JP6044430B2 - 貯湯式給湯機 - Google Patents

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Description

本発明は、貯湯式給湯機に関する。
例えばヒートポンプユニット等の加熱手段によって水を加熱して得られた高温の湯を貯湯タンクに貯留し、この貯湯タンクから必要時に湯を取り出して給湯端末に供給するように構成された貯湯式給湯機が広く用いられている。貯湯タンクからの放熱ロスを抑えるため、貯湯タンクの周囲には断熱材が配置される。断熱材としては、例えば発泡ポリスチレン等の発泡性成形断熱材が従来より用いられているが、近年では、貯湯タンクの保温性能を更に向上するため、より断熱性能の高い、真空断熱材を用いる場合もある。真空断熱材は、発泡体、粉体、繊維体等からなる芯材(コア材)を、ガスバリア性を有する外皮材(プラスチックフィルム、プラスチック金属ラミネートフィルム等)で覆い、内部を真空に近い減圧状態にしたものである。芯材を内蔵した真空断熱材の本体部は、板状をなしており、この本体部の外周側には、接着剤または熱溶着などにより外皮材を接着して密閉した接着部が形成されている。
真空断熱材は板状をなしているので、略円筒状の貯湯タンクの外周面を真空断熱材で覆う場合には、真空断熱材の縁部と縁部との継ぎ目部分が生じる。特許文献1に開示された技術では、この継ぎ目部分の隙間からの熱漏洩を抑制するために、別の断熱材を配置している。
また、特許文献2の図5等に開示された技術では、隣接する二つの真空断熱材を表裏交互になるように配置し、一方の真空断熱材の接着部を、他方の真空断熱材の本体部(芯材部)上に重なり合うように配置している。
特開2005−226965号公報 特開2007−212059号公報
特許文献1の技術では、真空断熱材の縁部と縁部との継ぎ目部分に、別の断熱材を設ける必要があるため、部品コストおよび組み立てコストが増えるという問題がある。また、真空断熱材はあまり柔軟性がなく、容易には曲面状にならないため、1枚の真空断熱材で貯湯タンクの全周を覆うことは、組立作業上、困難を伴う。このため、現実的には、複数の真空断熱材を組み合わせて貯湯タンクの全周を覆う必要がある。その結果、真空断熱材の縁部と縁部との継ぎ目部分も複数個所になり、継ぎ目部分を覆う別の断熱材が複数必要になることから、部品コストおよび組み立てコストが更に増える。
一方、特許文献2の図5等に開示された技術では、真空断熱材の縁部と縁部との継ぎ目部分に別の断熱材を設けることなく、この継ぎ目部分の隙間を塞いでいる。しかしながら、この技術では、上記他方の真空断熱材の接着部が、上記一方の真空断熱材の本体部と貯湯タンクとの間に挟まれて、貯湯タンクの表面に密着する。このため、貯湯タンク内に貯留される高温の湯の熱を受けて接着部が劣化し、密閉性が失われ、真空断熱材内部の真空状態が損なわれるおそれがある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、貯湯タンクを覆う真空断熱材の縁部と縁部との継ぎ目部分に設ける断熱材を減らすことができ、且つ、継ぎ目部分における真空断熱材の接着部の熱劣化を抑制することのできる貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
本発明に係る貯湯式給湯機は、湯を貯留する貯湯タンクと、芯材が外皮材に覆われた板状の本体部と、本体部の外周側で外皮材が接着されて形成された接着部とを有し、貯湯タンクの外側を覆う1または複数の真空断熱材と、真空断熱材の縁部と、真空断熱材の縁部とが重なり合っている重なり部と、重なり部にて貯湯タンク側に位置する真空断熱材の接着部の熱劣化を抑制する熱劣化抑制手段と、を備え、重なり部にて貯湯タンク側に位置する真空断熱材の接着部が貯湯タンク側と反対側に折り返されている、との構成を熱劣化抑制手段として備え、重なり部にて外側に位置する真空断熱材の接着部は、折り曲げられずに本体部の外周側に張り出しているものである。
また、本発明に係る貯湯式給湯機は、湯を貯留する貯湯タンクと、芯材が外皮材に覆われた板状の本体部と、本体部の外周側で外皮材が接着剤または熱溶着によって接着されて形成された接着部とを有し、貯湯タンクの外側を覆う1または複数の真空断熱材と、真空断熱材の縁部と、真空断熱材の縁部とが重なり合っている重なり部と、重なり部にて貯湯タンク側に位置する真空断熱材の接着部の熱劣化を抑制する熱劣化抑制手段と、を備え、外皮材は、プラスチックフィルムまたはプラスチック金属ラミネートフィルムであり、重なり部にて貯湯タンク側に位置する真空断熱材は、二つに折って重ねた一枚の外皮材の間に芯材が挟まれたものであり、当該外皮材の折り返し部分により形成される縁部が、重なり部にて外側に位置する真空断熱材と貯湯タンクとの間に位置する、との構成を熱劣化抑制手段として備えるものである。
また、本発明に係る貯湯式給湯機は、湯を貯留する貯湯タンクと、芯材が外皮材に覆われた板状の本体部と、本体部の外周側で外皮材が接着されて形成された接着部とを有し、貯湯タンクの外側を覆う1または複数の真空断熱材と、真空断熱材の縁部と、真空断熱材の縁部とが重なり合っている重なり部と、重なり部にて貯湯タンク側に位置する真空断熱材の接着部の熱劣化を抑制する熱劣化抑制手段と、真空断熱材の本体部の縁部と、当該縁部と隣り合う真空断熱材の本体部の縁部との間に隙間が設けられた非重なり部と、非重なり部の隙間を含む範囲において貯湯タンクの外側を覆う補助断熱材と、を備え、補助断熱材は、非重なり部における真空断熱材の本体部の縁部から張り出した状態の接着部を折り曲げることなく収納する凹部を有するものである。
