JP5859396B2 - オーバーキャップ付き容器 - Google Patents

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本発明は、コーヒーや紅茶等の飲料が充填されるオーバーキャップ付き容器に関する。
従来から、コーヒーや紅茶等の飲料が充填される容器として、飲料の味や風味を良好に維持するために、無菌システムにより、飲料を充填したカップ状の容器本体の開口部を、アルミ蒸着シート等の密封シートにより封止するようにしたものが知られている。
このような容器としては、容器本体の開口部に切刃部材を備えたキャップを取り付け、このキャップにより密封シートを保護するとともに、切刃部材を密封シートに向けて押し込むことにより、密封シートを破断して容器本体を開封することができるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1)。また、流通時等における切刃部材の誤操作や飲み口への汚れの付着を防止するために、キャップの外側にさらにオーバーキャップを取り付けるようにしたオーバーキャップ付き容器が知られている。
特開2009−83899号公報
このようなオーバーキャップ付き容器に充填された飲料を温める際には、飲料は容器ごと電子レンジ等の加熱機器に入れられて加熱される。その際、飲料が過度に加熱されて容器本体が破裂することを防止するために、加熱の前に容器本体を予め開封して、飲料が過度に加熱されても、容器本体の内部の圧力が高まらないようにする必要がある。
しかしながら、従来のオーバーキャップ付き容器では、容器本体を開封するためには、容器本体からオーバーキャップを取り外してから、切刃部材を操作して密封シートを破断する必要がある。また、店頭での加熱後、家に持ち帰る場合などでは、加熱後に再度、容器本体にオーバーキャップを取り付ける必要もある。このように、従来のオーバーキャップ付き容器では、飲料を加熱する際の作業が煩雑であり、より容易に飲料の加熱作業を行うことができる容器が求められていた。
本発明は、上記の問題を解決することを課題とし、飲料の加熱作業を容易に行うことができるオーバーキャップ付き容器を提供することを目的とする。
本発明のオーバーキャップ付き容器は、開口部が密封シートにより封止されるカップ状の容器本体と、前記密封シートを破断する切刃部材がヒンジを介して回動自在に設けられ、前記容器本体に取り付けられるインナーキャップと、前記インナーキャップの外側に取り付けられて該インナーキャップを覆うオーバーキャップと、を有するオーバーキャップ付き容器であって、前記オーバーキャップに、前記切刃部材に向けて変位可能な押込み部を設け、前記切刃部材を前記密封シートから離間する初期姿勢から前記密封シートを破断して該密封シートに注出口を形成する開封姿勢よりも手前の仮開封姿勢にまで回動させる、押込み位置にまで、前記押込み部を変位可能に構成したことを特徴とする。
上記構成においては、前記押込み部が、前記オーバーキャップの天壁に蛇腹部を介して連結されるのが好ましい。
上記構成においては、前記切刃部材は、前記密封シートを破断する刃を備えた切刃部と、該切刃部に対して前記ヒンジを挟んだ反対側に設けられる操作部とを備え、前記切刃部材が前記仮開封姿勢にまで回動したときに、前記操作部が前記オーバーキャップの天壁に当接してストッパとして機能するのが好ましい。
本発明によれば、オーバーキャップに設けた押込み部を切刃部材に向けて押すことにより、切刃部材を仮開封姿勢にまで回動させて、密封シートに、加熱時の圧抜き用の仮孔を開けることができる。したがって、このオーバーキャップ付き容器に充填された飲料を加熱する際、オーバーキャップの着脱作業や切刃部材の操作を行うことなく、押込み部を押すだけの簡単な操作で密封シートに仮孔を開けることができるので、このオーバーキャップ付き容器に充填された飲料の加熱作業を容易にすることができる。また、オーバーキャップに設けた押込み部を押すことにより、インナーキャップや密封シートに手を触れることなく、密封シートに仮孔を開けることができるので、加熱作業に際して、インナーキャップの飲み口や密封シートの破断部分に作業者の手が触れることを防止して、このオーバーキャップ付き容器をより衛生的にすることができる。
