JP6048536B2 - 錠剤シート搬送ユニット、およびその制御方法とプログラム - Google Patents

錠剤シート搬送ユニット、およびその制御方法とプログラム Download PDF

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Description

錠剤シート搬送ユニット、およびその制御方法とプログラムの技術に関する。
従来、調剤業務において処方箋の錠剤を患者に提供するために、処方の形態に応じて、1枚ずつPTPシートを搬送させて、PTPシートが収容する錠剤を、PTPシートから取り出したり、1枚ずつPTPシートを収容棚から取り出して患者に提供する作業がある。
特許文献1には適正姿勢の錠剤シートのみを選別するために、移動阻止部により適正姿勢ではない錠剤シートの移動を阻止する技術が開示されている。
特許文献2には錠剤シートの重送を防止するために、錠剤カセットの外に取り出す際に、先の錠剤シートのポケット位置が、次の錠剤シートから外れるタイミングで、先の錠剤シートを所定の高さ持ち上げる技術が開示されている。
特開2012−139317号公報 特開2012−192191号公報
特許文献1および特許文献2は、錠剤シートを1枚毎に適正に搬送する技術であるが、錠剤シートが正常に搬送されなかった場合におけるリカバリに関する技術については触れていない。
PTPシートの投入口に複数枚のPTPシートを積んだ状態で、1枚づつPTPシートを搬送しようとすると、歪曲しやすいPTPシートの先端の反り等が要因となって、重送を防止する機構に、反った先端が引っ掛かり、投入口の奥に順次PTPシートが正常に搬送されないという現象が起こる。
そのような場合、正常に搬送できなかった変形したPTPシートを人の手によってその都度上下させて無理やり押し込んだり、さらにエラーにより搬送が自動停止している場合にはシート搬送のやり直し指示を、もう一度実行する必要があり、このような対応は使用者にとって非常に手間な作業となっていた。さらに使用者は正常にPTPシートが搬送されているかどうかをその都度確認する必要があり、PTPシートが正常に搬送されているかを頻繁に目視確認する必要があった。
本発明は、シートの投入口から投入口の奥側に錠剤シートが正常に搬送されなかった場合でも、これまで正常に投入口からシートが搬送されるように使用者に対応させていた使用者の手間を減らすことが可能な仕組みを提供することを目的とする。
本発明の錠剤シート搬送ユニットは、複数の錠剤シートを載置可能な投入部から錠剤シートの錠剤を取り出す錠剤取出位置に向かう搬送方向へ、錠剤シートを搬送する搬送動作を行うための搬送機構と、前記搬送機構で搬送される錠剤シートの重力方向下側に位置する錠剤シート保持面に対して、1枚の錠剤シートが通過可能な隙間を設けて位置する重送防止部と、前記搬送機構で搬送しようとする錠剤シートが前記隙間を通過したかを判断する判断手段と、前記判断手段で通過したと判断できない場合に、前記搬送機構で搬送しようとする錠剤シートが前記隙間を通過するように、前記搬送方向と逆方向への搬送をした後に前記搬送方向への搬送が行われるように前記搬送機構を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明により、シートの投入口から投入口の奥側に錠剤シートが正常に搬送されなかった場合でも、これまで正常に投入口からシートが搬送されるように使用者に対応させていた使用者の手間を減らすことが可能な仕組みを提供することが可能となる。
包装装置と錠剤供給装置を示す図。 錠剤供給装置を示す図。 錠剤取出ユニットの内部構造を示す図。 錠剤取出ユニットの内部構造を示す図。 錠剤供給装置の内部構造を示す図。 錠剤供給ユニットの内部構造を示す図。 包装ユニットの内部構造を示す図。 錠剤取出し機構の押出しブロックの動作を示す図。 錠剤取出し機構の押出し板の動作を示す図。 除包動作を示す図。 リトライ動作を(除包速度)示す図。 フローチャートを示す図である。 リトライ動作(除包位置)を示す図。 フローチャートを示す図。 フローチャートを示す図。 検出位置と除包位置示す図。 フローチャートを示す図。 錠剤シートの反り補正機構の構造を示す図。 錠剤取出しユニットが錠剤シートから1包毎に除包動作を行う錠剤ポケットの順番を示す図。 錠剤取出しユニットの除包モータ機構の内部構造を示した図。 錠剤取出しユニットが左列の除包動作(通常時)を行う場合を示した図。 錠剤取出しユニットが右列の除包動作(通常時)を行う場合を示した図。 錠剤取出しユニットが左列の除包動作(リトライ時)を行う場合を示した図。 錠剤取出しユニットが除包処理を行う際の全体の処理ステップのフローチャートを示す図。 錠剤取出ユニットの内部構造を示す断面図を示す図。 錠剤取出ユニットの内部構造を示す傾斜図を示す図。 錠剤シートが歪曲している場合に、錠剤シートが重送防止部に引っかかってしまう例を示す図。 錠剤シートが歪曲している場合に、錠剤シートが重送防止部に引っかかってしまう例を示す図。 錠剤取出しユニットが錠剤シートの排出ミスを検出するためのフローチャートを示す図。 錠剤取出しユニットが錠剤シートの排出ミスをするリカバリするためのフローチャートを示す図。
図1を説明する。
図1は、包装装置5と錠剤供給装置10を示す図である。
錠剤供給装置10及び錠剤供給装置から供給された錠剤を包装する包装装置5とで構成されている錠剤供給システムである。
1は錠剤取出ユニットであり、錠剤シート51から錠剤を取り出すユニットである。
錠剤供給装置には複数の錠剤取出ユニットが収納されている。錠剤取出ユニット1は、幅方向(左右方向)に6つが並べられ、この6つの錠剤取出ユニットからなる組が上下に3段に配置されている。すなわち、錠剤取出ユニット1は、左右6列、上下3段に配列されている。
錠剤供給装置10は複数の錠剤取出ユニット1を備えているが、錠剤取出ユニットの数は1でもよい。
5は包装装置であり、錠剤供給装置の錠剤取出ユニットから供給された錠剤を包装する装置である。
10は錠剤供給装置であり、錠剤取出ユニットにより錠剤シートから錠剤を取り出して供給する。錠剤供給装置は複数の錠剤取出ユニット1を備えている。
錠剤供給装置10は、複数の錠剤をそれぞれ錠剤収容部に封入した錠剤シートから錠剤を取り出して供給する。
錠剤供給装置10は、1または複数の錠剤取出しユニットと、錠剤取出しユニットで取り出された錠剤を供給する供給ユニットとを備えている。
図2を説明する。
図2は、錠剤供給装置を示す図である。
錠剤供給装置を正面側から見た図である。
203は錠剤シートの投入口である。
図3を説明する。
図3は、錠剤取出ユニット10の内部構造を示す図である。
錠剤取出ユニットを正面側から見た図である。
錠剤取出しユニット10は、錠剤シートを搬送する第2の搬送機構と、第2の搬送機構により搬送された錠剤シートが載置される載置台と、載置台上の錠剤シートの錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す押出し機構とを有している。
51は錠剤シートである。
錠剤シートは、錠剤を収容する錠剤収容部を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤を錠剤収容部に密封したものである。錠剤シートは、シート部上に凸状の錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて2列に並んだ形態である。各列をなす複数の錠剤収容部は錠剤シートの長さ方向に沿って並んでいる。
なお、錠剤シートとしては、シート部上に錠剤収容部が2列に並んだ形態のものに限らず、錠剤収容部が錠剤シートの長さ方向に1列に並んだ形態や、錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列以上の複数列に並んだ形態も可能である。
図4を説明する。
図4は、錠剤取出ユニットの内部構造(断面)を示す図である。
錠剤シート投入口へシートをセットし、PTPシートを除包位置(錠剤の取出位置)まで搬送を行った際の図である。
錠剤取出ユニットは、錠剤シートを搬送する錠剤シート搬送機構(第2の搬送機構)と、錠剤シートが載置される載置台18と、錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出機構(押出し機構)とを備えている。
39は下部ローラ(第2の搬送機構)である。
