JP6964506B2 - 錠剤及び錠剤の製造方法 - Google Patents

錠剤及び錠剤の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、錠剤及び錠剤の製造方法に関する。
非ステロイド系抗炎症剤の中でもイブプロフェンは、優れた消炎、鎮痛、解熱作用を有することから、鎮痛・解熱剤の有効成分として広く用いられている。解熱鎮痛薬やかぜ薬等の一般用医薬品には、種々の症状に対する幅広い薬理効果を期待して複数の有効成分が配合されており、イブプロフェンにおいても様々な薬剤と組み合せて用いることが検討されている。
例えば、特許文献1には、イブプロフェンとアセトアミノフェンと制酸剤と無水カフェインとを併用する解熱鎮痛剤が提案されている。特許文献1の解熱鎮痛剤では、有効成分の作用持続時間が延長され、相乗的解熱鎮痛作用の向上が図られている。
特開平5−246845号公報
しかしながら、特許文献1のように、イブプロフェンとアセトアミノフェンと制酸剤と無水カフェインとを併用する錠剤は、製造時に錠剤の縁にバリと呼ばれる突起物が生成しやすく、錠剤の外観不良の一因となっている。加えて、錠剤を打錠するロータリー式打錠機の回転盤の天面に、錠剤の原料となる粉体混合物が、打錠機の盤と盤上に設置されている部品等との摩擦により引き延ばされて付着する。この付着物により、盤を回転させる際に装置への負荷が高くなり打錠機が停止する不具合や、盤面から剥がれて製品に混入する不具合が生じる。
そこで、本発明は、生産性を向上し、外観が良好な錠剤及び錠剤の製造方法を目的とする。
鋭意検討を重ねた結果、本発明者等は、高い錠剤硬度が得られ胃障害抑制効果が高い制酸剤として乾燥水酸化アルミニウムゲルを選択し、各成分の配合比率を特定の範囲とした。その結果、錠剤製造時のバリの大きさを抑制し、外観を良好にできることを見出した。加えて、打錠機の回転盤の天面への粉体混合物の付着を抑制でき、打錠機の清掃等により打錠工程を途中で停止する必要がなくなり、錠剤の生産性を向上できることを見出した。
即ち、本発明は、以下の態様を有する。
[1](A)成分:イブプロフェンと、(B)成分:アセトアミノフェンと、(C)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルと、(D)成分:カフェイン及び無水カフェインから選ばれる1種以上と、を含有し、前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.75〜2.0であり、前記(C)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.35〜0.45であり、前記(D)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.10〜0.35である、錠剤。
[2]錠剤の総質量に対する前記(A)成分の含有量が、5〜45.5質量%である、[1]に記載の錠剤。
[3]錠剤の総質量に対する前記(B)成分の含有量が、3.75〜58質量%である、[1]又は[2]に記載の錠剤。
[4]錠剤の総質量に対する前記(C)成分の含有量が、1.75〜19.6質量%である、[1]〜[3]のいずれかに記載の錠剤。
[5]錠剤の総質量に対する前記(D)成分の含有量が、0.5〜14.3質量%である、[1]〜[4]のいずれかに記載の錠剤。
[6]前記(C)成分/前記(B)成分で表される質量比が0.18〜0.6である、[1]〜[5]のいずれかに記載の錠剤。
[7]前記(D)成分/前記(C)成分で表される質量比が0.22〜1.0である、[1]〜[6]のいずれかに記載の錠剤。
[8]賦形剤をさらに含有し、錠剤の総質量に対する前記崩壊剤の含有量が、5〜30質量%である、[1]〜[7]のいずれかに記載の錠剤。
[9]結合剤をさらに含有し、錠剤の総質量に対する前記結合剤の含有量が、0.5〜10質量%である、[1]〜[8]のいずれかに記載の錠剤。
[10][1]〜[9]のいずれかに記載の錠剤の製造方法であって、(A)成分:イブプロフェンと、(B)成分:アセトアミノフェンと、(C)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルと、(D)成分:カフェイン及び無水カフェインから選ばれる1種以上と、を含有し、前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.75〜2.0であり、前記(C)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.35〜0.45であり、前記(D)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.10〜0.35である粉体混合物を、ロータリー式打錠機で打錠する、錠剤の製造方法。
本発明の錠剤及び錠剤の製造方法によれば、錠剤の生産性が向上し、外観を良好にできる。
[錠剤]
本発明の錠剤は、以下に示す(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含有する。
本発明の錠剤は、例えば、臼と杵とを有し、回転盤を備える打錠機を用いて、錠剤の原料となる粉体混合物を打錠することにより製造される。
錠剤の形状としては、特に限定されないが、スミ角平錠、スミ丸平錠、丸みを帯びたR錠又は2段R錠が好ましい。
<(A)成分>
