JP3662654B2 - ゲル組成物、及びこれを含有して成る固形状化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度依存性が小さく、高濃度のシリコーン油を安定に含有し得るゲル組成物、及びこれを含有して成る固形状化粧料に関する。さらに詳しくは、ラノステロール及び/又はジヒドロラノステロール、トリオルガノシリル基を有する非イオン性多糖類及びその誘導体の1種又は2種以上、及びシリコーン油を含有して成るゲル組成物、及びこれを含有する固形状化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、油性成分により形成されたゲル組成物は、医薬品,化粧料等の分野において油性基剤として汎用されている。特に、かかる油性ゲルを含有する固形状化粧料は、付着性が良好で耐水性が高いため、よく使用されている。
【0003】
従来、油性ゲル組成物においては、ミツロウ,カルナウバロウ,キャンデリラロウ,セレシン,マイクロクリスタリンワックス等のロウ類を固化剤として用いて成型性等を付与していた。しかしながら、かかるロウ類により固化したゲル組成物は温度依存性が大きく、温度の変化に対して安定性が悪いという問題があった。
【0004】
また、油性ゲルを含有する固形状化粧料は上記のような長所を有する反面、べたつき感が認められる,皮脂等により化粧崩れを起こしやすい,転色性が大きいといった欠点も存在する。このような欠点を改善するため、シリコーン油、特に揮発性のシリコーン油を配合して皮膜形成性を付与する試みもなされている。しかし、シリコーン油を多量に含む油分を安定にゲル化するのは難しく、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン系界面活性剤によるゲル化(特開昭61−113646)や、ジヒドロラノステロールを含有するゲル化剤によるゲル化(特開平3−6283)等が提案されているが、安定性,使用性等のすべてにおいて満足な結果を得るには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、上記のような従来の油性ゲル組成物の有する種々の問題点を解決し、温度依存性が小さくて温度変化に対する安定性が高く、シリコーン油を多量に含有し得るゲル組成物を得ること、さらにはべたつきがなく、転色性が小さく、化粧持続性に優れる固形状化粧料を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため種々検討を行ったところ、ラノステロールもしくはジヒドロラノステロール、又はこれらの混合物と、トリオルガノシリル基を有する非イオン性多糖類及びその誘導体の1種又は2種以上を併用することにより、シリコーン油を多量に含有することができ、温度依存性が小さく、皮膜形成性の良好なゲル組成物を得ることができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
ラノステロール及びジヒドロラノステロールは、ラノリンアルコール中に含まれるトリテルペンアルコールで、日本精化株式会社等から提供されている市販のものを用いることができる。
【0008】
トリオルガノシリル基を有する非イオン性多糖類及びその誘導体とは、一般式(1)で示されるトリオルガノシリル基を側鎖に置換基として40重量%以上含有する非イオン性の多糖類及びその誘導体である。トリオルガノシリル基の含有量が40重量%未満のものでは、他の油剤との相溶性が低く、また耐水性等の低下も認められ、好ましくない。かかるトリオルガノシリル基を含有する非イオン性多糖類及びその誘導体は、信越化学工業株式会社から提供されており、また開示されている(特公平7−53650)。
【化1】
【0009】
トリオルガノシリル基を導入する非イオン性多糖類としては、デンプン,プルラン,グァーガム及びローカストビーンガム等を挙げることができ、それらの誘導体としては、メチル,エチル,プロピル等のアルキル基、ヒドロキシエチル,ヒドロキシプロピル,ヒドロキシブチル等のヒドロキシアルキル基、カルボキシメチル,カルボキシエチル等のカルボキシアルキル基によって置換された部分エーテル化物や、アセチル,プロピオニル,ブチリル等の脂肪族アシル基によって置換された部分エステル化物等が挙げられる。
【0010】
トリオルガノシリル基としては、炭化水素基として炭素原子数1〜6のアルキル基及び/又はアルケニル基を有するものが好ましい。かかる炭化水素基としては、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,tert-ブチル,ペンチル,ヘキシル等の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、シクロペンチル,シクロヘキシル等の環状アルキル基、ビニル,アリル,イソプロペニル,1-ブテニル,1-ペンテニル,1-ヘキセニル等の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基が挙げられる。但し、これら炭化水素基の炭素原子数が多くなるに従い、炭化水素基が嵩高いものとなって非イオン性多糖類中に有効に導入することが困難になるため、上記例示のアルキル基、中でも特にメチル,エチル,プロピル,tert-ブチルが好ましい。
