JP6022933B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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この発明は、基板に所定の処理を施す基板処理装置および基板処理方法に関する。
近年、基板処理技術の発展によって、半導体集積回路や液晶表示素子等の微細化、高密度化、高集積化が目覚しい速度で進んでいる。このような、半導体集積回路や表示素子等の微細化、高集積化に伴って、半導体集積回路や液晶表示素子等における、隣接する導電部同士の間隔がより短く、すなわち導電部同士を隔てる絶縁膜の膜厚がより薄くなってきている。このため、製造工程において基板に生じる静電気により、基板上に形成される絶縁膜の絶縁性が破壊されるといった、静電気放電(Electro-Static Discharge)が大きな問題となっている。
例えば、特許文献1に記載の塗布装置のように、ステージ上に基板を吸着保持し所定の基板処理を施す基板処理装置では、吸着保持後の剥離工程で生じる剥離帯電によって静電気放電(静電気破壊)が引き起こされうる。
そこで、このような静電気破壊を防止するために、基板を除電することが考えられる。例えば、特許文献2には、基板を取り巻く雰囲気を軟X線(EUV; extreme ultra violet)照射によってイオン化させることによって、基板の除電を行う露光描画装置が記載されている。
特開2011−230112号公報 特開平10−233355号公報
ところで、従来は、図16〜図19に示すように、ステージ101の上方に除電手段102が設けられた基板処理装置100の基板処理スケジュールでは、ステージ101からの先行基板W1の搬出とステージ101への後続基板W2の搬入との間にステージ101上に基板が存在しない期間(図19)があり、この期間内にステージ101やリフトピン103の除電を行っていた。
ところが、上記構成では、スループットの向上の要求に応じて、先行基板W1の搬出と後続基板W2の搬入とを時間的に途切れなく行わせるような基板処理スケジュールを採用すると、ステージ101やリフトピン103の除電が困難となるという問題が生じる。この結果、ステージ101やリフトピン103に電荷が蓄積され、静電気破壊が引き起こされうる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、先行基板の搬出と後続基板の搬入とを時間的に途切れなく行わせるような基板処理スケジュールを採用した場合であっても、基板の保持に係る部材(上記ステージやリフトピンなど)を除電することが可能な基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、(a)水平姿勢で基板が載置される保持面を有し、前記保持面上に前記基板を保持する保持手段と、(b)前記保持面上に保持された前記基板に所定の処理を行う処理手段と、(c)前記保持面から出没可能な上端部を有し、前記上端部の上に前記基板を支持可能な可動支持部材と、(d)前記可動支持部材を昇降させることにより、前記可動支持部材の上端部を前記保持面から出没させる昇降手段と、(e)前記保持面よりも下方に配され、前記可動支持部材の上端部が前記保持面よりも低くなっている状態で前記可動支持部材の除電を行う除電手段と、を備え、前記可動支持部材の上端部のうち、少なくともその表面は電気的絶縁体を用いて形成される一方、前記可動支持部材の上端部よりも下の本体部は、導電体を用いて形成されており、前記可動支持部材の本体部には、導電体を用いて形成された第1コンタクト部が設けられ、前記除電手段は、前記可動支持部材の上端部が前記保持面よりも低くなっている状態で前記可動支持部材の前記第1コンタクト部に電気的に接触するとともに、前記上端部が前記保持面よりも高くなっている状態で前記可動支持部材の前記第1コンタクト部とは電気的に非接触となる、導電体を用いて形成された第2コンタクト部と、前記第2コンタクト部を所定の接地経路に電気的に接続した状態で、前記第2コンタクト部を所定高さに支持するコンタクト支持体と、を備えることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記可動支持部材は、並列的に鉛直方向に立設された複数のピン状部材であって、各ピン状部材は、前記本体部としてピン胴部を備えるともに、前記第1コンタクト部は、前記ピン胴部から水平方向に突出して設けられ、前記第2コンタクト部は、前記第1コンタクト部の下方に配置されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記複数のピン状部材の下端部のうち、少なくともその表面は電気的絶縁体を用いて形成されており、前記昇降手段は、前記複数のピン状部材の下端部を突き上げることによって前記複数のピン状部材を上昇させる一方、前記複数のピン状部材の下端部と接触しつつ下降することによって前記複数のピン状部材を従動的に下降させ、さらに下降ストロークの途中からは前記基板が前記保持面によって受け取られて保持されることにより、前記基板とは分離された状態で下降するピン昇降部材と、前記ピン昇降部材の昇降駆動を行う昇降駆動手段と、を備えることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、(a)水平姿勢で基板が載置される保持面を有し、前記保持面上に前記基板を保持する保持手段と、(b)前記保持面上に保持された前記基板に所定の処理を行う処理手段と、(c)前記保持面から出没可能な上端部を有し、前記上端部の上に前記基板を支持可能な可動支持部材と、(d)前記可動支持部材を昇降させることにより、前記可動支持部材の上端部を前記保持面から出没させる昇降手段と、(e)前記保持面よりも下方に配され、前記可動支持部材の上端部が前記保持面よりも低くなっている状態で前記可動支持部材の除電を行う除電手段と、を備え、前記処理手段は、所定の処理液を吐出するノズルと、前記保持面上に保持された前記基板に対して前記ノズルを相対的に水平方向に移動させて、前記処理液を前記基板に付与するノズル相対移動機構と、を備え、前記基板処理装置がさらに、前記保持面の上方に配置され、前記保持面に向けてエネルギー線を照射して当該保持面を除電する照射手段と、前記保持面が占有する平面範囲の外部に設けられて、前記ノズルを洗浄する洗浄部と、前記照射手段からのエネルギー線の照射を制御する制御部と、を備えており、前記制御部は、前記照射手段からの照射タイミングを制御することにより、前記保持面上にいずれの基板も存在せず、かつ前記洗浄部で前記ノズルが洗浄されるノズル洗浄期間中に、前記エネルギー線を前記保持に向けて照射させることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記保持面上での前記処理液の付与が完了した先行基板と、当該先行基板の次に前記保持面上で前記処理液が付与される後続基板とについて、当該装置から前記先行基板を搬出する際の高さ位置である搬出高さは、当該装置に前記後続基板を搬入する際の高さ位置である搬入高さよりも高く、かつ前記照射手段の高さ位置よりも低いことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、基板に所定の処理を施す基板処理方法であって、(a)水平姿勢で基板を保持可能な所定の保持面の上方に前記基板を搬入する搬入工程と、(b)所定の可動