JP6223320B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
規制板と、現像位置との間には、現像ローラ上の現像剤からのトナー飛散を抑制するため、シートの先端部が当接される。
シートは、平面状の合成樹脂フィルムである。シートは、現像ローラの表面に対して傾斜して配置される。シートの基端部は現像ローラの表面から離れている。シートの基端部とシートの先端部とは、現像ローラの現像時の回転方向において、この順に並ぶ。
しかし、現像ローラに傾斜して当接させた平面状のシートは、現像ローラが逆転すると回転方向に対してカウンター状に当接する状態になる。このため、現像ローラの逆転時には、シートの先端が現像剤層に侵入しやすくなる。現像ローラの逆転時には、現像ローラから現像剤が掻き取られる場合がある。この場合、現像ローラからキャリアおよびトナーが飛散するおそれがある。現像剤が掻き取られない場合もある。この場合にも、シートの先端と現像剤とが強く擦れる。このため、摺動部からトナーが飛散するおそれがある。
図1は、実施形態の画像形成装置の全体構成例を示す断面の模式図である。図2は、実施形態の画像形成装置の画像形成部を示す断面の模式図である。図3は、図2におけるA部の拡大図である。
コントロールパネル1は、操作者が操作を行うことにより画像形成装置100を動作させる。
スキャナ部2は、複写対象物の画像情報を光の明暗として読み取る。スキャナ部2は、読み取った画像情報をプリンタ部3に出力する。
搬送ローラ23は、シートSの搬送方向の先端をレジストローラ24のニップNに突き当てる。搬送ローラ23は、シートSを撓ませることにより搬送方向でのシートSの先端の位置を整える。
レジストローラ24は、搬送ローラ23から送り出されるシートSの先端をニップNにおいて整合させる。さらにレジストローラ24は、シートSを後述する転写部28側に搬送する。
中間転写ベルト27は、無端ベルトからなる。中間転写ベルト27は、内周面に当接された複数のローラによって張力が付与される。中間転写ベルト27は、扁平に張架される。中間転写ベルト27の内周面は、張架方向における最も離間した位置の一方で、支持ローラ28aに当接する。中間転写ベルト27の内周面は、張架方向における最も離間した位置の他方で、転写ベルトローラ60に当接する。
支持ローラ28aは、後述する転写部28の一部をなす。支持ローラ28aは、中間転写ベルト27を2次転写位置に導く。
転写ベルトローラ60は、中間転写ベルト27をクリーニング位置に導く。
画像形成部25Y、25M、25C、25Kの構成は、それぞれ、後述する現像器32Y、32M、32C、32Kを除いて共通である。さらに、現像器32Y、32M、32C、32Kの構成は、それぞれが収容するトナーの色を除いて共通である。
以下では、現像器32Yを含む画像形成部25Yの構成を中心として説明する。画像形成部25M、25C、25Kの構成は、必要に応じて画像形成部25Yと異なる点を説明する。
感光体ドラム30の周囲には、帯電器31、現像器32Y、転写ローラ33、クリーニングユニット34、および除電器35が、図示時計回りに配置される。
帯電器31および現像器32Yの下方には、露光部26が配置されている。
露光部26は、帯電した感光体ドラム30の表面に、画像情報に基づいて発光制御されるレーザ光Lを照射する。レーザ光Lは、感光体ドラム30の表面において、帯電器31と現像器32Yとの間に照射される。露光部26は、レーザ光Lに代えてLED光を照射する構成も採用できる。
画像形成部25Y(25M、25C、25K)の露光部26には、イエロー(マゼンタ、シアン、ブラック)の画像情報が供給される。感光体ドラム30には、帯電後に露光部26が画像情報に基づくレーザ光Lを照射する。露光部26は、感光体ドラム30の表面にイエロー(マゼンタ、シアン、ブラック)の画像情報に基づく静電潜像を形成する。
現像器32Yは、収容した現像剤DYのトナーを帯電させる。現像器32Yは、感光体ドラム30の表面に帯電したトナーを供給する。トナーは、静電潜像に応じて感光体ドラム30の表面に付着する。現像器32Yは、露光部26によって形成された静電潜像を現像する。
