JP4591026B2 - 保温槽及び電気湯沸かし器 - Google Patents

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Description

本発明は、真空断熱材を搭載した省エネ型の保温槽及び電気湯沸かし器に関するものである。
従来、この種の保温槽及び電気湯沸かし器は、内容器の外側に真空断熱材を設置しており、その結果内容器から漏洩する熱量を低減し、高い省エネ効果を有している。
保温槽には、貯湯容器や給湯器、炊飯器、保温調理器などがあるが、中でも電気湯沸かし器は、水を入れて電源をつなげると、湯が沸き一定温度で保温できる為、お茶やコーヒーなどの用途の他に、乳幼児のミルク用のお湯など様々な用途に使用されている。その際、長時間お湯を保温しておく必要があるので、様々な断熱材が使用されてきた。
例えばウレタンなどの有機系の断熱材や、グラスウールやセラミックウールなどの無機系断熱材や、金属の反射板を使用したものや、真空断熱材を設けたものがある(特許文献1参照)。
図8は、特許文献1に記載された従来の電気湯沸かし器を示すものである。図8に示すように、外郭部を構成する機体1と、水などの被収容物2を収容する容器3と、容器3の周囲に装着させた、芯材5と外袋7からなり内部を減圧して得られる真空断熱材4と、容器3の外底面部に設置した加熱手段6とから構成されている。
以上の様に構成された電気湯沸かし器では、被収容物2は加熱手段6により一定温度に加熱・保温され、保温中は真空断熱材4により容器3側面からの放熱を抑え保温時のエネルギー量を低減していた。
また、筒形状に成形した真空断熱材4の芯材5端部が係合する継ぎ目箇所に、封止部材を設けた電気湯沸かし器もある(特許文献2参照)。
図9は、特許文献2に記載された従来の電気湯沸かし器に適用された場合の真空断熱材の形状を示すものであり、真空断熱材4を円筒加工した際に生じる継ぎ目箇所の上に、アルミテープなどの封止部材8を設けている。これにより、継ぎ目より漏洩する熱を低減する効果が得られるものである。
特開平11−290210号公報 特開2001−299586号公報
しかしながら、ウレタンなどの有機系断熱材を使用した場合、電気湯沸かし器が100℃まで昇温するため断熱材が劣化し断熱性能が非常に悪くなるという問題があった。
また、無機系の断熱材は耐熱・耐久性には優れるものの、断熱性能が低いことや、表面から微細な繊維が発生して周囲へ散乱しやすく、取り扱い性が悪いなどの問題があった。
このような問題を解決する手段として、シリカ粉末や無機繊維を芯材とし、ガスバリア性を有したラミネート構造の外袋で包装し、内部を減圧封止して得られる真空断熱材を設 けたものがある。
上記特許文献1の構成では、断熱性能の経時的な劣化が少なく、また熱伝導率が低い真空断熱材4を用いたことにより、長期的に高い断熱効果が得られることから、電気湯沸かし器の消費電力の低減に貢献していた。
しかしながら、曲げにより筒形状に成形した真空断熱材4の2つの芯材5端部の接する継ぎ目箇所において、金属箔や金属蒸着層を有したラミネートフィルムからなる外袋7を介し、熱漏洩が生じていた。
このような問題を解決する手段として、上記特許文献2では、継ぎ目箇所の上部にアルミテープなどの封止部材8を設置し、従来よりも継ぎ目箇所の熱漏洩を低減していた。しかしながら、封止部材8自身の断熱効果が小さいことから、封止部材8の設置効果は小さく、更なる継ぎ目箇所の熱漏洩の改善が必要であった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、真空断熱材設置時の断熱効果を高め、従来よりも消費エネルギー量を低減した保温槽及び電気湯沸かし器を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の保温槽及び電気湯沸かし器は、保温槽及び電気湯沸かし器の内容器側面に設置する真空断熱材の芯材端部の接する継ぎ目箇所において、芯材の少なくとも一部が重なるように配設し、前記真空断熱材の芯材の重なり部の近傍に吸着剤を、前記吸着剤により前記真空断熱材の厚みが増して前記吸着剤を設置した部分が出っ張りとなるように設置して、前記真空断熱材を前記内容器側面に巻きつけて設置する際に前記芯材端部が前記吸着剤を設置した出っ張り部に当たり、ストッパー効果が得られると共に、前記真空断熱材を設置する際に、前記吸着剤の出っ張り部が前記芯材端部の接合部の目印となって、前記真空断熱材の円筒形状化の作業性が向上するようにしたも