支持部材の上端部を前記保持面よりも高い高さに上昇させた状態で、前記可動支持部材の上端部の上に前記基板を受け取る受取工程と、(c)前記上端部の上に前記基板を支持した前記可動支持部材を下降させて、前記保持面上に前記基板を載置させた後、さらに前記可動支持部材の上端部を前記保持面よりも低い高さに下降させて前記上端部と前記基板とを非接触とする下降工程と、(d)前記可動支持部材の上端部と前記基板とが非接触となっている状態で前記可動支持部材の除電を行う可動支持部材除電工程と、(e)前記保持面上の前記基板に所定の基板処理を行う処理工程と、を備え、前記所定の処理は、ノズルから吐出された所定の処理液を前記基板に付与する処理であり、前記方法はさらに、(f)前記可動支持部材を上昇させることによって前記基板を前記可動支持部材の上端部で前記保持面の上方に突き上げた後、前記基板を搬出する搬出工程と、(g)前記工程(a)〜(f)を複数の基板について順次に繰返した後、前記保持面が占有する平面範囲の外部に設けられたノズル洗浄部に前記ノズルを移動させるノズル移動工程と、(h)前記ノズル洗浄部で前記ノズルを洗浄する洗浄工程と、(i)前記洗浄工程と並行して、基板が載置されていない前記保持面の上方から前記保持面に向けてエネルギー線を照射し、それによって前記保持面を除電する保持面除電工程と、をさらに備えることを特徴とする。
請求項1ないし請求項に記載の発明によれば、可動支持部材の上端部が基板の保持面よりも低くなっている状態で可動支持部材の除電が行なわれる。
特に、請求項に記載の発明によれば、基板と可動支持部材とが接触している期間中は、可動支持部材は電気的に絶縁状態となる。このため、帯電した基板が可動支持部材上に載置されたとしても、静電気破壊が引き起こされにくい。他方、基板と可動支持部材とが非接触な期間中に、可動支持部材は電気的に接地される。このため、可動支持部材に電荷が蓄積されることを防止でき、静電破壊のリスクを低下することができる。
特に、請求項に記載の発明によれば、保持面上にいずれの基板も存在せず、かつ洗浄部でノズルが洗浄されるノズル洗浄期間中に、エネルギー線を保持に向けて照射する(保持の除電を行なう)。このように、塗布処理の実行されない期間に保持の除電を行なうため、タクトタイムを延長することなく静電気破壊のリスクを低下させることができる。
特に、請求項に記載の発明によれば、保持面上で基板の搬入出を行なう際に、搬出される基板が照射手段の近くに配される(当該基板についての除電効果が大きい)。したがって、当該基板が帯電した状態で次工程の処理装置に搬送されることを防止でき、静電気破壊のリスクを低下することができる。
実施形態に係る塗布装置1の斜視図である。 実施形態に係る塗布装置1とその周辺装置についての位置関係を示す配置図である。 実施形態に係る塗布装置1において、基板昇降機構20に係る構成を示す縦断面図である。 実施形態に係る塗布装置1において、基板昇降機構20に係る構成を示す縦上面図である。 実施形態に係る塗布装置1において、基板昇降機構20に係る構成を部分的に拡大した斜視図である。 実施形態に係る塗布装置1において、ノズル調整部50aに係る構成を示す側面図である。 実施形態に係る塗布装置1において、制御部60の電気的構成を示すブロック図である。 実施形態に係る塗布装置1の処理動作の流れを示すタイミングチャートである。 実施形態に係る塗布装置1において、基板P受渡しの際の処理動作の流れを示すタイミングチャートである。 実施形態に係る塗布装置1で、基板Pの受渡し過程を示す側面図である。 実施形態に係る塗布装置1で、基板Pの受渡し過程を示す側面図である。 実施形態に係る塗布装置1で、基板Pの受渡し過程を示す側面図である。 実施形態に係る塗布装置1で、基板Pの受渡し過程を示す側面図である。 実施形態に係る塗布装置1で、基板Pの受渡し過程を示す側面図である。 実施形態に係る塗布装置1で、基板Pの受渡し過程を示す側面図である。 従来技術に係る塗布装置100で、基板Wの受渡し過程を示す側面図である。 従来技術に係る塗布装置100で、基板Wの受渡し過程を示す側面図である。 従来技術に係る塗布装置100で、基板Wの受渡し過程を示す側面図である。 従来技術に係る塗布装置100で、基板Wの受渡し過程を示す側面図である。
<1 実施形態>
<1.1 塗布装置1の構成>
本発明は、種々の基板処理装置に対して適用可能であるが、以下の説明では、液晶表示装置用のガラス基板に対する塗布装置について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る塗布装置1の斜視図である。また、図2は、塗布装置1とその周辺装置についての位置関係を示す配置図である。
この塗布装置1は、基板Pの表面に処理液であるレジスト液を塗布するスリットコータとも呼称される装置であり、基板Pの表面に電極層を形成するプロセスなどに利用される。
この塗布装置1は、基板Pをその保持面S上に保持するステージ10と、ステージ10から出没可能なリフトピン21を昇降させることで当該リフトピン21の上端部21aの上に基板Pを支持可能な基板昇降機構20と、ステージ10上に保持された基板Pにスリットノズル31から塗布液を塗布する塗布部30と、ステージ10の上方に設けられステージ10の保持面Sに向けて軟X線を照射する除電装置40と、塗布処理以外のタイミングでスリットノズル31の調整処理を実行するノズル調整部50a,50bと、これら各部の動作制御を行なう制御部60とを備える。なお、図1には、基板昇降機構20(図3)および制御部60(図7)が省略して描かれている。
ステージ10は、略直方体の形状を有する花崗岩等の石材から成る石定盤から構成されている。この石材は電気的絶縁性を有する材料である。なお、石定盤に代えてアルミニウムの表面をアルマイト(酸化アルミ)とした定盤など、他の電気的絶縁性を有する材料からなるステージを使用してもよい。
このステージ10の表面は略水平に平坦に加工されており、その保持面S上に水平姿勢で基板Pを保持する保持手段として機能する(図3参照)。このステージ10の表面には、複数のリフトピン21(昇降移動が可能な可動支持部材)が出没するための複数の孔部11が穿設されるとともに、多数の真空吸着口12とそれらに連通する細溝の配列(これらは図1に一部のみ図示)が分散して形成されている。図1には、孔部11および真空吸着口12に係る構成が、基板P越しに点線で描かれている。また、ステージ10の上方には、保持面Sに向けて同心円状に軟X線を照射する照射手段である複数の除電装置40(本実施形態では4つ)が設けられている。
なお、真空吸着口12による基板Pの吸着は、塗布処理を実行する期間のみ実行される。このため、塗布処理後、リフトピン21を上昇させるタイミング(保持面Sから処理済みの基板Pを持ち上げるタイミング)には上記吸着は解除されており、当該吸着機能によってリフトピン21の上昇が妨げられることはない。
図2に示すように、塗布装置1のY方向の両側には、搬送ロボットTR1,TR2が配される。搬送ロボットTR1は塗布装置1の−Y側に配され塗布装置1に塗布処理前の基板Pを搬入するロボットであり、搬送ロボットTR2は塗布装置1の+Y側に配され塗布装置1から塗布処理済みの基板Pを搬出するロボットである。
搬送ロボットTR1,TR2は、X方向に一定間隔をあけてY方向に延びる四股のフォーク状のフィンガ部FG1,FG2を有しており、また、水平移動機構および昇降機構(図示せず)を有している。このため、水平移動機構および昇降機構を能動化することによって、フィンガ部FG1,FG2と複数のリフトピン21との間で基板Pを受け渡すことが可能である(その動作は図10〜図15を参照して後述する)。
