JP5888845B2 - 易分散性粒状食品 - Google Patents

易分散性粒状食品 Download PDF

Info

Publication number
JP5888845B2
JP5888845B2 JP2010230241A JP2010230241A JP5888845B2 JP 5888845 B2 JP5888845 B2 JP 5888845B2 JP 2010230241 A JP2010230241 A JP 2010230241A JP 2010230241 A JP2010230241 A JP 2010230241A JP 5888845 B2 JP5888845 B2 JP 5888845B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
granular food
food
microcrystalline cellulose
mass
granular
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010230241A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012000099A (ja
Inventor
五味 俊一
俊一 五味
考一 野田
考一 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2010230241A priority Critical patent/JP5888845B2/ja
Publication of JP2012000099A publication Critical patent/JP2012000099A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5888845B2 publication Critical patent/JP5888845B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は水に分散させて飲食する易分散性粒状食品に関する。
食品素材を加工処理して、例えば粉末飲料のような食品とし、飲食前に水に分散させる場合、スプーン撹拌等の緩やかな分散方法で分散するため、分散力が不足し、飲食時にザラツキを感じ、また食品素材の味も感じづらくなる。従来、これらの問題点を解決するために、難消化性糖質の添加、イオン化した金属水溶液の添加、酸性溶液の添加などの方法を、単独もしくは複数組み合わせて用いられてきた。
例えば、特許文献1では大豆蛋白の粉末状表面に酸性溶液を噴霧することで易分散性粉末状大豆蛋白を得る製造方法が開示されている。特許文献2では大豆蛋白の粉体表面にイオン化した金属水溶液を噴霧することで易分散性粉末状大豆蛋白を製造する方法が開示されている。特許文献3では大豆蛋白の表面が難消化性糖質によりコーティングされた易分散性大豆蛋白が開示されている。特許文献4では食品ではなく医薬品であるが、水溶性の陰イオン性高分子ガムと微結晶セルロースとが緊密に合体してなる複合体と糖類を必須成分とした易分散性に優れたドライシロップが開示されている。
一方、複数の食品素材を含んだ粒状食品の分散性を改善する方法はほとんど知られていない。
WO2007−4624号公報 WO2007−40048号公報 特開2001−346522号公報 特開昭55−35047号公報
これまでの技術で、粒状物の分散性を改善する方法は上述の通りいくつか開示されている。しかし、特許文献1に記載されている酸性溶液を噴霧する方法では大豆蛋白に特定されるという問題があった。特許文献2に記載されているイオン化した金属水溶液を噴霧する方法では大豆蛋白に特定されるという問題があった。特許文献3に記載されている難消化性糖質によりコーティングされている方法では大豆蛋白に特定されるという問題があった。また、特許文献1〜3とも素材の表面を覆うため、素材の風味が隠蔽されるという問題があった。特許文献4では、水溶性の陰イオン性高分子ガムと微結晶セルロースとが緊密に合体してなる複合体と糖類を必須成分とした易分散性に優れたドライシロップが開示されている。しかし、ドライシロップは医薬品であり、含まれている薬効成分が少ないため、食品素材のような含有量が高い場合、分散性改善が得られることを見出すまでには至っていなかった。
前述の特許文献4に開示されている水溶性の陰イオン性高分子ガムと微結晶セルロースとが緊密に合体してなる複合体に使用される水溶性陰イオン高分子ガムは、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース(CMHEC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グリセロール(CMC−Na−G)等のセルロース誘導体およびカラヤガム、アルギン酸塩、カラギーナン、フルセレラン等の天然ガム、ザンタンガム、ザンフロー等の微生物発酵ガムであり、食品に求められる食感を損なわないガム種について一切開示されていない。本発明は、水に分散させて飲食する粒状食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、食品衛生法で規定される天然添加物である増粘安定剤を含む微結晶セルロース製剤を用いることにより、粒状食品の水への分散性を改善することを見出し、本発明を成すに至った。すなわち本発明は下記の通りである。