(A)成分は、イブプロフェン((RS)−2−(p−isobutylphenyl)propionic acid)である。イブプロフェンは、非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)に分類される化合物である。
(A)成分の中位径は、0.1〜80μmが好ましく、0.1〜20μmがより好ましい。(A)成分の中位径が上記下限値以上であると、粉体混合物のハンドリングが容易になる。(A)成分の中位径が上記上限値以下であると、薬物の溶出性が良好になりやすい。
なお、本明細書において、「中位径」とは、体積基準で求めた粒度分布の全体積を100%とした累積体積分布曲線において50%となる点の粒子径、すなわち体積基準累積50%径を意味する。
粒子径は、体積平均粒子径を意味し、例えば、レーザー回折・散乱粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製「LS13320型」)で測定できる。
(A)成分の含有量は、錠剤の総質量に対して、5〜45.5質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましく、20〜25質量%がさらに好ましい。(A)成分の含有量が上記下限値以上であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制され、錠剤の大きさを小さくでき、服用性が向上しやすい。(A)成分の含有量が上記上限値以下であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制され、錠剤の崩壊性が良好になりやすい。
錠剤1錠あたりの(A)成分の含有量は、50〜200mgが好ましく、76〜90mgがより好ましく、80mgが最も好ましい。錠剤1錠あたりの(A)成分の含有量が上記下限値以上であると、解熱、鎮痛効果が発揮されやすい。錠剤1錠あたりの(A)成分の含有量が上記上限値以下であると、服用後の胃への刺激が低減されやすい。
(A)成分は、打錠工程の前に、後述する生理活性成分や崩壊剤、賦形剤、結合剤と常法により造粒することもできる。上記造粒物中の(A)成分の含有量は、造粒物の質量に対して、10〜90質量%が好ましく、30〜65質量%がより好ましい。造粒物中の(A)成分の含有量が上記下限値以上であると、錠剤の大きさを小さくでき、服用性が向上しやすい。造粒物中の(A)成分の含有量が上記上限値以下であると、錠剤の崩壊性が良好になりやすい。
<(B)成分>
(B)成分は、アセトアミノフェン(N−(4−hydroxyphenyl)acetamide)である。アセトアミノフェンは、解熱鎮痛成分として広く用いられている成分である。
(B)成分の中位径は、0.1〜200μmが好ましく、0.1〜90μmがより好ましい。(B)成分の中位径が上記下限値以上であると、粉体混合物のハンドリングが容易になる。(B)成分の中位径が上記上限値以下であると、薬物の溶出性が良好になりやすい。
(B)成分の中位径は、(A)成分の中位径と同様の方法で測定できる。
(B)成分の含有量は、錠剤の総質量に対して、3.75〜58質量%が好ましく、12〜39質量%がより好ましく、20〜25質量%がさらに好ましい。(B)成分の含有量が上記下限値以上であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制され、錠剤の大きさを小さくでき、服用性が向上しやすい。(B)成分の含有量が上記上限値以下であると、錠剤の硬度が高くなり、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすい。
錠剤1錠あたりの(B)成分の含有量は、50〜150mgが好ましく、76〜90mgがより好ましく、80mgが最も好ましい。錠剤1錠あたりの(B)成分の含有量が上記下限値以上であると、解熱、鎮痛効果が発揮されやすい。錠剤1錠あたりの(B)成分の含有量が上記上限値以下であると、服用時の苦味が低減されやすい。
(B)成分は、打錠工程の前に、後述する生理活性成分や崩壊剤、賦形剤、結合剤と常法により造粒することもできる。上記造粒物中の(B)成分の含有量は、造粒物の質量に対して、5〜90質量%が好ましく、15〜40質量%がより好ましい。造粒物中の(B)成分の含有量が上記下限値以上であると、粉体混合物のハンドリングが容易になる。造粒物中の(B)成分の含有量が上記上限値以下であると、薬物の溶出性が良好になりやすい。
錠剤中の(B)/(A)で表される質量比は、0.75〜2.0であり、0.8〜1.3が好ましく、0.9〜1.1がより好ましく、1.0が最も好ましい。錠剤中の(B)/(A)で表される質量比が上記数値範囲内であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすい。
<(C)成分>
(C)成分は、乾燥水酸化アルミニウムゲルである。乾燥水酸化アルミニウムゲルは、制酸剤として用いられる成分である。制酸剤として乾燥水酸化アルミニウムゲルを用いると、高い錠剤硬度が得られ、胃障害抑制効果が得られる。
(C)成分の中位径は、10〜600μmが好ましい。(C)成分の中位径が上記数値範囲内であると、粉体混合物のハンドリングが容易になる。
(C)成分の中位径は、(A)成分の中位径と同様の方法で測定できる。