のである。
本発明では、真空断熱材の継ぎ目箇所において、芯材部の両端部が重ね合わさった重なり部を設けたことにより、内容器側面より重なり部内側の真空断熱材端部の外袋に伝わった熱は、重なり部外側の真空断熱材の外袋から芯材部へと伝達される。芯材部は高い真空度と空隙率を有し、熱抵抗性が非常に大きいことから、伝達された熱の大部分を遮断することができる。よって、継ぎ目箇所における熱漏洩を従来よりも低減することができる。また、真空断熱材の芯材の重なり部の近傍に吸着剤を、その吸着剤により真空断熱材の厚みが増して吸着剤を設置した部分が出っ張りとなるように設置したので、真空断熱材を内容器側面に巻きつけて設置する際に芯材端部が吸着剤を設置した出っ張り部に当たり、ストッパー効果が得られると共に、真空断熱材を設置する際に、吸着剤の出っ張り部が芯材端部の接合部の目印となって、真空断熱材の円筒形状化の作業性が向上する。
本発明の保温槽及び電気湯沸かし器は、内容器側面に配設された真空断熱材の継ぎ目箇所から生じる熱漏洩を低減することができるので、内容器の保温性が向上し、その結果保温槽及び電気湯沸かし器の省エネルギー性能を高めることができる。また、真空断熱材を内容器側面に巻きつけて設置する際に芯材端部が吸着剤を設置した出っ張り部に当たり、ストッパー効果が得られると共に、真空断熱材を設置する際に、吸着剤の出っ張り部が芯材端部の接合部の目印となって、真空断熱材の円筒形状化の作業性が向上する。
請求項1に記載の保温槽の発明は、少なくとも外容器と、外容器の内部に収納された有底筒形状の内容器と、外容器の上部を被覆する蓋体と、内容器側面を取り囲む真空断熱材とを有した保温槽であって、前記真空断熱材は少なくとも芯材と外袋から構成され内部を減圧せしめて得られ、平板形状をなすものを曲げ加工により筒形状とし、係合する芯材端部同士の少なくとも一部が重なるよう配設し、前記真空断熱材の芯材の重なり部の近傍に吸着剤を、前記吸着剤により前記真空断熱材の厚みが増して前記吸着剤を設置した部分が出っ張りとなるように設置して、前記真空断熱材を前記内容器側面に巻きつけて設置する際に前記芯材端部が前記吸着剤を設置した出っ張り部に当たり、ストッパー効果が得られると共に、前記真空断熱材を設置する際に、前記吸着剤の出っ張り部が前記芯材端部の接合部の目印となって、前記真空断熱材の円筒形状化の作業性が向上するようにしたものである。
これにより、内容器側面より真空断熱材端部の外袋に伝わった熱は、外側に重ねられた真空断熱材の熱抵抗性の大きい芯材部にて遮断されるので、継ぎ目箇所で生じる外袋を介した熱漏洩を従来よりも低減することができる。
真空断熱材は、芯材に乾式シリカ粉末、カーボン粉末、無機繊維単体またはそれらの混合品を、固形化あるいは不織布などに充填したものや、無機繊維をシート状に積層したものなどを使用し、外袋には少なくともガスバリア性と熱融着性を有したフィルムを用いるが、芯材、外袋ともに使用温度における耐熱性を有していれば無機物質、有機物質ともに使用でき特に指定するものではない。
また、重なり部の幅は特に指定するものではないが、重なり幅を10mm程度設けることにより継ぎ目箇所からの熱漏洩は十分に低減可能である。さらに、重なり幅を大きくする程真空断熱材の厚みを増大した場合と同等の断熱効果が得ることができるので、保温槽及び電気湯沸かし器の省エネルギー性能は向上する。
