JP6027958B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、感光体ドラムを用いた画像形成装置に関し、特に感光体ドラム表面の水分の除去方法に関するものである。
コピー機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を用いる画像形成装置においては、主に粉末の現像剤(以下、トナーという)が使用され、感光体ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像を現像装置内のトナーによって可視化し、そのトナー像を記録媒体上に転写した後、定着処理を行うプロセスが一般的である。感光体ドラムは円筒基材の表面に十〜数十μmの感光層が形成されたものであるが、感光層は構成する主材料により有機感光体、セレン砒素感光体、アモルファスシリコン(以下a−Siと記す)感光体等に分類できる。
有機感光体は比較的安価であるが、磨耗しやすく頻繁に交換する必要がある。また、セレン砒素感光体は有機感光体に比べて長寿命であるが、毒性を有する物質であるため取り扱いが困難であるという欠点を持つ。一方、a−Si感光体は有機感光体に比べて高価であるが、無害な物質で取り扱いが容易であり、高硬度で優れた耐久性(有機感光体の5倍以上)を有しており、長期間使用後も感光体としての特性がほとんど劣化せず高画質が保持できる。そのため、ランニングコストも低く、環境に対する安全性も高い優れた像担持体である。
これらの感光体ドラムを用いた画像形成装置においては、その特性から、使用条件によっては画像がかすれたようになったり、或いは画像の周囲が滲んだようになったりする、いわゆる画像流れが発生しやすいことが知られている。画像流れの発生要因は、帯電装置を用いて感光体ドラム表面の帯電を行うと、帯電装置の放電によりオゾンが発生する。このオゾンにより空気中の成分が分解され、NOxやSOx等のイオン生成物が生成される。このイオン生成物は水溶性であることにより、感光体ドラムに付着し、感光体ドラム表面の0.1μm程度の粗さ構造内に入り込むために、汎用機で使用されるクリーニングシステムでは取り除くことができず、さらに、これらが大気中の水分を取り込むことで感光体ドラム表面の抵抗が低下する。これにより、感光体ドラム表面に形成された静電潜像のエッジ部で電位の横流れが起こり、その結果、画像流れを生じることがある。この現象は、特にブレード等による表面磨耗が少なく、感光体表面の分子構造が水分を吸着しやすいa−Si感光体において顕著である。
このような画像流れの発生を防止する方法は、従来種々提案されており、例えば、感光体ドラム内部や、感光体ドラムに当接している摺擦部材の内部に発熱体(ヒーター)を設けて、機内の温湿度センサーで検知した温度、湿度により発熱体を制御して加熱し、感光体ドラム表面に付着している水分を蒸発させて、画像流れの発生を防止する方法が知られている。
しかし、感光体ドラムの内部にヒーターを配置する方法では、ヒーターと電源との接続には摺動電極を用いる必要がある。そのため、ヒーターと電源とを接続する摺動部が存在することで、感光体ドラムの総回転時間が長くなってくると、摺動部で接点不良を起こすという問題があった。また、省エネや環境対応の必要性が高まる昨今、待機時や通常印字時における消費電力の低減が強く求められている。特に、タンデム式のフルカラー画像形成装置のように複数のドラムユニットを有するものでは、その消費電力は大きく、ヒーターを搭載することは望ましくない。カセットヒーターや定着装置周囲の熱を感光体ドラム周辺に送る方法等もあるが、周辺の現像器等も加熱されてしまい効率的ではない。
そこで、特許文献1には、直流電圧のみからなる帯電用電圧、若しくは画像形成時よりも低い交流電圧を直流電圧に重畳してなる帯電用電圧を印加する弱帯電期間を、正規の帯電期間の開始前、終了後、または複数の正規の帯電期間の間の所定期間に設定することで、画像形成時以外の帯電バイアスの印加による放電生成物の発生を抑制する画像形成装置が開示されている。
また、特許文献2には、クリーニングブレードにより感光体ドラム表面から水分を除去する第1水分除去工程と、現像ローラー上のトナーを感光体ドラム側に搬送して感光体ドラム表面の水分をトナーに吸着させ、トナーと共に除去する第2水分除去工程と、帯電ローラーに電圧を印加して帯電ローラー及び感光体ドラム表面の水分を除去する第3水分除去工程を順次行う水分除去モードを実行可能な画像形成装置が開示されている。
特開2007−94354号公報 特開2012−141541号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、放電生成物の発生は抑制できるものの、感光体ドラム表面の水分を除去するものではない。そのため、温湿度等の環境条件に応じて感光体ドラム表面の研磨時間を長くとるなどの対策が必要となっていた。一方、特許文献2の方法では、第2水分除去工程において一定量以上のトナーを感光体ドラムに強制的に供給する必要があり、印字動作以外でのトナー消費量が増加してしまう。また、第1〜第3水分除去工程を順次行う必要があるため水分の除去に時間を要するという問題点もあった。
本発明は、上記問題点に鑑み、像担持体表面の水分を短時間で効率良く除去できる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、像担持体と、導電部材と、バイアス印加手段と、制御手段と、を備え、像担持体を回転させて像担持体表面に画像形成を行う画像形成装置である。像担持体は、外周面に感光層が形成される。導電部材は、像担持体の内周面に接触するように配置され、誘電性を有する。バイアス印加手段は、導電部材に交流バイアスを含むバイアスを印加する。制御手段は、バイアス印加手段を制御する。画像形成装置は、導電部材と像担持体との間の放電開始電圧の2倍以上のピークツーピーク値を有する交流バイアスを導電部材に印加して像担持体表面を昇温する昇温モードを実行可能である。
本発明の第1の構成によれば、像担持体の内周面に接触する導電部材へ、導電部材と像担持体との間の放電開始電圧の2倍以上のピークツーピーク値を有する交流バイアスを含むバイアスを印加することにより、像担持体自体が昇温するので、像担持体の内部や外部にヒーターを配置する方法に比べて、像担持体周辺の雰囲気(空気)など余分なものまで加熱するエネルギーが不要である。従って、像担持体表面の水分を短時間で効率良く除去することができ、長期間に亘って画像流れの発生を効果的に防止することができる。