JP5997976B2 - カップ容器用蓋体 - Google Patents
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Description
この蓋体がカップ容器の開放端部に取り付けられてなる蓋付き容器では、この蓋付き容器を前方に向けて傾けることで、取出口から内容物を取り出す。なおこのとき、取出口から取り出された内容物が蓋付き容器から零れ落ちることは、周壁部により抑制されている。
本発明に係る蓋体は、内容物が収容されるカップ容器の開放端部に取り付けられるとともに、前記カップ容器内から内容物を取り出す取出口を有する蓋体であって、前記開放端部に装着され、頂壁部の前側部分に前記取出口が形成された有頂筒状の装着部を備え、前記頂壁部の前側部分には、前記装着部の軸線方向に沿った反カップ容器側に向けて突出し、前記取出口に対して前側に位置するとともに左右方向に延在する立ち上がり壁部が配設され、前記頂壁部の後側部分には、前記反カップ容器側に向けて突出し、突端部の前記軸線方向の位置が、前記立ち上がり壁部の突端部の前記軸線方向の位置と同等とされた支持凸部が、少なくとも1つ配設され、前記頂壁部のうち、前記立ち上がり壁部および前記支持凸部が配設された各部分では、前記軸線方向に沿ったカップ容器側を向く内面の前記軸線方向に沿った位置が互いに同等となっていて、前記支持凸部の左右方向の中央部には、前記支持凸部の突端部に開口する肉抜き孔が前後方向に貫設されていることを特徴とする。
また、複数の蓋体を互いに前記軸線方向に積み重ねるときには、例えばこれらの蓋体それぞれの前後方向の向きを合わせた状態で、上側の蓋体の前記頂壁部を、下側の蓋体の立ち上がり壁部および支持凸部に支持させる。すると、下側の蓋体の立ち上がり壁部および支持凸部それぞれの突端部により、上側の蓋体の前記頂壁部のうち、立ち上がり壁部および支持凸部が配設された各部分の内面が支持される。これにより、上側の蓋体の前記頂壁部が、下側の蓋体の前方および後方のそれぞれにおいて、前記軸線方向に沿って同等の位置で支持されることとなり、上側の蓋体が下側の蓋体に対して傾くことが抑えられる。
さらに、頂壁部に立ち上がり壁部および支持凸部を設けることで、複数の蓋体を安定して積み重ねることができるので、例えば、立ち上がり壁部および支持凸部に代えて、頂壁部からの突出量が全周にわたって同等とされた支持筒部を設ける場合などに比べて、軽量化を図ることができる。
ここで、カップ容器20は有底筒状に形成されるとともに、蓋体30にはカップ容器20の開放端部20aに装着される有頂筒状の装着部31が備えられていて、これらのカップ容器20および装着部31の各軸線は共通軸上に配置されている。以下、この共通軸を中心軸(装着部の軸線)Oといい、中心軸O方向(装着部の軸線方向)に沿った蓋体30に対するカップ容器側を下側といい、その反対側(反カップ容器側)を上側という。
カップ容器20の開放端部20aには、この開放端部20aの径方向の外側に突出するフランジ部22が、全周にわたって延設されている。フランジ部22は、中心軸Oと同軸に配置されるとともに表裏面が中心軸O方向を向く環状かつ板状に形成されている。
シール部材23は、例えばアルミ蒸着シートなどのバリア性シート材で構成されており、シール部材23の下面には熱溶着層が形成されている。シール部材23は、カップ容器20内に飲料が充填された後にフランジ部22の上面に熱溶着されており、カップ容器20内の飲料が外部に漏出しないように開放端部20aを封止している。なお、シール部材23としてバリア性シート材を使用した場合には、空気などがカップ容器20内に侵入することを防止して飲料の変質を防ぐこともできる。
これらの取出口33および側開口34は、頂壁部32に形成された開口部35を構成している。開口部35は、この蓋付き容器10(蓋体30)を中心軸O方向から見た平面視において、前後軸Lを基準に線対称となっている。
なお図示の例では、頂壁部32における側開口34の開口周縁部のうち、左右方向の内側に位置する部分は、前後方向に沿って直線状に延在している。側開口34の開口周縁部のうち、左右方向の外側に位置する部分は、この側開口34の前端縁から前後方向の中央に至るまでは、後方に向かうに従い漸次、左右方向の外側に向けて直線状に延在している。前記左右方向の外側に位置する部分は、この側開口34の前後方向の中央から後端縁に至るまでは、前後方向に沿って直線状に延在している。
破断部材36は、前記平面視において開口部35の内側に配置されており、破断部材36の外周縁は、開口部35の開口周縁部に沿って延在している。破断部材36は、前記平面視において取出口33の内側に配置された本体部38と、一対の側開口34それぞれの内側に配置された一対の羽部39と、を備えている。これらの本体部38および羽部39は一体に形成されている。ヒンジ部37は、左右方向に延在しており、本体部38の後端縁と取出口33の開口周縁部とを連結している。