錠剤シート搬送機構(第2の搬送機構)は、錠剤シートを進行方向に向け搬送するものであって、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた下部ローラと、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた上部ローラとを備えている。
搬送機構39は、錠剤収容部の押圧を継続するまえに載置台上の押圧される位置から所定の距離だけ錠剤シートをさらに搬送し、押出し機構が、錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)する。(錠剤供給方法)
下部ローラは駆動源により回転駆動可能であり、シート部の下面に当接して錠剤シートに進行方法への力を加えることができる。
上部ローラは、駆動源により回転駆動可能であり、シート部の上面に当接して錠剤シートに進行方向への力を加えることができる。
上部ローラの幅方向の位置は、2列の錠剤収容部の間に相当する位置であるため、上部ローラは錠剤収容部52に当接することはない。
下部ローラと上部ローラはシート部を上下から挟み込んで錠剤シートを進行方向に搬送できる。さらに下部ローラと上部ローラはシート部を上下から挟み込んで錠剤シート51を進行方向とは逆の方向にも搬送できる。
24は導入シュートである。
導出シュート24は、排出口に落とし込まれた錠剤を導くものであって、排出口を含む大きさの上部開口を有し、載置台の下面側に設けられている。
錠剤取出しユニットは、載置台上の錠剤シートの錠剤収容部を押圧する速度を変更させる変更機構をさらに有している。
押出し機構は、より高速に変更された速度で錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)する。
押出し機構は、錠剤収容部の中央付近を押圧する内側押圧体83と、中央付近よりも外側の部分を押圧する外側押圧体84とを含んでいる。
内側押圧体と外側押圧体とが独立して動作することで錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す。
押出し機構は、内側押圧体よりも先に外側押圧体により錠剤収容部を押圧させる。
83は内側押圧体である。内側押圧体の先端は、ほとんどの錠剤シートの錠剤収容部よりも面積が狭いので、内側押圧体は錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シートに開いた穴から先端が突き出る。
84は外側押圧体である。外側押圧体の先端は、ほとんどの錠剤シートの錠剤収容部よりも面積が広いので、錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シートに開いた穴から先端が突き出ない。つまり錠剤シートの錠剤収容部を押し潰すためのものである。
錠剤取出機構(押出し機構)は、外側押圧体を昇降させる第1昇降機構と、内側押圧体を昇降させる第2昇降機構とを有する。
第1昇降機構は、外側押圧体が取り付けられた第1昇降体と、回転駆動して第1昇降体を昇降させるカムと、第1昇降体を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第1昇降体は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部分には外側押圧体が取り付けられている。カムは、外側押圧体の昇降動作を考慮して設計された形状の板状体であり、図示せぬ駆動機構によって回転駆動する軸部に固定されている。カムは、第1昇降体の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第1昇降体を押圧することによって高さ位置を調整し、これによって外側押圧体の高さ位置を調整することができる。第1昇降機構は、カムの回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、外側押圧体の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
第2昇降機構は、内側押圧体が取り付けられた第2昇降体と、回転駆動して第2昇降体を昇降させるカムと、第2昇降体を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第2昇降体は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部分には内側押圧体が取り付けられている。カムは、第2昇降体の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第2昇降体を押圧して高さ位置を調整し、これによって内側押圧体の高さ位置を調整することができる。第2昇降機構は、カムの回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、内側押圧体の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
このため、カム94とカム99は、それぞれ第1昇降体と第2昇降体に対して互いに独立に動作可能であり、内側押圧体と外側押圧体は、互いに独立に昇降動作させることができる。
錠剤取出機構における2つのカムの回転動作のタイミング等は、錠剤位置検出機構の検出部からの信号に基づいて定めることができる。具体的には、検出された錠剤収容部の位置に合わせて内側押圧体と外側押圧体を動作させることができる。
錠剤取出しユニットは、錠剤収容部の押圧をするまえに、押圧される錠剤収容部の長さを検出する検出機構17をさらに有している。
錠剤供給装置は、検出した錠剤収容部の長さに基づいて所定の距離を算出する算出手段をさらに有している。
検出機構17は、押圧される錠剤収容部の長さを検出するとともに押圧される錠剤収容部の位置をさらに検知する。
錠剤供給装置は、検知された錠剤収容部の位置に基づいて、押圧される位置までの搬送距離を算出する算出手段をさらに有する。
搬送機構39は、搬送距離により載置台上の錠剤収容部が押圧される位置まで錠剤シートを搬送する。
搬送機構39は、所定の距離だけ前方(進む)または後方(戻る)に錠剤シートを搬送する。
図5を説明する。
図5は、錠剤供給装置の内部構造を示す図である。
錠剤供給装置を背面側から見た図である。
204は、光学センサ(ビームセンサ)であり、落下物を検知するものである。除包された錠剤が排出ホッパ(導入シュート)内を落下する際、除包された錠剤がビームセンサ上を通過し、ビームセンサを遮光する。このビームセンサが遮光された状態をON状態とし、遮光されていない状態をOFF状態とする。このON/OFF状態を用いて落下物の判定を行っている。
錠剤落下検出機構は、光学センサと落下錠剤カウンタとを有する。
錠剤供給装置は、押圧により錠剤収容部から錠剤が取り出されたかいなかを判定するべく、取り出された錠剤を検知する第2の検知機構204を有している。
押出し機構は、取り出された錠剤が検知されない場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)し、取り出された錠剤が検知された場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)しない。
401は、錠剤導入路である。錠剤シートから取り出され落下した錠剤を導入シュート24から第1集積ホッパに中継する。
図6を説明する。
図6は、錠剤供給ユニット400の内部構造を示す図である。
402は第1集積ホッパである。錠剤シートから取り出され落下した錠剤を集積する。
501は第2集積ホッパである。第1集積ホッパで集積された錠剤をさらに集積する。
502は第1の送り出し機構である。第2集積ホッパで集積された錠剤を第3の集積ホッパに移動させる。
503は第3集積ホッパである。送り出された錠剤を集積する。
504は第2の送り出し機構である。第3集積ホッパで集積された錠剤をメインホッパに移動させる。
505はメインホッパである。送り出された錠剤を集積し、包装シート(分包紙)の中に集積した錠剤を投入する。
図7を説明する。
図7は、包装ユニット701の内部構造を示す図である。
702は包装シートが連なるロール紙を包装機構に送り出すロール紙送出機構である。
703は加熱溶着により、包装シートの中に投入された錠剤を包装シートの中に封入する(包装機構)。
704は加熱溶着により、包装シートの中に投入された錠剤を包装シートの中に封入する(包装機構)。
705は、連なるロール紙を1包毎の包装シートに分断するための分断用ミシン目を包装シートに形成する。(分断機構)
706はプリンタであり、包装シートに、日付、患者データ、エラー情報を印字する(印字機構)。
