JP2017214298A - 錠剤およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】臼への充填量のバラつきが小さく、質量のバラつきや打錠圧のバラつきが小さい錠剤およびその製造方法の提供。【解決手段】本発明の錠剤は、下記(A)成分と、下記(B)成分とを併有する薬物含有層を備える。本発明の錠剤の製造方法は、下記(A)成分と、下記(B)成分とを含む混合粉体を打錠して薬物含有層を形成する打錠工程を有する。(A)成分:中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲル。(B)成分:中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素。【選択図】なし
Description
本発明は、錠剤およびその製造方法に関する。
解熱鎮痛薬や感冒薬等の一般用医薬品には、種々の症状に対する幅広い薬理効果を期待して複数の有効成分が配合される。例えば、薬剤として解熱鎮痛成分(イブプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム等)や鎮静催眠成分(アリルイソプロピルアセチル尿素等)を配合した内服固形製剤の場合、胃荒れ等の副作用の低減を目的として制酸剤が配合されている。
例えば、特許文献1には、薬剤としてアリルイソプロピルアセチル尿素等と、制酸剤として乾燥水酸化アルミニウムゲルとを含む内服用錠剤が開示されている。特許文献1に記載の内服用錠剤によれば、錠剤の崩壊性の向上が図られている。
例えば、特許文献1には、薬剤としてアリルイソプロピルアセチル尿素等と、制酸剤として乾燥水酸化アルミニウムゲルとを含む内服用錠剤が開示されている。特許文献1に記載の内服用錠剤によれば、錠剤の崩壊性の向上が図られている。
錠剤は、通常、錠剤に含まれる各成分を混合し、得られた混合粉体を打錠機の臼に充填し、打錠することで得られる。
しかし、アリルイソプロピルアセチル尿素および乾燥水酸化アルミニウムゲルを含む混合粉体を打錠する場合、個々の臼への充填量がバラつきやすかった。近年、飲みやすさ等を考慮して錠剤を小型化する傾向にあるが、小型化の錠剤を製造する場合は特に充填量のバラつきが顕著となる。また、錠剤を小型化しても従来の錠剤と同様の効き目を発現させるためには、錠剤中の薬剤の含量(有効成分含量)を高める必要があるが、このような場合にも充填量がバラつく傾向にある。
しかし、アリルイソプロピルアセチル尿素および乾燥水酸化アルミニウムゲルを含む混合粉体を打錠する場合、個々の臼への充填量がバラつきやすかった。近年、飲みやすさ等を考慮して錠剤を小型化する傾向にあるが、小型化の錠剤を製造する場合は特に充填量のバラつきが顕著となる。また、錠剤を小型化しても従来の錠剤と同様の効き目を発現させるためには、錠剤中の薬剤の含量(有効成分含量)を高める必要があるが、このような場合にも充填量がバラつく傾向にある。
臼への充填量がバラつくと、個々の錠剤の質量がバラついてしまうため、個々の錠剤中の有効成分含量の均一性(含量均一性)への影響が懸念される。また、臼への充填量がバラつくと、個々の錠剤の打錠圧もバラついてしまうため、個々の錠剤の硬度や崩壊性の均一性への影響も懸念される。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、臼への充填量のバラつきが小さく、質量のバラつきや打錠圧のバラつきが小さい錠剤およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 下記(A)成分と、下記(B)成分とを併有する薬物含有層を備える、錠剤。
(A)成分:中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲル。
(B)成分:中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素。
[2] 前記薬物含有層100質量%中に前記(B)成分を10〜40質量%含有する、[1]に記載の錠剤。
[3] 前記薬物含有層100質量%中に前記(A)成分を10〜40質量%含有する、[1]または[2]に記載の錠剤。
[4] 前記(A)成分の中位径(a)と、前記(B)成分の中位径(b)の比(a/b)が2.0〜8.0である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の錠剤。
[5] 前記薬物含有層と、実質的に前記(A)成分を含まない層とを有する多層錠である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の錠剤。
[6] 実質的に前記(A)成分を含まない層が、ロキソプロフェン、ロキソプロフェンの塩、イブプロフェンおよびイブプロフェンの塩からなる群より選ばれる1種以上を含む、[5]に記載の錠剤。
[1] 下記(A)成分と、下記(B)成分とを併有する薬物含有層を備える、錠剤。
(A)成分:中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲル。
(B)成分:中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素。
[2] 前記薬物含有層100質量%中に前記(B)成分を10〜40質量%含有する、[1]に記載の錠剤。
[3] 前記薬物含有層100質量%中に前記(A)成分を10〜40質量%含有する、[1]または[2]に記載の錠剤。
[4] 前記(A)成分の中位径(a)と、前記(B)成分の中位径(b)の比(a/b)が2.0〜8.0である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の錠剤。
[5] 前記薬物含有層と、実質的に前記(A)成分を含まない層とを有する多層錠である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の錠剤。
[6] 実質的に前記(A)成分を含まない層が、ロキソプロフェン、ロキソプロフェンの塩、イブプロフェンおよびイブプロフェンの塩からなる群より選ばれる1種以上を含む、[5]に記載の錠剤。
[7] 下記(A)成分と、下記(B)成分とを含む混合粉体を打錠して薬物含有層を形成する打錠工程を有する、錠剤の製造方法。
(A)成分:中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲル。
(B)成分:中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素。
[8] 前記混合粉体100質量%中の前記(B)成分の含有量が10〜40質量%である、[7]に記載の錠剤の製造方法。
[9] 前記混合粉体100質量%中の前記(A)成分の含有量が10〜40質量%である、[7]または[8]に記載の錠剤の製造方法。
[10] 前記(A)成分の中位径(a)と、前記(B)成分の中位径(b)の比(a/b)が2.0〜8.0である、[7]〜[9]のいずれか1つに記載の錠剤の製造方法。
[11] 前記(A)成分および(B)成分を含む混合粉体と、実質的に(A)成分を含まない混合粉体とを調製し、これら混合粉体のうち一方の混合粉体を臼に充填し、次いで、他方の混合粉体を前記臼に充填し打錠する、[7]〜[10]のいずれか1つに記載の錠剤の製造方法。
[12] 実質的に(A)成分を含まない混合粉体が、ロキソプロフェン、ロキソプロフェンの塩、イブプロフェンおよびイブプロフェンの塩からなる群より選ばれる1種以上を含む、[11]に記載の錠剤。
(A)成分:中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲル。
(B)成分:中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素。
