JP6031149B2 - 建物ユニット位置決部材、建物ユニット位置決構造、および、建物ユニットの設置方法 - Google Patents
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Description
基礎の上部に載置される建物ユニットを位置決可能なユニットガイドが設けられ、
該ユニットガイドが、
基礎内に埋設可能なベースプレートと、
該ベースプレートから上方へ突設されて、前記建物ユニットの下面に形成された位置決孔へ挿入することにより、建物ユニットを水平方向に位置決可能なユニット位置決用ピン部とを有し、
前記ベースプレートが、側面に上方へ立ち上がる側板部を備えた建物ユニット位置決部材を特徴としている。
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
基礎5の上部に載置される建物ユニット2を位置決可能なユニットガイド8が設けられる。このユニットガイド8が、基礎5内に埋設可能なベースプレート9と、このベースプレート9から上方へ突設されて、建物ユニット2の下面に形成された位置決孔11に挿入することにより、建物ユニット2を水平方向に位置決可能なユニット位置決用ピン部12とを有している。このユニットガイド8は、基礎5に埋設されるアンカーボルト6とは別部品として構成されて、基礎5天端(基礎5の上面)の上記したアンカーボルト6から離れた位置に、ユニット位置決用ピン部12が突出するように設置される。
そして、ベースプレート9は、上面側から下面側への基礎構成材18の充填を可能とすると共に、下面側から上面側への気泡の放出が可能な流通孔19を有している。
ベースプレート9に対して、ユニット位置決用ピン部12が、複数の建物ユニット2を位置決可能となるように、複数設けられるようにしても良い。
ユニット位置決用ピン部12が、基礎5から上方へ突出する部分の上部に建物ユニット2の下面に形成された位置決孔11を導入可能な先細形状のガイドテーパ部21を有している。また、基礎5から上方へ突出する部分の下部に建物ユニット2の位置決孔11の径とほぼ等しい幅の平行部22を有している。
平行部22を、ユニットガイド8を基礎5へ設置した状態で、建物ユニット2の位置決孔11に挿入係止可能な長さに設定する。
ユニット位置決用ピン部12は、金属、樹脂、木材のいずれかによって構成されるようにする。
先ず、図9のユニットガイド載置工程および図10のユニットガイド埋設工程に示すように、基礎5内に、アンカーボルト6から切離して、アンカーボルト6とは別部品であるユニットガイド8のベースプレート9の部分を埋設しておくようにする。なお、図中、符号23は、基礎5を打設するための型枠である。
上記したユニットガイド埋設工程は、以下の手順で行う。
アンカーボルト6から切離して設けられたユニットガイド8により、基礎5に建物ユニット2を設置する作業を行う過程で自然に建物ユニット2の位置決めが行われるようになる。ユニットガイド8はアンカーボルト6から切離して設けられるので、打設時に基礎コンクリート18aが流動する圧力や、バイブレータ作業による振動の影響が、アンカーボルト6を介して伝えられることがない。なお、ユニットガイド8は、建物ユニット2の隅角部に設けるのが、位置決めの誤差をなくす上で最も好ましい。
ベースプレート9に設けた流通孔19を通って、上面側から下面側へと基礎コンクリート18aまたはセルフレベリング材18bが充填されると共に、下面側から上面側へと気泡が放出されるため、ベースプレート9の内側に基礎コンクリート18aまたはセルフレベリング材18bが十分に廻り込んでベースプレート9を強固に基礎5に埋設させることができると共に、ベースプレート9の下面側に気泡が溜まって欠陥となるのを防止することができる。
1枚のベースプレート9に設けた複数のユニット位置決用ピン部12によって、複数の建物ユニット2を個別に位置決めすることが可能となる。これにより、基礎5に建物ユニット2を設置するだけで複数の建物ユニット2が揃って精度良く設置されるようになるので、基礎5に設置した後に建物ユニット2の位置を互いに微調整して面合せを行う必要をなくすことができる。また、ユニット位置決用ピン部12を互いに離して設置することにより、複数の建物ユニット2を通常のように互いに近接配置する場合よりも大きく離して配置することができると共に、離れた建物ユニット2どうしの面倒な面合せ作業をなくすことができる。これにより、建物ユニット2間の隙間に設置する部品の施工を容易化して、整然とした仕上状態を得ることができる。更に、同一のユニットガイド8のベースプレート9に対して、複数の建物ユニット2を離間配置するための複数のユニット位置決用ピン部12を高精度に位置設定して設けておくようにすれば、各ユニット位置決用ピン部12に対し水糸などを使用してアンカーボルト6を位置決めするだけで、複数の建物ユニット2を通常のように互いに近接配置する場合よりも大きく離して設置する際において、施工性良く高精度な状態を確保することができる。
先細形状のガイドテーパ部21により、建物ユニット2の下面に形成された位置決孔11を、容易且つ確実にユニット位置決用ピン部12へ導入すると共に、スムーズに平行部22の中心へ導くことができる。そして、建物ユニット2の位置決孔11の径とほぼ等しい幅の平行部22により、建物ユニット2を水平方向に対して正確に位置決めすることができる。
平行部22を建物ユニット2の位置決孔11に挿入係止可能な長さとすることにより、ユニット位置決用ピン部12と建物ユニット2の位置決孔11との嵌め合いの確実性を向上すると共に、より正確な位置決めを行わせることが可能となる。
ユニット位置決用ピン部12には、金属、樹脂、木材のいずれかを用いることができる。特に、ユニット位置決用ピン部12を金属などの硬い素材で形成した場合には、高い位置決め精度を確保することができる。また、ユニット位置決用ピン部12を、樹脂や木材などの比較的柔らかい素材で構成した場合には、基礎5が完全に固化する前に物が当たるなどしてユニット位置決用ピン部12の位置が僅かにズレてしまったような場合に、ユニット位置決用ピン部12を削って修正することが可能となる。