現像器32Yは、2成分現像方式による現像を行う。現像器32Yの詳細構成は後述する。
画像形成部32Yは、1次転写位置で転写ローラ33に転写バイアスを与える。
除電器35は、クリーニングユニット34を通過した感光体ドラム30と対向する。除電器35は、感光体ドラム30の表面に光を照射する。除電器35は、感光体ドラム30を除電する。
転写部28は、支持ローラ28aと、2次転写ローラ28bとを持つ。2次転写ローラ28bは、支持ローラ28aとの間に中間転写ベルト27を挟持する。2次転写ローラ28bおよび中間手転写ベルト17が互いに当接する位置は、2次転写位置である。
転写部28は、中間転写ベルト27上の帯電しているトナー像を2次転写位置においてシートSの表面上に転写する。転写部28は、転写バイアスを2次転写位置に与える。転写部28は、転写バイアスにより中間転写ベルト27上のトナー像をシートSに転写する。
転写ベルトクリーニングユニット61は、転写ベルトローラ60に対向する。転写ベルトクリーニングユニット61は中間転写ベルト27を挟んでいる。転写ベルトクリーニングユニット61は、中間転写ベルト27の表面のトナーを掻き取る。転写ベルトクリーニングユニット61は、掻き取ったトナーを廃トナータンクに回収する。
図2に示すように、現像器32Yは、現像剤収容部42、現像ローラ40、現像器上カバー43、第1ミキサ41A、および第2ミキサ41Bを持つ。
現像剤収容部42の内部には、第1ミキサ41A、第2ミキサ41Bが配置される。第1ミキサ41Aおよび第2ミキサ41Bは、現像剤DYを攪拌する。第1ミキサ41Aおよび第2ミキサ41Bは、現像剤DYを搬送する。
第2ミキサ41Bは、現像ローラ40の下方に配置される。第2ミキサ41Bは、現像剤収容部42に供給された現像剤DYを現像ローラ40の表面に供給する。
現像剤収容部42の上部には、現像ローラ40および現像器上カバー43が配置される。
位置qは、感光体ドラム30の中心軸線に対して一定の方位に位置する。本実施形態では、一例として、水平面に対して下方側に傾斜した位置である。
現像ローラ40は、位置qにて、感光体ドラム30の表面の静電潜像を現像する。以下では、現像ローラ40のローラ表面において、位置qに対向する位置を、現像位置Qと称する。
現像ローラ40は、現像スリーブ40aとマグネット40bとを持つ。現像スリーブ40aは、現像ローラ40のローラ表面を構成する円筒状部材である。マグネット40bは、現像スリーブ40aの内部に配置される。
現像スリーブ40aが正転するとは、現像スリーブ40aが対向する感光体ドラム30の画像形成時の回転方向と逆方向に回転することをいう。現像スリーブ40aが逆転するとは、現像スリーブ40aが対向する感光体ドラム30の画像形成時の回転方向と同方向に回転することをいう。
感光体ドラム30は、画像形成時に図3において図示時計回りに回転する。このため、現像スリーブ40aは、正(逆)転時に、図示の反時計回り(時計回り)に回転する。
以下、現像スリーブ40aの回転方向に応じて、現像スリーブ40aの周方向における2位置の相対位置関係を説明する場合がある。その際、2位置の一方を基準位置に選んだとき、2位置の他方が、回転方向における「上流側」(「下流側」)にある、と説明する場合がある。あるいは、位置Xは、位置Yよりも回転方向において「上流側」(「下流側」)にある、と説明する場合がある。位置Yは参照の基準位置である。
「下流側」、「上流側」について以下のように定義する。
回転方向において基準位置の「下流側」にある位置とは、現像スリーブ40aの表面において基準位置から回転方向に進むとき半周未満で到達する位置である。
回転方向において基準位置の「上流側」にある位置とは、現像スリーブ40aの表面において基準位置から回転方向と逆方向に進むとき半周未満で到達する位置である。
現像ローラ40は、現像位置Qの近傍に露出する。現像ローラ40は、現像器上カバー43および現像剤収容部42の間の開口から露出する。