図8を説明する。
図8は、通常除包時における、除包位置に到達後に、ブロック(外側押圧体)を動作させ、PTPシートのアルミ箔を破っている図である。ブロックはアルミ箔を破ることを目的としており、この時点では錠剤を取り出すことはできない。
錠剤シート51が載置台上に達し、錠剤を取り出すべき錠剤収容部が排出口に相当する位置に至ると、軸部の回転駆動により第1昇降機構のカムが回動し、第1昇降体を下降させることによって外側押圧体が下降し、下縁部が、錠剤収容部の中央付近部分より外側の部分を下方に押圧する。
外側押圧体は、錠剤収容部の中央部分より外側の部分を押圧するため、中央部分を押圧する場合に比べ、錠剤には直接的な力は加えられない。このため、錠剤は完全に取り出されることはないが、錠剤の一部が封止シートを破って錠剤収容部から出た状態となる。この状態では、封止シートの破れはわずかであるため、錠剤は封止シートに支えられ、一部は錠剤収容部内に留まっている。また、封止シートが大きく破れて破片が生じることはない。
図9を説明する。
図9は、通常除包時において、押出し板を動作させ、突き出すようにして錠剤を押出す。一連の動作を行ってもPTPシートのアルミ箔に錠剤が挟まり、錠剤を取り出すことができない場合がある。
次いで、軸部の回転駆動により第2昇降機構のカムが回動し、第2昇降体を下降させることによって内側押圧体が下降し、延出端部が、錠剤収容部の中央部分を下方に押圧する。
内側押圧体は錠剤収容部の中央部分を押圧するため、錠剤には直接的な力が加えられ、錠剤は完全に取り出される。これによって封止シートの破れは拡大するが、この破れは、外側押圧体によって生じた初期段階の少数箇所の破れが、内側押圧体により広げられたものであるから、破断箇所が少なく、封止シートの破片分離は起こりにくい。
これに対し、錠剤収容部に一度に大きな力が加えられて封止シートが破れる場合には、封止シートの多数箇所に同時に破れが生じやすいため、破片分離が起こりやすい。
このように、外側押圧体による第1段階の押圧によって錠剤が部分的に錠剤収容部から取り出され、次いで、内側押圧体による第2段階の押圧によって錠剤が完全に錠剤収容部から取り出されるため、各段階で錠剤に加えられる押圧力は小さくなる。このため、錠剤収容部に一度に大きな力が加えられる場合に比べ、錠剤の破損が起こりにくい。
図10を説明する。
図10は、図9を拡大した図である。
錠剤取出機構は、押圧部と、押圧部を錠剤収容部に接近する方向に移動させる昇降機構とを有する。
押圧部は、錠剤収容部の中央部分を押圧する内側押圧体(押し出し板)と、錠剤収容部の中央部分より外側の部分を押圧する外側押圧体(押し出しブロック)とを備えている。
外側押圧体はさらに、前壁部と、前壁部からその後方に間隔をおいて前壁部と平行に設けられた後壁部と、前壁部と後壁部の内縁に設けられた内壁部とを有する。
すなわち、外側押圧体は、向かい合う一対の対面壁部である前後壁部と、これらの一方の縁部間に設けられた内壁部を有する。
外側押圧体の下縁部は、内壁部の下縁部の前後端からそれぞれ前壁部および後壁部の下縁部が幅方向に延出する形状であるため、外側押圧体が下降すると、前後壁部、内壁部の下縁部が錠剤収容部を押圧する。
内側押圧体は、下端に向け幅が狭くなる延出端部を有する板状体であり、外側押圧体の前壁部、後壁部および内壁部に囲まれた空間内に挿通され、この空間内で上下に移動することができる。
図11を説明する。
図11は、リトライ(継続)除包時の振動動作の図を表す。一連の動作であるブロックでアルミ箔を破り、押出し板で錠剤を押し出しても、錠剤が取り出せない場合、図15の除包動作を高速に変更し(変更機構)で繰り返し、PTPシートに振動を与える。振動を与えることで、アルミ箔に挟まれていた錠剤に振動が伝わり、挟まっている状態を解放させることができる。
図12を説明する。
図12は、リトライ除包時の除包動作と振動動作のフローチャートを表す。動作手順として、以下のような処理となる。
除包動作中、落下センサ204の入力を常に監視し、入力に変化があれば、落下カウンタ値を更新する。ただし、除包動作を開始する際の値は“0”とする。
ステップS101では、押出しユニットがPTPシートまで下降するよう除包モータ2901の回転方向と回転量をセットする。
ステップS102では、除包モータ2901を動作させる。
ステップS103では、除包モータ2901の動作状態を取得する。
ステップS104では、S103で取得した除包モータ2901の状態より、除包モータ2901が停止していないかチェックし、動作が停止するまでS103の処理を実行する。
ステップS105では、S101〜S104の間、錠剤ホッパー内の落下センサ204入力回数が“1”以上であれば、S106へ、それ以外であれば、S111の処理へ移る。
ステップS106では、押出しユニットが初期位置まで上昇するよう除包モータ2901の回転方向をセットする。
ステップS107では、押出し板(内側押圧体)と押出しブロック(外側押圧体)を押出しユニットの待機位置となる初期位置センサ280がONになるまで除包モータ2901を動作させる。
ステップS108では、初期位置センサ2801の状態を取得する。
ステップS109では、S108で取得した初期位置センサ2801の状態をチェックし、初期位置センサ2801がONであれば、S110へ移り、OFFであれば、S108へ処理を遷移する。
ステップS110では、除包モータ2901を停止し、除包動作を終了する。
ステップS111では、振動回数をチェックし、設定された振動回数以下であれば、S112へ遷移する。それ以外であれば、押出しユニットを初期位置へ移動させる為、S106に遷移する。
ステップS112では、押出しユニットが下降するよう、除包モータ2901の回転方向と回転量をセットする。このときの回転量は振動動作の為、S101の回転量とは異なる。
ステップS113では、押出しユニットが設定位置に移動するまで除包モータ2901を動作させる。
ステップS114では、S103と同じ処理を行う。
ステップS115では、S114で取得した除包モータ2901の状態より、除包モータが停止していないかチェックし、動作が停止するまでS114の処理を継続する。
ステップS116では、S105と同様に、S111〜S116の間、落下センサ204の入力回数を落下カウンタにセットし、“1”以上であれば、S106へ、それ以外であれば、S117の処理へ移る。
ステップS117では、押出しユニットが上昇するよう、除包モータ2901の回転方向と処理を行う。S115と同様、振動動作の為、S106の設定値とは異なる。
ステップS118では、押出しユニットが設定位置に移動するまで除包モータ2901を動作させる。
ステップS119では、S103と同じ処理をおこなう。
ステップS120では、S119で取得した除包モータの状態より、除包モータ2901が停止していないかチェックし、動作が停止するまでS119の処理を実行する。
ステップS121では、S105と同様に、S105〜S116実行中の間、落下カウンタ値をチェックし、“1”以上であれば、S106へ、それ以外であれば、S122の処理へ移る。
ステップS122では、振動カウンタ値を1つインクリメントする。
図13を説明する。
図13は、リトライ除包時の除包位置(錠剤収容部から錠剤を取り出す位置)での錠剤シートの移動を示している。
振動動作実施後であってもいまだに除包できなかった場合、除包する錠剤ポケットの位置を前後方向に移動させる。除包位置を移動させることにより、錠剤の押し出される位置が変わる為、アルミ箔に挟まれて取り出せなかった錠剤も取り出せるようになる。ただし、除包が成功した場合、除包位置をPTPシートポケットの中央へ移動させる。
601〜603では押出しユニットが錠剤を押し切った状態の為、このままでは押出しユニットがPTPシートに引っかかり、錠剤を搬送することができない。その為、押出しユニットの押出し板とブロックを初期位置に配置し、PTPシートに接触しない状態にし、除包位置の移動を行う。
601は、図9と同じ動作後に錠剤が落下しなかった場合を示している。
601はPTPシートが除包位置に到達し、PTPシートから錠剤を取り出す様子を示したものである。この動作で錠剤を取り出せた場合は、この601の動作のみを行い、次錠剤を取り出す動作に移行する。この動作で取り出せない場合(アルミ箔に挟まれてしまっている等)は602の動作に移行する。
602はPTPシートのポケット上端を押している状態を示すものである。601でPTPシートから錠剤を取り出せなかった場合、再度同じ所を押しても、アルミ箔等に挟まっていると取り出すことが難しい。この場合、押し出す位置を可変させることで、アルミ箔等の挟まりによる抵抗を減らすことができ、PTPシート(錠剤シート)から錠剤を取り出すことが可能となる。