(1)粒状食品(固形分)100質量%のうち、天然添加物の増粘安定剤を含む微結晶セルロース製剤(固形分)を0.3〜10質量%を含有することを特徴とする粒状食品。
(2)さらに部分アルファー化澱粉(固形分)を1〜20質量%を含有することを特徴とする、(1)に記載の粒状食品。
(3)糖アルコール(固形分)を0.5〜15質量%を含有することを特長とする、(1)又は(2)に記載の粒状食品。
本発明により、水に分散する際の分散性を向上し、食感を損なわない粒状食品を提供できる。
以下、本発明につき詳しく説明する。
本発明の粒状食品に使用可能な原料としては、薬事法に規定する医薬品及び医薬部外品を除く全ての飲食物に使用される素材を単独、または、複数組み合わせて使用することができる。特に、粒子径が小さい粉末で、そのままでは水に分散させにくい物質や複数の素材を組み合わせる場合で含有量に差がある場合などは好ましい例である。
本発明で言う微結晶セルロース製剤とは、例えば木材パルプ、精製リンターなどのセルロース系素材を、酸加水分解、アルカリ酸化分解、酵素分解などにより解重合処理して得られる平均重合度30〜400、結晶性部分が10%を超える微結晶セルロースと天然添加物の増粘安定剤とを複合体化したものをいう。本発明で言う天然添加物の増粘安定剤とは、食品衛生法で定義される食品添加物のうち、天然添加物の増粘安定剤であり、例えば、カラヤガム、キサンタンガムをいう。増粘安定剤の配合量は特に規定しないが、1〜20%は好ましく、2〜13%は更に好ましい範囲である。
さらに、微結晶セルロース製剤の再分散性の補助剤としてデキストリンが入っていることが好ましい。
微結晶セルロース製剤の例としては、セオラスRC−N81(商品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)、セオラスRC−N30(商品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)、セオラスDX−2(商品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)が挙げられる。
本発明の粒状食品の分散性を向上させるためには、平均粒径が10μm以下である微結晶セルロース製剤を用いることが好ましい。本発明で言う平均粒径は、具体的な測定方法は実施例に記載しているが、セルロース換算で1質量%の分散液となるように一般的な1〜2Lのステンレスビーカーに、微結晶セルロース製剤及び脱イオン水を、攪拌が十分できる量、例えば、2Lビーカーに1500mlを仕込み、半径30〜40mmの4枚パドル翼を取り付けたプロペラ攪拌機を用いて25℃、500rpmで20分間、水に分散させた場合の平均粒径のことを言う。例えばセオラスDX−2(商品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)が、このような平均粒径10μm以下の要件を満たした微結晶セルロース製剤である。微結晶セルロース製剤の粒径は、強力な攪拌機、例えばエースホモジナイザー(日本精機製AM−T)などにより、10000回転/分以上の回転数で5分程度分散した粒径をさすことが多いが、この条件は非常に強い分散条件であるため、粒状食品を水に分散させる際にかかる攪拌力よりも遥かに強いものである。よって平均粒径10μm以下の微結晶セルロース製剤を粒状食品に配合することは、分散性の改善に好ましい。
また、本発明の粒状食品のかさ密度は、0.240〜0.800g/cmが好ましい。0.240g/cm以上の場合、粒状食品が重質になり、製品の充填性が良好になるので好ましい。0.800g/cm以下の場合、粒状食品が適度に重質になり分散性が向上するので好ましい。
本発明の粒状食品の安息角は、35〜50度が好ましい。35度以上の場合、粒状食品が流動しにくく取り扱いやすいので好ましい。50度以下の場合、粒状食品の流動性が適度で取り扱いやすいので好ましい。
ところで、天然添加物ではない増粘安定剤であるカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)と複合化した微結晶セルロース製剤もある。例えば、セオラスRC−591(商品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)であるが、この微結晶セルロース製剤を粒状食品に配合すると、水に分散する際に合成糊料由来の粘稠性が発現し、食感を損なうため好ましくない。
微結晶セルロース製剤(固形分)の配合量は、粒状食品(固形分)100質量%のうち、0.3〜10質量%、好ましくは0.5〜7質量%、さらに好ましくは0.7〜5質量%である。0.3質量%未満では粒状食品の分散性が不足し、10質量%を超えると分散液が粘稠になり食感を損なうため好ましくない。
粒状食品に微結晶セルロース製剤を含有させる方法は、特に限定はないが、微結晶セルロース製剤が偏在しないようにすることは、必用である。食品素材と予め混合し、結合液を噴霧しながら造粒する方法は好ましい方法の一つである。
また、本発明では部分アルファー化澱粉を微結晶セルロース製剤と併用すると、より分散性が向上するため好ましい。粒状食品(固形分)100質量%のうち、部分アルファー化澱粉(固形分)を1〜20質量%配合することが好ましい。より好ましくは3〜15質量%、さらに好ましくは5〜10質量%である。部分アルファー化澱粉(固形分)の配合が、1質量%以上の場合は分散性の向上効果がより向上し、20質量%以下の場合はその他の食品素材の配合量が適度となるため好ましい。
