JPH09188604A - ゲル組成物、及びこれを含有して成る固形状化粧料 - Google Patents

ゲル組成物、及びこれを含有して成る固形状化粧料

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JPH09188604A
JPH09188604A JP1932896A JP1932896A JPH09188604A JP H09188604 A JPH09188604 A JP H09188604A JP 1932896 A JP1932896 A JP 1932896A JP 1932896 A JP1932896 A JP 1932896A JP H09188604 A JPH09188604 A JP H09188604A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度依存性が小さく、高濃度のシリコーン油
を安定に含有し得るゲル組成物を得、さらに良好な皮膜
形成性を示し、耐水性に優れ、転色性及びべたつきが改
善され、化粧持続性の良好な固形状化粧料を提供する。 【解決手段】 ラノステロール及び/又はジヒドロラノ
ステロールと、トリオルガノシリル基を有する非イオン
性多糖類及びその誘導体の1種又は2種以上を併用して
ゲルを形成させる。トリオルガノシリル基を導入する非
イオン性多糖類としては、デンプン,プルラン,グァー
ガム及びローカストビーンガムが好ましく、ラノステロ
ール及び/又はジヒドロラノステロール、トリオルガノ
シリル基を有する非イオン性多糖類及びその誘導体、シ
リコーン油の含有量は、それぞれ0.1〜10重量%、
0.1〜10重量%、及び30〜80重量%とするのが
好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度依存性が小さ
く、高濃度のシリコーン油を安定に含有し得るゲル組成
物、及びこれを含有して成る固形状化粧料に関する。さ
らに詳しくは、ラノステロール及び/又はジヒドロラノ
ステロール、トリオルガノシリル基を有する非イオン性
多糖類及びその誘導体の1種又は2種以上、及びシリコ
ーン油を含有して成るゲル組成物、及びこれを含有する
固形状化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、油性成分により形成されたゲ
ル組成物は、医薬品,化粧料等の分野において油性基剤
として汎用されている。特に、かかる油性ゲルを含有す
る固形状化粧料は、付着性が良好で耐水性が高いため、
よく使用されている。
【0003】従来、油性ゲル組成物においては、ミツロ
ウ,カルナウバロウ,キャンデリラロウ,セレシン,マ
イクロクリスタリンワックス等のロウ類を固化剤として
用いて成型性等を付与していた。しかしながら、かかる
ロウ類により固化したゲル組成物は温度依存性が大き
く、温度の変化に対して安定性が悪いという問題があっ
た。
【0004】また、油性ゲルを含有する固形状化粧料は
上記のような長所を有する反面、べたつき感が認められ
る,皮脂等により化粧崩れを起こしやすい,転色性が大
きいといった欠点も存在する。このような欠点を改善す
るため、シリコーン油、特に揮発性のシリコーン油を配
合して皮膜形成性を付与する試みもなされている。しか
し、シリコーン油を多量に含む油分を安定にゲル化する
のは難しく、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシ
ロキサン等のシリコーン系界面活性剤によるゲル化(特
開昭61−113646)や、ジヒドロラノステロール
を含有するゲル化剤によるゲル化(特開平3−628
3)等が提案されているが、安定性,使用性等のすべて
において満足な結果を得るには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、上
記のような従来の油性ゲル組成物の有する種々の問題点
を解決し、温度依存性が小さくて温度変化に対する安定
性が高く、シリコーン油を多量に含有し得るゲル組成物
を得ること、さらにはべたつきがなく、転色性が小さ
く、化粧持続性に優れる固形状化粧料を得ることを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め種々検討を行ったところ、ラノステロールもしくはジ
ヒドロラノステロール、又はこれらの混合物と、トリオ
ルガノシリル基を有する非イオン性多糖類及びその誘導
体の1種又は2種以上を併用することにより、シリコー
ン油を多量に含有することができ、温度依存性が小さ
く、皮膜形成性の良好なゲル組成物を得ることができる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】ラノステロール及びジヒドロラノステロー