この動作でも取り出せなかった場合は603の動作に移行する。
603はPTPシートのポケット下端を押している状態を示すものである。602でもPTPシートから錠剤を取り出せなかった場合、再度押し出す位置を可変させることで、アルミ箔等の挟まりによる抵抗を減らすことができる。この抵抗を減らすことで錠剤を押し出すことができる。
601は除包位置到達後、最初に除包する位置を表す。
602は奇数回目の除包動作のリトライ(再)除包を行う除包位置を表す。
603は偶数回目の除包動作のリトライ(再)除包を行う除包位置を表す。
図14を説明する。
図14は、リトライ除包時の除包位置(錠剤収容部から錠剤を取り出す位置)に錠剤シートを移動する、錠剤取出しユニット1が押し出し位置の変更を行う際のフローチャートを表す。
除包位置の移動処理1回目はPTPシートポケット(錠剤収容部)の中央からPTPシートポケットの手前側を除包するよう搬送カウンタの値をセットする。2回目以降はPTPシートポケットの手前/奥側に移動する値を搬送カウンタにセットする。(※ここでセットする値は除包位置まで搬送する際にPTPシートのポケットサイズを計測する処理を行っており、計測結果を用いる。)
PTPシートポケットの手前/奥側の決定はリトライ回数カウンタの値により決定し、除包が成功または移動回数の上限値を超えた場合、値を“0”にする。
ここで説明するリトライ回数は現在除包動作を行っている錠剤の除包失敗回数を表す。この移動中には、押出しユニットが錠剤に触れてしまい、錠剤の搬送に支障をきたさない為、初期位置に配置する。
ステップS201では、リトライ回数をチェックし、奇数回目なら、錠剤シートの進行方向奥側部分(図13の602の状態)を除包する為にS202へ遷移する。偶数回目なら、錠剤シートの進行方向手前側部分(図13の603の状態)を除包する為にS210へ処理を移す。
ステップS202では、PTPシート上の錠剤を移動させる距離をリトライ搬送カウンタへセットする。
ステップS203では、搬送モータの回転方向を錠剤シートが後退する方向になるようセットする。
ステップS204では、搬送モータを動作させ、錠剤シートを後退させる。(図13の602の状態)
ステップS205では、リトライ搬送距離をデクリメントし、残り搬送距離を更新する。
ステップS206では、リトライ搬送距離をチェックし、指定距離移動が完了していればS207へ、そうでなければ、S204へ処理を移す。
ステップS207では、搬送モータを停止する。
ステップS208では、搬送モータの回転方向を通常の前進方向になるようセットする。
ステップS209では、リトライ回数をインクリメントする。
ステップS210では、S202と同様の処理を行う。
ステップS211では、搬送モータを動作させ、錠剤シートを前進させる。(図13の603の状態)
ステップS212では、S205と同様の処理を行う。
ステップS213では、リトライ搬送距離をチェックし、指定距離移動が完了していればS214へ、そうでなければ、S211へ処理を移す。
図15を説明する。
図15は、通常除包時における、除包動作の状態をフローチャートにしたものである。
ステップS501では、錠剤が除包位置に到達しているかチェックする。
ステップS502では、押出しブロック84を動作させる。
ステップS503では、押出しブロックを動作させ錠剤を押し出す力を利用しアルミ箔をやぶる。押出しブロックは錠剤を押し出す機能はなく、あくまでアルミ箔を破るために存在している。錠剤を押し出す前にアルミ箔を破っておかないと、アルミ箔の剥離や錠剤の割れ・欠けが顕著に表れる。PTPシートから一度の動作で錠剤を押し出そうとすると、PTPシート裏面のアルミ箔が抵抗となり、また、アルミ箔を破る動作と錠剤を押し出す動作を同時におこなわなければならず必要以上の力を要する為、上記のような不具合が発生する。
ステップS504では、押出し板83を動作させる。
ステップS505では、押出し板を動作させ錠剤を取り出す。S503でアルミ箔を破っている為、錠剤に対する抵抗が軽減される。これにより、錠剤の割れ・欠けを防止することができる。
ステップS506では、錠剤シートを除包位置まで搬送する。
図16はPTPシートの錠剤収容部を検知する位置及び除包する位置を示した図である。
103が通過する側面に112を配置し、シートポケットの凹凸を検出する。この凹凸を検出することより、ポケットの幅寸法を割り出すことができる。この割り出した値をもとに114にシートポケットの中心位置がくるように移動させる。
51はPTPシートである。
17は光学センサを表し、錠剤収容部の長さの計測に使用する。
301は光学センサ17による錠剤(錠剤収容部)の検知位置を表し、錠剤収容部が通過(遮断)することで錠剤収容部の長さの計測を行う。
300は除包位置(錠剤の取り出し位置)を表し、錠剤を取り出す除包動作を行う位置である。
図17を説明する。
図17は、光学センサ17を用いて錠剤収容部の長さを測定するフローチャートを表す。
ここでは、通常除包時の錠剤シートの搬送(移動)距離およびステップS202、ステップS210のリトライ除包時の錠剤シートの搬送(移動)距離を算出する。
ステップS301では、錠剤シートを前方(進む)に搬送するために搬送モータを前進させる。
ステップS302では、光学センサ17の状態を取得する。
ステップS303では、取得した光学センサの状態から、ON(錠剤収容部が遮断している)かを判断する。ONであれば、ステップS304に遷移し、ONでなければ、ステップS301に遷移する。
ステップS304では、錠剤収容部の位置を検出し。錠剤収容部の長さの測定を開始する。
ステップS305では、錠剤シートを前方(進む)に搬送するために搬送モータを前進させる。
ステップS306では、光学センサ17の状態を取得する。
ステップS307では、取得した光学センサの状態から、OFF(錠剤収容部が遮断していない)かを判断する。OFFであれば、ステップS308へ遷移する。OFFでなければ、ステップS304へ遷移する。
ステップS308では、錠剤収容部の長さの測定を終了する。ここで測定した錠剤収容部の位置に基づいて、検知位置から除包位置までの錠剤シートの搬送(移動)距離を算出する。
さらにここで測定した錠剤収容部の長さに基づいて、リトライ時(継続時)の錠剤シートの搬送距離(所定の距離)も算出する。
リトライ時の錠剤シートの搬送距離は錠剤収容部の長さの結果をもとに進行方向奥側と手前側それぞれの先端が除包位置となるように移動距離を算出する。
リトライ搬送距離は、計測した錠剤シートの半径と押し出し板先端部の半径との差分とする。 錠剤収容部の中心部を基準に算出したリトライ時の錠剤シートの搬送(移動)距離だけ前方(進む)と後方(戻る)へ錠剤シートを所定の距離だけ移動する。
図18を説明する。
PTPシートは、間隔センサ感知部17を通過することにより、センサ17によってシートポケットの寸法を測定し、錠剤取り出し位置まで搬送される。 図18は、本発明の実施形態における間隔センサ感知部17のPTPシート通過経路を示す図である。
PTPシートの通過経路に微細な溝部1002(0.6mm程度)を設けることにより上下方向から押さられ通過の際に反りが防止される。また、微細な溝部を間隔センサ感知部に設けることにより、PTPシートの反りが防止された状態でシートポケットの寸法測定を行える。
図19を説明する。
なお、図19、図20、図21、図22、図23、図25、図26で示した前方とは錠剤シートを投入口から除包位置に搬送する方向(進む)を意味し、後方とは錠剤シートを投入口から除包位置に搬送する逆方向(戻る)を意味する。
なお、図19、図20、図21、図22、図23、図25、図26で示した左列とは錠剤シートを投入口から除包位置に搬送する方向(進む)を基準にした場合に、各々の錠剤シート列における左側の列を意味し、図で示した右列とは錠剤シートを投入口から除包位置に搬送する方向(進む)を基準にした場合に、各々の錠剤シート列における右側の列を意味する。
図19は、錠剤取出しユニット1が錠剤シート51から1包毎に除包動作を行う錠剤ポケット52の順番を表す。
2701は、除包動作の順序を表す矢印である。例えば所定数が合計3錠の錠剤の取り出し要求があった場合、シート進行方向の奥側から順番に取り出し動作を行う。左列側の除包動作(1錠目)→右列側の除包動作(2錠目)→次の列へ錠剤シートの搬送→左列側へ除包動作(3錠目)の順番で錠剤の取り出し動作を行う。
