JP5771467B2 - 建物ユニット位置決め構造および建物ユニット位置決め方法ならびにユニットガイドの設置方法 - Google Patents

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Description

この発明は、建物ユニットを容易に位置決めし得るようにした建物ユニット位置決め構造および建物ユニット位置決め方法ならびにユニットガイドの設置方法に関するものである。
従来より、ユニット工法を用いた建物の建築が行われている。このユニット工法は、予め工場などで組立てられた箱枠状または箱状の建物ユニットを、トラックなどの運搬車両で建築現場へ搬送して、建築現場に設けられた基礎の上に複数設置することによって、短期間のうちに建物を構築することができるようにしたものである。
このようなユニット工法では、通常、建物ユニットを基礎の上部に載置する際に、建物ユニットの位置決めがなされると共に、基礎に埋設されたアンカーボルトを用いて建物ユニットが締結固定される(例えば、特許文献1参照)。
基礎上での建物ユニットの位置決めは、アンカーボルトと、建物ユニットの下部に形成されたボルト孔(アンカーボルト挿通孔)との間の遊び隙間(通常、数mm程度となっている)の範囲内で、当該建物ユニットの面が基礎や隣接する建物ユニットの面と合うように当該建物ユニットの位置を水平方向に微調整することによって行われる。
なお、従来より、アンカーボルトに位置決め機能を持たせたものが知られている(例えば、特許文献2〜特許文献4参照)。
特開2007−277971号 特開平11−93179号 特開平08−13509号 特開平05−14801号
しかしながら、上記したように、アンカーボルトとボルト孔との間の遊び隙間を使った上記建物ユニットの位置決めは、誤差が生じ易いため、状況により問題になることがあった。
例えば、隣接する建物ユニットどうしを隙間のないまたは隙間の少ない状態で突合せて並設するような場合であれば、隣接する建物ユニットどうしを直接面合せしつつ上記した位置決めを行うことができるので、特に大きな問題とはならない。
これに対し、隣接する建物ユニットどうしを通常よりも大きく離して(例えば、10cm程度以上の離して)並設するような場合には、建物ユニットどうしを直接面合せすることが困難であるので、上記した位置決めは、誤差が生じ易い。しかも、隣接する建物ユニットどうしを離して並設するのは、変則的なことであるため、上記した誤差が大きな問題となる。
しかも、アンカーボルトは、基礎の打設時に基礎コンクリートが流動する圧力や、バイブレータ作業による振動の影響を受けるため、充分高い位置精度を確保するのが難しい。
一方、位置決めのために基礎上に一旦載置した建物ユニットを微妙に移動する作業は、建物ユニットが大型で大重量の物であるため、かなりの手間と時間とを要すると共に神経を使う難作業であり、このような難作業をなくしたいという要望が大きい。
これに関連して、例えば、上記した特許文献1を見ると、アンカーボルトにセットして使用するようにしたボルトガイドが開示されているが、このボルトガイドは、建物ユニットの下面に形成されたボルト孔に対して、アンカーボルトを通すための案内を行うだけの補助具であるため、これをこのまま使用しても、建物ユニットの正確な位置決めを行うことはできない。
上記課題を解決するために、本発明は、基礎の上部に建物ユニットを位置決め可能なユニットガイドが設けられ、該ユニットガイドが、基礎内に埋設可能な軸部と、
基礎の天端から上方へ突出されて、前記建物ユニットの下面に形成された位置決め孔へ挿入されることにより、建物ユニットを水平方向に位置決め可能なユニット位置決め用ピン部とを有し、該ユニット位置決め用ピン部が、その底面部と上面または側面との間を連通する抜き孔を有するものとされて、前記ユニットガイドが、基礎の天端から突設されるアンカーボルトに対して構造的に切り離された状態で、基礎に設置されるものであることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、ユニットガイドを用いることにより、基礎に対して建物ユニットを簡単確実に位置決めすることが可能となる。