本発明によれば、貯湯タンクを覆う真空断熱材の縁部と縁部との継ぎ目部分に設ける断熱材を減らすことができ、且つ、継ぎ目部分における真空断熱材の接着部の熱劣化を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機を示す構成図である。 図1に示す貯湯式給湯機の貯湯タンクユニットを水平面で切断した断面図である。 図2に示す貯湯タンクユニットにおける重なり部を示す断面図である。 本発明の実施の形態2における重なり部にて貯湯タンク側に位置する真空断熱材の断面図である。 本発明の実施の形態2における重なり部を示す断面図である。 本発明の実施の形態3における重なり部を示す断面図である。 本発明の実施の形態4における重なり部を示す断面図である。 本発明の実施の形態5における重なり部を示す断面図である。 本発明の実施の形態6における非重なり部を示す断面図である。 本発明の実施の形態7における非重なり部を示す断面図である。 本発明の実施の形態8における非重なり部を示す断面図である。 本発明の実施の形態9における非重なり部を示す断面図である。 本発明の実施の形態10における貯湯タンクおよび真空断熱材の正面図である。 図13中のA−A線断面図である。 図13中のB−B線断面図である。 本発明の実施の形態11における貯湯タンクおよび断熱材を水平面で切断した断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態の貯湯式給湯機100は、貯湯タンク1を内蔵した貯湯タンクユニット30と、水を加熱して高温の湯を生成可能な加熱手段4とを有している。貯湯タンクユニット30と加熱手段4との間は、入水配管3および出湯配管5により接続されている。また、貯湯タンクユニット30には、外部の水道等の水源からの水を供給する給水配管2と、風呂給湯配管6と、給湯配管7とが接続されている。貯湯タンク1内に貯留された水は、貯湯タンク1の下部から導出され、入水配管3を通って加熱手段4へ搬送される。加熱手段4は、例えば、冷凍サイクルを用いて水を加熱するヒートポンプユニットで構成される。加熱手段4に搬送された水は、加熱されて高温の湯となる。この高温の湯は、出湯配管5を通って貯湯タンクユニット30に戻り、貯湯タンク1の上部から貯湯タンク1内に流入して貯留される。貯湯タンクユニット30内には、貯湯タンク1内から取り出された高温の湯と、給水配管2から供給される水とを混合して温度調節するための混合弁が設けられている。混合弁により温度調節された湯水は、風呂給湯配管6を介して、お風呂の浴槽40へ供給され、あるいは、給湯配管7を介して、シャワー、台所、洗面所の蛇口などの給湯端末へ供給される。なお、本発明における加熱手段は、上述した構成に限定されるものではなく、例えば電気ヒータ等の加熱手段を貯湯タンク1内に配置したものであってもよい。
貯湯タンクユニット30は、外郭ケース底板9、外郭ケース側板10、外郭ケース天板11等により構成される略直方体の箱状の外郭ケース(筐体)を備えている。外郭ケース側板10と外郭ケース天板11との間、および、外郭ケース側板10と外郭ケース底板9との間は、ネジなどの締結部品でそれぞれ締結されている。貯湯タンク1は、略円筒状をなしている。貯湯タンク1は、放熱を抑制するため、後述する真空断熱材13a,13b等により覆われた状態で、上記外郭ケース内に収納されている。外郭ケースの下方には複数本のタンクユニット脚12が設置されており、これらのタンクユニット脚12により貯湯タンクユニット30が地面または台座に対し支持固定されている。外郭ケース側板10は、前面、後面、右側面および左側面の4面に設けられているが、図1は、前面の外郭ケース側板10を取り外した状態を示している。
図2は、図1に示す貯湯式給湯機100の貯湯タンクユニット30を水平面で切断した断面図である。なお、外郭ケース側板10と、貯湯タンク1との間には、湯水が通る配管、バルブ、熱交換器、制御装置などの機器が配置されていても良いが、図2では省略している。
図2に示すように、本実施の形態1では、貯湯タンク1は、略円筒形状をなしている。貯湯タンク1の材質は、例えばステンレス鋼などが好ましい。この貯湯タンク1の外周面(側面)に沿うように、真空断熱材13a,13bが設けられている。真空断熱材13aは、略長方形の板状をなす本体部131aと、本体部131aの外周側に形成された接着部132aとを有している。真空断熱材13bは、略長方形の板状をなす本体部131bと、本体部131bの外周側に形成された接着部132bとを有している。真空断熱材13aの本体部131aは、貯湯タンク1の外周面の略半周を密着して覆っている。真空断熱材13bの本体部131bは、貯湯タンク1の外周面の略半周を密着して覆っている。このように、本実施の形態1では、2つの真空断熱材13a,13bを組み合わせることによって、貯湯タンク1の外周面の略全周を覆っている。