なお、複数の孔部11は、X方向について、四股のフォーク状であるフィンガ部FG1,FG2の空隙部分に配される。このため、搬送ロボットTR1,TR2と複数のリフトピン21との間で基板Pを受渡す際に、搬送ロボットTR1,TR2がステージ10の上方にアクセスしたとしても、搬送ロボットTR1,TR2とリフトピン21とが衝突することがない。
<塗布部30>
塗布部30は、保持面S上に保持された基板Pの上面に、図外の供給機構から供給されるレジスト液(処理液)をスリット状の吐出口であるスリットノズル31から吐出するための処理手段である。このスリットノズル31は、その吐出口がステージ10の表面に対して略平行なY軸方向に沿って延び、かつ、下方に向けてレジスト液を吐出可能に、ノズル支持部32によって支持される。ノズル支持部32は、Y軸方向を長手方向とするカーボンファイバ補強樹脂等の板状部材により構成される。そして、ノズル支持部32の両端部は、一対の昇降機構33により昇降可能に支持されている。
一対の昇降機構33は、各々その内部にモータおよびボールネジ等を備え、ノズル支持部32およびそこに支持されたスリットノズル31を鉛直方向(Z軸方向)に昇降する構成となっている。これら一対の昇降機構33により、スリットノズル31の下端部とステージ10に支持された基板Pの表面との高さ間隔が調整される。
一対の昇降機構33は、ステージ10の両端部に配設された一対のガイドレール34に沿って走行可能となっている。一対の昇降機構33は、ガイドレール34に沿って配設された固定子35aと、昇降機構33に付設された移動子35bからなるリニアモータ35の駆動により移動する。このため、リニアモータ35の駆動によって、ノズル支持部32に支持されたスリットノズル31が、ステージ10に支持された基板Pの表面に沿って移動する。このように、リニアモータ35は、基板Pに対してスリットノズル31を相対的に水平方向に移動させるノズル相対移動機構として機能する。
一対の昇降機構33の位置は、リニアモータ35の固定子35aの下方に配置されたスケール部36aと、リニアモータ35の移動子35bに付設された検出部36bからなるリニアエンコーダ36により検出される。この検出位置情報に基づいて、制御部60はスリットノズル31からのレジスト液の吐出を制御する。
以上のような構成によって、スリットノズル31は、基板Pが保持される保持面Sの上部空間を、略水平なX軸方向に保持面Sに対して相対的に移動可能とされる。
また、基板Pの各辺の端部から所定の幅の領域は、レジスト液の塗布対象とならない領域(以下、「非塗布領域Pa」と呼ぶ)となっている。そして、基板Pのうち、この非塗布領域Paを除いた領域が、レジスト液を塗布すべき領域(以下、「塗布領域Pb」と呼ぶ)となっている。したがって、この塗布領域Pbに対して塗布処理が行われる(図1参照)。
塗布処理を行う際には、吐出口31aからレジスト液を吐出した状態でスリットノズル31が所定の速度で塗布領域Pbの一方側(例えば、−X側)端部から他方側(例えば、+X側)端部まで水平移動される。この吐出走査により、基板Pの塗布領域Pbの全域にわたって均一にレジスト液が塗布され、塗布領域Pbの上に所定の膜厚のレジスト液の層が形成される。
また、後に詳述するように、本実施形態の塗布装置1は、単一のスリットノズル31によって、+X方向と−X方向とのいずれの方向の塗布走査も行うことができるように構成されている。すなわち、第1の基板に対してはスリットノズル31によって+X方向の塗布走査を行い、当該第1の基板を搬出した後に載置される第2の基板に対しては、同じスリットノズル31によって−X方向の塗布走査を行う。同様の往復動作を繰り返すことにより、単一のスリットノズル31によって、奇数番目の基板には+X方向の塗布走査を、偶数番目の基板には−X方向の塗布走査を行うような、往復走査を繰り返すことができる単一ノズル型の往復走査方式を実現する構成となっている。
<基板昇降機構20>
図3は、図1のA−A断面からみた塗布装置1の縦断面図である。図4は、図3のB−B断面からみた上面図である。図5は、図3の領域L1について部分的に拡大した斜視図である。図3ないし図5では、特に基板昇降機構20に係る構成を示しており、残余の構成(塗布部30など)は省略している。
基板昇降機構20は、直線状に配列された複数の孔部11(例えば、+X側でY方向に沿って並ぶ孔部集合11a)から一体的に複数のリフトピン21(この場合、3本のリフトピン21)を昇降させる機構である。本実施形態の塗布装置1では、Y方向に沿って3列で配列された孔部集合11a〜11c(図1)には、それぞれ対応する基板昇降機構20が設けられている。したがって、これら3つの基板昇降機構20の動作タイミングが同時となるよう制御することで、全ての孔部11(本実施形態では9箇所)から、一体的に複数のリフトピン21(本実施形態では、9本のリフトピン21)を昇降させることができる。
基板昇降機構20は、大略的に、リフトピン21と、塗布装置1に固定的に設置された部材である固定部22と、導電性のピン昇降部材23aを昇降駆動させる昇降部23(昇降手段)とを備える。以下の説明では、特に孔部集合11aに係る基板昇降機構20について説明し、孔部集合11b,11cに係る基板昇降機構20については同様の構成であるので説明を省略する。
固定部22および昇降部23はステージ10の下方に配される。そして、昇降部23によってリフトピン21が上下に駆動されることで、リフトピン21の上端部21aが孔部11を通じてステージ10の保持面Sから出没する(図3参照)。
図3(a)および図5(a)は、ピン昇降部材23aが固定部22より低位置にあるために、リフトピン21が電気的に接地された固定部22に支持される状態(以下、「固定部支持状態」と呼ぶ)を示している。
固定部支持状態におけるリフトピン21の上端部21aの高さ位置(以下、「ピン低位H1」と呼ぶ)は保持面Sより低い。そのため、固定部支持状態では、基板Pを保持面S上に接触し保持することが可能である。そして、保持面S上に基板Pを保持した状態で上記塗布部30の機能を能動化することによって、当該基板Pの表面に塗布処理を施すことができる。
一方、図3(b)および図5(b)は、ピン昇降部材23aが固定部22より高位置にあるために、リフトピン21が当該ピン昇降部材23aによって持ち上げられる形で支持される状態(以下、「昇降部支持状態」と呼ぶ)を示している。
昇降部支持状態において、最も高くリフトピン21が上昇された場合のリフトピン21の上端部21aの高さ位置を「ピン高位H2」と呼ぶとき、ピン高位H2は保持面Sより高くなる。したがって、ピン高位H2のリフトピン21上に他の基板が存在していない状態で、基板Pを保持した搬送ロボットTR1のフィンガ部FG1がピン高位H2の上方から下方に向けて移動することで、リフトピン21上に基板Pが渡される(図12、図13)。他方、ピン高位H2のリフトピン21上に基板Pが支持されている状態で、基板Pを保持していない搬送ロボットTR2のフィンガ部FG2がピン高位H2の下方から上方に向けて上昇することで、塗布装置1から搬送ロボットTR2に基板Pが渡される(図11、図12)。
以下、基板昇降機構20の各部について、詳細に説明する。