[8] 前記混合粉体100質量%中の前記(B)成分の含有量が10〜40質量%である、[7]に記載の錠剤の製造方法。
[9] 前記混合粉体100質量%中の前記(A)成分の含有量が10〜40質量%である、[7]または[8]に記載の錠剤の製造方法。
[10] 前記(A)成分の中位径(a)と、前記(B)成分の中位径(b)の比(a/b)が2.0〜8.0である、[7]〜[9]のいずれか1つに記載の錠剤の製造方法。
[11] 前記(A)成分および(B)成分を含む混合粉体と、実質的に(A)成分を含まない混合粉体とを調製し、これら混合粉体のうち一方の混合粉体を臼に充填し、次いで、他方の混合粉体を前記臼に充填し打錠する、[7]〜[10]のいずれか1つに記載の錠剤の製造方法。
[12] 実質的に(A)成分を含まない混合粉体が、ロキソプロフェン、ロキソプロフェンの塩、イブプロフェンおよびイブプロフェンの塩からなる群より選ばれる1種以上を含む、[11]に記載の錠剤。
本発明によれば、臼への充填量のバラつきが小さく、質量のバラつきや打錠圧のバラつきが小さい錠剤およびその製造方法を提供できる。
[錠剤]
本発明の錠剤は、以下に示す(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層を備える。錠剤は、(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層のみで構成された単層構造(単層錠)であってもよいし、(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層と前記薬物含有層以外の層とで構成された積層構造(積層錠)であってもよい。
なお、錠剤が積層錠の場合、(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層以外の層を「第1の層」といい、(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層を「第2の層」ともいう。第1の層は、実質的に(A)成分を含まない。
本明細書において「実質的に含まない」とは、対象の層における対象成分の含有量が2質量%以下であることを意味する。
本発明の錠剤は、以下に示す(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層を備える。錠剤は、(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層のみで構成された単層構造(単層錠)であってもよいし、(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層と前記薬物含有層以外の層とで構成された積層構造(積層錠)であってもよい。
なお、錠剤が積層錠の場合、(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層以外の層を「第1の層」といい、(A)成分と、(B)成分とを併有する薬物含有層を「第2の層」ともいう。第1の層は、実質的に(A)成分を含まない。
本明細書において「実質的に含まない」とは、対象の層における対象成分の含有量が2質量%以下であることを意味する。
<(A)成分>
(A)成分は、中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲルである。
(A)成分は、制酸剤の役割を果たすほか、打錠時の杵や臼への付着を抑制する滑沢剤としても用いられる。
乾燥水酸化アルミニウムゲルとしては、「第十六改正 日本薬局方」に所載の乾燥水酸化アルミニウムゲルが挙げられる。
なお、乾燥水酸化アルミニウムゲルには、結合水等の水が保持されていてもよい。
(A)成分は、中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲルである。
(A)成分は、制酸剤の役割を果たすほか、打錠時の杵や臼への付着を抑制する滑沢剤としても用いられる。
乾燥水酸化アルミニウムゲルとしては、「第十六改正 日本薬局方」に所載の乾燥水酸化アルミニウムゲルが挙げられる。
なお、乾燥水酸化アルミニウムゲルには、結合水等の水が保持されていてもよい。
(A)成分の中位径は、150〜400μmであり、190〜350μmが好ましく、225〜300μmがより好ましい。(A)成分の中位径が上記範囲内であれば、打錠時の臼への充填のバラつきが小さくなり、質量のバラつきや打錠圧のバラつきが小さい錠剤が得られる。
なお、本発明において「中位径」とは、体積基準で求めた粒度分布の全体積を100%とした累積体積分布曲線において50%となる点の粒子径、すなわち体積基準累積50%径を意味する。
(A)成分の中位径は、JIS Z 8801−1:2006に準拠した篩を用いて測定される。
(A)成分の中位径は、JIS Z 8801−1:2006に準拠した篩を用いて測定される。
<(B)成分>
(B)成分は、中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素である。
(B)成分は、鎮静催眠成分の役割を果たす。
(B)成分は、中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素である。
(B)成分は、鎮静催眠成分の役割を果たす。
(B)成分の中位径は、20〜100μmであり、30〜80μmが好ましい。(B)成分の中位径が上記範囲内であれば、打錠時の臼への充填のバラつきが小さくなり、質量のバラつきや打錠圧のバラつきが小さい錠剤が得られる。
(B)成分の中位径は、レーザー回折・散乱法により測定される。
(B)成分の中位径は、レーザー回折・散乱法により測定される。
(A)成分の中位径を「a」とし、(B)成分の中位径を「b」としたときの中位径比(a/b)は2.0〜8.0が好ましく、4.0〜7.0がより好ましく、4.5〜6.0がさらに好ましい。中位径比が上記範囲内であれば、臼へ充填される粉体質量が安定し、打錠圧のバラつきがより小さくなる。
<任意成分>
薬物含有層には、(A)成分および(B)成分以外に、本発明の効果や錠剤の物性、保存安全性等を損なわない範囲内であれば、任意成分が含まれていてもよい。
任意成分としては、(A)成分および(B)成分以外の生理活性成分(他の生理活性成分)、添加剤などが挙げられる。
薬物含有層には、(A)成分および(B)成分以外に、本発明の効果や錠剤の物性、保存安全性等を損なわない範囲内であれば、任意成分が含まれていてもよい。
任意成分としては、(A)成分および(B)成分以外の生理活性成分(他の生理活性成分)、添加剤などが挙げられる。
他の生理活性成分としては、(A)成分以外の制酸剤成分(例えばアルミニウムグリシネート、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、合成ヒドロタルサイト、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム等)、(B)成分以外の鎮静催眠成分(例えばブロムワレリル尿素等)、解熱鎮痛成分(例えばピロキシカム、メロキシカム、アンピロキシカム、セロコキシブ、ロフェコキシブ、チアラミド、アスピリン、ロキソプロフェンおよびその塩、イブプロフェンおよびその塩、エテンザミド、スルピリン等)、抗ヒスタミン成分(例えば塩酸イソチペンジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオクル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテロール等)、中枢興奮成分(例えば安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、無水カフェイン等)、鎮咳去痰成分(例えばコデインリン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、カルボシステイン、アセチルシステイン、エチルシステイン、dl−メチルエフェドリン、ブロムヘキシン塩酸塩、セラペプターゼ、塩化リゾチーム、アンブロキソール、テオフィリン、アミノフィリン等)、ビタミン成分(例えばビタミンB1およびその誘導体ならびにそれらの塩類、ビタミンB2およびその誘導体ならびにそれらの塩類、ビタミンCおよびその誘導体ならびにそれらの塩類、ヘスペリジンおよびその誘導体ならびにそれらの塩類等)などが挙げられる。
