JP7149735B2 - 給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、給湯装置に関し、特に貯湯タンクの取り出し口及び貯湯タンクの断熱材の構造に関するものである。
近年、省エネルギーを目的として住宅用給湯に冷凍サイクルと、貯湯タンクとを用いた給湯システムの普及が進んでいる。省エネルギーのためには、冷凍サイクルを高効率化させるのみならず、貯湯タンク内の部位よって熱量が異なる湯を効率的に活用するシステムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1ではタンク中部に存在する20℃から40℃程度の中温水と呼ばれる温熱の有効利用することで、沸き上げ時の冷凍サイクルを高効率化させて省エネルギーを実現している。また、貯湯タンクからの放熱を抑制するために、タンク表面には真空断熱材(VIP)を設置するものが多くある。
特許第5023608号公報
上記の特許文献1において、貯湯タンク内の中部に存在する湯水を利用する場合には取り出し口を設置する必要があるが、取り出し口周辺から外気へ湯水の熱が漏洩し、放熱ロスが発生していた。
また、断熱性能の高い真空断熱材は端面において断熱性能が低くなる特性がある。貯湯タンクに設けられた温水を取り出す取り出し口に合わせて真空断熱材を設置した場合、取り出し口周辺の真空断熱材の端部は、形状が複雑になる。そのため、取り出し口周辺に真空断熱材を適用しても熱橋による放熱が発生し、真空断熱材による断熱構造は、断熱性能を向上させるのが困難であるという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、貯湯タンク内の中部の湯水取り出しによる省エネルギーと、中部の湯水の取り出し口を設けることによる放熱ロスを抑制する給湯装置を提供することにある。
本発明に係る給湯装置は、加熱された湯水を流入させて内部に貯える貯湯タンクと、前記貯湯タンクから取り出した湯水を加熱するヒートポンプと、前記貯湯タンクの上部から湯水を取り出す上部取り出し口と、前記貯湯タンクの下部から湯水を取り出す下部取り出し口と、前記貯湯タンクの上下方向において、前記上部取り出し口と前記下部取り出し口との間に設けられ前記貯湯タンクの中部から湯水を取り出す中部取り出し口と、前記上部取り出し口、前記下部取り出し口、及び前記中部取り出し口からの湯水を混合する混合弁と、前記混合弁に接続され混合された湯水が供給される給湯端末と、を備え、前記中部取り出し口は、前記貯湯タンクの側面に形成され、上下方向の寸法が水平方向の寸法よりも大きく形成されている。
本発明によれば、上記構成により、中部取り出し口を設けて貯湯タンクの上下方向の中央部からの湯水を給湯端末に供給することができるため、ヒートポンプの効率が向上し、省エネルギー化が可能となる。かつ、断熱材を貯湯タンクに設置した場合に、断熱材により覆われる貯湯タンクの側面の面積が多くなるように中部取り出し口が、扁平状に構成されている。そのため、貯湯タンクからの放熱量を抑制し、給湯装置の高効率化を実現できる。
実施の形態に係る給湯システムの全体構成を示す概略図である。 実施の形態1に係る給湯装置の制御ブロック図である。 実施の形態1に係る給湯装置の貯湯タンク内の温度分布の説明図である。 実施の形態1に係る給湯装置の貯湯タンク内の温度分布の説明図である。 実施の形態1に係る給湯装置の貯湯タンク内の温度分布の説明図である。 実施の形態1に係る給湯装置における沸き上げ時のヒートポンプユニットの冷媒の圧力及びエンタルピー変化を示した説明図である。 実施の形態1に係る貯湯タンクの側面図である。 図7の貯湯タンクの断面構造の説明図である。 図7及び図8に示される真空断熱材の構造の説明図である。 実施の形態1に係る貯湯タンクの変形例としての貯湯タンクの側面図である。 実施の形態1に係る貯湯タンクの変形例の貯湯タンクの側面図である。 実施の形態2に係る貯湯タンクの側面図である。 実施の形態2に係る貯湯タンクの変形例の貯湯タンクの側面図である。 実施の形態3に係る貯湯タンクの側面図である。 図14の貯湯タンクの断面構造の説明図である。 実施の形態3に係る貯湯タンクの変形例の貯湯タンクの側面図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る給湯システムについて説明する。図1は、実施の形態1に係る給湯システムの全体構成を示す概略図である。給湯装置100は、湯張り給湯端末30と湯張り給湯配管Cにより接続され、一般給湯端末40と一般給湯配管Dにより接続されている。湯張り給湯配管C及び一般給湯配管Dとは三方弁12を介して給湯装置100の給湯配管Aに接続されている。湯張り給湯端末30は浴槽31に接続されている。一般給湯端末40は、例えば、調理場や風呂場等に設置される蛇口又はシャワーヘッド等である。
給湯装置100は、貯湯タンク10を備える。貯湯タンク10は、その上部、中部、及び下部に湯水の取り出し口を有し、それぞれ、上部取り出し配管51、中部取り出し配管52、及び下部取り出し配管53が接続されている。上部取り出し配管51、中部取り出し配管52、及び下部取り出し配管53は、混合弁11に接続されており、それぞれの配管からの湯水を混合することができる。混合弁11は、給湯配管Aと接続されており、混合弁11から給湯配管Aに湯水が供給される。
給湯装置100は、ヒートポンプユニット20を備えており、貯湯タンク10がヒートポンプユニット20と沸き上げ用配管Bにより接続されている。沸き上げ用配管Bは、貯湯タンク10の下部から沸き上げ用ポンプ21とヒートポンプユニット20とを経て貯湯タンク10の上部に至る様に接続されている。