ルは、ラノリンアルコール中に含まれるトリテルペンア
ルコールで、日本精化株式会社等から提供されている市
販のものを用いることができる。
【0008】トリオルガノシリル基を有する非イオン性
多糖類及びその誘導体とは、一般式(1)で示されるト
リオルガノシリル基を側鎖に置換基として40重量%以
上含有する非イオン性の多糖類及びその誘導体である。
トリオルガノシリル基の含有量が40重量%未満のもの
では、他の油剤との相溶性が低く、また耐水性等の低下
も認められ、好ましくない。かかるトリオルガノシリル
基を含有する非イオン性多糖類及びその誘導体は、信越
化学工業株式会社から提供されており、また開示されて
いる(特公平7−53650)。
【化1】
【0009】トリオルガノシリル基を導入する非イオン
性多糖類としては、デンプン,プルラン,グァーガム及
びローカストビーンガム等を挙げることができ、それら
の誘導体としては、メチル,エチル,プロピル等のアル
キル基、ヒドロキシエチル,ヒドロキシプロピル,ヒド
ロキシブチル等のヒドロキシアルキル基、カルボキシメ
チル,カルボキシエチル等のカルボキシアルキル基によ
って置換された部分エーテル化物や、アセチル,プロピ
オニル,ブチリル等の脂肪族アシル基によって置換され
た部分エステル化物等が挙げられる。
【0010】トリオルガノシリル基としては、炭化水素
基として炭素原子数1〜6のアルキル基及び/又はアル
ケニル基を有するものが好ましい。かかる炭化水素基と
しては、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブ
チル,tert-ブチル,ペンチル,ヘキシル等の直鎖もし
くは分岐鎖のアルキル基、シクロペンチル,シクロヘキ
シル等の環状アルキル基、ビニル,アリル,イソプロペ
ニル,1-ブテニル,1-ペンテニル,1-ヘキセニル等の直
鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基が挙げられる。但し、
これら炭化水素基の炭素原子数が多くなるに従い、炭化
水素基が嵩高いものとなって非イオン性多糖類中に有効
に導入することが困難になるため、上記例示のアルキル
基、中でも特にメチル,エチル,プロピル,tert-ブチ
ルが好ましい。
【0011】上記のような炭化水素基を有する一般式
(1)のトリオルガノシリル基としては、トリメチルシ
リル基,トリエチルシリル基,トリプロピルシリル基,
tert-ブチルジメチルシリル基,シクロヘキシルジメチ
ルシリル基等を挙げることができる。
【0012】シリコーン油としては、低分子量のジメチ
ルポリシロキサン,ジメチルフェニルポリシロキサン、
オクタメチルシクロテトラシロキサン,デカメチルシク
ロペンタシロキサン等の低分子量の環状メチルポリシロ
キサンといった揮発性のシリコーン油、高分子量のジメ
チルポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサンと
いった不揮発性のシリコーン油を用いることができ、こ
れらより1種又は2種以上を選択して配合する。特に揮
発性シリコーン油を多量に用いた場合には、皮膜形成性
をより向上させることができ、転色性の改善と優れた化
粧持続性を得ることができる。
【0013】本発明のゲル組成物における、ラノステロ
ール及び/又はジヒドロラノステロール、トリオルガノ
シリル基を含有する非イオン性多糖類及びその誘導体、
及びシリコーン油の配合量としては、それぞれ0.1〜
10重量%、0.1〜10重量%、及び30〜80重量
%とすることが好ましい。
【0014】また、本発明のゲル組成物には、本発明の
特徴を損なわない範囲で動植物油,炭化水素類,高級ア
ルコール,エステル類等の油性物質を添加することがで
きる。また、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香
料、色素、体質顔料,着色顔料,白色顔料等の無機顔
料、真珠光沢顔料、有機高分子粉体等を配合することも
できる。特に、前記のような顔料や粉体を配合して、良
好な固形状化粧料を得ることができる。
【0015】
【作用】本発明に係るゲル組成物は、従来のようにロウ
類により固化させたものではないので、硬度の温度依存
性が非常に小さく、−20℃〜60,70℃程度の広範
囲にわたる温度変化に対して、良好な安定性を示す。従
って、厳寒地において冬季に保存した場合、及び夏季に
高温下に置かれた場合にも良好な状態及び使用性を維持
し得る。
【0016】本発明に係るゲル組成物の硬度の温度依存
性について、以下に示す。ジヒドロラノステロール3.