以上のように真空断熱材を適用することにより、保温槽及び電気湯沸かし器の保温性が向上するので、従来よりも少ないエネルギーで被保温物の保温を行うことができる。また、真空断熱材を内容器側面に巻きつけて設置する際に芯材端部が吸着剤を設置した出っ張り部に当たり、ストッパー効果が得られると共に、真空断熱材を設置する際に、吸着剤の出っ張り部が芯材端部の接合部の目印となって、真空断熱材の円筒形状化の作業性が向上する。
請求項2に記載の保温槽の発明は、請求項1に記載の発明における真空断熱材の芯材端部の重なり部において、少なくとも一方の芯材端部が切り欠きを有したものである。
これにより内容器側面または外容器内面に突起物があり、真空断熱材の設置が妨げられる際にも、切り欠き部を設けることにより突起物を避けて設置することが可能となるので、より真空断熱材の適用範囲を拡大することができ、真空断熱材の汎用性が高くなる。また、重なり部を有することにより継ぎ目箇所における熱漏洩を低減することができ、保温槽及び電気湯沸かし器の加熱効率が向上する。結果、より高い省エネルギー効果を得ることができる。
請求項に記載の電気湯沸かし器の発明は、請求項1または2に記載の保温槽を備えたものであり、これにより、電気湯沸かし器の内容器内部の被保温物を効果的に断熱しながら、真空断熱材の経時的な劣化を低減することが可能となるため、電気湯沸かし器は高い省エネ性能を長期的に発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における保温槽の一つである電気湯沸かし器の断面図を示すものである。
図1において、真空断熱材4は、例えばガラス繊維シートを積層したものから構成される芯材5を、ガスバリア性を有する層を含んだラミネートフィルムからなる外袋7中に挿入し、内部を減圧して封止したものである。
真空断熱材4は平板形状のものに曲面またはコーナーを付与することにより筒形状としたもので、内容器10の側面を取り囲むように配設されており、これらは外容器11内に収納されている。
内容器10は有底筒形状の容器であり、底外部には加熱手段6と給水経路17が、上部には蓋12を備えている。内容器10の形状としては、手入れの簡便さ、省スペース性などの観点から有底円筒形状が好ましいが、特に限定するものではない。
図2は本発明による実施の形態1の電気湯沸かし器に用いる真空断熱材4の縦断面図である。
図2において、真空断熱材4は芯材5と外袋7とから構成され、芯材5は外袋7内に挿入され、内部を減圧したのち封止されている。真空断熱材4は高い真空度と空隙率を有し、その熱伝導率は24℃において0.002〜0.008W/mK程度と、優れた断熱性能を有している。
真空断熱材4の芯材5には、例えば乾式シリカ粉末や、カーボン粉末、無機繊維などの単品または混合品を固形化あるいは不織布などに充填したものや、多孔体や発泡体なども使用可能であるが、使用温度における耐熱性を有していれば無機物質、有機物質ともに使用でき、特に指定するものではない。
また、外袋7は少なくともガスバリア性と熱融着性を有したラミネートフィルムである。ガスバリア性を有する層としては鉄、アルミニウム、金、銀、ニッケルなどの金属箔または金属蒸着フィルムや、アルミナ、シリカなどの無機酸化物蒸着フィルムなどが挙げられるが、使用温度域における耐熱性とガスバリア性を有していればよく、特に規定するものではない。
特にアルミニウム箔やアルミニウム蒸着フィルムなどが安価であり、汎用性の面で優れている。熱融着性を有した層としては、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリアクリルニトリルやポリエチレンテレフタレートなどが挙げられるが、融点が適用機器の使用温度よりも高く、かつラミネートを構成する熱融着層以外の層よりも低ければよく、如何なる素材でも適用可能である。
また、真空断熱材4の外袋7の袋形状は、内部の真空度を保持可能な形状であれば、四方シールであっても、ピロー形状であっても構わず、特に規定するものではない。