リフトピン21(本実施形態では9本)は、並列的に鉛直方向に立設されたピン状部材であって、電気的絶縁体を用いて形成される上端部21aと、導電体を用いて形成されるピン胴部21b(本体部)と、ピン胴部21bから水平方向に突出して設けられる導電性の第1コンタクト部21cと、電気的絶縁体を用いて形成される下端部21dとを有する。
固定部22は、Y方向に延びる略直方体形状のコンタクト支持体22aと、コンタクト支持体22aから+X方向に突出して設けられる複数の第2コンタクト部22bとを有する。なお、第2コンタクト部22bは導電体を用いて形成されており、コンタクト支持体22aは第2コンタクト部22bを所定の接地経路(たとえば塗布装置1の金属フレームを通じて外部接地端子に到る経路)に電気的に接続した状態で当該第2コンタクト部22bを所定の高さに支持する。また、本実施形態ではY方向に沿って3本のリフトピン21が立設されているため、これと対応して、1つのコンタクト支持体22aには3箇所に第2コンタクト部22bが設けられている。
第2コンタクト部22bは、第1コンタクト部21cの下方に配され、その一部が上面視において第1コンタクト部21cと重なるようコンタクト支持体22aに固定配置される。換言すると、固定部支持状態(図3(a)、図5(a)参照)において、3本のリフトピン21の第1コンタクト部21cが、3箇所の第2コンタクト部22bによって支持されるよう、固定部22は複数のリフトピン21(孔部集合11a)に対して相対的に配置される。その結果、固定部支持状態では、第1コンタクト部21cと第2コンタクト部22bとが接触し、これらを通じてリフトピン21が電気的に接地される。このように、固定部22は、リフトピン21の除電を行なう除電手段として機能する。
昇降部23は、導電性のピン昇降部材23aと、ピン昇降部材23aの昇降駆動を行なう昇降駆動手段23dとを備える。図3ないし図5に示すように、ピン昇降部材23aは、Y方向に延びる略直方体形状の当接部支持体23bと、当接部支持体23bから−X方向に突出して設けられてリフトピン21の下端部21dに当接するピン当接部23cとを有する。また、本実施形態ではY方向に沿って3本のリフトピン21が立設されているため、これと対応して、1つの当接部支持体23bには3箇所にピン当接部23cが設けられている。
図4に示すように、上面視において、昇降部23は、固定部22とは重ならないよう配置される。また、上面視において、ピン当接部23cは、リフトピン21の下端部21dとは重なるようピン昇降部材23aに固定配置される。
このため、昇降駆動手段23dによってピン昇降部材23aを上昇させることで、当該ピン当接部23cでリフトピン21の下端部21dを突き上げ、リフトピン21を上昇させることができる(昇降部支持状態)。このように、昇降部支持状態では、電気的絶縁体で形成される下端部21dを介してリフトピン21と昇降部23とが接触しており、リフトピン21と固定部22とは接触していない(リフトピン21は絶縁状態である)。
一方、昇降駆動手段23dによってピン昇降部材23aをリフトピン21の下端部21dと接触させつつ下降させることで、リフトピン21を従動的に下降させることができる。このとき、下降ストロークの途中からは、基板Pが保持面Sに受け取られて保持され、続けてピン昇降部材23aを下降させることにより、リフトピン21は基板Pとは分離された状態で下降し、最終的に固定部22によって支持される(上述した固定部支持状態)。
<ノズル調整部50a,50b>
塗布装置1は、基板Pの搬入・搬出を行なう際に保持面Sの上方からスリットノズル31を退避させるため、保持面Sが占有する平面範囲の外部(±X側)に、スリットノズル31が退避可能な待避エリアAR1,AR2を有する(図1、図2参照)。また、待避エリアAR1,AR2には、塗布処理の開始前、或いは塗布処理を所定枚数行うたびに、スリットノズル31の先端部を正常状態に整えるためのノズル調整部50a,50bが設けられている。図1には、スリットノズル31が待避エリアAR1に位置する状態が示されている。
まず、ノズル調整部50aの構成について説明する。図6は、ノズル調整部50aの構成を示す−Y側からの側面図である。
ノズル調整部50aは、待避エリアAR1(保持面Sが占有する範囲より−X側)に移動したスリットノズル31に対して、スリットノズル31の洗浄処理を行う洗浄部51と、予備塗布処理を行う予備塗布部54aとを備えている(図1、図2、図6参照)。
洗浄部51は、スリットノズル31の先端部の形状に合わせた洗浄空間52と、この洗浄空間52内においてスリットノズル31の先端部に洗浄液を噴出するための複数の噴出口53とから構成される。
洗浄処理を行う場合には、まず、スリットノズル31が、その先端部が洗浄部51の洗浄空間52に入る位置(図6において二点鎖線で示す位置)まで移動される。そして、洗浄部51の複数の噴出口53からスリットノズル31の先端部に対して洗浄液が噴出される。これにより、スリットノズル31の先端部の側面などに付着したレジスト液が除去される。
予備塗布部54aは、洗浄液55を貯留するハウジング56と、このハウジング56内においてその下端部が洗浄液55中に浸漬され、スリットノズル31から塗布液が吐出されるプリディスペンスローラ57と、このプリディスペンスローラ57の表面から塗布液及び洗浄液を除去するためのドクターブレード58と、プリディスペンスローラ57とドクターブレード58との当接部に洗浄液を噴出する洗浄ノズル59とを備える。
プリディスペンスローラ57は、Y方向についてスリットノズル31のよりも長い略円筒状の部材であり、その軸芯方向がY軸方向に沿うように配置されている。プリディスペンスローラ57の材質は鉄であり、その外周面を含む表面には表面処理が施されている。プリディスペンスローラ57は、その軸心を中心として図6の矢印方向に回転可能となっている。
予備塗布処理を行う場合には、スリットノズル31が、プリディスペンスローラ57の直上位置(図6において実線で示す位置)まで移動され、プリディスペンスローラ57の外周面と所定のギャップを隔てて配置される。続いて、プリディスペンスローラ57の回転が開始され、この回転しているプリディスペンスローラ57の外周面に対してスリットノズル31から一定時間、一定量のレジスト液が吐出される。
予備塗布処理においてプリディスペンスローラ57の外周面のうちレジスト液が吐出された部分は、プリディスペンスローラ57の回転によりハウジング56の下部に貯留されている洗浄液55に順次に浸漬される。これにより、プリディスペンスローラ57の外周面に付着したレジスト液と洗浄液55とが混合し、プリディスペンスローラ57の外周面からレジスト液がおおよそ除去される。さらにプリディスペンスローラ57が回転すると、洗浄液55に浸漬されたプリディスペンスローラ57の外周面は、洗浄液55から引き上げられた後、ドクターブレード58に当接する。これにより、プリディスペンスローラ57の外周面への付着物(主に洗浄液やレジスト液の残留物など)がドクターブレード58によって掻き取られ、プリディスペンスローラ57の外周面から付着物が除去される。除去された付着物は、洗浄ノズル59から吐出される洗浄液により、洗浄除去される。
この予備塗布処理を行うことで、スリットノズル31の吐出口31aにレジスト液の液溜りが形成される。このように吐出口に液溜りが均一に形成されると、その後の基板Pへの塗布処理を高精度に遂行することが可能となる。
