JP2015143195A - 油性固形化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた充填成型性を有し、色移りしにくく、色とツヤの化粧持ちに優れる油性固型化粧料を提供する。【解決手段】炭化水素ワックス、25℃で液状のエステル油、メチルフェニルポリシロキサン油及びジメチコジエチルベンザルマロネートを含有する油性固型化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は油性固形化粧料に関し、色移りしにくく、化粧持ちの良い、充填成形性に優れた化粧料に関するものである。
近年、口紅等の油性固形化粧料においては、経時による色もちのよさに加え、口唇に塗布した口紅がカップや衣服等に色移りしにくい効果も重要な品質として求められている。
そこで、経時による色持ちのよさと色移りしにくい効果を具現化する様々な検討がなされてきた。例えば、揮発性シリコーン油とジメチルシリル化無水ケイ酸および粉末を組み合わせ、使用感、化粧もちおよび色移り防止効果に優れた口紅組成物に関する技術(特許文献1)、メチルフェニルシリコーンと水添ポリイソブテン、親油性界面活性剤を組み合わせ、塗布直後から二次付着レス効果を発現し、ツヤの持続性を有する唇用化粧料の技術(特許文献2)等があった。
特開平8−92036号公報 特開2011−140481号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、揮発性油が揮発した後に得られる皮膜はつっぱり感が強く、ツヤに満足できるものではなかった。また、特許文献2の技術では、塗布後に化粧膜が2層に分かれることにより二次付着レス効果を出しているが、経時の色持ちが十分ではなかった。
本発明は、色移りしにくく、色とツヤの化粧持ちに優れ、充填成形性の良好な油性固形化粧料の提供を目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、ジメチコジエチルベンザルマロネートがメチルフェニルポリシロキサンとエステル油剤との相溶性を向上させることを見出し、炭化水素ワックスと25℃で液状のエステル油、メチルフェニルポリシロキサン及びジメチコジエチルベンザルマロネートを含有する、優れた充填成型性を有し、塗布時に色移りしにくく、ツヤとツヤの持続性に優れる油性固型化粧料である本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の成分(A)(B)(C)(D);
(A)炭化水素ワックス
(B)25℃で液状のエステル油
(C)メチルフェニルポリシロキサン
(D)ジメチコジエチルベンザルマロネート
を含有する油性固形化粧料である。
炭化水素ワックス、25℃で液状のエステル油、メチルフェニルポリシロキサン及びジメチコジエチルベンザルマロネートを含有し、優れた充填成型性を有し、色移りしにくく、色とツヤの化粧持ちに優れる油性固型化粧料を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の成分(A)炭化水素系ワックスは、合成及び天然起源のものがあるが、化粧料に用いられるものであれば、特に制限されず使用することができる。具体的には、(エチレン/プロピレン)コポリマー、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、オゾケライトワックス、パラフィンワックス、セレシンワックス等が挙げられる。これらの市販品としては、EPSワックス(融点90〜99℃:日本ナチュラルプロダクツ社製)、EP−700(融点90〜99℃:Baker Petrolite社製)、PERFORMALENE 500(融点83〜92℃:ニューフェーズテクノロジー社製)、PERFORMALENE 655(融点96〜102℃:ニューフェーズテクノロジー社製)、CIREBELLE 109L(融点91〜96℃:CIREBELLE社製)、CIREBELLE 108(融点79〜84℃:CIREBELLE社製)、MULTIWAX W445(融点76〜82℃:SONNEBORN,LLC社製)等が例示できる。中でも、化粧膜のツヤ感や密着感の点において、(エチレン/プロピレン)コポリマーやフィッシャートロプシュワックスが好ましい。また、成分(A)は融点が70〜110℃であると、伸び広がりの軽い使用感と化粧膜のツヤ感の点において、好ましい。本発明における融点は、「医薬部外品規格一般試験法の融点測定法」に基づき測定されるものである。
本発明において、成分(A)は必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は1〜20%が好ましく、1〜15%がより好ましい。この範囲であると、伸び広がりの軽い感触が得られ、充填成型性に優れる油性固型化粧料が得られる。