この際、基礎の天端から上方へ突出されたユニット位置決め用ピン部に、建物ユニットの下面に形成された位置決め孔を嵌合させることで、自然に建物ユニットの位置決めが行われるようになる。これにより、基礎にアンカーボルトのみ設けた場合のように、大型で大重量の建物ユニットを基礎の上で水平方向に微調整する位置決め作業をなくすことができる。また、ユニットガイドをアンカーボルトから構造的に切り離された状態で基礎に設置することにより、基礎の打設時に基礎コンクリートが流動する圧力や、バイブレータ作業による振動の影響を受けることなく、ユニットガイドを精度良く設置することができる。
そして、ユニット位置決め用ピン部が、その底面部と上面または側面との間を連通する抜き孔を有することにより、基礎にユニット位置決め用ピン部を埋設するのに使用された余分な無収縮性充填硬化材を外部などへ逃がすことができるようになる。
本発明の実施例にかかる、ユニット工法を用いた建物における建物ユニットの配置を示す下階部分の平面図である。 建物ユニットを基礎に載置する状態を示す部分拡大斜視図である。 ユニットガイドの分解斜視図である。 ユニット位置決め用ピン部の(a)は側面図、(b)は底面図、(c)は上面図、(d)は断面図である。 建物ユニットの位置決め方法を示す工程図(基礎の横断面図)である。 図5に続く工程図である(基礎の横断面図)。 図6に続く工程図である(地面および基礎の断面図)。 図7に続く工程図である((a)は位置出材を埋込む状態を示す基礎の断面図、(b)は位置出材を取出した状態を示す基礎の断面図)。 図8に続く工程図である((a)は無収縮性充填硬化材を注入する状態を示す基礎の断面図、(b)は無収縮性充填硬化材を注入した状態を示す基礎の断面図)。 図9に続く工程図である((a)はユニットガイドを差込む状態を示す基礎の断面図、(b)はユニットガイドを差込んだ状態を示す基礎の断面図)。 図10に続く工程図である((a)はユニットガイドの位置調整を行う状態を示す基礎の断面図、(b)はユニットガイドの位置調整を示す上面図)。 軸部からユニット位置決め用ピン部を取り外して使用する状態を示す図2と同様の部分拡大斜視図である。
以下、本発明を具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図12は、この実施例およびその変形例を示すものである。
<構成>以下、構成について説明する。
この実施例は、ユニット工法を用いた建物の建築に関するものである。ユニット工法とは、予め工場などで組立てられた箱状または箱枠状の建物ユニットを、トラックなどの運搬車両で建築現場へ搬送して、建築現場に設けられた基礎の上に複数設置することによって、短期間のうちに建物を構築するものである。
ここで、建物ユニットには、鉄骨系のものと、木質系のものとが存在している。鉄骨系の建物ユニットは、要するに、4本の鋼製柱と、4本の鋼製床梁と、4本の鋼製天井梁とを、接合用金具を用いて直方体状(または立方体状)に接合して成る箱枠状のボックスラーメン構造体である。また、木質系の建物ユニットは、要するに、木製床パネルと、木製天井パネルと、4枚の木製壁パネルとを、直方体状(または立方体状)に組立てて成る木箱状のものである。この実施例は、上記した鉄骨系の建物ユニットと、木質系の建物ユニットとの両方に対して適用することが可能である。但し、この実施例では、鉄骨系の建物ユニットとした場合について説明する。
まず、図1により、ユニット工法を用いた建物1における建物ユニット2の配置について説明する。なお、以下はあくまでも一例であり、建物ユニット2の設置数や配置や大きさなどについては、これに限るものではない。
図1は、建物1の下階部分を示す平面図である。この建物1は、下階部分に5つの建物ユニット2(2a〜2e)を設置したものとされている。5つの建物ユニット2は、フルサイズのもの(2a、2b)が短辺方向に2つ並設されると共に、これらに隣接させて、ハーフサイズのもの(2c〜2e)が短辺方向に3つ並設されている。
