JP6009944B2 - 核酸分子の多型識別方法 - Google Patents
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Description
本願は、2011年1月26日に、日本に出願された特願2011−014064号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
また、非特許文献4においても、数十〜数百nM程度の比較的高濃度の核酸について塩基配列の識別が行われている。このように、一般的に、pMオーダーの比較的低濃度の核酸検体に対して多型を識別するには至っていない。
ここで、走査分子計数法は、特願2010−044714に於いて、本願出願人により提案されている新規な光分析技術である。
(1)(a)多型配列中の第1の型の塩基配列を有する1本鎖核酸分子と特異的にハイブリダイズする第1の核酸プローブと、解析対象の核酸分子とを含む試料溶液を調製する試料溶液調製工程と、
(b)前記工程(a)において調製された試料溶液中の核酸分子を会合させる会合工程と、
(c)前記工程(b)の後、前記工程(a)において調製された試料溶液中の、第1の核酸プローブを含む会合体の分子数を算出する算出工程と、
(d)前記工程(c)の結果に基づき、前記解析対象の核酸分子の多型を識別する識別工程と、
(e)前記工程(c)において、共焦点顕微鏡又は多光子顕微鏡の光学系を用いて、前記試料溶液内において前記光学系の光検出領域の位置を移動する検出領域移動工程と、
(f)前記工程(c)において、前記試料溶液内において前記光学系の光検出領域の位置を移動させながら、当該光検出領域中の前記会合体から放出される蛍光を検出する蛍光検出工程と、
(g)前記工程(c)において、前記検出された光から、個々の会合体からの光信号を個別に検出して、会合体を個別に検出する会合体検出工程と、
(h)前記工程(c)において、前記個別に検出された会合体の数を計数して前記光検出領域の位置の移動中に検出された前記粒子の数を計数する粒子計数工程と、を有し、
前記検出された光から、個々の会合体からの光信号を個別に検出して、会合体を個別に検出する工程に於いて、検出された時系列光信号データにおいて、有意な信号が存在する時間領域を検出し、前記検出された有意な信号が存在する時間領域における光強度の時間変化に対する釣鐘状関数のフィッティングによって、前記検出された有意な信号が存在する時間領域に於ける光強度の時間変化が前記光検出領域内を相対的に移動する単一の発光粒子からの光に於いて想定されるプロファイルを有すると判定されたとき、前記検出された有意な信号が存在する時間領域における光強度の時間変化を、一つの会合体からの光信号として個別に検出し、
前記工程(a)における試料溶液、又は前記工程(b)の後、前記工程(c)の前の試料溶液が、前記多型配列のうちの前記第1の型以外の型の塩基配列と相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをさらに含んでいる核酸分子の多型識別方法。
(2)前記第1の核酸プローブが、蛍光物質により標識されている上記(1)に記載の核酸分子の多型識別方法。
(3)前記工程(a)において、前記試料溶液中に、2本鎖構造に特異的に結合する蛍光性2本鎖核酸結合物質がさらに含まれている上記(1)又は(2)記載の核酸分子の多型識別方法。
(4)前記工程(a)において、前記試料溶液中に、蛍光性2本鎖核酸結合物質がさらに含まれており、
前記第1の核酸プローブを標識している蛍光物質と前記蛍光性2本鎖核酸結合物質とのいずれか一方が、蛍光エネルギー移動現象におけるエネルギー・ドナーと成る蛍光物質であり、他方が前記蛍光エネルギー移動現象におけるエネルギー・アクセプターと成る物質であり、
前記工程(c)において、前記第1の核酸プローブを含む会合体から放出される蛍光は、前記第1の核酸プローブを標識している蛍光物質と前記蛍光性2本鎖核酸結合物質との間に起こった蛍光エネルギー移動現象により放出される蛍光であ上記(2)に記載の核酸分子の多型識別方法。
(5)前記第1の核酸プローブは、単独で存在している状態では蛍光エネルギー移動が起こり、かつ他の1本鎖核酸分子と会合体を形成した状態では蛍光エネルギー移動が起こらないように、エネルギー・ドナーと成る蛍光物質とエネルギー・アクセプターと成る物質とが結合されており、
当該核酸プローブを含む会合体から放出される蛍光は、前記エネルギー・ドナーと成る蛍光物質から放出される蛍光である上記(2)に記載の核酸分子の多型識別方法。
(6)前記光検出領域の位置を移動する工程に於いて、前記光検出領域の位置が所定の速度にて移動される上記(1)から(5)のいずれか一つに記載の核酸分子の多型識別方法。
(7)前記光検出領域の位置を移動する工程に於いて、前記光検出領域の位置が、前記会合体の拡散移動速度よりも速い速度にて移動される上記(1)から(6)のいずれか一つに記載の核酸分子の多型識別方法。
(8)前記検出された光から、個々の会合体からの光信号を個別に検出して、会合体を個別に検出する工程に於いて、検出された時系列の光信号の形状に基づいて、1つの会合体が前記光検出領域に入ったことが検出される上記(1)から(7)のいずれか一つに記載の核酸分子の多型識別方法。