ここでいう部分アルファー化澱粉とは、澱粉を湿熱処理により部分的にアルファー化したものである。その原料は特に制限はなく、とうもろこし澱粉、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉などいずれの澱粉原料でもよい。部分アルファー化澱粉のなかでも、外殻薄膜構造が残ったものが好ましい。具体的には冷水可溶分が6質量%以下のものが好ましい。冷水可溶分が6質量%以下のとき、糊成分の流出が少なく、良好な食感を維持できる。
また、本発明では糖アルコールを微結晶セルロース製剤と併用すると、より分散性が向上するため好ましい。粒状食品(固形分)100質量%のうち、糖アルコール(固形分)を0.5〜15質量%配合することが好ましい。より好ましくは、1〜10質量%である。糖アルコール(固形分)の配合が、0.5質量%以上の場合は分散性向上効果がより向上し、15質量%以下の場合はその他の食品素材の配合量が適度となるので好ましい。
糖アルコールの種類に特に制限はないが、溶解度が高く、吸湿性の低い糖アルコールが好ましい。例えば、ソルビトール、トレハロースは好ましい例である。
また、本発明では、粒状食品の分散助剤として、デキストリンを併用すると好ましい。
更に、本発明では、粒状食品の分散助剤として、界面活性剤を併用することも好ましい例である。
実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。なお、測定及び評価は以下の通りに行った。
<微結晶セルロース製剤の平均粒径[μm]>
(1)固形分濃度が1%、総量1300〜1700mlの水分散液となるようにサンプルと純水を2Lステンビーカーに量り取り、汎用攪拌翼かい十字(半径35mm)を取り付けたプロペラ攪拌機(スリーワンモーターHEIDON(商品名)BL−600)を用いて25℃、500rpmで20分間分散した。
(2)レーザー回折散乱装置(堀場製作所製 LA−910、超音波分散1分)により積算体積が50%になる値(メジアン径)を読み取り、平均粒径とした。
<粒状食品の平均粒径[μm]>
ロータップ式篩振盪機((株)平工製作所製、シーブシェーカーA型)によりJIS標準篩(Z8801−1987)を用いて試料30gを15分間篩分することにより粒度分布を測定し、その累積50重量%の粒度を平均粒径として表す。
<粒状食品のかさ密度[g/cm]>
第15改正日本薬局方結晶セルロースのかさ密度を用いた。
<粒状食品の安息角[度]>
杉原式安息角測定装置を用いた。
[製造例1]
60℃の温水10kgを用意し、軽く攪拌しながら、結晶性セルロース80質量%とカラヤガム10質量%とデキストリン10質量%からなる乾燥状態のセルロース複合体(商品名:セオラスRC−N81、旭化成ケミカルズ(株)製)を1.35kg加えた後、分散助剤として、デキストリン(商品名:パインデックス#3、松谷化学工業(株)製)1.65kgを加え、さらに20分間攪拌した。この分散溶解液を高圧ホモジナイザー(APV社製)を用いて15MPaの圧力で2パスして混合処理したのち、スプレードライヤーを用いて入り口温度が90〜100℃、出口温度が70〜80℃の条件で噴霧乾燥して、易分散性の微結晶セルロース製剤Aを得た。この微結晶セルロース製剤Aは、分散助剤を加えて高圧ホモジナイザーで処理し、スプレードライで乾燥しているので、非常に分散し易い微結晶セルロース製剤である。
[実施例1]
乳蛋白(MPC480、フォンテラジャパン(株)製)50質量%、デキストリン(サンデック#70、三和澱粉工業(株)製)32質量%、部分アルファー化澱粉(PCS FC−30、旭化成ケミカルズ製)10質量%、ソルビトール(物産フードサイエンス(株)製)4.5質量%、微結晶セルロース製剤Aを2質量%の割合で固形分として492.5gをビニール袋に入れ、3分間混合した。この混合粉体を転動流動コーティング装置((株)パウレック製、「マルチプレックス」MP−01型)の流動層カラムを用いて、スプレーノズル径1.2mm、ノズル先端1mm出し、スプレー位置はトップ(中段セット)、スプレー圧力0.12MPa、スプレー流量30L/分、バグフィルター種はフィルト、バグフィルター払い落とし圧力0.65MPa、給気温度設定80℃、風量30〜45m/時、結合液投入速度13g/分の条件で造粒した。なお、混合粉体を造粒する際の結合液としては、ソルビトール15重量%を用い、50g(ソルビトールの固形分:7.5g)噴霧後、造粒された混合粉体を排気温度が40℃になるまで乾燥させた。さらに、目開き:500μmの篩で篩過して粗大粒子を取り除き、粒状食品Aを得た。粗大粒子の割合は0.4%であった。
粒状食品Aは、安息角42度、かさ密度0.284g/cm、平均粒径140μm、水分4.4%であった。次に粒状食品A50gを水道水350mLを入れた500mL容積の蓋付き容器に投入し、蓋を締めて2回/秒の速度で20往復上下に振盪を繰り返した後、5人のパネラーにより分散液の口に含み、ザラツキ感と粘稠感を評価した。評価のランクは、各項目について、強く感じる場合を1、感じる場合を2、少し感じる場合を3、僅かに感じる場合を4、殆ど感じない場合を5、感じない場合を6とし、5人の平均値の小数第一位を四捨五入して求めたところ、ザラツキ感4、粘稠感6であり、分散性は良好だった。
[実施例2]
デキストリン29質量%、微結晶セルロース製剤Aを5質量%とした以外は、実施例1と同様に造粒し、粒状食品Bを得た。粗大粒子の割合は、0.1%であった。粒状食品Bは、安息角39度、かさ密度0.294g/cm、平均粒径139μm、水分4.2%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Bの分散液は、ザラツキ感3、粘稠感5であり、分散性は良好だった。
