JP6003905B2 - 光学部材、その製造方法および該光学部材を備えた物品 - Google Patents

光学部材、その製造方法および該光学部材を備えた物品 Download PDF

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Description

本発明は、光学部材、その製造方法および該光学部材を備えた物品に関する。
電子部品、電子機器等は、光学部材(光学フィルム、光学レンズ、発光ダイオードの封止材等)を備えている場合がある。
該光学部材には、下記(i)の理由等から、樹脂材料を用いることが求められることがある。
(i)電子部品、電子機器等の小型化、高集積化、高性能化等に伴い、光学部材にも小型化が求められている。該光学部材の材料としては、光学部材を小型に加工しやすい点から、樹脂材料が好適である。
また、該光学部材には、下記(ii)、(iii)の理由等から、耐熱性、耐光性が求められることがある。
(ii)ハンダリフロー法によって光学部材を回路基板に実装することがある。ハンダリフロー法においては、環境問題への対応の点から、鉛フリーハンダを用いることが望まれている。そのため、光学部材には、鉛フリーハンダのリフロー温度(約260℃)でも溶融せずに形状を維持できる耐熱性が求められる。
(iii)発光ダイオードの高輝度化に伴い、封止材には、さらなる耐熱性、耐光性が求められる。
耐熱性、耐光性に優れる樹脂材料としては、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(以下、ETFEと記す。)が知られている。しかし、通常のETFEは、結晶性が高いため、透明性が低く、光学部材用の樹脂材料には適さない。
透明性が改善されたETFEとしては、下記のETFEが提案されている。
テトラフルオロエチレン(以下、TFEと記す。)に基づく単位(A)、エチレン(以下、Eと記す。)に基づく単位(B)およびCH=CHC2n+1(ただし、nは2〜10の整数である。)に基づく単位(C)からなり、単位(A)と単位(B)とのモル比((A)/(B))が、50/50〜60/40であり、単位(C)の含有量が、2〜7モル%であるETFE(特許文献1)。
日本特許第3424270号公報
光学部材の樹脂材料としては、透明性はできるだけ高いことが望ましい。よって、特許文献1に記載のETFEよりもさらに透明性の高いETFEが求められている。
本発明は、従来のETFEからなる成形体に比べ透明性、耐熱性に優れ、かつ耐光性が良好である光学部材、その製造方法および該光学部材を備えた物品を提供する。
本発明の光学部材は、下記ETFEの架橋物を含む成形体からなることを特徴とする。
(ETFE)
TFEに基づく単位(A)、Eに基づく単位(B)およびCH=CHC2n+1(ただし、nは2〜10の整数である。)に基づく単位(C)を有し、前記単位(A)と前記単位(B)とのモル比((A)/(B))が、50/50〜66/34であり、前記単位(C)と前記単位(A)および前記単位(B)の合計とのモル比((C)/{(A)+(B)})が、4.0/100〜10/100であるETFE。
前記(C)/{(A)+(B)}は、4.0/100〜7.5/100であることが好ましい。
本発明の光学部材の波長400nmにおける光線透過率は、厚さ220μmの光学部材において90.0%以上であることが好ましい。
本発明の光学部材を、280℃で5分間加熱した際の収縮率は、厚さ500μmの光学部材において縦方向および横方向のいずれも5%以内であることが好ましい。
本発明の光学部材の製造方法は、本発明の光学部材を製造する方法であって、前記ETFEを含む樹脂材料の成形体に放射線を照射することによって、前記ETFEを架橋させることを特徴とする。
本発明の光学部材の製造方法は、放射線の線量が1〜10Mradであることが好ましい。
本発明の光学部材の製造方法は、放射線が電子線であることが好ましい。
本発明の物品は、本発明の光学部材を備えたものであることを特徴とする。
本発明の光学部材は、従来のETFEからなる成形体に比べ透明性、耐熱性に優れ、かつ耐光性が良好である。
本発明の光学部材の製造方法によれば、従来のETFEに比べ透明性が改善され、かつ耐熱性、耐光性に優れる光学部材を製造できる。
本発明の物品は、従来のETFEに比べ透明性が改善され、かつ耐熱性、耐光性に優れる光学部材を備えたものとなる。
本明細書における「単位」は、単量体が重合することによって形成された該単量体に由来する繰返し単位を意味する。単位は、重合によって直接形成された単位であってもよく、重合体を処理することによって該単位の一部が別の構造に変換された単位であってもよい。
また、本明細書における「単量体」は、重合性不飽和基を有する化合物を意味する。