そして、各建物ユニット2は、短辺方向に対し、それぞれ所要の設置間隔3(ユニット間隙)を有して離間配置されている。この設置間隔3は、通常の場合、即ち、建物ユニット2を近接配置する場合には特に設けられないものである。即ち、通常は、設置間隔3がほとんどない状態で建物ユニット2が隣接配置されるが、建物ユニット2の規格寸法によって大きさを制限されない特殊な大きさの建物1を構築するような特別の場合などには、建物ユニット2の間に、意図的に上記した設置間隔3が設けられる。
但し、上記した設置間隔3は、無制限に大きく設定できるのではなく、建物1全体の強度や、設置間隔3の部分に設置される部品に対する支持強度などの各種の事項を考慮して、1箇所につき最大で約20cm〜30cm程度とするのが限度とされる。
図2は、建物ユニット2を基礎5の上に載置する状態を示す部分拡大斜視図である。
図2には、上記した鋼製柱6と、鋼製床梁7と、これらの間を接合するための接合用金具8とを有する鉄骨系の建物ユニット2が示されている。また、基礎5の天端5a(上面)からは、アンカーボルト9が上方へ向けて突設されている。このアンカーボルト9は、上記した鋼製床梁7や接合用金具8の下面に形成されたボルト孔2b(アンカーボルト挿通孔)へ挿入されるものである。このアンカーボルト9は、基礎5内に配筋された図示しない基礎鉄筋に、番線などを用いて固縛される。アンカーボルト9は、基礎5の打設時に基礎コンクリートが流動する圧力や、バイブレータ作業による振動の影響を受けるため、充分に高い位置精度を確保するのが難しいものである。
そして、以上のような基本的な構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
まず、図1〜図4を用いて、建物ユニット2の位置決め構造の構成について説明する。
(構成1)
基礎5の上部に建物ユニット2を位置決め可能なユニットガイド21が設けられる。
図3の分解斜視図に示すように(図2も併せて参照)、このユニットガイド21は、基礎5内に埋設可能な軸部22と、基礎5の天端5aから上方へ突出されて、建物ユニット2の下面に形成された位置決め孔2aへ挿入されることにより、建物ユニット2を水平方向に位置決め可能なユニット位置決め用ピン部23とを有している。
上記したユニットガイド21は、基礎5の天端5aから突設されるアンカーボルト9に対して、構造的に切り離した状態で基礎5に設置される。
ここで、ユニットガイド21は、建物ユニット2の位置決めのために、専用に、高い精度で設けられるものである。このユニットガイド21は、アンカーボルト9や基礎5を構成する基礎コンクリートの内部に配筋される基礎鉄筋とは、全く切り離された状態で(或いは、番線などによって連結されることなく)、上下方向へ延びるように設けられる。即ち、ユニットガイド21は、アンカーボルト9から離れた位置に、単独で基礎コンクリート内に埋設される。しかも、このユニットガイド21は、基礎コンクリートの硬化後に設置される。このユニットガイド21のユニット位置決め用ピン部23は、高精度な位置決めができるように、建物ユニット2の位置決め孔2aに対してほとんど遊びができないように構成される。建物ユニット2の位置決め孔2aは、通常、鋼製柱6の底面板などに設けられる。なお、建物ユニット2の鋼製柱6に底面板がない場合には、鋼製柱6の下端開口部そのものが位置決め孔2aとなる。
(構成2)
上記した軸部22と、ユニット位置決め用ピン部23とが、連結部25を介して、着脱自在に連結される。
ここで、連結部25の構造については、各種のものが考えられるが、好ましくは、以下のようにする。
(構成3)
上記した連結部25が、ユニット位置決め用ピン部23に対して軸部22を螺合可能な螺合部26とされる。
ここで、ユニット位置決め用ピン部23は、軸部22よりも大径のものとされる。そして、軸部22が外周にネジ山を形成されたネジ軸とされる。更に、図4に示すように、ユニット位置決め用ピン部23の下面の軸心位置には、軸部22(ネジ軸)を螺合可能なネジ孔27が形成される。ユニット位置決め用ピン部23と、軸部22とは、軸心を一致させた状態で螺合により連結される。
(構成4)
上記したユニット位置決め用ピン部23が、その上部に、建物ユニット2の下面に形成された位置決め孔2aへの挿入を案内可能な先細形状のガイドテーパ部31を有するものとされる。また、上記したユニット位置決め用ピン部23が、その下部に、位置決め孔2aと隙間なく嵌合可能な平行部32を有するものとされる。