図3は本発明による実施の形態1の保温槽の一つである電気湯沸かし器に適用するため、筒加工を行った真空断熱材4の概略断面図である。
図3において、真空断熱材4は、平板形状のものに曲面を付与することにより筒形状としたものである。重なり部15において、真空断熱材4の芯材5を含む部分が二重に重ねられている。
また真空断熱材4の加工形状は、筒形状であれば円筒形状であっても多角筒形状であっても構わず、特に指定するものではない。
以上のように構成された保温槽の一つである電気湯沸かし器において、以下その動作、作用を説明する。
内容器10の中の液体は、加熱手段6により加温・保温され、給水経路17を通じて外部へ排出される仕組みとなっている。内容器10中の液体の保温中は、内容器10の側面を被覆している真空断熱材4により放熱を抑制しているため、加熱手段6の入力エネルギーは低く抑えられている。
このとき、筒形状に加工された真空断熱材4上には、芯材5を含む箇所の2つの端部が係合する、一般に継ぎ目と呼ばれる箇所がある。この継ぎ目部分では、芯材5を含む箇所が二重構造をなした重なり部15を構成している。
また、真空断熱材4は、芯材5には厚みが12mm程度のガラス繊維の積層体を使用しており、また外袋7には、最外層に保護層として25μmのナイロンフィルム、その内側にガスバリア性の高い6μmのアルミニウム箔を設け、さらに内側に160℃程度の温度帯において熱融着性を有した、50μmのポリプロピレンフィルムを設けたものを使用している。
内容器10側面からの放熱は、真空断熱材4の内容器側の外袋7に伝わった後、芯材5内部へ伝熱していく。外袋7は金属箔や金属蒸着層を有することから熱伝導性が大きく、その為内容器の熱は外部へ伝わりやすくなる。
しかし、芯材5部分では、高い真空度と空隙率を有するため、熱を伝える気体分子が少なく、熱抵抗が非常に大きい。このように芯材5の熱伝導性が小さい為、外袋7から伝えられた熱の大部分を芯材5にて遮断することができる。
従来、一般に継ぎ目と呼ばれる芯材5の2つの端部が係合する箇所では、袋構造をなした外袋7の内容器10側と外容器11側が接する為、内容器10側の外袋7に伝わった熱が、芯材5を介することなく、外容器11側の外袋7へ伝えられていた。このため、継ぎ目部分では特に熱漏洩が増大傾向であり、消費エネルギー量の増大要因となっていた。
本実施の形態では、真空断熱材4の継ぎ目部分に重なり部15を設けたことにより、継ぎ目箇所の内容器10側の外袋7に伝わった熱が外容器11側の外袋7に伝えられた後、更に外側に重ねられた芯材5部において熱伝導が妨げられる。よって、継ぎ目部分における熱漏洩が従来よりも低減できるので、保温時の加熱手段6の入力エネルギー量を低減でき、電気湯沸かし器の消エネ性能を向上させることができる。
真空断熱材4の継ぎ目箇所の形態を変化させた各種電気湯沸かし器について、一定条件において保温時の消費電力を計測した。結果を(表1)に示す。
Figure 0004591026
(実施例1)
本実施の形態における電気湯沸かし器について、保温時の消費電力を計測した。計測は25℃室内にて行い、保温安定時の積算電力より、1時間あたりの電力量を求め、得られた保温時消費電力値を1とした。重なり部15の幅は10mmとした。
(実施例2)
本実施の形態における電気湯沸かし器について、保温時の消費電力を計測した。計測は実施例1と同様におこない、重なり部15の幅は30mmとした。結果、保温時消費電力は実施例1と比較して0.9倍であった。
(比較例)
真空断熱材4の継ぎ目箇所に、重なり部15を設けない従来の電気湯沸かし器の保温時の消費電力を計測した。計測は実施例1と同様に行った。結果、保温時消費電力は実施例1と比較して1.2倍であった。
以上より、真空断熱材4の継ぎ目箇所に重なり部15を設けたことにより、継ぎ目箇所における熱漏洩が大きく低減するため、内容器10の保温性が向上し、加熱手段6の入力エネルギー量が低減したことから、電気湯沸かし器の消費電力の低減効果が得られたと考える。