(9)前記試料溶液が、界面活性剤、ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及び尿素からなる群より選択される1種以上を含む上記(1)から(8)のいずれか一つに記載の核酸分子の多型識別方法。
(10)前記工程(b)を、前記工程(a)において調製された試料溶液の温度を70℃以上にすることにより、当該試料溶液中の核酸分子を変性させた後、当該試料溶液の液温を0.05℃/秒以上の降温速度で低下させることにより、当該試料溶液中の核酸分子を会合させることにより行う上記(1)から(9)のいずれか一つに記載の核酸分子の多型識別方法。
(11)前記第1の核酸プローブが、DNA、RNA、及び核酸類似物質からなる群より選択される2以上の分子が結合して構成されている上記(1)から(10)のいずれか一つに記載の核酸分子の多型識別方法。
(12)前記多型配列が、遺伝子多型の多型部位を含む塩基配列、又は体細胞変異の変異部位を含む塩基配列である上記(1)から(11)のいずれか一つに記載の核酸分子の多型識別方法。
(13)前記体細胞変異がK−ras遺伝子の変異である上記(12)に記載の核酸分子の多型識別方法。
また、本発明の核酸分子の多型識別方法では、核酸プローブと試料中の核酸分子との会合体の走査分子計数法による検出を、前記多型配列のうちの前記1の型以外の型の塩基配列と相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドの存在下で行う。そのため、会合体形成反応から検出までの間に核酸プローブが他の型の核酸分子と非特異的に会合体を形成することが効果的に抑制され、その結果、核酸プローブによる非特異的な会合体の形成を効果的に抑制することができ、非常に精度よく多型を識別することができる。
走査分子計数法は、基本的な構成に於いて、図1(A)に模式的に例示されている如き、FCS、FIDA等が実行可能な共焦点顕微鏡の光学系と光検出器とを組み合わせた光分析装置により実現可能である。同図を参照して、上記の光分析装置について説明する。光分析装置1は、光学系2〜17と、光学系の各部の作動を制御すると共にデータを取得し解析するためのコンピュータ18とから構成される。光分析装置1の光学系は、通常の共焦点顕微鏡の光学系と同様であってよく、そこに於いて、光源2から放射されシングルモードファイバー3内を伝播したレーザ光(Ex)が、ファイバーの出射端に於いて固有のNAにて決まった角度にて発散する光となって放射され、コリメーター4によって平行光となり、ダイクロイックミラー5、反射ミラー6、7にて反射され、対物レンズ8へ入射される。対物レンズ8の上方には、典型的には、1〜数十μLの試料溶液が分注される試料容器又はウェル10が配列されたマイクロプレート9が配置されており、対物レンズ8から出射したレーザ光は、試料容器又はウェル10内の試料溶液中で焦点を結び、光強度の強い領域(励起領域)が形成される。試料溶液中には、観測対象物である粒子と、かかる粒子と結合する発光プローブ、典型的には、蛍光色素等の発光標識が付加された分子が分散又は溶解されており、発光プローブと結合又は会合した粒子(実験の態様によっては、粒子と一旦結合した後に粒子から解離した発光プローブ)が励起領域に進入すると、その間、発光プローブが励起され光が放出される。放出された光(Em)は、対物レンズ8、ダイクロイックミラー5を通過し、ミラー11にて反射してコンデンサーレンズ12にて集光され、ピンホール13を通過し、バリアフィルター14を透過して(ここで、特定の波長帯域の光成分のみが選択される。)、マルチモードファイバー15に導入されて、光検出器16に到達し、時系列の電気信号に変換された後、コンピュータ18へ入力され、後に説明される態様にて光分析のための処理が為される。なお、当業者に於いて知られている如く、上記の構成に於いて、ピンホール13は、対物レンズ8の焦点位置と共役の位置に配置されており、これにより、図1(B)に模式的に示されている如きレーザ光の焦点領域、即ち、励起領域内から発せられた光のみがピンホール13を通過し、励起領域以外からの光は遮断される。図1(B)に例示されたレーザ光の焦点領域は、通常、1〜10fL程度の実効体積を有する本光分析装置に於ける光検出領域であり(典型的には、光強度が領域の中心を頂点とするガウス型分布又はローレンツ型分布となる。実効体積は、光強度が1/e2 となる面を境界とする略楕円球体の体積である。)、コンフォーカル・ボリュームと称される。また、走査分子計数法では、1つの粒子及び発光プローブの結合体又は発光プローブからの光、例えば、一個又は数個の蛍光色素分子からの微弱光が検出されるので、光検出器16としては、好適には、フォトンカウンティングに使用可能な超高感度の光検出器が用いられる。また、顕微鏡のステージ(図示せず)には、観察するべきウェル10を変更するべく、マイクロプレート9の水平方向位置を移動するためのステージ位置変更装置17aが設けられていてよい。ステージ位置変更装置17aの作動は、コンピュータ18により制御されてよい。かかる構成により、検体が複数在る場合にも、迅速な計測が達成可能となる。