また、本明細書における「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
また、本発明における「放射線」は、γ線、電子線、X線等の電離性放射線を意味する。
<光学部材>
本発明の光学部材は、特定のETFEの架橋物を含む成形体からなるものである。ETFEの架橋物は、ETFEに放射線を照射してETFEを架橋させることによって形成されたものである。
(ETFE)
本発明におけるETFEは、TFEに基づく単位(A)、Eに基づく単位(B)およびCH=CHC2n+1(ただし、nは2〜10の整数である。)に基づく単位(C)を有する。
単位(A)と単位(B)とのモル比((A)/(B))は、50/50〜66/34であり、53/47〜65/35が好ましく、56/44〜60/40がより好ましい。(A)/(B)が該範囲内であれば、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性、耐薬品性、ガスバリア性、燃料バリア、機械的強度、成形性等のバランスが良好となる。
単位(C)と単位(A)および単位(B)の合計とのモル比((C)/{(A)+(B)})は、4.0/100〜10/100であり、4.0/100〜7.5/100が好ましく、4.5/100〜7.5/100がより好ましく、4.6/100〜7.5/100がさらに好ましい。(C)/{(A)+(B)}が4.0/100以上であれば、透明性が高くなる。(C)/{(A)+(B)}が10/100以下であれば、ETFEの製造が容易である。
CH=CHC2n+1におけるnは、2〜10の整数であり、2〜8が好ましく、2〜6がより好ましい。nが2以上であれば、得られるETFEが耐ストレスクラック等の物性に優れる。nが10以下であれば、CH=CHC2n+1の製造が容易で、重合性に優れる。
CH=CHC2n+1の具体例としては、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CF10F等が挙げられる。
CH=CHC2n+1としては、重合性に優れ、ETFEが物性に優れることから、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、またはCH=CH(CFF、CH=CH(CFFが好ましく、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、またはCH=CH(CFFがより好ましい。
CH=CHC2n+1は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明におけるETFEは、単位(A)、単位(B)および単位(C)以外に、その他の単量体に基づく単位(D)を有していてもよい。
その他の単量体としては、炭化水素系オレフィン(プロピレン、ブテン等)、不飽和基に水素原子を有するフルオロオレフィン(フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン等)、不飽和基に水素原子を有しないフルオロオレフィン(ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン等。ただし、TFEを除く。)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)等)、ビニルエーテル(アルキルビニルエーテル、(フルオロアルキル)ビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、メチルビニロキシブチルカーボネート等)、ビニルエステル(酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、ブタン酸ビニル、ピバル酸ビニル、安息香酸ビニル、クロトン酸ビニル等)、(メタ)アクリレート((ポリフルオロアルキル)アクリレート、(ポリフルオロアルキル)メタクリレート等)、酸無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物等)等が挙げられる。
その他の単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明におけるETFEが単位(D)を有する場合、単位(D)の割合は、ETFE中の全単位(100モル%)のうち、0.01〜20モル%が好ましく、0.01〜10モル%がより好ましく、0.05〜5モル%がさらに好ましく、0.1〜3モル%が特に好ましい。
本発明におけるETFEとしては、耐熱性等の物性に優れ、製造が容易である点から、単位(A)、単位(B)および単位(C)のみからなるETFEが好ましい。
