JP6506466B1 - 超高感度マイクロ磁気センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】GSRセンサは、超高感度マイクロ磁気センサとして、ウェアラブルコンピュータ、医療用機器などに応用が期待されているが、磁気感度、直線性、測定範囲、ヒステリシス特性およびノイズ特性などの特性の一層の改善が求められていた。【解決手段】超高速電子スイッチの開閉時間を0.2n秒以下にして、コイル電圧の最大電圧を瞬時に検波して、かつ磁性ワイヤに内部応力を付与して、90度磁壁の位置を表面から内部に押し込むことによって、最表面の電子スピンの回転の影響のみを安定的に検出することを可能にして、出力の厳密な正弦関数特性を得ると同時に、直線性、測定範囲、ヒステリシス特性およびノイズ特性などを改善する。【選択図】図5

Description

本発明は、GHz周波数のパルス電流によるスピンの高速回転効果(英語表記は、GHz Spin Rotation effectである。略称は、GSR効果とする。)を基礎にした超高感度マイクロ磁気センサ(以下、GSRセンサという。)に関するものである。
代表的な高感度マイクロ磁気センサとして、磁性ワイヤを感磁体としてパルス電流励磁した縦型FGセンサ(特許文献1)アモルファス磁性ワイヤタイプのFGセンサ(特許文献2)、コイル式MIセンサ(特許文献3)、メッキコイル式MIセンサ(特許文献2)、およびGSRセンサ(特許文献6)などが開発されている。自動車、電子コンパスや医療用途などで広く応用されているが、IOT時代を迎えて、一層の性能改善が求められている。
本分野の開発を経過的に説明する。
1952年に発明された縦型FGセンサ(特許文献1)は、磁性ワイヤに30KHzの交流電流(表皮深さ180μm)を通電し円周方向に交番的に飽和磁化して、巻きつけたコイルの電圧変化の波高値から外部磁界Hを求めるタイプで、横型FGに比べて小型化・構造簡素化を実現した。
1988年に発明されたパルス駆動の縦型FGセンサ(特許文献2)は、アモルファス磁性ワイヤと500kHzの周波数のパルスを採用して、磁性ワイヤを長さ50mm、径125μmと小型化とともにコイル巻数を200回として1000mV/Gの高感度化を実現したが、市場が求める長さ1mm以下のマイクロサイズの実現には至っていない。
1999年に発明されたコイル検出型のMIセンサ(特許文献3)は、MI現象をコイルで検知する方式で、反対称性で直線的な出力特性を実現した。構造的には、パルス駆動の縦型FGセンサと同じである。パルス通電時に円周方向磁界によって90度磁壁がコア部に浸透し、軸方向磁化が円周方向に回転し、軸方向の磁化の変化が起きる。この変化をコイルで検出する。90度磁壁の浸透深さは、通電電流の強さ、周波数および磁性ワイヤの透磁率などによって決まり、1.3μmから4μm程度である。FGセンサは素材全体の磁化の回転を利用するため、感磁体である磁性ワイヤの体積に比例するが、MIセンサの場合は100MHzの高周波を利用するため、表皮深さが非常に浅く、出力は直径に比例する。磁性ワイヤの直径は30μm、コイル巻き数は40回、コイル内径は3mmとして、長さをFGセンサの50mmから3mmへと大幅に小型化すると同時に300mV/Gの高感度化を実現した。しかし、負帰還回路を使用して感度増幅を図っていたので消費電流が20mAと大きく問題であった。
続いて、2005年には、メッキプロセスで製造したMI素子を使い、磁性ワイヤを直径30μmで、長さを2.5mmと縮小し、コイル巻き数130回でしかもコイル内径を66μmと小型化し、かつ優れた磁気感度76mV/Gを有するコイル検出型のMIセンサ(特許文献4)が開発された。さらに、小型化と同時にパルス波形を台形波に変更し、パルス磁界アニーリング処理を施してヒステリシスの影響を取り除き、負帰還回路を省略して消費電流を1mA以下に低減を図ったものである。
2008年、上記MIセンサの磁性ワイヤの直径を12μmで、長さを0.6mmと縮小し、コイル巻き数16回でしかもコイル内径を40μmと小型化し、かつ優れた磁気感度4mV/Gと改良がされ、それを使って電子コンパス(商品名AMI306)などに応用商品化されている。
2009年には、本発明者は、上記商品AMI306をベースに周波数0.2GHzから0.5GHzへとあげて2倍程度の出力向上を図った(特許文献5)が、パルス周波数を0.5GHz以上に増加すると出力は逆に減少した。しかも回路の周波数帯域によるコイル電圧降下や高周波化に伴うノイズの増加など技術課題が噴出して商品化には至らなかった。
2015年、本発明者は、高周波化に伴う技術課題の解消を目指す研究過程で、GHzパルス電流とマイクロ素子を活用したGSR効果を発見し、それを基礎にしたGSRセンサ(特許文献6)を発明した。GSR効果は、アモルファス磁性ワイヤの特殊な磁区構造、すなわち円周方向にスピン配列した表面磁区と軸方向にスピン配列した内部磁区、そしてその境界面に90度磁壁の存在を基礎にしたもので、その磁性ワイヤにGHzパルス電流を通電すると、パルス電流は最表面層にのみ流れてそこに大きな円周方向の磁界を作る。その磁界の力で表面磁区内にある電子スピンが一斉に高速で回転する。その回転に伴う磁化の変化を磁性ワイヤに巻き付けた検出コイルで検知する。検出コイル電圧と磁界Hとは正弦波関数関係にあることを特徴としている。この数学的関係式は、高速のスピン回転現象のみを検知する場合に成立するものと考えられる。数学的関係を利用すると測定レンジ全体にわたって優れた直線性が得ることができた。
GSRセンサの実施例の一つは、磁性ワイヤは10G以下の異方性磁界を持ち、直径は10μm以下である。その素子の長さは0.2mm、コイルピッチは5μm、コイル内径は15μmである。パルス電流の周波数は0.5GHz〜4.0GHzで、コイルのパルス電圧の波高値を電子スイッチとサンプルホールド回路で検知する。性能的には、MIセンサに比べて、大幅に感度がアップし、測定レンジが拡大し、しかも素子サイズの小型化が実現した。
以上、高感度マイクロ磁気センサの高感度化と小型化は、磁性ワイヤの改善、周波数の増加、素子の超小型化によって実現してきた。
感度S/N比、サイズ(長さL、直径D)、測定範囲Wの三要因の間のトレードオフの関係に着目して、性能指数F=S/N比・W/L・Dによる比較を試みた。感度は微小磁界の検出限界S/N比で評価した。ここで、Sは単位G当たりコイル電圧、Nはコイル電圧のσノイズとした。