(C)成分の含有量は、錠剤の総質量に対して、1.75〜19.6質量%が好ましく、6〜13.5質量%がより好ましく、8〜11質量%がさらに好ましい。(C)成分の含有量が上記下限値以上であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制され、錠剤の大きさを小さくでき、服用性が向上しやすい。(C)成分の含有量が上記上限値以下であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制される。また、(C)成分の含有量が上記上限値以下であると、(C)成分と(A)成分との相互作用による変色が抑制されやすい。
錠剤1錠あたりの(C)成分の含有量は、5〜100mgが好ましく、25〜40mgがより好ましく、35mgが最も好ましい。錠剤1錠あたりの(C)成分の含有量が上記下限値以上であると、制酸剤としての効果が発揮されやすい。錠剤1錠あたりの(C)成分の含有量が上記上限値以下であると、(C)成分と(A)成分との相互作用による変色が抑制されやすい。
(C)成分は、打錠工程の前に、後述する生理活性成分や崩壊剤、賦形剤、結合剤と常法により造粒することもできる。上記造粒物中の(C)成分の含有量は、造粒物の質量に対して、10〜90質量%が好ましく、50〜80質量%がより好ましい。造粒物中の(C)成分の含有量が上記下限値以上であると、粉体混合物のハンドリングが容易になる。造粒物中の(C)成分の含有量が上記上限値以下であると、造粒物の崩壊性が良好になりやすい。
錠剤中の(C)/(A)で表される質量比は、0.35〜0.45であり、0.40〜0.45が好ましく、0.44が最も好ましい。錠剤中の(C)/(A)で表される質量比が上記数値範囲内であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすい。
錠剤中の(C)/(B)で表される質量比は、0.18〜0.6が好ましく、0.31〜0.56がより好ましく、0.36〜0.51がさらに好ましい。錠剤中の(C)/(B)で表される質量比が上記数値範囲内であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすい。
<(D)成分>
(D)成分は、カフェイン及び無水カフェインから選ばれる1種以上である。カフェイン又は無水カフェインは、鎮痛効果を高める成分である。製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすいため、(D)成分としては、無水カフェインが好ましい。
(D)成分の中位径は、20〜600μmが好ましく、150〜400μmがより好ましい。(D)成分の中位径が上記下限値以上であると、粉体混合物のハンドリングが容易になる。(D)成分の中位径が上記上限値以下であると、造粒物の崩壊性が良好になりやすい。
(D)成分の中位径は、(A)成分の中位径と同様の方法で測定できる。
(D)成分の含有量は、錠剤の総質量に対して、0.5〜14.3質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましく、5〜8質量%がさらに好ましい。(D)成分の含有量が上記数値範囲内であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすい。
錠剤1錠あたりの(D)成分の含有量は、5〜50mgが好ましく、20〜30mgがより好ましく、25mgが最も好ましい。錠剤1錠あたりの(D)成分の含有量が上記下限値以上であると、鎮痛効果を高める効果が発揮されやすい。錠剤1錠あたりの(D)成分の含有量が上記上限値以下であると、錠剤の大きさを小さくでき、服用性が向上しやすい。
錠剤中の(D)/(A)で表される質量比は、0.10〜0.35であり、0.20〜0.35が好ましく、0.25〜0.35がより好ましく、0.31が最も好ましい。錠剤中の(D)/(A)で表される質量比が上記数値範囲内であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすい。
錠剤中の(D)/(C)で表される質量比は、0.22〜1.0が好ましく、0.44〜0.85がより好ましく、0.56〜0.79がさらに好ましい。錠剤中の(D)/(C)で表される質量比が上記数値範囲内であると、製造時の錠剤のバリの大きさ及び粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすい。
<任意成分>
本発明の錠剤は、本発明の効果や保存安定性等の物性を損なわない範囲内であれば、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分(以下、「(A)〜(D)成分」ともいう。)以外の成分(任意成分)を含有してもよい。
任意成分としては、(A)〜(D)成分以外の生理活性成分、(C)成分及び(D)成分以外の添加剤等が挙げられる。
