JP2012149040A - 口唇化粧料 - Google Patents

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Yasuhiko Inoue
康彦 井上
Atsushi Hayama
敦士 半山
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Abstract

【課題】耐色移り性等に優れた口唇化粧料の提供。
【解決手段】(A)〜(C)を含有する口唇化粧料。(A)フェニル変性シリコーン(B)式(1)で示すイソステアリン酸のエステル(C)ワックス
Figure 2012149040

【選択図】なし

Description

本発明は口唇化粧料に関する。
従来、口唇化粧料の化粧効果の持続性を高めるために種々の検討が行われている。その中で、揮発性シリコーンや揮発性炭化水素油などの揮発性油分とシリコーン系樹脂などの樹脂を配合し、揮発油の揮発後に形成される樹脂皮膜によって化粧効果を持続させる方法が幅広く採用されている。しかしこの方法では、揮発油による唇の乾燥感や化粧塗膜の光沢の消失、樹脂皮膜による唇の違和感等を避けることが困難で、結果として口唇化粧料として総合的に満足できる品質を得ることはできていない。
特許文献1には、フッ素ポリエーテル共変性シリコーンを利用することによって、上記のような揮発タイプの色持続口紅の欠点を避けつつ化粧効果の持続性を向上させる油性化粧料が提案されている。
特許第3202127号公報
しかしながら、フッ素ポリエーテル共変性シリコーンの利用によって化粧効果の持続性は高められたものの、カップなどへの耐色移り性に関しては十分満足できるレベルには達していなかった。
従って、本発明は、耐色移り性及び化粧効果の持続性に優れ、且つ、安定性も良好な口唇化粧料を提供することを課題とする。
そこで本発明者は、耐色移り性、化粧効果の持続性及び安定性を改善すべく検討した結果、従来化粧膜にツヤ感を付与するために使用されていたフェニル変性シリコーンを多量に配合し、これに特定の液状多分岐型イソステアリン酸エステル化合物とワックスとを組み合わせて配合すれば、全く意外にも、カップなどへの色移り性がほとんどなく、化粧効果に優れるとともに、各成分が分離することなく経時安定性の良好な口唇化粧料が得られることを見出した。さらに、これに特定のフッ素ポリエーテル共変性シリコーンを配合すれば、耐色移り性や経時安定性が良好なまま、化粧効果の持続性が特に向上した口唇化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記成分(A)〜(C)を含有することを特徴とする口唇化粧料を提供するものである。
(A)フェニル変性シリコーン 15〜80質量%
(B)次の式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル化合物
Figure 2012149040
(C)ワックス
さらに、本発明は、下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とする口唇化粧料を提供するものである。
(A)フェニル変性シリコーン 15〜80質量%
(B)次の式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル化合物
Figure 2012149040
(C)ワックス
(D)一般式(2)で示されるフッ素ポリエーテル共変性シリコーン
Figure 2012149040
(式中、l、m及びnは整数であって、l=0〜500、m=1〜500、n=1〜500であり、R1は同種若しくは異種の炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であり、R2は炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基であり、R3は−Cp2pO(C24O)a(C36O)b5で示されるポリオキシアルキレン基であり、R4はR1、R2またはR3のいずれかであり、R5は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基またはアセチル基であり、a、b、pは整数であって、a=0〜100、b=0〜100、a+bは1以上であり、p=2〜6である。)
本発明により、耐色移り性及び化粧効果の持続性に優れ、且つ、安定性も良好な口唇化粧料を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の口唇化粧料において、成分(A)と成分(B)、又は成分(A)と成分(B)及び成分(D)とは相溶しない状態で、成分(C)のワックス構造内の隙間に安定に保持されている。
通常、成分(A)フェニル変性シリコーンは、口唇化粧料に配合されているエステル油や炭化水素油と相溶性がない場合が多く、成分(A)を相溶性のない油剤と混合した場合には、分離してしまい製剤として成り立たない。
一方、成分(A)が他の油剤と完全に相溶してしまう処方系においては、成分(A)由来の高い艶感は実現できるものの、耐色移り性は発揮されず、化粧効果の持続性に関しては、満足できるレベルとならない。