FIDA等の分光分析技術は、従前の生化学的な分析技術に比して、必要な試料量が極めて少なく、且つ、迅速に検査が実行できる点で優れている。しかしながら、FIDA等の分光分析技術では、原理的に、観測対象粒子の濃度や特性は、蛍光強度のゆらぎに基づいて算定されるので、精度のよい測定結果を得るためには、試料溶液中の観測対象粒子の濃度又は数密度が、蛍光強度の計測中に常に一個程度の観測対象粒子が光検出領域CV内に存在するレベルであり、計測時間中に常に有意な光強度(フォトンカウント)が検出されることが要求される。もし観測対象粒子の濃度又は数密度がそれよりも低い場合、例えば、観測対象粒子がたまにしか光検出領域CV内へ進入しないレベルである場合には、有意な光強度(フォトンカウント)が、計測時間の一部にしか現れず、精度のよい光強度のゆらぎの算定が困難となる。また、観測対象粒子の濃度が計測中に常に一個程度の観測対象粒子が光検出領域内に存在するレベルよりも大幅に低い場合には、光強度のゆらぎの演算において、バックグラウンドの影響を受けやすくなり、演算に十分な量の有意な光強度データを得るために計測時間が長くなる。これに対して、走査分子計数法では、観測対象粒子の濃度がFIDA等の分光分析技術にて要求されるレベルよりも低い場合でも、観測対象粒子の数密度又は濃度等の特性の検出が可能である。
そうすると、例えば、図2(A)の如く、光検出領域CVが移動する間(図中、時間t0〜t2)において1つの粒子(図中、発光プローブとして蛍光色素が結合している。)の存在する領域を通過する際(t1)には、図2(B)に描かれている如く有意な光強度(Em)が検出されることとなる。かくして、上記の光検出領域CVの位置の移動と光検出を実行し、その間に出現する図2(B)に例示されている如き有意な光強度を一つずつ検出することによって、発光プローブの結合した粒子が個別に検出され、その数をカウントすることにより、計測された領域内に存在する粒子の数、或いは、濃度若しくは数密度に関する情報が取得できる。かかる走査分子計数法の光分析技術の原理においては、蛍光強度のゆらぎの算出の如き、統計的な演算処理は行われず、粒子が一つずつ検出されるので、FIDA等では十分な精度にて分析ができないほど、観測されるべき粒子の濃度が低い試料溶液でも、粒子の濃度若しくは数密度に関する情報が取得可能であることは理解されるべきである。
走査分子計数法の光分析における光強度の測定は、測定中にミラー偏向器17を駆動して、試料溶液内での光検出領域の位置の移動(試料溶液内の走査)を行う他は、FCS又はFIDAにおける光強度の測定工程と同様の態様にて実行されてよい。操作処理において、典型的には、マイクロプレート9のウェル10に試料溶液を注入して顕微鏡のステージ上に載置した後、使用者がコンピュータ18に対して、測定の開始の指示を入力すると、コンピュータ18は、記憶装置(図示せず)に記憶されたプログラム(試料溶液内において光検出領域の位置を移動するべく光路を変更する手順と、光検出領域の位置の移動中に光検出領域からの光を検出する手順)に従って、試料溶液内の光検出領域における励起光の照射及び光強度の計測が開始される。かかる計測中、コンピュータ18のプログラムに従った処理動作の制御下、ミラー偏向器17は、ミラー7(ガルバノミラー)を駆動して、ウェル10内において光検出領域の位置の移動を実行し、これと同時に光検出器16は、逐次的に検出された光を電気信号に変換してコンピュータ18へ送信し、コンピュータ18では、任意の態様にて、送信された光信号から時系列の光強度データを生成して保存する。なお、典型的には、光検出器16は、一光子の到来を検出できる超高感度光検出器であるので、光の検出は、所定時間に亘って、逐次的に、所定の単位時間毎(BINTIME)に、例えば、10μ秒毎に光検出器に到来するフォトンの数を計測する態様にて実行されるフォトンカウンティングであり、時系列の光強度のデータは、時系列のフォトンカウントデータであってよい。
走査分子計数法の光分析技術の観測対象粒子は、溶液中に分散又は溶解されて自由にランダムに運動する粒子であるので、ブラウン運動によって位置が時間と伴に移動する。従って、光検出領域の位置の移動速度が粒子のブラウン運動による移動に比して遅い場合には、図3(A)に模式的に描かれている如く、粒子が領域内をランダムに移動し、これにより、光強度が図3(B)の如くランダムに変化し(既に触れた如く、光検出領域の励起光強度は、領域の中心を頂点として外方に向かって低減する。)、個々の観測対象粒子に対応する有意な光強度の変化を特定することが困難となる。そこで、好適には、図4(A)に描かれている如く、粒子が光検出領域を略直線に横切り、これにより、時系列の光強度データにおいて、図4(B)に例示の如く、個々の粒子に対応する光強度の変化のプロファイルが略一様となり(粒子が略直線的に光検出領域を通過する場合には、光強度の変化のプロファイルは、励起光強度分布と略同様となる。)、個々の観測対象粒子と光強度との対応が容易に特定できるように、光検出領域の位置の移動速度は、粒子のブラウン運動による平均の移動速度(拡散移動速度)よりも速く設定される。
(2Wo)2 =6D・Δt (1)
から、
Δt=(2Wo)2 /6D (2)
となるので、観測対象粒子がブラウン運動により移動する速度(拡散移動速度)Vdifは、概ね、
Vdif=2Wo/Δt=3D/Wo (3)
となる。そこで、光検出領域の位置の移動速度は、かかるVdifを参照して、それよりも十分に早い値に設定されてよい。例えば、観測対象粒子の拡散係数が、D=2.0×10−10m2 /s程度であると予想される場合には、Woが、0.62μm程度だとすると、Vdifは、1.0×10−3 m/sとなるので、光検出領域の位置の移動速度は、その略10倍の15mm/sと設定されてよい。なお、観測対象粒子の拡散係数が未知の場合には、光検出領域の位置の移動速度を種々設定して光強度の変化のプロファイルが、予想されるプロファイル(典型的には、励起光強度分布と略同様)となる条件を見つけるための予備実験を繰り返し実行して、好適な光検出領域の位置の移動速度が決定されてよい。