本発明の成分(B)25℃で液状のエステル油は、25℃で流動性を有するものであり、化粧料に用いられるものであれば、特に制限されず、使用することができる。成分(B)は、成分(A)と加熱溶解、冷却固化することで油性固型化粧料を作ることができる。具体的には、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、デカイソステアリン酸ポリグリセリル、ジカプリン酸プロピレングリコール、イソノナン酸イソトリデシル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸ミリスチル、炭酸ジアルキル、酢酸液状ラノリン、トリメリト酸トリトリデシル、ダイマー酸ジイソプロピル等が挙げられる。特に限定されないが、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、イソノナン酸イソトリデシルが、安定性の点で好ましい。これらの市販品としては、MYRITOL GTEH(BASF社製)、T.I.O(日清オイリオグループ社製)、コスモール43V(日清オイリオグループ社製)、コスモール42V(日清オイリオグループ社製)、サラコス816T(日清オイリオグループ社製)、コスモール222(日清オイリオグループ社製)、エステモールDISM(ナショナル美松社製)、サラコス913(日清オイリオグループ社製)等が挙げられる。
本発明において成分(B)は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。含有量は、20〜60%が好ましく、35〜50%であるとより好ましい。この範囲であると、充填成型性がよく、化粧にじみのなさ、及び化粧料の充填成型性の点で特に優れた油性固型化粧料が得られる。
本発明の成分(C)メチルフェニルポリシロキサンは、ジメチルポリシロキサンのメチル基が一部、フェニル基に置換されたものである。分子量やフェニル基の数に特に限定されないが、屈折率1.45を超えるものであることが好ましく、化粧料にツヤを与えることができる。具体的には、フェニルメチコン、フェニルジメチコン、フェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリフェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン等が挙げらる。これらの市販品としては、KF−54(屈折率1.50、25℃動粘度400mm/s:信越化学工業社製)、KF−56(屈折率1.49、25℃動粘度15mm/s:信越化学工業社製)、SH556FLUID(屈折率1.46、25℃動粘度22mm/s:東レ・ダウコーニング社製)、PH−1555(屈折率1.58、25℃動粘度175mm/s:東レ・ダウコーニング社製)等が例示できる。中でも屈折率が1.5を越え、25℃での動粘度が300mm/sを超えたものであると、膜厚な塗布膜が得られ、ツヤ感および膜形成による化粧もち効果が良好である。動粘度は、例えば、測定試料を外径45mm、内径38mm、高さ82mmのガラス製ビンにエアスペースが生じないように充填し、ふたをして25℃恒温槽にて一昼夜放置する。翌日、単一円筒型回転粘度計ビスメトロン(登録商標)(芝浦システム社製)にて、付属の1〜4号ローターを用い、0.3〜30rpmで1分後に測定することで得られる。
本発明における成分(C)メチルフェニルポリシロキサンは必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は1〜60%が好ましく、20〜50%であるとより好ましい。この範囲であると、つやのある化粧膜や、色移りしにくさ、化粧持ちの良さの点で特に優れた油性固型化粧料が得られる。
本発明の成分(D)ジメチコジエチルベンザルマロネートは、化学名:α-(trimethylsilyl)-ω-(trimethylsilyloxy)poly[oxy(dimethyl)silylene]-co-[oxy(methyl)(2-{p-[2,2-bis(ethoxycarbonyl)vinyl]phenoxy}-1-methyleneethyl)silylene]-co-[oxy(methyl)(2-{p-[2,2-bis(ethoxycarbonyl)vinyl]phenoxy}prop-1-enyl)silylene]、INCI名:Polysilicone-15で示され、鎖長約60のジメチコンのうち約7.5%を2種の置換基で置換したシリコーン誘導体である。市販品としては、PARSOL SLX(DSM NUTRITION PRODUCTS社製)が例示できる。
本発明における成分(D)の含有量は、1〜30%が好ましく、更に好ましくは5〜15%である。化粧料に粘度を与え、なめらかな伸び広がり、化粧にじみのなさ、及び化粧料の安定性を演出する点で、上記範囲であると好ましい。
本発明において、成分(C)は化粧膜にツヤを与える成分であるが、成分(A)や(B)と相溶性が良くない傾向があり、塗布されると塗布膜上部に分離して、色移りしにくくなる効果を発揮する一方、成型性の良い油性固型化粧料を形成しにくい場合がある。成分(D)を組み合わせることで、成分(A)(B)(C)の混合時に均一性が向上し、均一で安定な油性固型化粧料を形成し、塗布時の色移りしにくい効果や、ツヤや色持ちや滲みのない化粧持ちの良い化粧料を得ることができる。成分(C)と成分(D)を3:1〜10:1の範囲で含有すると、これらの効果がより発揮される。成分(D)のジメチコジエチルベンザルマロネートは、UV−B吸収剤として広く用いられているが、成分(A)(B)及び(C)と組み合わせることで、色移りしにくく、安定性に優れる油性固型化粧料を得られることは知られていない。
本発明の油性固型化粧料には、成分(E)着色剤を含有することができる。これは通常化粧料に使用される着色剤であれば、球状、板状、紡錘状、針状等の形状や煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、あるいは多質、無質等のその粒子構造等には特に限定されず、無機顔料、有機顔料、光輝性顔料、金属類等を使用することができる。具体的な粉体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青、ベンガラ等の有色無機顔料、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、有機顔料処理雲母チタン、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆合成金雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、魚鱗箔、二酸化チタン被覆ガラス末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の樹脂積層末等の光輝性顔料、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは、更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を例示することができ、必要に応じて1種又は2種以上を使用することができる。
これらは、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施してあってもよいが、フッ素系化合物、シリコーン系化合物で表面処理を施してない着色剤であると、より高い化粧持ち効果を発揮させる為に好ましい。本発明における着色剤の含有量は、0.1〜12%が好ましく、0.4〜6%がより好ましい。
本発明の油性固形化粧料は、上記の成分の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば基材やエモリエント成分としての油性成分、感触調整としての粉体、粉体分散や感触調整としての界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料、などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
成分(A)〜(D)以外の油性成分としては、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。
具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、成分(A)以外のワックス、ロウ類、ホホバ油、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリベヘン酸グリセリル、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。
成分(E)以外の粉体成分としては、板状、紡錘状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級などの粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、有機粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、シリカ、炭化珪素、窒化硼素等の無機粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、シリコーン樹脂等の有機粉体類等が挙げられる。また、これら粉体は1種又は2種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理したものを用いても良い。
粉体の分散性向上を目的で、界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、レシチン等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
本発明の油性固型化粧料は、油性成分を連続相とする化粧料であって、水等の水性成分を含有する場合は、水性成分が油性成分中に分散しているものである。水性成分は化粧料中に1%以下、更には0.5%以下であることが好ましい。また、本発明の油性固形化粧料は、特に限定されないが、色移りしにくい効果に優れることから着色剤を含有するメーキャップ化粧料に有利である。具体的には、口紅、リップグロスなどの口唇化粧料、ファンデーション、アイライナー、アイカラー、ほほ紅、等が挙げられる。中でも、飲食することで色移りしやすい口唇化粧料や、スティック状の油性固型化粧料で、本発明の効果が顕著になり好ましい。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜10及び比較例1〜3:スティック状口紅
下記表1及び2に示す処方のスティック状口紅を調製し、(イ)色移りのなさ、(ロ)化粧持ち(色/ツヤ)の良さ、(ハ)とろけるような使用感、(ニ)充填成形性について下記の方法により評価した。その結果も併せて表1及び2に示す。
※1:PARSOL SLX(DSM NUTRITION PRODUCTS社製)
※2:KF−54(信越化学工業社製)
※3:KF−56(信越化学工業社製)
※4:SH−556 FLUID(東レ・ダウコーニング社製)
※5:EPSワックス(日本ナチュラルプロダクツ社製)
※6:MULTIWAX W445(SONNEBORN、LLC社製)
※7:PERFORMALEN 655(ニューフェーズテクノロジー社製)
※8:精製カルナバワックス1号(融点80〜86℃:日本ナチュラルプロダクツ社製)
※9:コスモール 43V(25℃液状:日清オイリオ社製)
※10:コスモール 222(25℃液状:日清オイリオ社製)
※11: ハイコールK−350(25℃液状:カネダ社製)
※12:サラコス913(25℃液状:日清オイリオグループ社製)
※13:サラコス816T(25℃液状:日清オイリオグループ社製)
※14:T.I.O(25℃液状:日清オイリオグループ社製)
※15:PLANDOOL−S(25℃半固型状:日本精化社製)
※16:UVINUL MC80(25℃液状:BASF社製)
(製法)
A.成分(1)〜(17)を均一に100℃にて溶解する。
B.Aに成分(18)〜(22)を加え、均一に混合する。
C.Bを容器に90℃にて溶解充填して冷却固化しスティック状口紅を得た。
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
(イ)色移りのなさ
(ロ)化粧持ち(色/ツヤ)の良さ
(ハ)とろけるような使用感
(ニ)充填成形性
(イ)〜(ハ)の項目について、各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人が下記絶対評価基準にて7段階に評価し評点をつけ、各試料についてパネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準により判定した。なお、(イ)については、塗布して10分後にコーヒーカップを使用し、カップに移ったリップマークの濃淡で、(ロ)については各試料を塗布し、パネルに通常の生活をしてもらった後、6時間後の色やツヤの持ちを、(ハ)のとろけるような使用感については、塗布時に固体から液体に変わる感覚が得られるかを評価した。(ニ)については、成型された各試料を35℃の恒温槽に1時間静置した後レオメーター(不動工業社製、NRM−2002D)を用い、圧縮弾性応力用アダプターにて速度6cm/分の条件でスティックの折れ荷重値を測定し、20以上である場合を○で評価した。
<絶対評価基準>
(評点):(評価)
6 :非常に良い
5 :良い
4 :やや良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
0 :非常に悪い
<判定基準>
(判定):(評点の平均点)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3.5点を超え5点以下 :良好
△ :1点を超え3.5点以下 :やや不良
× :1点以下 :不良
表1及び2の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜10のスティック状口紅は、比較例1〜3の口紅に比べ、色移りのなさ、化粧持ち(色/ツヤ)の良さ、とろけるような使用感、充填成形性に優れたものであった。一方、成分(D)を含有しない比較例1では、色持ちのよさ、色移りのなさ、充填成型性及びとろけるような使用感において、いずれも満足のいくものが得られなかった。また、成分(B)を炭化水素油に置き換えた比較例2、成分(A)をエステルワックスに置き換えた比較例3では、充填成型性の点で満足いくものではなかった。
実施例11 金皿充填口紅
(成分) (%)
(1)ポリエチレンワックス※7 2
(2)エチレン・プロピレンコポリマー※5 4
(3)マイクロクリスタリンワックス※6 1
(4)ジメチコジエチルベンザルマロネート※1 10
(5)ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール※17 残量
(6)2−エチルヘキサン酸セチル※18 10
(7)ジフェニルジメチコン※2 30
(8)トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)
グリセリル※19 5
(9)N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・
2−オクチルドデシル)※20 1
(10)酢酸トコフェロール 0.5
(11)赤色226号 0.5
(12)シリル化処理無水ケイ酸※21 2
(13)ベンガラ被覆ガラス末※22 3
(14)黄酸化鉄被覆雲母チタン※23 5

※17:コスモール525(25℃液状:日清オイリオグループ社製)
※18:ニッコールCIO(25℃液状:日本サーファクタント工業社製)
※19:サラコス334(25℃半固型状:日清オイリオグループ社製)
※20:エルデュウPS−203(25℃液状:味の素社製)
※21:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
※22:メタシャインMC1080TA(日本板硝子社製)
※23:TIMICA RADIANT GOLD(BASF社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(10)を均一に100℃にて溶解する。
B.Aに成分(11)〜(14)に加え、均一に混合する。
C.Bを金皿に90℃にて溶解充填して冷却固化し口紅を得た。
以上のようにして得られた金皿充填口紅は、色移りのなさ、化粧持ち(色/ツヤ)の良さ、とろけるような使用感、充填成形性に優れたものであった。
実施例12 リップグロス
(成分) (%)
(1)パルミチン酸デキストリン※24 0.5
(2)ポリエチレンワックス※7 5
(3)流動パラフィン※11 5
(4)ジメチコジエチルベンザルマロネート※1 10
(5)ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン※3 20
(6)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル※16 5
(7)リンゴ酸ジイソステアリル※10 20
(8)トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2※9 残量
(9)重質流動イソパラフィン※25 10
(10)トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)
グリセリル※19 1
(11)オリーブ油 1
(12)ジメチルポリシロキサン 5
(13)ベンガラ※26 0.5
(14)メチルシロキサン網状重合体※27 2
(15)ポリエチレンテレフタレート・ポリメチル
メタクリレート積層末※28 5
(16)フェノキシエタノール 1

※24:レオパールKL2(千葉製粉社製)
※25:パールリーム18(日油社製)
※26:メチルハイドロジェンポリシロキサン2%処理
※27:トスパール2000B(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
※28:オーロラフレークブルー0.01(角八魚鱗箔社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(12)を均一に100℃にて溶解する。
B.Aに成分(13)〜(16)をAに加え、均一に混合する。
C.Bを樹脂皿に90℃にて溶解充填して冷却固化しリップグロスを得た。
以上のようにして得られたリップグロスは、色移りのなさ、化粧持ち(色/ツヤ)の良さ、とろけるような使用感、充填成形性に優れたものであった。
実施例13:リップクリーム
(成分) (%)
(1)パラフィンワックス(融点56〜61℃) 12
(2)キャンデリラロウ(融点70〜75℃) 5
(3)ジメチコジエチルベンザルマロネート※1 10
(4)フェニルトリメチコン※4 25
(5)ワセリン 5
(6)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル※14 残量
(7)マイカ 15
(8)ポリメタクリル酸メチル粉末※29 5
(9)精製ホホバ油※30 0.1
(10)酢酸トコフェロール 0.5
(11)ローズマリーエキス※31 0.05
(12)ベンガラ※32 0.1
(13)酸化チタン 0.2

※29:MR−7GC(綜研化学社製)
※30:精製ホホバ油(高級アルコール工業社製)
※31:ローズマリー抽出液BG(丸善製薬社製)
※32:ベンガラ七宝(三好化成社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(6)を均一に100℃にて溶解する。
B.Aに成分(7)〜(13)を加え、均一に混合する。
C.Bを容器に90℃にて溶解充填して冷却固化してリップクリームを得た。
以上のようにして得られたリップクリームは、色持ちのよさ、色移りしにくい効果、ツヤ、とろけるような使用感、充填成形性に優れたものであった。

Claims (5)

  1. 以下の成分(A)〜(D);
    (A)炭化水素ワックス;
    (B)25℃で液状のエステル油;
    (C)メチルフェニルポリシロキサン;
    (D)ジメチコジエチルベンザルマロネート;
    を含有する油性固型化粧料。
  2. 更に、成分(E)着色剤を含有する請求項1に記載の油性固型化粧料。
  3. 成分(D)を1〜30%含有する請求項1又は2に記載の油性固型化粧料。
  4. メークアップ化粧料である請求項1〜3の何れかの項に記載の油性固型化粧料。
  5. スティック状である請求項1〜4の何れかの項に記載の油性固型化粧料。

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