真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bは、例えば発泡体、粉体、繊維体等からなる板状の芯材(コア材)が、ガスバリア性を有する外皮材(例えば、プラスチックフィルム、プラスチック金属ラミネートフィルム等)により覆われたものである。真空断熱材13a,13bの接着部132a,132bは、本体部131a,131bの外周側に延びた外皮材により形成された薄い部分である。芯材の両面側の外皮材は、接着部132a,132bにおいて接着剤または熱溶着等によって接着されることにより、密閉されている。そして、真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bは、内部が真空に近い減圧状態とされていることにより、極めて高い断熱性を有している。
本実施の形態1では、真空断熱材13aの縁部と真空断熱材13bの縁部とが隣接する箇所が貯湯タンク1の外周の2箇所に形成される。そのうちの1箇所においては、真空断熱材13aの本体部131aの縁部に近い部分と、真空断熱材13bの本体部131bの縁部に近い部分とが互いに重なり合った重なり部31を形成している。他の1箇所においては、真空断熱材13aの本体部131aの縁部と、真空断熱材13bの本体部131bの縁部との間に隙間が設けられた非重なり部32を形成している。
また、本実施の形態1では、非重なり部32の隙間を含む範囲において貯湯タンク1の外側を覆う補助断熱材14が設けられている。補助断熱材14は、真空断熱材以外の断熱材であり、例えば、発泡ポリスチレン(EPS)等の発泡性成形断熱材であることが好ましい。補助断熱材14を設けることにより、非重なり部32の隙間からの熱漏洩を抑制し、貯湯タンク1からの放熱ロスを低減することができる。本実施の形態1では、非重なり部32の真空断熱材13a,13bの外側に接触して補助断熱材14が装着されている。
図3は、図2に示す貯湯タンクユニット30における重なり部31を示す断面図である。図3に示すように、本実施の形態1における重なり部31では、真空断熱材13aの本体部131aが貯湯タンク1側(内側)に位置し、真空断熱材13bの本体部131bが外側に位置する。また、重なり部31では、真空断熱材13aの本体部131aの外周面に、真空断熱材13bの本体部131bの内周面が隙間無く接触している。このため、重なり部31においては、真空断熱材13aの本体部131aと真空断熱材13bの本体部131bとの隙間からの熱漏洩を確実に抑制することができるので、補助断熱材14を省略することができる。このように、本実施の形態1では、重なり部31を設けることにより、補助断熱材14を減らすことができるので、部品コストおよび組み立てコストを低減することができる。
また、本実施の形態1における重なり部31では、真空断熱材13aの本体部131aの外周面と、真空断熱材13bの本体部131bの内周面とが、重なり代Lを有している。このため、真空断熱材13a,13bの寸法公差、あるいは取り付け位置のズレなどの影響があっても、重なり部31における真空断熱材13aの本体部131aの外周面と真空断熱材13bの本体部131bの内周面との接触状態を確実に形成することができる。このため、重なり部31に隙間が生じることを確実に防止し、重なり部31からの熱漏洩を確実に抑制することができる。
また、本実施の形態1における重なり部31の付近においては、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの本体部131bの内周面と、貯湯タンク1の外周面との間に、空間33が形成される。重なり部31にて貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aの接着部132aは、この空間33内に配置されている。接着部132aは、真空断熱材13aの本体部131aの端面の、厚さ方向のほぼ中央の位置から突出している。
貯湯タンク1内には80℃以上の高温水が貯留されることがある。重なり部31にて貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aの接着部132aが、貯湯タンク1内の高温水の熱によって劣化し、密閉性が失われると、本体部131aの内部の真空状態を保てなくなり、真空断熱材13aの断熱性が大きく低下する可能性がある。そこで、本実施の形態1では、重なり部31にて貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aの接着部132aの熱劣化を抑制する手段(以下、「熱劣化抑制手段」と称する)を設けている。
本実施の形態1では、上記空間33内に接着部132aが配置されることにより、接着部132aが貯湯タンク1の外周面に密着することを防止することができる。このため、貯湯タンク1内の高温水の熱が接着部132aに伝わることを抑制し、接着部132aの熱劣化を抑制することができる。よって、接着部132aの密閉性を長期に渡って確実に維持し、真空断熱材13aの本体部131aの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。このように、本実施の形態1では、上記空間33内に接着部132aが配置される、との構成が、(第1の)熱劣化抑制手段として機能する。なお、図示を省略するが、接着部132aと貯湯タンク1との間に、断熱材あるいは接着部保護部材を挟むようにしても良い。これにより、接着部132aの熱劣化をより確実に抑制することができる。