給湯装置100は、給湯装置100全体の動作を制御する制御装置60と、ユーザの指示を制御装置60に伝えるリモートコントローラ70とを備える。リモートコントローラ70と制御装置60とは、無線又は有線通信で接続されている。なお、上部取り出し配管51には、上部温度センサ1a、中部取り出し配管52には、中部温度センサ1b、下部取り出し配管53には、下部温度センサ1cが設けられており、配管の温度を測定することにより、貯湯タンク10の上部、中部、下部の湯水の温度を検知している。
(貯湯タンク10)
貯湯タンク10は、略円筒形状であり、ステンレスなどの金属又は樹脂などで構成されている。貯湯タンク10の外側の側面は、断熱材(図示せず)により覆われている。これにより、貯湯タンク10内の高温水を長時間に渡って保温することができる。
貯湯タンク10は、下部に給水端80の配管が接続されている。給水端80から低温水が貯湯タンク10内に供給される。また、貯湯タンク10は、下部に沸き上げ用配管Bが接続されており、沸き上げ用ポンプ21及びヒートポンプユニット20に接続されている。沸き上げ用ポンプ21を駆動することにより、貯湯タンク10の湯水は、沸き上げ用配管Bを通りヒートポンプユニット20に送られる。ヒートポンプユニット20で高温になった湯水は、ヒートポンプユニット20から貯湯タンク10の上部を接続する沸き上げ用配管Bを通り、貯湯タンク10に戻される。これにより、貯湯タンク10の下部から流出した低温の湯水が、ヒートポンプユニット20内の熱交換器において熱交換され高温の湯水となり、貯湯タンク10の上部へ戻される。このように湯水が沸き上げ用配管Bを循環して給湯装置100の沸上げ回路が構成される。
貯湯タンク10の上部には、貯湯タンク10内の上部の湯水を混合弁11に送る上部取り出し口81が設けられている。また、貯湯タンク10の下部には、貯湯タンク10内の下部の湯水を混合弁11に送る下部取り出し口83が設けられている。上部取り出し口81と下部取り出し口83との間に、中部取り出し口82が設けられており、貯湯タンク10内の上下方向の中央部の湯水を混合弁11に送れるように構成されている。中部取り出し口82の構成については、後に詳述する。
(ヒートポンプユニット20)
ヒートポンプユニット20は、例えば、COやHFC(ハイドロフルオロカーボン)などを冷媒に用いたヒートポンプである。ヒートポンプユニット20は、圧縮機、冷媒と水との間の熱交換を行う第1の熱交換器、膨張弁、外気と冷媒との間の熱交換を行う第2の熱交換器、送風機、温度センサ、及び制御基板等から構成される。圧縮機、熱交換器、膨張弁及び第2の熱交換器は、冷媒配管により環状に接続され、冷凍サイクル回路が形成されている。
(給湯制御について)
図2は、実施の形態1に係る給湯装置100の制御ブロック図である。制御装置60は、リモートコントローラ70からの運転指示、湯張り給湯端末30からの要求、一般給湯端末40からの要求、給湯装置100に設置されたセンサ1a~1dや流量センサ2aの検知した値に基づき、ヒートポンプユニット20、混合弁11、三方弁12、沸き上げ用ポンプ21を制御する。
(中温水利用について)
図3~図5は、実施の形態1に係る給湯装置100の貯湯タンク10内の温度分布の説明図である。図3~図5は、縦軸に貯湯タンク10の上下方向の位置を示し、横軸に貯湯タンク10内の上下方向位置における湯水の温度を示している。以下、図3~図5を用いて貯湯タンク10内の中温水利用の効果を説明する。図3は、沸き上げ終了後の貯湯タンク10内の湯水の温度分布を示している。給湯装置100が沸き上げ動作を行う場合、制御装置60は、沸き上げ用ポンプ21を駆動し、貯湯タンク10の下部にある低温水をヒートポンプユニット20に送る。ヒートポンプユニット20に送られた低温水は、高温水となって貯湯タンク10の上部に戻る。従って、図3に示される様に、貯湯タンク10の上部には、高温水が貯湯され、沸き上げ終了後は貯湯タンク10の上部に高温水が分布し、貯湯タンク10の下部に低温水が分布した状態になる。
沸き上げ直後においては、貯湯タンク10内の上部の広い範囲に高温水が分布しており、貯湯タンク10内の下部の一部分に低温水が分布している。沸き上げ直後においては、低温水と高温水との境界層A1が貯湯タンク10の下部にあり、境界層A1は、貯湯タンク10の上下方向の狭い領域に形成されている。つまり、境界層A1において貯湯タンク10内の湯水の温度が急激に変わるような温度分布になっている。
図4は、貯湯タンク10の上部取り出し口81及び下部取り出し口83から湯張り給湯端末30及び一般給湯端末40の少なくとも一方に給湯をした場合の、沸き上げ直前の貯湯タンク10内の温度分布を示している。なお、以下の説明において、湯張り給湯端末30及び一般給湯端末40を総称して給湯端末と呼ぶ場合がある。図4は、貯湯タンク10の上下方向の中央部に配置されている中部取り出し口82からの出湯は行われていない場合の貯湯タンク10の温度分布を示している。つまり、上部取り出し口81からの比較的高温の湯水と、下部取り出し口83からの比較的低温の湯水とを混合して給湯端末に湯水を供給した後の貯湯タンク10内の温度分布である。
貯湯タンク10の上部の湯水と下部の湯水とを混合して給湯することによって、貯湯タンク10内の高温水と低温水とが同時に貯湯タンク10から出て行き、下部の給水端から常温の水が供給される。これにより、貯湯タンク10の中部において高温水と低温水とが混合され境界層A2が広がる。即ち、給湯により図3に示されている貯湯タンク10の上部ある高温水が貯湯タンク10から出て行くため、高温水の領域が小さくなる。また、貯湯タンク10内の最上部の湯水の温度T2も図3に示される最上部の湯水の温度T1よりも低くなる。貯湯タンク10の上部の湯水の温度は、最上部の最も温度の高い高温水が抜けるとともに下部の低温水と混合し、貯湯タンク10の下部の給水端80から常温の水が供給されるため、貯湯タンク10の下方に向かうに従い温度が徐々に低くなるように分布している。その結果、中温水が貯湯タンク10内に生成される。
