WO2017179194A1 - 機器固定具 - Google Patents
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Abstract
機器固定具は、棒状の第1部材(8)と、第1部材(8)と交差された棒状の第2部材(9)と、第1部材(8)の一端(8a)と他端(8b)および第2部材(9)の一端(9a)と他端(9b)に設けられて、第1部材(8)の延びる方向および第2部材(9)の延びる方向と垂直な方向に延びるアンカーボルト(4,5,6,7)と、第1部材(8)と第2部材(9)との交差部分に設けられて、第1部材(8)と第2部材(9)とを連結させる連結部(40)と、第1部材(8)の一端(8a)または他端(8b)と、第2部材(9)の一端(9a)または他端(9b)とを連結させる第3部材(10)と、を備える。
Description
本発明は、コンクリート基礎にアンカーボルトを立設させて機器の固定に用いられる機器固定具である。
パワーコンディショナーに例示される機器が載置されるコンクリート基礎上には、機器を固定するためのアンカーボルトが立設される。コンクリート基礎上にアンカーボルトを立設させる方式には、打ち込み式、接着式または特許文献1に示す先行埋め込め式が例示される。打ち込み式および接着式では、コンクリートが硬化した後のコンクリート基礎に穴をあけて、その穴にアンカーボルトを差し込んでアンカーボルトが立設される。また、先行埋め込み式では、立設させる位置に予めアンカーボルトを設置しておき、そこに硬化前のコンクリートを流し込み、その後硬化させることで、コンクリート基礎上にアンカーボルトが立設される。
従来の打ち込み式および接着式による方式では、機器に形成された固定用の穴の位置に合わせたテンプレートを用いたり、実際に計測したりしてアンカーボルトを立設させる位置を決め、その位置にコンクリートドリルで穴を形成する必要がある。そのため、コンクリート基礎に穴を形成する手間および時間がかかってしまう。また、穴を形成する位置の計測を誤ってしまう可能性もある。
従来の先行埋め込み式による方式では、硬化前のコンクリートを流し込む前に、テンプレートで位置決めされたアンカーボルトを設置するか、または実際に計測した位置にアンカーボルトを設置する必要がある。この場合、コンクリートの硬化後にテンプレートを取り外す作業が必要になる。また、機器の大きさと同等のテンプレートを取り外したり、移動させたりする作業には手間がかかってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コンクリート基礎にアンカーボルトを立設させる作業の簡単化と時間の短縮化を図ることのできる機器固定具を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる機器固定具は、棒状の第1部材と、第1部材と交差された棒状の第2部材と、第1部材の一端と他端および第2部材の一端と他端に設けられて、第1部材の延びる方向および第2部材の延びる方向と垂直な方向に延びるアンカーボルトと、第1部材と第2部材との交差部分に設けられて、第1部材と第2部材とを連結させる連結部と、第1部材の一端または他端と、第2部材の一端または他端とを連結させる第3部材と、を備える。
本発明にかかる機器固定具は、コンクリート基礎にアンカーボルトを立設させる作業の簡単化と時間の短縮化を図ることができるという効果を奏する。
以下に、本発明の実施の形態にかかる機器固定具を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる機器固定具を用いて機器をコンクリート基礎に固定した状態を示す図である。図2は、実施の形態1においてコンクリート基礎に固定される機器の斜視図である。図3は、実施の形態1においてコンクリート基礎に固定される機器の平面図である。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる機器固定具を用いて機器をコンクリート基礎に固定した状態を示す図である。図2は、実施の形態1においてコンクリート基礎に固定される機器の斜視図である。図3は、実施の形態1においてコンクリート基礎に固定される機器の平面図である。
図1に示すように、パワーコンディショナーに例示される機器1は、コンクリート基礎2上に機器固定具50を用いて固定される。機器固定具50にはアンカーボルト4,5,6,7が設けられており、アンカーボルト4,5,6,7はコンクリート基礎2上に立設されている。また、図2および図3に示すように、機器1にはアンカーボルト4,5,6,7を挿通させる穴11,12,13,14が形成されている。図3に示すように、穴11,12,13,14は、それぞれの中心が平面視において方形形状の頂点となる位置に形成されている。