a)FGセンサは、S/N比=100、W=2G、L=50mm、D=2mmでF=2、
b)MIセンサは、S/N比=100、W=2G、L=5mm、D=0.03mmでF=1300、
c)コイル式MIセンサは、S/N比=50,W=12G、L=0.6mm,D=0.01mmでF=10万と増加する。
d)GSRセンサは、S/N比=160、W=100G、L=0.16mm、D=0.01mmでF=1000万となって、コイル式MIセンサの100倍程度優れている。
現在、画期的なGSR効果を基礎にした高感度磁気センサの商品化が待ち望まれている。
以上、高感度マイクロ磁気センサの高性能化は、磁性ワイヤの改善、周波数の増加、素子の超小型化、電子回路の改善によって実現してきた。以下に技術進歩の概要を説明する。
FGセンサからMIセンサの技術進歩は、技術論的には周波数が30KHzから100MHzと増加したことによるものであるが、本質的には表面磁区とコア磁区の間に存在する90度磁壁の高周波振動というMI現象の発見によるものであった。コイル方式のMIセンサの技術進歩については、毛利教授の著作「新しい磁気センサとその応用」(トリケップス社、毛利佳年雄著、2012年)に詳しく紹介されている。
MIセンサからGSRセンサの技術進歩は、技術論的には周波数が100MHzから2GHzと増加したことによるものであるが、本質的には表面磁区とコア磁区の間に存在する90度磁壁の高周波振動というMI効果と表面磁区内の電子スピンの高速回転というGSR効果との違いによるものであった。MI効果は、周波数を1MHzから100MHzで発現し、表面磁区とコア磁区の境界に存在する90度磁壁の移動に起因し、ワイヤ内部磁化の回転を外周コイルで検知するものである。GSR効果は0.5GHzから4GHzで生じて、表面磁区のスピン回転に起因し、最表面スピンの傾斜角度θの変化を外周コイルで検知するものである。
FGセンサとMIセンサの測定原理は、コイル発生電圧Vはワイヤの磁束密度Bの変化量ΔBの時間微分ΔB/Δtで与えられるので、積分回路でΔB/Δtを積分すると磁束密度Bが求まる。磁束密度Bと外部磁界HとはB=μHの比例関係にあるので、結局コイル電圧から外部磁界Hを求めることができる。具体的回路としては、コイル電圧とコイル電流は比例しているので、コイル電流をコンデンサに蓄積することによってコイル電圧を積分することになり、コンデンサ電圧が外部磁界に対応するようになる。つまりコイル電圧の積分値は、ダイオードあるいは電子スイッチとコンデンサからなるピークホールド回路で求めることができる。
ピークホールド回路は、コイル電流の通電開始からコイル電圧が最大値となるまで、あるいは、コイル電流の遮断時からコイル電圧が最大値となるまで電子スイッチを開閉することによって、時間を10n秒から25n秒程度に制御して、コンデンサにコイル電流を蓄え、その時のコンデンサ電圧をホールドする。MIセンサの回路を使用した場合、コイル巻き数を増加すると、あるいはコイルを微細化して小型化するとコイル抵抗が増加して、コイル電流によるIRドロップ電圧降下が生じる。そのためコイルの微細化およびコイル巻き数Ncの増加による効果は制約される。
GSRセンサの測定原理は、コイル発生電圧の最大値と磁界とが式(1)の数学的関係にあることに着目し、瞬間電圧であるコイル電圧最大値Vmを直接測定し、その測定値Vmから外部磁界Hを求めるのである。GSRセンサは、コイル出力電圧を直接検知する必要があるので、コイル電流を極力ゼロに近づける。そのためコイルとサンプルホールド回路の間にバッファー回路(特許文献7)を介して、コイル電流をゼロに近づけてコイル電圧のIRドロップによる電圧降下を抑制し、その上でGHzの速さで、つまり1n秒程度の開閉時間で電子スイッチを制御してコイル発生電圧の最大値を瞬時に検知している。コイル巻き数およびコイル微細化による抵抗増加の問題の影響をほとんど受けず、コイルによる検出力を増加させることができている。
上記のFGセンサとコイル式MIセンサは、コイルで大きな磁化の回転を検出するが、磁壁の移動を伴う現象であるため、コイル電圧は、大きな出力電圧を示すが、ヒステリシスや非直線性、および磁壁の移動に伴うバルクハウゼンノイズなどの欠点を必然的に伴うことになる。
一方、GSRセンサは、コイルで電子スピンの高速回転による、小さいが高速に変化する磁化を検出するので、大きな出力電圧を示すと同時に、ヒステリシスは生じず、良好な直線性、および低ノイズと上記欠点を伴はないことが期待される。
米国特許第2,856,581号明細書 特許第2617498号 特許第3645116号 特許第3801194号 特許第4655247号 特許第5839527号 特許第5678358号
本発明者らは、GSRセンサを発明し、その原理、構成、制御設計因子およびその特性を特許文献6において詳細に開示している。この中で、新原理センサであるGSRセンサの電子回路として、パルス対応型のバッファー回路を採用した。
これは、コイル側のインピーダンスを大きくしてコイルの流れる電流を抑制し、サンプルホールド側のインピーダンスを相対的に小さくし、コイル側のIRドロップ降下を小さくした上で、n秒(ナノ秒)の瞬間的なコイル電圧を電子スイッチで同期検波して、コイル電圧の最大値をサンプルホールド電圧として取り出す回路である。
しかしながら、バッファー回路は周波数が高い場合、バッファー回路の出力電圧と消費電力の増加とのトレードオフ関係が顕著に悪化することが分かった。さらに理論的に期待される磁気ノイズはゼロに近いはずであるが、実際には100μV程度もありバッファー回路を使ったサンプルホールド回路に問題がありそうであった。
検波後のコイル電圧は正弦関数特性を示しておりコイルはスピン回転のみを検出していると考えられるが、ノイズについては磁壁の移動の影響やコイルの誘導電圧や電子回路設計上の問題の影響を受けているように見える。
特許文献6に開示されたGSRセンサにおいて、検出コイル電圧と磁界との間の正弦関数的関係、直線性、ノイズおよびヒステリシス等の磁気特性は、磁性ワイヤの内部応力に依存して、適切なワイヤ張力を付与しなければ、正弦関数にひずみが生じて、直線性からのずれが生じたり、ヒステリシスが発生したり、ノイズが増加したりする場合があることが分かった。
また、GSRセンサの場合、素子面上の配線デザインとGHzパルスが干渉して、従来の素子デザインでは、ある外部磁界強度で著しくノイズが増大する場合があることが分かった。