本発明におけるETFEの容量流速(以下、Q値と記す。)は、1〜1000mm/秒が好ましく、5〜500mm/秒がより好ましく、5〜200mm/秒がさらに好ましい。Q値は、ETFEの溶融流動性を表す指標であり、分子量の目安となる。Q値が大きいと分子量が低く、小さいと分子量が高いことを示す。本発明におけるETFEのQ値は、島津製作所社製のフローテスタを用いて、温度:297℃、荷重:7kg下に直径:2.1mm、長さ:8mmのオリフィス中に押出すときのETFEの押出し速度である。
(ETFEの製造方法)
ETFEは、たとえば、特開2004−238405号公報に記載された方法等によって製造できる。ETFEの製造方法は、該方法に限定されない。
ETFEの製造方法においては、通常のラジカル重合開始剤を用いる重合法が用いられる。重合法としては、塊状重合法、有機溶媒(フッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素等)を用いる溶液重合法、水性媒体および必要に応じて適当な有機溶媒を用いる懸濁重合法、水性媒体および乳化剤を用いる乳化重合法が挙げられる。ETFE中に乳化剤等の不純物が残留しないことから、溶液重合法または懸濁重合法が好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、重合温度の観点から、半減期が10時間となる温度が0℃〜100℃のものが好ましく、20〜90℃のものがより好ましい。
ラジカル重合開始剤の具体例としては、アゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリル等)、非フッ素系ジアシルペルオキシド(ジイソブチリルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド等)、ペルオキシジカーボネート(ジイソプロピルペルオキシジカーボネート等)、ペルオキシエステル(tert−ブチルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシイソブチレート、tert−ブチルペルオキシアセテート等)、含フッ素ジアシルペルオキシド((Z(CFCOO)(ただし、Zは水素原子、フッ素原子または塩素原子であり、pは1〜10の整数である。)で表される化合物等)、無機過酸化物(過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等)等が挙げられる。
溶液重合法においては、ETFEの容量流速を制御するために、連鎖移動剤を用いることが好ましい。連鎖移動剤としては、アルコール(メタノール、エタノール等)、クロロフルオロハイドロカーボン(1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、3,3−ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン等)、ハイドロカーボン(ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン等)等が挙げられる。また、基材(ポリアミド等)との接着性に優れる官能基をETFEの末端に導入するために、官能基(エステル基、カーボネート基、水酸基、カルボキシル基、カルボニルフルオリド基等)を有する連鎖移動剤を用いてもよい。該連鎖移動剤としては、酢酸、酢酸メチル、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
重合温度は、0℃〜100℃が好ましく、20〜90℃がより好ましい。
重合圧力は、0.1〜10MPaが好ましく、0.5〜3MPaがより好ましい。
重合時間は、1〜30時間が好ましく、2〜20時間がより好ましく、2〜10時間がさらに好ましい。なお、ラジカル重合開始剤を多く入れすぎると、ETFE中に残存するラジカル重合開始剤が加熱成形時に発泡することが確認されており、発泡しない範囲での重合時間とする必要がある。
(他の成分)
本発明の光学部材は、熱安定性に優れる点から、熱安定剤を含んでいてもよい。熱安定剤としては、銅化合物、錫化合物、鉄化合物、鉛化合物、チタン化合物およびアルミニウム化合物からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。具体例としては、酸化銅、ヨウ化銅、アルミナ、硫酸錫、硫酸ゲルマニウム、塩基性硫酸鉛、亜硫酸錫、燐酸バリウム、ピロリン酸錫等が挙げられ、酸化銅、またはヨウ化銅が好ましい。熱安定剤の含有量は、光学部材中、1×10−8〜5質量%が好ましく、1×10−7〜2質量%がより好ましく、5×10−7〜1質量%がさらに好ましい。