規制板44は、L字状の断面を持つ。規制板44は、矩形状の平板の短手方向の端部を折り曲げて形成される。規制板44のL字状の断面は、現像スリーブ40aにおける現像可能幅よりも長く延ばされている。
規制板44の短手方向の端部のうち、折り曲げられていない方の端部は、規制位置Pにおいて現像スリーブ40aと対向する。規制板44の折り曲げられていない方の端部と現像スリーブ40aとの間には一定の隙間がある。規制位置Pは、現像スリーブ40aの正転時の回転方向において現像位置Qよりも上流側である。
規制板44の端部と現像スリーブ40aとの間の隙間は、適正な現像を行うために現像位置Qに必要な現像剤DYの量に対応する層厚に合わせる。
規制板44は固定面42aに固定される。固定面42aは、現像剤収容部42の上端部に形成される。規制板44の固定手段は特に限定されない。例えば、規制板44は、ねじ止め、接着、カシメ等によって固定面42aと固定される。
第1シート部材46の長手方向の幅は、現像ローラ40の現像可能幅よりも長い。第1シート部材46は、短手方向の第1端部46Aと第2端部46Bとの間でU字状に曲げられている。第1端部46Aと第2端部46Bとは、互いに対向する。
第1端部46Aと第2端部46Bとの間には、第1側面部46a(シート部材の側面のうちの一方)、先端折り返し部46c、および第2側面部46bが形成される。
第1側面部46aおよび第2側面部46bは、外力が作用しない自然状態では、平面、もしくは平面に近い湾曲面である。
先端折り返し部46cは、略半円状(半円の場合を含む)の湾曲面である。
本実施形態では、第1シート部材46は、第1側面部46aを現像スリーブ40aの方に向けている。第1シート部材46の基端側の第1側面部46aは、現像スリーブ40aに対して斜め方向に傾斜して近づく。第1側面部46aの傾斜は、現像スリーブ40aの正転時の回転方向に進むにつれて現像スリーブ40aに近づく方向である。先端折り返し部46cは、第1端部46Aよりも、現像スリーブ40aの正転時の回転方向において下流側に位置する。
第1シート部材46の先端側は、第1側面部46aの傾斜に沿って、現像スリーブ40aに食い込むような位置まで延ばされる。
このため、本実施形態の第1シート部材46には、現像剤DYに当接する当接部46Cが形成される。当接部46Cは、第1側面部46aにおいて先端折り返し部46c寄りに形成される。
本実施形態では、当接部46Cから第1端部46Aの方に延びる第1側面部46aは、現像スリーブ40aに対して傾斜している。当接部46Cから第1端部46Aの方に延びる第1側面部46aの傾斜角は鋭角である。傾斜角の測り方は、第1側面部46aが現像スリーブ40aと接する位置における、現像スリーブ40aの接平面を基準として測る。
第1シート部材46では、当接部46Cよりも先端側に湾曲部46Dが形成される。湾曲部46Dは、当接部46Cの端部から現像位置Qの方に向かうにつれて、現像剤DYから漸次離れていく。湾曲部46Dは、少なくとも先端折り返し部46cを含む。湾曲部46Dは、先端折り返し部46cの他に、当接部46Cを除く先端側の第1側面部46aを含む場合がある。
シート保持部材45は、固定部45d、位置決めピン45a、保持部45c、および係止ピン45bを持つ。
位置決めピン45aは、規制板44の位置決め孔44aと同数設けられる。各位置決めピン45aは、各位置決め孔44aと嵌合する。位置決めピン45aは、規制板44に対する固定部45dを位置決めする。
保持部45cの板厚方向の表面のうち、現像ローラ40の方に向く表面には、第1シート部材46の第1端部46Aが固定される。第1端部46Aの固定方法は特に限定されない。本実施形態では、第1端部46Aは、両面接着テープ49によって保持部45cに対して接着固定されている。
保持部45cの板厚方向の表面のうち、現像ローラ40と反対の方に向く表面には、第1シート部材46の第2端部46Bが固定される。第2端部46Bの固定方法は特に限定されない。本実施形態では、第2端部46Bは、固定部材47によって、保持部45cとの間に挟んで固定されている。