この場合、ガイドテーパ部31は、上端部に平坦な面(平坦面31a)を有する円錐台状のものとされる。また、平行部32は、円柱状のものとされる。円錐台状のガイドテーパ部31と円柱状の平行部32とは、互いに軸線が一致するよう設けられる。また、円錐台状のガイドテーパ部31と円柱状の平行部32とは、外周面に段差が生じないように連設される。即ち、連設部分の径が同じものとされる。
(構成5)
上記したユニット位置決め用ピン部23の上端部に、位置合わせ用の溝部35が形成される。
ここで、位置合わせ用の溝部35は、ガイドテーパ部31の上端部の平坦面31aに設けられる。この場合、位置合わせ用の溝部35は、上方から見て、軸心位置で直交する十字状のものとされる。この十字状の溝部35には、外部から目立ち易くなるように、例えば、赤などの塗料を塗布してなる着色部36を設けることができる。
(構成6)
上記した平行部32が、建物ユニット2の位置決め孔2aに対して挿入係止可能な長さ37(係止可能長さ)を有するものとされる。
ここで、平行部32は、位置決め孔2aが設けられる鋼製柱6の底面板の板厚とほぼ等しいか、それよりも、大きい長さ37を有するものとされる。
なお、上記以外の構成として、ユニット位置決め用ピン部23に、その底面と、上面または側面との間に、両者間を連通する抜き孔23aなどを単数または複数設けることができる。また、ユニット位置決め用ピン部23の底面に、中央部から外周側へ向けて(放射状などに)延びる抜き溝23bなどを単数または複数設けることができる。
更に、ユニット位置決め用ピン部23の平行部32の側面に対し、ユニット位置決め用ピン部23と軸部22との螺合状態を解除するための工具を係止するための工具装着用切欠部23cなどを設けることができる。
(構成7)
図1に示すように、基礎5上に、複数の建物ユニット2が、所要の設置間隔3を有して離間状態で設置される場合に、離間配置される各建物ユニット2が上記設置間隔3を有して位置決め可能となるように、基礎5に対して上記ユニットガイド21が、離間配置される各建物ユニット2ごとにそれぞれ設置される。
ここで、ユニットガイド21は、離間配置される各建物ユニット2に対し、少なくとも1個以上設けるようにする。この場合、ユニットガイド21は、連続する設置間隔3に対し、その両端部における、設置間隔3を挟んだ両側の位置に設けられるようにしている。但し、ユニットガイド21は、上記以外の位置に設けることもできる。
次に、図5〜図11により、上記した建物ユニット2位置決め構造を用いた建物ユニット2の位置決め方法の構成について説明する。
なお、図5には、基礎5を打設するための一対の型枠41と、台直しロッドなどと呼ばれる位置出材42とが描かれている。この位置出材42は、ユニットガイド21の軸部22よりも、位置調整代の分だけ径の大きな円柱状のものとされる。
この場合、位置出材42の下端部は、水平で且つ平坦な面とされているが、位置出材42の下端部に下方へ向かって縮径する円錐状などの縮径部を設けることなどもできる。
図7には、地面44に掘削された根切穴45と、根切穴45の底部に敷設された割栗石46の層と、基礎5の周辺に設置された水杭47(垂直材)と、水貫48(水平材)と、水杭47における水貫48の位置に張設された上下2本の水糸49,50(水平出し用糸状部材)とが描かれている。なお、基礎5はベタ基礎とされている。水糸49,50は、上記したユニット位置決め用ピン部23上端部の位置合わせ用の溝部35よりも細いものとされる。そして、位置合わせ用の溝部35の内側に水糸49,50が入ることによって位置出しが行われる。
図8 には、硬化した基礎5から位置出材42を取り出した後にできるガイド設置孔51が描かれている。図9には、ガイド設置孔51へ充填されるグラウト材などの無収縮性充填硬化材52が描かれている。
(構成8)
上記した建物ユニット2の位置決め構造を用いた位置決め方法は、以下のとおりである。