本発明の光学部材は、用途、目的に応じて、その他の配合剤を含んでいてもよい。その他の配合剤としては、各種の添加剤、フィラー、他の合成樹脂等が挙げられる。熱安定剤およびその他の配合剤の合計の含有量は、80質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。
(透明性)
本発明の光学部材の波長400nmにおける光線透過率は、厚さ220μmにおいて90.0%以上が好ましく、90.5%以上がより好ましく、90.9%以上がさらに好ましい。
光線透過率は、以下のようにして測定する。
ETFEを含む樹脂材料を融点+50℃±20℃の範囲(たとえば、融点250℃の場合は280℃〜320℃)でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得る。該ETFEフィルムに放射線を照射してサンプルを得る。該サンプルについて、分光光度計を用いて波長400nmにおける光線透過率を測定する。
(耐熱性)
本発明の光学部材の280℃で5分間加熱した際の収縮率は、縦方向および横方向のいずれも5%以内が好ましく、3%以内がより好ましく、2%以内がさらに好ましい。
収縮率は、ETFEをプレス成形して作製した厚さ500μmのフィルムを50mm×50mmに切り出し、280℃で5分間加熱した後、測定する。
(耐光性)
通常、サンシャインウェザーメーター(スガ試験機)を使用し、ブラックパネル温度は63℃で100時間照射後の透明性を評価し、透明性に変化がないことを確認する。
(光学部材の製造方法)
本発明の光学部材は、特定のETFEを含む樹脂材料の成形体に放射線を照射し、該ETFEを架橋させることによって製造される。
樹脂材料は、ETFEの他に、前記熱安定剤、その他の配合剤を含んでいてもよい。
成形体は、樹脂材料を成形することによって得られる。成形法としては、公知の成形法(押出成形法、射出成形法、プレス成形法等)が挙げられる。
ETFEの架橋条件は、成形体の形状、厚さ等に応じて適宜設定される。
光学部材は、前記成形体にγ線、電子線、X線等の電離性放射線を照射することによって得られる。架橋条件は、成形体の形状、厚さ等にもよるため一概には言えないが、放射線としては、設備の点から電子線が好ましい。
電子線の照射は、フッ素樹脂の融点未満の温度雰囲気、好ましくはガラス転移点以下の温度雰囲気で少なくとも1回以上、及び、フッ素樹脂の融点以上の温度雰囲気で少なくとも1回以上行われる。フッ素樹脂の融点未満の温度雰囲気で電子線が照射され架橋が施されることで、成形体を、2回目の照射を行う際にフッ素樹脂の融点以上に加熱しても、溶融や変形が見られず成形体の形状が維持される。このように、架橋物とは、フッ素樹脂のQ値が0mm/秒で、溶融成形性を失ったものをいう。
放射線の線量は、通常、1〜20Mradであり、3〜10Mradが好ましい。
(作用効果)
以上説明した本発明の光学部材にあっては、CH=CHC2n+1(ただし、nは2〜10の整数である。)に基づく単位(C)を特定の割合で含むETFEの架橋物を含む成形体からなるため、従来のETFEからなる未架橋の成形体に比べ透明性に優れる。ETFEにおける単位(C)の割合を増やすことによって、成形体の透明性が改善されることは従来から知られていたが、本発明においては、単位(C)の割合が比較的多いETFEに放射線を照射し、ETFEを架橋させることによって、成形体の透明性をさらに改善している。
また、以上説明した本発明の光学部材にあっては、ETFEの架橋物を含む成形体からなるため、従来のETFEからなる未架橋の成形体に比べ耐熱性に優れる。
また、以上説明した本発明の光学部材にあっては、もともと耐光性のよいETFEを用いているため、耐光性が良好である。
本発明の光学部材は、従来のETFEの耐光性、耐候性、耐薬品性、ガスバリア性等の特性を維持しつつ、光学部材に適用し得る高い透明性を有する。
また、本発明の光学部材は、鉛フリーハンダを用いたハンダリフローに適用し得る高い耐熱性を有する。
<光学部材を備えた物品>
本発明の物品は、本発明の光学部材を備えたものである。
本発明の物品としては、本発明の光学部材を光学フィルム(導光板、光拡散シート、集光シート等)、光学レンズ(ピックアップレンズ、カメラレンズ、マイクロアレーレンズ、プロジェクターレンズ、フレネルレンズ等)等として実装した電子機器(携帯電話機、ノートパソコン、デジタルカメラ、液晶テレビ等)、本発明の光学部材を封止材として備えた発光ダイオード等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されない。
例1〜7は実施例であり、例8〜13は比較例である。
(各単位の割合)
ETFEにおける各単位の割合は、全フッ素量測定および溶融19F−NMR測定の結果から算出した。