次に、ノズル調整部50bについて説明する。ノズル調整部50bは、待避エリアAR2(保持面Sが占有する範囲より+X側)に移動したスリットノズル31に対して、予備塗布処理を行う予備塗布部54bを備えている(図1、図2参照)。予備塗布部54bは、予備塗布部54aと保持面Sについて鏡面対称の方向関係で設置される同一構成の機構であるため詳細な説明は省略する。
<制御部60>
図7に示す制御部60は、塗布装置1に設けられた上記の種々の動作機構を制御する。制御部60のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部60は、各種演算処理を行うCPU61、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM62、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM63、および処理プログラムPRやデータなどを記憶しておく固定ディスク64をバスライン69に接続して構成されている。
バスライン69には、基板昇降機構20、塗布部30、除電装置40、およびノズル調整部50a,50bが接続され、また、搬送ロボットTR1,TR2との通信も可能とされている。制御部60のCPU61は、固定ディスク64に格納されている処理プログラムPRを実行することにより、塗布装置1に係る各動作機構を制御して基板Pへの塗布動作を進行させる。
また、バスライン69には、表示装置66および入力装置67が電気的に接続されている。表示装置66は、例えば液晶ディスプレイ等を用いて構成されており、処理結果やメッセージ等の種々の情報を表示する。入力装置67は、例えばキーボードやマウス等を用いて構成されており、コマンドやパラメータ等の入力を受け付ける。装置のオペレータは、表示装置66に表示された内容を確認しつつ入力装置67からコマンドやパラメータ等の入力を行うことができる。なお、表示装置66と入力装置67とを一体化してタッチパネルとして構成するようにしても良い。
さらに、バスライン69には、DVDやCD−ROMなどの記録媒体RMから記録内容を読み取る読取装置68が接続されている。処理プログラムPRは、記録媒体RMから読取装置68によって読み出されて固定ディスク64に格納されるようにしてもよい。また、ネットワーク経由で外部の情報処理装置からダウンロードされるようにしてもよい。
<1.2 塗布装置1の動作>
<1.2.1 塗布装置1の基本動作と基板P・ステージ10の除電>
次に、塗布装置1の基本的な動作の流れについて説明する。図8は、塗布装置1の基本的な動作の流れを示すタイミングチャートである。図中のt11〜t24は各動作のタイミングを、図中の基板P1〜基板P7は塗布装置1で順次に処理される基板Pを示している。なお、この動作の開始の時点t11では、スリットノズル31は、図1に示すように待避エリアAR1に待機されている。
まず、基板P1が、搬送ロボットTR1より塗布装置1に搬入され、真空吸着口12により保持面S上に水平姿勢で吸着保持される。このように基板P1が搬入されるタイミングで、予備塗布部54aでは予備塗布処理が行われ、スリットノズル31の吐出口31aにレジスト液の液溜りが均一に形成される(塗布処理の準備工程が行われる)。
次に、リニアモータ35によって、+X方向に向けてスリットノズル31の移動が開始される(t11)。そして、スリットノズル31の吐出口31aが塗布領域Pbの−X側端部の上方に位置するまで移動されると、その吐出口31aから基板P1に向けてレジスト液の吐出が開始される(t12)。
このように、レジスト液の吐出が開始された後も、引き続きスリットノズル31は+X側へ向けて水平移動される。そして、その吐出口31aが塗布領域Pbの+X側端部の上方に位置すると、レジスト液の吐出が停止される(t13)。これにより、塗布領域Pbの全面にわたって均一にレジスト液が塗布され、基板P1の表面上に所定の膜厚のレジスト液の層が形成される。
その後も、スリットノズル31はリニアモータ35により+X側へ向けて水平移動され、待避エリアAR2で停止される(t14)。スリットノズル31が待避エリアAR2に移動されると、塗布処理が完了した基板P1が搬送ロボットTR2によって塗布装置1から搬出され、後続の基板P2が搬送ロボットTR1によって塗布装置1内に搬入されるとともに、予備塗布部54bではスリットノズル31の予備塗布処理が実行される(t14〜t15)。
以上説明したように、t11〜t14の動作によって、基板P1への+X方向走査が完了する。また、t14〜t15の動作によって、塗布処理の完了した基板P1の搬出、塗布処理前の基板P2の搬入、およびスリットノズル31の予備塗布が実行される。これにより、基板P2に対して−X方向の塗布走査が開始可能な状態となる。
t15〜t16では、リニアモータ35によりスリットノズル31を−X方向に移動させるとともに、t11〜t14の動作(+X方向の塗布動作)の場合と同様に、スリットノズル31が塗布領域Pbの上方に位置する期間のみレジスト液の吐出を行う。この結果、基板P2への−X方向走査が完了する。
そして、スリットノズル31が待避エリアAR1まで移動される(t16)と、塗布処理が完了した基板P2が搬送ロボットTR2によって塗布装置1から搬出され、後続の基板P3が搬送ロボットTR1によって塗布装置1内に搬入されるとともに、予備塗布部54aではスリットノズル31の予備塗布処理が実行される(t16〜t17)。
このように、本実施形態の塗布装置1では、−X方向走査の塗布処理と、+X方向走査の塗布処理とが順次に繰返し行われ、その間に基板Pの搬入出および予備塗布処理が実行される。
さらに、基板Pの搬入出を行なう期間には、保持面Sの上方に設けられた除電装置40から、保持面Sに向けて軟X線が照射される(t14〜t15、t16〜t17、…、t23〜t24)。このとき、保持面Sの上方には、搬入出される基板Pが存在するため(図11〜図14参照)、除電装置40から照射される軟X線は、当該搬入出される基板Pに当てられる。この結果、基板Pに蓄積される電荷を取り除くことができ、静電気によって基板P上に形成される微細要素(電子デバイスなど)が破壊される静電気破壊のリスクを低下することができる。
また、本実施形態の塗布装置1は、稼働時間や塗布処理を実行した基板Pの枚数などに応じて、スリットノズル31が洗浄部51の上方まで移動され(ノズル移動工程:t20〜t21)、洗浄部51によってスリットノズル31の洗浄処理が行われる(洗浄工程:t21〜t22)。
そこで、このノズル洗浄期間中に、ステージ10上に基板Pが存在しない状態で除電装置40からステージ10上に軟X線を照射するよう、照射タイミングが制御される。
より具体的には、洗浄処理前に塗布処理を完了した基板P4の搬出後、後続の基板P5の搬入は一定時間行わず、ノズル洗浄期間中ステージ10上に基板Pが存在しない時間帯を確保するよう制御部60によって各部の動作を制御する。そして、この洗浄工程と並行して、除電装置40による除電を実行する(保持面除電工程:t21〜t22)。このとき、ステージ10の上方に基板Pは存在しないので、除電装置40より照射される軟X線はステージ10上に当てられる。この結果、ステージ10に蓄積される電荷を取り除くことができ、静電気によって基板P上に形成される微細要素(電子デバイスなど)が破壊される静電気破壊のリスクを低下することができる。