本発明の一実施の形態であるオーバーキャップ付き容器の断面図である。 図1に示すインナーキャップの平面図である。 図1に示すオーバーキャップ付き容器の密封シートに仮孔を開けた状態を示す断面図である。 図1に示すオーバーキャップ付き容器の開封状態を示す断面図である。 図4に示す開封状態のオーバーキャップ付き容器の平面図である。 本発明の他の実施の形態であるオーバーキャップ付き容器の断面図である。 図6に示すインナーキャップの平面図である。 図6に示すオーバーキャップ付き容器の密封シートに仮孔を開けた状態を示す断面図である。 図6に示すオーバーキャップ付き容器の開封状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示す本発明の一実施の形態であるオーバーキャップ付き容器1は、内容物としてコーヒーや紅茶等の飲料が充填された状態で流通させることができ、また、消費者の購入後には、飲料を他の容器等に移すことなく、当該容器1から直接飲むことができるものである。
このオーバーキャップ付き容器1は、合成樹脂により形成された容器本体2を備えている。図示する場合では、容器本体2は、開口部2aの方が底部分2bよりも若干大径のカップ状に形成されており、その開口部2aの形状は円形となっている。容器本体2の内部は充填空間2cとなっており、この充填空間2cに、例えば、コーヒーや紅茶等の飲料(不図示)が充填される。また、容器本体2の開口部2aには、径方向外側に向けて突出するフランジ部2dが一体に設けられている。
飲料が充填された容器本体2の開口部2aは密封シート3により封止される。密封シート3としては、例えば、積層シート等の所定のバリア性を有するシートやフィルム等が用いられる。密封シート3は、容器本体2の開口部2aに対応した円形形状に形成され、例えば熱溶着や接着等の手段により、容器本体2のフランジ部2dに貼り付けられる。このように、密封シート3により容器本体2の開口部2aが封止され、飲料が容器本体2の内部に密封される。
容器本体2の開口部2aには、中蓋とも呼ばれるインナーキャップ4が着脱自在に取り付けられている。このインナーキャップ4は、例えば合成樹脂により形成される。インナーキャップ4は、容器本体2の開口部2aと略同径の円筒状に形成された内壁4aと、この内壁4aの外側に該内壁4aと同心かつ離間して設けられた円筒状の外壁4bとを有している。内壁4aと外壁4bは上端において互いに連結され、フランジ部2dに向けて開口する断面U字形状の側壁部4cを構成している。側壁部4cは、容器本体2の開口部2aからの高さが、所定の範囲(図中左側の部分)が高く、その他の範囲(図中右側の部分)が低くなっており、側壁部4cの高さが高い部分は飲料の飲み口4dとなっている。外壁4bの下端縁には、当該外壁4bよりも大径の円筒状に形成された取付け爪部4eが連結片4fを介して一体に設けられており、この取付け爪部4eがフランジ部2dにアンダーカット係合することにより、インナーキャップ4は容器本体2の開口部2aに着脱自在に取り付けられるようになっている。
連結片4fには、シール片4gが一体に設けられ、このシール片4gがフランジ部2dに接している。これにより、容器本体2の開口部2aとインナーキャップ4との間がシールされ、飲料の漏れ出しが防止される。
側壁部4cの内周側には、内壁4aの下端縁に連ねて底壁4hが一体に設けられている。底壁4hは、側壁部4cの飲み口4dの側から、側壁部4cの高さが低い部分に向けて、その中央部分が容器本体2や密封シート3から離れる方向に凸となる円筒面に形成されている。インナーキャップ4はこの底壁4hの部分により密封シート3を覆っており、密封シート3を流通時等における不意の破断から保護する。
インナーキャップ4には、密封シート3を破断して該密封シート3に注出口を形成するための切刃部材5が一体に設けられている。切刃部材5はヒンジ6を介してインナーキャップ4の底壁4hに一体に連結されており、このヒンジ6を支点として、密封シート3から離間した初期姿勢と、密封シート3に注出口を形成する開封姿勢との間で回動自在となっている。