図4に示される貯湯タンク10の温度分布において、給湯装置100が沸き上げ動作に移行した場合、沸き上げ動作を開始した直後は、貯湯タンク10の下部から低温水がヒートポンプユニット20に流入する。しかし、徐々にヒートポンプユニット20に流入する湯水の温度が上昇することになる。
図5は、貯湯タンク10に設けられた中部取り出し口82から給湯端末に湯水を供給した場合の、沸き上げ直前の貯湯タンク10内の温度分布を示している。図3に示される様な沸き上げ直後において、中部取り出し口82から混合弁11に湯水を供給した場合、中部取り出し口82からの湯水も貯湯タンク10の上部の湯水とほぼ同温度になっている。そのため、給湯端末に湯水を供給する場合、中部取り出し口82と下部取り出し口83との両方からの湯水を混合弁11で混合して供給する場合が多い。又は、中部取り出し口82からのみの湯水が供給される。従って、貯湯タンク10の中部及び下部の湯水が出され、貯湯タンク10内には給水端80から常温の水が供給される。
貯湯タンク10内の中部及び下部の湯水が出され、下部にある給水端80から水が供給されると、図3において下部の低温水の領域が貯湯タンク10の下部から上方に拡がる。一方、貯湯タンク10の上部にある高温水は、貯湯タンク10から出されないため、貯湯タンク10の上部が比較的高温のまま維持される。以上のように、中部取り出し口82から給湯端末に湯水を供給する場合は、高温水と低温水との境界層A3が貯湯タンク10の上下方向の狭い領域に形成された状態になる。かつ、図5における境界層A3は、図3に示された状態よりも貯湯タンク10内の上部に位置する。これにより、図5に示される中部取り出し口82から給湯を行った場合、沸き上げ時においてヒートポンプユニット20に流入する湯水は、低温水の割合が多くなる。
(沸き上げ時の冷凍サイクル効率)
図6は、実施の形態1に係る給湯装置100における沸き上げ時のヒートポンプユニット20の冷媒の圧力及びエンタルピー変化を示した説明図である。つまり、図6は、ヒートポンプユニット20の冷凍サイクル回路における冷媒のモリエル線図を示している。ヒートポンプユニット20は、圧縮機、第1の熱交換器、膨張弁、及び第2の熱交換器が冷媒配管により環状に接続され冷凍サイクル回路を形成している。貯湯タンク10の下部に接続された沸き上げ用配管Bからヒートポンプユニット20に貯湯タンク10の下部の湯水が供給される。貯湯タンク10からの湯水は、ヒートポンプユニット20内の第1の熱交換器にて冷媒と熱交換を行い高温水に加熱される。
図6のモリエル線図において、点Pは、第二の熱交換器を通過して蒸発した冷媒が圧縮機に吸入される状態を示す点である。点Qは、冷媒が圧縮機によって圧縮され圧縮機から吐出された状態を示す点である。点Rは、冷媒が第一の熱交換器において貯湯タンク10からの湯水と熱交換され凝縮した状態を示す点である。点Sは、冷媒が膨張弁を通過して膨張し第二の熱交換器に流入する状態を示す点である。つまり、給湯装置100において、ヒートポンプユニット20により湯水が沸き上げられる時の冷媒と湯水との熱交換は、図6の点Qから点Rへの変化にあたる。ここで、冷凍サイクル回路の圧縮機の仕事は、点Pと点Qのエンタルピー差hで表せる。従って、圧縮機の仕事に対し、湯水を加熱する能力を上昇させるためには、点Qと点Rとのエンタルピー差h1を大きくすれば良い。つまり、点Rが図6の左側に移動するほど点Qと点Rとのエンタルピー差h1が大きくなるため、冷凍サイクル回路のCOP値は大きくなる。ここで、COP値は(h+h1)/hで表される。
しかし、点Rが到達できる点は、ヒートポンプユニット20の冷凍サイクル回路を流れる冷媒と熱交換する流体の温度によって限界がある。つまり、冷媒と熱交換が行われる流体の温度が低い程エンタルピーが小さいため、エンタルピー差h1が大きくなりCOP値が高くなる。実施の形態1においては、貯湯タンク10から送られる湯水の温度が小さいほど、エンタルピーが小さくなるため、冷凍サイクル回路の効率が向上することになる。
図6において、図3~図5に示される温度Taの湯水がヒートポンプユニット20に送られた場合の点Rにおける冷媒の温度をTa1とする。このとき、貯湯タンク10内の最も温度の低い温度の湯水がヒートポンプユニット20に送られているため、エンタルピー差h1は最も大きくなり、COP値も最大になる。しかし、貯湯タンク10内の温度分布が図4に示される状態の場合、ヒートポンプユニット20に送られる湯水は、図5に示される貯湯タンク10内の状態と比較して、温度が高くなりやすい。つまり、ヒートポンプユニット20には、Taより高い温度の湯水が供給されるため、図6に示される点Rは、徐々に点R1の方へ移動することになる。従って、ヒートポンプユニット20の冷凍サイクル回路の効率は低下することになる。
図4に示されるように給湯装置100が、貯湯タンク10の上部取り出し口81及び下部取り出し口83からのみ給湯端末に給湯を行う場合は、ヒートポンプユニット20の効率が低下しやすい。一方、図5に示される様に、貯湯タンク10の中部取り出し口82を用いて給湯端末に給湯した場合は、ヒートポンプユニット20の効率を高く維持できる。つまり、給湯装置100は、中部取り出し口82を用いて給湯制御を行うことにより、効率を向上させることが可能となる。
(中部取り出し口82について)