万が一、途中で取り出し動作に失敗した場合、左側へ取り出し動作→右側へ取り出し動作→次の列へ搬送→左側へ取り出し動作→右側へ取り出し動作→次の列へ搬送→・・・・を繰り返し、所定数である3錠の錠剤の取り出しに成功するつまり錠剤センサ204が合計3個の錠剤を検知するまでこの動作を繰り返す。
図20を説明する。
図20は、錠剤取出しユニット1の除包モータ機構の内部構造を示したものである。
1111はシャフトである。シャフトには2つのカム94、2つのカム99、遮蔽板2802が、シャフトの回転軸に対して、予め設定された角度に固定されている。
除包モータによる駆動で回転軸が回動すると、シャフトに固定されている2つのカム94、2つのカム99、遮蔽板2802も連動して回動する、
また、左列除包時と右列除包時において初期位置を共有するために、予め設定された角度に固定されている2つのカム94が回転軸に対してなす角度の中間点に除包動作の初期位置が設定されている。換言すると除包動作の初期位置になる除包モータの基準角度(例えば0°)から等しい角度(例えば45°)でありかつ除包モータ2901が回転する向きが真逆の位置に左列用カム94と右列用カム94がそれぞれ固定されている。おなじように除包モータの基準角度(例えば0°)から等しい角度(例えば135°)でありかつ除包モータが回転する向きが真逆の位置に左列用カム99と右列用カム99がそれぞれ固定されている。
2801は、初期位置センサである。このセンサは光学センサであり、物体が光を遮断しているか否かで、ON/OFFを検知する。初期位置センサの入力がONの場合、カムが初期位置に到達している判断する。
初期位置センサは、錠剤取出しユニット1に対して左列除包時の初期位置350と右列除包時の初期位置380を共通にするため1つのみ配置されている。左列除包時と右列除包時において、除包モータが基準とする角度を共通にするためである。
1つの初期位置センサ2801を共通にできるので、この基準角度を起点として、左列除包時と右列除包時において、それぞれ異なる方向(前転または後転)に回転を開始するだけで、錠剤を1個ずつ左右で取り出すことが可能となり、初期位置を左列除包用と右列除包用で個別に管理する必要がなく、除包動作の制御を簡単にすることが出来るという格別の効果を奏する。さらに1つの初期位置センサ2801を共通にすることで高額な除包モータ2901の機構も共有できるので、錠剤取出しユニット1の製造コストを低減させることができる。
2802は、初期位置センサをON/OFFさせるための遮光板であり、シャフト1111の先端に固定されている。この遮光板が初期位置センサの光を遮断している時にON状態(シャフトの回転角度が基準角度にある)となる。
2901は、除包モータである。除包モータを回転させることにより、シャフト1111が連動して回転し、シャフト1111に固定されているブロック用カム及び押し出し板用カムの回転角度を制御することができる。
2902は、除包モータ用プーリである。
2903は、シャフト用プーリであり、除包モータ用プーリとベルトで繋がっている。シャフト用プーリとカムの回転軸(シャフト)もつながっており、除包モータ用プーリの回転、シャフト用プーリの回転、カムの回転の全てを除包モータ2901の回転にて制御している。
図21を説明する。
左列の除包動作(通常時)を行う場合には、図21に示したように350→360→370→360→350の順番で除包動作する。
350は、左列の除包動作を行う場合におけるカム94の初期位置を示している。
360は、左列のブロック84の最下点であり、350の状態からシャフト1111が後転の向きに回転し、カム94が第1昇降体93を押圧することで、ブロック84が下降し、ブロック84が最下点に到達した状態を示している。除包モータ2901が回転することで、カム94が回転し、ブロック84が押出し板83より先に下降する。ブロック84が下降を開始し、ブロック84の最下点に到達するまでの間、ブロック84がポケットのアルミ箔を破る。
370は、左列の押出し板83の最下点であり、360の状態からシャフト1111が後転の向きに回転し、カム99が第2昇降体98を押圧することで、押出し板83が下降し、押出し板83が最下点に到達した状態を示している。押出し板83がポケット52を押すことで錠剤を取り出す。
360は、ブロック84の最下点であり、370の状態からシャフト1111が前転の向きに反転し、カム94が第1昇降体93を押圧することで、ブロック84が下降し、ブロック84が最下点に到達した状態を示している。
350は、左列の除包動作を行う場合におけるカム94の終了位置を示している。
ここで初期位置センサ2801がONになることで、350の状態(初期位置)に戻ったと判断し除包モータ2901の回転を停止することで、押し出し板用カム99とブロック用カム94の回転が停止する。
図22を説明する。
右列の除包動作(通常時)を行う場合には、図22に示したように380→390→400→390→380の順番で除包動作する。
380は、右列の除包動作を行う場合におけるカム94の初期位置を示している。
390は、右列のブロック84の最下点であり、380の状態からシャフト1111が前転の向きに回転し、カム94が第1昇降体93を押圧することで、ブロック84が下降し、ブロック84が最下点に到達した状態を示している。
400は、右列の押出し板83の最下点であり、390の状態からシャフト1111が前転の向きに回転し、カム99が第2昇降体98を押圧することで、押出し板83が下降し、押出し板83が最下点に到達した状態を示している。
390は、ブロック84の最下点であり、400の状態からシャフト1111が後転の向きに反転し、カム94が第1昇降体93を押圧することで、ブロック84が下降し、ブロック84が最下点に到達した状態を示している。
380は、右列の除包動作を行う場合におけるカム94の終了位置を示している。
ここで初期位置センサ2801がONになることで、380の状態(初期位置)に戻ったと判断し除包モータ2901の回転を停止することで、押し出し板用カム99とブロック用カム94の回転が停止する。
図23を説明する。
左列の除包動作(リトライ時)を行う場合には、図23に示したように振動3回に設定されている場合には、350→360→370→360→370→360→370→360→370→360→350の順番に動作し、ブロックと押し出し板での振動を設定回数繰り返す。
同様に、右列の除包動作(リトライ時)を行う場合には、振動3回に設定されている場合には、380→390→400→390→400→390→400→390→400→390→380の順番に動作し、ブロックと押し出し板での振動を設定回数繰り返す。
このように左列のリトライ時の除包動作の途中では360→370が設定回数(例えば3回)繰り返されるが、カムを通常時の除包動作よりも短い角度で高速に回転させている。この時ブロックと押し出し板が高速で交互に押圧動作しているので、PTPシート51に振動が加わり、アルミ箔に引っ掛かっている錠剤の落下を促進することができる。この動作を振動動作とする。
図24を説明する。
図24は錠剤取出しユニット1が除包処理を行う際の全体の処理ステップである。
S601では、光学センサ204が錠剤取出しユニット1毎に検知した総合計の錠剤数のカウント更新データを記憶部にデータ管理することで、錠剤供給装置10または薬剤包装装置5は、所定数(錠剤取出しユニット1に指定された錠剤数)の除包動作が完了したかいなかを判断する。完了していないと判断した場合にはS602に進む。完了したと判断した場合には除包処理を終了し、PTPシートを排出ユニットに排出する。
S602では、錠剤取出しユニット1が、まで左列右列同時に前進移動するために除包位置300まで、図17のS308で算出した錠剤ポケット間隔の1列分だけPTPシート搬送を行う際の処理ステップである。
S603では、錠剤取出しユニット1が左列の除包動作(通常時)を行う際の処理ステップである。この動作はPTPシートから1錠毎の錠剤を取り出すために必ず行うものである。図21で説明したような除包動作を実行することから通常除包と定義する。当該処理ステップにおける詳細な各ハードウエアの制御は図15のフローチャートで説明する。図15のフローチャートに従って除包動作した後にS604に進む。
S604では、錠剤供給装置10または薬剤包装装置5は、S603の結果により、1個の錠剤を光学センサ204が検知(取り出し成功)できたかいなかを判断する。所定の時間内に錠剤ポケット52から錠剤50の取り出しが成功したと判断した場合には、錠剤取出しユニット1において取り出された錠剤数の合計を管理するカウント更新データを1個分インクリメントし、S608に進む。所定の時間内に取り出しが成功しないと判断した場合にはS605に進む。