(融点)
ETFEの融点は、示差走査熱量計(SII社製、EXSTAR DSC7020)を用いて、ETFEを10℃/分で加熱した際の吸熱ピークから求めた。
(Q値)
島津製作所社製のフローテスタを用いて、温度:297℃、荷重:7kg下に直径:2.1mm、長さ:8mmのオリフィス中に押出すときのETFEの押出し速度(mm/秒)をQ値とした。
(ETFEを架橋する前の光線透過率)
ETFEを融点+50℃±20℃の範囲でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。該ETFEフィルムについて、島津製作所社製、UV−3600を用いて波長400nmにおける光線透過率を測定した。
(ETFEを架橋した後の光線透過率)
ETFEを融点+50℃±20℃の範囲でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。該ETFEフィルムに放射線を照射してサンプルを得た。該サンプルについて、島津製作所社製、UV−3600を用いて波長400nmにおける光線透過率を測定した。
(耐熱性)
収縮率は、プレス成形して作製した厚さ500μmのフィルムを50mm×50mmに切り出し、280℃で5分間加熱した後、測定した。収縮率が縦方向および横方向のいずれも5%以内の場合を○(良)、収縮率が縦方向および横方向のいずれか一方または両方が5%を超える場合を×(不良)と評価した。
〔例1〕
真空脱気した94Lのステンレス鋼製オートクレーブに、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの87.3kg、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(旭硝子社製、AK225cb。以下、AK225cbと記す。)の4.21kg、CH=CH(CFFの2.13kgを仕込み、撹拌しながら66℃まで昇温し、TFE/E=89/11(モル比)の混合ガスを1.5MPaGになるまで導入し、50質量%のtert−ブチルペルオキシピバレートのAK225cb溶液の60.4gを仕込んで重合を開始した。重合中は、圧力が1.5MPaGとなるようにTFE/E=60/40(モル比)の混合ガスおよび該混合ガスに対して7.0モル%に相当する量のCH=CH(CFFを連続的に添加し、TFE/E混合ガスの7.19kgを仕込んだ後にオートクレーブを冷却し、残留ガスをパージし、重合を終了させた。重合に要した時間は333分であった。
得られたETFEのスラリを220Lの造粒槽へ移し、77Lの水を加えて撹拌しながら加熱し、重合溶媒および残留モノマーを除去し、7.2kgのETFE1を得た。ETFE1における各単位の割合は、単位(A)/単位(B)/単位(C)=54.5/39.0/6.5(モル比)であった。(A)/(B)、(C)/{(A)+(B)}、融点、Q値を表1に示す。
ETFE1を250℃でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。該ETFEフィルムに放射線(電子線)を、線量が5Mradとなるように照射してサンプルを得た。該サンプルの波長400nmにおける光線透過率を表1に示す。また、該サンプルについて280℃における耐熱性を評価したところ、変形は見られなかった。耐光性も問題がなかった。
〔例2〕
内容積が1.3Lの撹拌機付き重合槽を脱気し、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの1198.2g、AK225cbの104.2g、CH=CH(CFFの32.8gを仕込み、TFEの182.7g、Eの6.3gを圧入し、重合槽内を66℃に昇温し、ラジカル重合開始剤として2.5質量%のtert−ブチルペルオキシピバレートの1−ヒドロトリデカフルオロヘキサン溶液の15.4mLを仕込み、重合を開始した。重合中は、圧力が一定になるようにTFE/E=60/40(モル比)の混合ガスを連続的に仕込み、該混合ガスに対して5.0モル%となるようにCH=CH(CFFを連続的に仕込んだ。重合開始から239分後、混合ガスの100gを仕込んだ時点で、重合槽内を室温まで降温するとともに常圧までパージした。
得られたETFEのスラリをガラスフィルタで吸引ろ過し、150℃で15時間乾燥することによって、107gのETFE2を得た。ETFE2における各単位の割合は、単位(A)/単位(B)/単位(C)=53.0/41.4/5.6(モル比)であった。(A)/(B)、(C)/{(A)+(B)}、融点、Q値を表1に示す。