基礎5に、図5〜図11に順に示すように(詳細については後述する)、アンカーボルト9とユニットガイド21とを、互いに離して埋設する。そして、基礎5の上部に建物ユニット2を載置する際に、基礎5の天端5aから上方へ突出されたユニットガイド21のユニット位置決め用ピン部23に、建物ユニット2の下面に形成された位置決め孔2aを嵌合することにより、基礎5に対する建物ユニット2の水平方向の位置決めを行わせる。同時に、アンカーボルト9の基礎5の天端5aから上方へ突出された部分に、建物ユニット2の下面に形成されたボルト締結孔を嵌合する。その後、アンカーボルト9を用いて、建物ユニット2を基礎5に締結固定する。
なお、ユニットガイド21とアンカーボルト9とは、基礎5の天端5aから上方への突出量が多い方が先に嵌合される。
(構成9)
より詳しくは、以下の通りである。
図5、図6に示すように、基礎5を打設する際に、基礎コンクリートに位置出材42を埋設しておく。この際、位置出材42は、上記した建物ユニット2の設置間隔3が正確に出せるように、所要の間隔(設置間隔3+各建物ユニット2の対向面から位置決め孔2aまでの距離)を有して埋設する。なお、図7に示すように、基礎5の周囲には、水杭47や水貫48や上下の水糸49,50が予め設置されているため、これらを基準として位置出材42を設置することができる。
そして、図8(a)(b)に示すように、基礎コンクリートが固まった後に、位置出材42を取り外すことにより、ユニットガイド21を埋設するためのガイド設置孔51を形成する。この場合、ガイド設置孔51の底部は、水平で且つ平坦なものとされているが、上記したように、下方へ向かって縮径する縮径形状となるようにしても良い(図11参照)。
図9(a)(b)に示すように、ガイド設置孔51に無収縮性充填硬化材52を注入して、無収縮性充填硬化材52が硬化するまでの間に、図10(a)(b)に示すように、無収縮性充填硬化材52にユニットガイド21の軸部22を差込む。この場合、無収縮性充填硬化材52は、ユニットガイド21の軸部22の体積分だけ少なめに注入する。無収縮性充填硬化材52が多い場合および少ない場合の量の調整は、軸部22をガイド設置孔51から一端取り除いてから行うようにする。
なお、ユニット位置決め用ピン部23に、抜き孔23aや抜き溝23bなどを設けた場合には、抜き孔23aや抜き溝23bを介して余分な無収縮性充填硬化材52を外部などへ逃がすことができるようになる。また、ガイド設置孔51の底部を上記したような縮径形状とすることにより、縮径形状の内部にある無収縮性充填硬化材52が軸部22の下端部をガイド設置孔51の中心へ向けて押圧するように流動することが考えられるので、軸部22に対する芯出し精度が高まることが期待できる。
更に、無収縮性充填硬化材52が完全に硬化するまでの間に、図11(a)(b)に示すように、ユニット位置決め用ピン部23の上端部に形成した位置合わせ用の溝部35が、基礎5の上方に張設した水糸49,50に合うよう、ユニットガイド21の位置を微調整することによって、ユニットガイド21を建物ユニット2の水平方向の位置決めが可能になるようにする。
<作用効果>この実施例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(作用効果1)
上記したユニットガイド21を用いることにより、基礎5に対して建物ユニット2を簡単確実に位置決めすることが可能となる。この際、図2に示すように、基礎5の天端5aから上方へ突出されたユニット位置決め用ピン部23に、建物ユニット2の下面に形成された位置決め孔2aを嵌合させることで、自然に建物ユニット2の位置決めが行われるようになる。これにより、基礎5にアンカーボルト9のみ設けた場合のように、大型で大重量の建物ユニット2を基礎5の上で水平方向に微調整する位置決め作業をなくすことができる。また、ユニットガイド21をアンカーボルト9から構造的に切り離された状態で基礎5に設置することにより、基礎5の打設時に基礎コンクリートが流動する圧力や、バイブレータ作業による振動の影響を受けることなく、ユニットガイドを精度良く設置することができる。
(作用効果2)
