JP6021238B1 - グラジオセンサ素子およびグラジオセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】超高感度マイクロ磁気センサであるGSRセンサを活用して、SQUIDに匹敵する磁界検出能を有しかつ極低温維持装置と磁気シールドルームが不要で、ハンディで小型・安価なグラジオセンサ素子およびグラジオセンサを提供する。【解決手段】超高感度マイクロ磁界検出素子であるGSRセンサ素子を基板101平面上に、Z方向に複数個配置し、素子の平行な2本の凹形状溝ガイド14と基板側の平行な2本の凸形状ガイド15とを嵌合することによって基準線からのずれをなくして複数個の磁界検出素子の特性を一致させ、外部磁界ノイズを低減して、磁気シールドルームを不要とするものである。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気勾配の大きな微小磁界である生体磁気を検出するグラジオセンサ素子およびグラジオセンサに関するものである。
SQUIDを用いた生体磁気検出装置は心磁図、脳磁図など病理疾患の診断装置として広く使用されている。SQUIDOは磁界検出能に優れているが、極低温維持装置および磁気シールドルームが必要である。この診断技術を普及させるためにはハンディな生体磁気検出装置の開発が求められている。
SQUIDOの磁界検出部は、極低温を維持するために低温槽に埋入されているので、磁界検出部を生体表面に密着するのは困難で、50mm程度離している。また検出部の直径が大きく高密度にアレイ配置することができず画素の粗い磁図しか実現できない。さらに生体表面の垂直方向(以下、Z軸とする。)に対して水平方向(X軸とY軸とする。)に磁界検出部を配置して生体磁気を3次元的に検出することも困難である。さらにZ軸方向に複数個の磁界検出部を配置することができないため、信号源の深さ位置を特定することが困難である。
SQUIDを用いた生体磁気検出装置の以上の弱点を克服するために、FGセンサ、MIセンサ、GSR(GHz-Spin-Rotationの略である。)センサおよびtMRセンサを用いて生体磁気検知用の超高感度マイクロ磁気センサの開発が活発に取り組まれている。機械式コイルを使ったFGセンサやMIセンサにおいて、5pTレベルの生体磁気の検出が可能になっているが、サイズと価格の点で不十分である。価格面では、フォトリソ工法で製作したマイクロ素子を利用するtMRセンサやMIセンサが優れているが、現時点では生体磁気の検出能は100pTレベルと不十分である。
また磁気シールドルームを省略するためには、差動素子またはグラジオ素子が原理的には有効であるが、技術的には困難で試行錯誤が続いている。
特許文献1には、磁気ヘッドに高周波磁界発生部分と磁気を検知する部分を一体化した生体信号検出装置が開示されている。1cmのアモルファスワイヤを用いて100pTの生体信号を検知するレベルである。
また、特許文献2には、磁界強度の勾配を計測する磁気結合型グラジオセンサが開示されている。アモルファスワイヤと検出物とのアモルファスワイヤの長手方向の距離は、概ね150mm程度と大きく、100pTレベルであって生体磁気を対象としていない。
非特許文献1には、基準線を目印にMI素子を2個配置した差動式MI素子が開示されている。10pTレベルの生体磁気の検出を実現している。機械的組み付けでは基準線に対して数ミクロンの位置づれが生じて完全に素子特性を一致させることができない。
以上、SQUIDを用いる生体磁気検出装置に代わる極低温維持装置と磁気シールドルームが不要でハンディタイプの生体磁気検出装置で、その上アレイ密度が高く、3軸の磁界検出ができて、しかも信号源の深さ位置を特定できる生体磁気検出装置の開発が求められている。その開発に必要なグラジオセンサ素子とグラジオセンサを発明することが重要になっている。
特開2012−245373号公報 特開2015−059823号公報
宮崎、内山ら:"生体磁場測定のための小型超高感度グラジオ磁気センサの試作" 平成23年度 科学技術コーディネート事業「育成試験」成果発表
本発明は、1pTレベル以下のGSRセンサ素子(以下、GSR素子という。)に着目し、その素子を用いて3次元グラジオ式デザインおよび高密度アレイの配置を検討した。ここで、GSR素子とは、GHz−Spin−Rotation効果型センサの素子をいう。
主な課題は、(1)磁気シールドを省略した条件で1pTレベル以下の生体磁気の検出を可能にすること、(2)Z軸方向に3個以上の素子を配置して深さ位置の算出を可能にすること、(3)Z軸方向だけではなくX軸方向磁界、Y軸方向磁界のZ軸方向の磁界勾配の測定を可能にすること、さらに(4)磁界検出部断面を小さくしてアレイ素子の密度を高めて微細な磁図を実現することである。
主な課題について、以下に詳しく述べる。
第1の課題は、磁気シールドを省略した条件下で1pTレベル以下の生体磁気の検出を可能にすることである。そのためには、基板上に複数個のGSR素子をZ軸方向に配置して、各素子の特性を完全に一致させて、外部磁界ノイズをキャンセルし磁気シールドルームの省略を実現することである。基板に基準線をマーキングし、それに沿って組み立てると±5μm程度の横ずれと0.1度程度の角度ずれが生じてしまい、各素子のZ軸方向磁界の検出特性にかなりの違いが生じる。高度な均一特性を持つGSR素子を基板上のZ軸方向の基準線に沿って横ずれ、角度ずれを±1μm以下、0.01度以下に配置する構造と新工法を考案することである。
第2の課題は、生体磁気の発生源の深さ位置を求めることである。そのためには、Z軸方向に3個以上のGSR素子を配置して距離に依存した磁界勾配を測定し、それらの測定値間に存する磁界と距離の関数関係を利用して深さ位置を算出することができる。
そこで、心磁界や脳磁界の発生源が体表面から10mm〜40mm程度であることを考慮すると、体表面側のGSR素子の位置を5mm以下とし、グラジオセンサ素子の長さを40mm程度と小型化する必要がある。GSR素子単体の長さを3mm以下として、グラジオ素子のZ軸方向の長さの中に、一直線状に3個以上のGSR素子を配置し、GSR素子間隔を±1μm以下の精度で配置する構造と製造方法を考案することである。これまでのFGセンサ素子やMIセンサ素子では素子自体が大きく複数個の配置そのものが困難であった。