図7は、実施の形態1に係る貯湯タンク10の側面図である。図8は、図7の貯湯タンク10の断面構造の説明図である。図8は、図7のM-Mにおける断面を示している。貯湯タンク10は、上下方向に略筒状体のタンクであり、上端に配置されている上部取り出し口81に接続する上部取り出し配管51と、下端に配置されている下部取り出し口83に接続されている下部取り出し配管53と、を備える。貯湯タンク10の側面には、中部取り出し口82が設けられており、中部取り出し配管52が接続されている。なお、上部取り出し口81、中部取り出し口82、及び下部取り出し口83の位置は、図7に示される形態に限定されるものでは無い。例えば、上部取り出し口81及び下部取り出し口83は、半球状体を呈する貯湯タンク10の鏡板15a、15bのどの部分に設けられていても良い。また、中部取り出し口82も、貯湯タンク10の上下方向の中央部であれば、図示よりも上方又は下方に設けられていても良い。
また、貯湯タンク10の下部には、下部取り出し口83の他に、ヒートポンプユニット20に接続される沸き上げ用配管B及び貯湯タンク10に常温水を供給する給水端80が接続されているが、図7においては省略している。
中部取り出し口82は、貯湯タンク10の側面に設けられており、実施の形態1においては、貯湯タンク10の側面の1箇所に円形の開口部として形成されている。中部取り出し口82には、中部取り出し配管52が接続されている。実施の形態1においては、中部取り出し口82は、貯湯タンク10の側面に設けられた開口部であり、その開口部から貯湯タンク10内の湯水を取得しているが、例えば側面に設けられた開口部に差し込まれた配管の先端の開口部であっても良い。貯湯タンク10の中心寄りの湯水を取得したい場合は、貯湯タンク10の側面に設けられた開口部から配管を差し込んで、その配管の先端から湯水を取得することができる。この場合、中部取り出し口82は、配管の先端にある。
中部取り出し口82から湯水を給湯端末に供給する量が多いほど、沸き上げ時のヒートポンプユニット20のCOP値が向上する。しかし、給湯端末から出湯する湯量は、中部取り出し口82からの湯水の供給の有無に関わらず、少なくとも同程度の湯量以上である必要がある。つまり、上部取り出し口81と下部取り出し口83とから湯水を取得し混合弁11で高温水と低温水とを混合して給湯端末に湯水を供給する場合に対し、中部取り出し口82のみから給湯端末に湯水を供給する場合は、給湯端末から出湯される湯量が同量以上でなければならない。給湯端末から出湯される湯量が同量以上確保されていれば、湯張り時間を従来と同程度にできる。
貯湯タンク10に中部取り出し口82が設けられていない場合には、貯湯タンク10の上部の高温水と貯湯タンク10の下部の低温水とを混合して出湯する。このとき、上部取り出し口81から供給される高温水の流量をVaとし、下部取り出し口83から供給される低温水の流量をVcとすると、給湯端末から出湯する湯量は、Va+Vcとなる。一方、中部取り出し口82から供給される中温水の流量をVbとすると、中部取り出し口82からの中温水と下部取り出し口83からの低温水とを混合して給湯端末に湯水を供給する場合、給湯端末から出湯する湯量は、Vb+Vcとなる。実施の形態1において、中部取り出し口82からの中温水と下部取り出し口83からの低温水とを混合して給湯端末に所定の温度の湯水を供給する場合、上部取り出し口81から供給される高温水よりも中温水の方が温度が低いため、給湯端末から出湯する湯量が一定であれば、Vb>Vaでなければならない。このことから、中部取り出し口82の断面積Amは、上部取り出し口81の断面積Atよりも大きく設定される。中部取り出し口82の断面積Amを上部取り出し口81の断面積Atよりも大きくすることにより、中部取り出し口82を使用して給湯した場合には貯湯タンク10から湯水が流出する際の圧力損失が減少し、給湯端末での流量の低下を抑制できる。
(真空断熱材90)
図9は、図7及び図8に示される真空断熱材90の構造の説明図である。図9(a)は、貯湯タンク10に取り付ける前の状態の真空断熱材90の平面図である。図9(b)は、図9(a)のN―N断面の構造の説明図である。真空断熱材(VIP)の特性について図9を用いて説明する。真空断熱材(Vacuum Insulation Panel:VIP)は、芯材を封入した袋状のシートの内部を真空化して形成される。従来の断熱材としてビーズ法ポリスチレンフォーム(Expanded Poly-Styrene:EPS)があるが、EPSの熱伝導率(W/m・K)が一般的には0.0340~0.040程度であるのに対し、真空断熱材90の熱伝導率は0.002程度であり、真空断熱材90は断熱性能が高い。また、真空断熱材90は薄く形成することができるため、貯湯タンク10の側面に沿わせて設置した際に、貯湯タンク10設置面積を小さくすることができる。これにより給湯装置100は、設置面積を狭くすることにより様々な住宅に適用させやすい。従って、貯湯タンク10の断熱に真空断熱材を用いることにより、貯湯タンク10の設置面積の削減に大きな効果がある。
図9(b)に示されるように、真空断熱材90の端部は、芯材が封入されておらず、真空断熱材90の端部を覆う被覆材93bが真空断熱材90の一方の面の被覆材93aと他方の面の被覆材93cとを接続している。従って、真空断熱材90の端部は、内部が真空化していることによる断熱性能の向上効果が無い。その結果、真空断熱材90は、一方の面の被覆材93aから端面の被覆材93bを通り、他方の面の被覆材93cの経路で熱漏えいが発生する。真空断熱材90を貯湯タンク10の側面に適用する場合は、一方の面の被覆材93aを貯湯タンク10の側面に対向させて設置される。真空断熱材90が覆う貯湯タンク10の表面積に対して、真空断熱材90の端部の長さ、つまり図9(b)における真空断熱材90の周囲長が短くなるようにする。従って、実施の形態1に示されるように貯湯タンク10の側面に適用する場合は、真空断熱材90の枚数を少なくし、真空断熱材90の平面形状も端部に凹凸の無いものが好ましい。
(真空断熱材90の設置)
