JP5999643B2 - 電子部品、給電装置、及び給電システム - Google Patents
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Description
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係る第1の実施形態による給電システム100の一例を示す概略ブロック図である。
この図において、給電システム100は、給電装置1と、受電装置2とを備えている。
給電システム100は、給電装置1から受電装置2にワイヤレス(非接触)により電力を供給するシステムであり、例えば、受電装置2が備える電池24を充電するための電力を給電装置1から受電装置2に供給する。受電装置2は、例えば、携帯電話端末やPDAなどの電子機器であり、給電装置1は、例えば、受電装置2に対応する充電器である。
給電コイル11は、第1端子が電源VCCに接続され、第2端子がノードN1に接続されている。給電コイル11は、例えば、電磁誘導、又は電磁結合により、受電装置2が備える受電コイル21に電力を供給するコイルである。給電コイル11は、電池24の充電をする際に、受電コイル21と対向して配置され、電磁誘導により受電コイル21に給電する。
具体的に、駆動トランジスタ31は、ソース端子が電源GNDに接続され、ゲート端子が駆動制御部40の出力信号線(ノードN5)に接続され、ドレイン端子がノードN1に接続されている。駆動トランジスタ31は、駆動制御部40の制御によりオン状態(導通状態)とオフ状態(非導通状態)とを周期的に繰り返す。すなわち、駆動トランジスタ31のスイッチング動作によって、共振回路10に電力の供給と開放とが繰り返えされる。これにより、給電コイル11に周期的な信号が発生し、給電コイル11から電磁誘導により受電コイル21に給電する。
抵抗41、及び抵抗42は、給電コイル11の第2端子であるノードN1と、電源GNDとの間に直列に接続される。すなわち、抵抗41は、ノードN1とノードN2との間に接続され、抵抗42は、ノードN2と電源GNDとの間に接続されている。抵抗41、及び抵抗42は、ノードN1の電圧を、後段に接続される回路素子の耐圧の範囲に低下させる抵抗分圧として機能する。抵抗41、及び抵抗42の抵抗値は、後段に接続される回路素子の耐圧に応じて定められている。
インバータ51は、例えば、入力信号の論理反転した信号を出力する反転出力回路であり、入力端子がノードN2に接続され、出力端子がノードN3に接続されている。
制御トランジスタ57は、例えば、給電コイル11端(ノードN1)の電圧を抵抗41、及び抵抗42により分圧したノードN2の電圧が、制御トランジスタ57の閾値電圧以上である場合に、オン状態になり、ドレイン端子にL状態を出力する。また、制御トランジスタ57は、ノードN2の電圧が制御トランジスタ57の閾値電圧未満である場合に、オフ状態になり、ドレイン端子にオープン状態を出力する。
このように、ON信号生成部50は、駆動トランジスタ31の両端間の電位差(ノードN1の電圧)が所定の閾値範囲内(例えば、制御トランジスタ57の閾値電圧未満の範囲)になった場合に、予め定められたton期間、駆動トランジスタ31をオン状態にした後に、駆動トランジスタ31をオフ状態にする制御信号を生成する。
受電コイル21は、例えば、電磁誘導、又は電磁結合により、給電装置1が備える給電コイル11から電力を供給されるコイルである。受電コイル21は、電池24の充電をする際に、給電コイル11と対向して配置され、電磁誘導により給電コイル11から給電する。
電池24は、例えば、蓄電池や二次電池であり、ダイオード23によって整流された直流電圧によって充電される。
まず、給電システム100が備える給電装置1の動作について、図2を参照して説明する。
図2は、本実施形態における給電装置1の動作の一例を示すタイミングチャートである。
なお、この図において、時刻T1から時刻T3までの期間、及び時刻T5から時刻T6までの期間は、ton期間に対応する。また、時刻T3から時刻T5までの期間は、ターンオフ期間(toff期間)に対応する。ton期間及びtoff期間は、例えば、共振周波数である100kHzの周期10μs(マイクロ秒)の間にton期間とtoff期間との合計期間が収まるように定められている。すなわち、ton期間及びtoff期間は、共振回路10の共振周波数に基づいて定められている。
また、一方で、給電コイル11の端電圧が、閾値電圧Vth未満に低下すると、波形W4に示すように、制御トランジスタ57がオフ状態になり、その結果、波形W5に示すように、制御トランジスタ57のドレイン電圧(ドレイン端子(D)の電圧)がオープン状態になる。これにより、ノードN5には抵抗56を介して電源VCCが供給され、波形W2に示すように、駆動トランジスタ31のゲート電圧がH状態になるので、駆動トランジスタ31は、オン状態になる。
