JP6015116B2 - 錠剤及びその製造方法 - Google Patents
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Description
[1].(A)プロピオン酸系非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、(B)乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びアルミニウムグリシネートから選ばれる1種以上、(C)カルボキシメチルセルロースを含有し、1層又は2層以上の錠剤であって、(C)/(B)で表される含有質量比が0.4〜3であり、(A)、(B)及び(C)成分が同じ層に存在する錠剤(但し、上記(A)〜(C)成分は造粒物として配合されてもよいが、(A)及び(B)成分が同じ造粒物中に含まれるものを除く。)。
[2].(A)成分が、イブプロフェン、ケトプロフェン及びナプロキセンから選ばれる1種以上であることを特徴とする[1]記載の錠剤。
[3].(B)/(A)で表される含有質量比が0.1〜2である[1]又は[2]記載の錠剤。
[4].(A)成分がイブプロフェンであり、(B)成分が乾燥水酸化アルミニウムゲル又はアルミニウムグリシネートであり、(C)成分がカルボキシメチルセルロースであり、(C)/(B)で表される含有質量比が0.6〜3であり、(B)/(A)で表される含有質量比が0.2〜1.5である[1]〜[3]のいずれかに記載の錠剤。
[5].[1]〜[4]のいずれかに記載の錠剤の製造方法であって、(B)及び(C)成分を含有する造粒粒子を調製し、この造粒粒子と、(A)成分とを混合して、得られた混合粉体を打錠する工程を含む製造方法。
[6].[1]〜[4]のいずれかに記載の錠剤の製造方法であって、(A)、(B)及び(C)成分を含有する混合粉体を打錠する工程を含む製造方法。
(A)プロピオン酸系非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
プロピオン酸系非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)とはプロピオン酸基を有するものをいい、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。(A)成分としては特に限定されないが、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、ロキソプロフェン等が挙げられ、イブプロフェン、ケトプロフェン及びナプロキセンが好ましく、イブプロフェンがより好ましい。なお、(A)成分はコーティングしてもよいが、速溶性の点から、水溶性コーティングやpH2以下の酸性で溶解するpH感応コーティングとすることが好ましい。
(B)成分は、アルミニウム配合制酸剤であれば特に限定されないが、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びアルミニウムグリシネート等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、乾燥水酸化アルミニウムゲル、アルミニウムグリシネートが好ましく、乾燥水酸化アルミニウムゲルがより好ましい。
(C)成分としては、カルボキシル基を有する高分子化合物であれば特に限定されないが、カルメロース(カルボキシメチルセルロース)、カルボキシビニルポリマーが好ましく、カルメロースがより好ましい。なお、カルボキシル基を有する高分子化合物であっても、ナトリウムやカルシウム塩を用いた場合は、(B)成分が原因である(A)成分の保存後の溶出性の低下は抑制できない。
(i)(A)、(B)及び(C)成分、ならびに必要に応じて任意成分を含有する混合粉体を、打錠する方法。
(ii)錠剤化(打錠)に先立ち、(B)及び(C)成分を含有する造粒粒子を調製し、この造粒粒子と、(A)成分と、必要に応じて任意成分とを混合して、得られた混合粉体を打錠する方法。
(iii)錠剤化(打錠)に先立ち、(B)成分を含有する造粒粒子、(C)成分を含有する造粒粒子をそれぞれ調製し、これらの乾式造粒粒子と、(A)成分と、必要に応じて任意成分とを混合して、得られた混合粉体を打錠する方法。
日本薬局方に収載される溶出試験パドル法に準じて行った。溶出試験液のpHは1.2、パドル回転数は50rpmとした。評価は3回行った。結果は初期と、50℃・75%RHの条件下で6週間保存した後の溶出率の平均値の結果から、下記評価基で示す。
[溶出性評価基準]
◎:保存後の(A)成分の溶出率(溶出時間10分後)が初期の75%以上
○:保存後の(A)成分の溶出率(溶出時間10分後)が初期の60%以上75%未満
×:保存後の(A)成分の溶出率(溶出時間10分後)が初期の60%未満
(A)、(B)、(C)成分、及びその他成分を選択し、下記表に記載の比率で混合し、打錠して錠剤(単層錠)を調製した。得られた錠剤をPTP包装(VSL:塩化ビニルフィルム)からなるブリスターに入れ、アルミニウム箔でシールした。
下記表に記載の錠剤を上記実施例1と同様の方法で調製した。
(C)成分を含まない比較例1の錠剤は、保存後の(A)成分の溶出性が顕著に減少した。このことから(C)成分は、保存後の(A)成分の溶出性の低下抑制効果が優れているといえる。
(A)成分と(B)成分を造粒し、(A)成分及び(B)成分を含有する造粒粒子(顆粒)を得た。得られた粒子(顆粒)とその他成分を混合し打錠して、下記表に記載の錠剤を調製した。
比較例2の錠剤は、保存後の(A)成分の溶出性が顕著に減少し、(C)成分による保存後の溶出低下抑制効果は見られなかった。
下記表に示す比率で、本願実施例1と同様の方法で錠剤を調製した。本発明の(A)成分以外の活性成分としてアセトアミノフェンを用いたときには、(B)成分による(A)成分の保存後の溶出性の低下が生じず(参考例3)、(C)成分添加による効果は評価できなかった。また、(C)成分のカルメロースの塩であるカルメロースナトリウムやカルメロースカルシウムを用いた場合には(比較例3,4)、(B)成分が原因である(A)成分の保存後の溶出性の低下は抑制できなかった。
下記表に示す比率で、本願実施例1と同様の方法で錠剤を調製した。