図7に示されるように、貯湯タンク10の形状は、設置面積を縮小するため、タンク直径よりもタンク高さが大きく形成されている。そのため、長方形の平板状の真空断熱材90を貯湯タンク10の側面に巻き付ける形で設置する場合、真空断熱材90の長辺が貯湯タンク10の上下方向に沿って配置される。貯湯タンク10は、中部取り出し口82が側面に設置されているため、図7のように中部取り出し口82が真空断熱材90の長辺95に挟まれるようになる。真空断熱材90の長辺95は、中部取り出し口82に極力近づけて配置され、貯湯タンク10の軸方向に沿うように配置する。真空断熱材90は、このように配置されることにより、真空断熱材90により覆われる貯湯タンク10の側面の表面積を最大にすることができる。
図8に示される様に、実施の形態1に係る貯湯タンク10の側面は、2つの真空断熱材90a、90bにより覆われている。真空断熱材90a、90bは、それぞれ貯湯タンク10の側面16に一方の面の被覆材93a沿わせて設置されている。真空断熱材90a、90bは、中部取り出し口82が配置される側と、貯湯タンク10の中心を挟んで中部取り出し口82と反対側において、長辺95同士を対向させるようにして配置されている。
なお、貯湯タンク10の側面を覆う真空断熱材90は、1つの一体の真空断熱材90により構成されていても良い。つまり、真空断熱材90は、図8に示される様に周方向に分割された2つの真空断熱材90a、90bを一体にしたように形成されていても良い。この場合、真空断熱材90により覆われる貯湯タンク10の側面の面積に対し、真空断熱材90の周囲長が短くなり、熱漏洩に対しては有利な構成になる。しかし、一体の真空断熱材90を貯湯タンク10の側面に適用した場合、例えば、図8に示す断面においてC字形状の真空断熱材90を貯湯タンク10の上下の何れかの方向から取り付ける必要がある。この場合、真空断熱材90の取付が困難になる。
一方、図8に示される様に、2つの真空断熱材90a、90bにより貯湯タンク10の側面16を覆うことにより、真空断熱材90a、90bを貯湯タンク10に取り付ける際に、真空断熱材90a、90bを貯湯タンク10の側方から取り付けることができ、取付作業が容易になり、かつ取付作業時に真空断熱材90a、90bの芯材92の破損を抑制することができる。なお、貯湯タンク10の側面の周方向に分割されて配置される真空断熱材90a、90bを断熱部材と呼ぶ場合がある。
真空断熱材90a、90bは、一方の面を覆う被覆材93aと他方の面を覆う被覆材93cとを接合して形成されており、その接合部96が真空断熱材90a、90bの周囲に突出するように設けられている。真空断熱材90a、90bを貯湯タンク10に設置される際に、接合部96は、真空断熱材90a、90bの周囲から突出しないように内側に折り返される。従って、図7、図8においては、接合部96は表示されていない。実施の形態1においては、真空断熱材90a、90bは、矩形の単純形状で形成されており、端部から突出する接合部96の折り返しも容易にできる。つまり、真空断熱材90a、90bの長辺95は、凹凸形状がないため、接合部96の折り返しが可能となっている。そのため、貯湯タンク10に設置する際に、真空断熱材90a、90bの長辺95が対向する部分や、長辺95と中部取り出し口82とが近接している部分において、接合部96を配置するスペースを設けなくても真空断熱材90a、90bを設置できる。ひいては、真空断熱材90a、90bにより覆われる貯湯タンク10の側面の面積が多くなるため、貯湯タンク10の保温性が高まるという利点がある。
例えば、真空断熱材90a、90bの長辺95を複雑な凹凸形状で形成した場合、周囲長が長くなるだけでなく、接合部96の形状も複雑になって折り返すことが出来なくなる。結果として、真空断熱材90a、90bにより覆われる貯湯タンク10の側面の面積が小さくなってしまう。従って、実施の形態1に示される真空断熱材90a、90bのように真空断熱材90は単純な矩形により形成されることが望ましい。貯湯タンク10のように中部取り出し口82が設けられているような場合は、真空断熱材90の長辺95の形状を中部取り出し口82に合わせるのではなく、長辺95は貯湯タンク10の上下方向に沿って直線状に形成されることにより、覆われる貯湯タンク10の側面の面積が多くすることができる。
図10は、実施の形態1に係る貯湯タンク10の変形例としての貯湯タンク10aの側面図である。貯湯タンク10aは、中部取り出し口82aの形状が上下方向に長い楕円状に形成されている。なお、貯湯タンク10aの中央部における断面の構造は、図8と同様である。中部取り出し口82aが貯湯タンク10aの上下方向に長い楕円状に形成されていることにより、中部取り出し口82aは、必要な断面積を確保しつつ、貯湯タンク10aの水平方向における寸法を小さくすることができる。従って、貯湯タンク10aは、対向して配置されている真空断熱材90a、90bのそれぞれの長辺95同士の間隔wを狭くすることができる。よって、貯湯タンク10を真空断熱材90a、90bにより覆う場合と比較して、真空断熱材90a、90bにより覆われる貯湯タンク10aの側面の表面積をより大きくすることができる。
なお、図10において、中部取り出し口82aは、楕円形状で示されているが、直線部分を有する長円形状、又は長方形状であっても良い。すなわち、貯湯タンク10aの上下方向に縦長の形状であれば、同様の効果を有する。
図11は、実施の形態1に係る貯湯タンク10の変形例の貯湯タンク10bの側面図である。貯湯タンク10aは、中部取り出し口82cが2箇所に分かれて設けられている。2つの中部取り出し口82bは、それぞれ貯湯タンク10の中部取り出し口82よりも面積が小さく形成されている。2つの中部取り出し口82bの面積の和は、中部取り出し口82の面積と同等となるように形成されている。中部取り出し口82bは、貯湯タンク10bの上下方向に並列して設けられている。従って、貯湯タンク10bも、貯湯タンク10aと同様に対向して配置されている真空断熱材90a、90bのそれぞれの長辺95同士の間隔wを狭くすることができる。
