JP6044286B2 - 媒体取扱装置 - Google Patents
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なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、参照する図面において、本発明を構成する部材の寸法は、説明を明確にするために誇張して表現されている場合がある。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
≪第1実施形態に係る媒体取扱装置の構成≫
媒体取扱装置は、例えば、通帳等の媒体に印字を行う記帳機や、遠隔地に設置されたホストコンピュータと通信して現金取引を行う自動取引装置などがある。本実施形態では、図1に示すように記帳機を想定して説明する。ここで、図1は、第1実施形態に係る記帳機100の概略斜視図である。
挿入検知センサSC01〜04(以下、まとめて「SC00」と呼ぶ場合がある)は、本実施形態では、走行路1Eの幅方向に4つ並べて配置されている。本実施形態では、発光素子と受光素子が同一直線上に配置される透過型センサを想定しているが、これに限定されるものではない。挿入検知センサSC00は、筺体内部への通帳等の媒体2の挿入を検知し、検知した情報を制御部20に送信する。
整列シャッタ6は、走行路1Eを閉鎖する閉鎖位置と走行路1Eを開放する開放位置とに移動可能な板材であり、本実施形態では、走行路1Eの幅方向に8つ並べて配置されている。本実施形態では、図示しないモータの駆動力により整列シャッタ6が上昇することで走行路1Eを閉鎖し、媒体2が走行路1Eを前進(α1方向に搬送)することが不可能となる。一方、図示しないモータの駆動力により整列シャッタ6が下降することで走行路1Eを開放し、媒体2が走行路1Eを前進(α1方向に搬送)することが可能になる。走行方向に対して傾いた状態で挿入された媒体2は、上辺が閉鎖位置にある整列シャッタ6にぶつかることで、媒体2が走行方向に対して傾くことなくまっすぐに整列される。つまり、媒体2の左辺及び右辺は、走行方向に対して平行になる。
整列検知センサSC11〜18(以下、まとめて「SC10」と呼ぶ場合がある)は、本実施形態では、走行路1Eの幅方向に8つ並べて配置されている。本実施形態では、発光素子と受光素子が同一直線上に配置される透過型センサを想定しているが、これに限定されるものではない。整列検知センサSC10は、媒体2の走行方向に対する傾きが整列シャッタ6により修正されたか否かを検知し、検知した情報を制御部20に送信する。
第1搬送ローラ4及び第2搬送ローラ8は、上下のローラが一組で構成され、本実施形態では、走行路1Eの幅方向に各々6つ並べて配置されている。第1搬送ローラ4や第2搬送ローラ8は、媒体2を上下のローラで挟んだ状態で図示せぬモータの駆動力により回動し、媒体2をα1方向又はα2方向に移動させる。
プリントヘッド7は、α3,α4方向に移動しながら、媒体2の印字領域に印字を行う。また、プリントヘッド7は、反射センサ10を実装している。反射センサ10は、プリンタヘッド10がα3,α4方向に移動することで、読取センサ11が頁マーク2Aを検出するための基準となる基準位置を媒体2の特定部位から検出する。本実施形態では、反射センサ10は、媒体2のエッジライン(媒体2の左辺)を検出し、その情報を制御部20に送信することで、制御部20は媒体2の頁マーク2Aを検出するための基準となる基準位置を算出する。また、反射センサ10は、通帳の反対側のエッジライン(媒体2の右辺)をさらに検出し、その情報を制御部20に送信することで、制御部20は媒体2の幅を算出する。なお、以下では、反射センサ10を基準位置検出センサと呼ぶ場合がある。
読取センサ11は、α3,α4方向に往復動可能なPSキャリッジ9に実装されており、媒体2の頁マーク2Aまで移動することで頁マーク2Aを読み取る。読取センサ11の視野範囲は、媒体2に印字される頁マーク2Aのサイズに対応させる。本実施形態では、媒体2として想定する通帳の頁マーク(バーコード)の長手方向の長さが十数mmなので、読取センサ11の視野範囲は走行路1Eの幅方向に対して25mmとする。しかしながら、これに限定されるものではなく、媒体2に印字される頁マーク2Aが30〜40mmであれば、読取センサ11の視野範囲は走行路1Eの幅方向に対して50mm程度にすればよい。なお、読取センサ11は、LED素子及び単一の読取素子で構成することもできる。以下では、読取センサ11をマーク検出センサと呼ぶ場合がある。
MSヘッド12は、α3,α4方向に往復動可能であり、媒体2の裏面にある磁気ストライプ2Bを走査することにより、磁気ストライプ2Bから情報を読み取る。MSヘッド12により読み取られた情報は、デジタル信号に変換されて制御部20に送信される。また、MSヘッド12は、プリントヘッド7により媒体2への印字が行われた後に、制御部20からその情報を受信し、受信した情報を磁気ストライプ2Bに書き込む。
制御部20は、記帳機100の全体を制御する図示しない主制御部の指示に従い、挿入検知センサSC01〜04、整列シャッタ6、整列検知センサSC11〜18、第1搬送ローラ4、第2搬送ローラ8、プリントヘッド7、読取センサ11、及びMSヘッド12を制御するマイコンである。制御部20の詳細は、媒体取扱装置の動作で説明する。