これらの他の生理活性成分は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
これらの他の生理活性成分は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
添加剤としては、結合剤、賦形剤、崩壊剤、(A)成分以外の滑沢剤、香料、甘味剤、酸味剤、色素などが挙げられる。
結合剤としては、例えばショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリンなどが挙げられる。
賦形剤としては、例えば結晶セルロース、乳糖(水和物)、コーンスターチ、粉糖、マンニトール、L−システインなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウムなどが挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。
香料としては、例えばメントール、リモネン、植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油等)などが挙げられる。
甘味剤としては、例えばサッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、スクラロースなどが挙げられる。
酸味剤としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、乳酸またはそれらの塩などが挙げられる。
色素としては、例えば三二酸化鉄などが挙げられる。
これらの添加剤は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
結合剤としては、例えばショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリンなどが挙げられる。
賦形剤としては、例えば結晶セルロース、乳糖(水和物)、コーンスターチ、粉糖、マンニトール、L−システインなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウムなどが挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。
香料としては、例えばメントール、リモネン、植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油等)などが挙げられる。
甘味剤としては、例えばサッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、スクラロースなどが挙げられる。
酸味剤としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、乳酸またはそれらの塩などが挙げられる。
色素としては、例えば三二酸化鉄などが挙げられる。
これらの添加剤は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
錠剤が積層錠の場合、上述した任意成分は第1の層のみに含まれていてもいし、第1の層と第2の層(薬物含有層)の両方に含まれていてもよいが、錠剤が解熱鎮痛成分や(A)成分以外の制酸剤成分を含む場合、解熱鎮痛成分(特に、ロキソプロフェン、ロキソプロフェンの塩、イブプロフェンおよびイブプロフェンの塩)は第1の層のみに含まれ、(A)成分以外の制酸剤成分は第2層のみに含まれることが好ましい。すなわち、制酸剤成分と解熱鎮痛成分とは別々の層に含まれていることが好ましい。制酸剤成分と解熱鎮痛成分は錠剤中で接触すると互いに干渉し合い、経時的に解熱鎮痛成分の含有量が低下したり錠剤が変色したりすることがある。制酸剤成分と解熱鎮痛成分とを別々の層に含ませることで、両者が錠剤中で接触しにくくなり、解熱鎮痛成分の含有量が低下や錠剤の変色を抑制できる。
ロキソプロフェンの塩、イブプロフェンの塩としては、ロキソプロフェンやイブプロフェンの薬学上許容される塩であれば特に制限されず、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。
なお、第1の層は、上述したように実質的に(A)成分を含まない。また、第1の層は(B)成分を含んでもよいし、含まなくてもよいが、実質的に含まないことが好ましい。
ロキソプロフェンの塩、イブプロフェンの塩としては、ロキソプロフェンやイブプロフェンの薬学上許容される塩であれば特に制限されず、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。
なお、第1の層は、上述したように実質的に(A)成分を含まない。また、第1の層は(B)成分を含んでもよいし、含まなくてもよいが、実質的に含まないことが好ましい。
<錠剤の形態>
錠剤の大きさは特に限定されないが、錠剤の取り扱いやすさと嚥下性の観点から、錠剤の直径は3〜13mmφが好ましく、8〜10mmφがより好ましい。
錠剤の形状としては特に制限されず、平たい円柱である円形錠(平錠)、平たい円柱の両底面が湾曲状に形成された円形R錠(R錠)、平たい円柱の両底面の縁部がテーパー形状に面取り加工された円形すみ角平錠(すみ角平錠)など、いずれの形状であってもよい。これらの中でも、服用性に優れる点で、R錠が好ましい。R錠には、1段R錠、2段R錠などがあり、特に服用性に優れる点で2段R錠が好ましい。
錠剤の大きさは特に限定されないが、錠剤の取り扱いやすさと嚥下性の観点から、錠剤の直径は3〜13mmφが好ましく、8〜10mmφがより好ましい。
錠剤の形状としては特に制限されず、平たい円柱である円形錠(平錠)、平たい円柱の両底面が湾曲状に形成された円形R錠(R錠)、平たい円柱の両底面の縁部がテーパー形状に面取り加工された円形すみ角平錠(すみ角平錠)など、いずれの形状であってもよい。これらの中でも、服用性に優れる点で、R錠が好ましい。R錠には、1段R錠、2段R錠などがあり、特に服用性に優れる点で2段R錠が好ましい。
錠剤は、(A)成分と(B)成分と必要に応じて任意成分とを併有する薬物含有層を備える。すなわち、(A)成分と(B)成分とが同一層に存在する。(A)成分と(B)成分とを同一層に存在させるには、(A)成分と(B)成分と必要に応じて任意成分とを一緒に打錠して、1つの層(薬物含有層)を形成すればよい。
薬物含有層における(A)成分の含有量は、薬物含有層の総質量100質量%中、10〜40質量%が好ましく、20〜30質量%がより好ましく、23〜30質量%がさらに好ましい。(A)成分の含有量が、10質量%以上であれば十分な制酸効果が得られ、40質量%以下であれば(B)成分を十分に含有させることができるので、一回当たりの服用錠剤数を減らすことができる。
薬物含有層における(B)成分の含有量は、薬物含有層の総質量100質量%中、10〜40質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましく、20〜26質量%がさらに好ましい。(B)成分の含有量が、10質量%以上であれば一回当たりの服用錠剤数を減らすことができ、十分な鎮静効果が得られ、40質量%以下であれば(A)成分を十分に含有させることができるので、十分な制酸効果が得られる。
なお、本発明において、(A)成分および(B)成分の質量は、純分換算量(無水物換算量)とする。