[実施例3]
乳蛋白50質量%、デキストリン38質量%、部分アルファー化澱粉10質量%、微結晶セルロース製剤Aを1質量%の割合で固形分として495gをビニール袋に入れ、3分間混合した。結合液はソルビトール5重量%とし、100g(ソルビトールの固形分:5g)とした以外は、実施例1と同様に造粒し、粒状食品Cを得た。粗大粒子の割合は、0.4%であった。粒状食品Cは、安息角46度、かさ密度0.257g/cm、平均粒径173μm、水分4.9%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Cの分散液は、ザラツキ感3、粘稠感4であり、分散性は良好だった。
[実施例4]
微結晶セルロース製剤A1質量%をセオラスRC−N81(商品名、旭化成ケミカルズ(株)製)2質量%に変え、デキストリンを37質量%に変えた以外は、実施例3と同様に造粒し、粒状食品Dを得た。粗大粒子の割合は、0.5%であった。粒状食品Dは、安息角47度、かさ密度0.244g/cm、平均粒径182μm、水分5.0%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Dの分散液は、ザラツキ感3、粘稠感5であり、分散性は良好だった。
[実施例5]
乳蛋白70質量%、デキストリン9%、微結晶セルロース製剤A5質量%に変えた以外は実施例1と同様に造粒し、粒状食品Eを得た。粗大粒子の割合は0.2%であった。粒状食品Eは、安息角39度、かさ密度0.307g/cm、平均粒径116μm、水分4.6%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Eの分散液は、ザラツキ感3、粘稠感4であり、分散性は良好だった。
[実施例6]
乳蛋白50質量%、デキストリン26.8質量%、部分アルファー化澱粉15質量%、微結晶セルロース製剤A8質量%の割合で固形分として499gをビニール袋に入れ、3分間混合した。結合液はグァガム(VIDOCREM A、ユニテックフーズ(株)製)0.2重量%とし、100g(グァガムの固形分:1g)とした以外は、実施例1と同様に造粒し、粒状食品Fを得た。粗大粒子の割合は、1.5%であった。粒状食品Fは、安息角42度、かさ密度0.260g/cm、平均粒径178μm、水分4.9%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Fの分散液は、ザラツキ感3、粘稠感3であり、分散性は良好だった。
[実施例7]
乳蛋白50質量%、デキストリン40質量%、微結晶セルロース製剤A9質量%の割合で固形分として495gをビニール袋に入れ、3分間混合した。結合液はデキストリン1重量%とし、100g(デキストリンの固形分:5g)とした以外は、実施例1と同様に造粒し、粒状食品Gを得た。粗大粒子の割合は、3.2%であった。粒状食品Gは、安息角39度、かさ密度0.281g/cm、平均粒径224μm、水分4.5%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Gの分散液は、ザラツキ感3、粘稠感3であり、分散性は良好だった。
[比較例1]
乳蛋白50質量%、デキストリン47質量%、グァガム2.8質量%の割合で固形分として499gをビニール袋に入れ、3分間、手で混合した。結合液はグァガム1重量%とし、100g(グァガムの固形分:1g)とした以外は、実施例1と同様に造粒し、粒状食品Hを得た。粗大粒子の割合は、4.8%であった。粒状食品Hは、安息角47度、かさ密度0.236g/cm、平均粒径262μm、水分6.4%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Hの分散液は、ザラツキ感1、粘稠感1であり、分散性は良くなかった。
[比較例2]
乳蛋白50質量%、デキストリン47質量%、ソルビトール2質量%の割合で固形分として495gをビニール袋に入れ、3分間、手で混合した。結合液はソルビトール10重量%とし、50g(ソルビトールの固形分:5g)とした以外は、実施例1と同様に造粒し、粒状食品Iを得た。粗大粒子の割合は、3.5%であった。粒状食品Iは、安息角42度、かさ密度0.250g/cm、平均粒径247μm、水分5.2%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Iの分散液は、ザラツキ感2、粘稠感4であり、分散性は良くなかった。
[比較例3]
微結晶セルロース製剤Aを、合成添加物であるカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)を含んだ微結晶セルロース製剤であるセオラスRC−591(商品名、旭化成ケミカルズ(株)製)に変えた以外は、実施例2の方法と同様に造粒し、粒状食品Jを得た。粗大粒子の割合は、1.2%であった。粒状食品Jは、安息角40度、かさ密度0.302g/cm、平均粒径204μm、水分4.5%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Jの分散液は、ザラツキ感2、粘稠感2であり、分散性は良くなかった。
[比較例4]