また、ノズル洗浄期間(t21〜t22)は、スリットノズル31が洗浄部51の上方(待避エリアAR1)に配され、基板Pへの塗布処理を実行できない期間である。このため、ノズル洗浄処理後に塗布処理を再開可能なタイミング(t24)までに、ステージ10の除電が終了され、後続基板である基板P5がステージ10上に配されていれば、塗布処理のタクトタイムが延長されることはない。
そして、ノズル洗浄処理が終了すると、塗布装置1に順次に送られる基板P5〜P7への塗布処理(スリットノズル31の往復走査)が再開される。
<1.2.2 基板Pの受渡し動作とリフトピン21の除電>
以下、本実施形態の基板Pの受渡し動作について説明する。
図9は、基板P受渡しの際における塗布装置1および搬送ロボットTR1,TR2の動作の流れを示すタイミングチャートである。図中のt1〜t10は、各部の動作のタイミングを示している。また、図10〜図15は、基板Pの受渡しの過程を示す塗布装置1の側面図である。図10〜図15では、特に基板Pの受渡しに係る構成(基板昇降機構20、搬送ロボットTR1,TR2)を示しており、残余の構成(塗布部30など)は省略している。
基板P1への塗布処理が完了すると、昇降駆動手段23dによってピン昇降部材23aを上昇させる。この結果、リフトピン21の下端部21dがピン当接部23cによって突き上げられ、リフトピン21はピン高位H2まで上昇する(図10〜図11)。
このとき、図9に示すように、リフトピン21はピン低位H1から(t1)、リフトピン21の上端部21aが保持面Sと同じ高さになるピン中位(t2)を経て、保持面Sに保持される基板P1の下面に当接して当該基板P1を支持した状態でピン高位H2まで上昇する(t3)。
このように、保持面Sから基板Pを剥離させる場合には、当該剥離で生じる剥離帯電によって静電気放電(静電気破壊)が引き起こされうる。しかしながら、本実施形態の塗布装置1では、基板Pとリフトピン21とが接触している期間は、リフトピン21の下端部21d(電気的絶縁体)がピン当接部23cによって支持された昇降部支持状態であり、リフトピン21が絶縁状態となっている。このため、当該基板P1が静電気破壊するリスクを低下することができる。
また、上述したように、基板Pの搬入出が行なわれる期間(t3〜t7)には、除電装置40によって保持面Sに向けて軟X線が照射される(図11〜図14)。
基板P1がピン高位H2まで上昇されると、搬送ロボットTR2が基板P1を受け取る(図11〜図12)。具体的には、基板Pを保持していない搬送ロボットTR2が、そのフィンガ部FG2を基板P1の下方(ピン高位H2より低い位置)に挿入し(t4)、当該フィンガ部FG2を搬出高さH4まで上昇させる(t5)。
その後、搬送ロボットTR2によって基板P1が塗布装置1の外部(+Y側)に搬出されるとともに、搬送ロボットTR1によって後続の未処理基板P2が塗布装置1内に搬入される(図12〜図13)。具体的には、搬送ロボットTR2が基板P1をフィンガ部FG2に保持した状態で装置外部に移動する(搬出工程)。それと同時に、基板P2をフィンガ部FG1に保持した搬送ロボットTR1が、そのフィンガ部FG1をリフトピン21の上方に挿入し(搬入工程)、ピン高位H2の上方から下方に向けて移動する。この結果、ピン高位H2に位置するリフトピン21の上端部21a上に基板P2が受け取られる(受取工程)。
このように、本実施形態の塗布装置1では、基板P1の搬出と基板P2の搬入とが時間的にオーバーラップして行われる(t3〜t7)。このため、本実施形態における塗布装置1では、基板P1の搬出を待って基板P2の搬入を行なう搬送シーケンスを採用する場合(図16〜図19)に比べて、搬送処理のタクトアップが実現される。
また、図9および図12に示すように、搬送ロボットTR2が塗布装置1から基板P1(塗布処理済みの先行基板)を搬出する際の高さ位置である搬出高さH4は、搬送ロボットTR1が塗布装置1内に基板P2(塗布処理前の後続基板)を搬入する際の高さ位置である搬入高さH3よりも高く、除電装置40よりも低い。このため、基板P1の搬出と基板P2の搬入とを行なう際には、搬出される基板P1の方が除電装置40の近くに配され、基板P1に対してより大きな除電効果が得られる。その結果、基板P1が帯電した状態で次工程の処理装置に搬送されることを防止でき、当該基板P1について静電気破壊のリスクを低下することができる。
また、上述したように、本実施形態の塗布装置1では、基板Pとリフトピン21とが接触している期間では、昇降部23がリフトピン21を支持する昇降部支持状態であり、リフトピン21は電気的に絶縁されている。このため、搬送ロボットTR1によってリフトピン21上に載置される基板P2が仮に帯電した状態(静電気放電を起こしやすい状態)であったとしても、当該基板P2が静電気破壊するリスクを低下することができる。
そして、基板P2がリフトピン21上に載置されると、図13〜図14に示すように、搬送ロボットTR1は塗布装置1の外部(−Y側)に退避し、後続の未処理基板P3を受け取りにいく。
その後、図14〜図15に示すように、昇降駆動手段23dによってピン昇降部材23aが下降される(下降工程)。このとき、ピン高位H2からピン中位までは、ピン当接部23cとリフトピン21の下端部21dとが接触した状態で、ピン昇降部材23a(ピン当接部23c)の下降に伴ってリフトピン21は従動的に下降される。そして、ピン中位で基板P2が保持面Sに受け取られて吸着保持される(t8)ことにより、ピン中位からピン低位H1まではピン昇降部材23aは基板P2とは分離された状態で下降する(t8〜t9)。
図15に示すようにリフトピン21がピン低位H1まで下降すると、保持面Sに吸着保持された基板P2に対して、塗布部30によるレジスト液の塗布処理が開始される(処理工程)。そして、図9に示すように、塗布処理期間中(t9〜t10)は、リフトピン21が固定部支持状態となる。すなわち、リフトピン21は、その第1コンタクト部21cが固定部22の第2コンタクト部22bに支持される状態となり、所定の接地経路に電気的に接続される(可動支持部材除電工程)。この結果、リフトピン21に蓄積される電荷は、この塗布処理期間中に除去される。
また、塗布処理期間中(t9〜t10)は、除電装置40がOFFとされる。このように、静電気放電が生じる可能性が低い期間中は除電装置40を使用しないことによって、除電装置40の長寿命化が実現される。
以上、塗布処理済みの基板P1を塗布装置1から搬出するとともに、未処理の基板P2を塗布装置1に搬入する動作について説明したが、その後の基板Pの受け渡し動作(図9に示す基板P2と基板P3の受渡し動作)もこれと同様である。また、図8に示したノズル洗浄期間の前後では、基板Pの搬出のみ(或いは搬入のみ)という処理を含むが、これらの処理は、図11〜図14で説明した搬送ロボットTR1,TR2の動作のうち片方のロボットを動作させることで実現される。
<1.3 塗布装置1の効果>
以下、本実施形態における塗布装置1の効果について説明する。
(1)本実施形態の塗布装置1では、図9のt5〜t6に示すように、先行基板P1の搬出と後続基板P2の搬入とが時間的にオーバーラップして行われる。このため、本実施形態における塗布装置1では、先行基板P1の搬出を待って後続基板P2の搬入を行なう搬送シーケンスを採用する場合(図16〜図19)に比べて、搬送処理のタクトアップが実現される。
(2)本実施形態における塗布装置1では、リフトピン21が固定部22に支持される状態(固定部支持状態)において、第1コンタクト部21cと第2コンタクト部22bとが接触することにより、リフトピン21が電気的に接地される(除電される)。