また、一方で、給電コイル11の端電圧が、閾値電圧Vth以上に上昇すると、波形W4に示すように、制御トランジスタ57がオン状態になり、その結果、波形W5に示すように、制御トランジスタ57は、ドレイン電圧としてL状態を出力し、駆動トランジスタ31のゲート電圧がL状態になるので、駆動トランジスタ31は、オフ状態が維持される。
ここで、時刻T3から時刻T5までのtoff期間は、給電コイル11の端電圧が共振回路10によって所定の閾値範囲外(0V〜閾値電圧Vthの範囲外)に変化してから再び所定の閾値範囲内に戻るまでの期間である。
すなわち、駆動制御部40が給電コイル11の端電圧の立ち下がりに同期して、駆動トランジスタ31をスイッチングすることにより、波形W1に示すような発振が継続される。
受電装置2では、給電装置1の給電コイル11から受電コイル21に供給された交流電力をダイオード23が直流電力に整流(変換)して電池24に供給する、その結果、電池24が充電される。
これにより、本実施形態における給電装置1、及び給電システム100は、上述した電子部品30と同様に、帰還コイルを必要とせずにワイヤレスに給電を行うことができる。そして、本実施形態における給電装置1、及び給電システム100は、給電装置1の製造にかかるコストを低減することができる。
[第2の実施形態]
図3は、本発明に係る第2の実施形態による給電システム100aの一例を示す概略ブロック図である。なお、この図において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図3において、給電システム100aは、給電装置1aと、受電装置2とを備えている。
給電システム100aは、給電装置1aから受電装置2にワイヤレス(非接触)により電力を供給するシステムであり、例えば、受電装置2が備える電池24を充電するための電力を給電装置1aから受電装置2に供給する。
なお、本実施形態では、OFF信号生成部60を備える点が、第1の実施形態と異なり、以下、OFF信号生成部60の構成について説明する。
ここで、toffMAX期間は、上述したtoff時間の上限値を示し、例えば、駆動トランジスタ31の端電圧(ノードN1の電圧)が、共振回路10によって0Vから上昇して再び0Vに戻るまでのtoff期間(第3の期間)より長く定められている。すなわち、toffMAX期間は、駆動トランジスタ31の両端間の電位差が、共振回路10によって所定の閾値範囲(例えば、0V〜閾値電圧Vthの範囲)外に変化してから再び所定の閾値範囲内に戻るまでの期間より長く定められている。
例えば、toffMAX期間は、下記の式(1)により算出される。
バッファ61は、例えば、入力信号と等しい論理信号を出力する出力回路であり、入力端子がノードN2に接続され、出力端子がノードN6に接続されている。
まず、給電システム100aが備える給電装置1aの動作について、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、本実施形態における給電装置1aの動作の一例を示すタイミングチャートである。なお、図4に示すタイミングチャートは、受電装置2において急激な負荷変動が発生しない場合における給電装置1aの動作の一例を示している。
なお、この図において、時刻T11から時刻T13までの期間、及び時刻T15から時刻T16までの期間は、ton期間に対応する。また、時刻T13から時刻T15までの期間は、toff期間に対応する。
一方で、給電コイル11の端電圧が閾値電圧Vthを越える期間、制御トランジスタ57は、オン状態を維持する。そのため、駆動トランジスタ31のゲート電圧が、toff期間(例えば、時刻T13から時刻T15までの期間)、L状態が維持される。
また、この図において、時刻T21から時刻T23までの期間、及び時刻T26から時刻T28までの期間は、ton期間に対応する。また、時刻T28から時刻T29までの期間は、toff期間に対応する。
また、一方で、給電コイル11の端電圧が、閾値電圧Vth未満に低下すると、波形W25に示すように、制御トランジスタ57がオフ状態になり、その結果、波形W26に示すように、制御トランジスタ57のドレイン電圧(ドレイン端子(D)の電圧)がオープン状態になる。これにより、ノードN5には抵抗56を介して電源VCCが供給され、波形W22に示すように、駆動トランジスタ31のゲート電圧がH状態になるので、駆動トランジスタ31は、オン状態になる。
これにより、駆動トランジスタ31のゲート電圧がH状態になるので、時刻T26において、駆動トランジスタ31は、オン状態になる。