図2に示すように、切刃部材5は、切刃部5aと、切刃部5aに対してヒンジ6を挟んだ反対側に設けられる一対の操作部5bと、を有している。切刃部5aは、ヒンジ6の軸線6aと内壁4aの内周面とに沿う外形形状を有する平板状に形成され、ヒンジ6の軸線6aよりも飲み口4dの側に配置されている。一対の操作部5bは、ヒンジ6の軸線6aと、ヒンジ6に垂直な辺および、ヒンジ6の軸線6aを挟んで内壁4aの内周面に線対称な円弧辺とを有する略三角形状に形成され、それぞれヒンジ6の軸方向両側に配置されている。図1に示すように、切刃部5aの密封シート3の側を向く面には、その円弧状の外周縁に沿うとともに密封シート3の側に向けて突出する刃5cが一体に設けられている。切刃部5aと操作部5bは一体に形成されており、操作部5bを上方つまり密封シート3から離れる方向に引き上げることにより、ヒンジ6を支点として切刃部5aを密封シート3に向けて回動させることができる。ヒンジ6から刃5cまでの距離は、ヒンジ6から密封シート3までの距離よりも長くなっている。したがって、ヒンジ6を支点として切刃部材5を密封シート3に向けて開封位置にまで回動させることにより、刃5cにより密封シート3を破断して容器本体2を開封し、該密封シート3に注出口を形成することができる。
なお、切刃部材5およびヒンジ6は、例えば合成樹脂を用いた射出成形等によりインナーキャップ4と一体に成形することができる。
インナーキャップ4の外側には、外蓋とも呼ばれるオーバーキャップ9が着脱自在に取り付けられている。このオーバーキャップ9は、例えば合成樹脂により形成される。インナーキャップ4はオーバーキャップ9により覆われ、流通時等において、切刃部材5の誤操作により容器本体2が開封されることが防止されるとともに、側壁部4cの飲み口4dが汚れることが防止される。
オーバーキャップ9は、インナーキャップ4の側壁部4cの外周に沿う円筒状の側壁9aと、この側壁9aに連なる天壁9bとを備えた底付き円筒状に形成されている。側壁9aには、当該側壁9aよりも大径の円筒状に形成された取付け円筒部9cが連結片9dを介して一体に設けられている。この取付け円筒部9cの先端には径方向内側に向けてU字形状に突出する係止片9eが一体に設けられており、この係止片9eがインナーキャップ4の取付け爪部4eの先端にアンダーカット係合することにより、オーバーキャップ9はインナーキャップ4の外側に着脱自在に取り付けられるようになっている。
オーバーキャップ9の天壁9bには、容器本体2の底部分2bの外径寸法よりも若干大径に形成された凹部9fが設けられている。この凹部9fは、流通時等において、同種のオーバーキャップ付き容器1を積み重ねる際に、図1に二点鎖線で示すように、他のオーバーキャップ付き容器1の容器本体2の底部分2bが配置される部分であり、天壁9bと同心の円形に形成されている。
オーバーキャップ9には、オーバーキャップ9を取り外すことなく密封シート3に仮孔を開けるために、押込み部10が一体に設けられている。この押込み部10は、凹部9fの切刃部材5に対応した位置つまり切刃部材5の上方に設けられており、切刃部材5に向けて押されることにより、切刃部材5に向けて変位つまり移動して、切刃部材5を初期姿勢から仮開封姿勢にまで回動させることができるようになっている。
オーバーキャップ9の天壁9bには、凹部9fの表面から飲み口4dの側に向けて下方に傾斜する傾斜壁9gと、この傾斜壁9gを凹部9fに連ねる連結壁9hとが設けられ、傾斜壁9gと連結壁9hとの間には蛇腹部11が一体に設けられている。蛇腹部11は上下方向つまり切刃部材5に接近・離反する方向に波打つ形状に形成されており、弾性変形することにより下方に向けて伸びることができる。蛇腹部11が下方に向けて伸びると、傾斜壁9gは、天壁9bと直接連結される部分を支点として、その傾斜を強める方向に傾動しながら下方つまり切刃部材5に向けて移動する。
押込み部10は切刃部材5の側が開口する底付き円筒状に形成されており、傾斜壁9gの下端に該傾斜壁9gと一体に設けられている。つまり、押込み部10は、傾斜壁9gから切刃部材5とは反対側に向けて突出する外形円形の凸形状に形成されている。押込み部10は傾斜壁9gの下端に設けられているので、傾斜壁9gの下端に沿う外周縁は、蛇腹部11を介して連結壁9hに連結されている。また、押込み部10の傾斜壁9gの上方側を向く所定範囲は、蛇腹部11を介することなく傾斜壁9gに連結されている。
押込み部10は、図1に示す初期位置においては、その上面が凹部9fの内部に突出しない高さとされており、つまり、押し込み部10は凹部9fよりも切刃部材5の側に配置されている。これにより、図1に二点鎖線で示すように、流通時等において、同種のオーバーキャップ付き容器1がオーバーキャップ9の凹部9fに重ねられても、押込み部10が当該重ねられたオーバーキャップ容器1の底部分2bにより押されて、密封シート3が誤って開封されることが防止される。
なお、押込み部10は、例えば合成樹脂を用いた射出成形等により、オーバーキャップ9と一体に成形することができる。