第1端部46Aおよび第2端部46Bは、保持部45cを挟んで、保持部45cの板厚分だけ離間して保持される。
固定部材47は、シート保持部材45と固定される。固定部材47とシート保持部材45との固定方法は、特に限定されない。例えば、固定部材47とシート保持部材45との固定方法は、接着、カシメ、ねじ止めなどを採用することができる。
固定面47bは、シート保持部材45を介して規制板44に固定された状態では、感光体ドラム30の中心軸に平行かつ感光体ドラム30の表面に交差する方向に傾斜する。固定面47bは、感光体ドラム30の回転方向における上流側から位置qに向かうにつれて、漸次、感光体ドラム30に近づく斜め方向に傾斜している。
固定面47bは、第2シート部材48を固定する。本実施形態では、第2シート部材48は、両面接着テープ50を介して固定面47bに固定される。
第2シート部材48は、軟質の合成樹脂フィルムからなる。第2シート部材48は、トナー像と当接する場合でも、トナー像を乱さない荷重で当接する。
図4(a)、(b)、(c)は、実施形態の画像形成装置のシート部材の組立方法を示す模式図である。
次に、図4(b)に示すように、組立者は、第1シート部材46の係止孔46dを、係止ピン45bに挿通する。第2端部46Bは、係止ピン45bに係止される。
組立者は、固定部材47の各係止孔47aを、それぞれ対応する位置の係止ピン45bに合わせる。組立者は、固定部材47を矢印方向に押しつける。組立者は、適宜の固定方法により、固定部材47をシート保持部材45に固定する(図4(c)参照)。
次に、組立者は、第2シート部材48を、両面接着テープ50を介して固定面47bに固定する。
こうして、シート保持部材45に、第1シート部材46、固定部材47、および第2シート部材48が固定される。
以上で、第1シート部材46の組み立てが終了する。
図5(a)、(b)は、実施形態の画像形成装置の動作説明図である。
プリンタ部3は、適宜のサイズのシートSをシート収容部4からレジストローラ24に供給する。
画像形成部25Y、25M、25C、25Kは、各色に応じた画像情報に基づいて、各感光体ドラム30の感光体層30aに静電潜像を形成する。各静電潜像は、それぞれ現像器32Y、32M、32C、32Kによって現像される。感光体ドラム30の表面に静電潜像に対応するトナー像が形成される。
各トナー像は、各転写ローラ33によって、中間転写ベルト27に1次転写される。このとき、転写タイミングは、画像形成部25Y、25M、25C、25Kの配置位置に応じて適宜ずらされている。このため、各トナー像は、中間転写ベルト27の移動とともに、色ズレを起こすことなく順次重ね合わされ、転写部28に送られる。
転写部28に到達したトナー像は、レジストローラ24から転写部28まで給送されたシートSに2次転写される。2次転写されたトナー像は、定着器29によってシートSに定着される。
転写部28によって、シートS上に転写できない転写残トナーは、転写ベルトクリーニングユニット61によって掻き取られる。中間転写ベルト27は再使用可能にクリーニングされる。
現像剤収容部42内では、第1ミキサ41Aおよび第2ミキサ41Bが回転される。第1ミキサ41Aおよび第2ミキサ41Bは、現像剤DYを攪拌する。第1ミキサ41Aおよび第2ミキサ41Bは、現像剤DYを移動させる。現像剤DYが攪拌されると、トナーの摩擦帯電が進む。帯電されたトナーはキャリアに静電吸着する。
現像剤DYは、図5(a)に示すように、現像ローラ40の下側に供給される。
供給された現像剤DYは、現像スリーブ40aの表面に形成される磁界によってキャリアが吸引されることにより、現像スリーブ40a上に付着する。現像剤DYは、現像スリーブ40aが正転するにつれて規制板44に向かって移動する。