薬物含有層における(B)成分の含有量は、薬物含有層の総質量100質量%中、10〜40質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましく、20〜26質量%がさらに好ましい。(B)成分の含有量が、10質量%以上であれば一回当たりの服用錠剤数を減らすことができ、十分な鎮静効果が得られ、40質量%以下であれば(A)成分を十分に含有させることができるので、十分な制酸効果が得られる。
なお、本発明において、(A)成分および(B)成分の質量は、純分換算量(無水物換算量)とする。
また、錠剤中の(A)成分の含有量は、10〜55mgが好ましく、30〜40mgがより好ましい。
錠剤中の(B)成分の含有量は、20〜50mgが好ましく、25〜35mgがより好ましい。
なお、1錠あたりの錠剤質量は、100〜400mgが好ましい。
錠剤中の(B)成分の含有量は、20〜50mgが好ましく、25〜35mgがより好ましい。
なお、1錠あたりの錠剤質量は、100〜400mgが好ましい。
また、(A)成分/(B)成分で表される質量比は、0.25〜4.0が好ましく、0.8〜1.3がより好ましい。質量比が、0.25以上であれば十分な制酸効果が得られ、4.0以下であれば(B)成分を十分に含有させることができるので、一回当たりの服用錠剤数を減らすことができる。
<製造方法>
本発明の錠剤は、(A)成分と(B)成分とを混合し、打錠することで得られる。以下、本発明の錠剤の製造方法の一例について説明する。
本実施形態の錠剤の製造方法は、(A)成分と(B)成分とを含む混合粉体を打錠して薬物含有層を形成する打錠工程を有する。
本発明の錠剤は、(A)成分と(B)成分とを混合し、打錠することで得られる。以下、本発明の錠剤の製造方法の一例について説明する。
本実施形態の錠剤の製造方法は、(A)成分と(B)成分とを含む混合粉体を打錠して薬物含有層を形成する打錠工程を有する。
(打錠工程)
混合粉体は、(A)成分と(B)成分とを混合することで得られる。(A)成分と(B)成分とを混合する方法としては特に制限されず、従来公知の混合方法が挙げられる。
また、混合粉体を打錠する方法としては、例えば臼と杵とを有する打錠機を用いて打錠する方法が挙げられる。
混合粉体は、(A)成分と(B)成分とを混合することで得られる。(A)成分と(B)成分とを混合する方法としては特に制限されず、従来公知の混合方法が挙げられる。
また、混合粉体を打錠する方法としては、例えば臼と杵とを有する打錠機を用いて打錠する方法が挙げられる。
(A)成分は、市販品をそのまま用いることができるが、混合前に所望の中位径となるように解砕したり造粒したりしたものを用いてもよい。
(A)成分を解砕する方法としては、例えばコーミル等の解砕機を用いる方法が挙げられる。解砕機の解砕羽の回転速度が速くなるほど、(A)成分の中位径は小さくなる傾向にある。
(A)成分を造粒する方法としては、例えば乾式圧縮法等の乾式造粒法;流動層造粒法、撹拌造粒法、押出し造粒法、転動造粒法、捏和・破砕造粒等の湿式造粒法などが挙げられる。
また、(A)成分を造粒した造粒物をさらに解砕してもよい。
(A)成分を解砕する方法としては、例えばコーミル等の解砕機を用いる方法が挙げられる。解砕機の解砕羽の回転速度が速くなるほど、(A)成分の中位径は小さくなる傾向にある。
(A)成分を造粒する方法としては、例えば乾式圧縮法等の乾式造粒法;流動層造粒法、撹拌造粒法、押出し造粒法、転動造粒法、捏和・破砕造粒等の湿式造粒法などが挙げられる。
また、(A)成分を造粒した造粒物をさらに解砕してもよい。
(B)成分は、市販品をそのまま用いることができるが、混合前に所望の中位径となるように解砕したり造粒したりしたものを用いてもよい。
(B)成分を解砕する方法としては、例えばコーミル、ピンミル等の解砕機を用いる方法が挙げられる。解砕機の解砕羽の回転速度が速くなるほど、(B)成分の中位径は小さくなる傾向にある。
(B)成分を造粒する方法としては、例えば乾式圧縮法等の乾式造粒法;流動層造粒法、撹拌造粒法、押出し造粒法、転動造粒法、捏和・破砕造粒等の湿式造粒法などが挙げられる。
また、(B)成分を造粒した造粒物をさらに解砕してもよい。
(B)成分を解砕する方法としては、例えばコーミル、ピンミル等の解砕機を用いる方法が挙げられる。解砕機の解砕羽の回転速度が速くなるほど、(B)成分の中位径は小さくなる傾向にある。
(B)成分を造粒する方法としては、例えば乾式圧縮法等の乾式造粒法;流動層造粒法、撹拌造粒法、押出し造粒法、転動造粒法、捏和・破砕造粒等の湿式造粒法などが挙げられる。
また、(B)成分を造粒した造粒物をさらに解砕してもよい。
(A)成分と(B)成分とを混合する際には、混合粉体100質量%中の(A)成分の含有量が10〜40質量%となるように、(B)成分の含有量が10〜40質量%となるように、これらを混合することが好ましい。混合粉体中の(A)成分および(B)成分の含有量が上記範囲内であれば、一回当たりの服用錠剤数を減らしつつ、十分な鎮静効果や制酸効果が得られる。
また、(A)成分と(B)成分とを混合する際には、(A)成分/(B)成分で表される質量比が0.25〜4.0となるように、これらを混合することが好ましい。混合粉体中の(A)成分および(B)成分の質量比が上記範囲内であれば、一回当たりの服用錠剤数を減らしつつ、十分な制酸効果が得られる。
また、(A)成分の中位径を「a」とし、(B)成分の中位径を「b」としたときの中位径比(a/b)が2.0〜8.0となるような(A)成分と(B)成分の組み合わせで用いることが好ましい。中位径比が上記範囲内であれば、臼へ充填される粉体質量が安定し、打錠圧のバラつきがより小さくなる。
なお、混合粉体には、必要に応じて任意成分が含まれていてもよい。
また、錠剤が積層錠である場合、例えば(A)成分および(B)成分を含む混合粉体(2)と、第1の層を構成する成分を含む混合粉体(1)とをそれぞれ調製しておき、これら混合粉体のうち一方の混合粉体を臼に充填し、次いで、他方の混合粉体を前記臼に充填し打錠することで得られる。混合粉体(2)は臼に最初に充填されてもよく、混合粉体(1)よりも後に充填されてもよい。
錠剤が解熱鎮痛成分や(A)成分以外の制酸剤成分を含む場合、解熱鎮痛成分(特に、ロキソプロフェン、ロキソプロフェンの塩、イブプロフェンおよびイブプロフェンの塩)は混合粉体(1)のみに含まれ、(A)成分以外の制酸剤成分は混合粉体(2)のみに含まれることが好ましい。また、混合粉体(1)は実質的に(A)成分を含まない。さらに、混合粉体(1)は(B)成分を含んでもよいし、含まなくてもよいが、実質的に含まないことが好ましい。
また、錠剤が積層錠である場合、例えば(A)成分および(B)成分を含む混合粉体(2)と、第1の層を構成する成分を含む混合粉体(1)とをそれぞれ調製しておき、これら混合粉体のうち一方の混合粉体を臼に充填し、次いで、他方の混合粉体を前記臼に充填し打錠することで得られる。混合粉体(2)は臼に最初に充填されてもよく、混合粉体(1)よりも後に充填されてもよい。
錠剤が解熱鎮痛成分や(A)成分以外の制酸剤成分を含む場合、解熱鎮痛成分(特に、ロキソプロフェン、ロキソプロフェンの塩、イブプロフェンおよびイブプロフェンの塩)は混合粉体(1)のみに含まれ、(A)成分以外の制酸剤成分は混合粉体(2)のみに含まれることが好ましい。また、混合粉体(1)は実質的に(A)成分を含まない。さらに、混合粉体(1)は(B)成分を含んでもよいし、含まなくてもよいが、実質的に含まないことが好ましい。
(その他の工程)
得られた錠剤は、必要に応じてコーティング剤によりコーティング処理(コーティング工程)を施してもよい。
コーティング剤としては、錠剤の崩壊性を損なわないものを選択して用いることが好ましく、水溶性高分子化合物、可塑剤が適している。