ユニットガイド21を、軸部22と、ユニット位置決め用ピン部23とが、連結部25で着脱自在に連結されたものとすることにより、仮に、ユニット位置決め用ピン部23が正確な位置に設置できなかったような場合であっても、図12に示すように、軸部22からユニット位置決め用ピン部23を取り外すことによって対応することが可能となる。なお、軸部22からユニット位置決め用ピン部23を取り外す場合には、ユニット位置決め用ピン部23を、手や工具で回すようにする。工具を用いる場合、ユニット位置決め用ピン部23に工具装着用切欠部23cなどを設けることによって、より容易に取り外すことができるようになる。また、ユニット位置決め用ピン部23の位置ズレが極く僅かであるような場合には、ユニット位置決め用ピン部23を取り外す代わりに、ユニット位置決め用ピン部23をハンマーなどで軽く叩くことによって、対応することが可能である。
(作用効果3)
軸部22とユニット位置決め用ピン部23との連結部25を螺合部26とすることにより、ユニット位置決め用ピン部23に対して軸部22を簡単且つ確実に着脱することが可能となる。
(作用効果4)
ユニット位置決め用ピン部23に、先細形状のガイドテーパ部31を設けることによって、建物ユニット2の下面に形成された位置決め孔2aを容易且つ確実にユニット位置決め用ピン部23へ嵌合すると共に、スムーズに平行部32の中心へと導くことができる。そして、平行部32が位置決め孔2aと隙間なく嵌合することによって、建物ユニット2を水平方向に対し正確に位置決めすることが可能となる。
(作用効果5)
ユニット位置決め用ピン部23の上端部に形成された溝部35を利用することにより、基礎5に対してユニット位置決め用ピン部23を精度良く設置することが可能となる。
(作用効果6)
ユニットガイド21の平行部32を、建物ユニット2の位置決め孔2aに対して挿入係止可能な長さ37とすることにより、ユニット位置決め用ピン部23と建物ユニット2の位置決め孔2aとの嵌め合いの確実性を向上すると共に、より正確な位置決めを行わせることができる。
(作用効果7)
基礎5上に、複数の建物ユニット2が、所要の設置間隔3を有して離間状態で設置される場合に、基礎5に対してユニットガイド21を、離間配置される各建物ユニット2ごとにそれぞれ所要の間隔を有して設置することにより、建物ユニット2を上記設置間隔3に正確に置決めすることが可能となる。
(作用効果8)
上記した建物ユニット2の位置決め構造を用いた位置決め方法によれば、上記した作用効果1〜作用効果7と同様の作用効果を得ることができる。
(作用効果9)
基礎コンクリートが固まった後に、ガイド設置孔51に無収縮性充填硬化材52を用いてユニットガイド21を取り付けることにより、基礎5の打設作業や基礎コンクリートの硬化収縮の影響などを受けずにユニットガイド21を精度良く設置することが可能となる。また、基礎5を構築する工程への影響も最小限に抑えることができ、工期やコストの増大がない。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
2 建物ユニット
2a 位置決め孔
3 設置間隔
5 基礎
5a 天端
9 アンカーボルト
21 ユニットガイド
22 軸部
23 ユニット位置決め用ピン部
25 連結部
26 螺合部
31 ガイドテーパ部
32 平行部
35 溝部
37 長さ
42 位置出材
51 ガイド設置孔
52 無収縮性充填硬化材
49 水糸
50 水糸

Claims (11)

  1. 基礎の上部に建物ユニットを位置決め可能なユニットガイドが設けられ、
    該ユニットガイドが、基礎内に埋設可能な軸部と、
    基礎の天端から上方へ突出されて、前記建物ユニットの下面に形成された位置決め孔へ挿入されることにより、建物ユニットを水平方向に位置決め可能なユニット位置決め用ピン部とを有し、
    該ユニット位置決め用ピン部が、その底面部と上面または側面との間を連通する抜き孔を有するものとされて、
    前記ユニットガイドが、基礎の天端から突設されるアンカーボルトに対して構造的に切り離された状態で、基礎に設置されるものであることを特徴とする建物ユニット位置決め構造。
  2. 基礎の上部に建物ユニットを位置決め可能なユニットガイドが設けられ、