0重量%、トリメチルシリル化プルラン1.0重量%を
デカメチルシクロペンタシロキサンに添加して加熱溶解
し、放冷して油性ゲルとした。これを−20℃〜50℃
の各温度下に1時間静置した後、針入度を3φ針にて6
cm/minの速度で測定した。また、比較のため、固形パラ
フィン6.6重量%により固化させて得た油性ゲルにつ
いても同様に測定した。結果を図1に示す。
【0017】図1より明らかなように、ジヒドロラノス
テロール及びトリメチルシリル化プルランにより形成さ
れる本発明のゲル組成物(1)においては、−20℃に
おいても針入度は100gと実使用に耐え得る硬度を示
し、その後の温度上昇に伴う硬度の低下は小さく、50
℃においても50g程度の針入度を示していた。これに
対し、固形パラフィンにより固化した比較品(2)で
は、−20℃においては針入度が300g近くの値を示
し、硬度の上昇が著しく、実使用に耐えない。また、温
度上昇に伴う硬度の低下は著しく、40℃以上では軟化
し過ぎて使用性が悪くなることが認められた。
【0018】また、本発明に係るゲル組成物を含有する
固形状化粧料は、良好な皮膜形成性を示し、耐水性に優
れ、転色性が改善されているため衣服等に接触した場合
に色移りすることがなく、べたつきのないさらっとした
使用感が得られ、化粧持続性にも優れている。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に係るゲル組成物は、油性
の医薬品を含有する医薬品製剤の油性基剤として、また
ハンドクリーム等の皮膚保護剤、リップクリーム等の口
唇保護剤、油性ファンデーション,油性アイカラー,油
性チークカラー,油性口紅等の固形状化粧料として提供
され得る。
【0020】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。
【0021】 [実施例1] 皮膚外用剤用油性基剤 (1)ラノステロール 5.0(重量%) (2)トリメチルシリル化デンプン 5.0 (3)セタノール 3.0 (4)コレステロール 3.0 (5)ジメチルポリシロキサン 83.4 (6)dl-α-トコフェロール 0.5 (7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 製法:(1)〜(7)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均
一に溶解し、ローラーにて混練した後、容器に充填して
冷却し、固化させる。
【0022】 [実施例2] リップクリーム (1)ラノステロール 5.0(重量%) (2)ジヒドロラノステロール 5.0 (3)トリメチルシリル化グァーガム 3.5 (4)ステアリルアルコール 10.0 (5)液状ラノリン 5.0 (6)ジメチルポリシロキサン 70.4 (7)ビタミンE混合物 0.5 (8)パラオキシ安息香酸プロピル 0.1 (9)グリチルレチン酸ステアリル 0.5 製法:(1)〜(9)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均
一に溶解し、ローラーにて混練した後、型に充填して冷
却し、固化させる。
【0023】 [実施例3] 油性ファンデーション (1)ジヒドロラノステロール 1.5(重量%) (2)トリメチルシリル化プルラン 1.5 (3)デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0 (4)低分子ジメチルポリシロキサン 26.3 (5)ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル 0.5 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (7)タルク 17.0 (8)二酸化チタン 15.0 (9)セリサイト 15.0 (10)ベンガラ 1.5 (11)黄酸化鉄 1.3 (12)黒酸化鉄 0.2 (13)香料 0.1 製法:(1)〜(6)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均
一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(7)〜(1
2)を加えて均一に分散させ、次いで(13)を加えてローラ
ーにて混練した後、容器に流し込み、冷却,固化させ
る。
【0024】 [実施例4] 油性アイカラー (1)ラノステロール 3.50(重量%) (2)トリメチルシリル化プルラン 2.50 (3)デカメチルシクロペンタシロキサン 52.00 (4)メチルフェニルポリシロキサン 2.00 (5)吸着精製ラノリン 2.00 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (7)タルク 12.78 (8)二酸化チタン 5.00 (9)ナイロン末 20.00 (10)赤色226号 0.01 (11)青色404号 0.01 (12)香料 0.10 製法:(1)〜(6)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均