GSR効果は、磁壁の移動を抑制し電子スピン回転のみを検知するものであるが、外部磁界の強度、磁性ワイヤの内部応力、配線デザインとGHzパルスの干渉など素子の出力特性への影響および電子回路、検波方法など多くの設計因子が複雑に交錯しているようである。
この複雑な交錯関係を把握して、その上で、GSRセンサの優れた特性を安定して得ることができるようにすることが本発明の課題である。
発明者らは、磁気ノイズが高い原因について、磁性ワイヤに流すパルス電流波形とコイル電圧波形との関係に注目した。パルス電流波形は立上りまたは立下りの初期には換算周波数はゼロからMHz以下と小さく、急速に変化する時はGHzと増加し、パルスの変化終了時に近づくとMHzからゼロへと変化する。この変化に対応して磁性ワイヤ内部では、90度磁壁の移動が生じ、続いて電子スピンの回転のみとなり、最後に90度磁壁の移動と停止となっていく。磁壁の移動が発生するタイミングでは、バルクハウゼンノイズのために大きなノイズが生じると考えられる。またヒステリシスや正弦関数関係のひずみが生じると考えられる。
急速に変化するタイミングでは電子スピンの回転のみのタイミングで、GSR効果が観察されるが、時間的には0.2n秒以下の一瞬であり、コイル電圧波形のピーク値を取る一瞬の時間であると考えられる。
パルス対応型のバッファー回路は、この一瞬を検知するために考案した回路である。コイル側に流れる電流を抑制することでIRドロップによる電圧降下を防ぐことに成功しているが、電子スイッチはパルス入力時期にONし、コイル電圧波形のピーク値に到達する過程でOFFして、つまり検波時間は0.5n秒から1n秒程度として、ピーク電圧をホールドするものであるが、この過程で生じる電流をコンデンサに蓄積していく。磁壁の移動による大きなノイズを含んだ電流を蓄積していくのでホールド電圧のノイズが大きくなるという欠点を持っていることが分かった。
そこで、超高速電子スイッチを使用して、開閉時間を0.2n秒以下とし、コイル電圧をサンプルホールドするコンデンサは10pF〜100pFの容量を1pF以下と著しく小さくし、0.2n秒以下一瞬でサンプルホールドすることを可能にした。小さな容量のコンデンサに蓄積した電圧値はばらつきが大きいので、10pF以下と比較的大きな容量を持つコンデンサを並列に結合して、そこにコイル電圧を蓄積保存し平均化することで安定化を図ることができることを思いついた。
さらにこの方式は、バッファー回路を使用することなくコイル側の抵抗Rはそのままで、インピーダンスを大きくしコイル電流を小さくして、IRドロップを抑制できるので、バッファー回路の省略が可能であった。
超高速電子スイッチ方式は、コイル電圧波形のピーク値(最大値をいう。)を一瞬の時間で検波することで、磁壁移動に起因する時期ノイズを抑制し、かつIRドロップによる電圧降下をも抑制できる検波方式であることを見出した。考案した電子回路を図1および図2に示す。
参考までに、特許文献3から特許文献5に開示されているコイル式MIセンサの電子スイッチと比較すると、それらの電子スイッチの開閉時間は、順に100n秒、2n秒、1n秒で、これはコイル電圧発生開始からは波高値(最大値に相当する。)に至るまでの時間に相当する。またサンプルホールド回路に使用されているコンデンサの容量も50pFと大きい。そのため、瞬時の値をとるのではなく、急激に増加するコイル電圧をある時間平均化して検知していた。磁壁移動に伴う磁気ノイズを拾っていたためノイズが大きいという問題点があった。なおIRドロップについては素子のコイル抵抗Rが1Ω程度で小さく問題とならなかった、この問題はGSRセンサがマイクロコイルを採用し、そのためコイル抵抗が100Ωと著しく大きくなったことに伴う新たな問題点であった。
本発明者らは、超高速電子スイッチ方式を採用した電子回路をもつASIC回路を試作し、それを使ってGSRセンサの磁気特性に及ぼす磁性ワイヤの磁気特性、磁性ワイヤの大きさ、コイル巻き数、素子配線構造、検波タイミングなどの影響を詳細に調査した。その結果、超高速電子スイッチ方式を採用した回路において、図3〜10に示すGSRセンサの特性を確認した。
図3は、コイルの出力電圧と外部磁界との間に正弦関数関係式(1)が存在することを示している。コイル出力電圧Vsと外部磁界Hとの関係には、式(1)なる実験式が存在することを再度確認した。その上で、逆変換した式(2)を使って、センサの直線性および測定レンジを評価した。
Vs=Vo(f、P、Td、Nc、μ、D)・sin(πH/2Hm) (1)
H=2Hm/π・arcsin(Vm/Vo) (2)
ここで、Vsはコイル出力電圧、Hは外部磁界、Hmはコイル出力電圧が最大値を取る外部磁界強度である。Voは比例定数で、比例定数の制御因子としては、fはパルス周波数、Pは立下り検波または立上り検波の検波方式、Tdは検波タイミング、Ncはコイルの巻き数、μは磁性ワイヤの透磁率、Dは磁性ワイヤの直径である。
図4は、正弦関数を逆変換し、コイル電圧と外部磁界との間の関係を直線に変換したものである。直線性は0.2%/FSと非常に良好で、正弦関数のひずみが小さいことを示している。
図5は、コイル電圧波形を、検波タイミングを0秒から2.5n秒と変えて測定した時のコイル電圧と出力電圧のノイズである。磁界が0Gの場合と磁界が80Gの場合の測定例を示している。
検波タイミングをピーク電圧(最大値の電圧をいう。)とした場合、ノイズが著しく小さくなり、0Gと80Gとでほぼ同じになる。つまり磁気ノイズはほとんど観察されないことが分かる。電子スイッチの開閉時間を0.1n秒として検波すると、スピン回転のみを検知して、著しくノイズが下がることが分かった。
他方コイル電圧が変化している時間、つまりパルス電流が緩やかに変化している時間帯で検波した場合、磁壁移動に伴う大きなノイズを検知してしまうことが分かった。特許文献3から5のコイル式MIセンサの検波方式は、コイル電圧の立上り開始からピーク値に至るまで検波するため、磁壁の移動に伴うノイズが含まれており、結果としてコンデンサにサンプルホールドした電圧に大きなノイズが含まれてしまっていたと思われる。
特許文献6のGSRセンサのバッファー回路を介した検波方式は、同じくコイル電圧の立上り開始からピーク値に至るまで、磁壁の移動に伴うノイズが含まれ、結果としてコンデンサにサンプルホールドした電圧に相当量のノイズが含まれてしまっていたと思われる。
