가이샤 유리 제조 방법
US8783067B2 (en) * 2006-06-13 2014-07-22 Johns Manville Use of pre-reacted cements as raw material for glass production and the manufacture of fiber therefrom
CN104114502B (zh) * 2012-02-28 2016-11-16 旭硝子株式会社 造粒体及其制造方法
WO2015119209A1 (ja) * 2014-02-06 2015-08-13 旭硝子株式会社 造粒体の製造方法およびガラス物品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019078270A1 (ja) 2019-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6447519B2 (ja) ガラス物品の製造方法
TWI529142B (zh) Granulation and manufacturing method thereof, manufacturing method of molten glass, and manufacturing method of glass article
JP5680767B2 (ja) ガラスバッチプロセスで使用するためのペレット、該ペレットを作製する方法、及びガラスを作製する方法
EP2014621A1 (en) Process for producing glass
TW200927678A (en) Selective batching for boron-containing glasses
US11370686B2 (en) Fining submerged combustion glass
Kraxner et al. Porous bioactive glass microspheres prepared by flame synthesis process
TWI650290B (zh) 玻璃原料造粒體之製造方法、熔融玻璃之製造方法及玻璃物品之製造方法
JP6259445B2 (ja) ペレットおよびガラスの製造方法
US2611712A (en) Method of preparing a cellulated glass body
US10035726B2 (en) Granules, method for their production, and method for producing glass product
US20210155521A1 (en) Preparation of raw materials for glass furnace
JP2021014370A (ja) 脱炭酸造粒体の製造方法及びガラス物品の製造方法
Deng et al. Briquetting of waste glass cullet fine particles for energy saving glass manufacture
CN108726847A (zh) 玻璃料坯及玻璃的制备方法
US20060014620A1 (en) Free flowing glass batch
JP2014094841A (ja) ガラス原料用造粒体、溶融ガラス、およびガラス物品の製造方法
JPS5815045A (ja) 泡ガラスの製造方法
RU2360873C2 (ru) Состав для получения ситаллокомпозиционного облицовочного материала и способ его получения
TWI721014B (zh) 玻璃原料造粒體之製造方法、熔融玻璃之製造方法及玻璃物品之製造方法
Wang et al. Melting properties of loose and granulated glass batch
JPH0264039A (ja) 結晶質ガラスの製法