また、本実施の形態1では、上記第1の熱劣化抑制手段と共に、または上記第1の熱劣化抑制手段に代えて、以下のような第2の熱劣化抑制手段を備えてもよい。第2の熱劣化抑制手段は、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの外皮材の耐熱性(耐熱温度)に比べて、重なり部31にて貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aの外皮材の耐熱性(耐熱温度)を高くする構成である。このように、真空断熱材13aの外皮材を耐熱性の高い材料で構成することにより、真空断熱材13aの接着部132aの熱劣化を抑制し、真空断熱材13aの本体部131aの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。なお、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの接着部132bは、真空断熱材13aの本体部131aの外側にあるため、貯湯タンク1内の熱の影響を受けにくく、熱劣化しにくい。このため、真空断熱材13bの外皮材の耐熱性は、真空断熱材13aの外皮材の耐熱性に比べて低くても良い。そこで、真空断熱材13bの外皮材を、真空断熱材13aの外皮材に比べて、耐熱性の低い、安価な材料で構成することにより、真空断熱材13bのコストを抑制することができる。
また、本実施の形態1では、上記第1および第2の熱劣化抑制手段と共に、または上記第1および第2の熱劣化抑制手段に代えて、以下のような第3の熱劣化抑制手段を備えてもよい。第3の熱劣化抑制手段は、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの接着部132bを接着する接着剤の耐熱性(耐熱温度)に比べて、重なり部31にて貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aの接着部132aを接着する接着剤の耐熱性(耐熱温度)を高くする構成である。このように、真空断熱材13aの接着部132aを接着する接着剤を耐熱性の高い接着剤で構成することにより、真空断熱材13aの接着部132aの熱劣化を抑制し、真空断熱材13aの本体部131aの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。なお、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの接着部132bは、真空断熱材13aの本体部131aの外側にあるため、貯湯タンク1内の熱の影響を受けにくく、熱劣化しにくい。このため、真空断熱材13bの接着部132bを接着する接着剤の耐熱性は、真空断熱材13aの接着部132aを接着する接着剤の耐熱性に比べて低くても良い。そこで、真空断熱材13bの接着部132bを接着する接着剤を、真空断熱材13aの接着部132aを接着する接着剤に比べて、耐熱性の低い、安価な接着剤で構成することにより、真空断熱材13bのコストを抑制することができる。
また、本実施の形態1における重なり部31では、真空断熱材13aの本体部131aの縁部から延びる接着部132aは、本体部131aの外周側に張り出した状態になっている。また、真空断熱材13bの本体部131bの縁部から延びる接着部132bは、本体部131bの外周側に張り出した状態になっている。接着部132a,132bを本体部131a,131b側(内周側)に無理に折り曲げると、接着部132a,132bが劣化する可能性がある。これに対し、本実施の形態1では、接着部132a,132bを本体部131a,131b側に無理に折り曲げることがないので、接着部132a,132bの劣化をより確実に抑制し、真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの内部の真空状態を長期に渡ってより確実に保つことができる。
ところで、真空断熱材は、一般に、あまり柔軟性がなく、容易には曲面状にならないため、1枚の真空断熱材で貯湯タンク1の全周を覆うことは、組立作業上、困難を伴う。これに対し、本実施の形態1では、2枚の真空断熱材13a,13bを組み合わせることによって貯湯タンク1の略全周を覆っている。このため、組立時に真空断熱材13a,13bを貯湯タンク1の外周面に沿う曲面状にする作業を容易に行うことができる。なお、本実施の形態1では、真空断熱材13aと真空断熱材13bとが隣接する2箇所の継ぎ目部分のうちの一方に重なり部31を形成し、他方に非重なり部32を形成しているが、本発明では、上記2箇所の継ぎ目部分のうちの両方に重なり部31を形成しても良い。
また、本発明では、3枚以上の真空断熱材を組み合わせることによって貯湯タンク1の外周を覆っても良い。その場合、真空断熱材と真空断熱材とが隣接する3箇所以上の継ぎ目部分のうちの少なくとも1箇所に重なり部31を形成すれば良く、すべての継ぎ目部分に重なり部31を形成しても良い。また、本発明では、1枚の真空断熱材で貯湯タンク1の全周を覆い、その1枚の真空断熱材の両側の縁部と縁部とを重なり合わせて重なり部31を形成しても良い。
実施の形態2.