水溶性高分子化合物としては、例えば、カルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類;アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポビドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、単糖類、二糖類以上の多糖類(砂糖(グラニュー糖など)、乳糖水和物、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖等)、糖アルコール(パラチニット、ソルビトール、ラクチトール、エリスリトール、キシリトール、還元澱粉糖化物、マルチトール、マンニトール等)、水飴、異性化糖類、オリゴ糖、スクロース、トレハロース、還元澱粉糖化物(還元澱粉分解物)などが挙げられる。
可塑剤としては、例えば、クエン酸トリエチル、トリアセチン等の日本薬局方(広川書店)および医薬品添加物規格(株式会社薬事日報社)等の公定書に記載されているものが挙げられる。
これら水溶性高分子化合物や可塑剤は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
コーティング剤の被覆量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定される。
得られた錠剤は、必要に応じてコーティング剤によりコーティング処理(コーティング工程)を施してもよい。
コーティング剤としては、錠剤の崩壊性を損なわないものを選択して用いることが好ましく、水溶性高分子化合物、可塑剤が適している。
水溶性高分子化合物としては、例えば、カルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類;アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポビドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、単糖類、二糖類以上の多糖類(砂糖(グラニュー糖など)、乳糖水和物、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖等)、糖アルコール(パラチニット、ソルビトール、ラクチトール、エリスリトール、キシリトール、還元澱粉糖化物、マルチトール、マンニトール等)、水飴、異性化糖類、オリゴ糖、スクロース、トレハロース、還元澱粉糖化物(還元澱粉分解物)などが挙げられる。
可塑剤としては、例えば、クエン酸トリエチル、トリアセチン等の日本薬局方(広川書店)および医薬品添加物規格(株式会社薬事日報社)等の公定書に記載されているものが挙げられる。
これら水溶性高分子化合物や可塑剤は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
コーティング剤の被覆量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定される。
<作用効果>
本発明の錠剤は、中位径を150〜400μmに規定した乾燥水酸化アルミニウムゲル((A)成分)と、中位径を20〜100μmに規定したアリルイソプロピルアセチル尿素((B)成分)とを併有する薬物含有層を備えるので、打錠時の臼への充填量のバラつきが小さく、質量のバラつきや打錠圧のバラつきが小さい。これは、中位径が規定された乾燥水酸化アルミニウムゲルとアリルイソプロピルアセチル尿素とを混合した際に両者が絡みやすくなり、これらの混合粉体の流動性が向上するため、臼への充填量のバラつきが小さくなると考えられる。
本発明の錠剤は、中位径を150〜400μmに規定した乾燥水酸化アルミニウムゲル((A)成分)と、中位径を20〜100μmに規定したアリルイソプロピルアセチル尿素((B)成分)とを併有する薬物含有層を備えるので、打錠時の臼への充填量のバラつきが小さく、質量のバラつきや打錠圧のバラつきが小さい。これは、中位径が規定された乾燥水酸化アルミニウムゲルとアリルイソプロピルアセチル尿素とを混合した際に両者が絡みやすくなり、これらの混合粉体の流動性が向上するため、臼への充填量のバラつきが小さくなると考えられる。
ところで、通常は、粉体同士の粒子径が小さくかつ揃っている方が均一になりやすく、臼へ充填される粉体の均一性がよく、充填量が安定する傾向にある。また、流動性は粒子径が大きいほど高まる傾向にあり、臼へ充填されやすくなる。
しかし、本発明では、中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲルと、中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素とを用いることで、上述した従来の知見に反してこれらの混合粉体の流動性が高まり、臼への充填量のバラつきが小さい錠剤とすることができた。
しかし、本発明では、中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲルと、中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素とを用いることで、上述した従来の知見に反してこれらの混合粉体の流動性が高まり、臼への充填量のバラつきが小さい錠剤とすることができた。
よって、本発明の錠剤は質量のバラつきが小さいので、個々の錠剤中の有効成分含量が均一となりやすい(含量均一性に優れる)。加えて、本発明の錠剤は打錠圧のバラつきも小さいので、個々の錠剤の硬度や崩壊性が均一となりやすい。
また、本発明の錠剤の製造方法によれば、中位径を150〜400μmに規定した乾燥水酸化アルミニウムゲル((A)成分)と、中位径を20〜100μmに規定したアリルイソプロピルアセチル尿素((B)成分)とを用いるので、打錠時の臼への充填量のバラつきが小さく、質量のバラつきや打錠圧のバラつきが小さい錠剤を製造できる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、各例で用いた成分の配合量は、特に断りのない限り純分換算値である。
「使用原料」
使用原料として、以下に示す化合物を用いた。
・乾燥水酸化アルミニウムゲル:協和化学工業株式会社製、商品名「乾燥水酸化アルミニウムゲル S−100」、中位径53μm。
・乾燥水酸化アルミニウムゲル:協和化学工業株式会社製、商品名「乾燥水酸化アルミニウムゲル SN」、中位径250μm。
・アリルイソプロピルアセチル尿素:金剛化学式会社製、商品名「アリプロナール 未粉砕グレード」、中位径150μm。
・アリルイソプロピルアセチル尿素:金剛化学式会社製、商品名「アリプロナール 粉砕グレード」、中位径50μm。
・イブプロフェン:BASF社製、商品名「イブプロフェン25」、中位径30μm。
・アセトアミノフェン:岩城製薬株式会社製、商品名「ピレチノール」、中位径50μm。
・クロスポビドン:BASF社製、商品名「Kollidon CL−SF」、中位径35μm。
・炭酸水素ナトリウム:旭硝子株式会社製、商品名「重炭酸ナトリウムKF」、中位径110μm。
・無水炭酸ナトリウム:高杉製薬株式会社製、商品名「乾燥炭酸ナトリウム」顆粒グレード、中位564μm。
・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース:信越化学工業株式会社製、商品名「LH−31」。
・ヒドロキシプロピルセルロース:日本曹達株式会社製、商品名「HPC−SSL」。
・マンニトール:ロケット社製、商品名「ペアリトール200SD」、中位径200μm。
・無水カフェイン:BASF社製、商品名「無水カフェイン 0.2/0.5」、中位径 350μm。
・ラウリル硫酸ナトリウム:日光ケミカルズ株式会社製、商品名「SLS」。
・結晶セルロース:旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「セオラス KG−1000」。
・ステアリン酸マグネシウム:太平化学産業株式会社製、商品名「ステアリン酸マグネシウム」、中位径25μm。
使用原料として、以下に示す化合物を用いた。
・乾燥水酸化アルミニウムゲル:協和化学工業株式会社製、商品名「乾燥水酸化アルミニウムゲル S−100」、中位径53μm。