S605では、錠剤取出しユニット1が左列の除包動作(リトライ時)を行う際の処理ステップである。この動作は図21で説明した通常時の除包動作を行ってもなお錠剤50の取り出しが成功しなかった場合に行うものである。除包位置において図23で説明したリトライ時の除包動作を再度実行することからリトライ除包と定義する。当該処理ステップにおける詳細な各ハードウエアの制御は図15のフローチャートのS111〜S122で説明する。図15のフローチャートのS111〜S122に従ってリトライ除包した後にS606に進む。
S606では、錠剤供給装置10または薬剤包装装置5は、S605の結果により、1個の錠剤を光学センサ204が検知(取り出し成功)できたかいなかを判断する。所定の時間内に錠剤ポケット52から錠剤50の取り出しが成功したと判断した場合には、錠剤取出しユニット1において取り出された錠剤数の合計を管理するカウント更新データを1個分インクリメントし、S608に進む。所定の時間内に取り出しが成功しないと判断した場合にはS607に進む。
S607では、錠剤取出しユニット1が押し出し位置の変更を行う際の処理ステップである。この動作は図23で説明したリトライ時の振動動作を指定回数行ってもなお錠剤50の取り出しが成功しなかった場合に行うものである。異なる除包位置にPTPシート51を移動した後に図23で説明したリトライ時の除包動作を再度実行することからリトライ搬送と定義する。当該処理ステップにおける詳細な各ハードウエアの制御は図14のフローチャートで説明する。図14のフローチャートに従ってPTPシート51を異なる除包位置(前進または後退)に搬送移動した後にS605に進む。
S608では、光学センサ204が錠剤取出しユニット1毎に検知した総合計の錠剤数のカウント更新データを記憶部にて管理することで、錠剤供給装置10または薬剤包装装置5は、所定数(錠剤取出しユニット1に指定された錠剤数)と比較しての除包動作が完了したかいなかを判断する。完了していないと判断した場合にはS609に進む。完了したと判断した場合には除包処理を終了し、PTPシートを排出ユニットに排出する。
S609では、錠剤取出しユニット1が右列の除包動作(通常時)を行う際の処理ステップである。この動作はPTPシートから1錠毎の錠剤を取り出すために必ず行うものである。図22で説明したような除包動作を実行することから通常除包と定義する。当該処理ステップにおける詳細な各ハードウエアの制御は図15のフローチャートで説明する。図15のフローチャートに従って除包動作した後にS610に進む。
S610では、錠剤供給装置10または薬剤包装装置5は、S609の結果により、1個の錠剤を光学センサ204が検知(取り出し成功)できたかいなかを判断する。所定の時間内に錠剤ポケット52から錠剤50の取り出しが成功したと判断した場合には、錠剤取出しユニット1において取り出された錠剤数の合計を管理するカウント更新データを1個分インクリメントし、S601に進む。所定の時間内に取り出しが成功しないと判断した場合にはS611に進む。
S611では、錠剤取出しユニット1が右列の除包動作(リトライ時)を行う際の処理ステップである。この動作は通常時の除包動作を行ってもなお錠剤50の取り出しが成功しなかった場合に行うものである。除包位置においてリトライ時の除包動作を再度実行することからリトライ除包と定義する。当該処理ステップにおける詳細な各ハードウエアの制御は図15のフローチャートのS111〜S122で説明する。図15のフローチャートのS111〜S122に従ってリトライ除包した後にS612に進む。
S612では、錠剤供給装置10または薬剤包装装置5は、S611の結果により、1個の錠剤を光学センサ204が検知(取り出し成功)できたかいなかを判断する。所定の時間内に錠剤ポケット52から錠剤50の取り出しが成功したと判断した場合には、錠剤取出しユニット1において取り出された錠剤数の合計を管理するカウント更新データを1個分インクリメントし、S601に進む。所定の時間内に取り出しが成功しないと判断した場合にはS613に進む。
S613では、錠剤取出しユニット1が押し出し位置の変更を行う際の処理ステップである。この動作は図23で説明したリトライ時の振動動作を指定回数行ってもなお錠剤50の取り出しが成功しなかった場合に行うものである。異なる除包位置にPTPシート51を移動した後に図23で説明したリトライ時の除包動作を再度実行することからリトライ搬送と定義する。当該処理ステップにおける詳細な各ハードウエアの制御は図14のフローチャートで説明する。図14のフローチャートに従ってPTPシート51を異なる除包位置(前進または後退)に搬送移動した後にS611に進む。
図25を説明する。
図25は、錠剤取出ユニット1の内部構造を示す断面図である。 錠剤シート51の搬送について説明する。
1501は下部ローラ(第1の搬送機構)であり、投入口203に載置されている錠剤シート51を1枚ごとにシート搬送する。下部ローラを回転させた摩擦力により錠剤シート51を投入口(シート投入位置)から重送防止部1502の奥側である前方に送出するものである。
39は、下部ローラ(第2の搬送機構)であり、下部ローラを回転させた摩擦力により重送防止部1502の隙間を通過した錠剤シート51を除包位置まで搬送するものである。
17は、光学センサ(第1の検知機構)であり、隙間から排出された錠剤シート51の到達を、重送防止部1502よりも離れた位置にて検知している。つまり、重送防止部1502のよりも離れた位置(検知位置)で錠剤収容部があるかいなかを検知しているので、隙間から排出された1枚の錠剤シートの到達の成否を検知することができる。
除包位置で全てのポケットが除包されたPTPシートは、PTPシート排出路を通して、排出路に導通しているPTPシート回収BOXに集積される。
図26を説明する。
図26は、錠剤取出ユニット1の内部構造を示す傾斜図である。
1401は重送防止板であり、複数枚積まれたPTPシートの上部を重送防止部1502の奥側(前方)に搬送しないようブロックする為の板である。
図27を説明する。
次に、図27および図28を用いて、錠剤シート51が歪曲している場合に、重送防止部1502に引っかかってしまう例を説明する。
なお、重送防止部1502は、錠剤シートが投入される投入口に設けられ、除包位置に搬送したい1枚の錠剤シートだけを搬送するために、1枚の錠剤シートだけ隙間を通過させて搬送するものである。
搬送ローラ1501の矢印は、錠剤シート51を重送防止部1502の奥側である前方に搬送するための回転方向を示している。
重送防止部1502は、搬送路との隙間を狭くし、複数枚の錠剤シート51が同時に搬送しないようにするための物である。重送防止部の下部とシート搬送路との間には、投入口から複数枚のシート送出を防止するために、1枚ごとに錠剤シートが排出されるべき高さの隙間が形成されている。
さらに重送防止部の左右とシート搬送路との間には、1枚ごとに錠剤収容部(2列)が重送防止部を通過できるような高さの空間も形成されている。重送防止部は通過する錠剤収容部(2列)の中間の位置に配置されている。
投入口203にセットされた錠剤シート51は、下部ローラ1501の上にあり、ローラ1501を回転させると重送防止部1502の方向に一枚ずつ搬送される。その際に、特に錠剤シート51の耳部の歪曲や耳部が持ち上がっていたりすると、反りあがったシートの先頭が重送防止部1502に衝突するので、下部ローラ1501がシート搬送を継続しても摩擦力(グリップ力)が低下し、下部ローラが、錠剤シートの搬送面を滑り出すので、重送防止部1502の方向に前進させる力も弱まり、隙間をうまく通過することができなくなる。
図29を説明する。
図29は、光学センサ17を用いた投入口203からの錠剤シートの排出ミスを検出するためのフローチャートを表す。
図29に示すフローチャートの各ステップの処理は、錠剤供給装置10のCPUにより実行される。図29は、錠剤供給装置10が分包装置5からの錠剤取り出し動作開始命令を受信すると実行される。錠剤供給装置は、分包装置から錠剤取り出し動作命令を受信すると、錠剤取り出し動作命令に含まれる設定データをメモリに記憶し、指定された錠剤取出ユニット1がシート搬送動作を開始する。
ステップS2901で錠剤供給装置10は、図示しないPTPシート幅検出センサにより、投入口にセットされているPTPシートの幅を測定する。