(A)〜(D)成分以外の生理活性成分としては、アスピリン(アセチルサリチル酸)、ナプロキセン、ケトプロフェン、インドメタシン、ブフェキサマック、ジクロフェナック、アルクロフェナック、エトドラック、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、メフェナミック、メクロフェナミック、ピロキシカム等の非ステロイド抗炎症剤;ニトラゼパム、トリアゾラム、フェノバルビタ−ル、アミバルビタ−ル、アリルイソプロピリアセチル尿素等の催眠・鎮静剤;フェニトイン、プリミドン、クロナゼパム、カルバマゼピン、バルプロ酸等の抗てんかん剤;塩酸メクリジン、ジメンヒドリナート等の鎮うん剤;ハロペリドール、クロルジアゼポキシド、ジアゼバム、スルピリド等の精神神経用剤;アトロピン等の鎮けい剤;ジゴキシン等の強心剤;ピンドロール、ジソピラミド等の不整脈剤;ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトン、トリアムテレン、フロセミド、ブメタニド等の利尿剤;塩酸プラゾシン等の抗高血圧剤;硝酸イソソルビド、ニフェジピン、ジピリダモール等の冠血管拡張剤;ノスカピン、ツロプテロール、トラニラスト等の鎮咳剤;塩酸ブロムヘキシン等の去痰剤;エリスロマイシン、ジョサマイシン、クロラムフェニコール、リファンピシン、グリセオフルビン等の抗生物質;フマル酸クレマスチン等の抗ヒスタミン剤;デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニソロン、ダナゾール、酢酸クロルマジノン等のステロイド剤;ビタミンA類、葉酸(ビタミンM類)等のビタミン剤;ファモチジン、メトクロプラミド、オメプラゾール、トレピブトン、スクラルファート等の消化器系疾患治療剤;クロフィブラート、メルカプトプリン、メトトレキサート、メシル酸ジヒドロエルゴタミン、水酸化アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
これらの生理活性成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
錠剤が、(A)〜(D)成分以外の生理活性成分を含有する場合、(A)〜(D)成分以外の生理活性成分の含有量は、錠剤の総質量に対して、1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましく、5〜10質量%がさらに好ましい。(A)〜(D)成分以外の生理活性成分の含有量が上記下限値以上であると、生理活性成分の効果が発揮されやすい。(A)〜(D)成分以外の生理活性成分の含有量が上記上限値以下であると、生理活性成分同士の相互作用による変色が抑制されやすい。
(C)成分及び(D)成分以外の添加剤としては、崩壊剤、賦形剤、結合剤、香料、滑沢剤、甘味剤、酸味剤等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)等が挙げられる。中でも低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが錠剤の崩壊性を高められる点で好ましい。また崩壊剤は造粒物中に含まれても良いし、打錠用の粉体混合物を作製する際に添加してもよい。
錠剤が崩壊剤を含有する場合、崩壊剤の含有量は、錠剤の総質量に対して、2〜20質量%が好ましく、8〜14質量%がより好ましい。崩壊剤の含有量が上記下限値以上であると、錠剤の崩壊性が良好になりやすい。崩壊剤の含有量が上記上限値以下であると、保存後の錠剤の膨張を抑制しやすい。
賦形剤としては、例えば、糖類、コーンスターチ、タルク、結晶セルロース、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸二水素カリウム、L−システイン等が挙げられる。糖類として具体的には、単糖類(キシロース等)、二糖類以上の多糖類(砂糖(グラニュー糖等)、乳糖、マルトース、スクロース、25トレハロース、異性化乳糖、その他各種オリゴ糖等)、糖アルコール(パラチニット、ソルビトール、ラクチトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、マンニトール等)、水飴、異性化糖類、還元澱粉糖化物(還元澱粉分解物)等が挙げられる。
中でも結晶セルロース、含水二酸化ケイ素、リン酸二水素カリウムは錠剤の結合力が高まり、製造時の錠剤のバリの大きさが抑制されるため好ましい。
錠剤が賦形剤を含有する場合、賦形剤の含有量は、錠剤の総質量に対して、5〜30質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。賦形剤の含有量が上記下限値以上であると、錠剤の結合力が高まり、製造時の錠剤のバリの大きさが抑制される。賦形剤の含有量が上記上限値以下であると、薬物の含有濃度が高まることで錠剤の大きさを小さくでき、服用性が向上しやすい。
結合剤としては、水溶性高分子が好ましい。(A)〜(D)成分に結合していた高分子が水に溶けることで、(A)〜(D)成分が胃液と接触する面積が増加し、薬物の溶出速度を高めることができる。また、錠剤の結合力が増すため、製造時の錠剤のバリの大きさが抑制される。
本明細書において、水溶性高分子化合物とは、20℃において1gを溶解するのに必要な水の量が100mL未満である高分子化合物を示す。水溶性高分子化合物としては、20℃において1gを溶解するのに必要な水の量が25mL未満であるものが好ましい。
水溶性高分子は、天然高分子でも合成高分子でもよく、これらを併用してもよい。
天然高分子としては、例えば、デンプン、可溶性デンプン、デキストリン、α化デンプン、アルギン酸ナトリウム、アラビヤガム、ゼラチン、トラガントガム、ローカストビーンガム、カゼイン等が挙げられる。