デキストリン14質量%とし、微結晶セルロース製剤Aを配合しない以外は、実施例5と同様に造粒し、粒状食品Kを得た。粗大粒子の割合は、0.8%であった。粒状食品Kは、安息角45度、かさ密度0.295g/cm、平均粒径135μm、水分3.9%であった。実施例1と同様の方法で実施した粒状食品Kの分散液は、ザラツキ感1、粘稠感2であり、分散性は良くなかった。
本発明は粒状食品を水に分散させる場合の分散性を向上し、分散液のザラツキを低減するため、粒状食品に好適に利用できる。

Claims (7)

  1. 乳蛋白を含む食品素材を含有する粒状食品(固形分)100質量%のうち、天然添加物の増粘安定剤を含む微結晶セルロース製剤(固形分)を0.3〜10質量%含該微結晶セルロース製剤が微結晶セルロースと増粘安定剤とを複合体化したもの、または微結晶セルロースと増粘安定剤とデキストリンとを複合体化したものであって、該増粘安定剤1〜20質量%を含み、該微結晶セルロース製剤と該食品素材とを予め混合し結合液を噴霧しながら造粒する方法によって製造されたものであることを特徴とする乳蛋白を含む食品素材を含有する粒状食品。
  2. 前記増粘安定剤がカラヤガム、またはキサンタンガムを含むことを特徴とする、請求項1に記載の粒状食品
  3. 前記微結晶セルロース製剤に含有されるデキストリン以外に、デキストリンを含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の粒状食品
  4. さらに部分アルファー化澱粉(固形分)を1〜20質量%含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粒状食品。
  5. 糖アルコール(固形分)を0.5〜15質量%含有することを特とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粒状食品。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の粒状食品の製造方法であって、天然添加物の増粘安定剤を含む微結晶セルロース製剤(固形分)を0.3〜10質量%と乳蛋白を含む食品素材とを予め混合する工程、転動流動コーティング装置の流動層カラムを用いて該混合粉体に結合液を噴霧しながら造粒する工程を含むことを特徴とする乳蛋白を含む食品素材を含有する粒状食品の製造方法
  7. 前記結合液がソルビトールの水溶液であることを特徴とする請求項6記載の粒状食品の製造方法
JP2010230241A 2009-10-13 2010-10-13 易分散性粒状食品 Active JP5888845B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010230241A JP5888845B2 (ja) 2009-10-13 2010-10-13 易分散性粒状食品

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009236163 2009-10-13
JP2009236163 2009-10-13
JP2010114532 2010-05-18
JP2010114532 2010-05-18
JP2010230241A JP5888845B2 (ja) 2009-10-13 2010-10-13 易分散性粒状食品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012000099A JP2012000099A (ja) 2012-01-05
JP5888845B2 true JP5888845B2 (ja) 2016-03-22

Family

ID=45532810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010230241A Active JP5888845B2 (ja) 2009-10-13 2010-10-13 易分散性粒状食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5888845B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022149777A (ja) * 2021-03-25 2022-10-07 太陽化学株式会社 水溶性食物繊維を含有する造粒物及びその製造方法
CN116036015A (zh) * 2022-11-22 2023-05-02 湖州展望天明药业有限公司 一种微晶纤维素-羟乙基羧甲基纤维素共处理物及其制备方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5515748A (en) * 1978-07-20 1980-02-04 Asahi Chem Ind Co Ltd Solid composition
JPS5535047A (en) * 1978-09-06 1980-03-11 Asahi Chem Ind Co Ltd Dry syrup
EP0716571A4 (en) * 1993-07-26 1997-03-05 Fmc Corp FAT-LIKE SUBSTANCES FOR LOW-CALORIES FOOD
JP3328024B2 (ja) * 1993-09-30 2002-09-24 旭化成株式会社 水に容易に分散する複合体
JP4928711B2 (ja) * 2003-06-30 2012-05-09 理研ビタミン株式会社 水易溶性の粉末・顆粒状食品