ここでは、PTPシート幅検出センサによる測定結果に従って、PTPシートが投入口にセットされているか否かを判断している。PTPシートが投入口にセットされていると判断した場合には、S2902に進み、投入口にセットされているPTPシートを、ローラ1501を回転させることで錠剤を取り出す位置の方向(除包位置方向)に搬送すると投入口にセットされている最下位のPTPシートだけが搬送されることにより、投入口に積み重なってセットされていた上方のPTPシートが、投入口の下方に順次落ちてくる。
このように、1枚のシート搬送毎に毎回、PTPシート幅検出センサよりPTPシート幅を測定しているので、1枚のシート搬送毎に投入口の下方に落ちてくるPTPシートを検出できたか否かを判定することにより、S2902で搬送されるPTPシートが、投入口にセットされた複数枚のPTPシートの中で、投入口に残る最後のPTPシートであるかも判断することもができる。
ステップS2902で錠剤供給装置10は、下部ローラ1501を回転させることで、投入口の最も下位に載置されている錠剤シート1枚のみが重送防止部の方向に前進するようにシート搬送を開始する。
ステップS2903で錠剤供給装置10はポケット位置センサ17により、ポケット(錠剤収容部)の検出を行う。
ステップS2904で錠剤供給装置10は、ポケット位置センサ17に錠剤シート1枚が到達するまでの十分な時間が経過するまで(所定時間内)に、ポケットが検出されたか否かを判断する。ここで、投入口203からポケット位置センサ17までシートが到達する十分な時間は予め設定され、メモリ(記憶部)に記憶されている。
S2904においてポケットが検出できないと判断された場合には(いいえ)、処理をS2906に移行する。また、S2904においてポケットが検出できたと判断された場合には(はい)、処理をS2905に移行する。
ステップS2905で錠剤供給装置10は、ポケットが検出されたと判定された場合には(YES)、ポケット位置センサ17により検出されたポケットの位置から所定の距離(除包位置までの距離)だけ、ローラ39を回転させることでPTPシートを錠剤を取り出す位置の方向(除包位置方向)にさらに搬送する。その後、図15にて説明した除包動作のフローチャートに進む。
ステップS2906で錠剤供給装置10は、搬送すべき最下位のPTPシートが重送防止部により塞き止められることで正常にシート搬送されていないと判断し、シート搬送のエラー状態として、一時待機するために下部ローラ1501の回転によるシート搬送を停止する。
ステップS2907で錠剤供給装置10は、再開指示(リスタート指示)を受付けたか否かを判断し、再開指示を受付けたと判定された場合には(YES)、処理をS2902に戻してシート搬送を再開する。
図30を説明する。
図30は、光学センサ17を用いた投入口203からの錠剤シートの排出ミスをするリカバリするためのフローチャートを表す。
図30に示すフローチャートの各ステップの処理は、錠剤供給装置10のCPUにより実行される。図30は、錠剤供給装置10が分包装置5からの錠剤取り出し動作開始命令を受信すると実行される。錠剤供給装置は、分包装置から錠剤取り出し動作命令を受信すると、錠剤取り出し動作命令に含まれる設定データをメモリに記憶し、指定された錠剤取出ユニット1がシート搬送動作を開始する。
ステップS3001で錠剤供給装置10は、図示しないPTPシート幅検出センサにより、投入口にセットされているPTPシートの幅を測定する。
ここでは、PTPシート幅検出センサによる測定結果に従って、PTPシートが投入口にセットされているか否かを判断している。PTPシートが投入口にセットされていると判断した場合には、S3002に進み、投入口にセットされているPTPシートを、ローラ1501を回転させることで錠剤を取り出す位置の方向(除包位置方向)に搬送すると投入口にセットされている最下位のPTPシートだけが搬送されることにより、投入口に積み重なってセットされていた上方のPTPシートが、投入口の下方に順次落ちてくる。
このように、1枚のシート搬送毎に毎回、PTPシート幅検出センサよりPTPシート幅を測定しているので、1枚のシート搬送毎に投入口の下方に落ちてくるPTPシートを検出できたか否かを判定することにより、S3002で搬送されるPTPシートが、投入口にセットされた複数枚のPTPシートの中で、投入口に残る最後のPTPシートであるかも判断することもができる。
ステップS3002で錠剤供給装置10は、下部ローラ1501を回転させることで、投入口の最も下位に載置されている錠剤シート1枚のみが重送防止部の方向に前進するようにシート搬送を開始する。
ステップS3003で錠剤供給装置10はポケット位置センサ17により、ポケット(錠剤収容部)の検出を行う。
ステップS3004で錠剤供給装置10は、ポケット位置センサ17に錠剤シート1枚が到達するまでの十分な時間が経過するまで(所定時間内)に、ポケットが検出されたか否かを判断する。ここで、投入口203からポケット位置センサ17までシートが到達する十分な時間は予め設定され、メモリ(記憶部)に記憶されている。
S3004においてポケットが検出できないと判断された場合には(いいえ)、処理をS3006に移行する。また、S3004においてポケットが検出できたと判断された場合には(はい)、処理をS3005に移行する。
ステップS3005で錠剤供給装置10はシート搬送の開始以降の所定時間内に光学センサ17が到達を検知できた場合(成功)に対して、下部ローラ1501は投入口203に載置されている錠剤シートを、重送防止部の奥側の位置までの搬送を引き続き継続することで、隙間を通過した錠剤シートの奥側の位置までの搬送が完了するように下部ローラ1501を制御する(搬送制御手段)。
ポケットが検出されたと判定された場合には(YES)、ポケット位置センサ17により検出されたポケットの位置から所定の距離(除包位置までの距離)だけ、ローラ39を回転させることでPTPシートを錠剤を取り出す位置の方向(除包位置方向)にさらに搬送する。その後、図15にて説明した除包動作のフローチャートに進む。
ステップS3006で錠剤供給装置10は、所定回数だけリトライ搬送動作を繰り返すために、搬送リトライ回数が規定回数に達したかいなかを判断する。
メモリに格納されている搬送リトライ回数が規定回数に達したと判断された場合(いいえ)には処理をS3009に移行する。また搬送リトライ回数が規定回数に達していないと判断された場合(はい)には処理をS3007に移行する。
ステップS3007で錠剤供給装置10はシート搬送の開始以降の所定時間内に光学センサ17が到達を検知できなかった場合(失敗)に対して、下部ローラ1501がシート搬送を一時停止してから、ステップS3002に戻り自動で再開(搬送開始)するように下部ローラ1501を制御している(搬送制御手段)。
つまりメモリに格納されている搬送リトライ回数が規定回数(例えば5回)未満であると判定された場合(YES)は、シート搬送をここで一時停止させてから、S3002に戻りシート搬送を再開する。このとき、搬送を一時停止する。一般的に接触面では動摩擦力よりも静止摩擦力の方が摩擦力が大きくなるので、シート搬送を強制的に一時停止させることで、下部ローラ1501とPTPシート51との接触面に働く摩擦係数が回復し、PTPシートの搬送に成功する可能性を高くすることができる。
ステップS3008で錠剤供給装置10はステップS3002に戻って搬送制御手段により自動で再開するように下部ローラ1501を制御させるまえに、下部ローラ1501の上で一時停止する錠剤シートの物理的な位置を変動させる目的で、下部ローラ1501によるシート搬送が一時停止した錠剤シート51に微弱な振動を与える(振動手段)。
一時停止の後に、PTPシートへ振動を与えることでシート投入口に積まれたPTPシートの重なりのバランスを崩すことができる。バランスが崩れ、物理的な位置が変動した後にPTPシートの搬送を再開させることで、これまで先頭が引っ掛かっていたPTPシートがうまく隙間を通過できる可能性が高まる。
PTPシートに微弱な振動を与える具体的な手段としては、まずシート搬送において下部ローラ1501を回転させるステッピングモータをマイクロ(微小)ステップモードで使用する。
次に、モータ回転の一時停止後に、さらにステッピングモータへの電流供給も遮断し、モータの回転開始前に電流供給を再開すればよい。
まず、ステッピングモータをマイクロステップモードで使用した場合、1ステップで動く回転角度は、通常のステップモードで回転する角度よりも小さいので、モータを滑らか(小刻み)に回転させることができる。
例えば、通常のステップモードでは200ステップでステッピングモータが1回転し、マイクロステップモードでは800ステップで1回転するので、通常のステップモードと比べて停止できる箇所が多い。