ETFE2を270℃でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。該ETFEフィルムに放射線(電子線)を、線量が5Mradとなるように照射してサンプルを得た。該サンプルの波長400nmにおける光線透過率を表1に示す。また、該サンプルについて280℃における耐熱性を評価したところ、変形は見られなかった。耐光性も問題がなかった。
〔例3〕
内容積が1.3Lの撹拌機付き重合槽を脱気し、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの1156.5g、AK225cbの142.9g、CH=CH(CFFの22.7gを仕込み、TFEの187.6g、Eの6.5gを圧入し、重合槽内を66℃に昇温し、ラジカル重合開始剤として2.5質量%のtert−ブチルペルオキシピバレートの1−ヒドロトリデカフルオロヘキサン溶液の10.6mLを仕込み、重合を開始した。重合中は、圧力が一定になるようにTFE/E=60/40(モル比)の混合ガスを連続的に仕込み、該混合ガスに対して4.0モル%となるようにCH=CH(CFFを連続的に仕込んだ。重合開始から196分後、混合ガスの100gを仕込んだ時点で、重合槽内を室温まで降温するとともに常圧までパージした。
得られたETFEのスラリをガラスフィルタで吸引ろ過し、150℃で15時間乾燥することによって、96gのETFE3を得た。ETFE3における各単位の割合は、単位(A)/単位(B)/単位(C)=54.3/41.3/4.4(モル比)であった。(A)/(B)、(C)/{(A)+(B)}、融点、Q値を表1に示す。
ETFE3を270℃でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。該ETFEフィルムに放射線(電子線)を、線量が5Mradとなるように照射してサンプルを得た。該サンプルの波長400nmにおける光線透過率を表1に示す。また、該サンプルについて280℃における耐熱性を評価したところ、変形は見られなかった。耐光性も問題がなかった。
〔例4〕
内容積が1.3Lの撹拌機付き重合槽を脱気し、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの1179.4g、AK225cbの167.4g、CH=CH(CFFの15.5gを仕込み、TFEの187.6g、Eの6.5gを圧入し、重合槽内を66℃に昇温し、ラジカル重合開始剤として2.5質量%のtert−ブチルペルオキシピバレートの1−ヒドロトリデカフルオロヘキサン溶液の10.6mLを仕込み、重合を開始した。重合中は、圧力が一定になるようにTFE/E=60/40(モル比)の混合ガスを連続的に仕込み、該混合ガスに対して4.0モル%となるようにCH=CH(CFFを連続的に仕込んだ。重合開始から200分後、混合ガスの100gを仕込んだ時点で、重合槽内を室温まで降温するとともに常圧までパージした。
得られたETFEのスラリをガラスフィルタで吸引ろ過し、150℃で15時間乾燥することによって、98gのETFE4を得た。ETFE4における各単位の割合は、単位(A)/単位(B)/単位(C)=54.2/41.3/4.5(モル比)であった。(A)/(B)、(C)/{(A)+(B)}、融点、Q値を表1に示す。
ETFE4を270℃でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。該ETFEフィルムに放射線(電子線)を、線量が5Mradとなるように照射してサンプルを得た。該サンプルの波長400nmにおける光線透過率を表1に示す。また、該サンプルについて280℃における耐熱性を評価したところ、変形は見られなかった。耐光性も問題がなかった。
〔例5〕
内容積が1.3Lの撹拌機付き重合槽を脱気し、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの1194.5g、AK225cbの153.4g、CH=CH(CFFの33.0gを仕込み、TFEの187.6g、Eの6.5gを圧入し、重合槽内を66℃に昇温し、ラジカル重合開始剤として2.5質量%のtert−ブチルペルオキシピバレートの1−ヒドロトリデカフルオロヘキサン溶液の10.6mLを仕込み、重合を開始した。重合中は、圧力が一定になるようにTFE/E=60/40(モル比)の混合ガスを連続的に仕込み、該混合ガスに対して4.0モル%となるようにCH=CH(CFFを連続的に仕込んだ。重合開始から193分後、混合ガスの100gを仕込んだ時点で、重合槽内を室温まで降温するとともに常圧までパージした。
得られたETFEのスラリをガラスフィルタで吸引ろ過し、150℃で15時間乾燥することによって、99gのETFE5を得た。ETFE5における各単位の割合は、単位(A)/単位(B)/単位(C)=54.4/41.3/4.3(モル比)であった。(A)/(B)、(C)/{(A)+(B)}、融点、Q値を表1に示す。