合成高分子としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(Na−CMC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチル化デンプンナトリウム、ヒドロキシエチル化デンプン、デンプンリン酸エステルナトリウム、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルメチルエーテル(PVM)、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、水溶性共重合体、部分けん化酢酸ビニルとビニルエーテルの共重合体、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びそのエステル又は塩の重合体若しくは共重合体、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン(PVP)等が挙げられる。
結合剤は上記の中でも、造粒性と、水溶液としたときの気泡の発生のしにくさから、ヒドロキシアルキルセルロース及びPVAから選ばれる少なくとも1種が好ましく、HPC及びPVAから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、HPCがさらに好ましい。
HPCの2質量%水溶液の20℃における粘度は、1〜5000mPa・sが好ましく、1〜500mPa・sがより好ましく、1〜20mPa・sがさらに好ましい。HPCの2質量%水溶液の20℃における粘度が上記下限値以上であると、造粒性を向上しやすい。HPCの2質量%水溶液の20℃における粘度が上記上限値以下であると、操作性に優れる。
錠剤が結合剤を含有する場合、結合剤の含有量は、錠剤の総質量に対して、0.5〜10質量%が好ましく、3〜6質量%がより好ましい。結合剤の含有量が上記下限値以上であると、錠剤の結合力が高まり、製造時の錠剤のバリの大きさが抑制される。結合剤の含有量が上記上限値以下であると、錠剤の溶解時の粘度上昇が抑制され、崩壊性が向上しやすい。
香料としては、例えば、メントール、リモネン、植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油等)等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、タルク等が挙げられる。
甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、スクラロース、マンニトール、エリスリトール等が挙げられる。
酸味剤としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、乳酸及びこれらの塩等が挙げられる。
これら添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
錠剤が任意成分を含有する場合、任意成分の含有量は、錠剤の総質量に対して、10〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましく、30〜40質量%がさらに好ましい。任意成分の含有量が上記下限値以上であると、錠剤の賦形性、崩壊性を向上しやすい。任意成分の含有量が上記上限値以下であると、解熱、鎮痛効果が発揮されやすい。
なお、錠剤を構成する各成分の合計量は、錠剤の質量基準に対して100質量%を超えない。
1錠あたりの錠剤質量は、100〜600mgが好ましく、200〜500mgがより好ましく、300〜400mgがさらに好ましい。1錠あたりの錠剤質量が上記下限値以上であると、打錠機の臼の上部の粉体混合物の消費量が速くなり、粉体混合物の回転盤への付着を抑制しやすい。1錠あたりの錠剤質量が上記上限値以下であると、臼と粉体混合物との接触面積が減少し、打錠機の杵先への粉体混合物の付着を抑制しやすい。
[錠剤の製造方法]
本発明の錠剤は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(D)成分とを混合し、打錠することで得られる。以下、本発明の錠剤の製造方法の一例について説明する。
本実施形態の錠剤の製造方法は、(A)〜(D)成分を含む粉体混合物を打錠して錠剤を形成する打錠工程を有する。
粉体混合物は、(A)〜(D)成分を混合することで得られる。(A)〜(D)成分を混合する方法としては特に限定されず、従来公知の方法が挙げられる。使用する装置としては、例えば、ボーレコンテナミキサー、V型混合機、Wコーン型混合機等が挙げられる。
粉体混合物を打錠する方法としては、例えば、臼と杵とを有する打錠機を用いて打錠する方法が挙げられる。打錠機としては、高い生産効率を有するロータリー式打錠機が好ましい。
ロータリー式打錠機は、回転盤を備える。回転盤の回転速度は適宜調整可能だが、10〜100rpmが好ましく、25〜60rpmが好ましい。回転盤の回転速度が上記下限値以上であると、生産効率を高められる。回転盤の回転速度が上記上限値以下であると、圧縮時の臼内の粉体混合物の噴出が抑制されるため、錠剤のバリの大きさが抑制されやすい。また、回転盤の回転速度が上記上限値以下であると、打錠機から錠剤を取り出す際に、取り出しダンパーとの衝突が抑制され、錠剤が割れる等の不具合の発生を抑制できる。
(A)成分は、市販品をそのまま用いることができるが、混合前に所望の中位径となるように粉砕したり造粒したりしたものを用いてもよい。
(A)成分を粉砕する方法としては、例えば、ピンミル等の粉砕機を用いる方法が挙げられる。粉砕機の粉砕羽の回転速度が速くなるほど、(A)成分の中位径は小さくなる傾向にある。
(A)成分を造粒する方法としては、例えば、乾式圧縮法等の乾式造粒法;流動層造粒法、撹拌造粒法、押出し造粒法、転動造粒法、捏和・破砕造粒等の湿式造粒法等が挙げられる。