次に、このオーバーキャップ付き容器1に充填された飲料を、電子レンジ等の加熱機器により温める際に、密封シート3に、圧抜き用の仮孔を開ける手順について説明する。
図1に示すように、流通時等においては、オーバーキャップ付き容器1の切刃部材5は、密封シート3に対して上方に離間する初期姿勢となっており、押込み部10は切刃部材5に対して上方に離間する初期位置となっている。
このオーバーキャップ付き容器1に充填された飲料を、電子レンジ等の加熱機器により温める際には、内圧の上昇により容器本体2が破裂することを防止するために、オーバーキャップ9の押込み部10を切刃部材5に向けて押し込んで、密封シート3に圧抜き用の仮孔を開けることができる。
図3に示すように、加熱の前に、オーバーキャップ9に設けられた押込み部10を下方つまり切刃部材5に向けて押し込むと、蛇腹部11が弾性変形して下方に向け伸び、傾斜壁9gが傾斜を強めながら下方つまり切刃部材5に向けて移動する。傾斜壁9gが下方に向けて移動すると、これとともに押込み部10が切刃部材5に向けて下方に移動し、初期姿勢の切刃部材5を下方に向けて押し下げる。
押込み部10が押込み位置にまで移動すると、切刃部材5が押込み部10により押されて仮開封姿勢にまで回動する。仮開封姿勢は、切刃部材5が密封シート3に注出口を形成する開封姿勢よりも手前の姿勢であり、このとき切刃部材5は傾斜壁9gに沿って傾斜壁9gと同一の角度で傾斜する。切刃部材5が仮開封姿勢にまで回動すると、その刃5cの先端部分が密封シート3を僅かに破断し、密封シート3に仮孔12が開けられる。この仮孔12は、切刃部材5が開封姿勢にまで回動して密封シート3に形成する注出口よりも小さく、飲料を容器本体2から容易に注出できない程度の大きさである。
ここで、押込み部10が押込み位置まで押し込まれ、切刃部材5が仮開封姿勢になると、切刃部材5の操作部5bが傾斜壁9gに当接してストッパとして機能し、切刃部材5のそれ以上の回動が規制される。これにより、切刃部材5が過度に回動して、密封シート3に必要以上に大きな仮孔12が開けられることが防止される。
このように、オーバーキャップ9に設けた押込み部10を切刃部材5に向けて押して、押込み位置にまで変位させることにより、切刃部材5を仮開封姿勢にまで回動させて、密封シート3に所定の大きさの仮孔12を開けることができる。つまり、オーバーキャップ9やインナーキャップ4を容器本体2から取り外すことなく、オーバーキャップ9に設けた押込み部10を切刃部材5に向けて押すだけの簡単な操作で、密封シート3に仮孔12を開けることができる。したがって、飲料の加熱の際に、オーバーキャップ9の着脱作業や切刃部材5の操作を行うことなく、密封シート3に圧抜き用の仮孔12を開けることができるので、このオーバーキャップ付き容器1に充填された飲料の加熱作業を容易にすることができる。
また、インナーキャップ4はオーバーキャップ9に覆われているので、オーバーキャップ9に設けた押込み部10を押して密封シート3に仮孔12を開けても、インナーキャップ4や密封シート3に手が触れることがない。したがって、加熱作業に際して、インナーキャップ4の飲み口4dや密封シート3の破断部分に、例えば店員等の作業者の手が触れることをなくして、このオーバーキャップ付き容器1をより衛生的にすることができる。
さらに、このオーバーキャップ付き容器1では、押込み部10を、蛇腹部11を介してオーバーキャップ付き容器1の天壁9b(連結壁9h)に連結するようにしているので、押込み部10を切刃部材5に向けて容易に変位させることができる。
密封シート3に仮孔12が開けられると、オーバーキャップ付き容器1は電子レンジ等の加熱器具に入れられ、飲料が加熱される。このとき、密封シート3に開けられた仮孔12は、容器本体2の内部の圧力を抜く圧抜き用の孔として機能するので、飲料が過度に加熱されても、容器本体2の内部の圧力が仮孔12から逃げて、容器本体2が破裂することがない。
図4に示すように、電子レンジ等の加熱機器による飲料の加熱が完了すると、オーバーキャップ9がインナーキャップ4から取り外される。次いで、切刃部材5の操作部5bがさらに上方に引き上げられることにより、切刃部材5がヒンジ6を支点として開封位置にまで回動し、密封シート3が切刃部5aの刃5cにより破断されて、該密封シート3に注出口13が形成される。