(A)成分としてイブプロフェンを選択し、イブプロフェン975g、アセトアミノフェン975g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース375g、ヒドロキシプロピルセルロース75gをボーレコンテナミキサー(20L型:寿工業社製)で混合した。得られた混合粉体をローラーコンパクター(ターボ工業社製)で圧縮造粒し、乾式造粒粒子(顆粒)を得た。一方(B)成分として乾燥水酸化アルミニウムゲル、(C)成分としてカルメロースを選択し、乾燥水酸化アルミニウムゲル350g、カルメロース400gをボーレコンテナミキサーで30分間混合した。その後上記乾式造粒粒子(顆粒)1600g、結晶セルロース150g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース5gを添加し、さらに20分間混合した。その後ステアリン酸マグネシウムを10g添加し、さらに5分間混合した。得られた混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2:菊水製作所製)で打錠し、下記表に示す組成の錠剤を得た。得られた錠剤をPTP包装(VSL:塩化ビニルフィルム)からなるブリスターに入れ、アルミニウム箔でシールした。50℃75%RH・6週間保存後も、(A)成分は優れた溶出性を示した。
(A)成分としてイブプロフェンを選択し、イブプロフェン975g、アセトアミノフェン975g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース375g、ショ糖脂肪酸エステル75g、(C)成分としてカルメロース450gをボーレコンテナミキサー(20L型:寿工業社製)で混合した。得られた混合粉体をローラーコンパクター(ターボ工業社製)で圧縮造粒し、乾式造粒粒子(顆粒)を得た。その後、(B)成分として乾燥水酸化アルミニウムゲルを選択し、上記乾式造粒顆粒1900g、乾燥水酸化アルミニウムゲル350g、無水カフェイン400g、結晶セルロース150g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース5gを添加し、20分間混合した。その後ステアリン酸マグネシウムを10g添加し、さらに5分間混合した。得られた混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2:菊水製作所製)で打錠し、下記表に示す組成の錠剤を得た。得られた錠剤をPTP包装(VSL:塩化ビニルフィルム)からなるブリスターに入れ、アルミニウム箔でシールした。50℃75%RH・6週間保存後も、(A)成分は優れた溶出性を示した。
(A)成分としてイブプロフェンを選択し、イブプロフェン1350g、ブロムヘキシン塩酸塩36g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース675gを流動層造粒機(スパイラーフロー:フロイント産業製)内に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を上記混合粉体に対し75gとなるように噴霧し、流動層造粒を行った。一方(B)成分として乾燥水酸化アルミニウムゲル、(C)成分としてカルメロースを選択し、乾燥水酸化アルミニウムゲル630g、カルメロース630gをボーレコンテナミキサーで30分間混合した。その後上記造粒顆粒1482g、無水カフェイン150g、デキストロメトルファン臭化水素酸塩96g、結晶セルロース2700g、軽質無水ケイ酸81g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース90gを添加し、20分間混合した。その後ステアリン酸マグネシウムを18g添加し、さらに5分間混合した。得られた混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2:菊水製作所製)で打錠し、下記表に示す組成の錠剤を得た。得られた錠剤をPTP包装(VSL:塩化ビニルフィルム)からなるブリスターに入れ、アルミニウム箔でシールした。50℃75%RH・6週間保存後も、(A)成分は優れた溶出性を示した。
Claims (6)
- (A)プロピオン酸系非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、(B)乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びアルミニウムグリシネートから選ばれる1種以上、(C)カルボキシメチルセルロースを含有し、1層又は2層以上の錠剤であって、(C)/(B)で表される含有質量比が0.4〜3であり、(A)、(B)及び(C)成分が同じ層に存在する錠剤(但し、上記(A)〜(C)成分は造粒物として配合されてもよいが、(A)及び(B)成分が同じ造粒物中に含まれるものを除く。)。
- (A)成分が、イブプロフェン、ケトプロフェン及びナプロキセンから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1記載の錠剤。
- (B)/(A)で表される含有質量比が0.1〜2である請求項1又は2記載の錠剤。
- (A)成分がイブプロフェンであり、(B)成分が乾燥水酸化アルミニウムゲル又はアルミニウムグリシネートであり、(C)成分がカルボキシメチルセルロースであり、(C)/(B)で表される含有質量比が0.6〜3であり、(B)/(A)で表される含有質量比が0.2〜1.5である請求項1〜3のいずれか1項記載の錠剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の錠剤の製造方法であって、(B)及び(C)成分を含有する造粒粒子を調製し、この造粒粒子と、(A)成分とを混合して、得られた混合粉体を打錠する工程を含む製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の錠剤の製造方法であって、(A)、(B)及び(C)成分を含有する混合粉体を打錠する工程を含む製造方法。
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