これにより、本実施形態における電子部品30aは、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、例えば、受電装置2において急激な負荷変動が発生した場合においても、安定して発振を行うことができる。
これにより、本実施形態における電子部品30aは、受電装置2において急激な負荷変動などが発生しない通常の動作において、給電コイル11の端電圧が0V付近になる前に、OFF信号生成部60が動作することを防止することができる。本実施形態における電子部品30aは、通常の動作において、給電コイル11の端電圧が0V付近である場合に駆動トランジスタ31のスイッチングを行うことができるので、効率良く受電装置2に給電することができるとともに、給電コイル11及び駆動トランジスタ31の発熱を低減することができる。
これにより、本実施形態における電子部品30aは、受電装置2の負荷が変動した場合であっても、効率良く受電装置2に給電することができるとともに、給電コイル11及び駆動トランジスタ31の発熱を低減することができる。
これにより、本実施形態における電子部品30aは、給電コイル11と受電コイル21との位置関係が変動した場合であっても、効率良く受電装置2に給電することができるとともに、給電コイル11及び駆動トランジスタ31の発熱を低減することができる。
これにより、本実施形態における電子部品30aは、簡易な構成により安定して発振を行うことができる。
[第3の実施形態]
図6は、本発明に係る第3の実施形態による給電システム100bの一例を示す概略ブロック図である。なお、この図において、図1及び図3と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図6において、給電システム100bは、給電装置1bと、受電装置2とを備えている。
給電システム100bは、給電装置1bから受電装置2にワイヤレス(非接触)により電力を供給するシステムであり、例えば、受電装置2が備える電池24を充電するための電力を給電装置1bから受電装置2に供給する。
なお、本実施形態では、発熱防止部70とAND回路43とを備える点が、第2の実施形態と異なり、以下、発熱防止部70及びAND回路43の構成について説明する。
まず、給電システム100bが備える給電装置1bの動作について、図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態における給電装置1bの動作の一例を示すタイミングチャートである。なお、受電装置2において急激な負荷変動が発生した場合における給電装置1bの動作は、図5に示す第2の実施形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
これにより、本実施形態における電子部品30bは、例えば、給電コイル11の上にコインなどの金属異物が置かれた場合に、間欠発振を行うので、発熱を低減することができる。また、本実施形態における電子部品30bは、予め定められた発振停止期間、発振を停止するだけで、発振停止期間後に発振を再開させるため、金属異物が取り除かれた際に、ただちに受電装置2に給電を行うことができる。
[第4の実施形態]
図8は、本発明に係る第4の実施形態による給電システム100cの一例を示す概略ブロック図である。なお、この図において、図6と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8において、給電システム100cは、給電装置1cと、受電装置2とを備えている。給電システム100cは、給電装置1cから受電装置2にワイヤレス(非接触)により電力を供給するシステムであり、例えば、受電装置2が備える電池24を充電するための電力を給電装置1cから受電装置2に供給する。
なお、本実施形態では、ON信号生成部50a、及びOFF信号生成部60aがオープンコレクタ出力の代わりH状態又はL状態の論理状態の出力を用いている点と、第1の実施形態において抵抗41及び抵抗42によるレベルシフタ機能をON信号生成部50a、OFF信号生成部60a、及び発熱防止部70aに含めた点とが、第3の実施形態と異なる。以下、第2の実施形態と異なる構成について説明する。
インバータ55aは、入力信号の論理反転した信号を出力する反転出力回路であり、入力端子がノードN4に接続され、出力端子が選択スイッチ部58のA端子に接続されている。
バッファ65aは、入力信号と等しい論理信号を出力する出力回路であり、入力端子がノードN7に接続され、出力端子が選択スイッチ部58のB端子に接続されている。
まず、給電システム100cが備える給電装置1cの動作について、図9及び図10を参照して説明する。