第3の課題は、Z軸方向だけではなくX軸方向磁界、Y軸方向磁界のZ軸方向の磁界勾配の測定を可能にすることである。そのためには、GSR素子の長さを3mm以下として、X軸方向磁界検出用GSR素子、Y軸方向磁界検出用GSR素子、Z軸方向磁界検出用GSR素子を直交するXZ面とYZ面の2面を持つ基板上に各素子3個以上同数個を配置する構造と方法を考案することである。
第4の課題は、磁界検出部断面を小さくしてアレイ素子の密度を高めて微細な磁図を実現することである。そのためには、グラジオセンサ素子の断面積をSQUID素子の断面積30×30mmに対して、5mm×5mmから10mm×10mm程度と小さくした構造と製造方法を考案することである。
第5の課題は、電子回路を集積回路化して上記グラジオセンサ素子の基板上に取り付け、体表面と反対側の位置に電源と信号用の入出力電極を配置するグラジオセンサ素子を設計する課題である。
本発明者は、第1の課題に対しては、次のようなZ軸方向磁界検出グラジオセンサ素子の構造を考案した。
代表的な精密加工技術であるフォトリソ工法による高度な均一特性とGSR素子の超高感度磁気検出力を有し、かつ微細化したマイクロコイル素子に、GSR素子の磁性ワイヤ長手方向と平行に延びるフォトリソ工法で製作した2本のマイクロ凹形状ガイド取付ける。また、複数のマイクロコイル素子を配置するグラジオセンサ素子の基板にはZ軸方向に延びる同じくフォトリソ工法で製作した平行な2本のマイクロ凸形状ガイドを設けて、それを基板上のZ軸方向の基準線とし、マイクロコイル素子の凹形状ガイドと基板の凸形状ガイドとを嵌合して両者を一体化することによって、複数個のマイクロコイル素子(GSR素子からなる。)の磁性ワイヤ長手方向をZ軸方向に一致させる構造である。
この考案により、複数のマイクロコイル素子間における配置の横ずれ、角度ずれを±1μm以下、0.01度以下を実現し、磁気シールドルーム省略した条件下で1pTレベル以下のZ軸方向の生体磁気の検出を実現する。
SQUIDは0.02pTレベルの微小磁界を検知することができるが、その磁界検出部の位置は30mm以上体表面から離れている。マイクロコイル素子を用いるグラジオセンサ素子は体表面から5mm以内に設置できる。よって、その検出力は1pTレベルにもかかわらず、SQUIDの0.02pTレベルとほぼ同じとなる。
第2の課題に対しては、Z軸方向に3個以上のマイクロコイル素子を配置するグラジオセンサ素子において、フォトリソ工法で製作したX軸方向に延びるマイクロ直方体をストッパー用として設ける。マイクロコイル素子をそのストッパーに沿って設置することにより、Z方向の体表面側からの所定の距離に±1μm以下の精度で配置することができる。この工法と構造の考案によって、複数個のマイクロコイル素子がZ軸方向の所定の位置に配置され、それらのマイクロコイル素子の磁界測定値と距離の関数関係を利用して深さ位置を算出することが可能になる。磁界発生源を電流双極子とみなすと、生体磁界の磁界勾配は、生体表面からRの深さにある発生源の場合、式(1)で現される。
H =(1/4πμ)×Ids×1/(R+R0) 2 (1)
ここで、Hは磁界の強さ、Rは生体表面からのZ軸方向の距離、R0は磁界発生源(電流双極子)の深さ位置、Idsは電流双極子、μ真空の透磁率である。変形すると式(2)となる。
(1/H)1/2 = (4πμ0/Ids)1/2×(R+R0) (2)
この関係を図7に示す。体表面の磁界強度は距離0mmの位置の磁界強度から判定できる。磁界発生源である電流双極子の深さ位置は直線と横軸との交点から求まる。電流双極子の強さは直線の勾配から把握できる。つまり、勾配をCとすると、Ids=4πμ/ Cとなる。
測定値(a)、(b)、(c)は体表面位置での磁界強度は異なっているが、測定値(a)と(b)は、電流双極子の強さは同じで、深さ位置が異なる。(b)と(c)は電流双極子の深さ位置は同じだが、その強度が異なっている。グラジオセンサによって生体磁気の全体像がより詳しく把握できる。
第3の課題に対しては、GSR素子の磁性ワイヤの長さは3mm以下にて磁性ワイヤの長さ方向はX軸方向に向ける。GSR素子の両側にはZ軸方向に向けたマイクロ凹形状ガイドを取付け、基板側のマイクロ凸形状ガイドと嵌合させて、GSR素子とマイクロ凹形状ガイドからなるマイクロコイル素子をZ軸方向に複数個配置して、X軸方向磁界検出グラジオセンサ素子とする。
このグラジオセンサ素子を直方体の直交するXZ面とYZ面の2面に取付けて、X軸方向磁界検出用およびY軸方向磁界検出用のグラジオセンサ素子とする。残りの面にZ軸方向磁界検出用グラジオセンサ素子を取付けて、3軸の磁界検出用グラジオセンサ素子とする。ここで、体表面からの3軸の測定位置を同じにするために、Z軸方向素子の中央部とX軸方向素子、Y軸方向素子のワイヤ位置とが一致するようにマイクロ直方体形状ストッパーの位置を設置する。
グラジオセンサ素子を構成するマイクロコイル素子以外の部分に電子回路を取り付けることによって、長さ40mm以下、断面積5mm×5mmの3軸の磁界検出用グラジオセンサ素子を実現し、SQUID方式に比べて36倍の高密度化を可能にする。
また、X軸方向磁界検出用グラジオセンサ素子とZ軸方向磁界検出用グラジオセンサ素子とを一つの面に取り付けてZ軸とX軸の2軸磁界検出用グラジオセンサ素子として、直交する他の面にY軸方向磁界検出用グラジオセンサ素子を取付けて3軸の磁界検出用グラジオセンサ素子を形成することも可能である。
第4の課題に対しては、グラジオセンサ素子の大きさをZ軸方向の長さ40mm以下、幅5mm〜10mm程度とする必要がある。そのためにGSR素子の磁性ワイヤ長さを3mm以下とする。磁界検出力は磁性ワイヤ長さとトレードオフの関係にあり、それを短くするほど磁界検出力低下する。そこで、1μm〜5μmのコイルピッチのマイクロコイルを開発し、グラジオセンサ素子として使用する。
第5の課題に対しては、マイクロコイル素子と電子回路とのGHzパルス信号ノイズの発生を抑制するために、図6に示したGSRセンサ用電子回路を集積回路化して、各マイクロコイル素子と回路を近接配置し、マイクロコイル素子からの回路までの配線距離を極力短くしかつ複数個のマイクロコイル素子はその配線構造を完全に一致させて、グラジオセンサ素子を構成する各マイクロコイル素子の磁界検出特性を一致させた。また、電源および信号入出力端子は、体表面と反対側の位置に配置する。