・乾燥水酸化アルミニウムゲル:協和化学工業株式会社製、商品名「乾燥水酸化アルミニウムゲル SN」、中位径250μm。
・アリルイソプロピルアセチル尿素:金剛化学式会社製、商品名「アリプロナール 未粉砕グレード」、中位径150μm。
・アリルイソプロピルアセチル尿素:金剛化学式会社製、商品名「アリプロナール 粉砕グレード」、中位径50μm。
・イブプロフェン:BASF社製、商品名「イブプロフェン25」、中位径30μm。
・アセトアミノフェン:岩城製薬株式会社製、商品名「ピレチノール」、中位径50μm。
・クロスポビドン:BASF社製、商品名「Kollidon CL−SF」、中位径35μm。
・炭酸水素ナトリウム:旭硝子株式会社製、商品名「重炭酸ナトリウムKF」、中位径110μm。
・無水炭酸ナトリウム:高杉製薬株式会社製、商品名「乾燥炭酸ナトリウム」顆粒グレード、中位564μm。
・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース:信越化学工業株式会社製、商品名「LH−31」。
・ヒドロキシプロピルセルロース:日本曹達株式会社製、商品名「HPC−SSL」。
・マンニトール:ロケット社製、商品名「ペアリトール200SD」、中位径200μm。
・無水カフェイン:BASF社製、商品名「無水カフェイン 0.2/0.5」、中位径 350μm。
・ラウリル硫酸ナトリウム:日光ケミカルズ株式会社製、商品名「SLS」。
・結晶セルロース:旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「セオラス KG−1000」。
・ステアリン酸マグネシウム:太平化学産業株式会社製、商品名「ステアリン酸マグネシウム」、中位径25μm。
<乾燥水酸化アルミニウムゲルの解砕>
コーミル(株式会社パウレック製)を用い、インペラ回転速度100rpm、メッシュ穴径660μmの条件にて乾燥水酸化アルミニウムゲル(協和化学工業株式会社製、商品名「乾燥水酸化アルミニウムゲル SN」、中位径250μm)を解砕し、中位径230μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度200rpmに変更して、中位径205μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度300rpmに変更して、中位径168μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度400rpmに変更して、中位径141μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
コーミル(株式会社パウレック製)を用い、インペラ回転速度100rpm、メッシュ穴径660μmの条件にて乾燥水酸化アルミニウムゲル(協和化学工業株式会社製、商品名「乾燥水酸化アルミニウムゲル SN」、中位径250μm)を解砕し、中位径230μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度200rpmに変更して、中位径205μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度300rpmに変更して、中位径168μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度400rpmに変更して、中位径141μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
<乾燥水酸化アルミニウムゲルの造粒および解砕>
ハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製)を用い、水を960g添加しながら乾燥水酸化アルミニウムゲル(協和化学工業株式会社製、商品名「乾燥水酸化アルミニウムゲル SN」、中位径250μm)3kgを造粒した後、恒温槽で乾燥し、造粒物を得た。次いで、コーミル(株式会社パウレック製)を用い、インペラ回転速度300rpm、メッシュ穴径660μmの条件にて得られた造粒物を解砕し、中位径290μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度200rpmに変更して、中位径330μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度100rpmに変更して、中位径395μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度100rpm、メッシュ穴径990μmに変更して、中位径450μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
ハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製)を用い、水を960g添加しながら乾燥水酸化アルミニウムゲル(協和化学工業株式会社製、商品名「乾燥水酸化アルミニウムゲル SN」、中位径250μm)3kgを造粒した後、恒温槽で乾燥し、造粒物を得た。次いで、コーミル(株式会社パウレック製)を用い、インペラ回転速度300rpm、メッシュ穴径660μmの条件にて得られた造粒物を解砕し、中位径290μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度200rpmに変更して、中位径330μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度100rpmに変更して、中位径395μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
同様に、インペラ回転速度100rpm、メッシュ穴径990μmに変更して、中位径450μmの乾燥水酸化アルミニウムゲルを得た。
<アリルイソプロピルアセチル尿素の解砕1>
ピンミル(株式会社パウレック製)を用い、回転速度14000rpmの条件にてアリルイソプロピルアセチル尿素(金剛化学式会社製、商品名「アリプロナール 粉砕グレード」、中位径50μm)を解砕し、中位径18μmのアリルイソプロピルアセチル尿素を得た。
ピンミル(株式会社パウレック製)を用い、回転速度14000rpmの条件にてアリルイソプロピルアセチル尿素(金剛化学式会社製、商品名「アリプロナール 粉砕グレード」、中位径50μm)を解砕し、中位径18μmのアリルイソプロピルアセチル尿素を得た。
<アリルイソプロピルアセチル尿素の解砕2>
コーミル(株式会社パウレック製)を用い、インペラ回転速度1500rpm、メッシュ穴径660μmの条件にてアリルイソプロピルアセチル尿素(金剛化学式会社製、商品名「アリプロナール 未粉砕グレード」、中位径150μm)を解砕し、中位径95μmのアリルイソプロピルアセチル尿素を得た。
コーミル(株式会社パウレック製)を用い、インペラ回転速度1500rpm、メッシュ穴径660μmの条件にてアリルイソプロピルアセチル尿素(金剛化学式会社製、商品名「アリプロナール 未粉砕グレード」、中位径150μm)を解砕し、中位径95μmのアリルイソプロピルアセチル尿素を得た。
「測定・評価方法」
<乾燥水酸化アルミニウムゲル以外の中位径の測定>
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製、製品名「LS 13 230」)を用いて測定した。
<乾燥水酸化アルミニウムゲル以外の中位径の測定>
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製、製品名「LS 13 230」)を用いて測定した。
<乾燥水酸化アルミニウムゲルの中位径の測定>
JIS Z 8801−1:2006に準拠した、メッシュ目開き20μm、50μm、106μm、212μm、355μm、500μm、850μmの篩を用いて測定した。