次に、図4および図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。本実施の形態2は、熱劣化抑制手段の構成が異なること以外は、実施の形態1と同様である。以下、本実施の形態2における熱劣化抑制手段(以下、「第4の熱劣化抑制手段」と称する)の構成について説明する。
図4は、本発明の実施の形態2における重なり部31にて貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aの断面図である。図4に示すように、本実施の形態2における真空断熱材13aは、二つに折って重ねた1枚の外皮材133aの間に芯材134aが挟まれた構成となっている。このため、この真空断熱材13aでは、外皮材133aの折り返し部分によって形成される縁部135aには、接着部132aが形成されない。
図5は、本発明の実施の形態2における重なり部31を示す断面図である。第4の熱劣化抑制手段は、図5に示すように、上述した真空断熱材13aの外皮材133aの折り返し部分によって形成される縁部135aが、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの本体部131bと、貯湯タンク1との間に位置する、との構成である。本実施の形態2によれば、このような第4の熱劣化抑制手段を備えることにより、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの下に接着部132aが配置されることを防止することができる。このため、真空断熱材13aの接着部132aの熱劣化を抑制し、真空断熱材13aの本体部131aの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。
なお、本実施の形態2は、上述した第4の熱劣化抑制手段に加えて、実施の形態1で説明した第2または第3の熱劣化抑制手段を更に備えていても良い。
実施の形態3.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。本実施の形態3は、熱劣化抑制手段の構成が異なること以外は、実施の形態1と同様である。以下、本実施の形態3における熱劣化抑制手段(以下、「第5の熱劣化抑制手段」と称する)の構成について説明する。
図6は、本発明の実施の形態3における重なり部31を示す断面図である。第5の熱劣化抑制手段は、図6に示すように、重なり部31にて貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aの接着部132aを、貯湯タンク1側と反対側(すなわち、外側)に折り返す、との構成である。本実施の形態3によれば、このような第5の熱劣化抑制手段を備えることにより、接着部132aが貯湯タンク1の外周面に接触することを確実に防止することができる。このため、貯湯タンク1内の高温水の熱が接着部132aに伝わることを抑制することができる。その結果、接着部132aの熱劣化を抑制し、真空断熱材13aの本体部131aの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。なお、貯湯タンク1側と反対側に折り返された接着部132aは、接着剤または粘着テープ等により、本体部131aに固定されていても良い。また、本実施の形態3では、貯湯タンク1側と反対側に折り返された接着部132aが、本体部131aと、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの本体部131bとの間に挟まれている。これにより、貯湯タンク1内の高温水の熱が接着部132aに伝わることをより確実に抑制し、接着部132aの熱劣化をより確実に抑制することができる。また、本実施の形態3では、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの接着部132bは、折り曲げず、本体部131bの外周側に張り出している。このため、真空断熱材13bの接着部132bを無理に折り曲げて接着部132bを劣化させることがないので、真空断熱材13bの本体部131bの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。
実施の形態4.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態4について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図7は、本発明の実施の形態4における重なり部31を示す断面図である。図7に示すように、本実施の形態4における重なり部31では、真空断熱材13aの本体部131aと、真空断熱材13bの本体部131bとは重なり合っておらず、真空断熱材13aの本体部131aの外側に真空断熱材13bの接着部132bが重なり、且つ、真空断熱材13aの接着部132aの外側に真空断熱材13bの本体部131bが重なっている。このような構成により、本実施の形態4では、重なり部31の厚さが厚くなることを抑制することができ、重なり部31の厚さを真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの厚さとほぼ同じにすることができる。なお、真空断熱材13bの接着部132bは、接着剤または粘着テープ等により、真空断熱材13aの本体部131aに固定されていても良い。
本実施の形態4は、熱劣化抑制手段として、実施の形態1で説明した第2または第3の熱劣化抑制手段を備えている。これにより、重なり部31で貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aの接着部132aの熱劣化を抑制し、真空断熱材13aの本体部131aの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。
また、本実施の形態4は、上記第2または第3の熱劣化抑制手段に代えて、実施の形態2で説明した第4の熱劣化抑制手段と同様の熱劣化抑制手段を備えていてもよい。すなわち、重なり部31で貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aを図4のように構成し、真空断熱材13aの外皮材133aの折り返し部分によって形成される縁部135aが、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの接着部132bと、貯湯タンク1との間に位置するように構成しても良い。このような構成によれば、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの下に接着部132aが配置されることを防止することができる。このため、真空断熱材13aの接着部132aの熱劣化を抑制し、真空断熱材13aの本体部131aの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。
実施の形態5.
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態5について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図8は、本発明の実施の形態5における重なり部31を示す断面図である。図8に示すように、本実施の形態5における重なり部31では、真空断熱材13aの本体部131aと、真空断熱材13bの本体部131bとが重なり合っている。そして、重なり部31における真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの厚さが、重なり部31以外の部分における真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの厚さに比べて、薄くなっている。図示の構成では、重なり部31における真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの厚さが、重なり部31以外の部分における真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの厚さに比べて、約1/2になっている。このような構成により、本実施の形態5では、重なり部31の厚さが厚くなることを抑制することができる。
また、本実施の形態5は、実施の形態2で説明した第4の熱劣化抑制手段と同様の熱劣化抑制手段を備えている。すなわち、重なり部31で貯湯タンク1側に位置する真空断熱材13aが図4のように構成されており、真空断熱材13aの外皮材133aの折り返し部分によって形成される縁部135aが、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの本体部131bと、貯湯タンク1との間に位置する。このような構成により、重なり部31にて外側に位置する真空断熱材13bの下に接着部132aが配置されることを防止することができる。このため、真空断熱材13aの接着部132aの熱劣化を抑制し、真空断熱材13aの本体部131aの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。
また、本実施の形態5は、上述した熱劣化抑制手段に代えて、実施の形態1で説明した第2または第3の熱劣化抑制手段を備えていても良い。
実施の形態6.
次に、図9を参照して、本発明の実施の形態6について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。本実施の形態6は、非重なり部32に設けられた補助断熱材14の構成が異なること以外は、実施の形態1と同様である。
図9は、本発明の実施の形態6における非重なり部32を示す断面図である。図9に示すように、本実施の形態6では、非重なり部32の真空断熱材13a,13bと、貯湯タンク1との間に補助断熱材14が配置されている。このような構成により、非重なり部32の真空断熱材13a,13bの接着部132a,132bが貯湯タンク1内の高温水の熱を受けて熱劣化することを確実に抑制することができる。このため、接着部132a,132bの密閉性を長期に渡って確実に維持し、真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。
実施の形態7.