本発明の3軸磁界検出用グラジオセンサ素子およびそのセンサは、1pTレベルの生体磁気を検出し、極低温装置および磁気シールドルームを省略したハンディタイプの心磁図、脳磁図診断装置を実現する。また、グラジオ式で3軸の磁界検出を可能とすることにより生体磁気の発生源の深さと向きを把握することが可能となり、より正確な病理診断を可能にすることが期待される。さらに高密度アレイ化を可能にして磁気マッピングの画素数を増加することを可能にする。
実施例1に係る縦方向グラジオセンサ素子の平面の概念図である。 実施例2に係る横方向グラジオセンサ素子の平面の概念図である。 実施例3に係る3軸のグラジオセンサ素子の平面の概念図である。 実施例1に係る縦方向グラジオセンサ素子の断面の概念図である マイクロコイル素子を構成するGSR素子の構造の概念図である。 グラジオセンサの電子回路の概念図である。 グラジオセンサによる磁界発生源の深さ位置算出方法を示した説明図である。
本発明は、生体磁気の3次元的検出を目的とするため、生体表面の垂直方向の磁界を第1軸方向磁界(Z軸方向磁界として説明する。)とし、水平方向の磁界を第2軸方向磁界および第3軸方向磁界(X軸方向磁界、Y軸方向磁界として説明する。)とする。
以下、実施形態について図を用いて説明する。
[第1実施形態]
本発明のZ軸方向(第1軸方向に相当する。)磁界のZ軸方向磁界勾配を測定する縦方向グラジオセンサ素子は、
基板と、基板の上に配置する微小磁界を検出する複数個のマイクロコイル素子と、マイクロコイル素子からの出力信号を処理する電子回路と、外部接続用電極端子とから構成されるZ軸方向磁界のZ軸方向磁界勾配を計測する縦方向グラジオセンサ素子であって、
基板は、Z軸方向に延びる平行な2本のマイクロ凸形状ガイドを備え、
マイクロコイル素子は、マイクロコイル素子基板の上に、導電性を有する磁界検出用磁性ワイヤとそれに巻回した周回コイルとワイヤ通電用電極2個とコイル電圧検出用電極2個とからなり、かつ磁性ワイヤの長手方向と平行な2本のマイクロ凹形状ガイドを備え、
基板の平行な2本のマイクロ凸形状ガイドと複数個のマイクロ素子の平行な2本のマイクロ凹形状ガイドとを嵌合することにより複数個のマイクロコイル素子内の磁性ワイヤの間におけるZ軸からの横ずれを±1μm以下、角度ずれを0.01度以下となる平行度を備えてなり、
複数個のマイクロコイル素子によるZ軸方向におけるZ軸方向の磁界勾配を計測することを特徴とする。
また、Z軸方向磁界のZ軸方向磁界勾配を計測する縦方向グラジオセンサ素子においてマイクロコイル素子(GSR素子に相当する部分)は、その磁性ワイヤは10G以下の異方性磁界を有し、かつ円周方向スピン配列を有する。磁性ワイヤに通電するパルス電流の周波数は0.5GHz〜4.0GHzで、その電流強度はワイヤ表面に異方性磁界の1.5倍以上の円周方向磁界を発生させるのに必要な電流強度以上であることを特徴とする。
さらに、Z軸方向磁界のZ軸方向磁界勾配を計測する縦方向グラジオセンサ素子は、
基板は、マイクロコイル素子のZ軸方向の位置決め用ストッパーを複数個備え、ストッパーはX軸方向(第2軸方向に相当する。)に延びたマイクロ直方体形状をしており、複数個のマイクロコイル素子のZ軸方向における被磁界検出体である生体の表面側からの距離を調整することを特徴とする。
マイクロコイル素子側の磁性ワイヤ長手方向ワイヤに並列(磁性ワイヤ埋設溝の両側に並列)して延びる平行な2本のマイクロ凹形状ガイドについて、凹部の幅(凸部と嵌合する部位)は30μm以下で望ましくは5μm〜10μm、深さは20μm以下で望ましく5μm〜15μm、そして精度は1μm以下で望ましくは0.5μm以下である。
基板側のZ軸方向に延びる長さ20〜35mmの平行な2本のマイクロ凸形状ガイドについて、凸部の幅(凹部と嵌合する部位)は30μm以下で望ましくは4μm〜9μm、高さは20μm以下で望ましく4μm〜14μm、そして精度は1μm以下で望ましくは0.5μm以下である。凸部(凹部と嵌合する部分)を支える台座部は、幅50μm以下、厚みは20μm以下である。
ここでマイクロコイル素子、マイクロ凸形状ガイド、マイクロ凹形状ガイドのマイクロの意味は、ミクロンサイズであることおよび寸法精度が1μmと著しく優れていることを意味している。
マイクロコイル素子を配置する基板側にはZ軸方向に延びる平行な2本のマイクロ凸形状ガイドを設けて、それを基板上のZ軸方向の基準線とし、マイクロコイル素子の凹形状ガイドと基板の凸形状ガイドとを嵌合して両者を一体化したときの組み付け誤差は、複数個のマイクロコイル素子の配置の横ずれ、角度ずれを±1μm以下、0.01度以下にすることができる。望ましくは、横ずれは±0.5μm以下、角度ずれは0.005度以下である。
これにより磁気シールドルームを省略した条件下で、マイクロコイル素子本来の磁界検出力である1pTレベル以下のZ軸方向の生体磁気の検出が可能となる。
グラジオセンサ素子の大きさとしては、マイクロコイル素子の長さを極力小さくし、外部接続用電極部を含めてZ軸方向の長さ50mm以下、幅5mm〜10mmとする。望ましくは、長さは30mm以下とする。磁界検出力は磁性ワイヤの長さとトレードオフの関係にあり、それを短くするほど磁界検出力低下する。そこで、1μm〜5μmのコイルピッチのマイクロコイルの開発により、マイクロコイル素子の磁性ワイヤの長さは3mm以下、マイクロコイル素子の幅は3mm以下を可能にする。
また、Z軸方向に配置する複数個のマイクロコイル素子の間に電子回路を取り付け、外部接続用電極端子は体表面と反対側の基板端部に取り付ける。電子回路は、集積回路化により超小型化し、可能な限りマイクロコイル素子と集積回路とを近接配置することが望ましい。
電子回路は、パルス発信器、マイクロコイル素子(GSR素子)、パルス対応型バッハー回路、パルスタイミング調整回路、サンプルホールド回路、電子スイッチ、コンデンサおよび増幅器からなっている。パルス発信器は0.1GHz〜5GHzのパルス周波数をもつパルスを発信し、それをマイクロコイル素子のワイヤに通電し、マイクロコイル素子に誘起される電圧をバッハー回路で検出し、バッハー回路で増幅した後にサンプルホールドする。検波のタイミングはパルスタイミング調整回路にてコイル電圧がピーク値をとる時間とする。ピークホールドされた電圧は増幅器で増幅する。
複数個のマイクロコイル素子をZ軸方向の所定の位置に配置するために、基板側にX軸方向に延びる位置決め用のマイクロ直方体形状ストッパーを設ける。マイクロ直方体形状ストッパーは、寸法の精度は1μm以下である。
そのサイズは、幅200μm以下、厚みは100μm以下である。望ましくは幅50μm以下、厚みは34μm以下で、マイクロ凸形状ガイドと同じ高さが最適である。