切刃部材5が開封位置にまで回動すると、図5に示すように、インナーキャップ4の内壁4a、切刃部材5の一対の操作部5bおよびヒンジ6に囲まれた略矩形の開口14がインナーキャップ4に形成される。これにより、容器本体2を傾けると、密封シート3の注出口13から注ぎ出された飲料が、この開口14を通じてインナーキャップ4の飲み口4dに注ぎ出されることになる。
図6は、本発明の他の実施の形態であるオーバーキャップ付き容器の断面図である。図6においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図6に示すオーバーキャップ付き容器21は、図1に示す場合と同様に、カップ状の容器本体2、容器本体2の開口部2aに取り付けられるインナーキャップ4およびインナーキャップ4の外側に取り付けられるオーバーキャップ9を有している。なお、インナーキャップ4の側壁部4cは、図1に示すような断面U字形ではなく、1枚の板状に形成されている。
図7に示すように、このオーバーキャップ付き容器21のインナーキャップ4に設けられる切刃部材5は、その切刃部5aが、ヒンジ6と同一の幅の略矩形に形成されている。また、切刃部材5の一対の操作部5bは、切刃部5aの両側部から当該切刃部5aに対してヒンジ6とは反対側に向けて延びる羽状に形成され、一対の操作部5bの間隔は切刃部5aの幅に合わせられている。切刃部材5はバージンタイプの連結片22により底壁4hに連結されて初期姿勢に保持されており、開封時には、この連結片22を切断して切刃部材5を回動させるようになっている。また、インナーキャップ4の底壁4hには、一対の係止片23が設けられており、切刃部材5が開封位置にまで回動したときに、この係止片23に操作部4bの幅方向外縁部分が係合して、切刃部材5が開封位置に保持されるようになっている。
また、図6に示すオーバーキャップ付き容器21では、オーバーキャップ9に設けられる押込み部10は、切刃部材5とは反対側に向けて開口する底付き円筒状つまり断面円形の凹形状に形成されている。この押込み部10は、その外周縁の全周が蛇腹部11を介してオーバーキャップ9の天壁9bに連結されており、蛇腹部11が弾性変形により下方に向けて伸びることにより、切刃部材5に向けて平行に移動することができるようになっている。押込み部10の飲み口4dとは反対側を向く部分には、飲み口4dの側に向けて下方に傾斜する傾斜部24が設けられている。この傾斜部24の傾斜角度は、仮開封姿勢となった切刃部材5の傾斜角度に対応している。
図6に示すオーバーキャップ付き容器21では、オーバーキャップ9の天壁9bに環状の溝25が設けられ、流通時等において、同種のオーバーキャップ付き容器1をオーバーキャップ9に重ねる際には、この溝25にオーバーキャップ付き容器1の底部分2bが配置されるようになっている。そして、この場合においても、押込み部10は、図6に示す初期位置において、溝25よりも低い位置つまり溝25よりも切刃部材5の側にずれて配置されている。これにより、流通時等において、同種のオーバーキャップ付き容器1がオーバーキャップ9の天壁9bに重ねられても、押込み部10が当該重ねられたオーバーキャップ容器1の底部分2bにより押されて、密封シート3が誤って開封されることが防止される。
次に、図6に示すオーバーキャップ付き容器21に充填された飲料を、電子レンジ等の加熱機器により温める際に、密封シート3に、圧抜き用の仮孔12を開ける手順について説明する。
図6に示す場合においても、流通時等においては、オーバーキャップ付き容器21の切刃部材5は、密封シート3に対して上方に離間する初期姿勢となっており、押込み部10は切刃部材5に対して上方に離間する初期位置となっている。
図8に示すように、加熱の前に、オーバーキャップ9に設けられた押込み部10を下方つまり切刃部材5に向けて押し込むと、蛇腹部11が弾性変形により下方に向け伸びて、押込み部10が下方に向けて平行に移動する。これにより、切刃部材5は押込み部10により初期姿勢から下方に向けて押し下げられる。
押込み部10が押込み位置にまで移動すると、切刃部材5が押込み部10により押されて仮開封姿勢にまで回動し、その刃5cの先端部分が密封シート3を僅かに破断して、密封シート3に仮孔12が開けられる。このとき、切刃部材5は押込み部10の傾斜部24に当接し、当該傾斜部24に沿って仮開封姿勢に保持される。
また、切刃部材5が仮開封姿勢にまで回動すると、切刃部材5の操作部5bがオーバーキャップ9の天壁9bの内面に当接し、この操作部5bがストッパとして機能して、切刃部材5のそれ以上の回動が規制される。これにより、切刃部材5が過度に回動して、密封シート3に必要以上に大きな仮孔12が開けられることが防止される。