次に、図10を参照して、本発明の実施の形態7について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。本実施の形態7は、非重なり部32に設けられた補助断熱材14の構成が異なること以外は、実施の形態1と同様である。
図10は、本発明の実施の形態7における非重なり部32を示す断面図である。図10に示すように、本実施の形態7では、非重なり部32の真空断熱材13a,13bと、貯湯タンク1との間に補助断熱材14が配置されている。このような構成により、非重なり部32の真空断熱材13a,13bの接着部132a,132bが貯湯タンク1内の高温水の熱を受けて熱劣化することを確実に抑制することができる。このため、接着部132a,132bの密閉性を長期に渡って確実に維持し、真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。
また、本実施の形態7における補助断熱材14は、非重なり部32における真空断熱材13aの本体部131aの縁部と真空断熱材13bの本体部131bの縁部との隙間において貯湯タンク1の外側を覆う部分と、この隙間以外において貯湯タンク1の外側を覆う部分とを有しており、前者の部分の厚さが後者の部分の厚さに比べて厚くなっている。このように、本実施の形態7では、非重なり部32における真空断熱材13aの本体部131aの縁部と真空断熱材13bの本体部131bの縁部との隙間の位置において補助断熱材14を厚くしたことにより、この隙間からの熱漏洩をより確実に抑制することができる。
なお、本実施の形態7では、補助断熱材14が貯湯タンク1の略全周を覆う形状になっているが、補助断熱材14が非重なり部32の付近のみで貯湯タンク1を覆うようにしても良い。
実施の形態8.
次に、図11を参照して、本発明の実施の形態8について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。本実施の形態8は、非重なり部32に設けられた補助断熱材14の構成が異なること以外は、実施の形態1と同様である。
図11は、本発明の実施の形態8における非重なり部32を示す断面図である。図11に示すように、本実施の形態8では、非重なり部32の真空断熱材13a,13bと、貯湯タンク1との間に補助断熱材14が配置されている。このような構成により、非重なり部32の真空断熱材13a,13bの接着部132a,132bが貯湯タンク1内の高温水の熱を受けて熱劣化することを確実に抑制することができる。このため、接着部132a,132bの密閉性を長期に渡って確実に維持し、真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。
また、本実施の形態8における補助断熱材14は、非重なり部32における真空断熱材13aの本体部131aの縁部から張り出した状態の接着部132aを折り曲げることなく収納する凹部14aを有している。このため、接着部132aが折り曲げられることを確実に防止することができるので、接着部132aの劣化をより確実に抑制し、真空断熱材13aの本体部131aの内部の真空状態を長期に渡ってより確実に保つことができる。
なお、本実施の形態8では、補助断熱材14が貯湯タンク1の略全周を覆う形状になっているが、補助断熱材14が非重なり部32の付近のみで貯湯タンク1を覆うようにしても良い。
実施の形態9.
次に、図12を参照して、本発明の実施の形態9について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。本実施の形態9は、非重なり部32に設けられた補助断熱材14の構成が異なること以外は、実施の形態1と同様である。
図12は、本発明の実施の形態9における非重なり部32を示す断面図である。図12に示すように、本実施の形態9では、非重なり部32の真空断熱材13a,13bと、貯湯タンク1との間に補助断熱材14が配置されている。このような構成により、非重なり部32の真空断熱材13a,13bの接着部132a,132bが貯湯タンク1内の高温水の熱を受けて熱劣化することを確実に抑制することができる。このため、接着部132a,132bの密閉性を長期に渡って確実に維持し、真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。
また、本実施の形態9における補助断熱材14は、非重なり部32における真空断熱材13aの本体部131aの縁部から張り出した状態の接着部132aを折り曲げることなく収納する凹部14aと、非重なり部32における真空断熱材13bの本体部131bの縁部から張り出した状態の接着部132bを折り曲げることなく収納する凹部14bとを有している。このため、接着部132a,132bが折り曲げられることを確実に防止することができるので、接着部132a,132bの劣化をより確実に抑制し、真空断熱材13a,13bの本体部131a,131bの内部の真空状態を長期に渡ってより確実に保つことができる。
なお、本実施の形態9では、補助断熱材14が貯湯タンク1の略全周を覆う形状になっているが、補助断熱材14が非重なり部32の付近のみで貯湯タンク1を覆うようにしても良い。
実施の形態10.
次に、図13乃至図15を参照して、本発明の実施の形態10について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図13は、本発明の実施の形態10の貯湯式給湯機における貯湯タンク1および真空断熱材13a,13bの正面図である。図14は、図13中のA−A線断面図である。図15は、図13中のB−B線断面図である。これらの図に示すように、本実施の形態10の非重なり部32では、真空断熱材13aと、真空断熱材13bとの間に隙間が形成されている。また、貯湯タンク1には、貯湯タンク1内に貯留された湯水の温度を検出する温度検出手段16が設置されている。本実施の形態10では、複数の温度検出手段16が高さの異なる位置に設置されており、貯湯タンク1内の高さ方向の温度分布を検出可能になっている。また、貯湯タンク1には、湯水を貯湯タンク1に流入または流出させる配管接続部17が設けられている。そして、本実施の形態10では、温度検出手段16と、配管接続部17とが、非重なり部32の隙間の位置に配置されている。図14および図15に示すように、温度検出手段16および配管接続部17は、貯湯タンク1の外周面から突出しているため、これらの付近には真空断熱材13a,13bを配置しにくい。これに対し、本実施の形態10では、元々存在する非重なり部32の隙間を利用して温度検出手段16および配管接続部17を配置しているため、貯湯タンク1を被覆する真空断熱材13a,13bの面積の減少を抑制しつつ、温度検出手段16および配管接続部17を配置することができる。よって、貯湯タンク1からの熱漏洩の抑制に有利となる。特に、本実施の形態10では、温度検出手段16および配管接続部17が、共通の非重なり部32の隙間の位置に配置されている。このため、貯湯タンク1を被覆する真空断熱材13a,13bの面積の減少を更に抑制することができる。ただし、温度検出手段16と配管接続部17との何れか一方のみを非重なり部32の隙間の位置に配置しても良い。
実施の形態11.