上記の処理により試料溶液の時系列の光強度データが得られると、コンピュータ18において、記憶装置に記憶されたプログラムに従った処理により、下記の如き光強度の分析が実行されてよい。
時系列の光強度データにおいて、一つの観測対象粒子の光検出領域を通過する際の軌跡が、図4(A)に示されている如く略直線状である場合、その粒子に対応する光強度の変化は、図6(A)に模式的に描かれている如く、(光学系により決定される)光検出領域の光強度分布を反映したプロファイル(通常、略釣鐘状)を有する。そこで、観測対象粒子の検出の一つの手法において、光強度に対して閾値Ioが設定され、その閾値を超える光強度が継続する時間幅Δτが所定の範囲にあるとき、その光強度のプロファイルが一つの粒子が光検出領域を通過したことに対応すると判定され、一つの観測対象粒子の検出が為されるようになっていてよい。光強度に対する閾値Io及び時間幅Δτに対する所定の範囲は、光検出領域に対して所定の速度にて相対的に移動する観測対象粒子と発光プローブとの結合体(又は粒子との結合後分解され遊離した発光プローブ)から発せられる光の強度として想定されるプロファイルに基づいて定められるところ、具体的な値は、実験的に任意に設定されてよく、また、観測対象粒子と発光プローブとの結合体(又は粒子との結合後分解され遊離した発光プローブ)の特性によって選択的に決定されてよい。
ガウス分布:
I=A・exp(−2t2 /a2 ) (4)
であると仮定できるときには、有意な光強度のプロファイル(バックグラウンドでないと明らかに判断できるプロファイル)に対して式(4)をフィッティングして算出された強度A及び幅aが所定の範囲内にあるとき、その光強度のプロファイルが一つの観測対象粒子が光検出領域を通過したことに対応すると判定され、一つの観測対象粒子の検出が為されてよい。(強度A及び幅aが所定の範囲外にあるときには、ノイズ又は異物として分析において無視されてよい。)
観測対象粒子のカウンティングは、上記の観測対象粒子の検出の手法により検出された粒子の数を、任意の手法により、計数することにより為されてよい。しかしながら、粒子の数が大きい場合には、例えば、図5及び図6(B)に例示された処理により為されてよい。
具体的には、まず、時系列光信号データの時系列の時間微分値データ上にて、逐次的に時間微分値を参照して、一つのピーク信号の始点と終点とが探索され決定され、ピーク存在領域が特定される(ステップ130)。一つのピーク存在領域が特定されると、そのピーク存在領域におけるスムージングされた時系列光信号データに対して、釣鐘型関数のフィッティングが行われ(図6(B)下段「釣鐘型関数フィッティング」)、釣鐘型関数のピーク強度Imax、ピーク幅(半値全幅)w、フィッティングにおける(最小二乗法の)相関係数等のパラメータが算出される(ステップ140)。なお、フィッティングされる釣鐘型関数は、典型的には、ガウス関数であるが、ローレンツ型関数であってもよい。そして、算出された釣鐘型関数のパラメータが、一つの粒子及び発光プローブの結合体又は発光プローブが光検出領域を通過したときに検出される光信号が描く釣鐘型のプロファイルのパラメータについて想定される範囲内にあるか否か、即ち、ピーク強度、ピーク幅、相関係数が、それぞれ、所定範囲内にあるか否か等が判定される(ステップ150)。かくして、図7左に示されている如く、算出された釣鐘型関数のパラメータが一つの粒子及び発光プローブの結合体又は発光プローブに対応する光信号おいて想定される範囲内にあると判定された信号は、一つの観測対象粒子に対応する信号であると判定され、これにより、一つの観測対象粒子が検出されたこととなり、一つの粒子としてカウントされる(粒子数がカウントアップされる。ステップ160)。一方、図7右に示されている如く、算出された釣鐘型関数のパラメータが想定される範囲内になかったピーク信号は、ノイズとして無視される。
観測対象粒子のカウンティングが為されると、時系列光信号データの取得の間に光検出領域の通過した領域の総体積を用いて、観測対象粒子の数密度又は濃度が決定される。しかしながら、光検出領域の実効体積は、励起光又は検出光の波長、レンズの開口数、光学系の調整状態に依存して変動するため、設計値から算定することは、一般に困難である。従って、光検出領域の通過した領域の総体積を算定することも簡単ではない。そこで、典型的には、粒子の濃度が既知の溶液(参照溶液)について、検査されるべき試料溶液の測定と同様の条件にて、上記に説明した光強度の測定、粒子の検出及びカウンティングを行い、検出された粒子の数と参照溶液の粒子の濃度とから、光検出領域の通過した領域の総体積、即ち、観測対象粒子の検出数と濃度との関係が決定されるようになっていてよい。
参照溶液の粒子としては、好ましくは、観測対象粒子が形成する粒子及び発光プローブ結合体(又は観測対象粒子に結合後遊離した発光プローブ)と同様の波長特性を有する発光標識(蛍光色素等)であってよい。具体的には、例えば、粒子の濃度Cの参照溶液について、その粒子の検出数がNであったとすると、光検出領域の通過した領域の総体積Vtは、下記式(5)
Vt=N/C (5)