また、(A)成分を造粒した造粒物をさらに粉砕してもよい。
(A)成分を含有する造粒物の中位径は、50〜500μmが好ましく、100〜350μmがより好ましく、150〜250μmがさらに好ましい。(A)成分を含有する造粒物の中位径が上記下限値以上であると、粉体混合物のハンドリングが容易になりやすい。(A)成分を含有する造粒物の中位径が上記上限値以下であると、粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすい。
(A)成分を含有する造粒物の中位径は、レーザー回折・散乱粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製「LS13320型」)で測定できる。
(B)成分は、市販品をそのまま用いることができるが、混合前に所望の中位径となるように粉砕したり造粒したりしたものを用いてもよい。
(B)成分を粉砕する方法としては、例えば、コーミル、ピンミル等の粉砕機を用いる方法が挙げられる。粉砕機の粉砕羽の回転速度が速くなるほど、(B)成分の中位径は小さくなる傾向にある。
(B)成分を造粒する方法としては、例えば、乾式圧縮法等の乾式造粒法;流動層造粒法、撹拌造粒法、押出し造粒法、転動造粒法、捏和・破砕造粒等の湿式造粒法等が挙げられる。
また、(B)成分を造粒した造粒物をさらに粉砕してもよい。
(B)成分を含有する造粒物の中位径は、50〜500μmが好ましく、100〜350μmがより好ましく、150〜250μmがさらに好ましい。(B)成分を含有する造粒物の中位径が上記下限値以上であると、粉体混合物のハンドリングが容易になりやすい。(B)成分を含有する造粒物の中位径が上記上限値以下であると、粉体混合物の回転盤への付着が抑制されやすい。
(B)成分を含有する造粒物の中位径は、(A)成分を含有する造粒物の中位径と同様の方法で測定できる。
(A)成分及び(B)成分は、それぞれ造粒してもよく、同一顆粒として造粒してもよい。(A)成分及び(B)成分の均一性が向上し、製造時の錠剤のバリの大きさ及び回転盤への(A)成分の付着が抑制され、打錠時のキャッピングが抑制される観点から、(A)成分及び(B)成分は、同一顆粒として造粒することが好ましい。
(C)成分は、市販品をそのまま用いることができるが、(A)成分とは別に造粒することが好ましい。(C)成分と(A)成分とを別に造粒することで、(A)成分と(C)成分との相互作用による変色を抑制でき、(A)成分の安定性を向上できる。
(C)成分を造粒する方法としては、(A)成分を造粒する方法と同様の方法が挙げられる。
(C)成分を含有する造粒物の中位径は、100〜600μmが好ましく、150〜500μmがより好ましく、200〜400μmがさらに好ましい。(C)成分を含有する造粒物の中位径が上記下限値以上であると、粉体混合物のハンドリングが容易になりやすい。(C)成分を含有する造粒物の中位径が上記上限値以下であると、製造時の錠剤のバリの大きさを抑制しやすい。
(C)成分を含有する造粒物の中位径は、(A)成分を含有する造粒物の中位径と同様の方法で測定できる。
(D)成分は、造粒してもよく、造粒しなくてもよく、市販品をそのまま用いてもよい。(D)成分を造粒する場合、(D)成分を造粒する方法としては、(A)成分を造粒する方法と同様の方法が挙げられる。(D)成分は、上記の崩壊剤、賦形剤、結合剤とともに造粒してもよい。崩壊剤としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。賦形剤としては、マンニトールが好ましい。結合剤としては、HPCが好ましい。
(D)成分を造粒することで、打錠時の顆粒の崩壊が良好になり、打錠機の杵への粉体混合物の付着を抑制できる。
得られた錠剤は、必要に応じてコーティング剤によりコーティング処理を施してもよい。
コーティング剤としては、上述した結合剤、可塑剤、着色剤等が挙げられ、崩壊性を著しく損なわない観点から、上述した結合剤や可塑剤が好ましい。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールメタクリルメチル重合体等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、クエン酸トリエチル、トリアセチン、カルナウバロウ、大豆レシチン等の日本薬局方及び医薬品添加物規格等の公定書に記載されているものが挙げられる。
着色剤としては、酸化チタン、タルク、三二酸化鉄、青色一号等が挙げられる。
これらコーティング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、これらの成分が混合された市販のプレミックス品を用いてもよく、例えば、日本カラコン合同会社製のオパドライ(登録商標)等が挙げられる。
コーティング処理は、公知の方法により行うことができる。
コーティング処理で使用する装置としては、例えば、ハイコーター、アクアコーター、ドリアコーター等が挙げられる。
本発明の錠剤によれば、制酸剤として乾燥水酸化アルミニウムゲルを選択し、(A)〜(D)成分を特定の比率で配合しているため、錠剤製造時のバリの大きさを抑制し、錠剤の外観を良好にできる。
加えて、錠剤製造時の粉体混合物の打錠機への付着を抑制できるため、打錠機の清掃等により打錠工程を途中で停止する必要がなくなる。その結果、錠剤の生産性を向上できる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例において使用した原料、評価方法は、以下の通りである。