一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(7)〜(1
1)を加えて均一に分散させ、次いで(12)を加えてローラ
ーにて混練した後、容器に流し込み、冷却,固化させ
る。
【0025】 [実施例5] 油性チークカラー (1)ラノステロール 4.0(重量%) (2)トリメチルシリル化ローカストビーンガム 1.5 (3)トリメチルシリル化プルラン 1.5 (4)オクタメチルシクロテトラシロキサン 66.9 (5)ジメチルポリシロキサン 2.5 (6)吸着精製ラノリン 2.5 (7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (8)タルク 10.0 (9)カオリン 5.0 (10)酸化チタン 3.0 (11)赤色226号 0.6 (12)黄酸化鉄 2.3 (13)香料 0.1 製法:(1)〜(7)を混合し、75℃〜80℃に加熱して均
一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(8)〜(1
2)を加えて均一に分散させ、次いで(13)を加えてローラ
ーにて混練した後、容器に流し込み、冷却,固化させ
る。
【0026】 [実施例6] 油性口紅 (1)ラノステロール 4.5(重量%) (2)ジヒドロラノステロール 5.5 (3)トリメチルシリル化メチルデンプン 1.5 (4)トリエチルシリル化ヒドロキシプロピルグァーガム 2.0 (5)低分子ジメチルポリシロキサン 28.0 (6)ジメチルポリシロキサン 30.0 (7)吸着精製ラノリン 6.0 (8)2-エチルヘキサン酸セチル 10.0 (9)イソプロピルミリスチン酸エステル 5.0 (10)ビタミンE混合物 0.5 (11)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (12)二酸化チタン 5.0 (13)赤色201号 0.6 (14)赤色202号 1.0 (15)赤色223号 0.2 (16)香料 0.1 製法:(1)〜(11)を混合し、75℃〜80℃に加熱して
均一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(12)〜
(14)を加えて均一に分散させ、次いで(15),(16)を加え
てローラーにて混練した後、型に流し込み、冷却,固化
させる。
【0027】 [実施例7] 日焼け止め用油性ファンデーション (1)ラノステロール 0.8(重量%) (2)ジヒドロラノステロール 1.0 (3)ジメチルエチルシリル化カルボキシメチルプルラン 0.7 (4)ジメチルプロピルシリル化アセチルローカスト 0.5 ビーンガム (5)シクロヘキシルジメチルシリル化グァーガム 0.5 (6)オクタメチルシクロテトラシロキサン 15.0 (7)低分子メチルフェニルポリシロキサン 21.3 (8)パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 5.0 (9)オキシベンゾン 5.0 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (11)タルク 20.0 (12)二酸化チタン 12.0 (13)セリサイト 15.0 (14)ベンガラ 1.5 (15)黄酸化鉄 1.2 (16)黒酸化鉄 0.3 (17)香料 0.1 製法:(1)〜(10)を混合し、75℃〜80℃に加熱して
均一としたものに、あらかじめ混合,均一とした(11)〜
(16)を加えて均一に分散させ、次いで(17)を加えてロー
ラーにて混練した後、容器に流し込み、冷却,固化させ
る。
【0028】まず、本発明の実施例1及び実施例2につ
いて、温度安定性と耐水性の評価を行った。硬度の温度
依存性は、試料を−20℃,25℃及び50℃に1カ月
間保存した後の状態及び硬度の変化を観察し、「油分の
分離,配合成分の析出等の状態の変化を認めない;
○」,「油分の分離,配合成分の析出等の状態変化をわ
ずかに認める;△」,「油分の分離,配合成分等の析出
等の状態変化が著しい;×」として評価した。また、耐
水性は男女パネラー20名を1群とした使用試験により
評価し、「非常に良い;5点」,「良い;4点」,「普
通;3点」,「やや悪い;2点」,「悪い;1点」とし
て点数化し、20名の平均値にて示した。なお、実施例
1において(1)のラノステロール及び(2)のトリメチルシ
リル化デンプンを白色ワセリン15.0重量%及び固形