しかしながら、本発明においては、加熱製造時には成分(A)〜(D)を含む油相は均一に溶解しているが、冷却後は、成分(A)と成分(B)、又は成分(A)と成分(B)及び成分(D)とは相溶しない状態で、成分(C)のワックス構造内の隙間に保持されているため製剤としては安定となる。この様な状態の本発明の口唇化粧料を塗布すると、ワックス構造内に保持されている成分(A)の粒子が合一化することにより油相から分離し、塗膜表面に露出することで耐色移り性が発現すると考えられる。
本発明に用いられる成分(A)フェニル変性シリコーンとしては、ジメチルシロキサン骨格を有し、少なくともメチル基の一部がフェニル基に置換したシリコーンであればよく、例えばジフェニルジメチコン、フェニルプロピルジメチルシロキシケイ酸、ビスフェニルプロピルジメチコン、フェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコンなどが挙げられる。市販品としては、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の「TSF431」、「TSF433」、「TSF437」、「SilShine 151」、「SF1555」、東レ・ダウコーニング社製の「SH 556 Fluid」、「PH−1555」、信越化学工業社製の「KF−50−100CS」、「KF−50−1,000CS」、「KF−53」、「KF−54」、「KF−56A」、旭化成ワッカー社製の「PDM20」、「PDM350VP」、「PDM1000」などが例として挙げられる。
成分(A)フェニル変性シリコーンは、必要に応じて一種または二種以上を用いることができ、含有量は、耐色移り性と口唇化粧料の経時安定性の観点から、口唇化粧料総量を基準として15〜80質量%であり、20〜70質量%がより好ましく、30〜70質量%がさらに好ましい。15質量%未満の配合量では、耐色移り性の効果が十分に発揮されず、また、80質量%を超えて配合すると、安定性に問題が生じるなど、好ましくない場合がある。
本発明に用いる成分(B)の多分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル化合物としては、前記式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸を多価アルコールでエステル化した液状化合物が好ましい。ここで液状とは、25℃において液状であることをいう。多価アルコールとしては、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の2〜6価の多価アルコールが好ましく、炭素数2〜12の2〜6価の多価アルコールがより好ましい。成分(B)の具体例としては、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ペンタイソステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチルなどが挙げられる。市販品としては、日清オイリオグループ社製の「サラコス3318」、「コスモール43N」、「サラコスDP−518N」などが挙げられる。
本発明においては、成分(B)として前記式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸の液状エステル化合物を使用することが、(C)ワックス構造内の隙間に成分(A)をその他の油剤から分離した状態で存在させることが可能となり、通常のメチル分岐イソステアリン酸のエステルや多分岐型イソステアリルアルコールの脂肪酸エステルでは、かかる構造は形成されない。
本発明に用いられる成分(B)は、必要に応じて一種または二種以上を用いることができ、含有量は、発現する効果の程度と伸びなどの使用感の観点から、口唇化粧料総量を基準として5〜60質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、10〜40質量%がさらに好ましい。成分(B)の含有量がこの範囲にあると、塗布時の光沢や化粧効果の持続性が良好であり、また、塗布時の伸びが良好で、成分(A)の分散状態が良好であるため、安定性が良好である。
本発明に用いられる成分(C)ワックスは、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、パラフィン、セレシン、合成炭化水素ワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、キャンデリラロウ、ミツロウ、カルナウバロウなどが挙げられ、これらを必要に応じて一種または二種以上用いることができる。これらのワックスのうち、パラフィン、セレシン、合成炭化水素ワックス及びフィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス及びエチレンプロピレンコポリマーから選ばれる一種又は二種以上を用いるのが、耐色移り性、化粧効果の持続性、及び安定性の点から、より好ましい。
