JP6026394B2 - 生薬顆粒の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、従来の顆粒の製造方法によれば、外来の結合剤の添加なしに顆粒を製造することができない。
すなわち、本発明に係る生薬顆粒の製造方法は、高麗人参の乾燥物を粉砕して粉末を生成する粉末生成工程と、高麗人参の乾燥物の成分を溶液に抽出して抽出液を生成する抽出液生成工程と、粉末と抽出液との混合物中に含まれる抽出液の溶液成分を蒸発させることにより粉末同士が結合した顆粒を生成させる顆粒化工程とを備えることを特徴とするものである。
特に、抽出液生成工程を煮沸条件下で行うと、高麗人参から粉末の顆粒化に関係する成分をより効果的に抽出できると考えられる。従来より顆粒の製造に用いられている添加物は、デンプンやセルロースなどであり、いずれも糖鎖高分子である。この知見に従えば、高麗人参に含まれる糖鎖高分子が本発明における粉末の結合にある程度作用しているものと予想される。従って、高麗人参の成分抽出を煮沸条件下で行えば、高麗人参に含まれる糖鎖高分子が効率よく抽出でき、より結合性の優れた抽出液が得られるものと考えられる。
粉末生成工程S1では、紅参を粉砕機で粉砕して紅参粉末を生成する。このとき調整される紅参粉末の粒の大きさは、飲用に適する0.2mm〜0.25mm径(80〜60メッシュ)程度の粒が最も多い。ではあるものの、粉砕機で粉砕された紅参粉末には、粒の大きさにバラツキがあるので、飲用に適さない小さな粒径の紅参粒も含まれている。この様な小さな粒径の紅参粒は、篩い分けで紅参粉末から取り除かれる。取り除かれた紅参粒の粒径のうち、0.15mm以下(100メッシュ以上)のものには、100メッシュは通過するが200メッシュは通過しない粒径0.075mm程度の粒が30%含まれ、200メッシュを通過する粒が70%含まれている。本発明は、この飲用に適さない粒径0.15mm以下の小さな粒径の紅参粒(残渣紅参粒)を原料として利用する。この粒径の上限については、適宜変更することができる。
抽出液生成工程S2では、紅参の水抽出物を製造する。本工程は、具体的には、図2のような各工程を行うことで実行される。すなわち、紅参の水抽出物を得るには、まず、紅参から成分が溶け出しやすいように紅参を粗砕する(紅参粉砕工程S2a)。このとき生成される紅参チップは、5mm角程度の大きさである。紅参チップの代わりに粉末生成工程S1で説明した残渣紅参粒を用いることもできるが、紅参チップを用いるものとして以降の各工程を説明する。なお、抽出液生成工程S2で用いられる溶液は水であり、原料として用いられる高麗人参の乾燥物は、紅参の破砕物(紅参チップ)である。
顆粒化工程S3では、粉末生成工程S1で生成された紅参粉末と抽出液生成工程S2で生成された抽出液とを原料として、紅参顆粒が製造される。本工程は、具体的には、図3のような各工程を行うことで実行される。すなわち、紅参顆粒を得るには、まず、例えば20kgの紅参粉末を造粒機に投入する(造粒機投入工程S3a)。造粒機は、図4に示すように傾斜した椀状のパン1を有しており、この椀の内部に紅参粉末5が載置される。紅参粉末の投入量も適宜変更が可能である。パン1は、40°〜50°程度傾斜されており、この傾斜角度も適宜変更が可能である。
こうして生成された紅参顆粒は、湿ったものとなっている。したがって、顆粒の水分を十分に除くべく顆粒の乾燥が行われる。この乾燥は、棚式通風乾燥機又は流動層乾燥機又は真空乾燥機で行われる。加熱温度は通常、棚式通風乾燥機及び流動層乾燥機は50℃〜80℃、真空乾燥機は40℃〜50℃で行われる。いずれの条件も状況に合わせて適宜変更することができる。
乾燥した顆粒は、品質を一定にするべく分級される。分級とは、顆粒を篩いにかけることで所望の粒径の顆粒を得る動作を言う。こうして、紅参より顆粒が製造される。
製造された顆粒の純度について考える。顆粒を製造するのに必要なのは、紅参粉末と抽出液である。このうち紅参粉末は、高麗人参100%の素材である。一方、抽出液は、紅参に水とエタノールを加えて生成したものであるので、高麗人参100%とは言えるものではない。ところが、この抽出液中の水およびエタノールは、実は製造された顆粒には含まれていない。水およびエタノールは、顆粒化工程S3において、蒸発して顆粒から飛び去っているからである。結局、顆粒は、紅参粉末と抽出液由来の紅参抽出物の2つの成分から構成された高麗人参成分のみで製造されたものであるということになる。これは、紅参粉末に高麗人参に由来しない外来のデンプンやセルロースを加えて顆粒化させる従来方法とは大きく異なる点である。
続いて本発明の方法で製造された顆粒の物性について説明する。紅参顆粒の粒径の分布について調べる目的で、紅参顆粒を複数の篩いに通す作業を行った。この作業は、前の粗いメッシュで通過した顆粒を次の細かいメッシュに通す動作を順に実行する要領で行ったものである。以下、結果を表に示す。
また、実施例1の構成に代えて顆粒化工程S3を撹拌装置内に紅参などの粉末と抽出液を加え撹拌し、この湿った混合物を回転するスクリュー部に供給し、加圧圧縮しながら強制的に前進させ、スクリュー部先端またはサイドに取り付けた金網の孔から混合物を押し出し、押し出された調整物に含まれる抽出液の溶液成分を蒸発させることにより粉末同士を結合させる押し出し造粒により実現されてもよい。
S2 抽出液生成工程
S3 顆粒化工程
Claims (8)
- 高麗人参の乾燥物を粉砕して粉末を生成する粉末生成工程と、
高麗人参の乾燥物の成分を溶液に抽出して抽出液を生成する抽出液生成工程と、
前記粉末と前記抽出液との混合物中に含まれる前記抽出液の溶液成分を蒸発させることにより粉末同士が結合した顆粒を生成させる顆粒化工程とを備えることを特徴とする生薬顆粒の製造方法。 - 請求項1に記載の生薬顆粒の製造方法において、
前記抽出液生成工程で用いられる溶液は水であることを特徴とする生薬顆粒の製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載の生薬顆粒の製造方法において、
前記抽出液生成工程で用いられる前記乾燥物は、破砕物であることを特徴とする生薬顆粒の製造方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の生薬顆粒の製造方法において、
前記抽出液生成工程で生成される前記抽出液は固形成分を含まないことを特徴とする生薬顆粒の製造方法。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の生薬顆粒の製造方法において、
前記抽出液生成工程は、溶液を常温の状態または溶液を煮沸させた状態で行われることを特徴とする生薬顆粒の製造方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の生薬顆粒の製造方法において、
前記顆粒化工程は、転動造粒により実現されることを特徴とする生薬顆粒の製造方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の生薬顆粒の製造方法において、
前記顆粒化工程は、流動層造粒により実現されることを特徴とする生薬顆粒の製造方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の生薬顆粒の製造方法において、
前記顆粒化工程は、押し出し造粒により実現されることを特徴とする生薬顆粒の製造方法。
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