このストッパーを複数個設置することにより、複数個のマイクロコイル素子がZ軸方向の生体表面側からの所定の距離に±1μm以下の精度で配置することができる。
生体表面側のマイクロコイル素子の位置は、生体表面から5mm以下、望ましく2mm以下とする。生体表面との接触面の保護被膜やセンサパッケージ厚みを極力薄くして、マイクロコイル素子を極力体表面に近づけることが望ましい。
SQUIDは0.02pTレベルの微小磁界を検知することができるが、その磁界検出部の位置は30mm以上も生体表面から離れている。一方、第1実施形態の発明によれば、マイクロコイル素子を用いるグラジオセンサ素子の検出力は1pTであるが、生体表面から5mm以内に設置できるのでSQUIDの0.02pTレベルとほぼ同じとなる。
3個以上のマイクロコイル素子をZ軸方向の所定の位置に配置し、それらの素子の磁界測定値と距離の関数関係から、上述の式(1)、式(2)および図7を使って説明したように磁界発生源の深さ位置を算出することが可能になる。心磁界や脳磁界の発生源が10mm〜40mm程度であることを考慮して、生体表面側のマイクロコイル素子の位置を5mm以下、望ましくは2mm程度とし、グラジオセンサ素子の長さを40mm程度とする。
したがって、第1実施形態の発明によれば、Z軸方向の磁界勾配から磁界発生源の深さ位置を特定することによって生体磁気の全体像がより詳しく把握できる。
[第2実施形態]
本発明のX軸方向磁界のZ軸方向磁界勾配を計測する横方向グラジオセンサ素子は、
基板と、基板の上に配置する微小磁界を検出する複数個のマイクロコイル素子と、マイクロコイル素子からの出力信号を処理する電子回路と、外部接続用電極端子とから構成されるX軸方向磁界のZ軸方向磁界勾配を計測する横方向グラジオセンサ素子であって、
基板は、Z軸方向に延びる平行な2本のマイクロ凸形状ガイドを備え、
マイクロコイル素子は、マイクロコイル素子基板の上に、導電性を有する磁界検出用磁性ワイヤとそれに巻回したマイクロコイルとワイヤ通電用電極2個とコイル電圧検出用電極2個とからなり、かつ磁性ワイヤの長手方向と直交する方向に延びる平行な2本のマイクロ凹形状ガイドを備え、
基板上の平行な2本のマイクロ凸形状ガイドとマイクロコイル素子の平行な2本のマイクロ凹形状ガイドとを嵌合することにより複数個のマイクロコイル素子内の磁性ワイヤの間におけるX軸からの横ずれを±1μm以下、角度ずれを0.01度以下となる平行度を備えてなり、
複数個のマイクロコイル素子によるX軸方向磁界のZ軸方向の磁界勾配を計測することを特徴とする。
また、X軸方向磁界のZ軸方向磁界勾配を計測する横方向グラジオセンサ素子においてマイクロコイル素子(GSR素子に相当する部分)は、その磁性ワイヤは10G以下の異方性磁界を有し、かつ円周方向スピン配列を有する。磁性ワイヤに通電するパルス電流の周波数は0.5GHz〜4.0GHzで、その電流強度はワイヤ表面に異方性磁界の1.5倍以上の円周方向磁界を発生させるのに必要な電流強度以上であることを特徴とする。
さらに、X軸方向磁界のZ軸方向磁界勾配を計測する横方向グラジオセンサ素子は、
基板は、マイクロコイル素子のZ軸方向の位置決め用ストッパーを備え、ストッパーはX軸方向(第2軸方向に相当する。)に延びたマイクロ直方体形状をしており、複数個のマイクロコイル素子のZ軸方向における被磁界検出体である生体の表面側からの距離を調整することを特徴とする。
マイクロコイル素子側の磁性ワイヤ長手方向と直交する方向に延びる平行な2本のマイクロ凹形状ガイド、基板側にZ軸方向に延びる平行な2本のマイクロ凸形状ガイド、またマイクロコイル素子の凹形状ガイドと基板の凸形状ガイドとを嵌合して両者を一体化したときの組み付け誤差については、上述の第1実施形態と同じとする。これにより磁気シールドルームを省略した条件下で、マイクロコイル素子本来の磁界検出力である1pTレベル以下のZ軸方向の生体磁気の検出を可能とする。
グラジオセンサ素子の大きさ、電子回路と外部接続用電極端子の取り付け方法、基板側に設けてX軸方向に延びているマイクロコイル素子の位置決め用のマイクロ直方体形状ストッパー、体表面側のマイクロコイル素子の位置についても、第1実施形態と同じとする。
SQUIDは0.02pTレベルの微小磁界を検知することができるが、その磁界検出部が大きいためにX軸方向磁界の磁気勾配を高密度アレイ的に計測することはできなかった。しかし、第2実施形態の発明によれば、マイクロコイル素子を用いるグラジオセンサ素子は体表面から5mm以内に設置できるので、1pTレベルのZ軸方向磁界を検出することが可能である。
さらに3個以上のマイクロコイル素子をZ軸方向の所定の位置に配置し、それらのマイクロコイル素子の磁界測定値と距離の関数関係から、上述の式(1)、式(2)および図8とを使って説明したように磁界発生源の深さ位置を算出することが可能になる。
したがって、第2実施形態の発明によれば、X軸方向磁界のZ軸方向磁界勾配からX軸方向の磁界発生源の深さ位置を特定することができ、生体磁気の全体像がより詳しく把握できる。
[第3実施形態]
本発明の3軸のグランドセンサ素子は、
縦方向グラジオセンサ素子を1個と横方向グラジオセンサ素子を2個からなる3個を組み合わせる3軸のグラジオセンサ素子であって、
3軸のグラジオセンサは、直方体基板の長手方向における第1面には縦方向グラジオセンサ素子を備えるとともに第1面に直交する第2面および第3面にはそれぞれ横方向グラジオセンサ素子を備えてなり、
第1面の縦方向グラジオセンサ素子はZ軸方向磁界におけるZ軸方向の磁界勾配を計測し、
第2面および第3面の横方向グラジオセンサ素子はそれぞれX軸磁界方向磁界およびY軸方向磁界におけるZ軸方向磁界勾配を計測することにより、
Z軸方向磁界、X軸方向磁界およびY軸方向磁界におけるZ軸方向の磁界勾配を計測し得ることを特徴とする。
縦方向グラジオセンサ素子を直方体基板長手方向の一面に取付け、横方向グラジオセンサ素子の二つを直交するXZ面とYZ面の2面に取付けてX軸方向グラジオセンサ素子およびY軸方向グラジオセンサ素子とし、合わせて3軸のグラジオセンサ素子とする。ここで、体表面からの3軸の測定位置を同じにするために、縦方向グラジオセンサ素子を構成する各マイクロコイル素子の中央部と、横方向グラジオセンサ素子を構成する各マイクロコイル素子の磁性ワイヤの位置とが一致するようにマイクロ直方体形状ストッパーを設置する。グラジオセンサ素子のマイクロコイル素子以外の部分に電子回路を取り付けることで、長さ40mm以下、5mm×5mmの断面積の3軸のグラジオセンサ素子が可能となり、SQUID方式に比べて36倍の高密度化を可能にする。