成分(C)の含有量は、官能品質と口唇化粧料の経時安定性の観点から、口唇化粧料の総量を基準として3〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。成分(C)の含有量がこの範囲にあると、油剤の保持能力が十分となり、安定性が良好になり、また、ツヤ、潤い感に優れるなど、官能品質において良好になる。
本発明に用いられる成分(D)フッ素ポリエーテル共変性シリコーンは、上記一般式(2)で表されるものであり、R1基、R2基、R3基、R5基について、具体的には次のものが挙げられる。R1基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等の炭素数6〜14のアリール基が挙げられ、好ましくはメチル基が挙げられる。
2基としては、トリフルオロプロピル基、ナノフルオロヘキシル基、ヘプタデカフルオロデシル基等の炭素数1〜10のアルキル基にフッ素原子が1〜21個置換したフッ素置換アルキル基が挙げられ、好ましくはトリフルオロプロピル基が挙げられる。
3はa及びbの数によりエチレンオキサイドのみからなるもの、プロピレンオキサイドのみからなるもの、及びエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体が挙げられる。
3基において、エチレンオキサイドのみからなるものとして、−C36O(C24O)5H、−C36O(C24O)10H、−C36O(C24O)20H、−C36O(C24O)50H、−C36O(C24O)100H、−C36O(C24O)5CH3、−C36O(C24O)1025、−C36O(C24O)2037、−C36O(C24O)5049、−C36O(C24O)100511、−CH2CH(CH3)CH2O(C24O)3H、−CH2CH2CH(CH3)O(C24O)10CH3、−CH2CH2C(CH32O(C24O)2049等が挙げられる。
またプロピレンオキサイドのみからなるものとして、−C36O(C36O)5H、−C36O(C36O)10H、−C36O(C36O)20H、−C36O(C36O)50H、−C36O(C36O)100H、−C36O(C36O)5CH3、−C36O(C36O)1025、−C36O(C36O)2037、−C36O(C36O)5049、−C36O(C36O)100511、−CH2CH(CH3)CH2O(C36O)3H、−CH2CH2CH(CH3)O(C36O)10CH3、−CH2CH2C(CH32O(C36O)2049等が挙げられる。
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの共重合体としては、−C36O(C24O)5(C36O)5H、−C36O(C24O)20(C36O)20H、−C36O(C24O)10(C36O)20CH3、−C36O(C24O)20(C36O)10CH3、−CH2CH(CH3)CH2O(C24O)50(C36O)2049、−CH2CH2CH(CH3)O(C24O)10(C36O)100H、−CH2CH2C(CH3)2O(C24O)100(C36O)10CH3等が挙げられる。ここでエチレンオキサイド単位とプロピレンオキサイド単位はブロック共重合でもランダム共重合でもかまわない。
5基としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基またはアセチル基が挙げられる。
成分(D)フッ素ポリエーテル共変性シリコーンの具体的な例としては、FPD−6131(PEG−8トリフルオロプロピルジメチコンコポリマー、信越化学工業社製)が挙げられ、本発明において好適に使用することができる。
本発明に用いられる成分(D)の含有量は、口唇化粧料の総量を基準として1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。成分(D)の含有量がこの範囲にあると化粧効果の持続性が向上する。
本発明の口唇化粧料においては、前記の如く、成分(C)のワックス構造内の隙間に、成分(A)と成分(B)、又は成分(A)と成分(B)及び成分(D)とが相溶しない状態で保持されている点から、成分(A)と成分(B)及び/又は成分(D)との含有質量比は[A/(B+D)]は、0.5〜15が好ましく、さらに1〜7が好ましい。
本発明の口唇化粧料には、本発明の目的を損なわない範囲で、前記の必須成分以外にパルミチン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン、12−ヒドロキシステアリン酸、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド、ジブチルラウロイルグルタミド等の油性ゲル化剤;シリカ、シリル化処理無水ケイ酸、(スチレン/ブタジエン)コポリマー、(スチレン/イソプレン)コポリマー、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(ブチレン/エチレン/スチレン)コポリマーなどの増粘剤;ワセリン、オレイン酸フィトステリル、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、テトラ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル/ベヘニル)等のペースト油、水添ポリイソブテン、スクワラン、トリ(カプリル・カプリン)酸グリセリル、オクチルドデカノール、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ポリヒドロキシステアリン酸オクチル、ジメチルポリシロキサン等の液状油性成分;酸化チタン、酸化鉄などの無機着色顔料;赤色202号、赤色223号、黄色4号等の有機色素及びそのレーキ化物、雲母チタン、ベンガラ被覆雲母チタン、酸化チタン被覆ガラスフレーク等の光輝性着色顔料;マイカ、ナイロンパウダー、架橋型シリコーン末等の粉体成分、防腐剤、香料、植物抽出物、抗酸化剤等を配合することができる。
本発明の口唇化粧料は、前記成分を用いて溶解、粉体分散、混合等通常の製法に従って半製品を製造した後、充填を行うことにより得ることができる。具体的な例としては口紅、リップグロス、及びリップクリームなどが挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明を詳説する。本発明において使用した方法及び評価項目は下記の通りである。尚、実施例及び比較例に示す%とは質量%である。
(1)分散性評価方法
実施例、比較例を人工皮革上に塗布し、顕微鏡で成分(A)の分散状態を観察した。成分(A)が、成分(B)を含む油相又は成分(B)及び成分(D)を含む油相に非相溶状態で存在している状態を「○」、成分(A)、成分(B)及び成分(D)を含む油相が均一に相溶している状態を「相溶×」とした。また、油剤を混合、加熱した時点で、均一に溶解しない場合を「分離×」とした。
(2)経時安定性評価方法
実施例、比較例を40℃の恒温槽に静置し、6ヶ月経過後の状態を観察した。問題がなかった場合を「○」、油の分離、発汗が観測された場合を「×」とした。
(3)使用特性評価試験方法
女性パネラー20名の唇に、実施例、比較例を塗布してもらい、以下の項目について5点から1点までの5段階評価をしてもらった。そして20名のつけた点数の平均をその実施例もしくは比較例の点数とし、平均4点以上を「◎」、3点以上4点未満を「○」、2点以上3点未満を「△」、1点以上2点未満を「×」とした。
・光沢
・耐色移り性(カップへの色移りの無さ)
・3時間経過後の化粧効果持続性
<実施例1〜6、比較例1〜5(口紅)>
(製造方法)
成分1〜20を均一に溶解混合し、成分21〜24を加え、混練後再溶解する。これに成分25〜27を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。成分組成及び評価試験結果を表1に示す。
Figure 2012149040
※1〜※3は、上記式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル化合物原料である。
※4は、多分岐型イソステアリルアルコールをエステル化して得られる原料である。
※5〜※6は、メチル分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる原料である。
表1に示すように、本発明の実施例1〜6は、成分(B)を含む油相に成分(A)が非相溶状態で存在しており、耐色移り性、化粧効果の持続性、及び、安定性において比較例1〜5のものより明らかに優れたものであった。成分(B)の代わりに、多分岐型でないイソステアリン酸エステル(比較例1、5)を用いたものや、成分(A)の代わりに、フェニル基を持たないシリコーン油を用いたもの(比較例3)は、油剤を混合、加熱した時点で均一に溶解せず、製剤として成り立たなかった。また、比較例2及び4のものは、成分(A)と油性成分とが相溶してしまった結果、耐色移り性、化粧効果の持続性が悪かった。
<実施例7(リップグロス)>
以下に示す処方のリップグロスを製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
Figure 2012149040
※1及び※7は、表1で用いたものと同じ
(製造方法)
成分1〜8を均一に溶解混合し、成分9を加え、混練後再溶解する。これに成分10〜12を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納しリップグロスを得た。
<実施例8(口紅)>
以下に示す処方の口紅を製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
Figure 2012149040
※2は、表1で用いたものと同じ
※11は、KF−50−100CS(信越化学工業社製)
(製造方法)
成分1〜9を均一に溶解混合し、成分10〜13を加え、混練後再溶解する。これに成分14〜16を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。
<実施例9(口紅)>
以下に示す処方の口紅を製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
Figure 2012149040
※7は、表1で用いたものと同じ
※12は、コスモール43N(日清オイリオグループ社製)
(製造方法)
成分1〜10を均一に溶解混合し、成分11〜14を加え、混練後再溶解する。これに成分15〜17を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。
<実施例10(口紅)>
以下に示す処方の口紅を製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
Figure 2012149040
※3は、表1で用いたものと同じ
※12は、コスモール43N(日清オイリオグループ社製)
※13は、KF−50−1000CS(信越化学工業社製)
(製造方法)
成分1〜10を均一に溶解混合し、成分11〜14を加え、混練後再溶解する。これに成分15〜17を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。
<実施例11〜13(口紅)>
(製造方法)
成分1〜12を均一に溶解混合し、成分13〜16を加え、混練後再溶解する。これに成分17〜19を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。成分組成及び評価試験結果を表6に示す。
Figure 2012149040
表6に示すように、本発明の実施例11〜13は、成分(B)及び成分(D)を含む油相に成分(A)が非相溶状態で存在しており、耐色移り性、化粧効果の持続性、及び安定性において優れたものであった。特に化粧効果の持続性について実施例13は、成分(D)を含有しない実施例11や実施例12よりも優れたものであった。
<実施例14(リップグロス)>
以下に示す処方のリップグロスを製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
Figure 2012149040
※1及び※7は、表1で用いたものと同じ
(製造方法)
成分1〜8を均一に溶解混合し、成分9を加え、混練後再溶解する。これに成分10〜12を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納しリップグロスを得た。
<実施例15(口紅)>
以下に示す処方の口紅を製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
Figure 2012149040
※2は、表1で用いたものと同じ
※11は、KF−50−100CS(信越化学工業社製)
(製造方法)
成分1〜11を均一に溶解混合し、成分12〜15を加え、混練後再溶解する。これに成分16〜17を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。
<実施例16(口紅)>
以下に示す処方の口紅を製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
Figure 2012149040
※7は、表1で用いたものと同じ
※12は、コスモール43N(日清オイリオグループ社製)
(製造方法)
成分1〜12を均一に溶解混合し、成分13〜16を加え、混練後再溶解する。これに成分17〜18を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。
以上のように本発明品により、耐色移り性及び化粧効果の持続性に優れ、且つ、安定性も良好な口唇化粧料を提供できる。

Claims (3)

  1. 下記成分(A)〜(C)を含有することを特徴とする口唇化粧料。
    (A)フェニル変性シリコーン 15〜80質量%
    (B)次の式(1)で示される多分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル化合物
    Figure 2012149040
    (C)ワックス
  2. 成分(A)を30〜70質量%、成分(B)を5〜50質量%、成分(C)を5〜15質量%含有する請求項1記載の口唇化粧料。
  3. さらに(D)一般式(2)で示されるフッ素ポリエーテル共変性シリコーンを含有する請求項1又は2記載の口唇化粧料。
    Figure 2012149040
    (式中、l、m及びnは整数であって、l=0〜500、m=1〜500、n=1〜500であり、R1は同種若しくは異種の炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であり、R2は炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基であり、R3は−Cp2pO(C24O)a(C36O)b5で示されるポリオキシアルキレン基であり、R4はR1、R2またはR3のいずれかであり、R5は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基またはアセチル基であり、a、b、pは整数であって、a=0〜100、b=0〜100、a+bは1以上であり、p=2〜6である。)
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