また、導電部材は感光層が形成されていない像担持体の内周面に接触するため、導電部材へのバイアス印加による感光層の静電破壊や画像不良の発生も抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るカラープリンター100の全体構成を示す概略断面図 図1における画像形成部Pa周辺の部分拡大図 図2における感光体ドラム1aの端部周辺を軸方向と垂直な方向に切断した側面断面図 感光体ドラム1aを軸方向に沿って切断した側面断面図 第1実施形態のカラープリンター100の制御経路を示すブロック図 導電ローラー30への交流バイアスの印加によって感光体ドラム1a〜1dが昇温する原理を説明するための等価回路を示す図 感光体ドラム1a〜1dを印字動作中と同一線速で回転駆動させた状態と、感光体ドラム1a〜1dを印字動作中の1/2の線速で回転駆動させた状態と、感光体ドラム1a〜1dを停止させた状態とで昇温モードを実行したときの感光体ドラム1a〜1dの昇温量を示すグラフ 導電ローラー30に印加する交流バイアスの周波数fを変化させて昇温モードを実行したときの感光体ドラム1a〜1dの昇温量を示すグラフ 導電ローラー30に印加する交流バイアスの周波数f、及びVppを変化させて昇温モードを実行したときの感光体ドラム1a〜1dの昇温量を示すグラフ 導電ローラー30に印加する交流バイアスのVppを増加させたときの放電電流の推移を示すグラフ 導電ローラー30に印加する交流バイアスの周波数fを3000Hz、Vppを1600Vに固定し、直流バイアスVdcを0、350V、500Vの3段階に変化させたときの感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量の変化を示すグラフ 導電ローラー30に印加する交流バイアスの周波数fを3000Hz、Vppを1600Vに固定し、直流バイアスVdcを0、350V、500Vの3段階に変化させたときの耐久印字後の導電ローラー30の体積抵抗値の変化を示すグラフ 本発明の第4実施形態に係るカラープリンター100における、感光体ドラム1aの端部周辺を軸方向と垂直な方向に切断した側面断面図 第4実施形態のカラープリンター100における、感光体ドラム1aを軸方向に沿って切断した側面断面図 第4実施形態のカラープリンター100における、感光体ドラム1aを軸方向に沿って切断した側面断面図であり、感光体ドラム1a内に2本の導電ローラー30を対向配置した例を示す図 第5実施形態のカラープリンター100における、感光体ドラム1aの端部周辺を軸方向と垂直な方向に切断した側面断面図であり、感光体ドラム1a内に3本の導電ローラー30を等間隔で配置した例を示す図 本発明の第6実施形態に係るカラープリンター100における、感光体ドラム1aの端部周辺を軸方向と垂直な方向に切断した側面断面図 第6実施形態のカラープリンター100に用いられる感光体ドラム1aの積層構造を示す断面拡大図
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るカラープリンター100の構成を示す概略図である。カラープリンター100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
これらの画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、ここではアルミ製のドラム基材の外周面にa−Si感光層が形成されたa−Si感光体が用いられている。さらに駆動手段(図示せず)により図1において時計回り方向に回転する中間転写ベルト8が各画像形成部Pa〜Pdに隣接して設けられている。これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム1a〜1dに当接しながら移動する中間転写ベルト8上に順次一次転写されて重畳された後、二次転写ローラー9の作用によって記録媒体の一例としての転写紙P上に二次転写され、さらに、定着部7において転写紙P上に定着された後、装置本体より排出される。例えば感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回り方向に回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
トナー像が転写される転写紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラー12a及びレジストローラー対12bを介して二次転写ローラー9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが主に用いられる。また、感光体ドラム1aに対し中間転写ベルト8の回転方向上流側には中間転写ベルト8を挟んでテンションローラー11に対向するベルトクリーニングユニット19が配置されている。
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電装置2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング装置5a〜5dが設けられている。
以下、図2乃至図4を用いて画像形成部Paについて詳細に説明するが、画像形成部Pb〜Pdについても基本的に同様の構成であるため説明を省略する。図2に示すように、感光体ドラム1aの周囲には、ドラム回転方向(図1の反時計回り方向)に沿って帯電器2a、現像装置3a、クリーニング装置5aが配設され、中間転写ベルト8を挟んで一次転写ローラー6aが配置されている。
帯電装置2aは、感光体ドラム1aに接触してドラム表面に帯電バイアスを印加する帯電ローラー22と、帯電ローラー22をクリーニングするための帯電クリーニングローラー23とを有している。帯電ローラー22は、金属製のシャフトの外周面に、エピクロルヒドリンゴム等の導電性材料で形成されたローラー体が形成された構成である。
現像装置3aは、2本の攪拌搬送スクリュー24と、磁気ローラー25と、現像ローラー26とを有しており、現像ローラー26にトナーと同極性(正)の現像バイアスを印加してドラム表面にトナーを飛翔させる。
クリーニング装置5aは、クリーニングローラー27、クリーニングブレード28、及び回収スクリュー29を有している。クリーニングローラー27は感光体ドラム1aに所定の圧力で圧接されており、図示しない駆動手段により感光体ドラム1aとの当接面において同一方向に回転駆動されるが、その周速は感光体ドラム1aの周速よりも速く(ここでは1.2倍)制御されている。クリーニングローラー27としては、例えば金属シャフトの周囲にローラー体としてEPDMゴム製でアスカC硬度55°の発泡体層を形成した構造が挙げられる。ローラー体の材質としてはEPDMゴムに限定されず、他の材質のゴムや発泡ゴム体であっても良く、アスカC硬度が10〜90°の範囲のものが好適に使用される。
感光体ドラム1a表面の、クリーニングローラー27との当接面よりも回転方向下流側には、クリーニングブレード28が感光体ドラム1aに当接した状態で固定されている。クリーニングブレード28としては、例えばJIS硬度が78°のポリウレタンゴム製のブレードが用いられ、その当接点において感光体接線方向に対し所定の角度で取り付けられている。なお、クリーニングブレード28の材質及び硬度、寸法、感光体ドラム1aへの食い込み量及び圧接力等は、感光体ドラム1aの仕様に応じて適宜設定される。
クリーニングローラー27及びクリーニングブレード28によって感光体ドラム1a表面から除去された残留トナーは、回収スクリュー29の回転に伴ってクリーニング装置5aの外部に排出され、トナー回収容器(図示せず)に搬送されて貯留される。本発明に用いられるトナーとしては、トナー粒子表面に研磨剤としてシリカ、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、アルミナ等が埋め込まれて表面に一部突出するように保持されたものや、研磨剤がトナー表面に静電的に付着しているものが用いられる。