SQUIDは0.02pTレベルの微小磁界を検知することができるが、その磁界検出部が大きいためにX軸、Y軸およびZ軸の3軸の方向磁界の磁気勾配を高密度アレイ的に計測することはできなかった。しかし、第3実施形態の発明によれば、マイクロコイル素子を用いたグラジオセンサ素子は体表面から5mm以内に設置できるので、1pTレベルの3軸の方向磁界を検出することが可能である。
また、本発明の他の3軸のグラジオセンサ素子は、
直方体基板の長手方向における第1面には縦方向グラジオセンサ素子と横方向グラジオセンサ素子を備えるとともに第1面と直交する第2面には横方向グラジオセンサ素子を備えてなり、
第1面の縦方向グラジオセンサ素子はZ軸方向磁界におけるZ軸方向磁界勾配を計測し、第1面の横方向グラジオセンサ素子はX軸方向磁界またはY軸方向磁界におけるZ軸方向磁界勾配を計測し、
第2面の横方向グラジオセンサ素子はY軸方向磁界またはX軸方向磁界におけるZ軸方向磁界勾配を計測することにより、
Z軸方向磁界、X軸方向磁界およびY軸方向磁界におけるZ軸方向磁界勾配を計測し得ることを特徴とする。
この3軸のグラジオセンサ素子も上記と同様の効果を得ることができる。
したがって、第3実施形態の発明により、X軸方向磁界、Y軸方向磁界とZ軸方向磁界のZ軸方向磁界勾配から磁界発生源である電流双極子の方向と深さ位置を特定することができ、生体磁気の全体像がより詳しく把握できる。
[第4実施形態]
本発明のグラジオセンサは、
縦方向グラジオセンサ素子、横方向グラジオセンサ素子、3軸のグラジオセンサ素子のいずれか1つのグラジオセンサ素子と電子回路および外部のCPUとからなることを特徴とする。グラジオセンサ素子は外部電極接続用端子を通じて外部のCPUと接続し、CPUに内蔵されたプログラムによって電源の供給と動作命令信号と出力信号のCPUへの転送などの動作を行う。
単体センサとして使用される場合は、CPUに転送された信号から、生体磁気発生源である電流双極子の強度、向きおよび深さを求めることができる。アレイセンサとして使用する場合、心磁図や脳磁図など体表面の磁界マッピングや電流双極子の分布などを計算することができる。
[実施例1]
実施例1に係る縦方向グラジオセンサ素子10について、図1、図4、図5〜7を用いて説明する。図1は、縦方向グラジオセンサ素子の平面の概念図であって、該素子を構成する要素が分かるように示している。
縦方向グラジオセンサ素子10は、基板101の上面の第1軸方向1に3個のマイクロコイル素子として下側11、中央側12および上側13を配置し、その間に電子回路17を配置する。また、基板101には、第1軸方向1に延びる平行な2本のマイクロ凸形状ガイド15(図4;44)を設置し、第2軸方向2にはマイクロコイル素子の位置決め用直方体ストッパー16を設置する。さらに基板101の上側端部(生体表面側と反対側になる。)には外部接続用電極端子18を設ける。各マイクロコイル素子は、基板47の上に導電性を有する磁界検出用磁性ワイヤ41と、それに巻回する周回コイル42と、ワイヤ通電用電極45を2個と、コイル電圧検出用電極48を2個とを設置し、これらの設置体の両側に磁性ワイヤ41の長手方向01に並列して延びる平行な2本のマイクロ凹形状ガイド14(図4;43)を設ける。
ワイヤ長手方向01に延びる平行な2本のマイクロ凹形状ガイドを設けている3個のマイクロコイル素子11、12および13は、第1軸方向に延びる平行な2本のマイクロ凸形状ガイドを設けてマイクロコイル素子を配置する基板101上にて、凹形状ガイドと凸形状ガイドとの嵌合をする。この嵌合によって各マイクロコイル素子のワイヤ長手方向01を第1軸方向1に一致させることができ、3個のマイクロコイル素子の第1軸方向の磁界検出の出力特性を同一にすることが可能となる。これにより、各マイクロコイル素子の外部磁界ノイズを相殺することができる。
マイクロコイル素子は、マイクロコイル素子基板47に、厚さ1μmの絶縁性ガラス被覆した直径10μm、長さ2.0mmのアモルファス磁性ワイヤ41にコイルピッチ2μmのマイクロコイル42を巻回したものであり、ワイヤ通電用電極45を2個とコイル電圧検出用電極48を2個とからなる。その大きさは、ワイヤ長手方向01(長さ方向)は2.5mm、幅方向は2mm、厚さは0.2mmである。
なお、本発明のマイクロコイル素子はGSR素子を活用している。よって、その磁性ワイヤは10G以下の異方性磁界を有し、かつ円周方向スピン配列を有する。磁性ワイヤに通電するパルス電流の周波数は0.5GHz〜4.0GHzで、その電流強度はワイヤ表面に異方性磁界の1.5倍以上の円周方向磁界を発生させるのに必要な電流強度以上である。本発明の全実施例におけるマイクロコイル素子においては、磁性ワイヤの異方性磁界は8G、パルス電流の周波数は1.5GHzでその電流強度は200mAとした。
マイクロコイル素子の長さ2mmのマイクロ凹形状ガイド14(図4;43)は、幅は10μm、深さは7μmで、フォトリソ工法で製作し、精度は0.5μmである。基板101に第1軸方向に延びた長さ30mmのマイクロ凸形状ガイド15(図4;44)は、フォトリソ工法で製作し、幅は9μm、高さは7μmであり、その精度は0.5μmである。なお、凸部を支える台座部は、幅25μm、厚みは7μmである。
マイクロコイル素子を配置する基板101において、ワイヤ長手方向01に延びるマイクロ凹形状ガイド14と基板101のマイクロ凸形状ガイド15とを嵌合して両者を一体化したときの組み付け誤差は、マイクロコイル素子配置の横ずれ、角度ずれをそれぞれ±0.4μm、0.004度である。
これにより磁気シールドルームを省略した条件下で、グラジオセンサ素子本来の磁界検出力である1pTレベルの第1軸方向の生体磁気の検出を実現できる。
グラジオセンサ素子の大きさは、マイクロコイル素子の長さを極力小さくし、外部接続用電極部18を含めて第1軸方向の長さ40mm、幅5mmとした。磁界検出力は磁性ワイヤ長さとトレードオフの関係にあり、それを短くするほど磁界検出力低下する。そこで、本実施例では2μmのコイルピッチのマイクロコイルを使用し、磁性ワイヤの長さは2mmとする。
同時に第1軸方向に配置した3個のマイクロコイル素子(11、12および13)の間に電子回路17を取り付け、外部接続用電極端子18は体表面と反対側の基板端部に取り付けた。電子回路17は集積回路化して1mm×1mmとし、各素子と集積回路との距離を100μmとする。