なお、図11において、中部取り出し口82bは、2つ形成されているが、更に多くの開口部を設けてもよい。複数の中部取り出し口82bに接続される中部取り出し配管52は、貯湯タンク10bを出た後に混合弁11の手前で合流する。これにより、中部取り出し口82bから混合弁11に供給される湯量は、中部取り出し口82が1つ設けられる場合と同等になる。
(実施の形態1の効果)
実施の形態1に係る給湯装置100によれば、貯湯タンク10、10a、10bに中部取り出し口82を設けたため、ヒートポンプユニット20の効率を向上させることができる。また、真空断熱材90、90a、90bを矩形の単純形状に形成したため、貯湯タンク10、10a、10bの側面からの放熱量を最小限にすることができる。また、貯湯タンク10a、10bに中部取り出し口82a、82bを採用することにより、真空断熱材90a、90bにより覆われる貯湯タンク10aの側面の表面積をより大きくすることができるため、放熱量を最小限に抑えながら、中部取り出し口82、82a、82bからの中温水利用により省エネ効果を得ることが出来る。さらに、貯湯タンク10、10a、10bに適用する真空断熱材90を1枚で構成することもでき、この場合、真空断熱材90の周囲長が最小となり、熱橋の発生を最小限に抑えることができるため、保温性能の低下要因を抑制できる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る給湯装置200は、実施の形態1に係る給湯装置100に対し、貯湯タンク10の構成を変更したものである。実施の形態2に係る給湯装置200においては、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。実施の形態2に係る給湯装置200の各部については、各図面において同一の機能を有するものは実施の形態1の説明で使用した図面と同一の符号を付して表示するものとする。
図1に示される様に、実施の形態2に関わる給湯システムの構成は実施の形態1と同様である。ただし、貯湯タンク210及び真空断熱材290の構成が実施の形態1と異なる。
図12は、実施の形態2に係る貯湯タンク210の側面図である。実施の形態2に係る貯湯タンク210は、中部取り出し口282を挟んで上部に真空断熱材290aが配置され側面を覆っており、下部に真空断熱材290bが配置され側面を覆っている。真空断熱材290a、290bとも貯湯タンク210の側面を全周にわたって覆っている。貯湯タンク210は、中部取り出し口282を境にして上下の領域に真空断熱材290a、290bを設け、上下に発生する隙間Hを最小化することにより、保温性を向上させている。貯湯タンク210は、一般的に周囲長よりも上下方向の長さが長い。従って、実施の形態2において真空断熱材290a、290bにより貯湯タンク210の側面を覆う面積は、実施の形態1よりも小さくすることが可能となる。
図12に示される様に、中部取り出し口282は、水平方向に長い楕円形状に形成されている。中部取り出し口282は、円形状、長円形状、又は長方形状に形成されていても良い。これにより、中部取り出し口282に必要な断面積を確保しつつ、真空断熱材290aと真空断熱材290bとの間の隙間Hを減少させ、真空断熱材290a、290bにより覆われる貯湯タンク10aの側面の表面積をより大きくすることができる。
図13は、実施の形態2に係る貯湯タンク210の変形例の貯湯タンク210aの側面図である。貯湯タンク210aは、中部取り出し口282aが2箇所に分かれて設けられている。2つの中部取り出し口282aは、それぞれ貯湯タンク210の中部取り出し口282よりも面積が小さく形成されている。2つの中部取り出し口282aの面積の和は、中部取り出し口282の面積と同等となるように形成されている。中部取り出し口282aは、貯湯タンク210aの水平方向に並列して設けられている。従って、貯湯タンク210aも、貯湯タンク210と同様に対向して配置されている真空断熱材290a、290bのそれぞれの長辺95同士の間隔hを狭くすることができる。
なお、図13において、中部取り出し口282aは、2つ形成されているが、更に多くの開口部を設けてもよい。複数の中部取り出し口282aに接続される中部取り出し配管52は、貯湯タンク210aを出た後に混合弁11の手前で合流する。これにより、中部取り出し口282aから混合弁11に供給される湯量は、中部取り出し口282が1つ設けられる場合と同等になる。
(実施の形態2の効果)
実施の形態2に係る給湯装置200によれば、ヒートポンプユニット20の効率を向上させつつ、真空断熱材290a、290bより貯湯タンク210、210a側面からの放熱量を最小限にすることができる。また、貯湯タンク210、210aの上下方向の高さ寸法と側面の周囲長によっては、真空断熱材290a、290bにより覆われる面積を実施の形態1よりも大きくすることができる。また、真空断熱材290a、290bは、貯湯タンク210、210aの上下の2箇所に側面の全周にわたって設置されている。そのため、真空断熱材290a、290bに対し並列に貯湯タンク210、210aを補強する負圧リングを設置することも可能である。
また、真空断熱材290a、290bの隙間Hは、貯湯タンク210、210aの上下方向の同じ高さに形成される。そのため、隙間Hが生ずる部分は、貯湯タンク210、210aの中温水が存在する位置であり、高温水が貯湯される貯湯タンク210、210aの上部側に真空断熱材290a、290bの隙間が発生しない。従って、実施の形態1に係る給湯装置100と比較して、上部の高温水の温度維持がし易く、追い焚きなどの高温水が必要となる場合に、給湯端末に供給する湯水の必要熱量が確保でき、温度の制御安定性が向上する。
実施の形態3.