感光体ドラム1aの内部には導電ローラー30が配置されている。図3に示すように、導電ローラー30は、金属製のシャフト30aの外周面に、EPDMゴム等の導電性材料から成るローラー体30bが形成された構成である。シャフト30aは感光体ドラム1aの両端部に装着されるフランジ31に固定され、感光体ドラム1aの回転軸32と共に回転するガイド部材33に回転可能に支持されており、ローラー体30bは感光体ドラム1aの内周面に形成された絶縁層35に当接している。
絶縁層35は、例えばドラム基材の内周面をアルマイト処理することにより形成されたアルマイト層である。なお、アルマイト層に代えて、感光体ドラム1aの内周面に絶縁性樹脂をコーティングしたり、絶縁性樹脂製のシートを貼り付けたりすることにより絶縁層35を形成することもできる。絶縁性樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。絶縁層35の抵抗値としては1010Ω以上が好ましい。
感光体ドラム1aが反時計回り方向に回転すると、フランジ31に固定されたガイド部材33も反時計回り方向に回転する。これにより、導電ローラー30は時計回り方向に自転しながら感光体ドラム1aの内周面に沿って回転軸32の周りを反時計回り方向に公転する。導電ローラー30には昇温バイアス電源45(図5参照)が接続されており、交流バイアスを含むバイアスを印加可能となっている。
ユーザーにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電装置2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dは、感光体ドラム1a〜1dに対向配置された現像ローラーを備え、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各色のトナーを含む二成分現像剤が所定量充填されている。このトナーは、現像装置3a〜3dの現像ローラー26により感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
そして、一次転写ローラー6a〜6dにより一次転写ローラー6a〜6dと感光体ドラム1a〜1dとの間に所定の転写電圧で電界が付与され、感光体ドラム1a〜1d上のイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング装置5a〜5dにより除去され、除電ランプ(図示せず)によって残留電荷が除去される。
中間転写ベルト8は、従動ローラー10、駆動ローラー11を含む複数の懸架ローラーに掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラー11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回り方向に回転を開始すると、転写紙Pがレジストローラー対12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラー9へ搬送され、中間転写ベルト8と二次転写ローラー9とのニップ部(二次転写ニップ部)において転写紙P上にフルカラー画像が二次転写される。トナー像が転写された転写紙Pは定着部7へと搬送される。
定着部7に搬送された転写紙Pは、定着ローラー対13のニップ部(定着ニップ部)を通過する際に加熱及び加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。転写紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラー対15によって排出トレイ17に排出される。
一方、転写紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部7を通過した転写紙Pの一部を一旦排出ローラー対15から装置外部にまで突出させる。その後、転写紙Pは排出ローラー対15を逆回転させることにより分岐部14で反転搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態でレジストローラー対12bに再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラー9により転写紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部7に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
次に、本発明の画像形成装置の制御経路について説明する。図5は、本発明の第1実施形態のカラープリンター100に用いられる制御手段の一実施形態を説明するためのブロック図である。なお、カラープリンター100を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、カラープリンター100全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分について重点的に説明する。
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き自在の記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、カウンター95、カラープリンター100内の各装置に制御信号を送信したり操作部50からの入力信号を受信したりする複数のI/F(インターフェイス)96を少なくとも備えている。また、制御部90は、カラープリンター100本体内部の任意の場所に配置可能である。
ROM92には、カラープリンター100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、カラープリンター100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、カラープリンター100の制御途中で発生した必要なデータや、カラープリンター100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。カウンター95は、印字枚数をカウントする。なお、カウンター95を別途設けなくても、例えばRAM93で印字枚数を記憶するようにしてもよい。
また、制御部90は、カラープリンター100における各部分、装置に対し、CPU91からI/F96を通じて制御信号を送信する。また、各部分、装置からその状態を示す信号や、入力信号がI/F96を通じてCPU91に送信される。本実施形態における制御部90が制御する各部分、装置としては、例えば、画像形成部Pa〜Pd、露光ユニット4、一次転写ローラー6a〜6d、定着部7、二次転写ローラー9、画像入力部40、バイアス制御回路41、操作部50等が挙げられる。
画像入力部40は、パーソナルコンピューター等からカラープリンター100に送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部40より入力された画像信号はデジタル信号に変換された後、一時記憶部94に送出される。
バイアス制御回路41は、帯電バイアス電源42、現像バイアス電源43、転写バイアス電源44、及び昇温バイアス電源45と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源42〜45を作動させるものである。これらの各電源42〜45は、バイアス制御回路41からの制御信号によって、帯電バイアス電源42は帯電装置2a〜2d内の帯電ローラー22に、現像バイアス電源43は現像装置3a〜3d内の磁気ローラー27及び現像ローラー29に、転写バイアス電源44は一次転写ローラー6a〜6d及び二次転写ローラー9に、昇温バイアス電源45は感光体ドラム1a〜1d内の導電ローラー30に、それぞれ所定のバイアスを印加する。
なお、ここでは導電ローラー30にバイアスを印加するための昇温バイアス電源45を設けているが、昇温バイアス電源45を設けずに、例えば帯電ローラー22にバイアスを印加する帯電バイアス電源42を用いて導電ローラー30にバイアスを印加することも可能である。
操作部50には、液晶表示部51、各種の状態を示すLED52が設けられており、カラープリンター100の状態を示したり、画像形成状況や印字部数を表示したりするようになっている。カラープリンター100の各種設定はパーソナルコンピューターのプリンタードライバーから行われる。
その他、操作部50には、画像形成を中止する際等に使用するストップ/クリアボタン、カラープリンター100の各種設定をデフォルト状態にする際に使用するリセットボタン等が設けられている。
機内温度センサー97aは、カラープリンター100内部の温度、特に感光体ドラム1a〜1dの表面若しくは周辺の温度を検知するものであり、画像形成部Pa〜Pdの近傍に配置される。機外温度センサー97bは、カラープリンター100外部の温度を検知するものであり、機外湿度センサー98は、カラープリンター100外部の湿度を検知するものである。機外温度センサー97b、機外湿度センサー98は、例えば発熱部分の影響を受けにくい図1の用紙カセット16側方の吸気ダクト(図示せず)近辺に設置されるが、カラープリンター100外部の温度或いは湿度を正確に検出可能な他の場所に設置することもできる。
本実施形態のカラープリンター100は、感光体ドラム1a〜1dの内周面に接触する導電ローラー30に交流(AC)バイアスを含むバイアスを印加して感光体ドラム1a〜1dの表面を昇温させる昇温モードを実行可能としている。
導電ローラー30を構成する金属製のシャフト30aとエピクロルヒドリンゴム等の導電性材料で形成されたローラー体30bとは電気抵抗の差が大きい。そのため、導電ローラー30に交流バイアスを印加することで、シャフト30aとローラー体30bとの間、或いはローラー体30bの内部で発熱が生じる。導電ローラー30で発生した熱は感光体ドラム1a〜1dに伝導され、感光体ドラム1a〜1dの表面を昇温させる。
また、感光体ドラム1a〜1dの表面が昇温する原理については以下のようも考えられる。導電ローラー30及び感光体ドラム1a〜1dは誘電体である。これらの関係は、図6に示すようなコンデンサーと抵抗の等価回路で表される。誘電体に電界を印加すると、誘電体内部に存在する電子やイオンなどが分極して正負の極性双極子が電界の方向に向きを揃えようとする。1秒間に何百万回も極性が入れ替わる数Hz〜数百MHzの高周波交流の電界中では、電界の反転に追従しようとする双極子の激しい運動による摩擦が発熱を生みだす。
例えば、図6のような感光体ドラム1a〜1dと導電ローラー30の等価回路において、印加する交流バイアスをE、周波数をf、系全体の抵抗をR、静電容量をCとすると、印加バイアスEと同位相であるIrについて、P=E×Irの発熱が起こる。
ここで角周波数ω=2πf、|Ir(jω)|/|Ic(jω)|=tanδとおくと、tanδ=1/(2πf・CR)、1/R=2πf・C・tanδとなる。従って、発熱する電力P=E・|Ir(jω)|=E^2/R=E^2・(2πf・C・tanδ)となる。このことより、昇温は印加バイアスEの2乗、周波数f、静電容量Cに比例するといえる。
この構成により、感光体ドラム1a〜1d自体が昇温するので、感光体ドラム1a〜1dの内部や外部にヒーターを配置する方法に比べて、感光体ドラム1a〜1d周辺の雰囲気(空気)など余分なものまで加熱するエネルギーが不要であり、効率的な昇温が可能となる。なお、導電ローラー30に印加するバイアスが直流(DC)バイアスである場合は昇温効果がないか、或いは極めて小さいため、交流バイアスを印加する必要がある。
ここで、感光体ドラム1a〜1dの表面に接触する帯電ローラー22に交流バイアスを含むバイアスを印加して感光体ドラム1a〜1dを昇温させることも可能であるが、感光体ドラム1a〜1dの表面には感光層が形成されている。そのため、帯電ローラー22に過度な交流バイアスを印加すると、放電電荷の授受による感光層の静電破壊(絶縁破壊)が進行し、色点や色筋などの画像不良を引き起こしてしまうおそれがある。本発明のカラープリンター100では、感光体ドラム1a〜1dの内周面に接触する導電ローラー30にバイアスを印加するため、感光体ドラム1a〜1dの表面に形成された感光層への悪影響を抑制しつつ、感光体ドラム1a〜1dの昇温を行うことができる。
さらに、本実施形態では感光体ドラム1a〜1dの内周面に絶縁層35が形成されている。そのため、感光体ドラム1a〜1dの内周面と導電ローラー30との間に放電が発生せず、感光体ドラム1a〜1d表面の感光層の静電破壊を発生させずに感光体ドラム1a〜1dの昇温を行うことができる。従って、色点や色筋などの画像不良が発生するおそれもなくなる。
昇温モードを実行するタイミングとしては、非画像形成時、例えば、カラープリンター100を電源オフ状態やスリープ(省電力)モードから印字開始状態まで立ち上げる際が好ましい。カラープリンター100が電源オフ状態やスリープモードにある場合、感光体ドラム1a〜1d周辺の温度は室温まで低下しており、感光体ドラム1a〜1dの結露によって画像流れが発生し易い条件になっているため、このタイミングで昇温モードを実行することで画像流れを効果的に抑制可能となる。
また、低温高湿環境下のように、特に画像流れが発生し易い条件においては、画像形成時にも昇温モードを継続することも可能である。図3及び図4に示したように、感光体ドラム1a〜1dの内周面には絶縁層35が形成されているため、画像形成中に導電ローラー30へバイアスを印加しても感光体ドラム1a〜1d表面の静電画像やトナー像に影響を及ぼすおそれはない。
次に、感光体ドラム1a〜1dの回転駆動の有無と感光体ドラム1a〜1dの昇温効果との関係について調査した。図1に示したようなタンデム型のカラープリンター100において、感光体ドラム1a〜1dとして外径30mm、厚さ2mmのアルミ素管の表面にa−Si感光層を積層し、内周面にアルマイト層から成る絶縁層35を形成したa−Si感光体を用い、感光体ドラム1a〜1dの内周面に外径12mm、肉厚2mmの導電ローラー30を接触させた。このときの感光体ドラム−導電ローラー系全体の静電容量Cは600pF、抵抗Rは1.3MΩであった。
また、昇温モード中に導電ローラー30に印加する帯電バイアスとして、350Vの直流バイアス(Vdc)に、ピークツーピーク値(Vpp)=1600Vの交流バイアスを重畳したバイアスを設定した。