ETFE5を270℃でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。該ETFEフィルムに放射線(電子線)を、線量が5Mradとなるように照射してサンプルを得た。該サンプルの波長400nmにおける光線透過率を表1に示す。また、該サンプルについて280℃における耐熱性を評価したところ、変形は見られなかった。耐光性も問題がなかった。
〔例6〕
内容積が1.3Lの撹拌機付き重合槽を脱気し、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの1128.8g、AK225cbの168.7g、CH=CH(CFFの20.2gを仕込み、TFEの187.6g、Eの6.5gを圧入し、重合槽内を66℃に昇温し、ラジカル重合開始剤として2.5質量%のtert−ブチルペルオキシピバレートの1−ヒドロトリデカフルオロヘキサン溶液の10.6mLを仕込み、重合を開始した。重合中は、圧力が一定になるようにTFE/E=60/40(モル比)の混合ガスを連続的に仕込み、該混合ガスに対して4.0モル%となるようにCH=CH(CFFを連続的に仕込んだ。重合開始から175分後、混合ガスの100gを仕込んだ時点で、重合槽内を室温まで降温するとともに常圧までパージした。
得られたETFEのスラリをガラスフィルタで吸引ろ過し、150℃で15時間乾燥することによって、98gのETFE6を得た。ETFE6における各単位の割合は、単位(A)/単位(B)/単位(C)=56.4/39.6/4.0(モル比)であった。(A)/(B)、(C)/{(A)+(B)}、融点、Q値を表1に示す。
ETFE6を270℃でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。該ETFEフィルムに放射線(電子線)を、線量が5Mradとなるように照射してサンプルを得た。該サンプルの波長400nmにおける光線透過率を表1に示す。また、該サンプルについて280℃における耐熱性を評価したところ、変形は見られなかった。耐光性も問題がなかった。
〔例7〕
内容積が1.3Lの撹拌機付き重合槽を脱気し、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの1217.0g、メタノールの12.3g、CH=CH(CFFの24.5gを仕込み、TFEの209.1g、Eの7.4gを圧入し、重合槽内を35℃に昇温し、ラジカル重合開始剤として30質量%のジイソピロピルペルオキシジカーボネートの1−ヒドロトリデカフルオロヘキサン溶液の30.8mLを仕込み、重合を開始した。重合中は、圧力が一定になるようにTFE/E=60/40(モル比)の混合ガスを連続的に仕込み、該混合ガスに対して4.0モル%となるようにCH=CH(CFFを連続的に仕込んだ。重合開始から187分後、混合ガスの100gを仕込んだ時点で、重合槽内を室温まで降温するとともに常圧までパージした。
得られたETFEのスラリをガラスフィルタで吸引ろ過し、150℃で15時間乾燥することによって、93.8gのETFE7を得た。ETFE7における各単位の割合は、単位(A)/単位(B)/単位(C)=54.3/41.6/4.1(モル比)であった。(A)/(B)、(C)/{(A)+(B)}、融点、Q値を表1に示す。
ETFE7を270℃でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。該ETFEフィルムに放射線(電子線)を、線量が5Mradとなるように照射してサンプルを得た。該サンプルの波長400nmにおける光線透過率を表1に示す。また、該サンプルについて280℃における耐熱性を評価したところ、変形は見られなかった。耐光性も問題がなかった。
〔例8〕
例1の未架橋のETFEフィルムの光線透過率を表2に示す。また、該フィルムについて280℃における耐熱性を評価したところ、溶融してしまった。
〔例9〕
例4の未架橋のETFEフィルムの光線透過率を表2に示す。また、該フィルムについて280℃における耐熱性を評価したところ、溶融してしまった。
〔例10〕
例5の未架橋のETFEフィルムの光線透過率を表2に示す。また、該フィルムについて280℃における耐熱性を評価したところ、溶融してしまった。
〔例11〕
例7の未架橋のETFEフィルムの光線透過率を表2に示す。また、該フィルムについて280℃における耐熱性を評価したところ、溶融してしまった。
〔例12〕