図6は、コイル電圧に及ぼすパルス電流の周波数の影響を示したものである。コイル電圧は周波数の平方根に比例して増加し、4GHz付近で飽和傾向をしめしていることが分かる。
図7は、コイル電圧に及ぼす立上り検波と立下り検波との影響に比較を示したものである。立上り検波の方が、立下り検波よりも感度が1.5倍程度大きくなることが分かる。
図8は、コイル電圧に及ぼすコイル巻き数の影響に比較を示したものである。コイル電圧はコイル巻き数に比例して増加することが分かる。
図9は、コイル電圧に及ぼす磁性ワイヤの透磁率の影響を示したものである。コイル電圧は透磁率に比例して増加することが分かる。
図10は、コイル電圧測定におけるヒステリシスの観察結果を示したものである。ヒステリシスは観察されなかった。
以上、超高速電子スイッチ方式を採用した信号処理回路は、バッファー回路方式(特許文献6)と比較して、磁気ノイズを100μV程度から30μV以下に減少できて、しかも同等の感度、正弦関数特性、直線性、測定レンジ、ヒステリシスなどGSR特性を得ることができることを確認した。
特許文献6に示された素子の配線構造(図11)の場合、図12に示すように、ノイズがある磁界(図中のA部)で著しく大きくなる現象が見つかった。これまでは磁界0Gの時のノイズを測定するのが一般的であったためこの現象を見つけることができなかった。配線ループが作るコイルとマイクロコイル素子とが、ある特定の磁界でGHzパルスの下で共鳴し合うと考え、配線ループを持たない単純な素子の配線構造(図13)を採用したところ、図12に示すようにノイズが著しく低下すると同時に特定の磁界での共鳴現象も消失した。本発明では、この単純な配線構造、つまりコイル端子とコイル電極および回路側の入力電極との間の配線を極力直線化して最短で連結するような配線構造を採用することにした。
磁性ワイヤの内部応力が小さいと、正弦関数関係にひずみが生じることが分かった。そこで本発明センサにおいて、磁性ワイヤに適切な張力、20kg/mm〜100kg/mmの引張張力を付与することにより磁性ワイヤにはおよそ10kg/mm〜100kg/mmの内部応力が残存するように張力処理後の磁性ワイヤの固定の仕方を工夫した。この内部応力付与されることによってひずみのない正弦関数関係と優れた直線性を安定的に得ることができることを発見した。図14に、引張張力10kg/mmと76kg/mmを付与した時の出力特性を示す。引張張力10kg/mmの場合は正弦関数にひずみが生じるが、76kg/mmと大きな引張張力を付与すると、ひずみの少ない正弦関数関係を得ることができることが分かった。
さらに、図15に、引張張力が10kg/mmの時にヒステリシスは発生することを示す。図10に示すように、引張張力76kg/mmを付加するとヒステリシスが無くなることとが分かる。また、図16に引張張力10kg/mmと76kg/mmを付与した時のノイズ特性を示す。引張張力を10kg/mm〜76kg/mmと増加するとノイズが低下することが分かる。
を示したものである。
本発明は、特許文献6に記載されたGSRセンサのいくつかの問題点、検波タイミングとサンプルホールド回路、素子配線の問題、およびワイヤの内部応力に関する問題点に対して、バッファー回路に変わる超高速電子スイッチ方式の回路を考案して磁気ノイズを低減し、素子配線に伴う特定磁界での共振問題を新しい配線構造で解消し、さらに磁性ワイヤの内部応力を適切化して安定してGSR効果の検出を可能にした。このことによって、特許文献6に記載されたGSRセンサの優れた特性を維持したままで、正弦関数出力特性を安定して確保し、磁気ノイズを低減し、ヒステリシスを抑制することに成功し、GSRセンサの総合的な性能を高めたものである。
超高速電子スイッチ方式の回路を考案し、新しい素子配線構造および適切な張力を磁性ワイヤに付与することで、GSR効果が安定し、優れた感度と正弦関数特性、直線性、ヒステリシス特性、低ノイズ特性などの良質な磁気特性を同時に実現できて、GSRセンサの磁気性能の大幅改善に成功した。本発明は、超高感度マイクロ磁気センサの特性を改善することで、自動車、医療分野における制御システムの改善に寄与する産業上極めて有用なものである。
並列する2つのコンデンサからなる信号処理回路を示す図である。 並列する2つのコンデンサとバッファー回路からなる信号処理回路を示す図である。 コイル出力に及ぼす磁界依存性を示す図である。 コイル出力の磁界依存性の逆変換をした結果を示す図である。 コイル出力の感度とノイズの検波タイミング依存性を示す図である。 コイル出力に及ぼす周波数存性を示す図である。 コイル出力に対する検波方式による差を示す図である。 コイル出力に及ぼすコイル巻き数の影響を示す図である。 コイル出力に及ぼすワイヤの有効透磁率の影響を示す図である。 コイル出力のヒステリシス特性に及ぼす張力の影響を示す図である 特許文献6の図9のGSR素子の配線構造を示す図である コイル出力のノイズに及ぼす配線構造の影響を示す図である。 GSR素子の配線構造を示す図である。 コイル出力の磁界依存性に及ぼす張力の影響を示す図である。 コイル出力のヒステリシス特性に及ぼす張力の影響を示す図である コイル出力のノイズに及ぼす張力の影響を示す図である。
<第1実施形態>
第1実施形態の超高感度マイクロ磁気センサは、
基板上に導電性を有する磁界検出用磁性ワイヤとそれに巻回したコイルと磁性ワイヤ通電用の電極2個とコイル電圧検出用の電極2個を設置した磁界検出素子および前記磁性ワイヤにパルス電流を流す手段とパルス電流を流した時に生じるコイル電圧を検知する信号処理回路と前記コイル電圧を外部磁界Hに変換する手段とからなる超高感度マイクロ磁気センサにおいて、
前記磁性ワイヤは、CoFe系合金組成の負磁歪特性を持つアモルファス構造を有する材料で、かつ内部応力を付与することによる円周方向スピン配列を持つ表面磁区と軸方向にスピン配列を持つ中央部コア磁区の2相の磁区構造を有し、
前記パルス電流は、その周波数は0.5GHz〜4.0GHzで、
前記コイルは、コイルピッチ10μm以下でコイル内径を25μm以下とし、
前記信号処理回路は、検波タイミング調整回路と電子スイッチとコンデンサとからなるサンンプルホールド回路を含み、
前記検波タイミングは、コイル電圧波形が最大値Vmを示すタイミングとし、