電子回路50、パルス発信器51から1.5GHzの換算周波数をもつパルス電流をマイクロコイル素子52に通電し、その時に発生するコイル出力電圧をパルス対応型バッハー回路53で検知する。この時に検出コイルの抵抗は大きいために検出コイルには極微小電流が流れるだけで、その電圧降下はコイル出力電圧の5%と非常に小さい。バッハー回路53の入力回路と出力回路はともに高インピーダンスである。
しかし、磁性ワイヤのパルス電流によって検出コイルに一瞬の電流が流れ、電子スイッチ56が開閉した一瞬のみ、つまり出力側のコンデンサ57が充電されるナノ秒以下の時間間隔のみバッハー回路として機能するパルス対応型バッハー回路53によってコイル出力電圧は減衰されることなくコンデンサ57にサンプルホールドされて増幅器58を介して出力される。
第1軸方向に配置した3個のマイクロコイル素子を第1軸方向の所定の位置に配置するため、基板101に第2軸方向1に延びた位置決め用のマイクロ直方体形状ストッパー16を設けた。マイクロ直方体形状ストッパーは、フォトリソ工法で製作し、寸法の精度は0.5μmである。サイズは、幅50μm、厚みは14μmで、マイクロ凸形状ガイドと同じ高さとする。
このストッパーの設置により生体表面からの3個のマイクロコイル素子のそれぞれの距離を±0.5μmの精度で配置できる。
生体表面側のマイクロコイル素子11の位置は、体表面から2mmとした。体表面との接触面の保護被膜やセンサパッケージ厚みを極力薄くして、マイクロコイル素子11を極力生体表面に近づける。
SQUIDは0.02pTレベルの微小磁界を検知することができるが、その磁界検出部の位置は30mm以上体表面から離れている。第1実施例は、GSR素子を用いたグラジオ式センサ素子は体表面から2mmに設置できるので、検出力は1pTレベルで、SQUIDの0.02pTレベルとほぼ同じ検出力となる
3個のマイクロコイル素子をZ軸方向の所定の位置に配置し、それらの素子の磁界測定値と距離の関数関係を利用して先に式(1)、式(2)、図7とを使って説明したように磁界発生源の深さ位置を算出することが可能になる。心磁界や脳磁界の発生源が10mmから40mm程度であることを考慮して、生体表面側の素子の位置を2mmとし、グラジオセンサ素子の長さを40mmとする。本例により、Z軸方向の磁界勾配から磁界発生源の深さ位置を特定することによって生体磁気の全体像がより詳しく把握できることが確認できる。
[実施例2]
横方向グラジオセンサ素子について、図2を用いて説明する。
横方向グラジオセンサ素子は、第2軸方向(X軸方向)にマイクロコイル素子の磁性ワイヤ41の長手方向02を一致させ、第1軸方向にマイクロコイル素子(下側)21、マイクロコイル素子(中央側)22、マイクロコイル素子(上側)23の3個を配置して、第2軸方向磁界の第1軸方向(Z軸方向)の磁界勾配を計測する。
マイクロコイル素子の磁性ワイヤ41の長手方向向き02と直交する方向(第1軸方向1)に延びる平行な2本のマイクロ凹形状ガイド14とマイクロコイル素子を配置する基板101側に磁性ワイヤ長手方向41と直交する方向(第1軸方向1)に延びる平行な2本のマイクロ凸形状ガイド15を設けて、マイクロコイル素子(21、22および23)のマイクロ凹形状ガイドと基板101のマイクロ凸形状ガイドを嵌合する。この嵌合により、3個のマイクロコイル素子21,22,23のワイヤ長手方向向き02を第2軸方向磁界に一致させることができ、3個のマイクロコイル素子の第2軸方向磁界の磁界検出出力特性を同一にして、外部磁界ノイズを相殺したものである。
マイクロコイル素子の磁性ワイヤ長手方向02と直交する方向に延びるマイクロ凹形状ガイド14、基板101に第1軸方向に延びるマイクロ凸形状ガイド15、またマイクロコイル素子の凹形状ガイド14と基板の凸形状ガイド15とを嵌合して両者を一体化した時の組み付け誤差についても、第1実施例と同じとした。これにより磁気シールドルームを省略した条件下で、マイクロコイル素子(GSR素子)本来の磁界検出力である1pTレベル以下の第2軸方向の生体磁気の検出を可能とする。
グラジオセンサ素子20の大きさ、電子回路17および電子回路17と外部接続用電極端子18の取り付け方法、基板101に設けた第2軸方向に延びる位置決め用のマイクロ直方体形状ストッパー16、体表面側のマイクロコイル素子21の位置についても、実施例1と同じとする。
SQUIDは0.02pTレベルの微小磁界を検知することができるが、その磁界検出部が大きいために第2軸方向磁界の磁気勾配を高密度アレイ的に計測することはできなかった。本例の発明によれば、マイクロコイル素子を用いたグラジオセンサ素子は体表面から5mm以内に設置できるので、1pTレベルの第2軸方向磁界を検出することが可能である。
3個のマイクロコイル素子をZ軸方向の所定の位置に配置し、それらの素子の磁界測定値と距離の関数関係を利用して先に式(1)、式(2)、図7とを使って説明したように磁界発生源の深さ位置を算出することが可能になる。
したがって、本例の発明によれば、第2軸方向の第1軸方向の磁界勾配から第2軸方向の磁界発生源の深さ位置を特定することができ、生体磁気の全体像がより詳しく把握できることが確認できる。
[実施例3]
実施例3においては、3軸方向磁界検出用の3軸のグラジオセンサ素子は、実施例2における横方向グラジオセンサ素子2個を組み合わせて第2軸方向磁界と第3軸方向磁界、および実施例1における縦方向グラジオセンサ素子の3つを直方体基板の長手方向にて直交する面で組み合わせて、第2軸、第3軸、第1軸の3軸方向磁界の第1軸方向の磁界勾配を計測することができるようにする。
3個のグラジオセンサ素子の組み合わせとして二つの方法がある。一つには、3軸を直方体基板に面に配置する方法であり、二つには、第1軸を第2又は第3軸と同じ面とし、他の面には残りの第3軸又は第2軸を配置する方法である。
第1の方法は、直方体基板の長手方向にて直交する面を3面用いて、第1面には縦方向グラジオセンサ素子、第2面には横方向グラジオセンサ素子、そして第3面には横方向グランドセンサ素子を配置する。この組み合わせにより、第1軸、第2軸および第3軸の3軸方向磁界の第1軸方向磁界勾配を計測することができる。