JIS Z 8801−1:2006に準拠した、メッシュ目開き20μm、50μm、106μm、212μm、355μm、500μm、850μmの篩を用いて測定した。
<打錠圧の測定>
ロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、製品名「リブラ3L」)にて、12本立ての杵を使用して混合粉体を打錠し、錠剤を連続生産した。打錠開始から3分経過した時点での連続した12本立ての杵の下杵にかかる打錠圧を測定し、平均値および標準偏差を求めた。また、下記式(1)より変動係数(C.V.)を求め、下記評価基準により打錠圧のバラつきを評価した。なお、変動係数(C.V.)は打錠圧のバラつきの指標であり、その値が小さいほどバラツキが小さいことを意味する。
C.V.(%)=100×標準偏差/平均値 ・・・(1)
ロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、製品名「リブラ3L」)にて、12本立ての杵を使用して混合粉体を打錠し、錠剤を連続生産した。打錠開始から3分経過した時点での連続した12本立ての杵の下杵にかかる打錠圧を測定し、平均値および標準偏差を求めた。また、下記式(1)より変動係数(C.V.)を求め、下記評価基準により打錠圧のバラつきを評価した。なお、変動係数(C.V.)は打錠圧のバラつきの指標であり、その値が小さいほどバラツキが小さいことを意味する。
C.V.(%)=100×標準偏差/平均値 ・・・(1)
(評価基準)
◎:C.V.が4%未満。
○:C.V.が4%以上6%未満。
△:C.V.が6%以上10%未満。
×:C.V.が10%以上。
◎:C.V.が4%未満。
○:C.V.が4%以上6%未満。
△:C.V.が6%以上10%未満。
×:C.V.が10%以上。
<錠剤の質量の測定>
ロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、製品名「リブラ3L」)にて、12本立ての杵を使用して混合粉体を打錠し、錠剤を連続生産した。打錠開始から3分経過した時点から1分間錠剤を採取し、採取した錠剤の中から任意に10錠の錠剤を取り出し、各錠剤の質量を錠剤検査機(ジャパンマシナリー株式会社製、製品名「WHT」)を用いて測定し、平均値を求めた。
また、10錠の錠剤の質量のうち、最大質量と最小質量のそれぞれについて設定質量に対する割合を求め、下記評価基準により質量のバラつきを評価した。なお、最大質量および最小質量が、設定質量に対して±10%以内であれば質量のバラつきが小さいことを意味する。
ロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、製品名「リブラ3L」)にて、12本立ての杵を使用して混合粉体を打錠し、錠剤を連続生産した。打錠開始から3分経過した時点から1分間錠剤を採取し、採取した錠剤の中から任意に10錠の錠剤を取り出し、各錠剤の質量を錠剤検査機(ジャパンマシナリー株式会社製、製品名「WHT」)を用いて測定し、平均値を求めた。
また、10錠の錠剤の質量のうち、最大質量と最小質量のそれぞれについて設定質量に対する割合を求め、下記評価基準により質量のバラつきを評価した。なお、最大質量および最小質量が、設定質量に対して±10%以内であれば質量のバラつきが小さいことを意味する。
(評価基準)
◎:設定質量に対する割合が96%以上104%以下。
○:設定質量に対する割合が94%以上96%未満、または104%超106%以下。
△:設定質量に対する割合が90%以上94%未満、または106%超110%以下。
×:設定質量に対する割合が90%未満、または110%超。
◎:設定質量に対する割合が96%以上104%以下。
○:設定質量に対する割合が94%以上96%未満、または104%超106%以下。
△:設定質量に対する割合が90%以上94%未満、または106%超110%以下。
×:設定質量に対する割合が90%未満、または110%超。
(総合評価)
設定質量に対する最大質量の割合と、設定質量に対する最小質量の割合との評価結果に基づき、下記評価基準にて評価した。
◎:両方の評価結果が◎である。
○:一方の評価結果が○であり、他方の評価結果が◎または○である。
△:一方の評価結果が△であり、他方の評価結果が◎、○、△のいずれかである。
×:少なくとも一方の評価結果が×である。
設定質量に対する最大質量の割合と、設定質量に対する最小質量の割合との評価結果に基づき、下記評価基準にて評価した。
◎:両方の評価結果が◎である。
○:一方の評価結果が○であり、他方の評価結果が◎または○である。
△:一方の評価結果が△であり、他方の評価結果が◎、○、△のいずれかである。
×:少なくとも一方の評価結果が×である。
「実施例1」
表1に示す配合組成1となるように乾燥水酸化アルミニウムゲル(中位径395μm)、アリルイソプロピルアセチル尿素(中位径50μm)、結晶セルロースおよびステアリン酸マグネシウムの混合物を3kgビニール袋に秤量した。ビニール袋を上下に30回振り混合粉体を得た。
得られた混合粉体を撹拌フィードシューにてロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、製品名「リブラ3L」)の臼に充填しながら打錠を行い、錠剤(単層錠)を連続生産した。杵としては、直径8.0mm、2段R(R1=1.3、R2=9.5)×12本立てを用い、ターンテーブル回転速度を30rpmとした。
このときの打錠圧および得られた錠剤の質量を上記方法により測定した。結果を表2に示す。
表1に示す配合組成1となるように乾燥水酸化アルミニウムゲル(中位径395μm)、アリルイソプロピルアセチル尿素(中位径50μm)、結晶セルロースおよびステアリン酸マグネシウムの混合物を3kgビニール袋に秤量した。ビニール袋を上下に30回振り混合粉体を得た。
得られた混合粉体を撹拌フィードシューにてロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、製品名「リブラ3L」)の臼に充填しながら打錠を行い、錠剤(単層錠)を連続生産した。杵としては、直径8.0mm、2段R(R1=1.3、R2=9.5)×12本立てを用い、ターンテーブル回転速度を30rpmとした。
このときの打錠圧および得られた錠剤の質量を上記方法により測定した。結果を表2に示す。
「実施例2〜8、比較例1〜6」
表2、3に示す中位径の乾燥水酸化アルミニウムゲルおよびアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた以外は、実施例1と同様にして錠剤を連続生産し、打錠圧および錠剤の質量を測定した。結果を表2、3に示す。
表2、3に示す中位径の乾燥水酸化アルミニウムゲルおよびアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた以外は、実施例1と同様にして錠剤を連続生産し、打錠圧および錠剤の質量を測定した。結果を表2、3に示す。
「実施例9」
表1に示す配合組成2となるように乾燥水酸化アルミニウムゲル(中位径395μm)、アリルイソプロピルアセチル尿素(中位径50μm)、無水カフェイン、無水炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびステアリン酸マグネシウムの混合物を3kgビニール袋に秤量した。ビニール袋を上下に30回振り混合粉体を得た。
得られた混合粉体を撹拌フィードシューにて打錠機(株式会社菊水製作所製、製品名「リブラ3L」)の臼に充填しながら打錠を行い、錠剤(単層錠)を連続生産した。杵としては、直径8.0mm、2段R(R1=3.2、R2=9.5)×12本立てを用い、ターンテーブル回転速度を30rpmとした。
このときの打錠圧および得られた錠剤の質量を上記方法により測定した。結果を表4に示す。