【0011】
上記のような炭化水素基を有する一般式(1)のトリオルガノシリル基としては、トリメチルシリル基,トリエチルシリル基,トリプロピルシリル基,tert-ブチルジメチルシリル基,シクロヘキシルジメチルシリル基等を挙げることができる。
【0012】
シリコーン油としては、低分子量のジメチルポリシロキサン,ジメチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン等の低分子量の環状メチルポリシロキサンといった揮発性のシリコーン油、高分子量のジメチルポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサンといった不揮発性のシリコーン油を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選択して配合する。特に揮発性シリコーン油を多量に用いた場合には、皮膜形成性をより向上させることができ、転色性の改善と優れた化粧持続性を得ることができる。
【0013】
本発明のゲル組成物における、ラノステロール及び/又はジヒドロラノステロール、トリオルガノシリル基を含有する非イオン性多糖類及びその誘導体、及びシリコーン油の配合量としては、それぞれ0.1〜10重量%、0.1〜10重量%、及び30〜80重量%とすることが好ましい。
【0014】
また、本発明のゲル組成物には、本発明の特徴を損なわない範囲で動植物油,炭化水素類,高級アルコール,エステル類等の油性物質を添加することができる。また、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料、色素、体質顔料,着色顔料,白色顔料等の無機顔料、真珠光沢顔料、有機高分子粉体等を配合することもできる。特に、前記のような顔料や粉体を配合して、良好な固形状化粧料を得ることができる。
【0015】
【作用】
本発明に係るゲル組成物は、従来のようにロウ類により固化させたものではないので、硬度の温度依存性が非常に小さく、−20℃〜60,70℃程度の広範囲にわたる温度変化に対して、良好な安定性を示す。従って、厳寒地において冬季に保存した場合、及び夏季に高温下に置かれた場合にも良好な状態及び使用性を維持し得る。
【0016】
本発明に係るゲル組成物の硬度の温度依存性について、以下に示す。ジヒドロラノステロール3.0重量%、トリメチルシリル化プルラン1.0重量%をデカメチルシクロペンタシロキサンに添加して加熱溶解し、放冷して油性ゲルとした。これを−20℃〜50℃の各温度下に1時間静置した後、針入度を3φ針にて6cm/minの速度で測定した。また、比較のため、固形パラフィン6.6重量%により固化させて得た油性ゲルについても同様に測定した。結果を図1に示す。
【0017】
図1より明らかなように、ジヒドロラノステロール及びトリメチルシリル化プルランにより形成される本発明のゲル組成物(1)においては、−20℃においても針入度は100gと実使用に耐え得る硬度を示し、その後の温度上昇に伴う硬度の低下は小さく、50℃においても50g程度の針入度を示していた。これに対し、固形パラフィンにより固化した比較品(2)では、−20℃においては針入度が300g近くの値を示し、硬度の上昇が著しく、実使用に耐えない。また、温度上昇に伴う硬度の低下は著しく、40℃以上では軟化し過ぎて使用性が悪くなることが認められた。
【0018】
また、本発明に係るゲル組成物を含有する固形状化粧料は、良好な皮膜形成性を示し、耐水性に優れ、転色性が改善されているため衣服等に接触した場合に色移りすることがなく、べたつきのないさらっとした使用感が得られ、化粧持続性にも優れている。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係るゲル組成物は、油性の医薬品を含有する医薬品製剤の油性基剤として、またハンドクリーム等の皮膚保護剤、リップクリーム等の口唇保護剤、油性ファンデーション,油性アイカラー,油性チークカラー,油性口紅等の固形状化粧料として提供され得る。
【0020】
【実施例】
さらに本発明の特徴について、実施例により詳細に説明する。
【0021】
[実施例1] 皮膚外用剤用油性基剤
(1)ラノステロール 5.0(重量%)
(2)トリメチルシリル化デンプン 5.0
(3)セタノール 3.0
(4)コレステロール 3.0
(5)ジメチルポリシロキサン 83.4
(6)dl-α-トコフェロール 0.5
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
製法:(1)〜(7)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均一に溶解し、ローラーにて混練した後、容器に充填して冷却し、固化させる。
【0022】
[実施例2] リップクリーム
(1)ラノステロール 5.0(重量%)
(2)ジヒドロラノステロール 5.0
(3)トリメチルシリル化グァーガム 3.5
(4)ステアリルアルコール 10.0