そして、28℃、80%RHの環境下、感光体ドラム1a〜1dを印字動作中と同一線速(157mm/sec)で回転駆動させた状態と、感光体ドラム1a〜1dを印字動作中の1/2の線速(78.5mm/sec)で回転駆動させた状態と、感光体ドラム1a〜1dを停止させた状態とで昇温モードを実行したときの、感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量の変化を測定した。結果を図7に示す。
図7に示すように、感光体ドラム1a〜1dを停止させた状態で昇温モードを実行した場合(図7の太線)は、感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量は5分間で4.0deg以上であった。一方、感光体ドラム1a〜1dを印字動作中の1/2の線速で回転させた状態で昇温モードを実行した場合(図7の破線)は、感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量は5分間で2.5degであり、感光体ドラム1a〜1dを印字動作中と同一線速で回転させた状態で昇温モードを実行した場合(図7の実線)は、感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量は5分間で1.5degであった。これは、感光体ドラム1a〜1dを回転させながら導電ローラー30に交流バイアスを印加すると、感光体ドラム1a〜1d周りに発生する気流により感光体ドラム1a〜1dが冷却されてしまい昇温効率が低下するためであると考えられる。
また、導電ローラー30は、感光層が形成された感光体ドラムの表面(外周面)ではなく、絶縁層35が形成された内周面に接触している。そのため、感光体ドラム1a〜1dの回転を停止した状態で導電ローラー30に交流バイアスを印加しても、導電ローラー30に接触する部分に放電が集中することによる画像不良は発生しない。従って、感光体ドラム1a〜1dの回転を停止した状態で昇温モードを実行することが好ましい。
次に、導電ローラー30に印加する交流バイアスのファクターと感光体ドラム1a〜1dの昇温効果との関係について調査した。カラープリンター100の感光体ドラム1a〜1d、導電ローラー30の仕様は上記と同様とした。また、昇温モード中及び印字動作中に導電ローラー30に印加する帯電バイアスも上記と同様とした。
そして、28℃、80%RHの環境下、感光体ドラム1a〜1dを停止させた状態で昇温モードを実行し、導電ローラー30に印加する交流バイアスの周波数fを2400〜5000Hzの範囲で変化させたときの感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量の変化を測定した。結果を図8に示す。なお、図8中、周波数fが2400Hzの昇温量を実線で、周波数fが3000Hzの昇温量を破線で、周波数fが4000Hzの昇温量を点線で、周波数fが5000Hzの昇温量を太線でそれぞれ示す。
図8から明らかなように、感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量は導電ローラー30に印加する交流バイアスの周波数fが高くなるほど大きくなる。画像流れの発生しない相対湿度は70%以下であることが知られており、28℃、80%RH環境下で相対湿度を70%以下に下げるためには、感光体ドラム1a〜1dの表面温度を30.2℃以上に昇温する必要がある。
そこで、昇温量の目標値を(30.2−28.0)=2.2(deg)と設定すると、昇温の所要時間は、図6から周波数fが5000Hzのとき2.8分、4000Hzのとき4.2分、3000Hz以下のとき5分以上であることがわかる。通常、カラープリンター100のウォームアップの所要時間は5分程度に設定されるため、28℃、80%RH環境下では周波数fを4000Hz以上とすることで感光体ドラム1a〜1dの表面温度をウォームアップの所要時間内に画像流れの発生しない温度まで昇温させることができる。
また、画像流れの防止に必要な感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量は、カラープリンター100の周囲環境(温湿度)によって変化する。そのため、予め周囲環境に対応した最適なバイアス印加時間を設定した環境補正テーブルをROM92(或いはRAM93)に記憶しておき、昇温モード実行時には感光体ドラム1a〜1d表面の水分を除去するのに必要最低限の時間だけ交流バイアスの印加を継続することにより、ユーザーの待ち時間を極力短縮して画像形成効率を最大限に高めることができる。
次に、導電ローラー30に印加する適切な交流バイアスのピークツーピーク値(Vpp)を設定するために、図7と同様の試験条件で、導電ローラー30に印加する交流バイアスの周波数fを3000Hzと5000Hzに変化させるとともに、Vppを1000〜1600Vの範囲で変化させたときの感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量の変化を測定した。結果を図9に示す。なお、図9中、周波数fを3000Hzとし、Vppを1000Vとしたときの昇温量を実線、1200Vとしたときの昇温量を点線、1600Vとしたときの昇温量を破線で示す。また、周波数fを5000Hzとし、Vppを1200Vとしたときの昇温量を一点鎖線で、1600Vとしたときの昇温量を太線で示す。
図9から明らかなように、導電ローラー30に印加する交流バイアスのVppによって感光体ドラム1a〜1d表面の昇温特性は変化し、Vppが1200Vの交流バイアスを印加することで、Vppが1600Vの交流バイアスを印加した場合と同様の昇温効果を得ることができる。一方、Vppが1000Vの交流バイアスを印加した場合、昇温効果はほとんど現れていないことがわかる。このとき、昇温効果が認められた1200VのVppは、導電ローラー30と感光体ドラム1a〜1dとの間の放電開始電圧Vthの2倍となっている。
なお、本明細書中でいう「放電開始電圧」とは、導電ローラー30に直流バイアスを印加し、直流バイアスの電圧値を徐々に増加させたとき、導電ローラー30と感光体ドラム1a〜1dとの間に放電が発生する電圧値を指すものとする。
即ち、放電開始電圧Vthの2倍以上のVppを有する交流バイアスを導電ローラー30に印加する交流バイアス値として設定することによって、感光体ドラム1a〜1dの昇温を行うことができる。特に、交流バイアスのVppを放電開始電圧Vthの2倍に設定することで、安定した放電状態を維持しながら感光体ドラム1a〜1dの昇温を行うことができる。その結果、過度な電圧を印加することによる導電ローラー30へのダメージを最小限に抑えつつ、画像流れの発生を効果的に抑制することができる。
以上の結果をまとめると、昇温モードの実行時に、導電ローラー30と感光体ドラム1a〜1dとの間の放電開始電圧Vthの2倍以上のVppを有する交流バイアスを導電ローラー30に印加する必要があり、なるべく高い周波数を有する交流バイアスを印加すればより好ましい。
ここで、放電開始電圧Vthは、カラープリンター100の設置環境や導電ローラー30の抵抗等によっても変化するため、感光体ドラム1a〜1dの昇温効率を一定に保つために、所定期間毎に放電開始電圧Vthを測定し、測定された放電開始電圧Vthに基づいて導電ローラー30に印加する交流バイアスのVppを決定することが好ましい。また、Vppが同じであっても、周波数fが大きいほど感光体ドラム1a〜1dの昇温効果は高くなるため、周波数fを高めに設定して昇温時間(交流バイアス印加時間)を短縮し、導電ローラー30のダメージを低減することが好ましい。