内容積が1.3Lの撹拌機付き重合槽を脱気し、1−ヒドロトリデカフルオロヘキサンの1274.3g、メタノールの23.4g、CH=CH(CFFの8.1gを仕込み、TFEの183.5g、Eの11.0gを圧入し、重合槽内を35℃に昇温し、ラジカル重合開始剤として15質量%のジイソピロピルペルオキシジカーボネートの1−ヒドロトリデカフルオロヘキサン溶液の15.4mLを仕込み、重合を開始した。重合中は、圧力が一定になるようにTFE/E=54/46(モル比)の混合ガスを連続的に仕込み、該混合ガスに対して1.4モル%となるようにCH=CH(CFFを連続的に仕込んだ。重合開始から300分後、混合ガスの90gを仕込んだ時点で、重合槽内を室温まで降温するとともに常圧までパージした。
得られたETFEのスラリをガラスフィルタで吸引ろ過し、150℃で15時間乾燥することによって、95.8gのETFE8を得た。ETFE8における各単位の割合は、単位(A)/単位(B)/単位(C)=52.2/46.3/1.5(モル比)であった。(A)/(B)、(C)/{(A)+(B)}、融点、Q値を表2に示す。
ETFE8を310℃でプレス成形して厚さ220μmのETFEフィルムを得た。フィルムの光線透過率を表2に示す。また、該フィルムについて280℃における耐熱性を評価したところ、溶融した。
〔例13〕
例12のETFEフィルムに放射線(電子線)を、線量が5Mradとなるように照射してサンプルを得た。該サンプルの波長400nmにおける光線透過率を表2に示す。また、該サンプルについて280℃における耐熱性を評価したところ、変形は見られなかった。
Figure 0006003905
Figure 0006003905
本発明の光学部材は、透明性に優れることから、光学フィルム、光学レンズ、発光ダイオードの封止材等に好適に用いられる。本発明の光学部材は、透明性に優れ、かつ耐熱性にも優れることから、回路基板等へ鉛フリーハンダを用いたハンダリフロー法による実装用途等に適用できる。
なお、2012年1月30日に出願された日本特許出願2012−016477号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (8)

  1. 下記エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体の架橋物を含む成形体からなり、波長400nmにおける光線透過率が、厚さ220μmの光学部材において90.0%以上であることを特徴とする光学部材。
    (エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体)
    テトラフルオロエチレンに基づく単位(A)、エチレンに基づく単位(B)およびCH=CHC2n+1(ただし、nは2〜10の整数である。)に基づく単位(C)を有し、前記単位(A)と前記単位(B)とのモル比((A)/(B))が、50/50〜66/34であり、前記単位(C)と前記単位(A)および前記単位(B)の合計とのモル比((C)/{(A)+(B)})が、4.0/100〜10/100であるエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体。
  2. 前記(C)/{(A)+(B)}が、4.0/100〜7.5/100である、請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体が、テトラフルオロエチレンに基づく単位(A)、エチレンに基づく単位(B)およびCH =CHC 2n+1 (ただし、nは2〜10の整数である。)に基づく単位(C)のみからなる、請求項1または2に記載の光学部材。
  4. 280℃で5分間加熱した際の収縮率が、厚さ500μmの光学部材において、縦方向および横方向のいずれも5%以内である請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学部材。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学部材を製造する方法であって、
    前記エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体を含む樹脂材料の成形体に放射線を照射することによって、前記エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体を架橋させる、光学部材の製造方法。
  6. 放射線の線量が1〜10Mradである請求項5に記載の製造方法。
  7. 放射線が電子線である請求項5または6に記載の製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学部材を備えた、物品。
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