実施の形態3に係る給湯装置300は、実施の形態1に係る給湯装置100に対し、貯湯タンク10の構成を変更したものである。実施の形態3に係る給湯装置300においては、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。実施の形態3に係る給湯装置300の各部については、各図面において同一の機能を有するものは実施の形態1及び実施の形態2の説明で使用した図面と同一の符号を付して表示するものとする。
図1に示される様に、実施の形態2に関わる給湯システムの構成は実施の形態1と同様である。ただし、貯湯タンク310及び真空断熱材390の構成が実施の形態1と異なる。
図14は、実施の形態3に係る貯湯タンク310の側面図である。図15は、図14の貯湯タンク310の断面構造の説明図である。貯湯タンク310は、側面が全域に真空断熱材390に覆われている。中部取り出し口382は、貯湯タンク310の上方から差し込まれた中部取り出し配管352の先端に設けられている。つまり、中部取り出し配管352は、貯湯タンク310の上部の鏡板15aから貯湯タンク310の内部に差し込まれている。中部取り出し配管352の貯湯タンク310の内部に配置されている挿入部分385は、貯湯タンク310の上部の高温水が存在する領域を通過し、先端が貯湯タンク310の上下方向の中央部に位置している。つまり、中部取り出し口382から取得される湯水は、貯湯タンク310の中央部に位置する湯水である。従って、実施の形態3に係る給湯装置300においても、実施の形態1に係る給湯装置100と同様に中部取り出し口382にからの湯水を給湯端末に供給することができる。
中部取り出し配管352は、略円筒形状の貯湯タンク310の中心軸に沿って設けられている。また、貯湯タンク310の上部の鏡板15aには、貯湯タンク310の上部にある湯水を取得する上部取り出し配管51が接続されているが、上部取り出し配管51と中部取り出し配管352とは、なるべく離して配置された方が望ましい。例えば、上部取り出し口81から湯水が取得された場合に、上部取り出し口8の近傍の湯水が動くため、中部取り出し口382が近傍にあると中部取り出し口382から取得される湯水の温度も変動し易くなり、給湯端末に供給する湯水の温度制御の精度に影響するためである。例えば、中部取り出し配管352は、貯湯タンク310の中心軸を挟んで上部取り出し配管351と反対側に配置されていると良い。
なお、中部取り出し口382から湯水を取得する場合は、中部取り出し口382から湯水を取得し始めてから所定の時間は、貯湯タンク310の上部に位置する高温水と同じ温度の湯水が出る場合がある。挿入部分385は、貯湯タンク310の上部の高温水領域を通っているため、挿入部分385内部の湯水が高温水の熱により加熱されるためである。この場合、例えば中部取り出し口382から湯水を取得し始めてから所定時間は、供給された湯水が貯湯タンク310の上部に位置する高温水と同じであるとして温度制御をすれば良い。つまり、中部取り出し口382から湯水を取得し始めてから所定時間経過後の中部温度センサ1bにより検知される温度が、貯湯タンク310の中央部の湯水の温度である。
図16は、実施の形態3に係る貯湯タンク310の変形例の貯湯タンク310aの側面図である。貯湯タンク310aは、下方から中部取り出し配管352aが貯湯タンク310a内に差し込まれている。中部取り出し口382bは、貯湯タンク310aの下方から差し込まれた中部取り出し配管352bの先端に設けられている。中部取り出し配管352の貯湯タンク310の内部に配置されている挿入部分385は、貯湯タンク310aの下部の高温水が存在する領域を通過し、先端が貯湯タンク310の上下方向の中央部に位置している。
貯湯タンク310aには下部の湯水を取得する下部取り出し口83が設けられ下部取り出し配管53が接続されているが、貯湯タンク310aにおいても、中部取り出し配管352と下部取り出し配管353とはなるべく離して配置されることが望ましい。
(実施の形態3の効果)
実施の形態3に係る給湯装置300によれば、中部取り出し口383、383aは、貯湯タンク310、310aの側面以外に設置されるため、真空断熱材390により覆われる貯湯タンク310、310aの側面の面積を最大化することができる。従って、実施の形態1および実施の形態2の効果に加えて、さらに貯湯タンク310、310aの側面からの放熱量をさらに抑制することが可能となる。
1a (上部温度)センサ、1b (中部温度)センサ、1c (下部温度)センサ、1d センサ、2a 流量センサ、8 上部取り出し口、10 貯湯タンク、10a 貯湯タンク、10b 貯湯タンク、11 混合弁、12 三方弁、15a 鏡板、15b 鏡板、16 側面、20 ヒートポンプユニット、21 沸き上げ用ポンプ、30 湯張り給湯端末、31 浴槽、40 一般給湯端末、51 上部取り出し配管、52 中部取り出し配管、53 下部取り出し配管、60 制御装置、70 リモートコントローラ、80 給水端、81 上部取り出し口、82 中部取り出し口、82a 中部取り出し口、82b 中部取り出し口、82c 中部取り出し口、83 下部取り出し口、90 真空断熱材、90a 真空断熱材、90b 真空断熱材、92 芯材、93a 被覆材、93b 被覆材、93c 被覆材、95 長辺、96 接合部、100 給湯装置、200 給湯装置、210 貯湯タンク、210a 貯湯タンク、282 中部取り出し口、282a 中部取り出し口、290 真空断熱材、290a 真空断熱材、290b 真空断熱材、300 給湯装置、310 貯湯タンク、310a 貯湯タンク、351 上部取り出し配管、352 中部取り出し配管、352a 中部取り出し配管、352b 中部取り出し配管、353 下部取り出し配管、382 中部取り出し口、382b 中部取り出し口、383 中部取り出し口、383a 中部取り出し口、385 挿入部分、390 真空断熱材、A 給湯配管、A1 境界層、A2 境界層、A3 境界層、Am 断面積、At 断面積、B 沸き上げ用配管、C 湯張り給湯配管、D 一般給湯配管、H 隙間、T1 温度、T2 温度、Ta 温度、h エンタルピー差、h1 エンタルピー差。

Claims (14)

  1. 加熱された湯水を流入させて内部に貯える貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクから取り出した湯水を加熱するヒートポンプと、
    前記貯湯タンクの上部から湯水を取り出す上部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの下部から湯水を取り出す下部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの上下方向において、前記上部取り出し口と前記下部取り出し口との間に設けられ前記貯湯タンクの中部から湯水を取り出す中部取り出し口と、
    前記上部取り出し口、前記下部取り出し口、及び前記中部取り出し口からの湯水を混合する混合弁と、
    前記混合弁に接続され混合された湯水が供給される給湯端末と、を備え、
    前記中部取り出し口は、
    前記貯湯タンクの側面に形成され、上下方向の寸法が水平方向の寸法よりも大きく形成されている、給湯装置。