このように、リフトピン21の除電手段(固定部22)が保持面Sよりも下方に配され、リフトピン21の上端部21aが保持面Sよりも低くなっている状態で、リフトピン21の除電が行なわれる。したがって、上記(1)のように基板Pの搬入出をオーバーラップして行う(除電装置40によって上方からリフトピン21の除電を行うことができない)動作シーケンスを採用したとしても、固定部支持状態の期間(図9:t9〜t10)を確保することで、リフトピン21の除電を行うことができる。この結果、リフトピン21に蓄積される電荷を取り除くことができ、静電気によって基板P上に形成される微細要素(電子デバイスなど)が破壊される静電気破壊のリスクを低下することができる。
(3)本実施形態における塗布装置1では、リフトピン21の下端部21dが電気的絶縁体で形成されているため、当該下端部21dが昇降部23に支持される状態(昇降部支持状態)において、リフトピン21が電気的に絶縁されている。また、リフトピン21の上端部21aが保持面Sの上に存在する期間(リフトピン21が基板Pと接触しうる期間)では、常に、リフトピン21は昇降部支持状態(図9:t1〜t9)となる。
このため、リフトピン21の上端部21aと基板Pとが接触している期間では、リフトピン21は電気的に絶縁状態であり、搬送ロボットTR1によってリフトピン21上に載置される基板Pが仮に帯電した状態(静電気放電を起こしやすい状態)であったとしても、当該基板Pについて静電気破壊のリスクを低下することができる。
(4)本実施形態の塗布装置1では、基板Pの搬入出の期間に、保持面Sの上方に設けられた除電装置40から保持面Sに向けて軟X線が照射される。このとき、保持面Sの上方には、搬入出される基板Pが存在するため(図11〜図14参照)、除電装置40から照射される軟X線は、当該搬入出される基板Pに当てられる。この結果、基板Pに蓄積される電荷を取り除くことができ、基板Pについて静電気破壊のリスクを低下することができる。
特に、図9および図12に示すように、搬送ロボットTR2が塗布装置1から先行基板P1を搬出する際の高さ位置である搬出高さH4は、搬送ロボットTR1が塗布装置1内に後続基板P2を搬入する際の高さ位置である搬入高さH3よりも高く、除電装置40よりも低い。このため、基板P1の搬出と基板P2の搬入とを行なう際に、搬出される基板P1の方が除電装置40の近くに配され、当該基板P1についてより大きな除電効果が得られる。その結果、搬出された基板P1が帯電した状態で次工程の処理装置に搬送されることを防止でき、基板P1について静電気破壊のリスクを低下することができる。
一方、塗布処理期間中(図9:t9〜t10)は、除電装置40がOFFとされる。このように、静電気放電が生じる可能性が低い期間中に除電装置40を使用しないことによって、除電装置40の長寿命化が実現される。
(5)本実施形態の塗布装置1では、当該装置の稼働時間や塗布処理を実行した基板Pの枚数などに応じて、洗浄部51によってスリットノズル31の洗浄処理が行われる。そして、この洗浄期間中に、ステージ10上に基板Pが存在しない状態で除電装置40による除電が実行される(図8:t21〜t22)。このとき、ステージ10の上方に基板Pは存在しないので、除電装置40より照射される軟X線はステージ10上に当てられる。この結果、ステージ10に蓄積される電荷を取り除くことができ、基板Pについて静電気破壊のリスクを低下することができる。
また、ノズル洗浄期間は、スリットノズル31が洗浄部51の上方(待避エリアAR1)に配され、基板Pへの塗布処理を実行できない期間である。このため、ノズル洗浄処理後に塗布処理を再開可能なタイミングまでに、ステージ10の除電が終了され、後続基板Pがステージ10上に配されるよう動作制御を行なうことで、塗布処理のタクトタイムが延長されることを防止できる。
<1.4 変形例>
以下、本発明の変形例について説明する。
上記実施形態では、液晶用のガラス基板にレジスト液を塗布する場合について説明したが、これに限られるものではない。本発明における被処理基板は、有機EL表示装置用ガラス基板、PDP用ガラス基板、半導体基板、フィルム液晶用フレキシブル基板、フォトマスク用基板、カラーフィルター用基板などの他の基板であってもよい。塗布処理における処理液もレジスト液に限らず、たとえば層間絶縁材料、誘電体材料、配線材料等の処理液であってもよい。
また、基板Pに施す基板処理についても、上述した塗布処理に限られるものではない。本発明は、水平姿勢で基板Pを保持する保持面Sから可動支持部材を出没させる機構として基板昇降機構20を採用可能な装置であれば、種々の基板処理装置(例えば、減圧乾燥装置や露光装置など)に適用することができる。
上記実施形態では、保持面S上に保持された基板Pに対してスリットノズル31(ノズル)を相対的に水平方向に移動させるノズル相対移動機構として、スリットノズル31を移動させるリニアモータ35を採用したが、これに限られるものではない。すなわち、ステージ10を水平に移動させ、これによって、基板Pとノズルとの相対的な水平移動を実現させる構成でもよい。
上記実施形態ではリフトピン21の上端部21aが電気的絶縁体で構成される場合について説明したが、上端部21a全体が電気的絶縁体で構成される必要はなく、少なくともその上端部21aの表面(基板Pと接触する部分)が電気的絶縁体で構成されればよい。導電体からなるリフトピン21のうち、その上端を絶縁体で被覆する構成などがこれに含まれる。下端部21dについても同様に、少なくともその表面(昇降部23と接触する部分)が電気的絶縁体であればよい。
上記実施形態においては、可動支持部材としてリフトピン21を採用していたが、板状の可動支持部材であっても良い。すなわち、基板を水平姿勢で昇降させることができれば足り、リフトピン21の本数(実施例では9本)も3本以上であれば何本でもよい。この場合、基板昇降機構20の各部の構成(第2コンタクト部22bの個数、ピン当接部23cの個数など)もリフトピン21の本数と対応して設けられる。
上記実施形態では、ステージ10の保持面Sを除電するための構成として、保持面Sに向けて同心円状に軟X線を照射する除電装置40が採用されていたがこれに限られるものではない。本発明の照射手段としては、ステージ10の保持面Sに向けて上方からエネルギー線を照射して当該保持面Sを除電することができれば足り、例えば、コロナ放電による電子線を利用した除電装置を上記実施形態の除電装置40に代えて採用することができる。また、軟X線を照射する除電装置40を採用する場合においても、上記実施形態の設置数(4つ)は実施の一例であり、当該設置数は1個でもよく複数個でもよい。
上記実施形態の塗布部30は、往復走査方式のスリットノズル31を採用していたがこれに限られるものではない。すなわち、一方向(例えば、+X方向)にのみ塗布走査可能なスリットノズル31を採用してもよい。この場合、ノズル調整部は、塗布走査開始時にスリットノズル31が配される−X側にのみ設けられ(ノズル調整部50aのみ設けられ)、塗布走査の開始前に予備塗布部54aで予備塗布処理が実行される。また、基板Pへの塗布走査後は、スリットノズル31が待避エリアAR1(塗布走査の開始位置)に戻される。この戻り速度を塗布走査速度より高速に設定することで、タクトタイムの延長を防止できる。
10 ステージ
11 孔部
12 真空吸着口
20 基板昇降機構
21 リフトピン
21a 上端部
21b ピン胴部
21c 第1コンタクト部