    該ユニットガイドが、基礎内に埋設可能な軸部と、
    基礎の天端から上方へ突出されて、前記建物ユニットの下面に形成された位置決め孔へ挿入されることにより、建物ユニットを水平方向に位置決め可能なユニット位置決め用ピン部とを有し、
    該ユニット位置決め用ピン部が、その底部に外側へ向かって延びる抜き溝を有するものとされて、
    前記ユニットガイドが、基礎の天端から突設されるアンカーボルトに対して構造的に切り離された状態で、基礎に設置されるものであることを特徴とする建物ユニット位置決め構造。
  3. 前記ユニット位置決め用ピン部が、その側面に切欠部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建物ユニット位置決め構造。
  4. 前記軸部と、前記ユニット位置決め用ピン部とが、連結部を介して、着脱自在に連結されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の建物ユニット位置決め構造。
  5. 前記連結部が、ユニット位置決め用ピン部に対して軸部を螺合可能な螺合部であることを特徴とする請求項記載の建物ユニット位置決め構造。
  6. 前記ユニット位置決め用ピン部が、
    その上部に、前記建物ユニットの下面に形成された位置決め孔への挿入を案内可能な先細形状のガイドテーパ部を有すると共に、
    その下部に、前記位置決め孔と隙間なく嵌合可能な平行部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の建物ユニット位置決め構造。
  7. 前記平行部が、前記位置決め孔に対して挿入係止可能な長さを有することを特徴とする請求項記載の建物ユニット位置決め構造。
  8. 前記ユニット位置決め用ピン部の上端部に、位置合わせ用の溝部が形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の建物ユニット位置決め構造。
  9. 基礎上に、複数の建物ユニットが、所要の設置間隔を有して離間状態で設置される場合に、
    離間配置される各建物ユニットが前記設置間隔を有して位置決め可能となるように、基礎に対して前記ユニットガイドが、離間配置される各建物ユニットごとにそれぞれ設置されることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の建物ユニット位置決め構造。
  10. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の建物ユニット位置決め構造を用いて建物ユニットを位置決めする建物ユニット位置決め方法において、
    基礎に、アンカーボルトとユニットガイドとを、互いに離して埋設し、
    基礎の上部に建物ユニットを載置する際に、
    基礎の天端から上方へ突出されたユニットガイドのユニット位置決め用ピン部に、建物ユニットの下面に形成された位置決め孔を嵌合することにより、基礎に対する建物ユニットの水平方向の位置決めを行わせると共に、
    アンカーボルトの基礎の天端から上方へ突出された部分に、建物ユニットの下面に形成されたボルト締結孔を嵌合し、
    その後、アンカーボルトを用いて、建物ユニットを基礎に締結固定することを特徴とする建物ユニット位置決め方法。
  11. 基礎を打設する際に、基礎コンクリートに位置出材を埋設しておき、
    該基礎コンクリートが固まった後に、位置出材を取り外すことにより、前記ユニットガイドを埋設するガイド設置孔を形成し、
    該ガイド設置孔に無収縮性充填硬化材を注入して、無収縮性充填硬化材が硬化するまでの間に、無収縮性充填硬化材にユニットガイドの軸部を差込むと共に、
    ユニット位置決め用ピン部の上端部に形成した位置合わせ用の溝部が、基礎の上方に張設した水糸に合うように、ユニットガイドの位置を微調整することにより、建物ユニットの水平方向の位置決めが可能となるようにユニットガイドを設置することを特徴とするユニットガイドの設置方法
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