JP6026164B2 - 口唇化粧料 - Google Patents
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Description
(A)フェニル変性シリコーン 15〜80質量%
(B)次の式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル化合物
(D)30℃における粘度が100mPa・s以下であり、分子内に少なくとも1個の水酸基を有する油剤
(E)ワックス
通常、成分(A)フェニル変性シリコーンは、口唇化粧料に配合されているエステル油や炭化水素油と相溶性がないことが多く、成分(A)を相溶性のない油剤と混合した場合には、分離してしまい製剤として成り立たない。
一方、成分(A)が他の油剤と完全に相溶してしまう処方系においては、成分(A)由来の高い艶感は実現できるものの、耐色移り性は発揮されず、化粧効果の持続性に関しては、満足できるレベルとならない。
しかしながら、本発明においては、加熱製造時には成分(A)〜(E)を含む油相は均一に溶解しており、冷却後は、成分(A)は、成分(B)〜(D)から分離した状態で存在しているが、いずれの成分も成分(E)のワックス構造内の隙間に保持されているため製剤としては安定となる。この様な状態の本発明の口唇化粧料を塗布すると、ワックス構造内に保持されている成分(A)の粒子が合一化することにより油相から分離し、塗膜表面に露出することで耐色移り性が発現するとともに、高い艶感をもつ化粧塗膜が実現される。
本発明においては、成分(B)として前記式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸の液状エステル化合物を使用することにより、(E)ワックス構造内の隙間に成分(A)をその他の油剤から分離した状態で存在させることが可能となり、通常のメチル分岐イソステアリン酸のエステルや多分岐型イソステアリルアルコールの脂肪酸エステルでは、かかる構造は形成されない。
(A)フェニル変性シリコーン 15〜80質量%
(B)次の式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル化合物
(D)30℃における粘度が100mPa・s以下であり、分子内に少なくとも1個の水酸基を有する油剤
(E)ワックス
<2>成分(A)が、ジメチルシロキサン骨格を有し、少なくともメチル基の一部がフェニル基に置換したシリコーンである<1>の口唇化粧料。
<3>成分(A)が、25℃における粘度が1000mm2/s以下のフェニル変性シリコーンである<1>又は<2>の口唇化粧料。
<4>成分(A)の含有量が、口唇化粧料総量を基準として15質量%以上、好ましくは20質量%以上であり、また80質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である<1>〜<3>の口唇化粧料。
<5>成分(B)が、式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸を多価アルコールでエステル化した液状化合物である<1>〜<4>の口唇化粧料。
<6>成分(B)が、式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸を炭素数2〜12の2〜6価の多価アルコールでエステル化した液状化合物である<1>〜<5>の口唇化粧料。
<7>成分(B)の含有量が、口唇化粧料総量を基準として5質量%以上、好ましくは10質量%以上、また60質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下である<1>〜<6>の口唇化粧料。
<8>一般式(2)中、p及びqが、分子中におけるアルキルグリセリルエーテル基(−Q−OCH2−CH(OR10)−CH2(OR11))の含有量が1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは10〜30質量%となる数である<1>〜<7>の口唇化粧料。
<9>一般式(2)中、pが1〜500の範囲であり、好ましくは10〜30の範囲であり、qは1〜50の範囲であり、好ましくは1〜30の範囲である<1>〜<8>の口唇化粧料。
<10>成分(C)の含有量が、口唇化粧料の総量を基準として1質量%以上、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは2質量%以上であり、また10質量%以下、好ましくは9質量%以下、より好ましくは8質量%以下である<1>〜<9>の口唇化粧料。
<11>成分(D)が、ヒドロキシ脂肪酸エステル及び高級アルコールから選ばれる油剤である<1>〜<10>の口唇化粧料。
<12>成分(D)が、炭素数3〜24のヒドロキシ脂肪酸のC1−C24アルキルエステル及び炭素数8〜24の高級アルコールから選ばれる油剤である<1>〜<10>の口唇化粧料。
<13>成分(D)の含有量が、口唇化粧料の総量を基準として、5質量%以上、好ましくは7.5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、また、40質量%以下、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下である<1>〜<12>の口唇化粧料。
<14>成分(E)が、パラフィン、セレシン、合成炭化水素ワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、キャンデリラロウ、ミツロウ及びカルナウバロウから選ばれる一種又は二種以上である<1>〜<13>の口唇化粧料。
<15>成分(E)の含有量が、口唇化粧料の総量を基準として3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、また20質量%以下、好ましくは15質量%以下である<1>〜<14>の口唇化粧料。
<16>成分(A)を20〜70質量%、成分(B)を5〜50質量%、成分(C)を1〜10質量%、成分(D)を5〜40質量%、成分(E)を5〜15質量%含有する<1>〜<15>の口唇化粧料。
<17>成分(A)と成分(B)〜(D)との含有質量比[A/(B+C+D)]が0.1〜5、好ましくは0.2〜3である<1>〜<16>の口唇化粧料。
実施例、比較例を人工皮革上に塗布し、顕微鏡で成分(A)の分散状態を観察した。成分(A)が成分(B)〜(D)を含む油相に非相溶状態で存在している状態を「○」、成分(A)〜(D)を含む油相が均一に相溶している状態を「相溶×」とした。また、油剤を混合、加熱した時点で、均一に溶解しない場合を「分離×」とした。
実施例、比較例を40℃の恒温槽に静置し、6ヶ月経過後の状態を観察した。問題がなかった場合を「○」、油の分離、発汗が観測された場合を「×」とした。
女性パネラー20名の唇に、実施例、比較例を塗布してもらい、以下の項目について5点から1点までの5段階評価をしてもらった。そして20名のつけた点数の平均をその実施例もしくは比較例の点数とした。
・艶感
・耐色移り性(カップへの色移りの無さ)
・3時間経過後の化粧効果持続性
(製造方法)
成分1〜20を均一に溶解混合し、成分21〜26を加え、混練後再溶解する。これに成分27〜28を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。成分組成及び評価試験結果を表1に示す。
※3は、特開2005-194523号公報 製造実施例1記載の製造方法により得られたものであり、一般式(2)において、R1及びR7が炭素数の最頻値が18であるアルキル基であり、R2〜R6及びR8〜R9がメチル基であり、Qが炭素数11の直鎖であるアルキレン基であり、R10〜R11が水素原子であり、p(平均値)が23であり、q(平均値)が4.0であり、重合タイプがランダム共重合のものである。
※4は、多分岐型イソステアリルアルコールをエステル化して得られる原料である。
※5は、メチル分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる原料である。
以下に示す処方の口紅を製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
※10は、コスモール43N(日清オイリオグループ社製)
成分1〜12を均一に溶解混合し、成分13〜16を加え、混練後再溶解する。これに成分17〜18を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。
以下に示す処方のリップグロスを製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
成分1〜9を均一に溶解混合し、成分10を加え、混練後再溶解する。これに成分11〜13を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納しリップグロスを得た。
Claims (2)
- 下記成分(A)〜(E)を含有することを特徴とする固形状口唇化粧料。
(A)フェニル変性シリコーン 15〜80質量%
(B)次の式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸と、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトールから選ばれる多価アルコールとの液状エステル化合物
(D)30℃における粘度が100mPa・s以下であり、分子内に少なくとも1個の水酸基を有する油剤
(E)ワックス - 成分(A)を20〜70質量%、成分(B)を5〜50質量%、成分(C)を1〜10質量%、成分(D)を5〜40質量%、成分(E)を5〜15質量%含有する請求項1記載の口唇化粧料。
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