  2. 前記貯湯タンクの前記側面を覆う断熱材を備え、
    前記断熱材は、
    端部が前記中部取り出し口を挟んで対向するように配置され、
    前記端部は、
    前記貯湯タンクの上下方向にわたって直線状に形成されている、請求項1に記載の給湯装置。
  3. 前記中部取り出し口は、
    複数の開口部から形成されており、
    前記複数の開口部は、
    前記貯湯タンクの上下方向に並列しており、
    前記複数の開口部のそれぞれに接続された中部取り出し配管は、
    前記混合弁に接続される前に合流する、請求項1又は2に記載の給湯装置。
  4. 加熱された湯水を流入させて内部に貯える貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクから取り出した湯水を加熱するヒートポンプと、
    前記貯湯タンクの上部から湯水を取り出す上部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの下部から湯水を取り出す下部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの上下方向において、前記上部取り出し口と前記下部取り出し口との間に設けられ前記貯湯タンクの中部から湯水を取り出す中部取り出し口と、
    前記上部取り出し口、前記下部取り出し口、及び前記中部取り出し口からの湯水を混合する混合弁と、
    前記混合弁に接続され混合された湯水が供給される給湯端末と、を備え、
    前記中部取り出し口は、
    前記貯湯タンクの側面に形成され、水平方向の寸法が上下方向の寸法よりも大きく形成されている、給湯装置。
  5. 前記貯湯タンクの前記側面を覆う断熱材を備え、
    前記断熱材は、
    端部が前記中部取り出し口を挟んで対向するように配置され、
    前記端部は、
    前記貯湯タンクの水平方向にわたって直線状に形成されている、請求項4に記載の給湯装置。
  6. 前記中部取り出し口は、
    複数の開口部に分割されており、
    前記複数の開口部は、
    前記貯湯タンクの水平方向に並列している、請求項4又は5に記載の給湯装置。
  7. 加熱された湯水を流入させて内部に貯える貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクから取り出した湯水を加熱するヒートポンプと、
    前記貯湯タンクの上部から湯水を取り出す上部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの下部から湯水を取り出す下部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの上下方向において、前記上部取り出し口と前記下部取り出し口との間に設けられ前記貯湯タンクの中部から湯水を取り出す中部取り出し口と、
    前記上部取り出し口、前記下部取り出し口、及び前記中部取り出し口からの湯水を混合する混合弁と、
    前記混合弁に接続され混合された湯水が供給される給湯端末と、
    前記上部取り出し口に接続している上部取り出し配管と、を備え、
    前記中部取り出し口は、
    前記貯湯タンクの中心軸に沿った方向から前記貯湯タンクに挿入された中部取り出し配管の先端に形成され
    前記中部取り出し配管は、
    前記貯湯タンクの上部から下方に向かって挿入され、前記貯湯タンクの中心軸を挟んで前記上部取り出し配管と反対側に配置されている、給湯装置。
  8. 加熱された湯水を流入させて内部に貯える貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクから取り出した湯水を加熱するヒートポンプと、
    前記貯湯タンクの上部から湯水を取り出す上部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの下部から湯水を取り出す下部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの上下方向において、前記上部取り出し口と前記下部取り出し口との間に設けられ前記貯湯タンクの中部から湯水を取り出す中部取り出し口と、
    前記上部取り出し口、前記下部取り出し口、及び前記中部取り出し口からの湯水を混合する混合弁と、
    前記混合弁に接続され混合された湯水が供給される給湯端末と、を備え、
    前記中部取り出し口は、
    前記貯湯タンクの中心軸に沿った方向から前記貯湯タンクに挿入された中部取り出し配管の先端に形成され、
    前記中部取り出し配管は、
    前記貯湯タンクの下部から上方に向かって挿入されている、給湯装置。
  9. 加熱された湯水を流入させて内部に貯える貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクから取り出した湯水を加熱するヒートポンプと、
    前記貯湯タンクの上部から湯水を取り出す上部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの下部から湯水を取り出す下部取り出し口と、
    前記貯湯タンクの上下方向において、前記上部取り出し口と前記下部取り出し口との間に設けられ前記貯湯タンクの中部から湯水を取り出す中部取り出し口と、
    前記上部取り出し口、前記下部取り出し口、及び前記中部取り出し口からの湯水を混合する混合弁と、
    前記混合弁に接続され混合された湯水が供給される給湯端末と、を備え、
    前記中部取り出し口は、
    前記貯湯タンクの下部から上方に向かって前記貯湯タンクに挿入された中部取り出し配管の先端に形成される、給湯装置。
  10. 前記貯湯タンクの側面を全周にわたって覆う断熱材を備える、請求項7~9の何れか1項に記載の給湯装置。
  11. 前記断熱材は、
    前記貯湯タンクの前記側面の周方向に複数の断熱部材に分割されており、
    前記複数の断熱部材は、
    それぞれの間に隙間を持って配置されている、請求項10に記載の給湯装置。
  12. 前記下部取り出し口に接続している下部取り出し配管を備え、
    前記中部取り出し配管は、
    前記貯湯タンクの中心軸を挟んで前記下部取り出し配管と反対側に配置されている、請求項8又は9に記載の給湯装置。
  13. 前記ヒートポンプ及び前記混合弁を制御する制御装置と、
    前記中部取り出し配管の温度を測定する中部温度センサと、を備え、
    前記制御装置は、
    前記中部取り出し配管からの湯水を取得するように前記混合弁を開き、所定時間経過後の前記中部温度センサにより測定された温度を前記貯湯タンクの中央部の湯水の温度として、前記上部取り出し口からの湯水及び前記下部取り出し口からの湯水が前記混合弁に流入する湯水の量を制御する、請求項7~12の何れか1項に記載の給湯装置。
  14. 前記中部取り出し口の断面積は、
    前記上部取り出し口の断面積以上である、請求項1~13の何れか1項に記載の給湯装置。
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