[使用原料]
<(A)成分>
イブプロフェン:商品名「イブプロフェン25」(白鳥製薬(株)製)、中位径20μm。
<(B)成分>
アセトアミノフェン:商品名「アセトアミノフェン」(岩城製薬(株)製)、中位径70μm。
<(C)成分>
乾燥水酸化アルミニウムゲル:商品名「乾燥水酸化アルミニウムゲルS100」(協和化学(株)製)、中位径60μm。
<(D)成分>
無水カフェイン:商品名「無水カフェイン0.2/0.5」(白鳥製薬(株)製)、中位径200μm。
<任意成分>
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC):商品名「LH−21」(信越化学工業(株)製)。
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC):商品名「LH−31」(信越化学工業(株)製)。
マンニトール:商品名「ペアリトール50C」(ロケット社製)。
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC):商品名「HPC−SSL」(日本曹達(株)製)。
乳酸:商品名「DL乳酸90%」(昭和化工(株)製)。
結晶セルロース:商品名「セオラス UF−702」(旭化成ケミカルズ(株)製)。
含水二酸化ケイ素:商品名「アドソリダー−102」(フロイント産業(株)製)。
リン酸二水素カリウム:商品名「リン酸二水素カリウム」(太平化学産業(株)製)。
ステアリン酸マグネシウム:商品名「ステアリン酸マグネシウム」(太平化学産業(株)製)。
コーティング剤:商品名「オパドライ(登録商標)AMB WHITE」(日本カラコン合同会社製)。
[評価方法]
<バリの大きさの評価>
杵臼の形状は、φ9.0mm、2段R錠(r1=10.5mm、r2=3.6mm)のものを用いた。
2段R錠とは、錠剤胴部(円柱部)の上下に膨出する球欠部表面の曲線の曲率半径Rにおいて、中央部の曲率半径r1と周縁からの立ち上がり部の曲率半径r2とが異なる曲率半径を有し、r1>r2の両凸面錠剤である。
ここで、「球欠部表面の曲線の曲率半径」とは、円柱部の端面における任意の直径を通るように、前記端面に対して垂直方向に切断した際の断面において、球欠部表面が描く曲線を円の一部とみなした際のその円の半径をいう。
ロータリー式打錠機((株)菊水製作所製、「リブラ 3L」)にて、12本立ての杵を使用して45rpmで粉体混合物を打錠し、錠剤を連続生産した。打錠開始から3分経過した時点から3分間錠剤を採取し、採取した錠剤の中から任意に20錠の錠剤を取り出し、各錠剤のバリの長径を測定し、平均値を求めた。下記評価基準に基づいてバリの大きさを評価した。「◎◎」、「◎」、「○」を合格とした。
《評価基準》
◎◎:0.5mm未満。
◎:0.5mm以上1.0mm未満。
○:1.0mm以上1.5mm未満。
×:1.5mm以上。
<回転盤への付着の評価>
バリの大きさの評価と同様の杵臼の形状、ロータリー式打錠機を用いて、連続して15分間打錠した。その後、回転盤天面の付着物のうち任意の20箇所の長径及び短径を測定し、その長径と短径との積を固着面積とした。そのうち固着面積が大きい付着物3個の固着面積の平均値を求めた。下記評価基準に基づいて粉体混合物の回転盤への付着を評価した。「◎◎」、「◎」、「○」を合格とした。
《評価基準》
◎◎:付着なし。
◎:固着面積の平均値が25mm未満(付着なしは除く。)。
○:固着面積の平均値が25mm以上50mm未満。
×:固着面積の平均値が50mm以上。
[実施例1〜8、比較例1〜6]
<(A)成分及び(B)成分の造粒>
(A)成分(イブプロフェン)と崩壊剤(低置換度ヒドロキシプロピルセルロース)を混合して混合粉体を得た。別途、ヒドロキシプロピルセルロース及びD−マンニトールをイオン交換水に溶解して噴霧液を調製した。前記混合粉体と(B)成分(アセトアミノフェン)を流動層造粒機(スパイラフローSFC−5、フロイント産業(株)製)中で、前記噴霧液を噴霧(噴霧速度70g/分)しながら湿式造粒(給気温度56℃、給気量2.7m/分)し、さらに乾燥させ、得られた乾燥物を篩過(目開き850μm使用)し、(A)成分及び(B)成分を含有する中位径195μmの造粒物を得た。
<(C)成分の造粒>
ハイスピードミキサー(FS25、深江工業(株)製)のジャケットを80℃になるよう設定した後、アジテーター回転数を300rpm、チョッパー回転数を1500rpmに設定した。ハイスピードミキサーの缶体内に所定量の(C)成分(乾燥水酸化アルミニウムゲル)と低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを投入し、予備混合後、攪拌しながら、ヒドロキシプロピルセルロースと乳酸の混合液を添加した。添加終了後も8分間攪拌を続けて造粒を進行させ、終了後20分間熟成させ、流動層にて乾燥して中位径350μmの造粒物を得た。
<粉体混合物の調製>
表1、2、5、6に示す配合比率となるように上記の造粒物と(D)成分とステアリン酸マグネシウムを除く任意成分とを混合機(ボーレコンテナミキサー20L、寿工業(株)製)で20分間混合した。次いで、ステアリン酸マグネシウムを添加して5分間混合して粉体混合物を得た。各例の粉体混合物の総質量は、それぞれ3000gとした。
<粉体混合物の打錠>
上述した「バリの大きさの評価」、「回転盤への付着の評価」に記載した条件で各例の粉体混合物を打錠して錠剤を得た。評価結果を表1、2、5、6に示す。