マイクロステップモードで使用していると、ステッピングモータは、モータへの電流供給を再開する際に現在停止している箇所が通常のステップモードで停止するべき箇所から外れている(異なる)場合は、最も近くの通常のステップモードで停止するべき箇所まで自動で戻る性質がある。
つまり、下部ローラ1501を駆動させる電源供給も一旦停止してから再供給することでも、下部ローラ1501が搬送を再開する位置が変更するので、一時停止する錠剤シートの位置を変動させることができ、微小な振動と同じような効果をえることができる。
このようなステッピングモータの動作性質を利用してもPTPシートに微小な振動を与えることができる。
これはは、シート搬送動作を一時停止後にステッピングモータへの電流供給をカットし、シート搬送の再開時にステッピングモータへ電流供給することで実施することができる。
また、少なくともシート搬送する向きと反対の向きに、下部ローラ1501が一時停止する錠剤シートを逆搬送するだけでも、一時停止する錠剤シートの位置を変動させることができ、微小な振動と同じような効果をえることができる。
また、PTPシートへ微小な振動を与える別の方法として、下部ローラ1501が所定の距離だけ正回転・逆回転(反対の向き)を繰り返してもよい。
ステップS3009で錠剤供給装置10は下部ローラ1501によるシート搬送を一時停止してから自動で再開するような下部ローラ1501への制御を所定回数(5回)繰り返したあとには、シート搬送をあきらめて完全停止する(エラー停止手段)。
つまり搬送すべき最下位のPTPシートが重送防止部により塞き止められることで、正常にシート搬送することが出来ないと判断し、シート搬送のエラー状態として、一時待機するために下部ローラ1501の回転によるシート搬送を完全に停止する。
ステップS3010で錠剤供給装置10は、使用者の操作により、再開指示(リスタート指示)を受け付けたか否かを判断し、再開指示を受け付けたと判定された場合には(YES)、処理をS3002に戻してシート搬送を再開する。
上述した本発明の実施形態を構成する各手段及び各ステップは、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。装置(またはユニット)が読み取り実行可能なこのプログラム及びプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、一又は複数の機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム又は装置に直接、又は遠隔から供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータが供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。更に、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
更に、その他の方法として、まず記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
1 錠剤取出しユニット(錠剤シート搬送ユニット)
5 薬剤包装装置
10 錠剤供給装置
17 錠剤シート検出機構(第1の検知機構)
18 載置台
50 錠剤
51 錠剤シート(PTPシート)
52 錠剤収容部(シートポケット)
55 封止シート(アルミ箔)
83 内側押圧体(押し出し板)
84 外側押圧体(ブロック)
98 第2昇降体(押し出し板用)
93 第1昇降体(ブロック用)
99 カム(押し出し板用)
94 カム(ブロック用)
39 錠剤シート搬送機構(第2の搬送機構)
24 導入シュート(ホッパ)
203 錠剤シート投入口
204 錠剤検知機構(第2の検知機構)
300 除包位置
301 検出位置
400 錠剤供給ユニット
701 包装ユニット
1501 錠剤シート搬送機構(第1の搬送機構)
1502 重送防止部

Claims (9)

  1. 複数の錠剤シートを載置可能な投入部から錠剤シートの錠剤を取り出す錠剤取出位置に向かう搬送方向へ、錠剤シートを搬送する搬送動作を行うための搬送機構と、
    前記搬送機構で搬送される錠剤シートの重力方向下側に位置する錠剤シート保持面に対して、1枚の錠剤シートが通過可能な隙間を設けて位置する重送防止部と、
    前記搬送機構で搬送しようとする錠剤シートが前記隙間を通過したかを判断する判断手段と、
    前記判断手段で通過したと判断できない場合に、前記搬送機構で搬送しようとする錠剤シートが前記隙間を通過するように、前記搬送方向と逆方向への搬送をした後に前記搬送方向への搬送が行われるように前記搬送機構を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする錠剤シート搬送ユニット。
  2. 前記制御手段は、前記逆方向への搬送をした後に前記搬送方向への搬送を行うことで、前記搬送機構で搬送しようとする錠剤シートに振動を与えるように制御することを特徴とする請求項1に記載の錠剤シート搬送ユニット。
  3. 前記制御手段は、前記搬送動作を一時停止した錠剤シートに対して、前記搬送方向と逆方向への搬送を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の錠剤シート搬送ユニット。
  4. 前記制御手段は、前記判断手段により錠剤シートが通過したと判断された場合には、前記取出位置にまで錠剤シートが搬送されるように制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の錠剤シート搬送ユニット。
  5. 前記制御手段は、前記搬送方向と逆方向への搬送と前記搬送方向への搬送とを所定回数繰り返しても、前記判断手段で錠剤シートが通過していないと判断された場合には、前記搬送動作を中止するように制御することを特徴とする請求項乃至4のいずれか1項に記載の錠剤シート搬送ユニット。
  6. 前記重送防止部よりも錠剤シートの搬送方向下流側に設けられ、錠剤シートの通過を検知する検知機構を更に有し、
    前記判断手段は、前記検知機構の検知結果を用いて判断することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の錠剤シート搬送ユニット。
  7. 錠剤シートは、錠剤を収容する複数の錠剤収容部と当該複数の錠剤収容部を封止する封止シールとを有しており、
    前記投入部には、前記封止シールを重力方向下側にした状態で錠剤シートが投入されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の錠剤シート搬送ユニット。
  8. 複数の錠剤シートを載置可能な投入部から錠剤シートの錠剤を取り出す錠剤取出位置に向かう搬送方向へ、錠剤シートを搬送する搬送動作を行うための搬送機構と、前記搬送機構で搬送される錠剤シートの重力方向下側に位置する錠剤シート保持面に対して、1枚の錠剤シートが通過可能な隙間を設けて位置する重送防止部と、を有する錠剤シート搬送ユニットの制御方法であって、
    前記搬送機構で搬送しようとする錠剤シートが前記隙間を通過したかを判断する判断工程と、
    前記判断工程で通過したと判断できない場合に、前記搬送機構で搬送しようとする錠剤シートが前記隙間を通過するように、前記搬送方向と逆方向への搬送をした後に前記搬送方向への搬送が行われるように前記搬送機構を制御する制御工程を有することを特徴とする制御方法。
  9. 複数の錠剤シートを載置可能な投入部から錠剤シートの錠剤を取り出す錠剤取出位置に向かう搬送方向へ、錠剤シートを搬送する搬送動作を行うための搬送機構と、前記搬送機構で搬送される錠剤シートの重力方向下側に位置する錠剤シート保持面に対して、1枚の錠剤シートが通過可能な隙間を設けて位置する重送防止部と、を有する錠剤シート搬送ユニットが読み取り実行可能なプログラムであって、
    前記錠剤シート搬送ユニットを、
    前記搬送機構で搬送しようとする錠剤シートが前記隙間を通過したかを判断する判断手段、
    前記判断手段で通過したと判断できない場合に、前記搬送機構で搬送しようとする錠剤シートが前記隙間を通過するように、前記搬送方向と逆方向への搬送をした後に前記搬送方向への搬送が行われるように錠剤シートを振動させるべく前記搬送機構を制御する制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。
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