前記サンプルホールド回路は、1MHzから100MHzの周期の前記パルス電流を通電し、入力パルス毎に前記検波タイミングで前記電子スイッチを使って0.2n秒以下の開閉時間で検波を行い、検波したコイル電圧の最大値Vmを1pF以下の容量の第1コンデンサにサンプルホールドし、続いて10pF以下の容量の第2コンデンサに入力して平均化したコイル電圧の最大値Vmをサンプルホールドしてコイル電圧の最大値Vmを求め、
前記コイル電圧の最大値Vmから関係式(2)を使って外部磁界Hを求めることからなる。
H=2Hm/π・arcsin(Vm/Vo) (2)
ここで、Voは比例定数、Hmはコイル出力電圧が最大値を取る時の外部磁界強度である。
<磁性ワイヤ>
磁性ワイヤは、CoFe系合金組成の負磁歪特性を持つアモルファス構造を有する材料で、かつ内部応力を付与することによる円周方向スピン配列を持つ表面磁区と軸方向にスピン配列を持つ中央部コア磁区の2相の磁区構造を有している。
表面磁区の円周方向スピン配列が0.5〜4GHzのパルス電流により高速のスピン回転を生じ、外部磁界に応じた傾斜角度θを変化し、その変化を外周コイルで検知する。
磁性ワイヤの直径は、磁性ワイヤの直径Dに比例してコイル出力が増加するが、大きすぎると表面の円周方向スピン磁区が形成できなくなるので20μm以下にすべきである。さらにピッチが小さい微細コイルの製造が困難となるので、好ましくは3μm〜12μmとすべきである。磁性ワイヤの表面は、2μm以下の厚みの絶縁被膜がされていることが好ましい。
磁性ワイヤの磁気特性は、20G以下の小さな磁気異方性と比透磁率は1000から1万程度の高透磁率磁性ワイヤである。
磁性ワイヤの長さLが長いほど、図9に示すように有効透磁率を大きくなって、コイル出力を増加する。しかし測定範囲±Hmが小さくなり、有効透磁率と測定範囲とがトレードオフ関係にある制御因子である。
このトレードオフ関係の問題は、コイルピッチの微細化して単位長さ当たりのコイル数を増やすことによって解決できる。優れた透磁率特性のワイヤを使用した上で、磁性ワイヤの長さを短くし反磁界を強めて測定範囲を拡大し、他方感度低下の問題についてはコイル巻き数を増やして感度の増加を図ることによって、高感度と広い測定範囲および素子のマイクロサイズ化の3つの要求のすべてを満足することができる。
そこで、長さは0.1mm〜1mmとして、有効透磁率は50〜1000とすることが好ましい。
磁性ワイヤには、およそ10kg/mm〜100kg/mmの内部応力が付与されている。この内部応力を付与することによって、円周方向スピン配列を持つ表面磁区と軸方向にスピン配列を持つ中央部コア磁区の2相の磁区構造を有する。
磁性ワイヤの内部応力を付与する方法としては、常温での引張張力付与による張力処理、500℃程度での引張張力付与による張力熱処理、ガラス被覆による圧縮力付与などがあげられる。いずれにしても、磁性ワイヤの2相の磁区構造とするためには、内部応力は10kg/mm〜100kg/mmの内部応力が付与されていることが必要である。
<パルス電流>
パルス電流の強度は、30mA〜200mAとして磁性ワイヤ表面にHmの1.5倍以上の十分大きな円周磁界Hθを発生させて表面に存在する電子スピンの高速回転を実現する。Hθは、異方性磁界の強さが大きい場合、それに対応して増加する必要があるが過大電流はワイヤを加熱するしセンサの消費電流を増加せしめるので好ましくない。好ましくは70mA〜150mA、Hθは40G〜80G程度とすることである。
パルス発信回路の電圧を2V〜5V、ワイヤの抵抗は、4Ω〜40Ωに調整して、パルス電流の強度を30mA〜200mAに調整することが好ましい。
パルス電流の周波数は、0.5GHz〜4GHzとすることで、電流の表皮深さpを1μm以下として、電流の表皮深さを円周表面磁区の厚みdより、言い換えれば90度磁壁の深さ位置よりも小さくすることが重要である。こうすることで、出力の正弦波特性、ヒステリシスの消滅、およびノイズの低減を安定的に得ることができるようになる。
この条件で、周波数を高めると、コイル電圧は周波数に比例して増加する。一方、表皮深さが周波数の平方根に反比例するので、コイル電圧は図6のように周波数の平方根に比例して増加することになる。しかし高速化に伴って渦電流が増加しスピン回転を抑制するようになるので、ある周波数以上で飽和傾向を示すようになる。さらに、5GHz近くまでパルス周波数を高めると、スピンの歳差運動やスピン共鳴現象が惹起し始めて、各スピンは交換作用力に打ち勝って回転を始めて、コイル出力電圧が低下する。従って4GHz以下が好ましい。
パルスの立上りと立下りの両方で磁界測定は可能である。感度的には図7に示すように立上り感度の方が立下りより大きくなる。両方ともに正弦関数、ヒステリシス特性は良好であるが、しいて言えば、立上り検波の場合、表面近くに存在する90度磁壁の影響が出やすく、ノイズが大きくなりがちである。用途によって使い分けることが求められる。
パルス幅については、立上りパルスを検波する場合は、パルス幅は1n秒程度が好ましい。立下りパルスを検波する場合は、立上り時にコイルに発生する電圧の減衰波形の影響を受けないだけのパルス幅を確保すべきである。減衰波形はコイル巻き数やコイル抵抗の大きさによって左右されるので、パルス幅は5n秒から30n秒程度確保することが好ましい。
<コイル>
コイルは、コイルピッチ10μm以下でコイル内径25μ以下とする。
GSR素子の感度は、周波数が大きくなるほど増加するが、スピン回転が生み出す磁界の変化量自体は小さくなっていくので、磁性ワイヤとコイルとの電磁結合を強める必要がある。微弱で高速な信号をコイルで検知するためには、コイルピッチは10μm以下で、コイル内径は25μm以下が必要である。好ましくは、コイルピッチは3μm以下でコイル内径は15μm以下である。
また、GSR素子の感度は、図8に示すようにコイル巻き数に比例して増加する。コイルピッチを10μm以下として、磁性ワイヤの単位長さ当たりのコイル巻き数を増やすことが好ましい。コイルの巻き数については、10回〜1000回程度として高い感度を確保することが好ましい。コイルの巻き数と抵抗は、巻き数は10回〜1000回、コイル抵抗は100Ω〜2kΩが好ましい。
<信号処理回路>
信号処理回路は、検波タイミング調整回路と電子スイッチとコンデンサとからなるサンンプルホールド回路を含み、検波タイミングはコイル電圧波形が最大値Vmを示すタイミングとし、そのタイミングで電子スイッチを使って0.2n秒以下の開閉時間で検波を行う。