放電開始電圧Vthは、例えば次のような方法によって測定される。交流バイアスのVppを増加させながら放電電流を測定すると、図10に示すように、放電電流はVppに比例して増加し、所定のVppまで達すると増加が止まり、放電電流値はほぼ一定値を示す。この放電電流の回折点となるVppが、放電開始電圧Vthの2倍となる。図10に示したような傾向は、放電電流値だけでなく、感光体ドラム1a〜1dの表面電位等でも同様の傾向を示すため、感光体ドラム1a〜1dの表面電位の変化に基づいて放電開始電圧Vthを測定することもできる。
また、帯電ローラー22のように印字動作中にバイアスを印加して使用する導電部材に印字動作中以外においてもバイアスを印加すると、導電部材の劣化が促進され、耐用期間を縮めるおそれがあるが、導電ローラー30のように印字動作中にバイアスを印加しない部材を用いると、バイアスの印加による耐用期間の短縮を考慮する必要がなくなる。
ところで、導電ローラー30は、金属製のシャフト30aに導電性材料で形成されたローラー体30bを接着剤で固定している場合が多く、高周波数の交流バイアスを印加すると接着剤が部分的に剥れるおそれがある。そこで、シャフト30aとローラー体30bとの固定に接着剤を用いていない導電ローラー30を用いるようにすれば、高周波数の交流バイアスを印加したときにローラー体30bとシャフト30aが剥れることなく、短時間で感光体ドラム1a〜1dを昇温させることができる。接着剤を用いずにシャフト30aとローラー体30bとを固定する方法としては、例えばローラー体30bにシャフト30aを圧入固定する方法が挙げられる。
次に、本発明の第2実施形態に係るカラープリンター100について説明する。カラープリンター100の構成や制御経路については図1〜図5に示した第1実施形態と同様である。本実施形態のカラープリンター100は、昇温モードの実行時に、導電ローラー30と感光体ドラム1a〜1dとの間で放電が発生しない高周波数の交流バイアスを導電ローラー30に印加する。
導電ローラー30のローラー体30bを構成する導電性材料にはイオン導電剤が使用されており、交流バイアスの周波数fをある一定以上の高周波数に設定すると、導電性材料中のイオンが周波数fに追従して振動できなくなり、放電が発生しなくなる。
交流バイアスの周波数fを4kHz〜10kHzまで変化させたときに感光体ドラム1a〜1d表面が目標温度(ここでは30.2℃)に到達するまでの時間と、交流バイアスを所定時間印加したときの導電ローラー30へのダメージとの関係を表1に示す。表1において、導電ローラー30へのダメージは、導電ローラー30の表面を目視により観察し、ダメージが実用上問題のあるレベルを×、ダメージは認められるが実用上問題のないレベルを△、ダメージが認められないレベルを○とした。
Figure 0006027958
表1に示すように、周波数fが高くなるにつれて感光体ドラム1a〜1d表面の昇温スピードは速くなり、8kHz以上になると導電ローラー30へのダメージも低減されることが確認された。
そこで、本実施形態では、上記の周波数特性を利用して、導電ローラー30と感光体ドラム1a〜1dとの間で放電が発生しない高周波数の交流バイアスを導電ローラー30に印加することによって、電子やイオンの振動のみを引き起こして感光体ドラム1a〜1dの昇温を行うことができる。その結果、導電ローラー30へのダメージを最小限に抑えつつ、画像流れの発生を効果的に抑制することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係るカラープリンター100について説明する。カラープリンター100の構成や制御経路については図1〜図5に示した第1実施形態と同様である。本実施形態のカラープリンター100は、昇温モードの実行時に、交流バイアスに加えて、導電ローラー30と感光体ドラム1a〜1dとの間の放電開始電圧Vth以下の直流バイアスを導電ローラー30に印加する。
図11及び図12は、それぞれ導電ローラー30に印加する交流バイアスの周波数fを3000Hz、Vppを1600Vに固定し、直流バイアスVdcを0、350V、500Vの3段階に変化させたときの感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量の変化、及び耐久印字後の導電ローラー30の体積抵抗値の変化を示すグラフである。その他の試験条件は図7及び図8と同様とした。
図11に示すように、感光体ドラム1a〜1d表面の昇温量は、交流バイアスの周波数f、Vppが一定であれば、直流バイアスVdcに係わらずほぼ一定であることが確認された。昇温量の目標値を(30.2−28.0)=2.2(deg)と設定すると、昇温の所要時間は直流バイアスVdcが0、350V、500Vのいずれの場合であっても約6分であることがわかる。
また、図12に示すように、直流バイアスVdcが高くなるにつれて耐久印字後の導電ローラー30の体積抵抗値は上昇し、直流バイアスVdcを0とした場合は300k枚(300,000枚)印字後においても導電ローラー30の体積抵抗値はほとんど上昇しないことが確認された。
昇温モードにおいては、前述したように周期性を有する交流バイアスを印加することで導電ローラー30を発熱させるものであり、直流バイアスは導電ローラー30を発熱させるために必ずしも必要ではない。
その上、直流バイアスVdcを印加すると、導電ローラー30のローラー体30b内のイオン導電剤が感光体ドラム1a〜1d側に流出してしまい、導電ローラー30の体積抵抗値が上昇する。その結果、導電ローラー30の耐用期間が短くなる。
そこで、本実施形態では、昇温モードの実行時に導電ローラー30に印加する直流バイアスをなるべく低くすることで、導電ローラー30の劣化を抑制することとした。具体的には、導電ローラー30に印加する直流バイアスを放電開始電圧Vth以下とすることで、導電ローラー30の耐用期間を確保することができる。また、昇温モードの実行時に導電ローラー30に印加する直流バイアスを0とすれば、導電ローラー30の劣化をより一層抑制することができる。
次に、本発明の第4実施形態に係るカラープリンター100について説明する。図13及び図14は、それぞれ第4実施形態のカラープリンター100における、感光体ドラム1aの端部周辺を軸方向と垂直な方向に切断した側面断面図、及び感光体ドラム1aを軸方向に沿って切断した側面断面図である。カラープリンター100の全体構成や制御経路については図1、図2、及び図5に示した第1実施形態と同様である。
図13及び図14に示すように、本実施形態のカラープリンター100では、導電ローラー30を構成するローラー体30bの外周面に絶縁層35が形成されている。これにより、感光体ドラム1a〜1dの内周面と導電ローラー30との間に放電が発生しないため、第1実施形態と同様に、感光体ドラム1a〜1d表面の感光層の静電破壊を発生させずに感光体ドラム1a〜1dの昇温を行うことができる。従って、色点や色筋などの画像不良が発生するおそれもなくなる。また、画像形成時に導電ローラー30へバイアスを印加しても感光体ドラム1a〜1d表面の静電画像やトナー像に影響を及ぼすおそれがなくなる。