また、重なり部15の幅を増大することにより、真空断熱材4の厚みを増大させた場合と同等の断熱性の向上効果が得られる為、さらに消費電力を低減することができる。
(実施の形態2)
図4は本発明による実施の形態2の電気湯沸かし器に用いる真空断熱材4の平面図である。図4において、真空断熱材4の芯材5は、コーナー部に切り欠き19を有している。
図5は本発明による実施の形態2の保温槽の一つである電気湯沸かし器の内容器10に適用した真空断熱材4の斜視図である。
図5において、電気湯沸かし器の内容器10は浄水経路18を有し、その側面に設置された真空断熱材4は切り欠き19を有し、真空断熱材4の切り欠き19を浄水経路18上に合わせて設置されている。また、真空断熱材4の継ぎ目は、係合する端部が重ねられた重なり部15を有している。
本実施の形態では、内容器10に突起物を有し、真空断熱材4の設置が妨げられる場合においても、真空断熱材4の切り欠き19部分をあてがうことにより、真空断熱材4の適用を可能にするので、真空断熱材4の汎用性が高まる。また、重なり部15を設けたことにより、真空断熱材4の芯材10部の端部において生じる外袋7を介した熱漏洩を防ぐことができる。その結果、電気湯沸かし器の保温性が向上し、省エネルギー性を高めることができる。
(実施の形態3)
図6は本発明による実施の形態3の保温槽の一つである電気湯沸かし器に適用するため、筒加工を行った真空断熱材4の概略断面図である。
図6において、真空断熱材4の重なり部15における外側で重なる部分の近傍で真空断熱材4の重なり部15以外の箇所の芯材5中に、吸着剤16が設置されている。
吸着剤16は、水分、酸素、窒素の少なくともいずれかを吸着することが可能な材料であり、真空断熱材4内部に設置することにより平衡内部圧力を低減する効果が得られ、その結果、真空断熱材4中の熱を伝える気体分子が減少し、断熱性能が向上する。
真空断熱材4において、芯材5に吸着剤16を挟み込んで適用したことにより、吸着剤16の鋭角な部分が直接外袋7の内面に接触し、外袋7の破れなどを引き起こすのを防ぐことができる。
また、重なり部15では、芯材5の厚みが倍増している為、外容器11の容量の増大が必要となる。重なり部に吸着剤16を適用した場合、さらなる容量増大が求められる為、吸着剤16を重なり部15以外の芯材5部に設けることにより、外容器11容量の増大を防ぐことができる。
本実施の形態では、吸着剤16を真空断熱材4の重なり部15以外の箇所で芯材5と同一空間に適用したので、外容器11容量の増大を防ぎながら、真空断熱材4の断熱性能を向上させ、電気湯沸かし器の消費エネルギー量を低減することができる。
また、重なり部15の真横(近傍)に吸着剤16を適用した場合、真空断熱材4を内容器10側面に巻きつけて設置する際に芯材5端部が吸着剤16を設置した出っ張り部に当たり、ストッパー効果を得られる。これにより、真空断熱材4を設置する際に、吸着剤16の出っ張り部が芯材5端部の接合部の目印となるので、円筒形状化の際の不良がなく、作業性が向上する。
なお、吸着剤16の設置箇所を芯材の端部である重なり部15とした場合は、吸着剤16の挿入が容易になり、作業性の向上効果が得られる。
なお、吸着剤16を内容器10と接する芯材5部に設置した場合、吸着剤16の雰囲気温度が高温となり、吸着剤16の吸着速度が向上するとともに、周囲の芯材5も水分を放出しやすいため、真空断熱材4内部の空気や水蒸気の捕獲効率が高まる。その結果、真空断熱材4の内部圧力が低減し、断熱効果が向上する。
なお、真空断熱材4において芯材5を含まない継ぎ目箇所のヒレ部13で芯材5と同一空間に吸着剤16を設置した場合は、真空断熱材4の芯材5箇所に設置する場合と比較して厚みの増大を防ぐことができるので、従来よりも外容器11容量を増大する必要が殆どない。また、芯材5部の厚みは一定に保たれるので内容器10との密着性が向上するとともに、プレス加工などにより真空断熱材4の厚みを均一化する作業が容易になる。