すなわち、縦方向グラジオセンサ素子を1個と横方向グラジオセンサ素子2個とからなる3個を組み合わせる3軸のグラジオセンサ素子であって、直方体基板の長手方向における第1面には、縦方向グラジオセンサ素子を設置して第1軸方向磁界における第1軸方向の磁界勾配を計測する。第1面と直交する第2面および第3面には横方向グラジオセンサ素子をそれぞれ設置して第2軸方向磁界および第3軸方向磁界における第1軸方向磁界勾配を計測する。このようにして第1軸方向磁界、第2軸方向磁界および第3軸方向磁界における第1軸方向磁界勾配を測定し得る。
第2の方法について、図3を用いて説明する。
直方体基板の長手方向の第1面に、実施例2に示す横方向グラジオセンサ素子20を第3軸方向グラジオセンサ素子として基板第1面の左側に配置するとともに右側には実施例1に示す縦方向グラジオセンサ素子10を配置し、第1軸方向磁界・第3軸方向磁界の第1軸方向磁界勾配を計測するグラジオセンサ素子30とする。第1面と直交する第2面に、実施例2に示す横方向グラジオセンサ素子20を配置する。これにより3軸磁界検出用の3軸のグラジオセンサ素子ができる。
すなわち、縦方向グラジオセンサ素子を1個と横方向グラジオセンサ素子を2個とからなる3個を組み合わせる3軸のグラジオセンサ素子であって、直方体基板の長手方向における第1面には縦方向グラジオセンサ素子と横方向グラジオセンサ素子を備えて縦方向グラジオセンサ素子は第1軸方向磁界における第1軸方向の磁界勾配を計測し、第1面の横方向グラジオセンサ素子は第2軸方向磁界における第1軸方向の磁界勾配を計測する。第1面と直交する第2面には横方向グラジオセンサ素子を1個備えて第2面の第3軸方向磁界における第1軸方向の磁界勾配を計測する。このようにして第1軸方向磁界、第2軸方向磁界および第3軸方向磁界における第1軸方向磁界勾配を計測し得る。
なお、本例では電子回路17は共用とする。外部接続用電極端子18は調整する。
ここで、体表面からの3軸の測定位置を同じにするために、第1軸グランドセンサ素子におけるマイクロコイル素子の下側11、中央側12および上側13の磁性ワイヤ41のそれぞれの中点と、第3軸グランドセンサ素子および第2軸グランドセンサ素子の下側31、21、中央側32、22、および上側33、13の磁性ワイヤ41の位置とが一致するようにマイクロ直方体形状ストッパー16の位置を設けた。
グラジオセンサ素子のマイクロセンサ素子以外の部分に電子回路17を取り付けることで、長さ40mm以下、5mm×5mmの断面積の3軸のグラジオセンサ素子ができ、SQUID方式に比べて36倍の高密度化を可能とする。
SQUIDは0.02pTレベルの微小磁界を検知することができるが、その磁界検出部が大きいためにX軸、Y軸およびZ軸の3軸方向磁界の磁気勾配を高密度アレイ的に計測することはできなかった。本例によれば、マイクロコイル素子を用いるグラジオセンサ素子は体表面から5mm以内に設置できるので、1pTレベルの第1軸(Z軸)方向磁界、第2軸(X軸)方向磁界および第3軸(Y軸)方向磁界を検出することが可能となる。
したがって、第1軸方向磁界、第2軸方向磁界および第3軸方向磁界の第1軸方向磁界勾配から磁界発生源である電流双極子の方向と深さ位置を特定することによって生体磁気の全体像がより詳しく把握できることが確認できる。
[実施例4]
実施例4に係るグラジオセンサは、グラジオセンサ素子と電子回路および外部のCPUとから構成されている。グラジオセンサ素子は外部接続用電極端子18を通じて外部のCPUと接続し、CPUに内蔵されたプログラムによって電源の供給、動作命令信号および出力信号のCPUへの転送などの動作を行う磁界検出用グラジオセンサである。
単体センサとして使用する場合には、CPUに転送された信号から生体磁気発生源である電流双極子の強度、向きおよび深さを求めることができる。アレイセンサとして使用する場合、心磁図や脳磁図など体表面の磁界マッピングや電流双極子の分布などを計算することができる。
本発明のグラジオセンサ素子およびそれと電子回路を組み合わせたグラジオセンサは、心磁図や脳磁図に使用されているSQUIDに匹敵する生体磁気検出能を有しており、しかも極低温維持装置や磁気シールドルームが不要でハンディな生体磁気検出装置を実現することができる。さらに3軸方向磁界とその磁場勾配を検出することにより、磁界発生源である電流双極子の強度、深さ位置、向きを算出することができ、より正確に生体反応および疾患状況を把握できる。今後、本センサを利用すれば、心電図、脳波計と並ぶ基本的な診断装置の開発に結び付くと期待できる。
01:マイクロコイル素子の磁性ワイヤ長手方向(第1軸方向)
02:マイクロコイル素子の磁性ワイヤ長手方向(第2軸方向)
03:マイクロコイル素子の磁性ワイヤ長手方向(第3軸方向)
1:第1軸方向
2:第2軸方向
3:第3軸方向
10:縦方向グラジオセンサ素子
101:基板
11:第1軸方向マイクロコイル素子(下側)
12:第1軸方向マイクロコイル素子(中央側)
13:第1軸方向マイクロコイル素子(上側)
14:マイクロコイル素子のマイクロ凹形状ガイド
15:基板のマイクロ凸形状ガイド
16:マイクロコイル素子の位置決め用直方体形状ストッパー
17:電子回路部
18:外部接続用電極端子
20:横方向グラジオセンサ素子
21:第2軸方向マイクロコイル素子(下側)
22:第2軸方向マイクロコイル素子(中央側)
23:第2軸方向マイクロコイル素子(上側)
30:第1軸方向・第3軸方向グラジオセンサ素子
31:第3軸方向マイクロコイル素子(下側)
32:第3軸方向マイクロコイル素子(中央側)
33:第3軸方向マイクロコイル素子(上側)
41:磁性ワイヤ
42:マイクロコイル
43:マイクロコイル素子のマイクロ凹形状ガイド
44:基板のマイクロ凸形状ガイド
45:ワイヤ通電用電極
46:基板の電極
47:マイクロコイル素子の基板
48:コイル電圧検出用電極
50:電子回路
51:パルス発信器
52:マイクロコイル素子
53:パルス対応型バッハ―回路
54:パルスタイミング調整回路
55:サンプルホールド回路
56:電子スイッチ
57:コンデンサ
58:増幅器







Claims (9)

  1. 基板と、前記基板の上に配置する微小磁界を検出する複数個のマイクロコイル素子と、前記マイクロコイル素子からの出力信号を処理する電子回路と、外部接続用電極端子とから構成される第1軸方向磁界の第1軸方向磁界勾配を計測する縦方向グラジオセンサ素子であって、
    前記基板は、第1軸方向に延びる平行な2本のマイクロ凸形状ガイドを備え、
    前記マイクロコイル素子は、マイクロコイル素子基板の上に、導電性を有する磁界検出用磁性ワイヤとそれに巻回したマイクロコイルとワイヤ通電用電極2個とコイル電圧検出用電極2個とからなり、かつ前記磁性ワイヤの長手方向と平行に延びる2本のマイクロ凹形状ガイドを備え、