絶縁層35を形成する方法としては、ローラー体30bの外周面に絶縁性樹脂をコーティングしたり、絶縁性樹脂製のシートを貼り付けたりする方法が挙げられる。絶縁性樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。絶縁層35の抵抗値としては1010Ω以上が好ましい。
次に、本発明の第5実施形態に係るカラープリンター100について説明する。図15及び図16は、それぞれ第5実施形態のカラープリンター100における、感光体ドラム1aの端部周辺を軸方向と垂直な方向に切断した側面断面図であり、図15は、感光体ドラム1a内に2本の導電ローラー30を対向配置した例、図16は、感光体ドラム1a内に3本の導電ローラー30を等間隔で配置した例を示している。本実施形態では、感光体ドラム1a〜1dの内周面に接触する複数の導電ローラー30に交流バイアスを含むバイアスを印加して昇温モードを実行する。
本実施形態の構成によれば、感光体ドラム1a〜1dに接触する複数の導電ローラー30に交流バイアスを印加することで、第1〜第4実施形態のように1つの導電ローラー30のみに交流バイアスを印加する構成に比べて感光体ドラム1a〜1d表面の昇温時間が短くなるため、ユーザーの待ち時間を短縮することができる。
また、図15及び図16に示すように、複数の導電ローラー30を等間隔で配置することにより、感光体ドラム1a〜1d表面を均一に昇温させることができる。さらに、導電ローラー30との接触により生じる感光体ドラム1a〜1dの回転負荷も周方向において均等化されるため、感光体ドラム1a〜1dの回転駆動を円滑に行うことができる。
なお、本実施形態では、第1実施形態と同様に感光体ドラム1a〜1dの内周面に絶縁層35を形成したが、第2実施形態と同様に導電ローラー30の外周面に絶縁層35を形成することもできる。絶縁層35を形成する方法については第1及び第2実施形態と同様である。
次に、本発明の第6実施形態に係るカラープリンター100について説明する。図17は、第6実施形態のカラープリンター100における、感光体ドラム1aの端部周辺を軸方向と垂直な方向に切断した側面断面図であり、図18は、第6実施形態のカラープリンター100に用いられる感光体ドラム1aの積層構造を示す断面拡大図である。本実施形態では、導電ローラー30に代わる導電部材として、感光体ドラム1a〜1dの内周面に導電層37が積層されている。そして、導電層37に交流(AC)バイアスを含むバイアスを印加して感光体ドラム1a〜1dの表面を昇温させる昇温モードを実行可能としている。カラープリンター100の他の部分の構成は第1〜第5実施形態と同様であるため説明を省略する。また、導電層37に交流バイアスを印加することで感光体ドラム1a〜1dの表面が昇温する原理についても導電ローラー30に交流バイアスを印加する第1〜第5実施形態の場合(図6参照)と同様である。
図17及び図18に示すように、感光体ドラム1aの内周面には絶縁層35及び導電層37が積層されている。絶縁層35は、例えばドラム基材の内周面をアルマイト処理することにより形成されたアルマイト層である。なお、アルマイト層に代えて、感光体ドラム1aの内周面に絶縁性樹脂をコーティングしたり、絶縁性樹脂製のシートを貼り付けたりすることにより絶縁層35を形成することもできる。絶縁性樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。絶縁層35の抵抗値としては1010Ω以上が好ましい。
絶縁層35の表面には導電層37が積層されている。導電層37は、抵抗値が106〜108ΩのEPDMゴム、フッ素系樹脂、ナイロン、アクリル等の導電性材料をコーティングしたり、導電性材料で成形されたシートを貼り付けたりすることにより形成される。導電層37には昇温バイアス電源45が接続されており、交流バイアスを含むバイアスを印加可能となっている。
本実施形態のカラープリンター100では、感光体ドラム1a〜1dの内周面に形成された導電層37にバイアスを印加するため、感光体ドラム1a〜1dの表面に形成された感光層への悪影響を抑制しつつ、感光体ドラム1a〜1dの昇温を行うことができる。また、感光体ドラム1a〜1dの内周面全域に形成された導電層37に交流バイアスを含むバイアスを印加することで、導電ローラー30を用いる第1〜第5実施形態に比べて感光体ドラム1a〜1dの表面(外周面)全体を短時間で昇温させることができる。
さらに、本実施形態では感光体ドラム1a〜1dの内周面と導電層37との間に絶縁層35が形成されている。そのため、感光体ドラム1a〜1dの内周面と導電層37との間に放電が発生せず、感光体ドラム1a〜1d表面の感光層の静電破壊を発生させずに感光体ドラム1a〜1dの昇温を行うことができる。従って、色点や色筋などの画像不良が発生するおそれもなくなる。
昇温モードを実行するタイミングとしては、非画像形成時、例えば、カラープリンター100を電源オフ状態やスリープ(省電力)モードから印字開始状態まで立ち上げる際が好ましい。カラープリンター100が電源オフ状態やスリープモードにある場合、感光体ドラム1a〜1d周辺の温度は室温まで低下しており、感光体ドラム1a〜1dの結露によって画像流れが発生し易い条件になっているため、このタイミングで昇温モードを実行することで画像流れを効果的に抑制可能となる。
また、低温高湿環境下のように、特に画像流れが発生し易い条件においては、画像形成時も昇温モードを継続することも可能である。図17及び図18に示したように、感光体ドラム1a〜1dの内周面には絶縁層35が形成されているため、画像形成時に導電層37へバイアスを印加しても感光体ドラム1a〜1d表面の静電画像やトナー像に影響を及ぼすおそれはない。
導電層37は、感光層が形成された感光体ドラムの表面(外周面)ではなく、絶縁層35が形成された内周面に接触している。そのため、感光体ドラム1a〜1dの回転を停止した状態で導電層37に交流バイアスを印加しても、導電層37に接触する部分に放電が集中することによる画像不良は発生しない。従って、第1〜第5実施形態と同様に、感光体ドラム1a〜1dの回転を停止した状態で昇温モードを実行することが好ましい。
導電層37に印加する交流バイアスのファクターと感光体ドラム1a〜1dの昇温効果との関係については、第1〜第5実施形態と同様に、昇温モードの実行時に、導電層37と感光体ドラム1a〜1dとの間の放電開始電圧Vthの2倍以上のVppを有する交流バイアスを導電層37に印加する必要があり、なるべく高い周波数を有する交流バイアスを印加すればより好ましい。
また、導電層37と感光体ドラム1a〜1dとの間で放電が発生しない高周波数の交流バイアスを導電層37に印加することによって、電子やイオンの振動のみを引き起こして感光体ドラム1a〜1dの昇温を行うことができる。その結果、導電層37へのダメージを最小限に抑えつつ、画像流れの発生を効果的に抑制することができる。
また、昇温モードの実行時に導電層37に印加する直流バイアスをなるべく低くすることで、導電層37の劣化を抑制することができる。具体的には、導電層37に印加する直流バイアスを放電開始電圧Vth以下とすることで、導電層37の耐用期間を確保することができる。また、昇温モードの実行時に導電層37に印加する直流バイアスを0とすれば、導電層37の劣化をより一層抑制することができる。