により与えられる。また、参照溶液として、複数の異なる濃度の溶液が準備され、それぞれについて測定が実行されて、算出されたVtの平均値が光検出領域の通過した領域の総体積Vtとして採用されるようになっていてよい。そして、Vtが与えられると、粒子のカウンティング結果がnの試料溶液の粒子の数密度cは、下記式(6)
c=n/Vt (6)
により与えられる。なお、光検出領域の体積、光検出領域の通過した領域の総体積は、上記の方法によらず、任意の方法にて、例えば、FCS、FIDAを利用するなどして与えられるようになっていてよい。また、本実施形態の光分析装置においては、想定される光検出領域の移動パターンについて、種々の標準的な粒子についての濃度Cと粒子の数Nとの関係(式(5))の情報をコンピュータ18の記憶装置に予め記憶しておき、装置の使用者が光分析を実施する際に適宜記憶された関係の情報を利用できるようになっていてよい。
本発明の核酸分子の多型識別方法は、多型配列のうちの特定の型(第1の型)の核酸分子と特異的に結合する核酸プローブを用いて、当該核酸プローブと解析対象の核酸分子とをハイブリダイズさせ、形成された会合体の量に基づいて解析対象の核酸分子の型を識別する方法である。さらに本発明においては、会合体の検出を、上記の走査分子計数法により測定する。走査分子計数法は、分子が離散的な状況において、蛍光を有する粒子を一粒子毎に測定することができる測定方法であることから、pMオーダー以下の比較的低濃度の核酸分子に対しても測定が可能である。このため、本発明の核酸分子の多型識別方法により、試料溶液中の解析対象の核酸分子の濃度が非常に低い場合であっても、形成された会合体を高感度に計数することができる。
(a)多型配列中の第1の型の塩基配列を有する1本鎖核酸分子と特異的にハイブリダイズする第1の核酸プローブと、解析対象の核酸分子とを含む試料溶液を調製する工程と、(b)前記工程(a)において調製された試料溶液中の核酸分子を会合させる工程と、
(c)前記工程(b)の後、前記工程(a)において調製された試料溶液中の、第1の核酸プローブを含む会合体の分子数を算出する工程と、
(d)前記工程(c)の結果に基づき、前記解析対象の核酸分子の多型を識別する工程。
各測定の結果から、対照用1本鎖核酸分子の多型と会合体の分子数との関係をクラスタリングするために必要な情報を得ることができる。
1種類の分子ビーコンプローブを用いて、走査分子計数法により、K−ras遺伝子のコドン12_GTT変異を識別可能であることを検証した。
変異型(GTT)分子ビーコンプローブとして、5’末端にTAMRAが付加され、3’末端にBHQ−2が付加された表1に記載の塩基配列(配列番号1)を有する核酸分子を用いた。また、解析対象の核酸分子として、同じく表1に記載の塩基配列を有する野生型(GGT)核酸(配列番号2)のみ(変異率:0%)、野生型(GGT)核酸と変異型(GTT)核酸(配列番号3)を9:1のモル比で混合したもの(変異率:10%)、及び変異型(GTT)核酸のみ(変異率:100%)用いた。さらに、非特異的なハイブリダイゼーションを抑制するために、野生型(GGT)核酸と相補的な塩基配列を有する非蛍光標識プローブ(野生型(GGT)デコイ核酸)(配列番号4)を用いた。これらのオリゴヌクレオチドは、シグマジェノシス株式会社に依頼して合成した。表1中、右欄には配列番号を示す。また、表1中、太字の塩基が変異部位又は変異部位と塩基対を形成する塩基である。さらに、変異型(GTT)分子ビーコンプローブ中の下線が付された塩基は、分子内構造体を形成する際に互いにハイブリダイズする領域である。
調製された試料溶液を、95℃で5分間加熱することにより変性させた後、20℃まで徐々に液温を低下させて会合体を形成させた。具体的には、降温速度を0.1℃/秒とし、90℃で5分間、80℃で10分間、70℃で10分間、60℃で10分間、50℃で10分間、40℃で10分間、30℃で10分間の降温処理を行った。
20μ秒<ピーク幅<400μ秒
ピーク強度>1(フォトン/10μ秒)
相関係数>0.95
を満たすピーク信号のみを観測対象の核酸分子に対応する光信号であると判定する一方、上記の条件を満たさないピーク信号はノイズとして無視し、観測対象の核酸分子に対応する光信号であると判定された信号の数を「ピーク数」として計数した。
試料溶液中に、核酸プローブが特異的に結合する型以外の型の多型配列と相補的な塩基配列を有する核酸分子を添加することによる、当該核酸プローブを含む会合体の検出精度を調べた。
具体的には、実施例1で用いた変異型(GTT)分子ビーコンプローブ、解析対象の核酸分子、野生型(GGT)デコイ核酸を、それぞれ、100pM、100nM(野生型と変異型を合計した濃度)、1μMとなるように、トリス緩衝液(10 mM Tris−HCl、1mM EDTA、100mM NaCl、pH8.0)に溶解することにより、野生型(GGT)デコイ核酸を含有する試料溶液を調製した。一方、野生型(GGT)デコイ核酸を添加しない以外は同様にして、野生型(GGT)デコイ核酸を含有しない試料溶液を調製した。
これらの試料溶液に対して、実施例1と同様に、液温を上昇及び下降させて試料溶液中の核酸分子を変性させた後会合体を形成し、さらに、実施例1と同じ条件で、当該試料溶液中の変異型(GTT)分子ビーコンプローブを含む会合体の分子数を計数した。
実施例1で用いた変異型(GTT)分子ビーコンプローブと、野生型(GGT)分子ビーコンプローブとを用いて、各遺伝子型を識別した。