本実施形態では、規制位置Pと現像位置Qとの間の現像剤DY上において、第1シート部材46による当接部46Cが形成される。当接部46Cでは、第1シート部材46の第1側面部46aの一部が変形している。当接部46Cでは、第1シート部材46の第1側面部46aの一部現像スリーブ40a上の現像剤DYの層表面にならっている。当接部46Cは、第1シート部材46の長手方向の全体に形成される。このため、規制位置Pと当接部46Cとの間では、現像剤DYの層を、規制板44および第1シート部材46が覆っている。
飛散したトナーTが現像器32Yの外部に達すると、トナーTが他の装置部分に付着して画像形成に支障をきたすおそれがある。
しかし、本実施形態では、トナーTが飛散しても、トナーTは、規制板44と第1シート部材46との間の空間に封止される。このため、トナーTが現像器32Yの外部に飛散することが防止される。
このように第1シート部材46が当接していても、現像剤DYの層は当接部46Cに沿って正転時の回転方向における下流側に円滑に通り抜ける。このため、現像剤DYの層厚は変わらない。さらに、トナーが飛散することもない。
本実施形態では、第1シート部材46によって、トナー飛散が抑制されるためこのようなおそれもない。
このようにして、感光体ドラム30上の静電潜像が順次現像される。感光体ドラム30の表面には、静電潜像に応じたトナー像が形成される。
そこで、画像形成装置100では、適宜枚数のシートSに画像形成した後、現像スリーブ40aを逆回転する動作を行う。
逆回転の量は、トナー固着を回避できれば、特に限定されない。本実施形態では、一例として、回転角度で90°(1/4回転)としている。
本実施形態では、第1シート部材46は、当接部46Cから現像位置Qの方に向かって現像剤DYから離れる湾曲部46Dが形成されている。
湾曲部46Dは、現像剤DYの近傍では、逆転時の回転方向における上流側から下流側に向かうにつれて現像スリーブ40aの方に漸次近づく滑らかな湾曲面である。
現像剤DYは、当接部46Cに到るまでに湾曲部46Dによって徐々に隙間が狭くなる空間を通って当接部46Cに到る。さらに、本実施形態では、湾曲部46Dは、ポリウレタンシートを湾曲しているため現像剤DYに対する押圧力は小さい。
このため、湾曲部46Dとの間の隙間が小さくなっても、当接部46Cが容易に変形する。現像剤DYの層は当接部46Cに沿って逆転時の回転方向の下流側に円滑に通り抜ける。
この結果、現像剤DYが湾曲部46Dと擦れる際に、トナー飛散することはない。万一、擦れる際に局所的にトナー飛散が起こっても、逆転方向における下流側に湾曲部46Dが延びているため、トナー飛散を抑制できる。さらに、正転時と同様に、第2シート部材48によっても、現像器32Y外へのトナー飛散が防止される。
例えば、第1シート部材46は、第1シート部材46の第2端部46Bが固定されていない場合に比べて、より高い剛性を持つ。第1シート部材46は、第1シート部材46の第2側面部46bおよび第2端部46Bを削除して、J字状に湾曲している場合に比べて、より高い剛性を持つ。
図6(a)、(b)は、比較例の画像形成装置の動作説明図である。
シート146の短手方向の一端部である基端部146bは、シート保持部材145に固定される。
シート保持部材145によるシート146の保持姿勢は、第1シート部材46の第1側面部46aの姿勢と同様である。
先端部146aは、現像スリーブ40a上の現像剤DYに沿ってたわんだ状態で、現像剤DYに当接する。
規制板44を通過した際に飛散するトナーTは、現像器32Yと同様に、規制板44、シート146、および現像スリーブ40aで囲まれた空間内に封止される。
このため、先端部146aは、現像剤DYの層内に食い込んでいく。先端部146aは、現像スリーブ40aの逆転が進むにつれて現像剤DYの下層に侵入する。先端部146aは、現像剤DYを現像スリーブ40aの表面からそぎ落とす。このため、磁力の圏外に移動した現像剤DYのキャリアが付着したトナーとともに下方に落下する。
このように、逆転時は、当接部よりも先端側に湾曲部が形成されていないシート146の先端部146aが、逆転時の回転方向に対してカウンター状に当接する。このため、先端部146aと、現像剤DYおよび現像スリーブ40aとが、正転時よりも格段に激しく摺動する。