構成7のユニットガイド8を用いて建物ユニット2を設置する設置方法によれば、上記作用効果1〜6と同じ作用効果を得ることができる。
基礎コンクリート18aを打設してある程度固まった後に、基礎コンクリート18aの上面にユニットガイド8を置いて、セルフレベリング材18bを打設することにより、打設時に基礎コンクリート18aが流動する圧力や、バイブレータ作業による振動の影響を受けることがなくなるので、ユニットガイド8の位置精度を上げることが可能となる。また、ユニットガイド8を固定するのに特別な接合部材などを用いる必要がないため、基礎5を構築する工程を特に変更することなくユニットガイド8を埋設することが可能となり、ユニットガイド8による手間やコストの増大がない。
5 基礎
6 アンカーボルト
8 ユニットガイド
9 ベースプレート
11 位置決孔
12 ユニット位置決用ピン部
17 側板部
18 基礎構成材
18a 基礎コンクリート
18b セルフレベリング材
19 流通孔
21 ガイドテーパ部
22 平行部
Claims (9)
- 基礎の上部に載置される建物ユニットを位置決可能なユニットガイドが設けられ、
該ユニットガイドが、
基礎内に埋設可能なベースプレートと、
該ベースプレートから上方へ突設されて、前記建物ユニットの下面に形成された位置決孔へ挿入することにより、建物ユニットを水平方向に位置決可能なユニット位置決用ピン部とを有し、
前記ベースプレートが、側面に上方へ立ち上がる側板部を備えたことを特徴とする建物ユニット位置決部材。 - 矩形板状のベースプレートと、
該矩形板状のベースプレートの長辺方向の中央部に上方へ向けて突設された1個のユニット位置決用ピン部と、
前記矩形板状のベースプレートにおける前記ユニット位置決用ピン部の両側部に開口形成されて、上面側から下面側へ基礎構成材の充填が可能で、下面側から上面側へ気泡の放出が可能な流通孔と、のみを有することを特徴とする建物ユニット位置決部材。 - 矩形板状のベースプレートと、
該矩形板状のベースプレートの長辺方向の両端部に上方へ向けて突設された2個のユニット位置決用ピン部と、
前記矩形板状のベースプレートにおける両端部の2個の前記ユニット位置決用ピン部の間の位置に開口形成されて、上面側から下面側へ基礎構成材の充填が可能で、下面側から上面側へ気泡の放出が可能な流通孔と、のみを有することを特徴とする建物ユニット位置決部材。 - L字板状のベースプレートと、
該L字板状のベースプレートの両端部およびコーナー部に上方へ向けて突設された3個のユニット位置決用ピン部と、
前記L字板状のベースプレートの各腕部に、3個のユニット位置決用ピン部のうちの2個の間に位置するよう開口形成されて、上面側から下面側へ基礎構成材の充填が可能で、下面側から上面側へ気泡の放出が可能な流通孔と、のみを有することを特徴とする建物ユニット位置決部材。 - 矩形枠状のベースプレートと、
該矩形枠状のベースプレートの各コーナー部に上方へ向けて突設された4個のユニット位置決用ピン部と、
前記ベースプレートの各辺部に、4個のユニット位置決用ピン部のうちの2個の間に位置するよう開口形成されて、上面側から下面側へ基礎構成材の充填が可能で、下面側から上面側へ気泡の放出が可能な流通孔と、のみを有することを特徴とする建物ユニット位置決部材。 - 十字板状のベースプレートと、
該十字板状のベースプレートの各端部に上方へ向けて突設された4個のユニット位置決用ピン部と、
前記十字板状の各辺部に開口形成されて、上面側から下面側へ基礎構成材の充填が可能で、下面側から上面側へ気泡の放出が可能な流通孔と、のみを有することを特徴とする建物ユニット位置決部材。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の建物ユニット位置決部材において、
前記流通孔は、四角形以上の角孔とされていることを特徴とする建物ユニット位置決部材。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の建物ユニット位置決部材を用いた建物ユニット位置決構造であって、
前記ベースプレートが、アンカーボルトが埋設された基礎コンクリートの上部に、アンカーボルトとは切り離した状態でセルフレベリング材によって埋設されると共に、
前記ユニット位置決用ピン部が、1個につき、1個の建物ユニットを位置決めするように基礎に設置されたことを特徴とする建物ユニット位置決構造。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の建物ユニット位置決部材を用いて基礎に建物ユニットを設置する建物ユニットの設置方法であって、
アンカーボルトを基礎コンクリートに埋設し、
前記アンカーボルトが埋設された基礎コンクリートの上部に、アンカーボルトとは切り離した状態で前記建物ユニット位置決部材の前記ベースプレートを設置してベースプレートをセルフレベリング材によって埋設することにより、基礎を構成し、
該基礎の上部に建物ユニットを載置すると共に、基礎天端から突出されたユニット位置決用ピン部の1個につき、1個の建物ユニットの下面に形成された位置決孔を挿入することにより、基礎に対する建物ユニットの水平方向の位置決めを行わせ、
その後、基礎の上部に位置決め載置された建物ユニットを、基礎に埋設されたアンカーボルトを用いて締結固定することを特徴とする建物ユニットの設置方法。
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JP2015086528A JP6031149B2 (ja) | 2015-04-21 | 2015-04-21 | 建物ユニット位置決部材、建物ユニット位置決構造、および、建物ユニットの設置方法 |
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JP2015086528A JP6031149B2 (ja) | 2015-04-21 | 2015-04-21 | 建物ユニット位置決部材、建物ユニット位置決構造、および、建物ユニットの設置方法 |
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