[実施例9]
<(A)成分の造粒>
(A)成分(イブプロフェン)と崩壊剤(低置換度ヒドロキシプロピルセルロース)を混合して混合粉体を得た。別途、ヒドロキシプロピルセルロース及びD−マンニトールをイオン交換水に溶解して噴霧液を調製した。前記混合粉体を流動層造粒機(スパイラフローSFC−5、フロイント産業(株)製)中で、前記噴霧液を噴霧(噴霧速度70g/分)しながら湿式造粒(給気温度56℃、給気量2.7m/分)し、さらに乾燥させ、得られた乾燥物を篩過(目開き850μm使用)し、中位径180μmの(A)成分の造粒物を得た。
<(B)成分の造粒>
ヒドロキシプロピルセルロースをイオン交換水に溶解して噴霧液を調製した。(B)成分(アセトアミノフェン)を、流動層造粒機(スパイラフローSFC−5、フロイント産業(株)製)中で前記噴霧液を噴霧(噴霧速度70g/分)しながら湿式造粒(給気温度56℃、給気量2.7m/分)し、さらに乾燥させ、得られた乾燥物を篩過(目開き850μm使用)し、中位径198μmの(B)成分の造粒物を得た。
<粉体混合物の調製、打錠>
(C)成分の造粒、粉体混合物の調製、打錠については、実施例1と同様に行った。粉体混合物は、表3に示す配合比率となるように調製した。
「バリの大きさの評価」、「回転盤への付着の評価」に記載した条件で、得られた粉体混合物を打錠して錠剤を得た。評価結果を表3に示す。
[実施例10]
<錠剤のコーティング>
コーティング剤をイオン交換水に分散させて(オパドライ18質量部に対してイオン交換水82質量部)コーティング液を調整した。実施例1で得られた錠剤を、フィルムコーティング機(ハイコーターFZ−LABO 20、フロイント産業(株)製)中で、前記コーティング液を噴霧しながらコーティングし(液速度1.3g/分、給気風量0.50m/分、1錠あたりのコーティング剤質量は4.2mg)、フィルムコーティング錠を得た。なお、粉体混合物を打錠して錠剤を得たときの「バリの大きさの評価」、「回転盤への付着の評価」の評価結果は実施例1と同様であった。評価結果を表4に示す。
Figure 0006964506
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表1〜4に示すように、本発明を適用した実施例1〜10は、バリの大きさ、回転盤への付着ともに「◎◎」、「◎」又は「○」で、錠剤の生産性を向上し、外観を良好にできることが分かった。一方、表5、6に示すように、(B)/(A)比が本発明の適用範囲外の比較例1〜2、(C)/(A)比が本発明の適用範囲外の比較例3〜4、(D)/(A)比が本発明の適用範囲外の比較例5〜6は、バリの大きさ、回転盤への付着ともに「×」だった。
これらの結果から、本発明によれば、錠剤の生産性を向上し、外観を良好にできることが分かった。

Claims (6)

  1. (A)成分:イブプロフェンと、(B)成分:アセトアミノフェンと、(C)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルと、(D)成分:カフェイン及び無水カフェインから選ばれる1種以上と、を含有し、
    前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.75〜2.0であり、
    前記(C)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.35〜0.45であり、
    前記(D)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.10〜0.35である、錠剤。
  2. 錠剤の総質量に対する前記(A)成分の含有量が、5〜45.5質量%である、請求項1に記載の錠剤。
  3. 錠剤の総質量に対する前記(B)成分の含有量が、3.75〜58質量%である、請求項1又は2に記載の錠剤。
  4. 錠剤の総質量に対する前記(C)成分の含有量が、1.75〜19.6質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の錠剤。
  5. 錠剤の総質量に対する前記(D)成分の含有量が、0.5〜14.3質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の錠剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の錠剤の製造方法であって、
    (A)成分:イブプロフェンと、(B)成分:アセトアミノフェンと、(C)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルと、(D)成分:カフェイン及び無水カフェインから選ばれる1種以上と、を含有し、
    前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.75〜2.0であり、
    前記(C)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.35〜0.45であり、
    前記(D)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.10〜0.35である粉体混合物を、ロータリー式打錠機で打錠する、錠剤の製造方法。
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