    前記基板上の平行な2本の前記マイクロ凸形状ガイドと複数個の前記マイクロコイル素子の平行な2本の前記マイクロ凹形状ガイドとを嵌合することにより複数個の前記マイクロコイル素子内の前記磁性ワイヤの間における第1軸からの横ずれを±1μm以下、角度ずれを±0.01度以下とする平行度を備えてなり、
    複数個の前記マイクロコイル素子による第1軸方向磁界の第1軸方向磁界勾配を計測することを特徴とする縦方向グラジオセンサ素子。
  2. 請求項1に記載されている縦軸方向グラジオセンサ素子において、
    前記マイクロコイル素子は、前記磁性ワイヤは10G以下の異方性磁界を有し、円周方向スピン配列を有してなり、前記磁性ワイヤに通電するパルス電流の周波数は0.5GHz〜4.0GHzで、その電流強度はワイヤ表面に異方性磁界の1.5倍以上の円周方向磁界を発生させるのに必要な電流強度であることを特徴とする縦方向グラジオセンサ素子。
  3. 請求項1または請求項2に記載されている縦方向グラジオセンサ素子において、
    前記基板は、前記マイクロコイル素子の第1軸方向の位置決め用ストッパーを複数個備え、
    前記ストッパーは、第2軸方向の延びるマイクロ直方体形状をしており、
    複数個の前記マイクロコイル素子の第1軸方向における被磁界検出体(生体)表面側からの距離を±1μm以下に調整することを特徴とする縦方向グラジオセンサ素子。
  4. 基板と、前記基板の上に配置する微小磁界を検出する複数個のマイクロコイル素子と、前記マイクロコイル素子からの出力信号を処理する電子回路と、外部接続用電極端子とから構成される第2軸方向磁界の第1軸方向磁界勾配を計測する横方向グラジオセンサ素子であって、
    前記基板は、第1軸方向に延びる平行な2本のマイクロ凸形状ガイドを備え、
    前記マイクロコイル素子は、マイクロコイル素子基板の上に、導電性を有する磁界検出用磁性ワイヤとそれに巻回したマイクロコイルとワイヤ通電用電極2個とコイル電圧検出用電極2個とからなり、かつ前記磁性ワイヤの長手方向と直交する方向に延びる平行な2本のマイクロ凹形状ガイドを備え、
    前記基板上の平行な2本の前記マイクロ凸形状ガイドと複数個の前記マイクロコイル素子の平行な2本の前記マイクロ凹形状ガイドとを嵌合することにより複数個の前記マイクロコイル素子内の前記磁性ワイヤの間における第2軸からの横ずれを±1μm以下、角度ずれを±0.01度以下とする平行度を備えてなり、
    複数個の前記マイクロコイル素子による第2軸方向磁界の第1軸方向磁界勾配を計測することを特徴とする横方向グラジオセンサ素子。
  5. 請求項1に記載されている横方向グラジオセンサ素子において、
    前記マイクロコイル素子は、前記磁性ワイヤは10G以下の異方性磁界を有し、円周方向スピン配列を有してなり、前記磁性ワイヤに通電するパルス電流の周波数は0.5GHz〜4.0GHzで、その電流強度はワイヤ表面に異方性磁界の1.5倍以上の円周方向磁界を発生させるのに必要な電流強度であることを特徴とする横方向グラジオセンサ素子。
  6. 請求項4または請求項5に記載されている横方向グラジオセンサ素子において、
    前記基板は、前記マイクロコイル素子の第1軸方向の位置決め用ストッパーを複数個備え、
    前記ストッパーは、第2軸方向に延びるマイクロ直方体形状をしており、
    複数個の前記マイクロコイル素子の第1軸方向における被磁界検出体(生体)表面側からの距離を±1μm以下に調整することを特徴とする横方向グラジオセンサ素子。
  7. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載されている縦方向グラジオセンサ素子を1個と、請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載されている横方向グラジオセンサ素子を2個とからなる3個を組み合わせる3軸のグラジオセンサ素子であって、
    前記3軸のグラジオセンサ素子は、直方体基板の長手方向における第1面には前記縦方向グラジオセンサ素子を備えるとともに前記第1面と直交する第2面および第3面にはそれぞれ前記横方向グラジオセンサ素子を備えてなり、
    前記第1面の前記縦方向グラジオセンサ素子は第1軸方向磁界における第1軸方向磁界勾配を計測し、
    前記第2面および前記第3面の前記横方向グラジオセンサ素子はそれぞれ第2軸方向磁界または第3軸方向磁界における第1軸方向磁界勾配を計測することにより、
    第1軸方向磁界、第2軸方向磁界および第3軸方向磁界における第1軸方向磁界勾配を計測し得ることを特徴とする3軸のグラジオセンサ素子。
  8. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載されている縦方向グラジオセンサ素子を1個と、請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載されている横方向グラジオセンサ素子を2個とからなる3個を組み合わせる3軸のグラジオセンサ素子であって、
    前記3軸のグラジオセンサ素子は、直方体基板の長手方向における第1面には前記縦方向グラジオセンサ素子を1個と前記横方向グラジオセンサ素子を1個とを備えるとともに前記第1面と直交する第2面には横方向グラジオセンサ素子を備えてなり、
    前記第1面の前記縦方向グラジオセンサ素子は前記第1軸方向磁界における前記第1軸方向磁界勾配を計測し、前記第1面の前記横方向グラジオセンサ素子は第2軸方向磁界または第3軸方向磁界における第1軸方向磁界勾配を計測し、
    前記第2面の前記横方向グラジオセンサ素子は第3軸方向磁界または第2軸方向磁界における第1軸方向磁界勾配を計測することにより、
    第1軸方向磁界、第2軸方向磁界および第3軸方向磁界における第1軸方向磁界勾配を計測し得ることを特徴とする3軸のグラジオセンサ素子。

  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載されているグラジオセンサ素子と、電子回路およひ外部のCPUとから構成されていることを特徴とするグラジオセンサ。




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