(5)液状ラノリン 5.0
(6)ジメチルポリシロキサン 70.4
(7)ビタミンE混合物 0.5
(8)パラオキシ安息香酸プロピル 0.1
(9)グリチルレチン酸ステアリル 0.5
製法:(1)〜(9)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均一に溶解し、ローラーにて混練した後、型に充填して冷却し、固化させる。
【0023】
[実施例3] 油性ファンデーション
(1)ジヒドロラノステロール 1.5(重量%)
(2)トリメチルシリル化プルラン 1.5
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0
(4)低分子ジメチルポリシロキサン 26.3
(5)ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル 0.5
(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(7)タルク 17.0
(8)二酸化チタン 15.0
(9)セリサイト 15.0
(10)ベンガラ 1.5
(11)黄酸化鉄 1.3
(12)黒酸化鉄 0.2
(13)香料 0.1
製法:(1)〜(6)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(7)〜(12)を加えて均一に分散させ、次いで(13)を加えてローラーにて混練した後、容器に流し込み、冷却,固化させる。
【0024】
[実施例4] 油性アイカラー
(1)ラノステロール 3.50(重量%)
(2)トリメチルシリル化プルラン 2.50
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 52.00
(4)メチルフェニルポリシロキサン 2.00
(5)吸着精製ラノリン 2.00
(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(7)タルク 12.78
(8)二酸化チタン 5.00
(9)ナイロン末 20.00
(10)赤色226号 0.01
(11)青色404号 0.01
(12)香料 0.10
製法:(1)〜(6)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(7)〜(11)を加えて均一に分散させ、次いで(12)を加えてローラーにて混練した後、容器に流し込み、冷却,固化させる。
【0025】
[実施例5] 油性チークカラー
(1)ラノステロール 4.0(重量%)
(2)トリメチルシリル化ローカストビーンガム 1.5
(3)トリメチルシリル化プルラン 1.5
(4)オクタメチルシクロテトラシロキサン 66.9
(5)ジメチルポリシロキサン 2.5
(6)吸着精製ラノリン 2.5
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(8)タルク 10.0
(9)カオリン 5.0
(10)酸化チタン 3.0
(11)赤色226号 0.6
(12)黄酸化鉄 2.3
(13)香料 0.1
製法:(1)〜(7)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(8)〜(12)を加えて均一に分散させ、次いで(13)を加えてローラーにて混練した後、容器に流し込み、冷却,固化させる。
【0026】
[実施例6] 油性口紅
(1)ラノステロール 4.5(重量%)
(2)ジヒドロラノステロール 5.5
(3)トリメチルシリル化メチルデンプン 1.5
(4)トリエチルシリル化ヒドロキシプロピルグァーガム 2.0
(5)低分子ジメチルポリシロキサン 28.0
(6)ジメチルポリシロキサン 30.0
(7)吸着精製ラノリン 6.0
(8)2-エチルヘキサン酸セチル 10.0
(9)イソプロピルミリスチン酸エステル 5.0
(10)ビタミンE混合物 0.5
(11)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(12)二酸化チタン 5.0
(13)赤色201号 0.6
(14)赤色202号 1.0
(15)赤色223号 0.2
(16)香料 0.1
製法:(1)〜(11)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(12)〜(14)を加えて均一に分散させ、次いで(15),(16)を加えてローラーにて混練した後、型に流し込み、冷却,固化させる。
【0027】
[実施例7] 日焼け止め用油性ファンデーション
(1)ラノステロール 0.8(重量%)
(2)ジヒドロラノステロール 1.0
(3)ジメチルエチルシリル化カルボキシメチルプルラン 0.7
(4)ジメチルプロピルシリル化アセチルローカスト 0.5
ビーンガム
(5)シクロヘキシルジメチルシリル化グァーガム 0.5
(6)オクタメチルシクロテトラシロキサン 15.0
(7)低分子メチルフェニルポリシロキサン 21.3
(8)パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 5.0