信号処理回路の構成は、図1に示すように、パルス発振器21、GSR素子22、ワイヤ電極221、コイル電極222、検波タイミング調整回路23、サンプルホールド回路24、サンプルホールド回路入力電極25、電子スイッチ26、第1コンデンサであるサンプルホールド用コンデンサ(C1)27および第2コンデンサであるサンプルホールド用コンデンサ(C2)28、増幅器29からなるアナログ回路とAD変換回路およびデジタル信号処理回路からなるデジタル回路からなっている。
パルス発振器21から1.5GHzの換算周波数とパルス幅5n秒、パルス周期1MHzから100MHzをもつパルス電流をGSR素子22に通電し、その時に発生するコイル電圧をサンプルホールド回路24で検知する。電子スイッチ26は、開閉タイミングがパルス検波タイミング調整回路23でパルス電圧の波高値を検波するように調整され、その開閉時間は0.1n秒とする。この瞬間電圧をサンプルホールド回路24で検知する。
なお、電子スイッチの開閉時間は、パルス電流の換算周波数、パルス幅およびパルス周期により変動する。
検波タイミングについては、図5に示すようにコイル電圧は波高値を示すので、波高値で検波することが最大の感度を得ることができるので好ましい。さらに図5に示すように波高値付近で検波するとノイズが著しく減少するので、この意味でも検波タイミングは波高値とすることが好ましいことがわかる。
サンプルホールド回路24は、1MHzから100MHzの周期のパルス電流を通電し、入力パルス毎に検波したコイル電圧を、極力小さな容量の1pF以下の容量の第1コンデンサであるサンプルホールド用コンデンサ(C1)27にサンプルホールドした後、直接に、並列に接続した10pF以下の容量の第2コンデンサであるサンプルホールド用コンデンサ(C2)28にその電圧を蓄積して平均化していく。そのホールド電圧プログラミングアンプで、コイル電圧の検出周期を10μ秒から1000μ秒としてコイル電圧として検出する。これにより大幅にノイズを低減することができる。
その後、AD変換回路で8ビットから16ビットのデジタル信号に変換され、デジタル信号処理回路に転送され、所定の処理が行われて外部磁界Hに変換されて、その値が出力される。またデジタル信号処理回路は、直接の信号データを保存するメモリ部、信号補正プログラムと初期設定値を保存するメモリ部を有している。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態におけるサンプルホールド回路24は、図2に示すように、1MHzから100MHzの周期の前記パルス電流を通電し、入力パルス毎に前記検波タイミングで前記電子スイッチを使って0.2n秒以下の開閉時間で検波を行い、検波したコイル電圧の最大値Vmを1pF以下の容量の第1コンデンサにサンプルホールドし、続いてバッファー回路を介して10pF以下の容量の第2コンデンサに入力して平均化したコイル電圧の最大値Vmをサンプルホールドすることを特徴とする。
図2の電子スイッチ26により、開閉タイミングはパルス検波タイミング調整回路23でパルス電圧の波高値を検波するように調整、その開閉時間は0.1n秒とする。サンプルホールド回路24は、この瞬間電圧を1pF以下のサンプルホールド用コンデンサ(C1)27にホールドした後、バッファー回路30を介して、並列に接続した10pF以下のサンプルホールド用コンデンサ(C2)28にその電圧を蓄積していく、そのホールド電圧プログラミングアンプで、10μ秒毎にコイル電圧として検出する。
バッファー回路30を介することにより、コイル電圧の平均化回数を1/10で、第1実施形態と同じノイズを得ることができる。またコイル電圧の検出周期を1μ秒毎から100μ秒毎になり、10倍の短時間化ができる。
<第3実施形態>
第3実施形態は、上記の実施形態における磁界検出素子の配線構造についてより好ましい配線構造である。
磁界検出素子の配線構造は、磁界検出素子の上に設置されたコイルのコイル端子とコイル電圧検出用電極(以下、コイル電極という。)および信号処理回路の側の入力端子の間を最短線あるいは可能な限り直線的配線で連結する。
図13に示すように、コイル端子17、コイル電極18および信号処理回路側の入力端子(図示せず)の間を最短線で連結する。配線に伴う寄生容量や寄生インダクタンスを小さくすることによって、回路と素子との共振現象を回避することができる。その結果、図13に示すように、GSRセンサのノイズが大幅に低減される。
<第4実施形態>
第4実施形態は、上記の実施形態における磁性ワイヤの内部応力の付与について好ましい実施形態である。
磁性ワイヤには、およそ10kg/mm〜100kg/mmの内部応力が付与されている。この内部応力を付与することによって、円周方向スピン配列を持つ表面磁区と軸方向にスピン配列を持つ中央部コア磁区の2相の磁区構造を有する。
磁性ワイヤの内部応力を付与する方法としては、常温での引張張力付与による張力処理、500℃程度での引張張力付与による張力熱処理、ガラス被覆による圧縮力付与などがあげられる。いずれにしても、磁性ワイヤの2相の磁区構造とするためには、内部応力は10kg/mm〜100kg/mmの内部応力が付与されていることが必要である。
引張張力による方法として、基板の磁性ワイヤ整列方法において、磁性ワイヤ20kg/mm〜100kg/mmの張力でもって引張って付与することが好ましい。
発明者らが特開2015−95129号公報(磁性ワイヤ整列装置および磁性ワイヤ整列方法)にて開示した磁性ワイヤ整列装置の磁性ワイヤの固定方法を改善して、磁性ワイヤはワイヤボビンから50kg/mm〜100kg/mmの高張力で引き出して、磁性ワイヤを4個の固定チャックで固定し、その高張力の状態で磁界検出素子用の基板を下方から上昇させて磁性ワイヤを基板に押し付ける。磁性ワイヤは接着剤で基板溝に仮固定し、磁性ワイヤの両端を固定している固定チャックの外側で磁性ワイヤを切断した後、磁性ワイヤを基板溝の仮止めしてから、磁性ワイヤと基板全面に接着剤を塗布し硬化処理をして基板に固定する。仮止め時に、接着剤を使用し、その接着剤の固着力を調整することで、磁性ワイヤの内部応力を10kg/mm〜100kg/mmに調整することができる。
磁性ワイヤに10kg/mm〜100kg/mmの内部応力を付与することによって、式(2)に示す逆正弦変換したコイル電圧arcsin(Vm/Vo)と磁界Hとの間に優れた直線性を作り出し、かつヒステリシスを消失せしめ、ノイズの低減を図ることができる。