JP2006036644A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Yaizu Suisankagaku Industry Co Ltd グルコサミン顆粒の製造方法、グルコサミン顆粒及びグルコサミン錠剤
JP2006149371A (ja) * 2004-08-24 2006-06-15 Asama Chemical Co Ltd 乳清タンパク食品
JP4630161B2 (ja) * 2005-09-06 2011-02-09 アサマ化成株式会社 整腸作用を有する乳清タンパク食品
JP2006296302A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Asahi Kasei Chemicals Corp 易分散安定剤とそれを含有する粉末食品または液体食品
JP5373283B2 (ja) * 2005-07-08 2013-12-18 武田薬品工業株式会社 錠剤
JP2007238486A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Yaizu Suisankagaku Industry Co Ltd グルコサミン類含有錠剤の製造方法、グルコサミン類含有錠剤及びグルコサミン類含有顆粒
JP4827692B2 (ja) * 2006-11-01 2011-11-30 旭化成ケミカルズ株式会社 易分散安定剤
JP2009007346A (ja) * 2007-05-30 2009-01-15 Toyo Shinyaku:Kk 糖尿病併発疾病予防剤
JP4791429B2 (ja) * 2007-10-05 2011-10-12 旭化成ケミカルズ株式会社 オリゴ糖および植物性乳酸菌を含有する発酵乳および乳酸菌飲料
JP2009126814A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Tsujido Kagaku Kk 高尿酸血症の予防または改善剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012000099A (ja) 2012-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW408153B (en) Cellulose-containing composite, process for its preparation and use thereof
CA2767773C (en) Composition comprising a salt and a crystallization interrupter
IE56214B1 (en) Easily dispersible dietary fiber product and process for producing the same
JP6853325B2 (ja) セルロース複合体
WO2013122127A1 (ja) セルロース組成物
WO2005092124A1 (ja) 食物繊維を含有する健康食品の製造方法
JP5888845B2 (ja) 易分散性粒状食品
JP5721616B2 (ja) ゲル状飲食品組成物の製造方法およびゲル化剤
JP4568636B2 (ja) 浮遊ならびに凝集沈殿が改善されたキトサン含有緑葉組成物及び飲料
JP5888868B2 (ja) 油脂含有粒状食品
JP6799846B2 (ja) 可食性フィルム
JP3706628B1 (ja) 麦若葉加工物を含有する造粒物
JP2018174723A (ja) タンパク質含有飲料
TW202017477A (zh) 烘烤甜食之製造方法
JP2004147567A (ja) 液状食品増粘化剤及びその製造法
TW200948283A (en) Method for making granule-shape low calorie foodstuff and raw material for making such foodstuff
AU2019409732B2 (en) Agglomerated composition comprising an edible solid particulate component and a potato starch
JP4463720B2 (ja) 凝集沈殿が改善されたキトサン・緑葉含有水懸濁組成物
JP5827029B2 (ja) 易分散性粒状ホワイトナー
TW202119937A (zh) 麵條用助分散劑
WO2020171068A1 (ja) 乳由来タンパク質含有顆粒状組成物、その製造方法及び乳由来タンパク質含有顆粒状組成物の分散性を改善する方法
JP4759642B2 (ja) 凝集沈殿が改善された水懸濁用キトサン含有緑葉組成物
JP4647524B2 (ja) 乾燥コンニャク
JP2018174722A (ja) タンパク質含有飲料の製造方法及びゲル化抑制方法
JP2001316274A (ja) 経管栄養剤およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150115

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20150115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5888845

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350