なお、吸着剤16を内容器10と接するヒレ部13で芯材5と同一空間に挿入した場合、吸着剤16の雰囲気温度が高温になると、吸着剤16の吸着速度が向上するとともに、周囲の芯材5も水分を放出しやすいため、真空断熱材4内部の空気や水蒸気の捕獲効率が高まる。その結果、真空断熱材4の内部圧力が低減し、断熱効果が向上する。
(実施の形態4)
図7は本発明による実施の形態4の保温槽の一つである電気湯沸かし器に適用するため、筒加工を行った真空断熱材4の概略断面図である。
図7において、真空断熱材4の重なり部15を構成している端部の厚みを通常より低減(端部に向かうほど薄く)している。重なり部15では、芯材5の厚みが倍増することから、適用の際には外容器11の容量の増大が必要となっていた。
本実施の形態では、重なり部15を構成する芯材5の厚みを低減しているので、重なり部15の総厚みは従来の継ぎ目箇所と殆ど変わらず、結果外容器11の容量を増大する必要がなく、汎用性が高い。
なお、芯材5の厚みを低減するためには、芯材5が固形である場合には成形時にカットやプレスを行うことや、また真空断熱材4自体にプレス加工を行うことにより容易に実現されるが、その工法については特に指定するものではない。
また、厚みの低減を行う箇所は、重なり部15を構成する内側・外側の各芯材5端部のいずれかでも、両方でも構わないものとする。
なお、実施の形態1から4では保温槽を電気湯沸かし器としたが、特に限定するものではなく、炊飯器や保温調理器、給湯器、また電気・ガス機器に限らず貯湯容器など保温を目的とする機器類であれば適用することが可能であり、消費エネルギー量の低減を図ることができる。
以上の様に、本発明にかかる保温槽及び電気湯沸かし器は、真空断熱材の効果的な適用により保温性を高め、消費エネルギーを低減するものである。よって、保温を目的とする機器、例えば炊飯器や給湯器、貯湯槽、保温調理器などの省エネルギー対策に利用することができる。
本発明の実施の形態1における電気湯沸かし器の縦断面図 同実施の形態の電気湯沸かし器に用いる真空断熱材の縦断面図 同実施の形態の電気湯沸かし器適用時の真空断熱材の概略断面図 本発明の実施の形態2の電気湯沸かし器に用いる真空断熱材の平面図 同実施の形態における電気湯沸かし器の内容器適用時の真空断熱材の斜視図 本発明の実施の形態3における電気湯沸かし器適用時の真空断熱材の概略断面図 本発明の実施の形態4における電気湯沸かし器適用時の真空断熱材の概略断面図 従来の電気湯沸かし器の縦断面図 従来の電気湯沸かし器の内部の斜視図
符号の説明
4 真空断熱材
5 芯材
7 外袋
10 内容器
11 外容器
13 ヒレ部
15 重なり部
16 吸着剤
19 切り欠き

Claims (3)

  1. 少なくとも外容器と、外容器の内部に収納された有底筒形状の内容器と、外容器の上部を被覆する蓋体と、内容器側面を取り囲む真空断熱材とを有した保温槽であって、前記真空断熱材は少なくとも芯材と外袋から構成され内部を減圧せしめて得られ、平板形状をなすものを曲げ加工により筒形状とし、係合する芯材端部同士の少なくとも一部が重なるよう配設し、前記真空断熱材の芯材の重なり部の近傍に吸着剤を、前記吸着剤により前記真空断熱材の厚みが増して前記吸着剤を設置した部分が出っ張りとなるように設置して、前記真空断熱材を前記内容器側面に巻きつけて設置する際に前記芯材端部が前記吸着剤を設置した出っ張り部に当たり、ストッパー効果が得られると共に、前記真空断熱材を設置する際に、前記吸着剤の出っ張り部が前記芯材端部の接合部の目印となって、前記真空断熱材の円筒形状化の作業性が向上するようにした保温槽。
  2. 真空断熱材の芯材端部の重なり部において、少なくとも一方の芯材端部は切り欠きを有する請求項1に記載の保温槽。
  3. 請求項1または2に記載の保温槽を備えた電気湯沸かし器。
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