パラフィン10.0重量%に代替し、(5)のシリコーン
油を減量して全量を100.0重量%としたものを比較
例1、実施例2において(1)のラノステロール,(2)のジ
ヒドロラノステロール及び(3)のトリメチルシリル化グ
ァーガムを白色ワセリン12.0重量%及び固形パラフ
ィン10.0重量%に代替し、(6)のシリコーン油を減
量して全量を100.0重量%としたものを比較例2と
した。以上の試験結果は表1に示した。
【表1】
【0029】表1より明らかなように、本発明の実施例
1及び実施例2は、−25℃〜50℃の広い温度範囲に
おいて良好な安定性を示しており、耐水性もより向上し
ていることが認められた。これに対して、比較例1及び
比較例2はいずれの温度においても保存安定性が悪かっ
た。
【0030】次いで、実施例3〜実施例7について使用
試験を行った。使用試験は20才〜50才の女性パネラ
ー20名を1群とし、各群に実施例及び比較例をそれぞ
れブラインドにて使用させ、耐水性,転色性,べたつき
及び化粧持ちについて官能評価させて行った。ここで、
各実施例においてラノステロール及び/又はジヒドロラ
ノステロールをカルナウバロウに、トリオルガノシリル
基を有する非イオン性多糖類及びその誘導体をセレシン
に、デカメチルシクロペンタシロキサン,低分子ジメチ
ルポリシロキサン等の揮発性シリコーン油を、スクワラ
ン及びトリイソオクタン酸グリセリル(重量比=1:
1)に代替したものを、それぞれ比較例3〜比較例7と
した。
【0031】官能評価結果は、耐水性及び化粧持ちにつ
いては、「非常に良い;5点」,「良い;4点」,「普
通;3点」,「やや悪い;2点」,「悪い;1点」、転
色性については「小さい;5点」,「やや小さい;4
点」,「普通;3点」,「やや大きい;2点」,「大き
い;1点」、べたつきについては「ない;5点」,「や
やない;4点」,「どちらともいえない;3点」,「や
やある;2点」,「ある;1点」として点数化し、20
名の平均値を算出した。結果は表2に示した。
【0032】
【表2】 表2により、本発明の実施例3〜実施例7の使用群で
は、耐水性,転色性,べたつき及び化粧持ちの各評価に
おいて平均4.80点以上と非常に良好な結果を得てい
ることが示されている。これに対して、本発明の比較例
使用群では、いずれの項目においても平均2.75点以
下と低い評価であった。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、温
度依存性が小さく、高濃度のシリコーン油を安定に含有
し得るゲル組成物を得ることができた。また、このゲル
組成物を含有して成る固形状化粧料は、良好な皮膜形成
性を示し、耐水性に優れ、転色性が改善されているため
衣服等に接触した場合に色移りすることがなく、べたつ
きのないさらっとした使用感を有し、化粧持続性にも優
れていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるゲル組成物と比較品の硬度の温度
安定性を示す図である。
【符号の説明】
1 本発明によるゲル組成物 2 比較品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/031 A61K 7/031 9/06 9/06 C 47/28 47/28 F 47/36 47/36 F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラノステロール及び/又はジヒドロラノ
    ステロール、トリオルガノシリル基を有する非イオン性
    多糖類及びその誘導体の1種又は2種以上、及びシリコ
    ーン油を含有して成るゲル組成物。
  2. 【請求項2】 ラノステロール及び/又はジヒドロラノ
    ステロール、トリオルガノシリル基を有する非イオン性
    多糖類及びその誘導体の1種又は2種以上、及びシリコ
    ーン油の含有量が、それぞれ0.1〜10重量%、0.
    1〜10重量%、及び30〜80重量%であることを特
    徴とする、請求項1に記載のゲル組成物。
  3. 【請求項3】 トリオルガノシリル基を有する非イオン
    性多糖類及びその誘導体が、トリオルガノシリル基を含
    有するデンプン,プルラン,グァーガム,ローカストビ
    ーンガム及びそれらの誘導体から選ばれる1種又は2種
    以上であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に
    記載のゲル組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3に記載のゲル組成
    物を含有して成る、固形状化粧料。
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