野生型(GGT)分子ビーコンプローブとして、5’末端にTAMRAが付加され、3’末端にBHQ−2が付加された表2に記載の塩基配列(配列番号5)を有する核酸分子を用いた。
表2に、変異型(GTT)デコイ核酸の配列を示す。表2中、右欄には配列番号を示し、太字の塩基が変異部位又は変異部位と塩基対を形成する塩基であり、下線が付された塩基は、分子内構造体を形成する際に互いにハイブリダイズする領域である。なお、本実施例で用いたオリゴヌクレオチドは、シグマジェノシス株式会社に依頼して合成した。
一方、野生型(GGT)分子ビーコンプローブ、解析対象の核酸分子、変異型(GTT)デコイ核酸を、それぞれ、100pM、100nM(野生型と変異型を合計した濃度)、500nMとなるように、前記トリス緩衝液に溶解することにより、野生型(GGT)分子ビーコンプローブと変異型(GTT)デコイ核酸を含有する試料溶液を調製した。また、解析対象の核酸分子を添加しなかった以外は同様にして対照用試料溶液を調製した。
本発明の核酸分子の多型識別方法において、一の試料溶液中で、変異型(GTT)分子ビーコンプローブを含む会合体と野生型(GGT)分子ビーコンプローブを含む会合体の両方を形成させる条件で、K−ras遺伝子のコドン12_GTT変異を識別した。
変異型(GTT)分子ビーコンプローブとして、表1に記載の変異型(GTT)分子ビーコンプローブと同じ塩基配列(配列番号1)からなるオリゴヌクレオチドの5’末端にATTO(登録商標)647Nを付加し、3’末端にBHQ−3を付加したものを用いた。野生型(GGT)分子ビーコンプローブ、解析対象の核酸分子、及び野生型(GGT)デコイ核酸、変異型(GTT)デコイ核酸は、実施例3で用いたものを用いた。なお、本実施例で用いたオリゴヌクレオチドは、シグマジェノシス株式会社に依頼して合成した。
具体的には、変異型(GTT)分子ビーコンプローブ、野生型(GGT)分子ビーコンプローブ、解析対象の核酸分子、野生型(GGT)デコイ核酸、及び変異型(GTT)デコイ核酸を、それぞれ、100pM、100pM、100nM(野生型と変異型を合計した濃度)、500nM、500nMとなるように、トリス緩衝液(10 mM Tris−HCl、1mM EDTA、400mM NaCl、pH8.0)に溶解することにより試料溶液を調製した。また、解析対象の核酸分子を添加しなかった以外は同様にして対照用試料溶液を調製した。
実施例4では、解析対象の核酸分子を変異率ごとに識別可能ではあったが、図12における各試料溶液のスポット間の距離は、図11に示される実施例3の場合よりも、互いの距離が近い。これは、実施例3の方法よりも、実施例4の方法のほうが、識別能がやや劣ることを示唆する。
そこで、デコイ核酸の長さを調整し、変異率の識別能を改善させた。
具体的には、実施例4で用いた野生型(GGT)デコイ核酸及び変異型(GTT)デコイ核酸に代えて、表3に記載されている野生型(GGT)デコイ核酸(配列番号7)及び変異型(GTT)デコイ核酸(配列番号8)を用いた以外は、実施例4と同様にして試料溶液を調製した。なお、本実施例において用いたデコイ核酸は、実施例4で用いたものよりもそれぞれ1塩基だけ短い。また、表3中、右欄は配列番号を示し、太字の塩基が変異部位又は変異部位と塩基対を形成する塩基を示す。
実施例4における識別能が、実施例3における識別能よりも低かったのは、2種類の分子ビーコンプローブと2種類のデコイ核酸とが共存していたため、デコイ核酸が分子ビーコンの標的配列への非特異結合だけでなく、特異的な結合も阻害したためだと考えられる。本実施例においては、デコイ核酸の長さが短いことにより、分子ビーコンの標的配列への特異的結合阻害が小さくなったために、GTT変異率の識別能が改善されたものと推察される。
これらの結果から、デコイ核酸の設計を工夫することにより、多型配列中の一の型に特異的な核酸プローブと、当該多型配列中の他の型に特異的な核酸プローブとを、一の試料溶液中で共存させた状態で、変異型(GTT)分子ビーコンプローブを含む会合体と野生型(GGT)分子ビーコンプローブを含む会合体の両方の会合体の形成・検出を行う場合であっても、非常に高い精度で多型を識別することができることが明らかである。
第1核酸プローブとは異なる塩基配列を有し、かつ、解析対象の多型配列からなる多型部位を認識しない核酸プローブ第2核酸プローブとし、第1核酸プローブと合わせて用いて、K−ras遺伝子のコドン12_GTT変異を識別した。
具体的には、第2核酸プローブとして、K−ras遺伝子中の領域であって、コドン12を含まず、野生型と変異型に共通する領域の塩基配列(共通配列)(配列番号9)と特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド(配列番号10)に対して、5’末端にATTO(登録商標)647Nを付加し、3’末端にBHQ−3を付加した共通分子ビーコンプローブを用いた。また、前記共通配列からなるオリゴヌクレオチドを、共通核酸として用いた。表4に、共通分子ビーコンプローブ及び共通配列の塩基配列を示す。表4中、右欄には配列番号を示す。また、共通分子ビーコンプローブ中の下線が付された塩基は、分子内構造体を形成する際に互いにハイブリダイズする領域である。
1種類の核酸プローブと蛍光性インターカレーターを用いて、走査分子計数法により、K−ras遺伝子のコドン12_GTT変異を識別可能であることを検証した。