図1に示すように、本体部38の前端部には、下方に向けて突出する切刃部38aが設けられている。切刃部38aの先端は、前記取出口33内に配置されている。
破断部材36は、頂壁部32の下面32aよりも上方に位置している。図示の例では、ヒンジ部37も、頂壁部32の下面32aよりも上方に位置している。なおヒンジ部37は、前記取出口33内に配置されている。
図2に示すように、支持壁部42は左右方向に延在しており、支持壁部42の左右方向の中央部は、前後軸L上に位置している。図3に示すように、支持壁部42の左右方向の中央部には、突端部42aに開口する肉抜き孔42bが前後方向に貫設されている。
また、頂壁部32の外周縁部32bで、下面aの中心軸O方向に沿った位置が、この外周縁部32bの全周にわたって同等とされているので、複数の蓋体30を積み重ねるときに、これらの蓋体30の前後方向の向きを合わせなくても、上側の蓋体30が下側の蓋体30に対して傾くのを抑えることが可能になり、蓋体30の取扱い性を向上させることができる。
また支持壁部42が、立ち上がり壁部41との間に中心軸Oを挟むように配置されているので、複数の蓋体30を積み重ねるときに、上側の蓋体30が下側の蓋体30に対して傾くのを確実に抑えることが可能になり、複数の蓋体30をより安定して積み重ねることができる。
例えば、前記実施形態では、支持壁部42は、肉抜き孔42bが形成されているものとしたが、これに限られず、図5に示すように、肉抜き孔はなくてもよい。
さらに、支持壁部42は頂壁部32の後側部分に少なくとも1つ配設されていればよく、複数設けられていてもよい。例えば、支持壁部が前後軸を左右方向に挟んで対向するように一対設けられていてもよい。
さらに補強凸部はなくてもよい。
さらに、破断部材36はなくてもよい。
20a 開放端部
23 シール部材
30 蓋体
31 装着部
32 頂壁部
32a 下面(内面)
32b 外周縁部
33 取出口
36 破断部材
37 ヒンジ部
41 立ち上がり壁部
41a 立ち上がり壁部の突端部
42 支持壁部(支持凸部)
42a 支持壁部の突端部
43 補強壁部(補強凸部)
Claims (5)
- 内容物が収容されるカップ容器の開放端部に取り付けられるとともに、前記カップ容器内から内容物を取り出す取出口を有する蓋体であって、
前記開放端部に装着され、頂壁部の前側部分に前記取出口が形成された有頂筒状の装着部を備え、
前記頂壁部の前側部分には、前記装着部の軸線方向に沿った反カップ容器側に向けて突出し、前記取出口に対して前側に位置するとともに左右方向に延在する立ち上がり壁部が配設され、
前記頂壁部の後側部分には、前記反カップ容器側に向けて突出し、突端部の前記軸線方向の位置が、前記立ち上がり壁部の突端部の前記軸線方向の位置と同等とされた支持凸部が、少なくとも1つ配設され、
前記頂壁部のうち、前記立ち上がり壁部および前記支持凸部が配設された各部分では、前記軸線方向に沿ったカップ容器側を向く内面の前記軸線方向に沿った位置が互いに同等となっていて、
前記支持凸部の左右方向の中央部には、前記支持凸部の突端部に開口する肉抜き孔が前後方向に貫設されていることを特徴とする蓋体。 - 請求項1記載の蓋体であって、
前記支持凸部は、前記立ち上がり壁部との間に前記装着部の軸線を挟むように配置されていることを特徴とする蓋体。 - 請求項1または2に記載の蓋体であって、
前記頂壁部の外周縁部では、前記内面の前記軸線方向に沿った位置が、この外周縁部の全周にわたって同等とされ、
前記立ち上がり壁部および前記支持凸部は、前記頂壁部の外周縁部に配設されていることを特徴とする蓋体。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の蓋体であって、
前記頂壁部には、前記反カップ容器側に向けて、前記立ち上がり壁部および前記支持凸部よりも低く突出し、前後方向に延在して前記立ち上がり壁部と前記支持凸部とを連結する補強凸部が設けられていることを特徴とする蓋体。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の蓋体であって、
前記頂壁部における前記取出口の開口周縁部には、前記開放端部を封止するシール部材を破断する破断部材が、ヒンジ部を介して前記軸線方向に回動可能に連結され、
前記破断部材は、前記頂壁部の前記内面よりも前記反カップ容器側に位置し、かつ前記立ち上がり壁部の突端部よりも前記カップ容器側に位置していることを特徴とする蓋体。
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