機器1に形成された穴11,12,13,14に、アンカーボルト4,5,6,7を挿通させ、ナット3をアンカーボルト4,5,6,7にねじ込むことで、図1に示すようにコンクリート基礎2上に機器1が固定される。
次に、機器固定具50の詳細な構成について説明する。図4は、実施の形態1にかかる機器固定具50の斜視図である。図5は、実施の形態1にかかる機器固定具50の平面図である。図6は、実施の形態1にかかる機器固定具50の分解斜視図である。
機器固定具50は、第1部材8と、第1部材8と交差する第2部材9と、第1部材8の端部と第2部材9の端部とを連結させる第3部材10と、第1部材8と第2部材9とを交差部分で連結させる連結部40と、アンカーボルト4,5,6,7とに分解可能となっている。第1部材8、第2部材9および第3部材10は、長方形形状の板部材で形成されており、全体として棒状の形状である。
図6に示すように、第1部材8の一端8aには、アンカーボルト4がねじ込まれるねじ穴81が形成されている。また、第1部材8の他端8bには、アンカーボルト6がねじ込まれるねじ穴82が形成されている。このように、アンカーボルト4,6は第1部材8に対して着脱可能となっている。
ねじ穴81の中心と、ねじ穴82の中心との距離は、図3に示す平面視において方形形状の頂点に形成された穴11,12,13,14のうち、対角に位置する穴の中心同士の距離と等しくなっている。また、第1部材8の一端8aと他端8bとの中間部分には、穴83が形成されている。
第2部材9の一端9aには、アンカーボルト5がねじ込まれるねじ穴91が形成されている。また、第2部材9の他端9bには、アンカーボルト7がねじ込まれるねじ穴92が形成されている。ねじ穴91の中心と、ねじ穴92の中心との距離は、図3に示す平面視において方形形状の頂点に形成された穴11,12,13,14のうち、対角に位置する穴の中心同士の距離と等しくなっている。すなわち、第1部材8におけるねじ穴81の中心とねじ穴82の中心との距離と、第2部材9におけるねじ穴91の中心とねじ穴92の中心との距離とは等しい。また、第2部材9の一端9aと他端9bとの中間部分には、穴93が形成されている。
第3部材10の一端10aには、第1部材8のねじ穴81にねじ込まれたアンカーボルト4を挿通させる穴101が形成されている。第3部材10の他端10bには、第2部材9のねじ穴91にねじ込まれたアンカーボルト5を挿通させる穴102が形成されている。穴101の中心と穴102の中心との距離は、図3に示す平面視において方形形状の頂点に形成された穴11,12,13,14のうち、短辺の両端に位置する穴の中心同士の距離と等しい。
以上のように構成された第1部材8、第2部材9、第3部材10およびアンカーボルト4,5,6,7を以下に示すように組み立てることで機器固定具50が構成される。すなわち、穴83と穴93とが重なるように第1部材8と第2部材9とを交差させた状態で、穴83と穴93とに連結部40を挿通させ、第1部材8と第2部材9とを連結させる。連結部40は、例えばボルトである。ボルトの軸部に図示を省略したナットをねじ込んで、第1部材8と第2部材9との連結を強固なものにしてもよい。この状態において、アンカーボルト4,5,6,7は、第1部材8が延びる方向および第2部材9が延びる方向と垂直な方向に延びる姿勢となる。
また、第1部材8に形成されたねじ穴81,82にアンカーボルト4,6をねじ込む。また、第2部材9に形成されたねじ穴91,92にアンカーボルト5,7をねじ込む。また、第1部材8に形成されたねじ穴81にねじ込まれたアンカーボルト4と、第2部材9に形成されたねじ穴91にねじ込まれたアンカーボルト5とを、第3部材10の穴101,102に挿通させることで、図4および図5に示す機器固定具50が構成される。これは、第3部材10が第1部材8の一端8aと第2部材9の一端9aとを連結させることで、図4および図5に示す機器固定具50が構成されると換言することができる。
第3部材10の穴101,102にアンカーボルト4,5が挿通されることで、アンカーボルト4とアンカーボルト5との距離が固定されて、第1部材8と第2部材9との交差角度が固定される。これにより、アンカーボルト4,5,6,7同士の相対的な位置決めがなされる。より具体的には、平面視におけるアンカーボルト4,5,6,7同士の相対的な位置と、平面視における機器1の穴11,12,13,14同士の相対的な位置が一致する。