理由としては、円周方向スピン配列を持つ円周表面磁区と軸方向スピン配列を持つ中央コア部磁区および両者の境界面に存在する90度磁壁とからなる2相の磁区構造の磁性ワイヤにおいて、この引張応力によって、軸方向と円周方向にそれぞれの向きに磁気異方性を増大せしめて、表面磁区の厚みを1μm程度に増し、90度磁壁の位置をワイヤ内部に押し込むことができる。
張力熱処理による内部応力を付与する方法としては、磁性ワイヤを20kg/mm〜100kg/mmの張力下で熱処理を行うことにより、内部応力を10kg/mm〜100kg/mm付与することができる。
上記構成のGSRセンサの性能に関しては、磁気信号ノイズは0.1mG〜6mG(サンプリング速度5KHzの場合)、測定範囲は±20G〜±300G、直線性は±0.2%以下、ヒステリシスは1mG以下、サンプリング速度5KHzの場合の消費電流は0.4mA以下と大幅に向上し、素子サイズは、長さ0.1mm〜0.4mm、幅0.1mm〜0.4mm、参考までに集積回路ASICと組み合わせたセンサは、1mm×1mm×0.6mm〜2mm×2mm×1mm程度の小型サイズが実現できる。
[実施例1]
本発明の実施例1は、磁性ワイヤと巻回コイルから構成されるGSR素子(図13)および磁性ワイヤにパルス電流を流す手段とパルス電流を流した時に生じるコイル電圧を検知する信号処理回路(図2)とコイル電圧を外部磁界Hに変換する手段とから構成されている。外部磁界Hとコイル出力電圧は、式(1)のような数学的関係で表される。式(2)に示す直線関係式で磁界Hを得ることができる。
本実施例の特徴は、測定範囲を100Gに拡大したものである。そのために、長さを0.15mm、幅0.2mm、コイルピッチを5μm、コイル巻き数を14回とする。総合的性能は、感度は10mV/G、磁気信号ノイズは6mG(サンプリング速度は5KHzの時)、S/N比167、測定範囲は±100Gにて性能指数Fは1113万となり、直線性は±0.1%、ヒステリシスは0.1mG以下、サンプリング速度5KHzの場合の消費電流は0.1mAと超小型である。自動車、家電、工場、産業用ロボットおよび電力センサなどに適している。
磁性ワイヤは、CoFeSiBアモルファス合金の直径10μm、厚み1μmのガラス被覆の磁性ワイヤである。アモルファス構造で比透磁率は1800の高透磁率磁性ワイヤである。磁区構造は、円周方向スピン配列を持つ円周表面磁区と軸方向スピン配列を持つ中央コア部磁区および両者に境界面に存在する90度磁壁とからなる2相の磁区構造を形成している。表面磁区の厚みは、0.1μm程度と考えられている。
その磁性ワイヤに、引張応力を軸方向に76kg/mm付加して基板上に張り付け、接着剤で固定することで40kg/mm程度の内部応力を付与する。これによって表面磁区の厚みを1μm程度まで厚くできると予想される。
GSR素子1の構造は、図13に示すように、磁性ワイヤ12を1本設置し、磁性ワイヤ12にコイル13を巻き付ける。コイル13については、コイル内径を15μm、コイルピッチを5μmとし、コイル13の巻き数は14回とする。GSR素子1のサイズは、磁性ワイヤの長さ160μm、測定範囲±Hmは80Gに調整する。電気配線は、磁性ワイヤ12の両端に磁性ワイヤ端子14をつけて、それとワイヤ電極15とを連結する。コイル配線は、コイル13の両端にコイル端子17をつけて、コイル電極18と連結する。ここでコイル端子17とコイル電極18はコイル連結部19が最短になるように直線的に連結する。
GSR素子1のコイル13の巻き数と抵抗は、14回で76Ωとし、磁性ワイヤ12の抵抗は、3Ωに調整する。このGSR素子1を、図3に示すサンプルホールド入力電極25に接続して出力電圧を測定する。本素子と集積回路チップとの接続は、磁性ワイヤおよび検出コイルの4つの電極と集積回路チップ側の接続用電極とをワイヤボンディング法で半田接続する。
パルス電流の強度は、150mAとしてワイヤ表面に90Gの十分大きな円周磁界Hθを発生させて、その磁界の力で表面磁区のθ傾斜した電子スピンを円周方向に高速回転をさせる。
パルス周波数は、1.5GHzとして、電流の表皮深さpを0.2μmとして、円周表面磁区の厚みの1μmよりも浅くする。
パルス幅は、5n秒のパルス持続時間を確保して、立上りパルスの影響が立下りパルスに影響を及ぼさないようにする。
信号処理回路の構成を図2に示す。パルス発振器21、GSR素子22、パルス検波タイミング調整回路23、サンプルホールド回路24、増幅器29およびAD変換回路とデジタル信号処理回路からなっている。
パルス発振器から1.5GHzの換算周波数とパルス幅5n秒、パルス周期1MHzをもつパルス電流をGSR素子22に通電し、その時に発生するコイル電圧をサンプルホールド回路24で検知する。電子スイッチ26は、開閉タイミングはパルス検波タイミング調整回路23でパルス電圧の波高値を検波するように調整され、その開閉時間は0.1n秒とした。この瞬間電圧を0.4pFのサンプルホールドコンデンサ27にホールドした後、バッファー回路30を介して、並列に接続した4pFのサンプルホールド用コンデンサ28にその電圧を蓄積していく、そのホールド電圧プログラミングアンプである増幅器29で、10μ秒毎に電圧として検出する。その電圧をAD変換回路で16ビットのデジタル信号に変換され、デジタル信号処理回路に転送する。
式(2)を利用して所定の処理を行い、磁界Hに変換されて、その値が出力される。またデジタル信号処理回路は、直接の信号データを保存するメモリ部、信号補正プログラムと初期設定値を保存するメモリ部を有している。信号補正は感度補正、原点補正、直線性補正、温度補正を行っている。
原点補正については、磁界ゼロの場合のコイル電圧差分ΔVcを同じ検波タイミングで測定し、プログラミング演算回路またはソフトプログラム演算の手段を用いて、測定値VmからΔVcを差し引くことにした。
上記構成のGSRセンサの性能は、サンプリング速度5KHzの場合で、現行のコイル式の改良型MIセンサ商品AMI306と比べて、磁気信号ノイズは7mGから6mGへと改善、測定レンジは±12Gから±80Gへと7倍,直線性は±0.5%から±0.1%へ、感度は3mV/Gから10mV/Gへと3倍、S/N比は47から167と3.5倍、ヒステリシスは2mGから0.1mG以下へ、測定間隔5KHzの場合の消費電流は2mAから0.4mAへと5倍へと性能が大幅に向上している。性能指数Fは、835万である。