以上で、第1実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100の構成についての説明を終了する。
図2を参照し、第1実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100の頁判定動作について説明する。なお、頁判定動作に関連しない動作については説明を省略する。
媒体2は、記帳機100の操作を行う図示せぬ顧客(又はオペレータ)により、ステージ1Cの走行路幅に対して任意の位置で記帳機100の内部(α1方向)に挿入される。それにより、挿入検知センサSC01〜04の何れか(図2ではSC03及びSC04)が媒体2により光路を遮られると、制御部20は媒体2が挿入されたと判定する。続いて、制御部20は、媒体2が挿入されたと判定すると、図示せぬモータを駆動させ、その駆動力により第1搬送ローラ4及び第2搬送ローラ8を回転させる。
以上で、第1実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100の動作についての説明を終了する。
また、第1実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100は、反射センサ10と組み合わせることで、媒体2の挿入位置(ステージ1の何処に挿入されているか)を判定することができる。このため、第1実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100は、媒体2の挿入位置が限定されず、何処に挿入してもよいという利便性を損なうことなく頁マークを読み取ることが可能であり、記帳機としての正確な処理を実現することができる。
第1実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100は、マーク検出センサとしての読取センサ11をPSキャリッジ9に実装することで、読取センサ11が移動可能となり、所定の位置に移動することで頁マークを読み取っていた。
ここで、PSキャリッジ9のような移動機構は、装置が大きくなったり、コストが増大してしまう場合がある。そのため、移動可能な読取センサ11を実装する代わりに、汎用のラインセンサを用いてもよい。第2実施形態では、このようなマーク検出センサとして汎用のラインセンサを用いる構成を説明する。
図5を参照して、第2実施形態に係る記帳機100bの構成を説明する。図5は、第2実施形態に係る記帳機100bの概略内部構成図であり、図5(a)は図1のA−A断面図(媒体挿入口1D上部の横断面図)であり、図5(b)は縦断面図である。
マーク検出センサとしての固定スキャナ13は、長手方向の長さがA4サイズに対応するラインセンサと、該ラインセンサに光を照射する光源を含む。固定スキャナ13は、走行路1Eの幅方向に対して全域を覆う形で実装されている。ここで、固定スキャナ13を構成するラインセンサは、読取エリアが制御部20bにより複数ブロックに論理的に分割されている。本実施形態では、制御部20bが読取エリアをエリアA〜エリアDの4ブロックに分割する場合を想定する。なお、分割数はこれに限定されない。また、ブロックによる分割ではなく、任意範囲を指定する構成でもよい。また、制御部20bが論理的に分割しなくとも、複数のセンサを走行路1Eの幅方向に並べて配置するように構成してもよい。なお、固定スキャナ13は、伝票をスキャンして画像を読み取ることにも使用することができる。
以上で、第2実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100bの構成についての説明を終了する。
図5を参照し、第2実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100bの頁判定動作について説明する。なお、頁判定動作に関連しない動作については説明を省略する。
ここでは、媒体2が、記帳機100bの操作を行う図示せぬ顧客(又はオペレータ)により、ステージ1Cの走行路幅に対して左基準に沿うように記帳機100の内部(α1方向)に挿入される場合を想定する(図5(a)参照)。
媒体2の挿入後の動作について、媒体2の位置判定の処理までは第1実施形態と同様なので説明を省略する。
以上で、第2実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100bの動作についての説明を終了する。
また、第2実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100bは、固定スキャナ13をA4版に対応するスキャナとして活用することができるという効果がある。
第1実施形態及び第2実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100,100bは、プリントヘッド7に走行方向に直交する直交方向(走行路1Eの幅方向)に移動可能な反射センサ10を実装することで、任意の位置に挿入された媒体2の頁マーク2Aを検出するための基準となる基準位置を媒体2の一部である左辺から検出していた。