次に、図16を参照して、本発明の実施の形態11について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図16は、本発明の実施の形態11の貯湯式給湯機100における貯湯タンク1および断熱材を水平面で切断した断面図である。図16に示すように、本実施の形態11の貯湯式給湯機100は、貯湯タンク1の外側の略半周の部分を覆う形状に成形された第1の成形断熱材18と、第1の成形断熱材18の内部に設けられた第1の真空断熱材13cと、第1の真空断熱材13cに覆われない貯湯タンク1の外側の略半周の部分を覆う形状に成形された第2の成形断熱材19と、第2の成形断熱材19の内部に設けられた第2の真空断熱材13dとを備えている。第1の成形断熱材18および第2の成形断熱材19は、例えば、発泡ポリスチレン(EPS)等の発泡性成形断熱材で構成されることが好ましい。第1の真空断熱材13cは、本体部131cと、接着部132cとを備えており、前述した真空断熱材13a,13bと同様の構成である。第2の真空断熱材13dは、本体部131dと、接着部132dとを備えており、前述した真空断熱材13a,13bと同様の構成である。第1の真空断熱材13cは、略半円筒状の曲面状をなした状態で、第1の成形断熱材18に内蔵されている。第2の真空断熱材13dは、略半円筒状の曲面状をなした状態で、第2の成形断熱材19に内蔵されている。
本実施の形態11では、真空断熱材13c,13dが成形断熱材18,19に内蔵されていることにより、真空断熱材13c,13dの接着部132c,132dの熱劣化を確実に抑制することができる。また、組立時などに真空断熱材13c,13dの外皮材を傷つけたり、穴を開けてしまったりすることを確実に防止することができる。このため、真空断熱材13c,13dの本体部131c,131dの内部の真空状態を長期に渡って確実に保つことができる。なお、真空断熱材13c,13dを成形断熱材18,19に内蔵させる方法としては、成形断熱材18,19を成形する金型内に真空断熱材13c,13dを配置し、真空断熱材13c,13dを取り囲むようにして成形断熱材18,19を一体成形する方法(インサート成形)が挙げられる。あるいは、成形断熱材18,19内に中空部を形成し、その中空部に真空断熱材13c,13dを挿入しても良い。
第1の成形断熱材18と第2の成形断熱材19との一方の継ぎ目20側においては、第1の真空断熱材13cの縁部と第2の真空断熱材13dの縁部とが近接している。すなわち、第1の真空断熱材13cは第1の成形断熱材18内で継ぎ目20の近くまで配設されており、第2の真空断熱材13dは第2の成形断熱材19内で継ぎ目20の近くまで配設されている。このような構成により、本実施の形態11では、継ぎ目20の付近において貯湯タンク1が真空断熱材13c,13dに覆われない面積をなるべく小さくすることができるので、貯湯タンク1からの熱漏洩を抑制することができる。
これに対し、第1の成形断熱材18と第2の成形断熱材19との他方の継ぎ目21側においては、第1の真空断熱材13cの縁部と第2の真空断熱材13dの縁部との距離が、継ぎ目20側に比べて長くなっている。湯水を貯湯タンク1に流入または流出させる配管接続部17は、継ぎ目21の位置に配置されている。第1の成形断熱材18および第2の成形断熱材19の継ぎ目20側の端面には、配管接続部17を避ける形状の凹部(図示省略)が形成されている。継ぎ目21側においては、第1の真空断熱材13cの縁部と第2の真空断熱材13dの縁部との距離が長くなっているので、第1の真空断熱材13cおよび第2の真空断熱材13dと干渉することなく配管接続部17を配置することができる。図示を省略するが、本実施の形態11では、配管接続部17に代えて、または配管接続部17と共に、貯湯タンク1内に貯留された湯水の温度を検出する温度検出手段16を、継ぎ目21の位置に配置しても良い。
以上説明したように、本実施の形態11によれば、継ぎ目21側においては配管接続部17や温度検出手段16を第1の真空断熱材13cおよび第2の真空断熱材13dと干渉することなく容易に配置することができると共に、継ぎ目20側においては第1の真空断熱材13cの縁部と第2の真空断熱材13dの縁部とを近接させることにより熱漏洩を確実に抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明では、上述した複数の実施の形態の特徴を組み合わせて実施しても良い。
1 貯湯タンク、3 入水配管、4 加熱手段、5 出湯配管、6 風呂給湯配管、7 給湯配管、9 外郭ケース底板、10 外郭ケース側板、11 外郭ケース天板、12 タンクユニット脚、13a,13b 真空断熱材、13c 第1の真空断熱材、13d 第2の真空断熱材、14 補助断熱材、14a,14b 凹部、16 温度検出手段、17 配管接続部、18 第1の成形断熱材、19 第2の成形断熱材、20,21 継ぎ目、30 貯湯タンクユニット、31 重なり部、32 非重なり部、33 空間、40 浴槽、100 貯湯式給湯機、131a,131b,131c,131d 本体部、132a,132b,132c,132d 接着部、133a 外皮材、134a 芯材、135a 縁部