また、素子サイズは、長さ0.6mm、幅0.3mmから長さ0.16mm、幅0.2mmへと1/6と小型化、センササイズは、2mm×2mm×1mmから1mm×1mm×0.5mmへと1/8に小型化ができる。総合的視点で見れば、市販のMIセンサの性能指数に比べて3000倍程度の改善が実現している。
[実施例2]
実施例2は、実施例1をベースにして、磁界の検出力とセンササイズのバランスを考慮したタイプで、磁気式位置決めシステムなど応用に適している。使用するGSR素子の構造は図13の素子構造と同じで、磁性ワイヤ12の長さを0.16mmから0.45mmへと長くしたものである。
実施例1と比較すると、磁性ワイヤ12の長さを0.16mmから0.45mmへと長くし、コイル13の巻き数を14回から64回へと4.5倍増加させる。有効透磁率は、150から500へと増加させる。
磁性ワイヤ12の長さが2.5倍も長いのでHmは80Gから20Gと大きく減少する。サンプリング速度5KHzにおけるσノイズを6mGから1mGへと1/6程度低減する。コイル抵抗は360Ω程度、磁性ワイヤの抵抗は8Ωに調整する。
内視鏡やカテーテルなどの先端に取り付けて、位置決め精度±100μmを実現する生体内での磁気式位置決めシステムに応用が期待される。
[実施例3]
実施例3は、実施例1をベースにして、磁界検出力を1nTレベルに高めたもので、生体磁気検出などに応用が可能である。使用したGSR素子の構造は図13の素子構造と同じで、磁性ワイヤ長さを 0.16mmから0.90mmと長くしたものである。
実施例1と比較して、磁性ワイヤ長さを0.16mmから0.90mmへと長くし、コイル巻き数を14回から148回へと10倍増加させた。有効透磁率は、150から1500へと増加させた。素子の長さが5倍も長いのでHmは80Gから10Gと大きく減少する。さらにサンプリング速度を50Hzと100倍遅くして、σノイズを6mGから0.06mGへと1/100低減する。コイル抵抗は810Ω程度、磁性ワイヤの抵抗は13Ωに調整する。
ノイズ密度で考えると、1nT/Hz1/2以下となって、生体磁気を検知できるようになる。
本発明の超高速スピン回転現象を基礎とした超高感度マイクロ磁気センサは、微小磁界検知能力、高速測定、高感度、低消費電流、および良質な磁気信号を提供し、電子コンパス、磁気ジャイロ等の微小な地磁気を測定して、3次元方位計およびリアルタイム三次元方位計への応用、生体磁気を測定した医療用センサ、マイクロサイズ化して生体内部での応用、高速測定能力を活用した磁気マッピング応用、さらに測定範囲を拡大した産業用磁気センサなど、幅広い用途で、その使用が期待される。
1:GSR素子
11:基板、12:磁性ワイヤ、13:コイル、14:ワイヤ端子、15:ワイヤ電極
16:ワイヤ連結部、46:コイル電極、17:コイル端子、18:コイル電極、19:コイル連結部 、48:コイル外径、49:段差
2:電子回路
21:パルス発振器、22:GSR素子、221:ワイヤ電極、222:コイル電極、23:検波タイミング調整回路、24:サンプルホールド回路、25:サンプルホールド回路入力電極、26:電子スイッチ、27:サンプルホールド用コンデンサ(C1)、28:サンプルホールド用コンデンサ(C2)、29:増幅器、30:バッファー回路

Claims (4)

  1. 基板上に導電性を有する磁界検出用磁性ワイヤとそれに巻回したコイルと磁性ワイヤ通電用の電極2個とコイル電圧検出用の電極2個を設置した磁界検出素子および前記磁性ワイヤにパルス電流を流す手段と前記パルス電流を流した時に生じるコイル電圧を検知する信号処理回路と前記コイル電圧を外部磁界Hに変換する手段とからなる超高感度マイクロ磁気センサにおいて、
    前記磁性ワイヤは、CoFe系合金組成の負磁歪特性を持つアモルファス構造を有する材料で、かつ内部応力を付与することによる円周方向スピン配列を持つ表面磁区と軸方向にスピン配列を持つ中央部コア磁区の2相の磁区構造を有し、
    前記パルス電流は、その周波数は0.5GHz〜4.0GHzで、
    前記コイルは、コイルピッチ10μm以下でコイル内径を25μm以下とし、
    前記信号処理回路は、検波タイミング調整回路および電子スイッチとコンデンサとからなるサンプルホールド回路を含み、
    前記検波タイミング調整回路で調整される検波タイミングは、コイル電圧波形が最大値Vmを示すタイミングとし、
    前記サンプルホールド回路は、1MHzから100MHzの周期の前記パルス電流を通電し、入力パルス毎に前記検波タイミングで前記電子スイッチを使って0.2n秒以下の開閉時間で検波を行い、検波したコイル電圧の最大値Vmを1pF以下の容量の第1コンデンサにサンプルホールドし、続いて10pF以下の容量の第2コンデンサに入力して平均化したコイル電圧の最大値Vmをサンプルホールドしてコイル電圧の最大値Vmを求め、
    前記コイル電圧の最大値Vmから関係式(2)を使って外部磁界Hを求めることを特徴とする超高感度マイクロ磁気センサ。
    H=2Hm/π・arcsin(Vm/Vo) (2)
    ここで、Voは比例定数、Hmはコイル出力電圧が最大値を取る時の外部磁界強度である。
  2. 請求項1において、
    前記サンプルホールド回路は、1MHzから100MHzの周期の前記パルス電流を通電し、入力パルス毎に前記検波タイミングで前記電子スイッチを使って0.2n秒以下の開閉時間で検波を行い、検波したコイル電圧の最大値Vmを1pF以下の容量の第1コンデンサにサンプルホールドし、続いてバッファー回路を介して10pF以下の容量の第2コンデンサに入力して平均化したコイル電圧の最大値Vmをサンプルホールドすることを特徴とする超高感度マイクロ磁気センサ。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記磁界検出素子の配線構造は、前記磁界検出素子の上に設置された前記コイルのコイル端子と前記コイル電圧検出用の電極および前記信号処理回路の側の入力端子との間を最短線あるいは可能な限り直線的配線で連結することを特徴とする超高感度マイクロ磁気センサ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、
    前記磁性ワイヤに20kg/mm〜100kg/mmの引張張力を付与することを特徴とする超高感度マイクロ磁気センサ。
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