次に、機器固定具50を用いて機器1をコンクリート基礎2上に固定する手順について説明する。まず、コンクリート基礎2の外側面を囲む形状で形成された型枠(図示せず)の内側に機器固定具50を配置する。このとき、型枠の内側にはまだコンクリート基礎2は形成されていない。また、後の工程で形成されるコンクリート基礎2の上面よりもアンカーボルト4,5,6,7の先端が突出するように機器固定具50を配置する。
次に、型枠の内側に硬化前のコンクリートを流し込む。流し込んだコンクリートが硬化した後に型枠を取り外すことで、上面にアンカーボルト4,5,6,7が立設されたコンクリート基礎2が形成される。
次に、コンクリート基礎2上に機器1を載置する。機器1を載置する際に、穴11,12,13,14にアンカーボルト4,5,6,7を挿通させる。穴11,12,13,14に挿通されたアンカーボルト4,5,6,7にナット3をねじ込むことで、コンクリート基礎2上に機器1が固定される。
以上説明した機器固定具50によれば、第1部材8等の各部材を組み立てることで、機器1の穴11,12,13,14に合わせた位置にアンカーボルト4,5,6,7を配置することができる。したがって、アンカーボルト4,5,6,7を配置する位置を計測する必要がないため、アンカーボルト4,5,6,7を立設させる作業の簡単化が図られる。
また、第1部材8、第2部材9および第3部材10はコンクリート基礎2の内部に配置されるため、第1部材8、第2部材9および第3部材10を取り外す必要がない。また、コンクリート基礎2の形成時にアンカーボルト4,5,6,7が立設されているため、コンクリート基礎2にアンカーボルト4,5,6,7を立設させるための穴をあける作業が不要となる。したがって、コンクリート基礎2にアンカーボルト4,5,6,7を立設させる作業の簡単化と時間の短縮化を図ることができる。
また、第1部材8、第2部材9、第3部材10、アンカーボルト4,5,6,7が別個の部材となっているため、型枠の内側に鉄筋が組まれている状態であっても、型枠の内側で機器固定具50を組み立てて、アンカーボルト4,5,6,7を立設させることが可能である。
なお、本実施の形態1では、第3部材10が平面視において方形に配置されるアンカーボルト4,5,6,7のうち短辺の両端となる位置に設けられたアンカーボルトを連結させているが、長辺の両端となる位置に設けられたアンカーボルトを連結させてもよい。
図7は、実施の形態1の変形例1にかかる機器固定具50の斜視図である。図7に示すように、第1部材8、第2部材9、第3部材10に山形鋼を用いてもよい。図8は、実施の形態1の変形例2にかかる機器固定具50の斜視図である。図8に示すように、第1部材8、第2部材9、第3部材10に溝形鋼を用いてもよい。図9は、実施の形態1の変形例3にかかる機器固定具50の斜視図である。図9に示すように、第1部材8、第2部材9、第3部材10にH形鋼を用いてもよい。このように、山形鋼、溝形鋼またはH型鋼を用いることで、剛性を維持しながら材料の使用量を減らして、機器固定具50の軽量化および低コスト化を図ることができる。なお、図8および図9に示すように、第1部材8、第2部材9、第3部材10を組み合わせるうえで干渉する部分には切欠が形成される。
図10は、実施の形態1の変形例4にかかる機器固定具50の斜視図である。変形例4では、図4および図5に示した機器固定具50と同様に、第1部材8、第2部材9および第3部材10を板部材で形成しつつ、肉抜き穴15を形成することで、機器固定具50の軽量化およびコンクリートの充填性の向上が図られている。なお、肉抜き穴15を、アンカーボルト4,5,6,7をねじ込むことができるねじ穴とすれば、アンカーボルト4,5,6,7をねじ込む位置を変更することで、穴11,12,13,14の位置が異なる機器1の固定に用いることが可能となる。この場合、形状の異なる複数の機器1で固定用の機器固定部50の共通化を図ることができ、部品種類の低減による製造コストの抑制を図ることができる。
図11は、実施の形態1の変形例5にかかる機器固定具50の斜視図である。変形例5では、第1部材8、第2部材9および第3部材10を山形鋼で形成しつつ、肉抜き穴15を形成することで、機器固定具50の軽量化およびコンクリートの充填性の向上が図られている。なお、肉抜き穴15を、アンカーボルト4,5,6,7をねじ込むことができるねじ穴とすれば、アンカーボルト4,5,6,7をねじ込む位置を変更することで、穴11,12,13,14の位置が異なる機器1の固定に用いることが可能となる。
図12は、実施の形態1の変形例6にかかる機器固定具50の斜視図である。変形例6では、第1部材8、第2部材9および第3部材10を溝形鋼で形成しつつ、肉抜き穴15を形成することで、機器固定具50の軽量化およびコンクリートの充填性の向上が図られている。なお、肉抜き穴15を、アンカーボルト4,5,6,7をねじ込むことができるねじ穴とすれば、アンカーボルト4,5,6,7をねじ込む位置を変更することで、穴11,12,13,14の位置が異なる機器1の固定に用いることが可能となる。