21d 下端部
22 固定部
22b 第2コンタクト部
23 昇降部
30 塗布部
31 スリットノズル
40 除電装置
50a,50b ノズル調整部
51 洗浄部
54a,54b 予備塗布部
60 制御部
AR1,AR2 待避エリア
FG1,FG2 フィンガ部
P,P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7 基板
S 保持面
TR1,TR2 搬送ロボット

Claims (6)

  1. 基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、
    (a)水平姿勢で基板が載置される保持面を有し、前記保持面上に前記基板を保持する保持手段と、
    (b)前記保持面上に保持された前記基板に所定の処理を行う処理手段と、
    (c)前記保持面から出没可能な上端部を有し、前記上端部の上に前記基板を支持可能な可動支持部材と、
    (d)前記可動支持部材を昇降させることにより、前記可動支持部材の上端部を前記保持面から出没させる昇降手段と、
    (e)前記保持面よりも下方に配され、前記可動支持部材の上端部が前記保持面よりも低くなっている状態で前記可動支持部材の除電を行う除電手段と、
    を備え
    前記可動支持部材の上端部のうち、少なくともその表面は電気的絶縁体を用いて形成される一方、
    前記可動支持部材の上端部よりも下の本体部は、導電体を用いて形成されており、
    前記可動支持部材の本体部には、導電体を用いて形成された第1コンタクト部が設けられ、
    前記除電手段は、
    前記可動支持部材の上端部が前記保持面よりも低くなっている状態で前記可動支持部材の前記第1コンタクト部に電気的に接触するとともに、前記上端部が前記保持面よりも高くなっている状態で前記可動支持部材の前記第1コンタクト部とは電気的に非接触となる、導電体を用いて形成された第2コンタクト部と、
    前記第2コンタクト部を所定の接地経路に電気的に接続した状態で、前記第2コンタクト部を所定高さに支持するコンタクト支持体と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記可動支持部材は、並列的に鉛直方向に立設された複数のピン状部材であって、
    各ピン状部材は、前記本体部としてピン胴部を備えるともに、
    前記第1コンタクト部は、前記ピン胴部から水平方向に突出して設けられ、
    前記第2コンタクト部は、前記第1コンタクト部の下方に配置されていることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記複数のピン状部材の下端部のうち、少なくともその表面は電気的絶縁体を用いて形成されており、
    前記昇降手段は、
    前記複数のピン状部材の下端部を突き上げることによって前記複数のピン状部材を上昇させる一方、前記複数のピン状部材の下端部と接触しつつ下降することによって前記複数のピン状部材を従動的に下降させ、さらに下降ストロークの途中からは前記基板が前記保持面によって受け取られて保持されることにより、前記基板とは分離された状態で下降するピン昇降部材と、
    前記ピン昇降部材の昇降駆動を行う昇降駆動手段と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  4. 基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、
    (a)水平姿勢で基板が載置される保持面を有し、前記保持面上に前記基板を保持する保持手段と、
    (b)前記保持面上に保持された前記基板に所定の処理を行う処理手段と、
    (c)前記保持面から出没可能な上端部を有し、前記上端部の上に前記基板を支持可能な可動支持部材と、
    (d)前記可動支持部材を昇降させることにより、前記可動支持部材の上端部を前記保持面から出没させる昇降手段と、
    (e)前記保持面よりも下方に配され、前記可動支持部材の上端部が前記保持面よりも低くなっている状態で前記可動支持部材の除電を行う除電手段と、
    を備え、
    前記処理手段は、
    所定の処理液を吐出するノズルと、
    前記保持面上に保持された前記基板に対して前記ノズルを相対的に水平方向に移動させて、前記処理液を前記基板に付与するノズル相対移動機構と、
    を備え、
    前記基板処理装置がさらに、
    前記保持面の上方に配置され、前記保持面に向けてエネルギー線を照射して当該保持面を除電する照射手段と、
    前記保持面が占有する平面範囲の外部に設けられて、前記ノズルを洗浄する洗浄部と、
    前記照射手段からのエネルギー線の照射を制御する制御部と、
    を備えており、
    前記制御部は、前記照射手段からの照射タイミングを制御することにより、前記保持面上にいずれの基板も存在せず、かつ前記洗浄部で前記ノズルが洗浄されるノズル洗浄期間中に、前記エネルギー線を前記保持面に向けて照射させることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項に記載の基板処理装置において、
    前記保持面上での前記処理液の付与が完了した先行基板と、当該先行基板の次に前記保持面上で前記処理液が付与される後続基板とについて、
    当該装置から前記先行基板を搬出する際の高さ位置である搬出高さは、当該装置に前記後続基板を搬入する際の高さ位置である搬入高さよりも高く、かつ前記照射手段の高さ位置よりも低いことを特徴とする基板処理装置。
  6. 基板に所定の処理を施す基板処理方法であって、
    (a)水平姿勢で基板を保持可能な所定の保持面の上方に前記基板を搬入する搬入工程と、
    (b)所定の可動支持部材の上端部を前記保持面よりも高い高さに上昇させた状態で、前記可動支持部材の上端部の上に前記基板を受け取る受取工程と、
    (c)前記上端部の上に前記基板を支持した前記可動支持部材を下降させて、前記保持面上に前記基板を載置させた後、さらに前記可動支持部材の上端部を前記保持面よりも低い高さに下降させて前記上端部と前記基板とを非接触とする下降工程と、
    (d)前記可動支持部材の上端部と前記基板とが非接触となっている状態で前記可動支持部材の除電を行う可動支持部材除電工程と、
    (e)前記保持面上の前記基板に所定の基板処理を行う処理工程と、
    を備え、
    前記所定の処理は、ノズルから吐出された所定の処理液を前記基板に付与する処理であり、
    前記方法はさらに、
    (f)前記可動支持部材を上昇させることによって前記基板を前記可動支持部材の上端部で前記保持面の上方に突き上げた後、前記基板を搬出する搬出工程と、
    (g)前記工程(a)〜(f)を複数の基板について順次に繰返した後、前記保持面が占有する平面範囲の外部に設けられたノズル洗浄部に前記ノズルを移動させるノズル移動工程と、
    (h)前記ノズル洗浄部で前記ノズルを洗浄する洗浄工程と、
    (i)前記洗浄工程と並行して、基板が載置されていない前記保持面の上方から前記保持面に向けてエネルギー線を照射し、それによって前記保持面を除電する保持面除電工程と、
    をさらに備えることを特徴とする基板処理方法。
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