例えば、上記の各実施形態において、駆動トランジスタ31は、NMOSトランジスタを用いる場合を説明したが、PMOSトランジスタ(P型チャネルMOSトランジスタ)を用いてもよい。この場合、PMOSトランジスタは、共振回路10の電源VCC側に直列に接続し、駆動制御部40(40a〜40c)は、論理反転させた制御をするように構成される。
また、上記の第1〜第3の実施形態において、オープンコレクタ出力による接続の代わりにオープンドレイン出力による接続を用いてもよい。
また、上記の各実施形態において、電子部品30(30a〜30c)に駆動トランジスタ31を含めない形態を説明したが、電子部品30(30a〜30c)に駆動トランジスタ31を含めてもよい。
2 受電装置
10 共振回路
11 給電コイル
12,22 共振コンデンサ
21 受電コイル
23,52,62 ダイオード
24 電池
30,30a,30b,30c 電子部品
31 駆動トランジスタ
40,40a,40b,40c 駆動制御部
41,42,53,56,63 抵抗
43 AND回路
50,50a ON信号生成部
51,51a インバータ
54,64 コンデンサ
55 オープンコレクタ出力インバータ
55a インバータ
57 制御トランジスタ
58 選択スイッチ部
60,60a OFF信号生成部
44,61,61a バッファ
65 オープンコレクタ出力バッファ
65a バッファ
70,70a 発熱防止部
71 OFF期間判定部
72 長周期タイマー部
73 バッファ
100,100a,100b,100c 給電システム
Claims (10)
- 受電コイルに給電する給電コイル、及び前記給電コイルと共振する共振コンデンサを有する共振回路に直列に接続されているスイッチング素子と、
前記スイッチング素子を制御する駆動制御部と
を備え、
前記駆動制御部は、
前記スイッチング素子の両端間の電位差が所定の閾値範囲内になった場合に、予め定められた第1の期間、前記スイッチング素子を導通状態にした後に、前記スイッチング素子を非導通状態にする制御信号を生成する第1の信号生成部を備える
ことを特徴とする電子部品。 - 前記駆動制御部は、前記スイッチング素子の両端間の電位差が前記所定の閾値範囲内から外れた場合に、予め定められた第2の期間の経過後に、前記スイッチング素子を導通状態にする制御信号を生成する第2の信号生成部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電子部品。 - 前記第2の期間は、前記スイッチング素子の両端間の電位差が、前記共振回路によって前記所定の閾値範囲外に変化してから再び前記所定の閾値範囲内に戻るまでの第3の期間より長く定められている
ことを特徴とする請求項2に記載の電子部品。 - 前記第2の期間は、前記受電コイルに接続される負荷変動に応じた前記第3の期間の変動分を考慮して定められている
ことを特徴とする請求項3に記載の電子部品。 - 前記第2の期間は、前記給電コイルと前記受電コイルとの結合によるインダクタンスの変動に応じた前記第3の期間の変動分を考慮して定められている
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電子部品。 - 前記第1の期間及び前記第2の期間は、前記共振回路の共振周波数に基づいて定められている
ことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記第1の信号生成部及び前記第2の信号生成部は、それぞれ抵抗及びコンデンサを備え、
前記第1の信号生成部及び前記第2の信号生成部は、それぞれが備える前記抵抗及び前記コンデンサによる時定数に基づいて前記第1の期間及び前記第2の期間を生成する
ことを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記駆動制御部は、
前記スイッチング素子が非導通状態になる第4の期間が、予め定められた所定の閾値期間以下であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって、前記第4の期間が前記所定の閾値期間以下であると判定された場合に、予め定められた第5の期間、前記スイッチング素子を非導通状態にする制御信号を生成する第3の信号生成部と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電子部品。 - 請求項1に記載の電子部品と、
前記給電コイル及び前記共振コンデンサを有する前記共振回路と
を備えることを特徴とする給電装置。 - 請求項9に記載の給電装置と、
前記給電コイルに対向して配置される前記受電コイルを備える受電装置と
を備えることを特徴とする給電システム。
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