図13は、実施の形態1の変形例7にかかる機器固定具50の斜視図である。変形例7では、第1部材8、第2部材9および第3部材10をH型鋼で形成しつつ、肉抜き穴15を形成することで、機器固定具50の軽量化およびコンクリートの充填性の向上が図られている。なお、肉抜き穴15を、アンカーボルト4,5,6,7をねじ込むことができるねじ穴とすれば、アンカーボルト4,5,6,7をねじ込む位置を変更することで、穴11,12,13,14の位置が異なる機器1の固定に用いることが可能となる。
図14は、実施の形態1の変形例8にかかる機器固定具50の斜視図である。図15は、実施の形態1の変形例8にかかる機器固定具50の平面図である。変形例8では、第1部材8と第2部材9とを連結部41で回転可能に予め連結させている。そのため、コンクリート基礎2を設ける現地で第1部材8と第2部材9とを連結させる作業を省略することができる。連結部41は、穴83,93(図6も参照)に差し込まれて第1部材8と第2部材9とを回転可能に連結させるハトメが例示される。この場合にも、第3部材10で、第1部材8と第2部材9とを連結させることで、アンカーボルト4,5,6,7を適切な位置に配置することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 機器、2 コンクリート基礎、3 ナット、4,5,6,7 アンカーボルト、8 第1部材、8a 一端、8b 他端、9 第2部材、9a 一端、9b 他端、10 第3部材、10a 一端、10b 他端、11,12,13,14 穴、15 肉抜き穴、40,41 連結部、50 機器固定具、81,82 ねじ穴、83 穴、91,92 ねじ穴、93 穴、101,102 穴。
Claims (6)
- 棒状の第1部材と、
前記第1部材と交差された棒状の第2部材と、
前記第1部材の一端と他端および前記第2部材の一端と他端に設けられて、前記第1部材の延びる方向および前記第2部材の延びる方向と垂直な方向に延びるアンカーボルトと、
前記第1部材と前記第2部材との交差部分に設けられて、前記第1部材と前記第2部材とを連結させる連結部と、
前記第1部材の一端または他端と、前記第2部材の一端または他端とを連結させる第3部材と、を備えることを特徴とする機器固定具。 - 前記アンカーボルトは、前記第1部材および前記第2部材に着脱可能とされ、
前記連結部は、ボルトであり、
前記第1部材および前記第2部材には、前記ボルトを貫通させる穴が形成されることを特徴とする請求項1に記載の機器固定具。 - 前記連結部が、前記第1部材と前記第2部材とを回転可能に連結させるハトメであることを特徴とする請求項1に記載の機器固定具。
- 前記第1部材、前記第2部材および前記第3部材は、山形鋼、溝形鋼またはH形鋼で形成されることを特徴とする請求項1に記載の機器固定具。
- 前記第1部材、前記第2部材および前記第3部材には、肉抜き穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の機器固定具。
- 前記肉抜き穴は、前記アンカーボルトをねじ込むことができるねじ穴であることを特徴とする請求項5に記載の機器固定具。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
ENP | Entry into the national phase |
Ref document number: 2018511856 Country of ref document: JP Kind code of ref document: A |
|
NENP | Non-entry into the national phase |
Ref country code: DE |
|
121 | Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application |
Ref document number: 16898654 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |
|
122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
Ref document number: 16898654 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |