JP6024548B2 - 現像ユニット、作像ユニットおよび画像形成装置 - Google Patents

現像ユニット、作像ユニットおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像ユニットおよびこれを有する作像ユニット、並びに画像形成装置に関し、特に、運搬中の現像ユニットにおけるハウジング内からの現像剤の漏出を防止する技術に関する。
電子写真方式の画像形成装置、例えば複写機に使用される現像装置の多くは、現像ローラーが、その周方向における一部を、トナーと磁性キャリアからなる現像剤を収納したハウジングの開口部から露出した状態で保持されており、当該現像ローラーは露出部分において、感光体ドラムに対向配置される構造をしている。
ハウジング内の現像剤の一部は、前記現像ローラーの表面に磁気的に吸引される。磁気的に吸引されブラシ状になった現像剤は、一方向に回転する現像ローラーの回転によって搬送され、ハウジングの開口部の一端縁と現像ローラーとの間のスリット(細隙)〔送出口〕からハウジング外へと送出され、感光体ドラム表面に形成された静電潜像を現像する。現像に供された後の残余の現像剤は、ハウジングの開口部の他端縁と現像ローラーとの間のスリット(細隙)〔回収口〕からハウジング内に回収される。
ところで、現像装置は、近年、オフィスなどの画像形成装置の設置場所での交換を容易にするため、ユニット化されており、また、交換後、直ちに使用できるように、交換用の現像ユニットには、現像剤が充填されている。
このような現像ユニットは、運搬中の振動などのために、前記スリット〔送出口や回収口〕から現像剤が漏出しないような対策が採られている。
特に、回収口は、現像剤を確実にハウジング内に回収するため、その幅は、比較的広い上(例えば、2〜3[mm])、当該回収口での現像ローラーへの現像剤の磁気拘束力を弱めているため(強いと、現像剤の穂が高くなりすぎ、ハウジング開口部に当たって、こぼれ落ちてしまうため)、現像剤の漏出が特に問題となる。
従来の回収口における現像剤の漏出対策の一例について、図11(a)、図11(b)を参照しながら説明する。
図11(a)は、画像形成装置本体に装着された状態での現像ユニットにおける回収口202およびその近傍の断面図である。
現像ユニットは、現像ローラーである現像スリーブ204(非磁性体)と現像スリーブ204に内包された円筒形のマグネットローラー206とを有する。マグネットローラー206はシャフト208に軸支されていて、シャフト208は回転不能に固定されている。
ハウジング210内には、不図示の現像剤が収納されている。マグネットローラー206の作用により、ハウジング210内で現像スリーブ204表面に磁気的に吸引された現像剤は、現像スリーブ204の矢印Jの向きの回転によりハウジング210外へ送出され、感光体ドラム(不図示)表面と対向する領域(現像領域)まで搬送されて現像に供された後、回収口202を通過してハウジング210内に回収される。
ハウジング210の回収口202近傍には、帯状をしたウレタンシート212(厚みは、例えば100[μm])、がこれよりも分厚い(例えば、0.1[mm])同じく帯状をしたPETフィルム214を介して、感光体ドラムと平行に設けられている。ウレタンシート212は、画像形成装置内で、現像ユニットと感光体ドラムとの間隙からトナーが下方に落下しないために設けられている。
現像ユニットは、運搬中は、運搬用のカバー216が装着される。図11(b)は、図11(a)に対し、カバー216が装着された状態を示している。本例では、以下に記すように、ウレタンシート212も利用して、現像ユニット運搬中において、カバー216よりも外部に現像剤が飛散するのを防止している。
カバー216の内側には、回収口202の全長に渡り、紙面垂直方向に細長い帯状をしたスポンジ材218が貼着されている。カバー216を現像ユニットに装着した状態で、図11(b)に示すように、スポンジ材218は、その一部が現像スリーブ204に密着すると共に、他の一部がウレタンシート212を回収口202に向かって押圧し、ウレタンシート212を湾曲させる。ウレタンシート212の復元力によってウレタンシート212は、スポンジ材218に密着する。これにより、回収口202をスポンジ材218、ウレタンシート212、およびPETフィルム214で覆うことにより、現像剤のカバー216外部への漏出を防止している。
ハウジング210内の現像剤は、回収口202の手前で、現像スリーブ204表面に磁気的に拘束(捕捉)されるため、通常は、回収口202からの漏出は僅かであり、僅かに回収口202から漏出した現像剤は、スポンジ材218等によって、外部への飛散がブロックされる。
回収口202から漏出して、回収口202とスポンジ材218等との間の空間220に存する僅かな現像剤は、現像スリーブ204表面に磁気的に拘束され、現像ユニット装着後の最初の稼動時(使用開始時)に、回収口202を通過して、ハウジング210内へ回収される。
特開2010−122668号公報 特開2011−53528号公報 特開2011−116481号公報
ところで、現像ユニットの小型化の要請を受けて、マグネットローラー206が小型化(小径化)され、これによって、マグネットローラー206の作用による現像剤の磁気拘束力が弱くなっている。
このような現像ユニットが、例えば、運搬中に、大きな振動や不測の衝撃を受けると、ハウジング210内の現像剤が回収口202から大量に噴出してしまう。噴出した現像剤は、前記空間202に留まり、運搬中に外部に飛散することはないものの、以下の問題が生じる。
すなわち、滞留したトナーは、現像スリーブ204の表面に磁気的に拘束されるものの、その量が多すぎると、拘束しきれない現像剤が、カバー216を外した際に、現像ユニットからこぼれ落ちる可能性があり、画像形成装置が設置されているフロアーを汚してしまうおそれがある。
また、現像スリーブ204の表面に磁気的に拘束された現像剤であっても、その量が多すぎると、現像ユニットを最初に稼動した際に、回収口202を通過しきれずに、こぼれてしまって、画像形成装置内を汚してしまうおそれがある。
なお、上記した問題は、回収口202のみならず送出口においても生じるおそれがある。また、上記した問題は、現像ユニットを単体で運搬する際のみならず、現像ユニットを構成ユニットの一つに有する作像ユニットを単独で運搬する場合や当該作像ユニットが組み込まれた画像形成装置を運搬する際にも生じ得る。
本発明は、上記した課題に鑑み、運搬中における現像剤の外部への漏出が防止されていると共に、使用開始の際における現像剤の飛散が可能な限り抑制された現像ユニット、およびそのような現像ユニットを有する作像ユニット、並びに当該作像ユニットを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明に係る現像ユニットは、現像剤を収納するハウジングと、前記ハウジングの開口部から外周の一部が露出するように設けられた現像ローラーとを備え、一方向に回転される前記現像ローラーの周面に現像剤を担持して、前記ハウジング内の現像剤をハウジングの開口部の一端縁と現像ローラーとの間のスリットからハウジング外部の現像領域へと送出すると共に、現像に供した後の残余の現像剤をハウジングの開口部の他端縁と現像ローラーとの間のスリットからハウジング内に回収して現像処理を実行する現像ユニットにおいて、当該現像ユニットが未使用の間、前記現像ローラーの軸心方向から視てV字状に拡開した、可撓性を有するシートからなるシール部材が、拡開基部を先頭に前記一方のスリットから前記ハウジング内部まで挿入されて、前記拡開基部から一方に延びる第1のシート片が前記現像ローラーの表面に弾性当接され、他方に延びる第2のシート片がハウジング内壁に弾性当接された状態で保持され、前記一方のスリットからハウジング内のシール部材挿入空間が現像剤不存在領域として確保されていることを特徴とする。
また、前記シール部材は、1枚のシートが前記拡開基部を折り目として、前記V字状に折り曲げられてなるものであることを特徴とする。
さらに、前記シール部材は、未挿入時よりも前記第1および第2の両シート片が閉じた状態で前記一方のスリットに挿入されており、前記現像ユニットの使用開始に際し、前記シール部材が挿入のときとは反対向きに引き抜かれる際、復元力によって元のV字状に開きながら、前記第1のシート片が現像ローラー表面に、前記第2のシート片が前記ハウジングの内壁に摺接して移動することを特徴とする。
この場合に、前記シール部材が前記間隙に挿入された状態で、前記拡開基部とは反対側の、第1のシート片の端縁および前記第2のシート片の端縁が前記一方のスリットよりも外側に突出していることを特徴とする。
また、前記第1のシート片と前記第2のシート片とが前記V字を成して対向する領域の内、前記現像ローラーの軸心方向における両端領域に、少なくとも前記シール部材が前記一方のスリットに挿入された状態で、両シート片に密着するスポンジ部材が設けられていることを特徴とする。
さらに、前記第1のシート片の前記現像ローラーと当接する側の面および前記第2シート片の前記ハウジング内壁と当接する側の面がマット面であることを特徴とする。
また、前記シートは、厚さ80[μm]〜150[μm]の範囲のPETフィルムからなることを特徴とする。
また、前記第1のシート片の一部が巻付部材により前記現像ローラーに巻き付けられていることを特徴とする。
この場合に、前記巻付部材は、前記第1のシート片を前記現像ローラーに向かって押圧することにより、前記第1のシート片を撓ませて前記現像ローラーに巻き付けることを特徴とする。
また、前記巻付部材は、前記現像ローラーの前記ハウジングからの露出部分と前記ハウジングの一部とを覆う前記現像ユニット運搬用の保護カバーであって、当該保護カバーの一部で前記第1のシート片を前記現像ローラーに向かって押圧することを特徴とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る作像ユニットは、感光体ドラムを中心としてその周囲に帯電ユニット、現像ユニットが配されてなる作像ユニットであって、前記現像ユニットとして、上記の現像ユニットを有することを特徴とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記作像ユニットを備えることを特徴とする。
本発明に係る現像ユニットによれば、現像ユニットが未使用の間、現像剤を収納するハウジングの開口部の端縁と現像ローラーとの間のスリットに、V字状に拡開した可撓性を有するシートからなるシール部材が、拡開基部を先頭に前記スリットから前記ハウジング内部まで挿入されて、前記スリットからハウジング内のシール部材挿入空間が現像剤不存在領域として確保されているため、例えば、運搬中に、大きな振動や不測の衝撃を受けたとしても、ハウジング内の現像剤が前記スリットから漏出するのを可能な限り防止できるため、当該スリットから現像剤が噴出する場合に発生する上記従来の問題が解消される。
タンデム型プリンターの概略構成を示す図である。 上記タンデム型プリンターが備える作像ユニットの断面図である。 上記タンデム型プリンターの交換用現像ユニットの断面図である。 上記交換用現像ユニットの分解斜視図である。 上記交換用現像ユニットのカバーの斜視図である。 上記交換用現像ユニットにおいて、シール部材等の取り付け手順等を説明するための図である。 シール部材の変形例を示す図である。 シール部材の変形例を示す図である。 (a)は、作像ユニットに用いるシール部材の斜視図であり、(b)は、前記シール部材が挿入された作像ユニットの部分断面図である。 (a)は、図9(a)のシール部材に用いる補助シール部材の斜視図であり、(b)は、当該補助シール部材を伴ったシール部材が挿入された作像ユニットの部分断面図である。 従来の技術を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<画像形成装置全体>
図1は、画像形成装置の一例として示すタンデム型プリンター10(以下、単に「プリンター10」と言う。)の概略構成を示す図である。なお、本図を含む全ての図において構成部材の尺度は統一していない。
図1に示すように、プリンター10は、筐体12内部に水平に架設され、矢印Aの方向に走行する転写ベルト14、転写ベルト14の走行方向に列設された4つの作像ユニット16C,16M,16Y,16K、各作像ユニットに対応して設けられた1次転写ローラー18C,18M,18Y,18K、および2次転写ユニット20を含み、各作像ユニット16C,16M,16Y,16Kによって形成された各色成分のトナー像を、一旦転写ベルト14に重ね合わせて転写した後、記録シートSに再転写してカラー画像を形成する、いわゆる中間転写方式の画像形成装置である。
作像ユニット16C,16M,16Y,16Kの各々は、像担持体である感光体ドラム22C,22M,22Y,22Kを中心としてその周囲に配された帯電ユニット24C,2M,24Y,24K、現像ユニット26C,26M,26Y,26Kを有している。
作像ユニット16C,…,16Kの下方には、露光ユニット28が配されており、各感光体ドラム22C,…,22Kに向けて、光変調されたレーザ光LBが出射される。
矢印Bの方向に回転される感光体ドラム22C,…,22Kの表面は、帯電ユニット24C,…,24Kによって一様に帯電された後、前記レーザ光LBによって露光されて、その表面に静電潜像が形成され、当該静電潜像は現像ユニット26C,…,26Kによってトナー像に現像される(顕像化される)。なお、各現像ユニット26C,…,26Kは、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のトナーを現像剤として感光体ドラム22C,…,22Kにそれぞれ供給する。
各感光体ドラム22C,…,22Kに形成されたトナー像は、1次転写ローラー18C,…,18Kと感光体ドラム22C,…,22Kとの間に発生する電界の作用を受けて、走行する転写ベルト14上に順次転写される。
一方、給紙カセット30からピックアップローラー32によって繰り出された記録シートSは、転写ベルト14上のトナー像が2次転写ユニット20に到達するタイミングに合わせて、レジストローラー34によって2次転写ユニット20へと搬送される。2次転写ユニット20は、転写ベルト14上に重ね合わされたトナー像を、記録シートS上へ転写する。
トナー像が転写された記録シートは定着装置36へと搬送される。定着装置36は、円筒状をした定着ローラー38と加圧ローラー40とを有する。定着ローラー38の中空部には、熱源であるヒーターランプ42が内蔵されており、定着ローラー38は不図示のモーターから不図示の動力伝達機構を介して伝達される回転動力により、矢印Fの方向に回転される。加圧ローラー40は、金属製の芯金外周面にシリコーンゴム、フッ素樹脂からなる弾性層が形成されてなるものである。加圧ローラー40は、不図示の圧接機構により、定着ローラー38に圧接されている。当該圧接により、両ローラー38,40間に定着ニップが形成され、定着ローラー38の回転に従動して加圧ローラー40も回転する。未定着のトナー像を担持した記録シートは、当該定着ニップを通紙されて、当該記録シートSにトナー像が定着される。
トナー像が定着された記録シートSは、排出ローラー44によって排紙トレイ46へと排出される。
<作像ユニット>
図2に、作像ユニットの断面図を示す。なお、各色毎に設けられた4台の作像ユニット16C,16M,16Y,16Kの各々は、いずれも同様の構成であるため、以降の説明およびこれに用いる図面においては、C,M,Y,Kの符号を省略することとする。
上記したように、作像ユニット16は、円筒部材である感光体ドラム22を中心としてその周囲に帯電ユニット24、現像ユニット26が配されている。
<現像ユニット>
現像ユニット26は、ユニットタイプの現像装置であり、プリンター10本体に対し着脱自在に構成されている。現像ユニット26は、トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤(以下、単に「現像剤」と言う。図2において不図示。)を収納するハウジング48を有する。
現像ユニット26は、また、ハウジング48から外周の一部が露出するように設けられた円筒状をした現像ローラーである現像スリーブ50を有する。現像スリーブ50は、感光体ドラム22と平行に、感光体ドラム22との間に、所定の間隔(現像ギャップ)を空けて対向配置されている。前記所定の間隔は、例えば、0.3[mm]である。現像スリーブ50は、アルミニウムやオーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性材料で形成されており、その厚みは0.5[mm]である。
現像スリーブ50の中空部には、シャフト52に一体的に取着された円筒形のマグネットローラー54が設けられている。換言すると、現像スリーブ50は、マグネットローラー54を外套している。シャフト52は回転不能に固定されている。マグネットローラー54は、周方向に複数の磁極を有するマグネット体である。
現像スリーブ50下方のハウジング48内には、現像剤の撹拌と現像剤の現像スリーブ50への搬送を行うための第1スクリューフィーダー56と第2スクリューフィーダー58とが設けられている。
第1および第2スクリューフィーダー56,58で撹拌され摩擦帯電されて、その表面にトナーが付着したキャリアは、現像スリーブ50の表面に磁気的に吸引される。磁気的に吸引されブラシ状になった現像剤(不図示)は、矢印Eの方向に回転される現像スリーブ50によって搬送され、途中、磁性材料からなる穂高規制板60によって搬送量が規制された後、送出口62を通過して感光体ドラム22表面と対向する領域(現像領域)まで搬送されて、感光体ドラム22表面に形成された静電潜像を現像する。現像に供した後の残余の現像剤は、回転される現像スリーブ50によって、回収口64からハウジング48内に回収される。
また、ハウジング48の回収口64近傍には、帯状をしたウレタンシート66(厚みは、例えば100[μm])、がこれよりも分厚い(例えば、0.1[mm])同じく帯状をしたPET(Polyethylene terephthalate)フィルム68を介して、感光体ドラム22と平行に設けられている。ウレタンシート66は、感光体ドラム22に対し押圧状態で設けられており、ウレタンシート66は、弾性的に撓み、復元力によってその先端部分が感光体ドラム22表面に密着している。これにより、PETフィルム68とウレタンシート66とは、画像形成装置内で、現像ユニットと感光体ドラムとの間隙からトナーが漏れて下方に落下しないために設けられている。
<シール部材>
上記の構成からなる現像ユニット26は、前記キャリアの劣化などにより寿命に達したり、現場(プリンター10の設置場所)での修理が困難な不具合が生じたりすると、未使用の(新品の)現像ユニット26と交換される。
この交換用現像ユニット26の運搬中を含む未使用の間に、ハウジング48と現像スリーブ50との間の細隙(スリット)、すなわち送出口62や回収口64からハウジング48内の現像剤が外部へ漏出しないようにとられている対策について説明する。なお、交換用の現像ユニット26は、予め、プリンターなどの画像形成装置に装着して、実際の画像形成に供する出荷前試験を行った後に出荷する場合がある。よって、ここでは、未使用の(交換用)現像ユニット26とは、製品試験(出荷前試験)において使用されているものの、出荷後に未だ使用されていないものを含むものとする。
回収口は、現像剤を確実にハウジング内に回収するため、その幅は、比較的広い上(例えば、2〜3[mm])、当該回収口でのマグネットローラー54による現像剤の磁気拘束力を弱めているため、現像剤の漏出が特に問題となる。
これに対し、送出口での漏れは、現像スリーブ50と穂高規制板60との間の間隙の幅が狭い上(例えば、0.5[mm])、穂高規制板60が磁性材料でできているため、現像スリーブ50と穂高規制板60との間にいわゆるキャリアチェーンが結ばれて、これが現像剤の漏出を封鎖するので、回収口ほどには問題とはならない。
よって、本例では、回収口64からの現像剤の漏出対策について説明する。交換用の現像ユニット26は、運搬用の保護カバーが取り付けられた状態のものが、ダンボール箱などの梱包容器に収納されて運搬される。
図3にカバー70が取り付けられた状態の現像ユニット26の断面図を示す。
カバー70は、現像ユニット26の、現像スリーブ50がハウジング48から露出している側(紙面右側)半分を覆うように設けられている。また、回収口64には、現像剤の漏出を防止するための、シール部材74が挿入されている。
図4に、現像ユニット26、シール部材74、およびカバー70の斜視図を示す。図4は、現像ユニット26をプリンター10本体に装着した状態で感光体ドラム22の存することとなる方向から視た図であり、ハウジング48から露出した現像スリーブ50部分が現れている図である。また、カバー70を図4とは、反対側から視た斜視図を図5に示す。
シール部材74は、長方形をした1枚のシートが長辺と平行な折り目を境に左右不均等な幅となるように、図4に示すように、V字状に折り返されてなるものである。換言すると、シール部材74は、現像スリーブ50の軸心方向から視て、V字状に拡開したシートからなる。拡開基部74A(すなわち、折り目)を境に一方の帯状をした部分を第1シート片部76、第1シート片部76よりも幅の狭い、もう一方の帯状をした部分を第2シート片部78と称することとする。前記シートには、可撓性を有する合成樹脂フィルム、例えば、厚さ125[μm]のPET(Polyethylene terephthalate)フィルムが用いられる。なお、前記1枚のシートをV字状に折り返す加工は、例えば、折り目とその近傍を加熱して軟化させた上で、折り返すなどによりなされる。
また、第1シート片部76の長手方向両端部の第2シート片部78とV字を成して対向する領域には、スポンジ材からなる短冊状をしたサイドシール部材80、82が貼着されている。前記スポンジ材には、例えば、ウレタンフォームが用いられる。
カバー70は、合成樹脂からなり射出成形によって作製される。カバー70は、図3に示すように、現像ユニット26に取り付けられた状態で、現像スリーブ50と対向する部分に現像スリーブ50に向かって円弧状に膨出したシール押圧部70Aを有する。シール押圧部70Aの両端部には、図5に示すように、短冊状をしたスポンジ部材84,86が貼着されている。カバー70は、現像ユニット26のハウジング48に着脱自在に構成されている。カバー70は、現像ユニット26のハウジング48に形成された係合穴(不図示)に、カバー70に形成された不図示の係合爪を係合させることによって、ハウジング48に装着され、前記係合爪の前記係合穴との係合を解除することによって、ハウジング48から脱着される。
ハウジング48の開口部(すなわち、現像スリーブ50が設けられているところ)の長手方向両端部には、頂部が円弧状をしたリブ48A,48Bが形成されている。
次に、シール部材74の現像ユニット26の取り付け方法について、図6(a)、図6(b)、図6(c)を参照しながら説明する。図6(a)、図6(b)、図6(c)は、回収口64およびその近傍の拡大断面図である。なお、図6(a)、図6(b)、図6(c)では、便宜上、サイドシール部材80、82の図示を省略している。
シール部材74は、第1シート片部76の両端部または両端部よりも少し中央側の部分を指で摘まんで、図6(a)に示すように、折り目(V字状の拡開基部74A)を先頭に回収口64(現像スリーブ50とハウジング48との間隙)へ矢印Gの向きに、ハウジング48内部まで挿入する。この場合、第1シート片部76が現像スリーブ50側、第2シート片部78がハウジング48内壁側となる姿勢で挿入する。
このとき、第1シート片部76は現像スリーブ50の表面に、第2シート片部78はハウジング48開口縁部(ハウジング48の開口部の端縁)48Dに、それぞれ摺接して移動する。かつ、第1シート片部76は現像スリーブ50の表面から、第2シート片部78はハウジング48開口縁部48Dから押圧され、V字状に拡開していた両シート片部76,78が徐々に閉じられていく。
ハウジング48内部には、内壁から内側に突出した突出部48Cが形成されていて、シール部材74は、図6(b)に示すように、挿入方向先端部(本例では、V字状の拡開基部74A)が突出部48Cに当接するまで挿入される。よって、突出部48Cは、シール部材74のハウジング48内への挿入量(挿入深さ)を規制する規制部材として機能する。
シール部材74をハウジング48内へ挿入する際、細長いスリット状をした回収口64へ拡開基部74Aを進入しやすくするため、拡開基部74Aは直線状に維持されることが好ましい。シール部材74を形成するシートが、薄過ぎると、挿入の際に波打ってしまい前記直線状を維持するのが困難となり、拡開基部74Aを回収口64へ進入させ難くなる。
一方、厚過ぎると、シール部材74の腰が過剰に強くなり、第1シート片部76の現像スリーブ50の表面に対する摺動抵抗、第2シート片部78の開口縁部48Dに対する摺動抵抗が大きくなって、挿入させ難くなる。
このため、シール部材74を形成するシートの厚みは、50[μm]〜200[μm]の範囲が好ましく、より好ましくは、80[μm]〜150[μm]の範囲である。
また、第1シート片部76の現像スリーブ50と摺接する側の面および第2シート片部78のハウジング48開口縁部48Dと摺接する側の面は、挿入の際の動摩擦を低減するため、微小な凹凸加工が施されてなるマット面(例えば、表面粗さRz:10[μm]〜30[μm])とするのが好ましい。
図6(b)に示すように、挿入が完了した状態で、シール部材74は、挿入前よりも両シート片部76,78が閉じた状態で回収口64を塞いでいる。閉じた両シート片部76,78が開こうとする復元力によって、第1シート片部76がハウジング48の開口縁部48Dと対向する現像スリーブ50部分に弾性的に当接(弾性当接)され、第2シート片部78が開口縁部48Dに弾性的に当接(弾性当接)されて、シール性が担保されている。
さらに、両弾性当接部からハウジング48内部へシール部材74(のV字状先端部)が入り込んでいるため(挿入されているため)、現像剤のハウジング48外部への回収口64からの漏出がハウジング48内部で封鎖されている。換言すると、回収口64からハウジング48内のシール部材74挿入空間が現像剤不存在領域として確保されている。
これにより、確実に、回収口64よりも内側であるハウジング48内部に現像剤を留め置くことができため、上述した従来のように、現像剤が回収口から漏れ出る(噴出する)ことによる問題の発生を可能な限り防止することができる。
シール部材74の両端部においてV字の内側に設けたサイドシール部材80,82は、以下のように機能する。V字の先端部(拡開基部74A)がハウジング48内に入り込むため、サイドシール部材80,82を設けない場合、シール部材74の長手方向における両外側からV字内側に現像剤が入ってしまうおそれがある。そうすると、後述するようにシール部材74をハウジング48から抜き取ったときに、V字内側に入った現像剤もシール部材74(のV字先端部分)と一緒にハウジング48外へ出て、シール部材74からこぼれ落ちてしまうおそれがある。こういった事態を防止するため、シール部材74がハウジング48に挿入された状態で、第1シート片部76と第2シート片部の両方に密着するサイドシール部材80,82を設けて、シール部材74の長手方向における両外側からV字内側に現像剤が入ってしまうことを防止している
シール部材74の挿入が完了するとカバー70が現像ユニット26に、図4で示す矢印Hの向きに装着される。図6(c)は、カバー70が装着された状態を示している。カバー70は、ハウジング48から一部が露出している現像スリーブ50を保護する目的で装着されるが、以下の役割も果たしている。すなわち、カバー70のシール押圧部70Aが第1シート片部76を現像スリーブ50に向かって押圧し、これにより、第1シート片部76の一部が現像スリーブ50に巻き付けられる。第1シート片部76の現像スリーブ50への押圧状態を維持することにより、現像ユニット26の運搬中に、シール部材74が回収口64から抜け出てしまうのを防止できる。また、第1シート片部76の一部が現像スリーブ50に巻き付けられることにより、第1シート片部76の現像スリーブ50との密着面積が増大するため、第1シート片部76による現像剤のシール性が向上することとなる。
さらに、第1シート片部76の拡開基部74Aとは反対側の端部部分が、ハウジング48内壁に押圧され、当該端部部分が当該内壁に当接することとなるため、この部分で、現像スリーブ50表面に磁気的に吸引されているキャリアから離脱したトナーがカバー70の内壁へと漏れるのを防止する(シールする)ことができる。
シール部材76の回収口64からの抜け止めと、シール部材76の現像スリーブ50への巻き付けは、カバー70によらなくとも構わない。例えば、帯状をしている第1シート片部76の幅方向における拡開基部74Aとは反対側の端部を、第1シート片部76の一部が現像スリーブ50に巻き付けられた状態で、ハウジング48に粘着テープ(不図示)などで固定するようにしても構わない。あるいは、ハウジング48に溝などのシート差込部(不図示)を設け、第1シート片部76の一部が現像スリーブ50に巻き付けられた状態で、前記反対側の端部を前記シート差込部に差し込んで固定することとしても構わない。
いずれにしても、カバー70(シール押圧部70A)、粘着テープ、およびハウジング48に設けた差込部は、第1シート片部76を現像スリーブ50の向きに撓ませて、その一部が現像スリーブ50に巻き付けられた状態に維持する巻付部材として機能する。
なお、必ずしも、現像スリーブ50がハウジング48から露出している部分の長手方向の全長とシール部材74の全長とは一致している訳ではなく、シール部材74の方が若干短くなっている。このため、現像スリーブ50の露出部分の両端部から微量の現像剤が漏れるおそれがある。そこで、カバー70の内側の両端部にスポンジ部材84,86を設け、カバー70がハウジング48に装着された状態で、スポンジ部材84,86をリブ48A,48Bにそれぞれ密着させることにより、漏れた現像剤が外部に飛散することを防止している。
現像ユニット26の使用開始に際し、カバー70が脱着された後、シール部材74は、ハウジング48から図6(a)に示す矢印Gとは反対向きに引き抜かれる。この際、シール部材74は、その復元力によって元のV字状に開きながら、第1シート片部76は現像スリーブ50の表面に、第2シート片部78はハウジング48開口縁部48Dに、それぞれ摺接して移動する。よって、第1シート片部76と第2シート片部78のハウジング48内部側の表面に現像剤が付着していたとしても、それぞれ、現像スリーブ50表面、開口縁部48Dでハウジング48内へ擦り落とされる(扱き落とされる)ため、引き抜かれた後のシール部材74に付着する現像剤の量を低減でき、これが原因でプリンター10の設置場所等を汚してしまう事態を可能な限り抑制することができる。
また、前記出荷前試験により、現像スリーブ50表面やハウジング48の内壁に現像剤が付着していることがある。この場合に、仮に、第2シート片部78の、幅方向における拡開基部74Aとは反対側の端縁が回収口64から外側に突出せずにハウジング48内壁に当接している場合、シール部材74が引き抜かれる際、前記端縁で前記付着している現像剤を掻き出してしまうおそれがある。掻き出された現像剤はそのまま落下して、プリンター10の設置場所等を汚してしまう。
しかし、本例において、シール部材74は、回収口64に挿入された状態で(図6(b))、第2シート片部78の前記端縁は回収口64よりも外側に突出しているため、シール部材74が引き抜かれる際、前記端縁がハウジング48内壁に付着した現像剤を掻き出すことがない。同様に、第1シート片部76の端縁も回収口64よりも外側に突出しているため、シール部材74が引き抜かれる際、前記端縁が現像スリーブ50表面に付着した現像剤を掻き落とすことがない。
(他のシール部材)
回収口64を塞ぐシール部材は、上記のシール部材74の構成に限らず、例えば、以下のような構成とすることもできる。
(1)シール部材74は、シートをそのままV字状に折り返して作製したが、図7(a)、図7(b)に示すシール部材88は、折り目に1条の凹部(溝)88Bを形成し、折り加工をしやすくしている。凹部88は、プレス加工などにより、折り目となる部分を押圧することにより形成される。
(2)シール部材74,88は、V字の先端部(拡開基部74A,88A)の曲率半径が比較的小さく尖っていたが、図7(c)、図7(d)に示すシール部材90は、これらよりも先端部が相対的に丸みを帯びている。このため、折り目となる部分にシール部材88よりも幅の広い1条の凹部(溝)90Bを形成して折り加工している。
(3)図7(e)に示す例は、シート92の折り目となる部分にミシン目92Bを入れて、ミシン目92Bを折り目としてV字状に折り込んでシール部材(不図示)を作製する例である。
図7(f)にミシン目92Bの部分拡大図を示す。ミシン目92Bを構成する個々の孔92Cの幅Wは約0.1[mm]である。また、孔92Cの長さL1と間隔L2とは同じ大きさとする。このようなミシン目92によれば、折り返すのに要する力が半減し、作業性および加工性が向上する。なお、折り返した後には、個々の孔92Cは、塞がってしまい、少なくとも現像剤がこの部分を通過することはないため、問題はない。
(4)シール部材74では、サイドシール部材82(80)を第1シート片部76に設けた(貼着した)が、図8(a)に示す例では、サイドシール部材80(82)は、第2シート片部78に設けて(貼着して)いる。
上記したように、サイドシール部材80(82)は、第1シート片部76に設けても、第2シート片部78に設けても構わない。要は、シール部材74が回収口64に挿入された状態で、サイドシール部材80(82)が両シート片部76,78に密着すれば良いのである。
(5)図8(b)に示す例は、回収口64への未挿入の状態においても、両シート片部76,78に密着するサイドシール部材94を設けた例である。
(6)ここまでのシール部材は、いずれも1枚のシートをV字状に折り曲げて作成したが、図8(c)に示すシール部材96は、2枚のシートで構成している。
第1シート98は第1シート片部76に対応し、第2シート100は第2シート片部78に対応するものである。なお、図8(c)において、サイドシール部材の図示は省略している。
第1シート98と第2シート100は、いずれも、紙面に垂直な方向に細長い帯状をしたシート片である。第1シート98および第2シート100の幅方向における一端部部分をその全長に渡って貼り合わせて、シール部材96を構成している。貼り合わせには、両面テープが用いられる。または、接着剤で貼り合わせても構わない。あるいは、熱圧着や超音波溶着によって貼り合わせても構わない。
なお、便宜上、図7,図8において、シール部材を構成するシートを分厚く描いているが、これらのシートの厚みも、シール部材74を構成するシートと同等の厚みである。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下のような形態とすることもできる。
(1)上記実施の形態では、シール部材で回収口64を封鎖したが、送出口62をシール部材で封鎖しても構わない。すなわち、穂高規制板60と現像スリーブ50との隙間にシール部材を挿入し、送出口62からハウジング48内の現像剤が漏出しないようにしても構わない。この場合、シール部材の一方のシート片部は、挿入状態で、現像剤を収納するハウジングの一部として機能する穂高規制板60に当接することとなる。
また、回収口64と送出口62の両方をシール部材で封鎖するようにしても構わない。
(2)上記実施の形態では、トナーとキャリアとからなる現像剤を用いる二成分現像方式の現像ユニットを例に説明したが、本発明は、一成分現像方式の現像ユニットにも適用可能である。
(3)上記実施の形態では、シール部材をPETフィルムで形成したが、これに限らずその他の合成樹脂フィルムや、前記PETフィルムと同等の可撓性を有する薄い非磁性金属シートで形成しても構わない。
(4)上記実施の形態では、現像ユニット26が交換用ユニットとして単体で運搬される場合にシール部材74を用いたが、現像ユニット26を構成ユニットの一つとする作像ユニット16(図2)を運搬する場合にもシール部材を用いても構わない。作像ユニット26もプリンター10本体に着脱自在に構成されており、未使用の作像ユニット16が交換用ユニットとして流通する場合もあるからである。
この場合のシール部材について二つの例を示す。
〔第1例〕
作像ユニット16の場合、図2において符号102を付した矢印で指し示す、ハウジング48と感光体ドラム22との間の間隙(以下、この間隙を本項において「挿入口102」と言う。)から、シール部材が、現像ユニット26のハウジング48内(突起部48C)まで挿入される。この場合に、挿入経路が上記実施の形態よりも長くなるため、シール部材は、例えば、図9(a)に示すような形態とする。
すなわち、シール部材104は、挿入口102から突起部48Cに至る挿入経路の長さに十分対応できるように、シール部材74(図4)の第1シート片部76と第2シート片部78とを延長したような形態としている。
なお、シール部材74では、第1シート片部76と第2シート片部78の幅は大きく異なっていたが、シール部材104では、略等しい長さとしている。これは、シール部材104の場合、使用開始に際して作像ユニット16から引き抜く際、第1シート片部106と第2シート片部108の両方を指で摘まんで引き抜けるようにするためである。
図9(b)に、シール部材104が挿入された状態での作像ユニット16の断面図の一部を示す。なお、図9(b)において、サイドシール部材80,82の図示は省略している。
シール部材104は、挿入口102から拡開基部104Aを先頭に挿入される。シール部材104は、挿入口102およびその近傍においては、ハウジング48の内壁と感光体ドラム22表面に案内され、次に現像スリーブ50表面と感光体ドラム22表面に案内され、続いて、ウレタンシート66およびPETフィルム68に案内されて、回収口64へと挿入される。
挿入に際しては、例えば、以下のような治具を用いても良い。すなわち、第1シート片部106と第2シート片部108がV字を成して対向する間に、シール部材104を構成するシートよりも薄いが、当該シートよりも腰のある方形をしたシート部材(不図示)を挟みこむ。当該シート部材の一辺が拡開基部104Aの内側に当接した状態で、シート部材を挿入口102から挿入し、挿入経路を進入させていくことで、シール部材104を前記シート部材の先端(前記一辺)で現像ユニット26のハウジング48内へと押し込んでいくのである。
なお、本例においては、現像スリーブ50と対向する感光体ドラム22が、第2シート片部108を現像スリーブ50に向かって押圧することにより、間接的に第1シート片部106を撓ませて現像スリーブ50に巻き付ける巻付部材として機能する。
また、第1シート片部106の拡開基部104とは反対側の他部部分がハウジング48の内壁に当接して、この部分でトナーの漏れが防止されている(シールされている)のは、上記実施の形態の場合と同様である。
シール部材104を作像ユニット16から引き抜く際は、作像ユニット16から突出した(露出した)第1シート片部106と第2シート片部108の両方を指で摘まんで、引き抜く。
図9(b)に示すように、挿入された状態でシール部材104は、全体的にS字状に湾曲していると共に第1および第2シート片部106,108の幅(挿入経路に沿った長さ)が大きくなっているため、挿入性を考慮すると、より可撓性を持たせるため、シール部材74よりも相対的に薄くするのが好ましい。例えば、50[μm]〜100[μm]の範囲の厚みとするのが好ましい。
薄くする分、腰が弱くなり、第1シート片部106と現像スリーブ50との密着性および第2シート片部108とハウジング48内壁との密着性が低下するおそれがある。
そこで、以下に記す第2例のように、両シート片部106,108をV字内側から当該V字が開く向きに付勢する付勢部材として機能する補助シール部材を設けても構わない。
〔第2例〕
図10(a)に補助シール部材110を示す。補助シール部材110は、基本的に上記実施の形態のシール部材74と同じ形態である。よって、補助シール部材110の形態に関する詳細な説明は省略する。但し、補助シール部材110の全長L4は、シール部材104に設けられたサイドシール部材80,82の間隔L3(図9(a))よりも若干短くしている(L4<L3)。この全長が短い点を除けば、補助シール部材110の形態は、シール部材74と同様である。補助シール部材110を構成するシートの厚みもシール部材74と同様である。なお、補助シール部材110を形成するシートの厚みは、シール部材104を形成するシートの厚みよりも相対的に厚くしている。
シール部材104のV字内側に、補助シール部材110を重ねるように挟みこむ。この場合、補助シール部材110は、両サイドシール部材80,82の間に挟みこまれる。シール部材104のV字内側先端に補助シール部材110の拡開基部110Aを突き当てた状態で、補助シール部材110の第1シート片部112と第2シート片部114のいずれか一方が、シール部材104に貼着される。
補助シール部材110を伴ったシール部材104が、作像ユニット16(現像ユニット26のハウジング48内)に挿入された状態の一部断面図を図10(b)に示す。なお、図10(b)において、サイドシール部材80,82の図示は省略している。
図10(b)に示すように、回収口64に存する補助シール部材110が挿入前のV字状に戻ろうとする復元力によって、シール部材104の第1シート片部106および第2シート片部108がそれぞれ現像スリーブ50表面およびハウジング48内壁に押圧されるため、補助シール部材110の無い第1例(図9(b))の場合よりも、密着性(シール性)が確保される。
なお、補助シール部材110は、必ずしもシール部材104に貼着しなくてもよい。補助シール部材110は、シール部材104に単に挟み込むだけで図10(b)のように挿入することができる。
(5)上記の例では、現像ユニット26や作像ユニット16が交換用ユニットとして、単独で運搬される場合について説明したが、作像ユニット16が組み込まれた完成品としての画像形成装置であるプリンター10を運搬する場合でも本発明の適用は可能である。
すなわち、シール部材104が挿入セットされた作像ユニット16で構成される未使用のプリンター10が運搬される場合である。
(6)上記実施の形態では、プリンターを例に説明したが、本発明に係る画像形成装置は、プリンターに限らず他の画像形成装置、例えば複写機やファクシミリ、あるいはこれらの機能を有する複合機(MFP)などにも適用可能である。
本発明は、例えば、プリンターや複写機などの画像形成装置に用いる交換用の現像ユニットに好適に利用可能である。
10 タンデム型プリンター
16 作像ユニット
26 現像ユニット
48 ハウジング
50 現像スリーブ
62 送出口
64 回収口
74,88,90,96,104 シール部材
74A,88A,90A,104A 拡開基部
76,98,106 第1シート片部
78,100,108 第2シート片部

Claims (12)

  1. 現像剤を収納するハウジングと、前記ハウジングの開口部から外周の一部が露出するように設けられた現像ローラーとを備え、
    一方向に回転される前記現像ローラーの周面に現像剤を担持して、前記ハウジング内の現像剤をハウジングの開口部の一端縁と現像ローラーとの間のスリットからハウジング外部の現像領域へと送出すると共に、現像に供した後の残余の現像剤をハウジングの開口部の他端縁と現像ローラーとの間のスリットからハウジング内に回収して現像処理を実行する現像ユニットにおいて、
    当該現像ユニットが未使用の間、
    前記現像ローラーの軸心方向から視てV字状に拡開した、可撓性を有するシートからなるシール部材が、拡開基部を先頭に前記一方のスリットから前記ハウジング内部まで挿入されて、前記拡開基部から一方に延びる第1のシート片が前記現像ローラーの表面に弾性当接され、他方に延びる第2のシート片がハウジング内壁に弾性当接された状態で保持され、前記一方のスリットからハウジング内のシール部材挿入空間が現像剤不存在領域として確保されていることを特徴とする現像ユニット。
  2. 前記シール部材は、1枚のシートが前記拡開基部を折り目として、前記V字状に折り曲げられてなるものであることを特徴とする請求項1に記載の現像ユニット。
  3. 前記シール部材は、未挿入時よりも前記第1および第2の両シート片が閉じた状態で前記一方のスリットに挿入されており、
    前記現像ユニットの使用開始に際し、前記シール部材が挿入のときとは反対向きに引き抜かれる際、復元力によって元のV字状に開きながら、前記第1のシート片が現像ローラー表面に、前記第2のシート片が前記ハウジングの内壁に摺接して移動することを特徴とする請求項1または2に記載の現像ユニット。
  4. 前記シール部材が前記間隙に挿入された状態で、前記拡開基部とは反対側の、第1のシート片の端縁および前記第2のシート片の端縁が前記一方のスリットよりも外側に突出していることを特徴とする請求項3に記載の現像ユニット。
  5. 前記第1のシート片と前記第2のシート片とが前記V字を成して対向する領域の内、前記現像ローラーの軸心方向における両端領域に、少なくとも前記シール部材が前記一方のスリットに挿入された状態で、両シート片に密着するスポンジ部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像ユニット。
  6. 前記第1のシート片の前記現像ローラーと当接する側の面および前記第2シート片の前記ハウジング内壁と当接する側の面がマット面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像ユニット。
  7. 前記シートは、厚さ80[μm]〜150[μm]の範囲のPETフィルムからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の現像ユニット。
  8. 前記第1のシート片の一部が巻付部材により前記現像ローラーに巻き付けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の現像ユニット。
  9. 前記巻付部材は、前記第1のシート片を前記現像ローラーに向かって押圧することにより、前記第1のシート片を撓ませて前記現像ローラーに巻き付けることを特徴とする請求項8に記載の現像ユニット。
  10. 前記巻付部材は、前記現像ローラーの前記ハウジングからの露出部分と前記ハウジングの一部とを覆う前記現像ユニット運搬用の保護カバーであって、当該保護カバーの一部で前記第1のシート片を前記現像ローラーに向かって押圧することを特徴とする請求項9に記載の現像ユニット。
  11. 感光体ドラムを中心としてその周囲に帯電ユニット、現像ユニットが配されてなる作像ユニットであって、
    前記現像ユニットとして、請求項1〜9のいずれか1項に記載の現像ユニットを有することを特徴とする作像ユニット。
  12. 請求項11に記載の作像ユニットを備えることを特徴とする画像形成装置。
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