このように、図6に示すオーバーキャップ付き容器21においても、オーバーキャップ9に設けた押込み部10を切刃部材5に向けて押すことにより、押込み部10とともに切刃部材5を密封シート3に向けた仮開封姿勢にまで回動させて、密封シート3に仮孔12を開けることができる。したがって、飲料の加熱の際、オーバーキャップ9の着脱作業や切刃部材5の操作を行うことなく、密封シート3に圧抜き用の仮孔12を開けることを可能として、このオーバーキャップ付き容器1に充填された飲料の加熱作業を容易にすることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前記実施の形態においては、押込み部10を、蛇腹部11を介して天壁9bに連結することにより、切刃部材5に向けて変位可能に構成しているが、これに限らず、例えば押し込み部10を弾性変形によってのみ変位させる構成やヒンジを用いて変位させる構成など、他の構成により押込み部10を切刃部材5に向けて変位可能にするようにしてもよい。
また、押込み部10の形状としては、底付き円筒状に限らず、切刃部材5に向けて変位したときに切刃部材5を押すことができる形状であれば他の形状としてもよい。
さらに、切刃部材5の形状も、上記形状に限らず、ヒンジ6を支点として回動して密封シート3を破断することができる形状であれば、他の形状としてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、切刃部材5に設けた操作部5bをストッパとして機能させるようにしているが、これに限らず、操作部5bをストッパとして機能させない構成としてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、飲料を加熱した後にオーバーキャップ9をインナーキャップ4から取り外すようにしているが、これに限らず、押込み部10を押し込んで密封シート3に仮孔12を開けた後であって、飲料を加熱する前に、オーバーキャップ9をインナーキャップ4から取り外すようにしてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、容器本体2を合成樹脂製としているが、これに限らず、容器本体2を紙コップにより構成するようにしてもよい。
1 オーバーキャップ付き容器
2 容器本体
2a 開口部
2b 底部分
2c 充填空間
2d フランジ部
3 密封シート
4 インナーキャップ
4a 内壁
4b 外壁
4c 側壁部
4d 飲み口
4e 取付け爪部
4f 連結片
4g シール片
4h 底壁
5 切刃部材
5a 切刃部
5b 操作部
5c 刃
6 ヒンジ
6a 軸線
9 オーバーキャップ
9a 側壁
9b 天壁
9c 取付け円筒部
9d 連結片
9e 係止片
9f 凹部
9g 傾斜壁
9h 連結壁
10 押込み部
11 蛇腹部
12 仮孔
13 注出口
14 開口
21 オーバーキャップ付き容器
22 連結片
23 係止片
24 傾斜部
25 溝

Claims (3)

  1. 開口部が密封シートにより封止されるカップ状の容器本体と、前記密封シートを破断する切刃部材がヒンジを介して回動自在に設けられ、前記容器本体に取り付けられるインナーキャップと、前記インナーキャップの外側に取り付けられて該インナーキャップを覆うオーバーキャップと、を有するオーバーキャップ付き容器であって、
    前記オーバーキャップに、前記切刃部材に向けて変位可能な押込み部を設け、
    前記切刃部材を前記密封シートから離間する初期姿勢から前記密封シートを破断して該密封シートに注出口を形成する開封姿勢よりも手前の仮開封姿勢にまで回動させる、押込み位置にまで、前記押込み部を変位可能に構成したことを特徴とするオーバーキャップ付き容器。
  2. 前記押込み部が、前記オーバーキャップの天壁に蛇腹部を介して連結される請求項1記載のオーバーキャップ付き容器。
  3. 前記切刃部材は、前記密封シートを破断する刃を備えた切刃部と、該切刃部に対して前記ヒンジを挟んだ反対側に設けられる操作部とを備え、前記切刃部材が前記仮開封姿勢にまで回動したときに、前記操作部が前記オーバーキャップの天壁に当接してストッパとして機能する請求項1または2記載のオーバーキャップ付き容器。
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