変異型(GTT)プローブとして、5’末端にROXが付加された表5に記載の塩基配列(配列番号11)を有する核酸分子を用いた。表5中、右欄には配列番号を示し、太字の塩基が変異部位又は変異部位と塩基対を形成する塩基である。さらに、解析対象の核酸分子として、実施例1で用いた野生型(GGT)核酸と変異型(GTT)核酸を、それぞれ用いた。
調製された試料溶液を、94℃で5分間加熱することにより変性させた後、0.1℃/秒で降温させ、68.8℃で5分間恒温処理させて会合体を形成させた。
これらの濃縮試料溶液に、それぞれ、PicoGreen(Molecular Probe社製)を前記トリス緩衝液で1000倍希釈した溶液を添加し、当該濃縮試料溶液の10倍希釈を調製し、これらの試料溶液とした。
これらの試料溶液を、PicoGreen希釈液添加後30分間以上放置した。
測定によって得られた時系列データをSavinzky−Golayのアルゴリズムでスムージングした後、微分によりピークの検出を行った。ピークとみなされた領域のうち、ガウス関数に近似できる領域をシグナルとして抽出した。野生型(GGT)デコイ核酸を加えた試料溶液と加えない試料とで得られるピーク数を比較した。
実施例7で用いた変異型(GTT)プローブと、野生型(GGT)プローブと、蛍光性インターカレーターを用いて、走査分子計数法により、K−ras遺伝子のコドン12_GTT変異を識別した。
野生型(GGT)プローブとして、5’末端にROXが付加された表6に記載の塩基配列(配列番号12)を有する核酸分子を用いた。表6中、右欄には配列番号を示し、太字の塩基が変異(多型)部位又は変異部位と塩基対を形成する塩基である。また、解析対象の核酸分子として、表1に記載の塩基配列を有する野生型(GGT)核酸(配列番号2)のみ(変異率:0%)、野生型(GGT)核酸と変異型(GTT)核酸(配列番号3)を9:1のモル比で混合したもの(変異率:10%)、野生型(GGT)核酸と変異型(GTT)核酸(配列番号3)を1:1のモル比で混合したもの(変異率:50%)、及び変異型(GTT)核酸のみ(変異率:100%)用いた。さらに、非特異的なハイブリダイゼーションを抑制するために、実施例3で用いた変異型(GTT)デコイ核酸を用いた。
調製された試料溶液を、94℃で5分間加熱することにより変性させた後、0.1℃/秒で降温させ、68.8℃で5分間恒温処理させて会合体を形成させた。
これらの濃縮試料溶液に、それぞれ、PicoGreen(Molecular Probe社製)を前記トリス緩衝液で1000倍希釈した溶液を添加し、当該濃縮試料溶液の10倍希釈を調製し、これらの試料溶液とした。
これらの試料溶液を、PicoGreen希釈液添加後30分間以上放置した。
核酸プローブと蛍光性インターカレーターを用いて、当該核酸プローブを含む会合体を走査分子計数法により計数する場合における、会合体中の2本鎖構造の塩基対長が与える影響を調べた。
まず、プラスミドpUC19(タカラバイオ社製)を鋳型とし、5’末端をRoxで修飾したオリゴヌクレオチド、非標識のオリゴヌクレオチド、及びAmpliTaq Gold(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて、100bp、200bp、400bp、800bp、及び1.5kbpの鎖長の異なるPCR産物を調製した。これらのPCR産物からWizard V Gel and PCR Clean−Up System (Promega社製)を用いてプライマー除去し、Bioanalyzer(Agilent社製)を用いた電気泳動により、PCR産物の有無及び濃度を測定した。これらのPCR産物(蛍光標識)は、5’末端がRoxで標識された1本鎖核酸分子と、非標識の1本鎖核酸分子との会合体である。
上記で用いた5’末端をRoxで修飾したオリゴヌクレオチドに代えて、5’末端が修飾されていないオリゴヌクレオチドを用いた以外は、上記と同様にして、非標識の1本鎖核酸分子同士の会合体であるPCR産物(非標識)を得た。
その後、トリス緩衝液(10 mM Tris−HCl、1mM EDTA、100mM NaCl、pH8.0)を用いて、各PCR産物が100pMとなるように調製した。この調製されたPCR産物の溶液を、前記トリス緩衝液で10000倍希釈したPicoGreen(invitrogen社製)溶液に任意の濃度で加え、試料溶液とした。
これらの試料溶液を、PicoGreen希釈液添加後30分間以上放置した。
これらの結果より、およそ400bp程度の鎖長以下であれば、充分な非特異シグナルの低減が成されていると見ることができる。
2 光源
3 シングルモードオプティカルファイバー
4 コリメータレンズ
5 ダイクロイックミラー
6、7、11 反射ミラー
8 対物レンズ
9 マイクロプレート
10 ウェル(試料溶液容器)
12 コンデンサーレンズ
13 ピンホール
14 バリアフィルター
15 マルチモードオプティカルファイバー
16 光検出器
17 ミラー偏向器
17a ステージ位置変更装置
18 コンピュータ
Claims (13)
- (a)多型配列中の第1の型の塩基配列を有する1本鎖核酸分子と特異的にハイブリダイズする第1の核酸プローブと、解析対象の核酸分子とを含む試料溶液を調製する試料溶液調製工程と、
(b)前記工程(a)において調製された試料溶液中の核酸分子を会合させる会合工程と、