ここで、通帳に印字される頁マーク2Aの位置は、左辺からの距離は通帳仕様により異なるが、上辺からの距離は通帳仕様に関わらずほぼ決まっていることが多い。そのため、走行路1Eの幅方向に移動可能な反射センサ10が、通帳仕様に関わらず頁マーク2Aの上部を通過させることが可能になる。
図7を参照して、第3実施形態に係る記帳機100cの構成を説明する。図7は、第3実施形態に係る記帳機100cの概略内部構成図であり、図7(a)は図1のA−A断面図(媒体挿入口1D上部の横断面図)であり、図7(b)は縦断面図である。
図7を参照し、第3実施形態に係る媒体取扱装置としての記帳機100cの頁判定動作について説明する。なお、頁判定動作に関連しない動作については説明を省略する。
ここでは、媒体2が、記帳機100cの操作を行う図示せぬ顧客(又はオペレータ)により、ステージ1Cの走行路幅に対して任意の位置から記帳機100cの内部(α1方向)に挿入される場合を想定する(例えば、図7(a)参照)。
媒体2の挿入後の動作について、媒体2を整列させる処理までは、第1実施形態や第2実施形態と同様なので説明を省略する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に示す。
第1実施形態ないし第3実施形態では、媒体取扱装置として通帳等の媒体に印字を行う記帳機を想定して説明したが、遠隔地に設置されたホストコンピュータと通信して現金取引を行う自動取引装置(ATM)として構成してもよい(図8参照)。なお、第2実施形態に係る記帳機100b(図5参照)は、画像をスキャンすることができる、通帳伝票プリンタとして構成されてもよい。
第1実施形態ないし第3実施形態では、基準位置検出センサとしての反射センサ10が、任意の位置に挿入された媒体2の頁マーク2Aを検出するための基準となる基準位置を挿入された媒体2の特定部位である左辺から検出していた。しかしながら、反射センサ10による基準位置の検出はこれに限定されるものではなく、特定部位が媒体2の一部であれば、右辺、上辺、下辺、角等から基準位置を検出してもよい。この場合、記憶部30には、頁マーク2Aの位置が媒体2の右辺、上辺、下辺、角等からの距離として記憶される。
第1実施形態ないし第3実施形態では、基準位置検出センサとしての反射センサ10と、マーク検出センサとしての読取センサ11や固定スキャナ13とを別の構成としていたが、1つの機構として構成してもよい。
第2実施形態及び第3実施形態では、固定スキャナ13(ラインセンサ)が、走行路1Eの幅方向に対して全域を覆う形で実装されていたが、頁マーク2Aが通過しない領域が事前に分かっていれば、その領域を覆わない形にしてもよい。
1E 走行路
2,2a,2b 通帳(媒体)
2A 頁マーク(マーク)
4,8 搬送ローラ
6 整列シャッタ
7 プリントヘッド(印字部)
9 キャリッジ
10 反射センサ(基準位置検出センサ)
11 読取センサ(マーク検出センサ)
20,20b,20c 制御部
30 記憶部
100,100b,100c 記帳機(媒体取扱装置)
200 自動取引装置(媒体取扱装置)
Claims (4)
- 走行路の幅よりも小さいサイズの媒体を取扱い可能な媒体取扱装置であって、
前記媒体の種別毎に、読取対象となるマークが付されているマーク位置が1ないし複数の候補として記憶されている記憶部と、
前記媒体から前記マークを検出するマーク検出センサと、
前記マークを検出するための基準となる基準位置を前記媒体の特定部位から検出する基準位置検出センサと、
前記記憶部から前記1ないし複数の候補を読み出し、前記基準位置及び当該候補のマーク位置に基づいて前記媒体に付されている前記マークの位置を推定し、前記マーク検出センサを用いて推定した推定位置から前記マークを検出する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記基準位置検出センサが前記基準位置を検出する際に、前記マークが付されているか否かの事前検出をさらに行わせ、前記基準位置検出センサの事前検出において、前記マークを検出した場合に前記マーク検出センサを用いて前記媒体のマークを検出する、
ことを特徴とする媒体取扱装置。 - 前記媒体を揃える整列シャッタをさらに備え、
前記制御部は、前記基準位置検出センサに、前記整列シャッタにより整列された前記媒体の基準位置を検出させる、
ことを特徴とする請求項1に記載された媒体取扱装置。 - 前記媒体に印字を行う印字部をさらに備え、
前記基準位置検出センサは、前記印字部に実装されている、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された媒体取扱装置。 - 前記媒体は、冊子状媒体であり、
前記マークは、前記冊子状媒体の頁を識別する頁マークである、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載された媒体取扱装置。
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