その他本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば上記各実施形態においては、感光体ドラム1a〜1dとしてa−Si感光体を用いた例について説明したが、有機感光体やセレン砒素感光体を用いた場合についても全く同様に説明される。
また、上記第1〜第5実施形態では、感光体ドラム1a〜1dの内周面、若しくは導電ローラー30の外周面のいずれかに絶縁層35を形成したが、感光体ドラム1a〜1dの内周面、及び導電ローラー30の外周面の両方に絶縁層35を形成することもできる。
また、本発明は図1に示したような中間転写方式のカラープリンター100に限られるものではなく、直接転写方式のカラー複写機及びプリンター、モノクロ複写機、デジタル複合機、ファクシミリ等の、種々の画像形成装置に適用できる。
本発明は、像担持体として感光体ドラムを用いた画像形成装置における感光体ドラム表面の水分の除去に利用可能である。本発明の利用により、感光体ドラム表面の水分を短時間で効率良く除去することができ、長期間に亘って画像流れの発生を効果的に防止可能な画像形成装置を提供することができる。
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
2a〜2d 帯電装置
3a〜3d 現像装置
4 露光ユニット
5a〜5d クリーニング装置
8 中間転写ベルト
22 帯電ローラー
27 クリーニングローラー
28 クリーニングブレード
30 導電ローラー(導電部材)
30a シャフト
30b ローラー体
31 フランジ
32 回転軸
33 ガイド部材
35 絶縁層
37 導電層(導電部材)
41 バイアス制御回路(バイアス印加手段)
42 帯電バイアス電源
43 現像バイアス電源
44 転写バイアス電源
45 昇温バイアス電源(バイアス印加手段)
90 制御部(制御手段)
100 カラープリンター

Claims (14)

  1. 外周面に感光層が形成された円筒状の像担持体を備え、前記像担持体を回転させて前記像担持体表面に画像形成を行う画像形成装置において、
    前記像担持体の内周面に接触するように配置され、誘電性を有する導電部材と、
    該導電部材に交流バイアスを含むバイアスを印加するバイアス印加手段と、
    該バイアス印加手段を制御する制御手段と、が設けられており、
    前記導電部材と前記像担持体との間の放電開始電圧の2倍以上のピークツーピーク値を有する交流バイアスを前記導電部材に印加して前記像担持体表面を昇温する昇温モードを実行可能とし、
    前記像担持体の前記導電部材との接触面、または前記導電部材の前記像担持体との接触面の少なくとも一方に、絶縁層を形成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像担持体がアルミニウム製であり、前記絶縁層は、前記像担持体の内周面をアルマイト処理することにより形成されるアルマイト層であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記絶縁層は、前記導電部材の外周面に形成される絶縁性樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記導電部材は、金属製のシャフトの外周面に誘電性を有する導電性材料でローラー体を形成した導電ローラーであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 外周面に感光層が形成された円筒状の像担持体を備え、前記像担持体を回転させて前記像担持体表面に画像形成を行う画像形成装置において、
    前記像担持体の内周面に接触するように配置され、誘電性を有する導電部材と、
    該導電部材に交流バイアスを含むバイアスを印加するバイアス印加手段と、
    該バイアス印加手段を制御する制御手段と、が設けられており、
    前記導電部材と前記像担持体との間の放電開始電圧の2倍以上のピークツーピーク値を有する交流バイアスを前記導電部材に印加して前記像担持体表面を昇温する昇温モードを実行可能とし、
    前記導電部材は、前記像担持体の内周面に形成される導電層であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記像担持体の内周面と前記導電層との間に絶縁層を形成したことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体がアルミニウム製であり、前記絶縁層は、前記像担持体の内周面をアルマイト処理することにより形成されるアルマイト層であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記導電層は、前記像担持体の内周面の略全域に形成されることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記導電層は、前記像担持体の内周面に導電性樹脂を積層して形成されることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記昇温モードは、非画像形成時に前記像担持体の回転を停止した状態で実行されることを特徴とする請求項乃至請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 外周面に感光層が形成された円筒状の像担持体を備え、前記像担持体を回転させて前記像担持体表面に画像形成を行う画像形成装置において、
    前記像担持体の内周面に接触するように配置され、誘電性を有する導電部材と、
    該導電部材に交流バイアスを含むバイアスを印加するバイアス印加手段と、
    該バイアス印加手段を制御する制御手段と、が設けられており、
    前記導電部材と前記像担持体との間の放電開始電圧の2倍以上のピークツーピーク値を有する交流バイアスを前記導電部材に印加して前記像担持体表面を昇温する昇温モードを実行可能とし、
    前記昇温モードの実行時に前記導電部材に印加する交流バイアスの周波数は、前記導電部材に印加する交流バイアスの周波数を上昇させたとき、前記像担持体と前記導電部材との間で放電が発生しなくなる周波数以上であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記バイアス印加手段は、直流バイアスに交流バイアスを重畳させたバイアスを前記導電部材に印加可能であり、
    前記昇温モードの実行時に、前記導電部材と前記像担持体との間の放電開始電圧以下の直流バイアスを前記交流バイアスに重畳して印加することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 前記昇温モードの実行時に、前記導電部材に印加される直流バイアスを0とすることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記像担持体の外周面に形成される感光層が、アモルファスシリコン感光層であることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の画像形成装置。
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