(c)前記工程(b)の後、前記工程(a)において調製された試料溶液中の、第1の核酸プローブを含む会合体の分子数を算出する算出工程と、
(d)前記工程(c)の結果に基づき、前記解析対象の核酸分子の多型を識別する識別工程と、
(e)前記工程(c)において、共焦点顕微鏡又は多光子顕微鏡の光学系を用いて、前記試料溶液内において前記光学系の光検出領域の位置を移動する検出領域移動工程と、
(f)前記工程(c)において、前記試料溶液内において前記光学系の光検出領域の位置を移動させながら、当該光検出領域中の前記会合体から放出される蛍光を検出する蛍光検出工程と、
(g)前記工程(c)において、前記検出された光から、個々の会合体からの光信号を個別に検出して、会合体を個別に検出する会合体検出工程と、
(h)前記工程(c)において、前記個別に検出された会合体の数を計数して前記光検出領域の位置の移動中に検出された前記粒子の数を計数する粒子計数工程と、を有し、
前記検出された光から、個々の会合体からの光信号を個別に検出して、会合体を個別に検出する工程に於いて、検出された時系列光信号データにおいて、有意な信号が存在する時間領域を検出し、前記検出された有意な信号が存在する時間領域における光強度の時間変化に対する釣鐘状関数のフィッティングによって、前記検出された有意な信号が存在する時間領域に於ける光強度の時間変化が前記光検出領域内を相対的に移動する単一の発光粒子からの光に於いて想定されるプロファイルを有すると判定されたとき、前記検出された有意な信号が存在する時間領域における光強度の時間変化を、一つの会合体からの光信号として個別に検出し、
前記工程(a)における試料溶液、又は前記工程(b)の後、前記工程(c)の前の試料溶液が、前記多型配列のうちの前記第1の型以外の型の塩基配列と相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをさらに含んでいる核酸分子の多型識別方法。 - 前記第1の核酸プローブが、蛍光物質により標識されている請求項1に記載の核酸分子の多型識別方法。
- 前記工程(a)において、前記試料溶液中に、2本鎖構造に特異的に結合する蛍光性2本鎖核酸結合物質がさらに含まれている請求項1又は2に記載の核酸分子の多型識別方法。
- 前記工程(a)において、前記試料溶液中に、蛍光性2本鎖核酸結合物質がさらに含まれており、
前記第1の核酸プローブを標識している蛍光物質と前記蛍光性2本鎖核酸結合物質とのいずれか一方が、蛍光エネルギー移動現象におけるエネルギー・ドナーと成る蛍光物質であり、他方が前記蛍光エネルギー移動現象におけるエネルギー・アクセプターと成る物質であり、
前記工程(c)において、前記第1の核酸プローブを含む会合体から放出される蛍光は、前記第1の核酸プローブを標識している蛍光物質と前記蛍光性2本鎖核酸結合物質との間に起こった蛍光エネルギー移動現象により放出される蛍光である請求項2に記載の核酸分子の多型識別方法。 - 前記第1の核酸プローブは、単独で存在している状態では蛍光エネルギー移動が起こり、かつ他の1本鎖核酸分子と会合体を形成した状態では蛍光エネルギー移動が起こらないように、エネルギー・ドナーと成る蛍光物質とエネルギー・アクセプターと成る物質とが結合されており、
当該核酸プローブを含む会合体から放出される蛍光は、前記エネルギー・ドナーと成る蛍光物質から放出される蛍光である請求項2に記載の核酸分子の多型識別方法。 - 前記光検出領域の位置を移動する工程に於いて、前記光検出領域の位置が所定の速度にて移動される請求項1〜5のいずれか一項に記載の核酸分子の多型識別方法。
- 前記光検出領域の位置を移動する工程に於いて、前記光検出領域の位置が、前記会合体の拡散移動速度よりも速い速度にて移動される請求項1〜6のいずれか一項に記載の核酸分子の多型識別方法。
- 前記検出された光から、個々の会合体からの光信号を個別に検出して、会合体を個別に検出する工程に於いて、検出された時系列の光信号の形状に基づいて、1つの会合体が前記光検出領域に入ったことが検出される請求項1〜7のいずれか一項に記載の核酸分子の多型識別方法。
- 前記試料溶液が、界面活性剤、ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及び尿素からなる群より選択される1種以上を含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の核酸分子の多型識別方法。
- 前記工程(b)を、前記工程(a)において調製された試料溶液の温度を70℃以上にすることにより、当該試料溶液中の核酸分子を変性させた後、当該試料溶液の液温を0.05℃/秒以上の降温速度で低下させることにより、当該試料溶液中の核酸分子を会合させることにより行う請求項1〜9のいずれか一項に記載の核酸分子の多型識別方法。
- 前記第1の核酸プローブが、DNA、RNA、及び核酸類似物質からなる群より選択される2以上の分子が結合して構成されている請求項1〜10のいずれか一項に記載の核酸分子の多型識別方法。
- 前記多型配列が、遺伝子多型の多型部位を含む塩基配列、又は体細胞変異の変異部位を含む塩基配列である請求項1〜11のいずれか一項に記載の核酸分子の多型識別方法。
- 前記体細胞変異がK−ras遺伝子の変異である請求項12に記載の核酸分子の多型識別方法。
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