表1に示す配合組成2となるように乾燥水酸化アルミニウムゲル(中位径395μm)、アリルイソプロピルアセチル尿素(中位径50μm)、無水カフェイン、無水炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびステアリン酸マグネシウムの混合物を3kgビニール袋に秤量した。ビニール袋を上下に30回振り混合粉体を得た。
得られた混合粉体を撹拌フィードシューにて打錠機(株式会社菊水製作所製、製品名「リブラ3L」)の臼に充填しながら打錠を行い、錠剤(単層錠)を連続生産した。杵としては、直径8.0mm、2段R(R1=3.2、R2=9.5)×12本立てを用い、ターンテーブル回転速度を30rpmとした。
このときの打錠圧および得られた錠剤の質量を上記方法により測定した。結果を表4に示す。
「実施例10〜16、比較例7〜12」
表4、5に示す中位径の乾燥水酸化アルミニウムゲルおよびアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた以外は、実施例9と同様にして錠剤を作製し、打錠圧および錠剤の質量を測定した。結果を表4、5に示す。
表4、5に示す中位径の乾燥水酸化アルミニウムゲルおよびアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた以外は、実施例9と同様にして錠剤を作製し、打錠圧および錠剤の質量を測定した。結果を表4、5に示す。
表2〜5から明らかなように、各実施例の場合、臼への充填量のバラつきが小さく、質量のバラつきおよび打錠圧のバラつきが小さい錠剤が得られた。
一方、中位径が150〜400μmから外れる乾燥水酸化アルミニウムゲルまたは中位径が20〜100μmからは外れるアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた各比較例の場合、臼への充填量のバラつきが大きく、質量のバラつきおよび打錠圧のバラつきも大きかった。
一方、中位径が150〜400μmから外れる乾燥水酸化アルミニウムゲルまたは中位径が20〜100μmからは外れるアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた各比較例の場合、臼への充填量のバラつきが大きく、質量のバラつきおよび打錠圧のバラつきも大きかった。
「実施例17」
表6に示す配合組成3(第1の層)となるようにイブプロフェン、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、アセトアミノフェンおよびマンニトールを合計で2kg秤量した。秤量した粉体をリボンミキサー(槇野工業株式会社製)で撹拌しながら水を180g添加し、混合した。混合した粉体を湿式押出造粒機(株式会社ダルトン製、製品名「ドームグラン80−DL」)にて押し出し、流動層造粒機(株式会社パウレック製、製品名「MP−01」)にて乾燥させた。得られた乾燥物をコーミル(株式会社パウレック製)にて解砕し、中位径430μmのイブプロフェン造粒物を得た。
表6に示す配合組成3(第1の層)となるようにイブプロフェン造粒物、マンニトール、クロスポビドンおよびステアリン酸マグネシウムの混合物を2kgビニール袋に秤量した。ビニール袋を上下に30回振り混合粉体(1)を得た。
表6に示す配合組成3(第1の層)となるようにイブプロフェン、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、アセトアミノフェンおよびマンニトールを合計で2kg秤量した。秤量した粉体をリボンミキサー(槇野工業株式会社製)で撹拌しながら水を180g添加し、混合した。混合した粉体を湿式押出造粒機(株式会社ダルトン製、製品名「ドームグラン80−DL」)にて押し出し、流動層造粒機(株式会社パウレック製、製品名「MP−01」)にて乾燥させた。得られた乾燥物をコーミル(株式会社パウレック製)にて解砕し、中位径430μmのイブプロフェン造粒物を得た。
表6に示す配合組成3(第1の層)となるようにイブプロフェン造粒物、マンニトール、クロスポビドンおよびステアリン酸マグネシウムの混合物を2kgビニール袋に秤量した。ビニール袋を上下に30回振り混合粉体(1)を得た。
別途、表6に示す配合組成3(第2の層)となるように乾燥水酸化アルミニウムゲル(中位径250μm)、アリルイソプロピルアセチル尿素(中位径50μm)、無水カフェイン、無水炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびステアリン酸マグネシウム混合物3kgをビニール袋に秤量した。ビニール袋を上下に30回振り混合粉体(2)を得た。
混合粉体(1)を第1の層、混合粉体(2)を第2の層(薬物含有層)となるように、順に撹拌フィードシューにて打錠機(株式会社菊水製作所製、製品名「リブラ3L」)の臼に充填しながら打錠を行い、錠剤(積層錠)を連続生産した。杵としては、直径9.0mm、2段R(R1=3.6、R2=10.5)×12本立てを用い、ターンテーブル回転速度を30rpmとした。
このときの打錠圧および得られた錠剤の質量を上記方法により測定した。結果を表7に示す。
このときの打錠圧および得られた錠剤の質量を上記方法により測定した。結果を表7に示す。
「比較例13〜15」
表7に示す中位径の乾燥水酸化アルミニウムゲルおよびアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた以外は、実施例17と同様にして錠剤を作製し、打錠圧および錠剤の質量を測定した。結果を表7に示す。
表7に示す中位径の乾燥水酸化アルミニウムゲルおよびアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた以外は、実施例17と同様にして錠剤を作製し、打錠圧および錠剤の質量を測定した。結果を表7に示す。
表7から明らかなように、実施例17の場合、臼への充填量のバラつきが小さく、質量のバラつきおよび打錠圧のバラつきが小さい錠剤が得られた。
一方、中位径が150〜400μmから外れる乾燥水酸化アルミニウムゲルまたは中位径が20〜100μmからは外れるアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた各比較例の場合、臼への充填量のバラつきが大きく、質量のバラつきおよび打錠圧のバラつきも大きかった。
一方、中位径が150〜400μmから外れる乾燥水酸化アルミニウムゲルまたは中位径が20〜100μmからは外れるアリルイソプロピルアセチル尿素を用いた各比較例の場合、臼への充填量のバラつきが大きく、質量のバラつきおよび打錠圧のバラつきも大きかった。
Claims (5)
- 下記(A)成分と、下記(B)成分とを併有する薬物含有層を備える、錠剤。
(A)成分:中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲル。
(B)成分:中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素。 - 前記薬物含有層100質量%中に前記(B)成分を10〜40質量%含有する、請求項1に記載の錠剤。
- 前記薬物含有層100質量%中に前記(A)成分を10〜40質量%含有する、請求項1または2に記載の錠剤。
- 前記(A)成分の中位径(a)と、前記(B)成分の中位径(b)の比(a/b)が2.0〜8.0である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の錠剤。
- 下記(A)成分と、下記(B)成分とを含む混合粉体を打錠して薬物含有層を形成する打錠工程を有する、錠剤の製造方法。
(A)成分:中位径が150〜400μmである乾燥水酸化アルミニウムゲル。
(B)成分:中位径が20〜100μmであるアリルイソプロピルアセチル尿素。
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