Claims (8)

  1. 湯を貯留する貯湯タンクと、
    芯材が外皮材に覆われた板状の本体部と、前記本体部の外周側で前記外皮材が接着されて形成された接着部とを有し、前記貯湯タンクの外側を覆う1または複数の真空断熱材と、
    前記真空断熱材の縁部と、前記真空断熱材の縁部とが重なり合っている重なり部と、
    前記重なり部にて前記貯湯タンク側に位置する前記真空断熱材の前記接着部の熱劣化を抑制する熱劣化抑制手段と、
    備え
    前記重なり部にて前記貯湯タンク側に位置する前記真空断熱材の前記接着部が前記貯湯タンク側と反対側に折り返されている、との構成を前記熱劣化抑制手段として備え、
    前記重なり部にて外側に位置する前記真空断熱材の前記接着部は、折り曲げられずに前記本体部の外周側に張り出している貯湯式給湯機。
  2. 湯を貯留する貯湯タンクと、
    芯材が外皮材に覆われた板状の本体部と、前記本体部の外周側で前記外皮材が接着剤または熱溶着によって接着されて形成された接着部とを有し、前記貯湯タンクの外側を覆う1または複数の真空断熱材と、
    前記真空断熱材の縁部と、前記真空断熱材の縁部とが重なり合っている重なり部と、
    前記重なり部にて前記貯湯タンク側に位置する前記真空断熱材の前記接着部の熱劣化を抑制する熱劣化抑制手段と、
    備え
    前記外皮材は、プラスチックフィルムまたはプラスチック金属ラミネートフィルムであり、
    前記重なり部にて前記貯湯タンク側に位置する前記真空断熱材は、二つに折って重ねた一枚の前記外皮材の間に前記芯材が挟まれたものであり、当該外皮材の折り返し部分により形成される縁部が、前記重なり部にて外側に位置する前記真空断熱材と前記貯湯タンクとの間に位置する、との構成を前記熱劣化抑制手段として備える貯湯式給湯機。
  3. 湯を貯留する貯湯タンクと、
    芯材が外皮材に覆われた板状の本体部と、前記本体部の外周側で前記外皮材が接着されて形成された接着部とを有し、前記貯湯タンクの外側を覆う1または複数の真空断熱材と、
    前記真空断熱材の縁部と、前記真空断熱材の縁部とが重なり合っている重なり部と、
    前記重なり部にて前記貯湯タンク側に位置する前記真空断熱材の前記接着部の熱劣化を抑制する熱劣化抑制手段と、
    前記真空断熱材の前記本体部の縁部と、当該縁部と隣り合う前記真空断熱材の前記本体部の縁部との間に隙間が設けられた非重なり部と、
    前記非重なり部の前記隙間を含む範囲において前記貯湯タンクの外側を覆う補助断熱材と、
    を備え、
    前記補助断熱材は、前記非重なり部における前記真空断熱材の前記本体部の前記縁部から張り出した状態の前記接着部を折り曲げることなく収納する凹部を有する貯湯式給湯機。
  4. 前記重なり部にて前記貯湯タンク側に位置する前記真空断熱材の前記外皮材の耐熱性が、前記重なり部にて外側に位置する前記真空断熱材の前記外皮材の耐熱性に比べて高い、との構成を前記熱劣化抑制手段として備える請求項1乃至の何れか1項記載の貯湯式給湯機。
  5. 前記重なり部にて前記貯湯タンク側に位置する前記真空断熱材の前記接着部を接着する接着剤の耐熱性が、前記重なり部にて外側に位置する前記真空断熱材の前記接着部を接着する接着剤の耐熱性に比べて高い、との構成を前記熱劣化抑制手段として備える請求項1乃至の何れか1項記載の貯湯式給湯機。
  6. 前記重なり部は、前記真空断熱材の前記本体部と、前記真空断熱材の前記本体部とが重なり合っており、
    前記重なり部における前記真空断熱材の前記本体部の厚さが、前記重なり部以外の部分における前記真空断熱材の前記本体部の厚さに比べて、薄くなっている請求項1乃至の何れか1項記載の貯湯式給湯機。
  7. 前記補助断熱材は、前記隙間において前記貯湯タンクの外側を覆う部分と、前記隙間以外において前記貯湯タンクの外側を覆う部分とを有し、前者の部分の厚さが後者の部分の厚さに比べて厚くなっている請求項記載の貯湯式給湯機。
  8. 前記真空断熱材の縁部と、当該縁部と隣り合う前記真空断熱材の縁部との間に隙間が設けられた非重なり部を備え、
    前記貯湯タンクに貯留された湯水の温度を検出する温度検出手段と、前記貯湯タンクに設けられた配管接続部との一方または両方が、前記非重なり部の前記隙間の位置に配置されている請求項1乃至の何れか1項記載の貯湯式給湯機。
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