(9)オキシベンゾン 5.0
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(11)タルク 20.0
(12)二酸化チタン 12.0
(13)セリサイト 15.0
(14)ベンガラ 1.5
(15)黄酸化鉄 1.2
(16)黒酸化鉄 0.3
(17)香料 0.1
製法:(1)〜(10)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(11)〜(16)を加えて均一に分散させ、次いで(17)を加えてローラーにて混練した後、容器に流し込み、冷却,固化させる。
【0028】
まず、本発明の実施例1及び実施例2について、温度安定性と耐水性の評価を行った。硬度の温度依存性は、試料を−20℃,25℃及び50℃に1カ月間保存した後の状態及び硬度の変化を観察し、「油分の分離,配合成分の析出等の状態の変化を認めない;○」,「油分の分離,配合成分の析出等の状態変化をわずかに認める;△」,「油分の分離,配合成分等の析出等の状態変化が著しい;×」として評価した。また、耐水性は男女パネラー20名を1群とした使用試験により評価し、「非常に良い;5点」,「良い;4点」,「普通;3点」,「やや悪い;2点」,「悪い;1点」として点数化し、20名の平均値にて示した。なお、実施例1において(1)のラノステロール及び(2)のトリメチルシリル化デンプンを白色ワセリン15.0重量%及び固形パラフィン10.0重量%に代替し、(5)のシリコーン油を減量して全量を100.0重量%としたものを比較例1、実施例2において(1)のラノステロール,(2)のジヒドロラノステロール及び(3)のトリメチルシリル化グァーガムを白色ワセリン12.0重量%及び固形パラフィン10.0重量%に代替し、(6)のシリコーン油を減量して全量を100.0重量%としたものを比較例2とした。以上の試験結果は表1に示した。
【表1】
【0029】
表1より明らかなように、本発明の実施例1及び実施例2は、−25℃〜50℃の広い温度範囲において良好な安定性を示しており、耐水性もより向上していることが認められた。これに対して、比較例1及び比較例2はいずれの温度においても保存安定性が悪かった。
【0030】
次いで、実施例3〜実施例7について使用試験を行った。使用試験は20才〜50才の女性パネラー20名を1群とし、各群に実施例及び比較例をそれぞれブラインドにて使用させ、耐水性,転色性,べたつき及び化粧持ちについて官能評価させて行った。ここで、各実施例においてラノステロール及び/又はジヒドロラノステロールをカルナウバロウに、トリオルガノシリル基を有する非イオン性多糖類及びその誘導体をセレシンに、デカメチルシクロペンタシロキサン,低分子ジメチルポリシロキサン等の揮発性シリコーン油を、スクワラン及びトリイソオクタン酸グリセリル(重量比=1:1)に代替したものを、それぞれ比較例3〜比較例7とした。
【0031】
官能評価結果は、耐水性及び化粧持ちについては、「非常に良い;5点」,「良い;4点」,「普通;3点」,「やや悪い;2点」,「悪い;1点」、転色性については「小さい;5点」,「やや小さい;4点」,「普通;3点」,「やや大きい;2点」,「大きい;1点」、べたつきについては「ない;5点」,「ややない;4点」,「どちらともいえない;3点」,「ややある;2点」,「ある;1点」として点数化し、20名の平均値を算出した。結果は表2に示した。
【0032】
【表2】
表2により、本発明の実施例3〜実施例7の使用群では、耐水性,転色性,べたつき及び化粧持ちの各評価において平均4.80点以上と非常に良好な結果を得ていることが示されている。これに対して、本発明の比較例使用群では、いずれの項目においても平均2.75点以下と低い評価であった。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明により、温度依存性が小さく、高濃度のシリコーン油を安定に含有し得るゲル組成物を得ることができた。また、このゲル組成物を含有して成る固形状化粧料は、良好な皮膜形成性を示し、耐水性に優れ、転色性が改善されているため衣服等に接触した場合に色移りすることがなく、べたつきのないさらっとした使用感を有し、化粧持続性にも優れていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるゲル組成物と比較品の硬度の温度安定性を示す図である。
【符号の説明】
1 本発明によるゲル組成物
2 比較品
Claims (2)
- ラノステロール及び/又はジヒドロラノステロール、トリオルガノシリル基を有する非イオン性多糖類及びその誘導体の1種又は2種以上、及びシリコーン油を、それぞれ0.1〜10重量%、0.1〜10重量%、及び30〜80重量%含有して成り、前記トリオルガノシリル基を有する非イオン性多糖類及びその誘導体が、トリオルガノシリル基を含有するデンプン,プルラン,グァーガム,ローカストビーンガム及びそれらの誘導体から選ばれる1種又は2種以上であるゲル組成物。
- 請求項1に記載のゲル組成物を含有して成る、固形状化粧料。
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