この結果、現像スリーブ40aの表面に残存するキャリアがあっても、キャリアの表面からトナーTが離れて空間に飛散しやすくなる。したがって、万一キャリアの飛散が起こらないとしても、本実施形態に比べると格段にトナーTの飛散が起こりやすい。
一方、第1シート部材46を持つ本実施形態の現像器32Yは、上述したように、現像スリーブ40aが逆転する場合にも、現像スリーブ40aからの外部へのトナー飛散を抑制することができる。
上記実施形態では、当接部46Cが第1側面部46aに形成されるとして説明した。
しかし、当接部は、当接部よりも正転時の回転方向の下流側に湾曲部が形成される部位に設けられればよい。例えば、当接部は、先端折り返し部46cの一部に形成されてもよい。
しかし、U字状の湾曲形状は、外力が作用しない自然状態で、より側方に広がった形状でもよい。例えば、第1シート部材46は、自然状態では第1側面部46aおよび第2側面部46bが外方に湾曲したC字状とされてもよい。この場合、第1シート部材46は、当接部が形成された際に側方の湾曲が潰れて、U字状を呈してもよい。
しかし、第1シート部材46に用いるシートの剛性によっては、第1シート部材46において、第2端部46Bを固定せず、第2端部46Bを移動可能に保持してもよい。
さらに、シート部材剛性によっては、シート部材の形状は、第1シート部材46の第2側面部46bおよび第2端部46Bを削除したようなJ字状の断面も採用できる。
このような構成とすれば、低剛性のシートであっても、現像スリーブ40aの正転、逆転によって、座屈や巻き込みを起こさない剛性を容易に実現できる。
しかし、シート部材は、現像剤に対する当接部と湾曲部との形状が形成され、現像剤の層に対して適宜の押圧力で当接できればよい。すなわち、シート部材において、シートを曲げることにより湾曲部を形成することは必須ではない。例えば、シート部材は、中実の弾性部材からなり、外表面が第1シート部材46のようなU字状を呈する部材でもよい。
Claims (4)
- 静電潜像が形成される感光体と、
正逆転可能に設けられ、正転時に、現像位置にてトナーを含む現像剤を前記感光体の表面に供給して、前記静電潜像を現像する現像ローラと、
該現像ローラに付着する前記現像剤の層厚を規制位置にて規制する規制板と、
前記規制位置と前記現像位置との間の前記現像ローラの表面に対向して配置され、前記現像剤に当接する当接部と、該当接部から前記現像位置の方に向かうにつれて前記現像剤から漸次離れていく湾曲部とを有する第1シート部材と、
前記第1シート部材を固定する板状の保持部と、
を備え、
前記第1シート部材は、
前記保持部の板厚方向において互いに対向する前記保持部の表面に、シートの短手方向の両端部がそれぞれ互いに離間して固定されることにより、前記シートがU字状に湾曲されて形成されており、
かつ、前記第1シート部材は、
前記感光体と接触することなく、前記現像ローラから離れる方向の基端部が前記現像ローラの接平面に対して、鋭角をなして傾斜するように配置されている、
画像形成装置。 - 前記現像位置に対する前記感光体の回転方向における上流側において前記感光体に向かって前記感光体に接触するように延ばされており、前記第1シート部材の前記当接部から前記現像位置までの前記現像ローラの表面を、前記感光体の表面、および前記第1シート部材とともに囲む第2シート部材をさらに備える、
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記シートは、
ポリウレタンシートである、
請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記湾曲部は、
前記現像ローラに向かう前記第1シート部材の先端部に、U字状に形成され、
前記当接部は、
前記湾曲部を挟む前記第1シート部材の側面のうちの一方に、形成される、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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